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UNI世界金融部会大会

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UNI世界金融部会大会が2015年10月22~23日、トルコ・アンタルヤで開催され、UNI-LCJ金融部会から、田原UNI Apro金融部会議長(損保労連委員長)、宮本生保労連副書記長、渡邊全信連中央委員、大嶋全信連副書記長、末留全労金委員長の5人が参加した。直前に首都アンカラで起きたテロ事件のため、残念ながら斎藤全信連副議長は参加をキャンセルした。今大会は、エドガルド議長の退任に伴いブラジル銀行労連(コントラフ)のリタ氏がUNI世界金融部会議長に選出されたこと、日本の労働金庫から安藤常務理事と半田政策調査室次長が参加しプレゼンを行ったこと、田原UNI Apro金融部会議長がCSRをテーマとしたセッションのモデレーターを務め、渡邊全信連中央委員が規制のセッションでパネリストを務めた他、日本の各組織が発言を行ったこと、米国の金融労働者を組織化する意欲が感じられたこと(現在米国の金融労働者は全く組織されていない)等、これまで以上にUNI-LCJ金融部会とUNI世界金融部会の一体感が見られた大会となった。全体としては、アジアからの参加は少なかったが、マレーシア金融労連からソロモン書記長が参加する等、新しい動きが見られた。

冒頭、10月10日のテロ攻撃の犠牲者に黙祷を捧げた。エルグン・トルコ労働組合会議会長は、「シリアからトルコに入ってきた難民は200万人いる。我々は戦争を終わらせるようにすべきで、平和を訴えるデモがテロの犠牲となった」と述べた。ジェニングスUNI書記長は、「資本主義は様々な顔を持っている。デジタル資本主義、植民地資本主義等、ここに居る人々は様々な資本主義の位相を体験している。しかしグローバル枠組み協定を締結することは全ての金融関係者にとって共通の課題だ」と挨拶した。

責任ある金融産業の構築:持続可能な世界

パルビンダー教授に、プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長が質問する形で進められた。教授は、「金融市場の活況にも関わらず、社会的側面は後退している」と指摘した。宮本生保労連副書記長は「我々の産業は、お客様と地域社会に貢献することを意識すべきだ」と訴えた。フィオナFSU書記長は、消費者、経営者、顧客、従業員にCSRの考えを浸透させる教育活動に力を入れるべきだと述べた。

新しい規制のフレームワーク:ゲームのルールを変える

ピアUNI世界金融部会副議長がモデレーターを務めた。まず金融安定理事会(FSB)のペリー氏がFSBの役割を説明し、政策の実施におけるモニタリングの意義を強調した。結論として、強力で安全な金融市場を維持することの重要性を語った。コケラSASBO書記長は、「バーゼルIIIはアフリカでも問題になっており、自己資本比率を高めるためには合併せざるを得ない。合併となると、すぐに労働者の解雇となり、労働者が一方的に不利になる。またアフリカは中国による草刈り場となっており、この面でも西からと東からの収奪に直面している」と報告した。渡邊全信連中央委員は、日本の規制の状況に触れ、「経済危機に耐えうる財務基盤を構築する予定である」とし、バーゼル規制に対しては「機械的な資本の積み増しには反対である」と述べた。最後にエドガルド議長は、「我々はより良い規制のために闘わなければならない。短期的な投資はダメで、信頼を獲得しなければならない」とまとめた。

組織化と多国籍企業:不平等に対抗し、生活賃金を改善する強力な組合を作り上げよう

ホフマンUNI副書記長は、米国の組織化の経験を語った。団体交渉のカバー率が減少していることを問題とし、恐怖からの解放が不可欠だとした。ブラジルのリタ氏は、「米国の金融労働者の組織化に力を尽くしたい」と述べた。テレサCWAオルグは、「米国では銀行窓口係の給与は最低賃金にも達しておらず、行員は移民一世、二世が多く、アフリカ系やラテン系の顧客に金融商品を売り込むことが仕事である。そこでコミュニティーの組織化に乗り出した。18か月が過ぎ1万2000人に影響を及ぼせるようになった。米国の金融労働者数170万に比べるとまだまだ少ないが、14人のリーダーに教育を行っている。今後、外国銀行の組織化に取組む」と、米国の金融部門組織化の現状と計画を報告した。末留全労金委員長は、3年を超えた非正規労働者を無期雇用とする全労金の取組みについて報告した。

CSR:より良い労使関係、団体交渉、GFAへの道

モデレーターを務めた田原UNI Apro金融部会議長はまず、CSRを説明、社会的責任を果たす目的は持続可能な社会をつくることであると説いた。そして企業と従業員を結びつけるという意味で労働組合の役割の重要性を強調した。続いて、安藤労働金庫常務理事が、労働金庫の概要を、その歴史から、現状、銀行との違い、社会的役割まで説明した。更にトルコの銀行、イシバンクのエルシン会長からも話を聞いた。ピアUNI欧州金融部会副議長は、販売とアドバイスについて発表した。アンジェロ社会対話コーディネーターは、イタリアでは協同組合金融機関への攻撃が見られるとし、CSRを損なうような試みを非難した。フロアからは、インド・ステイト銀行労連のムラリ氏が社会貢献とCSRの関係について発言し、パキスタン・ハビビ銀行労組のシャビール氏は労働金庫のような金融機関はパキスタンには無いと、途上国の困難を述べた。

最後に、ブラジル・コントラフのリタ氏がUNI世界金融部会議長に、田原UNI Apro金融部会議長は同副議長に選出された。


TOP LEADERS @UNI デニス・マクガイアUNI世界女性委員会議長

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナー。今回は、デニス・マクガイアUNI世界女性委員会議長(英国 プロスペクト委員長)です。

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組合活動、そして国際活動に関わるようになったきっかけは?

