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英国の人材派遣業界の社会パートナー、スト破りに「NO」を表明

2022年7月11日、派遣労働者を使ったストライキ打開計画が、英国議会で承認された。だが、7月上旬に人材派遣数社が、この提案への明確な反対を表明している。

英国最大手の人材派遣数社のCEOは、ビジネス・ エネルギー・産業戦略相であるクワシ・クワーテン氏への書簡の中で、数十年にわたりストライキ中の労働者の替わりに派遣労働者を使用することを禁止してきた規則を後退させることになる今回の政府案に反発を示した。

この政府案に対する反対意見は、人材派遣会社だけでなく、労働組合も含めて広く受け入れられている。世界雇用連合(WEC※)のベッティーナ・シャラー会長は、「国際的な社会パートナーである2組織(WECとUNI)は、この問題に対応するため、適切なレベルで建設的な三者間社会対話の必要性を訴えている」と述べた。世界雇用連合の企業会員とUNIの間で2008年に締結された覚書は、国および企業レベルでの部門別社会対話の重要性を強調しているが、これは現在の労働市場の課題に取組む上で不可欠である。

UNIと世界雇用連合の企業会員は、「国内の法律や慣行を損なうことなく、ストライキ中の労働者を派遣労働者に置き換えることを禁止する」など、業界の適切な規制に関する指針を定めた長期的な協定を締結している。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「スト破りを容易にしようとする英国政府の試みは、英国内に広がる不満の火に油を注ぐだけだ」と指摘し、「人材派遣会社が、こうした組合潰しは、ビジネスにとっても労働者の権利にとっても間違ったことであると非難しているのは、まったくもって正しい。人材派遣会社が自らの価値観を守り続け、このようなひどい行為を認める法律の改悪に抵抗していくことを求める」と述べた。

※世界雇用連合(WEC)=世界各国の人材ビジネス業界の団体及び同業界トップ6社で構成される、人材ビジネス業界を代表するグローバル組織。2016年に国際人材派遣事業団体連合(CIETT)から改称した。


UNI-LCJ女性ネットワーク会議を開催

2022年7月15日、UNI-LCJ 加盟組織におけるジェンダー平等やダイバーシティ推進を担当する役員同士の交流・情報交換の場として、UNI-LCJ女性ネットワーク会議が開催された。2018年以来、4年ぶりの開催となった今回は、印刷労連、生保労連、UAゼンセン、損保労連、大日本印刷労組とUNI-LCJ事務局から計11人が参加した。

参加者自己紹介の後、5月にスイス・ニヨンで開催されたUNI世界女性委員会にUNI Apro女性委員会副議長として出席した須齋弥緒損保労連事務局次長が、同会議について報告した。日本のテレワークの状況や課題について各国の委員に共有したことや、会議を通じて女性の活躍やILO第190号条約の批准に向けた取組み等、日本が各国と比べ遅れをとっていると実感した点について述べるとともに、米国で女性の人工中絶の権利を認める法律が破棄されたことについて反対する声明が採択されたことについても、報告した。

続いて各組織の参加者が、ジェンダー平等や多様性推進の活動と課題について共有した。

はじめに須齋事務局次長が、損保労連におけるジェンダー平等推進計画の取組み状況について報告した。執行部に占める女性役員の比率は22%であるが、女性が事務局長を務める単組も出てきている等、男女関係なく役割を担っていくという点では着実に前進していること、一方、課題として、限られた人数で業務を行っているために長時間労働の傾向がある点を挙げた。また男性の育休取得については、法改正などの趣旨や背景を皆が理解できるよう周知することで、男性が取得しやすい職場づくりに向けて取組んでいると述べた。

続いて、印刷労連より古賀初代副書記長が報告した。印刷労連の役員における女性比率は依然として低いものの、各地域の地方協議会レベルで活躍している女性は増加傾向にあると報告した。2017年より男女平等の取組みを掲げ、取組み方針を共有し意見交換をしてきたが、2020年はオンラインで会議を開催したことで、これまで参加できなかった育児世代の女性も参加できたというメリットもあった。こうした活動を経て、2021年度は、印刷労連としての現状に基づいたジェンダー平等推進計画を策定すべく取組みを進めてきた。今後は、ジェンダー平等推進委員会設置に向け、男性メンバーも含めて意見交換の場を設け、相互理解を促進しつつ取組んでいくことが重要だと述べた。

