UNI世界金融部会大会

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UNI世界金融部会大会が2015年10月22~23日、トルコ・アンタルヤで開催され、UNI-LCJ金融部会から、田原UNI Apro金融部会議長(損保労連委員長)、宮本生保労連副書記長、渡邊全信連中央委員、大嶋全信連副書記長、末留全労金委員長の5人が参加した。直前に首都アンカラで起きたテロ事件のため、残念ながら斎藤全信連副議長は参加をキャンセルした。今大会は、エドガルド議長の退任に伴いブラジル銀行労連(コントラフ)のリタ氏がUNI世界金融部会議長に選出されたこと、日本の労働金庫から安藤常務理事と半田政策調査室次長が参加しプレゼンを行ったこと、田原UNI Apro金融部会議長がCSRをテーマとしたセッションのモデレーターを務め、渡邊全信連中央委員が規制のセッションでパネリストを務めた他、日本の各組織が発言を行ったこと、米国の金融労働者を組織化する意欲が感じられたこと(現在米国の金融労働者は全く組織されていない)等、これまで以上にUNI-LCJ金融部会とUNI世界金融部会の一体感が見られた大会となった。全体としては、アジアからの参加は少なかったが、マレーシア金融労連からソロモン書記長が参加する等、新しい動きが見られた。

冒頭、10月10日のテロ攻撃の犠牲者に黙祷を捧げた。エルグン・トルコ労働組合会議会長は、「シリアからトルコに入ってきた難民は200万人いる。我々は戦争を終わらせるようにすべきで、平和を訴えるデモがテロの犠牲となった」と述べた。ジェニングスUNI書記長は、「資本主義は様々な顔を持っている。デジタル資本主義、植民地資本主義等、ここに居る人々は様々な資本主義の位相を体験している。しかしグローバル枠組み協定を締結することは全ての金融関係者にとって共通の課題だ」と挨拶した。

責任ある金融産業の構築:持続可能な世界

パルビンダー教授に、プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長が質問する形で進められた。教授は、「金融市場の活況にも関わらず、社会的側面は後退している」と指摘した。宮本生保労連副書記長は「我々の産業は、お客様と地域社会に貢献することを意識すべきだ」と訴えた。フィオナFSU書記長は、消費者、経営者、顧客、従業員にCSRの考えを浸透させる教育活動に力を入れるべきだと述べた。

新しい規制のフレームワーク:ゲームのルールを変える

ピアUNI世界金融部会副議長がモデレーターを務めた。まず金融安定理事会(FSB)のペリー氏がFSBの役割を説明し、政策の実施におけるモニタリングの意義を強調した。結論として、強力で安全な金融市場を維持することの重要性を語った。コケラSASBO書記長は、「バーゼルIIIはアフリカでも問題になっており、自己資本比率を高めるためには合併せざるを得ない。合併となると、すぐに労働者の解雇となり、労働者が一方的に不利になる。またアフリカは中国による草刈り場となっており、この面でも西からと東からの収奪に直面している」と報告した。渡邊全信連中央委員は、日本の規制の状況に触れ、「経済危機に耐えうる財務基盤を構築する予定である」とし、バーゼル規制に対しては「機械的な資本の積み増しには反対である」と述べた。最後にエドガルド議長は、「我々はより良い規制のために闘わなければならない。短期的な投資はダメで、信頼を獲得しなければならない」とまとめた。

組織化と多国籍企業:不平等に対抗し、生活賃金を改善する強力な組合を作り上げよう

ホフマンUNI副書記長は、米国の組織化の経験を語った。団体交渉のカバー率が減少していることを問題とし、恐怖からの解放が不可欠だとした。ブラジルのリタ氏は、「米国の金融労働者の組織化に力を尽くしたい」と述べた。テレサCWAオルグは、「米国では銀行窓口係の給与は最低賃金にも達しておらず、行員は移民一世、二世が多く、アフリカ系やラテン系の顧客に金融商品を売り込むことが仕事である。そこでコミュニティーの組織化に乗り出した。18か月が過ぎ1万2000人に影響を及ぼせるようになった。米国の金融労働者数170万に比べるとまだまだ少ないが、14人のリーダーに教育を行っている。今後、外国銀行の組織化に取組む」と、米国の金融部門組織化の現状と計画を報告した。末留全労金委員長は、3年を超えた非正規労働者を無期雇用とする全労金の取組みについて報告した。

CSR:より良い労使関係、団体交渉、GFAへの道

モデレーターを務めた田原UNI Apro金融部会議長はまず、CSRを説明、社会的責任を果たす目的は持続可能な社会をつくることであると説いた。そして企業と従業員を結びつけるという意味で労働組合の役割の重要性を強調した。続いて、安藤労働金庫常務理事が、労働金庫の概要を、その歴史から、現状、銀行との違い、社会的役割まで説明した。更にトルコの銀行、イシバンクのエルシン会長からも話を聞いた。ピアUNI欧州金融部会副議長は、販売とアドバイスについて発表した。アンジェロ社会対話コーディネーターは、イタリアでは協同組合金融機関への攻撃が見られるとし、CSRを損なうような試みを非難した。フロアからは、インド・ステイト銀行労連のムラリ氏が社会貢献とCSRの関係について発言し、パキスタン・ハビビ銀行労組のシャビール氏は労働金庫のような金融機関はパキスタンには無いと、途上国の困難を述べた。

最後に、ブラジル・コントラフのリタ氏がUNI世界金融部会議長に、田原UNI Apro金融部会議長は同副議長に選出された。


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