組合に入って数か月後、支部で全国大会の話をしていた時、先輩役員が出席できなくなったというので、私は代役として行くことになりました。そこで、職場を良くしようという同じ志を持った人たちに会い、笑いあり、楽しいことありで、すぐに組合の魅力に憑りつかれてしまいました!

初めての国際労働運動への関わりは、多国籍委員会への参加でした。ある会社が世界のどこで事業を行おうとも、組合をつくって労働者を組織しようという試みでした。米国の通信労組の役員だった、モートン・バー氏やラリー・コーエン氏と知り合い、様々なことを学べたのは光栄でした。

その後、2010年に長崎で第3回UNI世界女性大会が開かれる2年ほど前に、私はUNI世界女性委員会の議長に選ばれましたが、そこから試練が始まりました。重責を担うと同時に、大会の準備に関わるようになったからです。大会でどのような課題を議論するかはもとより、大会の1年も前から休憩時間を特定せよと言われ、日本のきっちりした事前計画、時間厳守のスタイルを学びました。

日本についての印象は?

長崎大会が初めての来日でした。どこへ行っても、エネルギーを感じ、創造的で、人々は大変親切で他人を思いやる…私は日本が大好きになりました。駅でも、電車の中でも、東京の地下鉄でも、店でも、どこでも助けてもらいました。長崎では、UNI10周年記念と平和公園での式典が印象深く、また被爆者の話に心を打たれました。長崎の路面電車に乗っていた子供達は、きちんとした身なりで行儀良く、今まで見た子供達の中で一番でした。

ケープタウン世界女性大会はいかがでしたか?

2014年、ケープタウンで第4回UNI世界大会が開かれましたが、格別の経験となりました。長崎大会より良い大会にすることはできないのではないかと思っていましたが、アパルトヘイトの歴史や、それを廃止しようと闘ったリーダー達の言葉を聞いて、たとえ私のしたこと(例えばTシャツを着てデモに参加するとか、南アフリカの製品をボイコットするなど)は非常に小さな貢献でも、私もその歴史の一部だったのだと感じることができました。ケープタウン大会に日本からこれほど多くの若い女性代議員が参加してくれたのは嬉しいことでしたし、素晴らしい英語でスピーチしたのも印象的でした。

次の世界女性大会は2018年、私の国リバプールで開かれますが、レベルが日本で、そして南アフリカで上げられてしまい、大変なプレッシャーを感じています。UNIの仲間は皆、2つの大会を絶賛しており、特に長崎の「赤ジャケット」ボランティアは素晴らしかったと今でも覚えています。リバプールでも、若手組合活動家が長崎方式を再現して世界の皆さんをご案内できればと願っています。

UNIグローバルユニオンはどのような活動をしているのでしょう?

グローバルユニオンを通じて国際機関や多国籍企業に挑めば、最良の結果が得られるだろうと私は確信しています。大手多国籍企業の中には、世界の国々より経済力や影響力の大きい企業もあります。UNIグローバルユニオンは、ゲームのルールを変えたい、働く人々が安定した良い労働条件の仕事に就けるようにしたい、労働者が生み出した利益を(例えば良い賃金という形で)公平に分配してほしいと願っています。

その運動の一翼を担えるのはとても光栄なことで、私達ひとりひとりがその中で果たすべき役割があります。UNIの活動を支える、組織化・組合員勧誘を積極的に推進する、グローバル協定の締結交渉をする、ロビー活動を行う、闘争する…国を超えて一緒に行動することで、世界中の人々のために正義と平等を勝ち取ることができると思います。

グローバルな舞台で日本のUNIメンバーに期待する役割は?

日本はアジア太平洋地域だけでなく、世界でも重要な国です。日本の組合員の皆さんからの連帯によって、世界中の兄弟姉妹が助けられています。誰もが平和な世界、恐怖の無い世界、尊厳のある職場をつくるために奮闘しています。特にこれから職業人生の長い若い労働者・組合員の皆さんへ。どのような未来になってほしいかを考える絶好の機会に、是非UNI運動に参加してください。UNIを通じて皆さんの望む世界を実現していくチャンスを掴んでください。

長年、UNI運動に関わって来られた日本の役員の皆さんには、大きな感謝を申し上げます。皆さんこそ、UNIをこのように素晴らしいグローバルユニオンにしてくださったのですから!