生保労連の山本由美中央副執行委員長は、同労連が進める意思決定の場への女性の参画と、組合活動におけるワークライフバランスの推進の取組みについて報告した。2025年までに本部女性役員を30%にするとの目標の下で女性役員の積極登用を進めており、2016年に初の女性専従役員が選出され、2020年には女性役員が2名になる等、少しずつ前進している。会議が長時間に及ぶ現状などから、組合運営の効率化を進め、女性が活躍しやすい環境整備を進めていく必要があると言及した。また、女性組合員同士のネットワーク構築が図れるよう工夫をしている点についても紹介した。さらに、同労連の中島麻紀子中央副執行委員長は、ワークライフバランスの実現に向けた、男性の育休取得促進の取組みについて説明した。男性の育休取得については、2025年8月までに各組合で取得率100%の目標を掲げて促進しており、すでに100%を達成している組合については平均取得日数を増やすこと、取得日数1か月以上の組合員を増やすことなどを目標として取組んでいる状況などを共有した。

続いてUNI Apro女性委員を務める寺嶋雪乃UAゼンセン男女共同参画局副部長は、UAゼンセンの約半数が短時間勤務の女性組合員である点に触れた上で、男女共同参画推進キャンペーンの取組みについて紹介した。特に、女性の活躍や定着に関する調査を実施し、その調査結果を今後の方針に反映させ、単組が労使交渉の際にデータ活用できるようにしていきたいと述べた。また、今年4月の法改正に合わせて発行された「男性の育児休業取得促進のためのガイド」では、法改正の解説やチェックリストのみならず、自身が連続育休を取得した男性や、部下が育休を取得した場合のマネジメントの仕方などについてリアルな事例を共有していると紹介した。
さらに今回の参院選にあたり、部門や都道府県支部の男女共同参画委員を対象にウェブ意見交換会を開催して組織内議員に声を届ける取組みや、公示から投票日までの連日、全組合員を対象にウェブ意見交換会を実施したこと等を報告し、成果として、横のつながりの構築、優秀な人材の発掘、新しい形の選挙運動の展開などを挙げた。また、所謂パート労働者の「収入の壁」問題について、状況改善の必要性について認識共有できたこと、更年期障害を理由に退職する女性従業員が多い状況に対する取組みが最優先課題の一つとして浮彫りになったことなどを報告した。

UNI Apro女性委員を務める大日本印刷労組の三﨑友香里書記次長は、初めに同労組の女性役員の比率とその課題について言及した。執行部のうち女性は約13%であるが、組合の機関会議で議決権を持つ中央委員を含む組合委員では女性は27.5%を占めている。2019年に初めて三﨑書記次長を含め2名の女性が初めて専従役員に選出される等、この10年間で女性比率の状況は改善しつつある。一方で、組合活動が業務時間外に実施される点など、活動参加における高いハードルについても指摘し、多様な働き方に対応した組合活動にしていく必要性があると述べた。また、組合におけるダイバーシティ推進の取組みとして、外部講師を招いて幼児を子育て中の組合員向けのセミナーを実施したこと、また会社と協力して独身層向けに婚活支援アプリの導入が検討されていることにも言及した。

最後に、森川容子UNI LCJ事務局次長よりUNI機会均等局のジェンダー平等、ダイバーシティ実現の取組みが報告された。また、2022年8月10日にオンライン開催されるUNI Apro女性委員会、2023年8月25~26日に米国・フィラデルフィアで開催される世界女性大会等、今後の予定を共有した。UNIのネットワークを活用し、今後もジェンダー平等実現のために国内外で情報交換・交流を行くことを共有し、会議は閉会した。


ドイツ加盟組織ver.di、 アマゾン労使協議会選挙で勝利

ドイツのUNI加盟組織ver.diは、アマゾン配送センター初の労使協議会設立に向けた数か月におよぶ奮闘を経て、 ハノーバー地区の都市ヴンストルフで過半数代表を選出し、労働者の声が確実に届くことになった。

約200人の従業員が労使協議会の代表を選出した後、ver.diの担当者ディートマー・ゲルシュドルフ氏は、「アマゾンの仕分・配送センターにも法的な共同決定の制度を持つことになり、嬉しく思う」と語った。

ここ数か月、ニーダーザクセン州のアヒムとヴィンゼンにあるアマゾンの物流センター(いわゆるフルフィルメント・センター)でも、労使協議会の選挙で成功を収めている。

ヴンストルフで新たにver.diの従業員代表を務めることになったセルダル・サルダス氏にとって、アマゾンの他拠点との接触は、特に重要であり、「厳しく険しい道のりだったが、我々は勝利した。アマゾンの他拠点にいる仲間を勇気づけたい。労使協議会を立ち上げ、仲間の従業員のために立ち上がるということ。我々がやったことは、ずっと前から皆やれていたことだ」と語った。

ver.diはこれまで長い間、ドイツにあるアマゾンの倉庫や配送センターの労働条件を批判してきた。何千人ものアマゾン労働者がver.diに加入しているが、同社は従業員との団体協約の締結を拒否している。組合に対する敵意は、過去数年にわたり、ドイツなど欧州全域で何十回ものストライキやその他の職場行動を引き起こしてきた。

