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ミャンマーにおける軍事クーデター発生から2年に際してのグローバルユニオン評議会声明

ミャンマーにおける軍事クーデター発生から2年を迎え、世界2億人の労働者を代表する国際労働組合は、民主主義を回復するために新たな世界レベルの取組みを求める。国際労働組合は、国民統一政府(NUG)をミャンマー国民の正当な代表として正式且つ外交上で承認し、政治犯の釈放を求める、ミャンマー労働組合総連合(CTUM)による国際行動デーの呼びかけを支持する。

2021年2月1日、ミャンマー軍は同国において新たに選出された政府を転覆させ、数十年にわたる軍による支配を経て民主化へ向かっていたミャンマーの歩みを中断させた。軍は、国家行政評議会(SAC)と呼ぶ組織の下に非合法な政府を形成し、民主的に選出された政治家たちは、亡命政府NUGを樹立した。

このクーデターに対して、ミャンマー国民は平和的な「市民的不服従運動」を展開し、広く抵抗した。クーデターに対するミャンマー政府の対応は残忍で、大量の拘束と殺戮が行われた。現在までに、多くの組合員を含む17,481人が逮捕され、13,680人が拘留されており、2,892人が軍事政権によって殺害された。非暴力の抗議活動に対する残忍な弾圧は、武装グループの誕生につながり、現在、ミャンマーは内戦状態にある。

軍事政権はミャンマーのほとんどの労働組合を禁止した。多くの組合活動家が拘束され、活動家は殺害され、身を隠し、結社の自由を行使することは不可能となっている。

このクーデターから2年目の節目に、CTUMは世界中の労働組合に対し、ミャンマー大使館や軍事政権を支持する国の大使館前でピケやデモを実施し、以下の要求を行うよう呼びかけている。

  1. ミャンマーの英雄を讃えること
  2. 政治犯を解放すること
  3. 市民による民主主義を支持すること
  4. 正統な政府を復活させること

ミャンマーの組合の主要な要求は、NUGの正式且つ外交上の承認である。ミャンマー軍事政権は、自らを事実上の政府として外交上の承認を求めることで、その支配を正当化しようとしている。NUGは、ミャンマー国民から民主的に選出された正当な代表であるにもかかわらず、正式且つ外交上の承認はなされていない。

2022年12月、国連総会は、軍事政権による承認申請を拒否し、クーデター前に就任していたNUG代表の議席を保持した。また国際労働運動のロビー活動により、2021年及び2022年のILO総会は、軍事政権を拒否した。

しかし、未だ国連機関やその他の国際機関における普遍的な立場は存在していない。ASEANはサミットへのSACの参加を制限しているが、軍事政権は当該地域の大使館をコントロールし、ASEAN各国政府と他の会合やフォーラムを通じて交流しているのである。

SACはロシアと中国から強い支持を受けており、インド及びタイからも一定の承認を受けている。EU議会は2021年にNUGをミャンマーの正当な代表と認める決議を採択し、NUGは多くのEU諸国で外交活動を行っているが、NUGの代表はいずれも外交官資格を有していない。

2021年、国際労働組合は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」やOECD「多国籍企業ガイドライン」に沿って、多国籍企業がデューディリジェンスを強化し、ミャンマー軍との直接・間接的な取引関係を断つよう要求した。デューディリジェンスが実施できない場合は、事業売却を選択すべきである。ミャンマーにおける事業を停止した企業もあるが、依然として軍は米国、欧州、アジアの企業からグローバル・サプライチェーンにアクセスし、兵器を製造している。

国際労働組合は、加盟組織に対し、各国政府にNUGを承認するよう要求し、加盟組織が取引関係にある多国籍企業に対し、軍事政権に直接・間接的に利益をもたらすあらゆる関係を断つよう圧力をかけることを要請する。

軍事クーデターから2年を迎え、世界の労働組合運動はミャンマーの人々との連帯に断固とした姿勢で臨む。私たちは、民主主義が回復するまで休むことはない。


英国のストライキ制限法案を破棄せよ!