UNI-LCJ幹部、オーストラリアの組合との関係強化

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2015~2018年度UNI-LCJ海外活動の方向性において、新たな試みとして、オセアニアの労働組合との関係強化を掲げた。これまで途上国労組の支援が中心であったが、UNI Aproの労働運動を牽引する両国の組合リーダー間の友好・協力関係の構築・強化をもって、更なるUNI運動の発展を進めていくことが目的である。

オーストラリアには現在9つの組合がUNIに加盟している。UNIが各国に結成を推奨するUNI加盟組合協議会は存在しないが、2000年のUNI結成以来、オーストラリア最大労組の1つ商業労組(SDA)のデブリュン氏が同国の加盟組合をまとめてきた。同氏は長年に渡りSDA書記長を務め、2000~2014年にはUNI会長も務めたが、昨年SDA書記長並びにUNI会長職を退任し、現在はSDA会長を務めている。後任のドワイヤーSDA書記長は、デブリュン氏が担っていた要職を引き継いでおり、UNI Aproでは会長代行を務めている。

UNI-LCJ代表団メンバー

団長:小俣利通UNI-LCJ議長(UNI Apro郵便・ロジスティクス部会議長)

逢見直人UNI-LCJ副議長(UNI Apro地域会長)

田原將一UNI-LCJ副議長(UNI Apro金融部会議長)

郡司典好UNI-LCJ副議長(UNI Apro商業部会副議長)

山中恵子情報労連中央執行委員(UNI Apro女性委員・予定)

事務局:小川陽子UNI-LCJ事務局長

事務局(通訳):ベイカー剛志

2015年8月18~20日、メルボルンで下記の組織を訪問した。

  • UNI加盟組合である金融労組(FSU)、ME銀行、NAB
  • UNI加盟組合である商業労組(SDA)
  • 過去加盟しており現在再加盟を働きかけているCEPU(通信・電気・配管工労組)通信部門の新書記長
  • ナショナルセンターACTU会長、副書記長

両国の当該産業の抱える課題から政治、経済状況に至るまで幅広く情報交換を行った。日本では企業別労組が産別を構成するのに対し、オーストラリアは産業別組織であり、機構上の相違はあれど、抱える課題に多くの共通点がある。また、FSUを通じて、ME銀行及びNAB(ナショナルオーストラリア銀行)を訪問し、使用者の立場から労働組合との協力について聞くことができた。NAG(ナショナルオーストラリア銀行グループ)は2006年、アジア太平洋地域で最初にUNIとグローバル協定を結んだ。締結当時かかわっていた人事部長にも会うことができた。「GFAを締結した理由は?」、「日本の経営者から国連グローバルコンパクトとの違いは何かとよく聞かれる」との問いに、「協定の内容や原則が正しいことだったので、締結に反対する理由がなかったから」と答えたのは印象的である。グローバルコンパクトは企業が一方的に宣言するものだが、UNIとのグローバル協定は締結までにUNI及び当該労組と対話のプロセスがある点が大きな違いであると述べた。

特にFSUやSDAは主要企業と建設的労使関係を構築しており、その意味ではUNI Aproが普及に努めているパートナーシップに基づく労使関係を日本と共に推進していくことができるだろう。また、UNI Aproにおける女性委員会の役員どうしの交流もできた。

更に今回の重要な任務である、CEPU新体制との面談とUNI活動への誘いかけについては、小俣団長から、オーストラリアポスト出身の通信部門新書記長に、UNIを通じた情報交換、特にUNI Apro郵便・ロジスティクス部会並びにICTS部会への参加の意義を説明、年末の地域大会や日本における様々な活動への参加を奨励した。今後のフォローが重要となるだろう。

 

写真はFlickrを参照


里山資本主義と金融サービス


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2015年8月3日、「里山資本主義と金融サービス」をテーマにUNI-LCJ金融部会主催のシンポジウムが損保労連会議室で行われた。UNI-LCJ金融部会メンバー組織に加え、UAゼンセン金融部門、全銀連合、全信労連、新生銀行従組などから合わせて42人が出席した。

開会式では、田原UNI-LCJ金融部会議長は、「里山資本主義をテーマとしたのは、現在の地域金融のすすむ方向性に疑問があることが理由。現在は、規模の論理に傾注し、統合がすすんでいるが、地域密着型経営が特徴であり、規模や拠点を増やせばよいわけではない。地域金融が自身の特徴をしっかりと考えたうえで、どう事業を展開するかが重要。そのために、労組として何をすべきかを考えることが大切」と挨拶した。ゲストスピーカーとして、中村正敏日放労委員長、マルシオ・モンザネUNI金融部会担当局長、ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長、小川宏全国農団労書記長の4人を迎えた。

まず、中村日放労委員長による基調講演「里山資本主義と金融サービス」では、藻谷浩介氏とNHKの番組によって知られ、反響を呼んでいる「里山資本主義」P1190904の概念が紹介された。規模の経済が当たり前となっている今日だが、マネー資本主義からの転換ないしお金だけに頼らないモデルの創造という新たな観点から、金銭換算できない価値観や幸福感、金融システムのあり方を問いなおすことも必要ではないかと指摘された。

 

 

マルシオ・モンザネUNI金融部会担当局長は、「UNIが考える協同組合と地域金融のあり方」と題する講演で、UNIの提唱する持続可能Bro. Marcioな金融産業を目指した、金融安定化理事会や規制当局へのロビー活動等の取組みを紹介し、商業銀行と投資銀行の役割の明確な分断と、商業銀行の投機活動からの保護の重要性を説いた。

 

 

 

ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長は、「アジアにおける地域金融の現状と課題」を紹介し、持続可能で責任ある金融産業を構築するには、金融システムに多元性や多様性を担保することが重要であり、一律な規制では特に途上国の現状に合わないとした。そして、今日的な諸問題への解決策を見出す第一歩は「ローカルに思考し、グローバルに行動することだ」と訴えた。

小川全国農団労書記長は「日本の農業金融機関の現状と課題」をテーマに、日本の農業金融機関の現状、農協・信用事業の歴史と仕組み、信用事業の存在意義、法改正が農協へもたらす影響、今後の課題などについて詳細に報告した。