アマゾンには、労働者の権利をないがしろにしてきた経緯がある。アマゾン労働者のプライバシーに侵入してくる、包括的な監視システムについて報告したUNIの報告書『アマゾン・パノプティコン』によると、労働者のプライバシーを大きく侵害する、同社の超高速の配送プロセスは、130万人の労働者に対する有害な影響を隠している。従業員は執拗に監視され、評価され、プレッシャーの高い過酷な環境に置かれている。

このモデルはあまりに非人道的であり、ニューヨークタイムズが報じたように、「アマゾンはあまりに早く労働者を使い捨てるので、幹部らは人材が不足するのではないかと心配している」のである。ブルームバーグニュースも、アマゾンのドライバーは、実在の管理者ならば無視するような、些細な不運な出来事が原因で「アプリによって解雇された」と報じている。


EUで最低賃金と団体交渉について政治的合意

適切な最低賃金に関する指令の法案について、暫定的な政治合意が成立した。欧州理事会と欧州議会の交渉担当者は6月上旬、このEU法の採択に向けた大きな一歩となる合意を発表した。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は「この法案は、団体交渉の強化に向けたシグナルとなるものだ。EUの目標は、各加盟国において団体交渉によって保護される労働者が全体の80%となるようにすること。これは、多くの加盟国において、団体交渉と労働組合の支援に向けた政府の行動を要求するものであり、まさに欧州全体で労働者が必要としているものだ」と述べ、「これを実現する上で、公的機関には公共調達という非常に有効な手段がある。公共契約を獲得するすべての企業に、労働者との団体協約の締結を義務づけることが必須だ。これこそUNI欧州のキャンペーン『団体協約なくして公共契約なし』が目指すところであり、この指令は、この取組みに弾みをつけるものとなる」と期待した。

団体交渉が適用される労働者の範囲を表すグラフ(下)は、EUと各国が行動を起こすべき時期に来ていることを示している。職場における民主主義は攻撃にさらされ、職場で発言権を持つ労働者の数は過去10年間で劇的に減少した。

レティク同書記長は、「良い賃金と労働条件を確保する最善の方法は、労働者が集団として強い発言力を持つことであるということを、我々は知っている。法律や政策が繁栄を共有するためには、労働者が組合に参加するのを阻害するのではなく、促進しなければならない。EUの法律が、すでに労働者や組合のために機能している各国の団体交渉制度を混乱させるようなことは決して望まない。この指令が各国の団体交渉制度を保護することが極めて重要である。欧州の社会モデルを前進させるため、EUは団体交渉を通じて前進しなければならない」と力説した。

加盟各国において団体交渉によって保護される労働者を全体の80%にするというEUの目標が達成されるためには、多くの国の労使関係に関する政策において、労働者寄りのシフトが必要である。部門別・複数事業主間の交渉は、すでにこの目標を達成している国々の中核をなすものである。労働組合が部門全体の最低条件を団体交渉できるようになれば、労働条件を攻撃することで競合相手を打ち負かそうとする企業を切り捨てるメカニズムが生まれる。

また、この指令はEUの公共調達に関する規則を修正する措置をとるものであることも報告されている。UNI欧州は1年以上にわたり、労働者に団体交渉での発言権を与えない企業が公契約から外れるよう、訴えてきた。100人以上の欧州議会議員が組合の要求を支持し、欧州全土の人々が支持を示すなど、勢いは増している。このキャンペーンを支援する署名は、こちらから。


UNI-LCJ青年ネットワーク会議を初開催

2022年6月29日、UNI-LCJとしては初めての青年ネットワーク会議が開催された。 本会議の目的は、UNI-LCJ第4次アクションプランで掲げられている「国際労働運動で活躍できる人材育成」という目標達成のため、日本の各組織の青年活動担当者が定期的に集まり、青年活動や青年層の課題等について共有を図り、青年役員・青年活動担当者同士のネットワーク強化を図ることである。

UNI-LCJ加盟組織より5組織8人、事務局より4人の計12人が出席した。参加者は次の通り。

情報労連:太田中央執行委員(UNI Apro青年委員)と辻中央執行委員、UAゼンセン:藤原運動推進局員(UNI Apro青年委員)と生井国際局部長、大日本印刷労組:三崎書記次長と鳥飼職場対策推進部長、日放労:松波副中央執行委員長(UNI Apro青年委員会副議長)、JP労組:齋藤中央ユースネットワーク議長(UNI Apro青年委員)、UNI-LCJ事務局:上田事務局長、森川事務局次長、戸田スタッフ、柴山スタッフ