EUおよび欧州域内のあらゆる国・部門の数千万人の労働者を代表する欧州労働組合連合 (ETUFs)は、最低限の業務実施を義務付ける英国政府の法案を強く非難する。この法案は撤回されなければならない。

英国保守党政権は、労働者との交渉を拒否することで、混乱を引き起こしてきた。労働者は、社会的な承認とまっとうな賃金・労働条件、生活費危機への対応を要めている。 保守党政権は、公共サービス労働者の賃金と人員配置に関する現在の争議について、真摯な交渉を行って解決を目指すかわりに、公共交通、医療、教育、消防・救助、国境警備、原発廃止措置機関の労働者に最低限の業務水準の維持を義務付ける新法案を押し通そうとしているのである。この法案では、ストライキ参加者が就労通告に従わない場合、解雇される可能性がある。

英国はすでに、投票権や投票数の基準値について非常に厳しい規則を設けており、このことは、英国が他の欧州各国に足並みを揃えているという議論とは矛盾する。例えば、鉄道労組は、賃金、雇用削減、 労働条件の変更について労働争議を行っている。数十年にわたる鉄道民営化により、労働条件だけでなく、英国全土の鉄道サービスの質や安全性、運行本数も脅かしているのだ。英国市民が、相次ぐストライキを広く支持しているのは、こうした理由からだ。英国政府は、この大規模な抗議の根本原因の解決に取組み、鉄道システムの再国有化を進める代わりに、基本的な労働組合の権利を妨げることを決めこんだ。これは民主主義のための闘いであり、欧州の労働組合は、英国労組を全面的に支持する。

欧州の他の国々と比べて、英国のスト権は最も厳しくなっている。英国政府は、労働組合の権利をこれ以上制限するのではなく、権利拡大に向けて動くべきだ。英国政府は最近、ストライキに対抗するための派遣会社の利用を解禁した。これは、労働者や組合と建設的な交渉プロセスを開始するやり方とは、到底言えない。

全てのETUFsは、 英国全土の加盟組織と連帯する。 英国の労働組合は、最低限度の業務維持を義務化されることで影響を被る部門の労働について、正当な評価を当局に要求しているのだ。我々は英国政府に対し、団体交渉こそが紛争解決の手段であるとの認識を求める。

欧州芸術エンターテイメント連盟(EAEA)、欧州建設林業労連(EFBWW)、欧州食品・農業・観光関係労連(EFFAT)、欧州ジャーナリスト連盟(EFJ)、欧州公務労連(EPSU)、欧州運輸労連(ETF)、教育インターナショナル欧州地域(ETUCE)、欧州警察連盟(EURO-COP)、インダストリオール・ヨーロッパ、そしてUNI欧州は、各組織における英国の加盟組織を強く支持し、イギリス労働組合会議(TUC)が呼びかけた2月1日の行動日に連帯を表明する。この行動日には、国内各地で多くの抗議行動と部門間で組織されたストライキが実施される予定である。


女子プロサッカー選手、妊娠中の賃金で画期的な勝利

2023年1月中旬、アイスランド出身のサラ・ビョーク・グンナルスドッティル選手が、妊娠中の賃金が全額支払われなかったとして、所属していたフランスのオリンピック・リヨンと争っていた裁判で、画期的な勝訴を獲得した。

この判決により、リヨンでチャンピオンズリーグを2度制した同選手は、FIFROからの圧力により導入されたFIFAの出産規定を通じ、クラブに賠償請求を行った初の選手となった。判決は、リヨンに対して82,000ユーロ以上の未払い賃金の支払いを求めている。

2021年1月以降、FIFAの出産に関する規定では、女性選手は妊娠してから産休(最低でも14週間、給与の三分の2をが支払われる)開始まで賃金の全額を受け取る権利がある。しかし、グンナルスドッティル選手がリヨンに在籍中、クラブは同選手が産休に入る前の賃金を支払っていなかった。

32歳のグンナルスドッティル選手は、判決が下った後、スポーツメディアの『プレイヤーズ・トリビューン』に「これは 『単なるビジネス』ではない」と記した。

「これは、労働者として、女性として、人間としての私の権利の問題」と語る、今はイタリア強豪ユベントスでプレーするミッドフィルダーは、「この勝利は自分のことよりも大きなもの。現役中に子どもを持ちたいと願うすべての選手にとって、経済的な保証になるということ。多分とか、不確かなものではない」と語り、FIFPROがクラブに適切な対応をとらせるために素早く介入してくれたことについても触れた。

ヨナス・バエル・ホフマン国際プロサッカー選手協会連盟(FIFPRO)事務局長は、「これは、サラ・ビョーク・グンナルスドッティル選手とその家族だけの問題でなく、世界中のサッカー選手にとっての勝利。選手が個人として、また集団として、変化を起こしたことを示す歴史的な好例となった」と祝した。

世界中の選手協会のリーダーが、母親である選手や母親になることを望む選手への支援を強化する必要性を、女性スポーツの成長にむけた重要な課題であり機会の一つであるとして、強調している。UNI世界選手会は、グンナルスドッティル選手を祝福する声明の中で、「効果的なプロトコルの導入と選手の取組みがあれば、万人のためにスポーツを発展させることができるのだということが示された。競技者は人間第一であり、産休は差別を防ぎ、女性の働く権利を守るために絶対に必要なもの」 と指摘している。