最後に、櫻井大輔全労金副委員長は、「これまで金融機関は合併吸収を繰り返し、肥大化の一途を辿ってきたが、世界金融危機から落着きを取り戻しつつある今、本当に必要とされる金融機関・金融サービスとは何かを改めて考える必要があるのではないか」と問題提起し、今後もUNI-LCJ金融部会の仲間を増やし、UNIを通じて世界の動きも注視しつつ意見及び情報交換を密にしていこうとまとめた。

 

 


UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)セミナー

2015年7月27~30日、モンゴル・ウランバートルで、UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)セミナー及び関連プログラムが開催され、UNI-LCJ加盟組合より北條情報労連・NTT労組中執を団長に以下4人の講師、UNI Aproより玉井組織化キャンペーン担当部長、UNI-LCJより森川事務局次長が参加した。

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日本側参加者(団長以下は組織正式名称の50音順):

団長 情報労連 NTT労働組合中央執行委員 北條 郁子
団員 UAゼンセン 流通部門執行委員 久保田 龍輔
団員 自動車総連 組織局部長 永島 理絵
団員 JP労組 中央執行委員 清水 雅弘
事務局 UNI Apro 組織化キャンペーン担当部長 玉井 諭
事務局 UNI-LCJ 事務局次長 森川 容子

モンゴルへの支援セミナーはUNI-LCJ結成以来、継続的に開催されている唯一の海外支援活動であり、2003年のUNIモンゴル加盟協(UNI-LCM)結成、組織再編等を経て、現在では加盟組合7組織、約2100人の加盟人員数となっている。民主化・市場経済化が進み、今後は既存の加盟組合内の組織拡大だけでなく、未組織の民間企業での新規組織化が期待される。2015年1月の第16回UNI-LCJ年次総会で採択された「2015~2018年UNI-LCJ海外活動の方向性」では、現地セミナー3回(2015年、2016年、2018年)と日本への代表団招聘(2017年)が予定されており、今回のセミナーは、その初回となることから、セミナー翌日にUNI-LCM加盟組合と今後の活動について確認・共有する機会を持った。

まず、初日のセミナーには、モンゴル側は、商業、郵便、ICTS部門の6加盟組織から若手組合員、組合役員を中心に33人が参加し(女性26人、男性7人)、組織化、団体交渉、労働安全衛生のテーマで日本側、モンゴル側からの報告があり、活発な意見交換が行われた。

冒頭のオユンバヤールUNI-LCM議長、北條UNI-LCJ団長挨拶に続き、玉井UNI Apro組織化キャンペーン担当部長からUNI、UNI Apro、UNI-LCJ組織機構・活動の概要、組織化における心構え等について講演が行われた。

「組織化」のテーマでは、まず久保田UAゼンセン流通部門執行委員が具体的な組合作りの方法について説明した。ターゲットは出来る限り具体的に設定し、間接的に得た情報に頼らず実際に働いている人の声を聞いて組合結成のニーズを汲み取ることなど、豊富な経験に基づいた具体的な方法論に参加者は聞き入っていた。次に、永島自動車総連組織局部長が、組織拡大の必要性について理解を求めるなど経営側へのアプローチをベースにした取組みや定年後再雇用された非正規労働者の組織化、男女共同参画に向け女性役員の研修・教育に積極的に取り組んでいる様子を紹介した。モンゴル側からは、UNI-LCM加盟組合のモンゴルテレコム労組やペトロスター労組が加盟する産別組織である運輸・通信・石油労連のラクチャー議長がモンゴルにおける組織化の現状と課題について多くの事例を取り上げながら詳細に報告した。特に組織化を困難にしている課題は、労使双方の法的知識の不足、労働者の団結力の弱さ、組合潰しなど使用者側の圧力、有能なオルガナイザーの不足、財政基盤の弱さ等であり、現場のニーズに合った教育訓練、労働組合の声を正しく社会に伝えるメディアの確立、法的環境の整備、オルガナイザーの育成などが必要だと訴えた。

「団体交渉」のテーマでは、北條情報労連・NTT労組中執が、団体交渉と労使協議等の仕組みについて法的側面と実施の両面から紹介し、日ごろのやり取りの積み重ねによって労使の信頼関係を築くことが最終的に両者の利益につながると強調した。モンゴル側からはUNI-LCM加盟組合の統一労組出身で現在はモンゴルのナショナルセンター・CMTUで運輸部門オルガナイザーを務めるボールドサイカン氏が、モンゴルにおける団体交渉に関する法的枠組みと企業別労組、産別組織、ナショナルセンターCMTUの役割について解説した。

「労働安全衛生」のテーマでは、清水JP労組中執が、労働安全衛生法の下で安全衛生委員会を設置し労使が協力して取り組む枠組みと日本郵政における具体的な取組み事例を紹介した。モンゴル側は、統一労組出身で現在はCMTU労働社会政策局に派遣されているニャンダバー氏が報告し、モンゴルにおける労働安全衛生の取組みはまだ不十分であるが、企業への労働安全・衛生管理体制の導入は、三者協議、産業別・地域別協議、企業別協約によって解決できるとして、労組が関わって実施した具体的な事例が写真で紹介された。

質疑応答では多くの質問がモンゴル側から出された。主なものは以下の通り。

  • 国から労働組合への支援はあるのか?
  • 今回のLCJ代表団は青年が団長を務めているが、組合における青年リーダーの育成はどのようにやっているのか?
  • モンゴルで現在審議が行われている労働法改正案では、組合のない企業で労使協力をサポートする組織を作るとしており、組合は反対している。政府は日本の例を参考にしているというが、そのような組織が存在するのか?
  • UAゼンセンが組織しているような中小零細企業の場合、どうやって労働条件を向上のための交渉をしているのか。5割が非正規と聞いたが、2,3社掛け持ちで仕事している人の組合加入はどうなっているか。
  • UNI Aproとしてモンゴルでの組織拡大のプロジェクトを考えているのか?
  • 郵便事業の民営化による組織率への影響は?
  • 民営化によって労働条件が悪化した例が多く、労組は反対している。民営化が行われる際のどのように労働条件を維持し、保障しているのか。モンゴルでは従業員株主制度があるが、日本では同様の経験があるのか?