参加者自己紹介の後、各組織における青年層の課題等に関する報告があった。

太田情報労連中央執行委員

UNI Apro青年委員である太田情報労連中央執行委員は、若年層の組合員には2つの課題(①組合活動への参加率の低さ、②組合役員の担い手が少ない)があるとし、「参加率の低さについては、労働組合が何をしているかわからない、堅苦しい、古いなどというイメージがあり、それを払拭するために青年役員組合員企画によるレクリエーション参加の推進や、SNSを使ったタイムリーな情報共有などの工夫した活動をしている。また、単組が独自に若手組合の研修を行って、人脈作りや知識習得の楽しさを体感する取組みなど行っている。」と報告した。

藤原UAゼンセン運動推進局員

同じくUNI Apro青年委員である藤原UAゼンセン運動推進局員は、35歳以下で構成しているヤングリーブスの活動を写真を交えて報告した。「太田中央執行委員と同様、我々も組合参加率の低さは課題である。選挙活動を絡めて、日替わりで設定したテーマを基に学習会などを、コロナ禍で培ったオンラインを活用し、定期的に意見交換会を行っており、好評だ。多方面から参加を募り、組合活動への関心に繋げたい。」と報告した。

三崎大日本印刷労組書記次長

三崎大日本印刷労組書記次長は、労組にとって、中央委員は本部と職場の間をつなぐ重要な位置づけと考えているとし、「委員の行動指針として示した五カ条を2019年10月に作成した。内容は、職場の声を正しく把握する、より良い職場にするために必要なことは何かなど。この五カ条を定めたことの意味は大きく、特に執行部で研修をする際の指針になっている。また今期からは、五カ条をベースに組合活動だけでなく、職場においてリーダーシップを発揮するのに役立つスキル研修を行っている。労使にとって重要な存在となる青年層に対して、労働組合としてマネジメント意識を向上させること、スキル教育を設けることで知見が広がるようにサポートすることは、よりよい職場環境につながることと考えていて、引き続き注力したテーマとして取り組んでいきたい。」と報告した。

齋藤JP労組中央ユースネットワーク議長

UNI Apro青年委員である齋藤JP労組中央ユースネットワーク議長は、「日本郵政グループは労使間で同一労働同一賃金、夏季冬季休暇の格差などの議論を進めているが、経営が厳しい状況にあり、ユースネットワーク世代の生活や雇用にも大きく影響している。全国のユースネットワークを対象とした「ユースマイル」という名のレクリエーション活動を2年に1度開催している。フットサルなどを行い、ネットワーク世代の絆を強めたり学習会を行ったりしている。今後も定期的に開催し、若年層の意見を反映させられるような活発的な組織を目指したい。」と報告した。

松波日放労副中央執行委員長

松波日放労副中央執行委員長は、特に「青年」というくくりでの活動や担当者はおいていないという前提について説明した上で、「若手組合員は、ワークライフバランス、ダイバーシティを重視した制度を求めており、組合でもそうした要求にこたえられるよう交渉に盛込んでいる。今年度は、夏以降新役員体制になるが、組合活動や組合の存在意義をもっと身近に感じてもらえるよう、時間帯ややり方を工夫したセミナーを開催していきたい。」と報告した。

この他、7月にタイ・バンコクで開催されるUNI Apro青年委員会、9月にオンラインで開催されるUNI Apro青年大会の概要について、事務局より説明し、閉会した。会議後には情報交換会を開催し、更なる懇親を図った。


各国の労働組合、「気候変動と雇用に強い職場づくり」のグローバル・アクションデーに、緊急行動を要求

生活費危機、戦争、ますます壊滅的な異常気象への懸念が高まる中、今こそ気候変動と雇用に強い職場づくりを

6月22日、「気候変動と雇用に強い職場づくり」グローバル・アクションデーにおいて、UNIはITUCおよび世界中の組合とともに、気候変動に関する緊急行動を要求する。

放置すれば地域全体が居住不能となり、暮らしを脅かし、地域社会を破壊することになる、ますます拡大する気候変動に対応すべく、世界は時間との闘いに直面している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「環境保護と労働者の権利を第一に据えた公正な移行を実現するため、今こそ緊急の気候変動対策が必要だ」と訴え、「労働者と組合は、地球の未来を形作る決定が、この緊急事態に取組むのに十分な持続可能性と強制力を備え、野心的なものであるようにすべく、使用者や政府と共にテーブルにつく必要がある」と主張した。