UNI書記長、ダボス会議で労働者エンパワーメントの重要性を発信

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、ダボスで開催された今年の世界経済フォーラムで、「分断された世界の再建には、労働組合が不可欠」との緊急メッセージを発信した。

2023年1月16日、世界経済フォーラムが 1週間におよぶ 年次会合を開幕する中、反貧困を掲げる国際NGOオックスファムが、新たな報告書を発表した。その中では、UNI書記長の指摘が強調されている。オックスファムによれば、世界の上位1%の超富裕層は2020年以降に新たに創出された富のほぼ3分の2を占め、世界人口の残りの99%の人々の約2倍に相当する資産を獲得している。

ホフマン書記長は、「労働組合は、不平等の拡大という分断の根本原因に対する、欠くことのできない解決策だ。労働者の声を抑圧し、労働者が交渉の席に着くことを否定しているビジネスエリートには、世界の分断は解決できない」と指摘し、「今年のダボス会議では、ドイツの労働大臣や米国のマーティン・ウォルシュ労働長官など、団体交渉の果たす重要な役割を認識する声が多く聞かれた。企業がこうしたメッセージを聞き届けたと願いたい」と語った。

パネル討議『万人のための生活賃金』の中で、ホフマンUNI書記長は、数十年にわたる団体交渉への持続的な攻撃が、いかに富と権力の不均衡をさらに拡大させてきたかについて、論じた。だが、世界中の労働者は、前例のない反撃を開始している。また週4日労働制に関するパネルでは、同書記長は、どのような勤務形態が最も効果的であるかを決める上で、組合と交渉することの重要性を強調し、「万能薬の解決策」は存在しないとコメントした。

「今、集団行動や労働組合に対する人々の熱意は、私がこれまで経験してきた中で、最も高まっている。世界中の労働者が、仕事で致命的なウイルスに直面し、彼らの家族は世代を超えた生活費危機のただ中を乗り切ろうとしている。人々は正当な反応として、公平な分け前を要求している」と指摘した。

人々のこうした要求に反して、各国の中央銀行は金利の引き上げによって物価上昇に対応しており、経済を不況に陥れ、何百万人もの労働者を失業の危機にさらしている。例えば、欧州中央銀行総裁はダボス会議で、利上げ「継続」の方針を言明した。

ホフマン書記長は、「多くの労働者にとって、金利上昇の影響は、以前より賃金が目減りするのではなく、賃金がなくなるということ。一時的とみられるインフレに対抗するために不況のリスクを冒すのは、病気より悪い治療法だ」と述べ、「世界各国の政府は、企業の利潤追求や価格破壊を阻止するために規制の力を行使すべきであり、賃金に関する団体交渉を支援すべきだ」と語った。だが、もし不況に陥れば「不況の力は、尊厳と経済的正義を求めるこの願いを消滅させることはないだろう。むしろ、労働者は保護の強化を求めるだろう」と述べ、「つまり労働組合は、労働者の期待に応えるため、取組みを一層強化しなければならない。組織化を支援し、団体交渉を拡大しなければならない。ストライキを闘う労働者に国際的な連帯を示す必要がある。インフレを煽る企業が暴利を貪るのを止めるよう、声を大にしなければならない。投資家に対し、結社の自由や団体交渉の権利といった基本的人権を守る責任を果たさせる必要がある。我々は、企業がサプライチェーン全体を通して労働者に対して責任を負うよう、法制化を推進していかなければならない」と力説した。


「公的資金による公共調達の底辺へ向かう競争を止めよ」 欧州議会議員が欧州委員会に意見書

欧州議会議員が、公共調達の是正に関する公式質問書を、欧州委員会に提出した。どのようにして「労働条件における、公的資金を投入した底辺に向かう競争を止める」つもりなのか、明確にするよう同委員会に求めている。

5つの政治グループからなる60名の欧州議会議員が、公共調達とディーセントワークに関する欧州委員会への質問書に共同署名を行った。議員が提出した要請書は、欧州委員会が正式な回答を行う公式な機関プロセスである。

毎年、EU域内の各国政府や公的機関は、民間企業が提供する商品やサービスに2兆ユーロを支出している。この支出は本来、労働条件を改善する決定的な役割を果たしうるが、実際には多くの場合、底辺への競争に拍車をかけている。