セミナー終了後は参加者との夕食懇親会が行われ、更に深い交流が図られた。

翌日は冒頭に述べた通り、UNI-LCM加盟組織幹部、玉井UNI Apro組織化キャンペーン担当部長、UNI-LCJ講師陣、森川事務局次長が同席の下、オユンバヤール議長より①組織拡大、②UNI-LCJとの協力、③UNI-LCM加盟組織間の協力について、課題と今後の計画の説明を受けた。加盟組織間の調整に関して課題も見られたが、全体として組織拡大と次世代リーダー候補となる青年役員育成について強い意欲が感じられた意見交換となった。来年度のUNI-LCJとのセミナーは、青年のリーダーシップ育成につながるような実践的なものにしたいとの要望があり、2017年派遣予定の訪日代表団についても40歳以下の若手を中心にしたいとのことであった。

午後はグループに分かれて商業労組、通信労組、郵便労組との意見交換及び職場視察後、郊外の草原に移動し、遊牧民の生活体験等を通じてUNI-LCMメンバーとの交流を深めた。

最終日には在ウランバートル日本大使館を訪問し、最新のモンゴルの政治・経済事情について見識を深めるとともに、10年以上本セミナー通訳をしているナランバヤル氏が校長を務める小中高一貫教育の私立学校「新モンゴル高等学校」を訪問し、日本の大学留学試験を控えて勉強に励む高校生達を激励するとともに労働組合についても説明して交流した。

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写真はFlickrを参照


ウンUNI Apro地域書記長、アチャリャUNI Apro労組強化部長来日

情報労連大会出席のため、2015年7月14日から16日まで、クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長及びラジェンドラ・アチャリャUNI Apro労組強化部長が来日し、この機会に日本の様々なUNI加盟組織・役員と意見交換を行った。

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情報労連大会で挨拶したウン地域書記長は、野田委員長の強いリーダーシップの下、情報労連が、特にアジア太平洋地域における情報通信及び関連産業の労働者の組織強化を、国際連帯を通じて支援してきたことに感謝した。その成果として、多くの国で民主的な労働組合が発展し、国際労働運動の重要な担い手となっている。野田委員長からは、UNI-NLCへのカンパと『絆』の文字を入れた黄色いポロシャツ100着が贈られた。アチャリャ部長は、「これを着たUNI-NCLボランティアに助けられる被災者は、日本からの支援に励まされ、再び立ち上がる気力が湧いてくるだろう」とあらためて感謝した。

逢見UNI Apro地域会長に、来日直前に訪問したカトマンズ視察を報告したウン地域書記長は、UNI-NCLとしては大会開催を切望しつつも、現実的には700人規模の国際会議を行うためのインフラの復旧が見込めず、参加者の安全性重視の観点から、遺憾ながら開催地変更を受け入れたと述べた。代わりに、マレーシア・クアラルンプールでの開催と、首相を招待する関係で当初の日程を2日ずらすこと(地域大会は12月7~8日)が提案され、逢見会長の了承を得た。合わせてウン地域書記長は、11月18~20日にカトマンズで、南アジアのUNI加盟組合を対象とする会議の開催を提案した。

小俣UNI-LCJ議長(JP労組委員長)を表敬し、アチャリャ部長はUNI-LCJの迅速な支援に対するシャンカールUNI-NLC議長からの感謝を伝えつつ、「この絵を見る時、地震で崩壊してしまったこれらの遺産とネパールのことを思い出してほしい」との願いを込め、ネパールの世界遺産を描いた絵を贈呈した。小俣議長は、東日本大震災の経験から、被災者を孤立させないよう心のケアが重要だとアドバイスすると共に、6月のJP労組全国大会で集められたカンパ金を渡し、復興までの道のりは長いだろうが日本としても引き続き支援していくと激励した。

UNI-LCJ印刷部会会議(7月14日、凸版印刷労組本部会議室)では、ウン地域書記長は、アジア、特にインドネシア、マレーシア、インド等における印刷・パッケージング部会の組織化に対する日本の労組の支援に感謝した。釣本全印刷委員長は、インドネシアのトッパン工場労働者に関する情報を、会社側だけでなくUNI Aproからも得られたことは有益だったと述べた。ウン地域書記長は、アジアでもパートナーシップ労使関係を現実に機能する選択肢として労働組合を説得していくとし、日本の労組の継続的な支援を要請した。続くレセプションでは、8月に退任予定の竹井全印刷委員長の、長年のUNI Apro印刷・パッケージング部会への多大な貢献に対する感謝の盾が贈られた。また、ネパール大地震への支援カンパも行われ、アチャリャ部長に渡された。