CEPOWとは、世界中の何千人もの労働者が、環境に配慮した持続可能な事業計画について、使用者と世界最大の対話をすることである。労働者と組合は、安全衛生、雇用確保、排出量の削減、そして次世代のための安心できる未来が最優先課題とすべく、闘っているのである。

グローバル・アクションデーの一環として、UNIはすべての加盟組織に対し、使用者に働きかけ、職場の二酸化炭素排出量を削減し、気候変動と闘う方法について話し合いを始めるよう促している。

シャラン・バロウITUC書記長は、「我々には時間がない。今こそ力を合わせ、直面する問題や、気候変動と雇用に強い職場づくりに取組む時だ。我々の唯一のふるさとである地球を守るためには、協力が必要」と訴えた。

#CEPOWのハッシュタグで、気候変動と雇用に強い職場づくりの取組みが世界中で共有されている。CEPOWキャンペーンの詳細はこちらから。


UNI Apro、ベトナムの労働組合との協力関係を強化

UNI Aproの代表団3名が、2022年5月23~27日にベトナムを訪問し、ベトナムの労働組合との協力関係をさらに強化した。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長を団長に、アリス・チャンUNI Apro商業部会担当部長および中野英恵UAゼンセン国際局長(UNI Apro執行委員)で構成される代表団は、5月下旬の5日間、ベトナム労働総同盟(VGCL)との共同の取組みに参加するとともに、UNI加盟組織であるベトナム情報通信労組(VNUICW)を訪問、またベトナム銀行労組(VNUBW)との会談を実施した。意見交換や情報交換が行われる等、実り多い訪問となった。

VGCLとの共同セミナーおよび二者会談

代表団は、5月24~25日にかけて開催されたUNI Apro、UAゼンセン、VGCL共催の「ベトナム小売業における労働組合活動の強化」をテーマとする共同セミナーに参加した。

共同セミナーでは、ベトナム商業労組ネットワークを構成する7組合から31名のベトナム人参加者が、インドネシア、マレーシア、シンガポールでの小売・商業労働者の組織化について、オンライン参加したUNI加盟組織から経験を聞いた。また、中野英恵UAゼンセン国際局長が、UAゼンセンの経験を共有し、充実したセミナーとなった。

ベトナムや地域の労働および労働組合に関わる問題についての情報交換を目的としたUNI AproとVGCLの会談では、チャン・タン・ハイVGCL副会長が、UNI Aproからベトナム労働組合への25年以上の長期にわたる協力と効果的な支援に感謝の意を表した。

チャン・タン・ハイVGCL UNI Apro RS Rajendr副会長と会談するアチャリャUNI Apro地域書記長

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、特に成長しているベトナムの市場経済に影響を与えるいくつかの自由貿易協定にベトナムが加盟している中、UNI Aproの連帯とVGCLへのさらなる支援を改めて確認した。

その後、UNI Apro代表団はVGCL組織化局と会談し、VGCLが計画している食品小売業労働者のための全国組合結成に焦点を当てる期間について合意した。

UNI加盟組織ベトナム情報通信労組(VNUICW)との会議

UNI Apro代表団とVNUICW の役員

VGCLとのセミナーや会議の後、代表団はUNI加盟組織であるVNUICWを訪問した。VNUICWは、情報通信産業の労働者8万5000人のうち42.6%を代表している。

会談では、代表団はチュー・ヴァン・ビン委員長と組合員から温かく迎えられ、最新の状況について説明を受けた。UNI Apro女性委員会の共同議長を務めるタン・ティ・ホアVNUICW副委員長は、執行委員の4割以上が女性であることを強調した。同労組では、職場暴力の根絶や機会均等、スキル研修の推進について、重要性を訴える活動を展開している。

代表団はまた、ベトナム郵便会社社長のチャン・ブ・ハVNUICW副委員長からも話を聞いた。郵便事業が、13,000の郵便局にコンビニエンスストア「POSTMART」を開設し、Eコマース市場に進出する予定であり、日本郵便の協力のもとで行われる。

ベトナム銀行労組(VNUBW)との協力関係を模索
代表団は最後にVNUBWと会談し、労働組合活動の最新状況や共通の関心事について話し合った。グエン・ヴァン・タン常任副委員長がVNUBWの戦略的行動計画を共有し、チャン・ホン・トゥアン常任副委員長は2018年の前回大会以降の組合の成果を紹介した。同労組は、外資系銀行を含む銀行・金融機関の17万人の労働者のうち、16万人以上の労働者を見事に組織化してきた。ラジェンドラUNI Apro地域書記長はVNUBWの成功に賛辞を送り、両組織の協力関係が近々より緊密になることに期待を示した。

