オーストラリアのUNI加盟組織、アップルを公正労働委員会に提訴

オーストラリアのUNI加盟組織である店舗流通関連労組(SDA)とオーストラリアサービス労組(ASU)は、インフレ率を下回る賃上げと、労働者が残業代なしで週60時間まで働くことができるという条項を含む新たな協定を「違法に」押し通そうとしたとして、アップルを公正労働委員会に提訴している。

ジェラルド・ドワイヤーSDA書記長は、「インフレ率は6%を超え、さらに上昇しているため、すでに生活費に困っているアップル従業員は、食料、燃料、住居、その他の生活必需品の支払いがさらに難しくなるだろう」と指摘し、「オーストラリアにおける事業で少なくとも年間110億ドルの利益を上げている企業にとって、こうしたやり方は、明らかにオーストラリア的ではないと言わざるを得ない」と非難した。

組合は公正労働委員会に提出された文書の中で、この巨大な米国ハイテク企業が、従業員と話をしたいと希望する組合代表者の店舗への立ち入りを不当に拒否し、組合員との協議時間の延長要求を阻止したと非難している。

エメリン・ガスケASU副書記長は、「これは違法だろう。多くの若者を残業代なしで最大60時間働かせることになる標準以下の協定を押し通そうとするそのやり方は、倫理に反している」と糾弾した。

今回の交渉では初めて、アップルは22の小売拠点で働く約4000人の従業員の賃金と雇用条件について、組合と交渉しなければならない。

ガスケASU副書記長は、「使用者と労働者が共通の認識を持ち、より公正な職場システムの構築に向けて協力するはずの『雇用技能サミット』開催の直前にアップルのとった行動は、社会の期待とはかけ離れたものだ」と指摘した。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「オーストラリアや世界中のアップル労働者は、仲間たちを不利な条件に追い込もうとする不誠実な戦略に反撃すべく、世界の労働運動から全面的な支持を得ている」と連帯の意を示した。