UNI-LCJ金融部会会議(7月15日、損保労連会議室)では、ウン地域書記長から、最近マニラで開催されたASEAN銀行部門三者会議の成果について報告を受けた。ASEAN経済共同体(AEC)成立を目前に、ASEAN銀行部門の完全自由化、外資の更なる参入が見込まれる中、労働組合としてこの傾向にただ反対するのではなく、労働者への影響を最小限に抑えるために何ができるかを、政府及び使用者と共に定期的に議論する場の重要性を強調し、フィリピンにおける銀行部門の三者メカニズムをASEANの他の国にも模範として普及していきたいと述べた。また、日本の金融労組には、日本の金融機関がASEAN諸国でますます活発に事業を行うにあたり、このような三者会議に出席し、情報交換や人脈作りを行うことは非常に意義があるだろうと、参加を奨励した。

自動車総連では、郡司事務局長から今春闘の結果や日本の現在の課題等について説明を受けた後、ウン地域書記長は自ら40年に渡りUNI Aproを率いてきたが、ようやくUNI及びUNI Aproの知名度や評価が高まってきたと報告した。例えば、ジョン・ラギー教授が提唱した国連ビジネスと人権に関する指導原則に対応した人権の取組み状況に関する世界初の包括的報告枠組みが今年2月にロンドンで発表されたが、その策定に関わった14人の賢人グループに、ウン地域書記長が労働運動代表として唯一関わった。ウン地域書記長はまた、世界経済フォーラムの世界規模の課題を設定する、グローバル・アジェンダ・カウンシルのメンバーでもある。昨年、タイ労働法改革委員会から招聘され、ASEAN10か国に一律適用される労働権に関する協定の策定に、ASETUC(ASEANサービス労組協議会)が労働者を代表して参画していること等に、UNI Aproの実績が高く評価されていることが示されている。

ウン地域書記長は訪問先それぞれで、カトマンズ視察を報告し、ネパールの被災者は、財政的支援だけでなくモラルサポート(世界中からネパール被災者を心配する気持ちが届けられたこと)によって大変勇気づけられ、それが希望につながっていることを強調した。一方、主な収入源である観光産業が大打撃を受けており、地域大会の開催地変更がUNIネパール加盟協(UNI-NLC)全体の大きな落胆と自信喪失につながる恐れがあると懸念した。アチャリャ部長は、UNI-NLCが取組む、政府や他のNGO支援が行き届かないコミュニティへの、初期段階の支援(緊急救援物資配給)は完了し、これから夏と雨季の到来に向け、より耐久性ある仮設住居の支給と感染症防止対策が次段階の課題だと説明した。長期的には、コミュニティセンターを建設し、靴や衣服等の製造設備を併設し、住民のために安定した収入を確保するような雇用を生み出す計画があると述べた。

 

写真はflickr参照


TOP LEADERS @ UNI 逢見UNI Apro地域会長

 

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナ。今回は、逢見直人UNI Apro地域会長(UAゼンセン会長)です。

 

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初めて国際労働運動に関わったきっかけは?

1976年にゼンセン同盟に入った翌年、米国の国際婦人服工組合(ILGWU)の幹部が来日し、会議から京都、岡山の教育センターまで随行したのが最初のふれあいでした。当時、日米繊維交渉、貿易摩擦といった問題があり、日米の労働組合の緊密な協議が必要だったのです。ILGWUの本部はニューヨークにありましたが、ニューヨークといえばファッションの発信基地。華やかな業界の裏に劣悪な労働条件で働く労働者がおり、彼女達の権利を守るため奮闘している労働組合の歴史や取組みを学びました。

また1981年、イスラエルのヒスタドルートが運営するアジア・アフリカ教育機関で、8月から12月まで研修を受ける機会がありました。世界の火薬庫といわれる中東では当時、エジプトのサダト大統領とイスラエルのベギン首相の間で和平協定が結ばれましたが、直後にサダト大統領が暗殺される(1981年10月)など、平和に向けた努力と緊張感を肌で感じました。日本から遠いだけでなく、状況が違うことも実感しました。例えば、水と安全は、日本人はタダで手に入ると思っていますが、中東ではコストをかけて手に入れるもの、守るものという認識なのです。また、イスラエルのことを学ぶだけでなく、アラブ村を訪ねアラブ人との交流を通じて、両者の立場を見聞することもできました。

様々なご経験から、国際労働運動の意義は?

ILO憲章に「世界の平和は社会正義を通じて達成できる。一部の貧困は、全体の繁栄にとって危険である」とあるように、社会正義がきちんと機能しないと戦争の原因になったり、貧困につながったりします。労働運動として社会正義を実践し、貧困問題も他人事ではなく自分達の問題としてとらえ改善していくことが、労働組合の役割なのです。米国の大学教授が『あなたのTシャツはどこから来たのか? 』という著書で、綿花の栽培、加工、染色、プリントといった製造から販売、古着市場に至るサイクルの中で、世界貿易の矛盾とそこで働く労働者、経済格差といった問題をどう理解すればよいのか問題提起をしています。UAゼンセンでは、身近な例で考え意識を持ってもらうよう「ボランタス(社会貢献活動)海外派遣」を通じて、例えばスリランカで紅茶はどのような環境で作られているかを体験してもらいます。そうした経験から意識も変わり、より組合活動に積極的に関わるようになった人もいます。

UAゼンセンは4つのグローバルユニオン(国際産業別労働組合組織)に加盟していますが、UNIの印象は?