VNUBWと会談するUNI Apro代表団

自動車販売店には「公正な移行」が求められている

世界の自動車産業が電気自動車の生産に全力で取組む中、その影響は製造に携わる労働者だけでなく、ショールームで働く労働者にも及んでいる。5月31日、UNI世界商業部会は、第2回自動車販売労組ネットワーク会議を開催し、この激変に直面する販売員をいかに守るかが議論の中心となった。

この会議で発表されたUNIの委託調査によると、新しいタイプの販売モデルが出現し、2028年までに新車の3台に1台がセミ電気自動車(EV)またはフルEVになると予想される中、労働者にとってはメリットとデメリットの両方が存在することが示された。
自動車販売業界の10万人以上の労働者を代表する並木泰宗氏(全日本自動車産業労働組合総連合会(JAW)事務局長)は、「、COVID-19の大流行やウクライナの戦争の影響により、業界の労働者は決して容易ではない環境に置かれている。自動車ディーラーには、互いに連帯することで、労働者の雇用と暮らしを守っていくことができる」と述べた。

フォルクスワーゲン、アウディ、メルセデス、BMW、トヨタなどのメーカーは、販売店のマージンを大幅に引き下げるコスト削減戦略として、多くの国で直販/代理店販売モデルを導入しており、自動車メーカーと自動車ディーラーの区別が曖昧になりつつある。

この新しいモデルのディーラーは在庫を管理し、顧客と交渉して価格を設定する独立事業者ではなく、メーカーが固定した価格をコントロールすることなく、販売台数ごとにコミッションを受け取るメーカーの直販代理店である。

さらに、自動車のオンライン販売も増えており、パンデミック以前からテスラは100%オンライン販売への移行を発表、ボルボも2030年までに純粋なオンライン販売モデルを計画している。

これは、顧客との対面販売から、電話やビデオ通話を通じたオンラインによるバーチャルな対応に移行することで、自動車ディーラーの仕事のやり方が大きく変わることを意味する。

イタリアの加盟組合であるFILCAMS/CGIL、FISASCAT/CSIL、UILTUCSは、自動車販売業界の労働者が強い発言力を持ち、組合を通じて再教育、技能向上、配置、職務内容の改革を含む移行条件について交渉できるように、「グリーンサステナビリティは社会責任に軸足を置くべきである」として働きかけを行っている。政府もまた、労働者がこのプロセスから取り残されないようにするための役割を担っていると述べた。

課題と同時に、小さな修理工場では扱えない高額な整備機器を必要とするEVの整備に関しては、自動車ディーラーが請け負うという機会もある。さらに、何千もの民間ディーラーではなく、自動車メーカーに直接雇用されている販売員の組織化は、組合にとって容易になる可能性がある。

職の確保は優先事項であり、マレーシアのプロトンや日本のJAWが示すように、組合は雇用の確保において真の違いをもたらすことができる。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、今後数年間に自動車ディーラーを守ることが極めて重要であると強調し、労働組合の協力を呼びかけた。「自動車産業の転換は労働者を置き去りにしてはならず、経済的利益は労働者に公平に分配されるべきである。このネットワーク会議により、我々は互いに学び合い、組織化や団体交渉を通じて共に前進することができる。」と述べた。


第36回UNI世界運営委員会開催。労働安全衛生、組織化など議論。ミャンマーへの支援を確認

2022年5月11~12日、スイス・ニヨンUNI本部において、第36回UNI世界運営委員会がハイブリッド開催された。

「3年ぶりに対面会議が実現し、みなさんと直接お会いできてうれしく思う。様々な議題・スピーカーを用意しているので、積極的な議論を期待したい」と、ルーベン・コルティナUNI会長の冒頭挨拶で始まった会議には、11カ国から運営委員及び地域書記長21名、オンライン参加の運営委員、UNI部会担当局長、事務局等が出席した。日本からは、松浦昭彦UNI Apro会長(UAゼンセン)、安藤京一UNI副会長(情報労連)、中野英恵UAゼンセン国際局長、木村富美子情報労連国際部長、上田智亮UNI-LCJ事務局長が出席した。

次にクリスティ・ホフマンUNI書記長が挨拶し、コロナ禍やウクライナ問題、組合員の減少や賃金が上昇しないなどの労働組合の現状に触れ、「25,000人が参加した組織化トレーニング(オンライン)は有意義であったが、複雑な議論や信頼関係の構築には対面活動は欠かせない。今後はバランスを取りつつ取組んでいくと共に、①多国籍企業との協働・対話、②組織化推進、③政策活動への取組み(新しい労働の世界、人権デューデリジェンス、労働安全衛生、気候危機)、④内部の業務改革・構造改革、⑤2023年UNI世界大会(米フィラデルフィア)を活動の柱として取組む」と述べた。

「組織化報告」のセッションで、アインディ・スノディUNI SCORE(組織化)担当局長が「組織化センターは、それぞれの地域でオルガナイザーの育成、組織化活動に取組み、成果を出している。特に中欧組織化センター(COZZ)は、活動を拡大し、ウクライナ難民の支援を行っている。」と報告した。
安藤UNI Apro ICTS部会議長は、「マレーシア系多国籍通信事業者アシアタ社の組織化に関し、6か国・2万5千人を雇用する巨大通信事業者に対し、同部会は『アシアタ労組アライアンス会議』を定期開催し情報交換を行っているが、更に強化していく。特にバングラデシュは人口が多く、今後も成長が見込まれることから対応強化が必要である」と強調した。また、ネパールで団体交渉の能力開発を実施する予定であり、カンボジアでの組織化活動も2023年初の開始を目指して準備中であることも報告し、今後のUNI本部及びSCOREの支援を求めると述べた。

「労働安全衛生」のセッションで松浦UNI Apro会長は、カスタマーハラスメント(カスハラ)撲滅に関するUAゼンセンの取組みについて報告した。「カスハラは、働く人や企業に被害・損害を与えるだけでなく、消費者など一般社会にも不快感や悪影響を及ぼしており、社会全体でカスハラをなくしていくことが重要である。この問題を解決するため、UAゼンセンでは労使で話し合うよう加盟組織に働きかけ、流通部門74組合の内、約8割がカスハラ問題に関する労使協議会を行い、相談窓口設置等などの取組みが進んでいる。我々の運動もあり、社会に認知されるようになったが、法整備には議論が不足しており、組織内国会議員と連携し、社会全体におけるカスハラ防止対策の強化と法制化を求めている。また今年2月、厚生労働省が『カスハラ対策マニュアル』を発表したことは大きな一歩だった。今後も他産別と連携し、労働界全体でこの問題に取組んでいく」と報告した。

「UNI世界大会および世界女性大会」のセッションでは、ホフマンUNI書記長より大会の準備状況の報告があり、また2023-2027年の戦略計画(※)、UNI世界大会の開催時期およびUNIの非営利団体としての明記に関する規約の改正案を動議として提案し、承認された。

※戦略計画
①全ての人のために組合の力を強化しよう(組織化・多国籍企業との関係構築・団体交渉)②企業に説明責任を負わせるため、ルールを変更しよう(人権デューデリジェンス)③公正で包摂的なグローバル経済のため、ルールを変更しよう(ディーセントワーク、社会保護、持続可能な経済、デジタル化)④安全衛生のために共に立ち上がろう(労働安全衛生、つながらない権利)⑤平和、民主主義、人権のために共に立ち上がろう⑥不平等、人種差別、不公平な扱いに反対し、共に立ち上がろう(人種差別、青年、女性、LGBTIQ+)⑦持続可能な世界のために団結しよう(気候変動)

松浦UNI Apro地域会長

これを受け松浦UNI Apro会長は、UNI Apro会長として本案に賛意を示し、「2年にも及ぶパンデミック下で、多くの国、あらゆる産業・雇用形態の労働者が影響を受けた。そして多くの国で、失業保険や退職金制度、休業中の賃金保障等の社会保護の不備が明らかとなった。特に、アジアの開発途上国ではブランドや多国籍小売企業からの発注の激減によって多くの衣料産業労働者が解雇されたが、失業保険制度がない、使用者が法律を守らず解雇補償を支払わないケースが多発した。インダストリオールではパンデミック期間中、支払われなかった賃金・補償金についてブランドが責任を負うよう要求している。しかし、社会保護は国の制度に負うところが大きく、一つのセクター・企業との交渉で国の制度を代替するのは困難である。また、社会保護はすべての産業に共通する問題である。従って、UNIで社会保護の取り組みを進めるにあたっては他のGUFやITUCとの連携を強化すべきだ」と述べた。

「地域報告」のセッションでは、UNIアフリカ、UNI米州、UNI欧州の各地域から報告があり、UNI Apro地域報告ではラジェンドラ・アチャリャ地域書記長が、昨年の6部会大会でパートナーシップ労使関係を促進し社会対話を強化するために、他の社会パートナーとのギャップを埋め、当同社の力を構築し、組織化を拡大する戦略を採択したことを報告した。また、「コロナやウクライナ問題だけではない。スリランカ経済状況やフィリピンが独裁政権になる可能性、香港などに注視しなければならない。不安定雇用に従事するエッセンシャルワーカーへの組織化の取組みおよび青年・女性のエンパワーメント活動を推進していく」と述べた。