UAゼンセンは、インダストリオール、IUF(国際食品労連)、BWI(国際建設・林産労連)とUNIに加盟しています。UNIは産業の幅が非常に広く、第3次産業はどの国でも雇用が拡大し続けている分野です。また、雇用が技術革新の影響を受ける産業でもあります。UNIは積極的に組織化を進め、時代の変化に敏感だと思います。また、地域組織においても、使用者との社会対話を促進し、組織を拡大し、協約を締結するなど目に見える成果に結びつく運動が展開されており、UNI Apro執行委員会で報告を聞くと、ブレイキングスルーが実感できます。

カトマンズは思い出の地だそうですが…

35年前、新婚旅行でネパールに行きました。4月の大地震により多くの犠牲者が出、世界遺産が倒壊したのを見て、大変悲しく思います。当時、人々は素朴で、経済的には貧しいながらも明るい感じを受けました。(5月の)UNI Apro(アジア太平洋地域)執行委員会は急遽、カトマンズからシンガポールに場所を変更して開催しましたが、ネパールからも代表が出席し、被害状況や組合の仲間が迅速に救援活動を始めたとの報告を受けました。ネパール支援の必要性を全員が確認しました。

最後にUNIに期待することは?

ケープタウンで「労働の未来」という中期的課題を討議し始めたところですが、実は既に現実に起こっている問題です。UNIはこれからも先頭に立ってブレイクスルーしてほしいし、加盟組合にも課された課題です。私達日本の加盟組合もUNI Aproを支え、積極的に役割を果たしていきたいと考えています。


TOP LEADERS @UNI マクシン・ゲイUNI Apro女性委員会議長

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナー。今回は、マクシン・ゲイUNI Apro女性委員会議長(ニュージーランド ファーストユニオン商業・金融部会書記長)です。

 

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組合活動に関わるようになったきっかけは?

きっかけとして2つの出来事が思い浮かびます。1つは、17歳という若い頃、職場でセクハラを受けた経験、2つ目は(その1年後くらいに)組合の会議に出席して、頼もしい女性の組合活動家に出会ったことです。ある同僚は彼女のことを酷い人だと言うので、なぜかと尋ねたら、「夫や子供を家に残して、国中を駆け巡り、あちこちで問題を起こしているから」と言いました。うーむ、もしそれで酷い人と言われるなら、私もそうかもしれない!と思います。

実は結婚して子供が生まれてから、家庭内暴力(DV)に遭うようになりました。そのためフェミニスト組織に関わり始めました。1981年に離婚してからは、「女性の隠れ家」という、DV被害者の自立と生活の建て直しを支援するボランティア団体の世話になっていました。それで、経済的自由の無い女性は無力であることが自らの体験からよくわかりました。

そこで私は、フェミニストの考えを労働運動に採り入れ、女性の経済的解放に取組もうと決断しました。事務職労組のオルグになり、同時に何年もシングルマザーとして子供を育ててきました。

日本についての印象は?

組合運動に関わる傍ら、日本とも深いつながりがありました。1989年に、「ピープルズ・プラン21」が日本で開催した多くの会議に参加して、素晴らしい経験をしました。そこではまた、アジアの、特にインド、パキスタン、そしてもちろん日本の多くの組合指導者に会って、感銘を受けました。その一連の会議のフィナーレは水俣で開催され、水俣病患者や犠牲者の家族のための補償や正義を求める闘いの話を聞きました。「じゃなかしゃば」という新しい言葉も覚えました。水俣地方の方言で、「今のようでない世の中」を意味するそうです。この経験は、今でも私を「今のようでない世の中」にしなければと駆り立てるのです。

長崎世界大会は感動的な素晴らしい大会で、私自身とても謙虚な気持ちで臨むことができました。被爆国日本はとてつもない悲劇に見舞われ未だに苦しむ人がいる一方、世界中から最も愛される国であることは間違いありません。私は日本が好きですし、日本人が大好きです。

グローバルな舞台で日本のUNIメンバーに期待する役割は?

UNI Aproでは、日本の労働組合は労働運動を牽引していくだけでなく、実行力ある指導者として需要な役割を果たしています。日本の労働組合のおかげで、多くの途上国で組合強化プログラムが行われています。2011年2月、ニュージーランドで大地震が起こり多くの死傷者が出ました。その際も、日本の皆さんからすぐに寛大なお心遣いが示されたことに感謝しています。そのわずか1ヵ月後に、日本でも大地震と津波により大きな被害が出ました。皆さんの復興に向けた不屈の努力を敬意をもって支援しています。

ニュージーランドでの、特に私の関わる小売業で急務の課題は、安全で安定した予測可能な労働時間を確保することです。日本でも非正規労働者の割合が増えていると聞いています。UNIを通じて互いに情報・経験を共有し、全ての労働者が人間らしい生活を送れるよう、適正な賃金及び適正な労働時間を求めて共闘していきましょう。


第27回UNI世界運営委員会

 

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第27回UNI世界運営委員会が2015年5月28~29日、UNI本部(ニヨン)で開催され、昨年UNIケープタウン世界大会で選ばれたアン・セリンUNI会長が議長を務めた。逢見UNI Apro地域会長、野田UNI副会長(UNI Apro選出)、中野UAゼンセン国際局部長、木村情報労連国際担当をはじめ、20人の委員・オブが出席した。UNI Apro事務局からは、ウン地域書記長、アチャリャ労働組合強化部長、小川東京事務所長が参加した。