「平和、民主主義、人権」のセッションでは、アナトリー・ヤドヴィ氏(ウクライナ、CWU)の報告に続き、カイン・ザール氏(ミャンマー、CTUM-IWFM)から「2021年2月のクーデター以来、市民権のはく奪、公務員の失職、飢餓などの市民の抑圧が続いているが、我々は民主主義を回復するために闘っている。経済制裁を含め軍事政権を止めるための支援をお願いしたい」とミャンマーの現状について報告と支援要請があった。
松浦UNI Apro会長は、「UNI Aproは、軍の弾圧に屈することなく抵抗するミャンマーの組合の仲間、市民に心からの敬意と彼らへの強い支持を表明する。その他にもアジアには、香港における民主主義の否定、フィリピンにおける組合活動家の殺害と迫害など憂慮すべき深刻な状況がある。UNI Aproとして、これからも基本的人権と平和・民主主義を守るために行動し続けなければならない。UNI及び世界のUNIの仲間の支援を引き続きお願いする」と述べ、UNI世界運営委員会でも、UNI Apro執行委員会による「ミャンマーに関する決議」が採択された。

この他、「アマゾン・キャンペーン」「ビジネスと人権」「新しい労働の世界」など様々な議論を行い、今後のスケジュール確認が行われ、閉会した。


イタリアでプラットフォーム雇用に関する決定的な判決

ジュゼッペ・ディマジオ氏は、2018年にデリバルー・イタリアで配達ドライバーとして働き始めて以来、自営業者に分類されてきた。だが、最近の判決でその区分が覆り、今ではディマジオ氏や仲間の配達ドライバーは、会社に雇用された労働者としての権利を持つようになったのである。

商業部門における配達プラットフォームのプレゼンスが高まり、EUレベルで雇用プラットフォームを通じて働く人々の権利を保護する指令に向けた取組みが進んでいる状況を踏まえ、この事例について詳しく見ていきたい。

ディマジオ氏が仕事を受けられるか否かを記録するために使用されるデリバルーのシステムは、同氏が特定のシフトや週末に仕事を受けないことについてペナルティを課すなど、事実上、労働時間を管理してきた。ディマジオ氏と彼が加入するイタリア観光・商業・サービス労組(UILTuCS)は、フードデリバリー大手による偽りの「自営業」分類について提訴を決め、法廷で勝利を収めたのである。

イタリアの裁判所は、デリバルーとディマジオ氏の関係は自営業者への委託ではなく、同氏の働き方が会社に対して従属的な性質のものであることを認め、今後、会社側は第三次産業に関する全国労働協約に基づき、同氏を雇用しなければならないとの判決を下した。協約に付随するすべての権利を手にすることになったディマジオ氏は、「この勝利によって、私と同じような境遇の労働者が、偽装請負との闘いに挑むようになることを期待する」とコメントした。

今回の勝利は、配達員の仕事が従属的な業務であることを立証したものとして、大きな意義がある。

ブルネット・ボコUILTuCS書記長は、「我々は、この勝利を前進させる準備ができている。労働者が最高の保護を受け、安全に働くために適切な規制・立法手段を得られるよう、こうした雇用区分に特有の協約を適用していく」と力を込めた。また同書記長は、「業務実績に関するアルゴリズムの使用を、この雇用関係に潜在する従属的要素を回避するためのアリバイにすることはできない」と指摘し、「第三次産業の労働協約をこうした雇用関係に適用することは、この部門の労働者の保護と代表性の強化に関する良い兆候だ」と述べた。

また同氏は、「我々の長年の主張がようやく認められ、いま我々は、特別なツールとしてこの判決を手にした。配達員の仕事は、従属的な性質を有する業務であり、配達員は労働者としての権利を持ち、しかるべき保護を受けなければならないということだ。第三次産業の全国労働協約の適用を認めるという一貫した路線が、他のプラットフォーム労働にも踏襲されていくことを期待している。我々は、今回のように労働者の権利が尊重されるよう、常に闘っていく。」と意気込んだ。

なぜこの判決が重要なのか?
✔判決により、柔軟な労働=自営業という多くの雇用プラットフォームが用いる議論が一掃され、柔軟性と従属性は両立しうることが示された。
✔判決により、配達員は商業部門の団体交渉に関連するすべての権利を得ることができる。


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