第4回UNI世界大会の評価として、ハイライトをまとめたビデオが上映され、パンフレットが配布された。委員会は大会決議のフォローアップ報告に留意し、意見交換を行った。

ビデオ

Congress report(English)

大会報告(日本語)

続いて、ガネシュUNIネパール加盟協(UNI-NLC)事務局長が大地震について報告し、世界各国のUNIの仲間からの連帯支援に感謝した。寄付金が透明性をもって管理され適切に被災者支援と復興のため使われるよう、政府とドナーがカトマンズで対策を話し合うことになっている。UNI-NLCにはエンジニアや病院スタッフ、金融労組のメンバーもおり、復旧作業に関わっている。組合員を助けるだけではなく、地域社会全体を支援したいと考えている、と述べた。逢見UNI Apro地域会長は、カトマンズで開催予定だったUNI Apro地域運営・執行委員会が大地震のため急遽シンガポールに変更して開催されたこと、年末のUNI Apro地域大会開催地については6月に現地を訪問しUNI-NLC等と協議してから決めること、日本も連帯支援を決めたこと等を報告した。

2018年6月、英国・リバプールで開催予定の第5回UNI世界大会準備状況について報告したジェニングス書記長は、保守政権下で労働組合が攻撃されているが、リバプールは労働運動のルーツであり、英国労働組合会議(TUC)結成150周年と、女性の参政権獲得100周年を祝う大会にしたいと述べた。 

ブレイキングスルー進捗状況については、部会別、地域別、国別、多国籍企業別にホフマンUNI副書記長が報告した。昨年11月日本のイオンと、そして今年5月メキシコのゲーム会社カリエンテとの間でグローバル協定が締結されたこと、UNI世界ケア部会創設大会がブエノスアイレスで開催されたこと等に加え、チリ等南米におけるプロセグールの暴力的組合潰しに対する抗議行動・グローバルキャンペーンを報告した。野田UNI副会長は、コールセンター組織化の取組みを評価しつつ、最近のフィリピンへのUNI派遣団の問題点を指摘し、UNI本部と地域組織のさらなる連携を求めた。ウンUNI Apro地域書記長は、イオンとのグローバル協定締結に至った経緯について、過去の失敗例を教訓に、UNIが労働組合と共に企業の発展に貢献したいという意思を明確にし、経営側との間に信頼関係を醸成することの重要性を強調すると共に、各国で柔軟なアプローチを重ねながらイオン労組協議会の結成を目指したいと述べた。

グローバル・サプライチェーンにおけるより良い労働条件の確保は、ラナプラザ事故をきっかけに労働運動だけでなく政府、国際機関、研究者、NGO、メディア等の関心が高まり、UNIはITUC及びインダストリオールと連携し、バングラデシュ安全協定の締結と確実な履行を監視している。2016年のILO総会ではグローバル・サプライチェーンがテーマとなるため、UNIはITUC及び他のグローバルユニオンと協力し、将来のILO条約化を目指し積極的に貢献していく。またドイツが議長国となる次期G7でも論点となる予定である。

ストライキ権の解釈に関するILOでの論争と膠着状態が、国際労働運動の強力なキャンペーンの成果もあり、一応の解決をみた経過について報告があり、セリン会長は「三者構成主義に対する重大な攻撃と認識し、将来の再燃を常に警戒すべき」とまとめた。

この他、2014年度財政報告・2015年度予算、スタッフ人事、加盟問題についてはそれぞれ留意、承認された。


UNIファミリー、ネパールの仲間に連帯支援を

 

第28回UNI Apro運営委員会・第19回UNI Apro執行委員会は5月9~10日、カトマンズで開催の予定だったが、大地震のため急遽シンガポールで開催され、ネパールからも3人出席した。

UNIネパール加盟協(UNI-NLC)のシャンカール議長、ガネシャ事務局長、ラジェンドラUNI Apro労組強化部長より、大地震直後から寄せられた国際連帯・支援が大きな励ましと希望になったと、感謝の言葉が述べられた。

歴史ある世界遺産の数々が倒壊し、人口の集中する首都カトマンズ及び周辺の村落が被災、観光業をはじめ経済のあらゆる分野が大打撃を受けたが、幸いにも通信インフラは速やかに復旧した。UNI-NLCは4月28日に緊急会議を招集、救援委員会を設置し、直ちにNLCメンバーの安否確認・被災状況等の情報収集を始めた。同時にカンパを募り、「地域に寄り添う労働運動」として、5月2日にラリトプール地区の60世帯に、4日にはカブレ地区の250世帯に食料・薬品等の救援物資を届けた。今後の復興・再建に向けたネパール労働組合の取組みとして、雇用創出及び再建の大義の下での低賃金労働や搾取を防止すること、憲法起草プロセスを中断させないことがあげられ、そのための国際支援が要請された。

小俣UNI-LCJ議長からは、緊急カンパの送金と更なる協力が表明され、4年前の東日本大震災の経験から被災者の心のケアも大切だとアドバイスした。他の委員からも激励と連帯支援表明がなされた。

 

左から、ガネシャUNI-NLC事務局長、小俣UNI-LCJ議長、シャンカールUNI-NLC議長、ラジェンドラUNI Apro労組強化部長

左から、ガネシャUNI-NLC事務局長、小俣UNI-LCJ議長、シャンカールUNI-NLC議長、ラジェンドラUNI Apro労組強化部長

 

小俣さん写真UNI APRO Exco

 

 

 

 

 

 

 

 

写真はFlickr参照


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