現在、公共調達規則は、他のすべての考慮事項よりも価格を優先させる形で作られている。UNI欧州の調査では、EUにおける入札の半数は、EU公共調達指令にのっとり、最低価格であるという事実のみに基づいて発注されていることが明らかになった。このような状況下において企業は、労働者の基本的な団体交渉権を抑圧することで、労働条件を相互に切り崩す動機が与えられているのである。

質問書の中で議員は、UNI欧州が欧州委員会とEU議長へ送った公開書簡を参照し、欧州委員会に対応を求めている。この公開書簡は、160を超える欧州議会議員が、いかに労働者のための改善を求めているか(労働協約を結んでいない企業に公契約を与えない迅速な立法措置)を伝えるものである。

社会民主進歩同盟の雇用・社会問題委員会コーディネーターを務めるオランダのヨンゲリウス議員は、「公契約を発注する際、政府にとって最も価格の低いことのみが優先されるならば、企業は契約獲得のために労働条件を引き下げ、職場の民主主義を弱体化させるだろう。EU全体で、公契約の半分が何よりも価格を優先しており、このことが底辺への競争を助長している。こうした事態が生じないよう、欧州委員会は責任をもって公共調達指令を是正しなければならない」と述べた。

オリバー・レティクUNI欧州書記長は、「我々には、EUが労働者に対する責任を果たすよう、積極的に重要な働きかけをしている議員集団がいる。欧州議会議員が、その組織的な声を活用して公共調達の是正を推し進めているという事実は、この差し迫った問題の解決に向けた議員の取組みを示している。公的資金がソーシャル・ダンピングを助長している状況は、制度が労働者を失望させているということ。今こそ公共調達指令を是正する時だ」と、強調した。


韓国労組への強制捜査は、労働運動と民主主義に対する攻撃

2023年1月18日、韓国全国民主労働組合総連盟(KCTU)と韓国保健医療労組(KHMU)の事務所が、情報機関によって大々的な抜打ち強制捜査を受けた。韓国労働運動に対する恥ずべき攻撃であり、基本的な民主主義の原則に対する冒涜である。

UNIは、今回の強制捜査を非難し、韓国の労働運動への支持と連帯を改めて表明する。

組合は民主主義の柱であり、韓国の労働組合運動は、同国の経済正義を一貫して推し進めてきた。今回の強制捜査における国家情報院の不当な実力行使は、労働運動を抑圧し、威嚇しようとする試みでしかない。

KHMUは、組合の声を封じ込めようとする権力側の動きに抗戦することを表明している。韓国の労働運動は孤立していない。UNIと世界中の加盟組織は、KHMUやKCTUとともに、働く人々に対するこの攻撃に立ち向かっていく。

KHMUの声明は以下―

1月18日の朝、国家情報局が我々の事務所に踏み込み、強制捜索を行った。 我々は、労働運動に対する公安警察の弾圧を強く非難し、徹底的に闘う。
●労働運動に対する公安警察の弾圧を強く非難する。
●国家情報院は18台もの警察バスと数十人の警察官を動員して保健医療労組の事務所に押し入り、午前9時から12時半まで3時間以上にわたり、家宅捜査と差し押さえを行った。
●保健医療労組が弁護士の立会いのもと、捜索・差し押さえに協力する意思を表明したにもかかわらず、数十人の捜査官と警察官を動員して威圧感を与えるような捜査が行われた。
●てのひらで空は隠せないのであり、我々は標的を定めた治安維持策動に決して屈しない。公安警察による労働運動への弾圧を強く糾弾し、断固としてこれに立ち向かう。


欧州労使協議会をめぐり、重要な投票

欧州議会では、欧州労使協議会(EWC)指令の改正に関する立法イニシアチブ報告書の採択を行う。UNI欧州は他の姉妹組織とともに、欧州議会議員に対し、この報告書の支持と採択を呼びかけている。

欧州労使協議会は極めて重要な存在であり、多国籍企業の戦略的意思決定プロセスに労働者を関与させることが、その目的である。こうした機構が適切に実施されれば、労働者の権利を保護し、企業や公共サービスの長期的な持続可能性を確保し、変化を公正に予測・管理する上で重要な役割を果たすことができる。デジタル化、脱炭素化、ウクライナ戦争やエネルギー価格危機の産業への影響など、事実上国境を越える性質の課題に取組むには、欧州労使協議会レベルでの対話が不可欠である。職場の民主主義は、社会における民主主義の道を拓くものでもあり、ポピュリズムや極右政治思想が台頭する今般、その必要性はますます高まっている。

だが実際には、労働者の情報、協議、参加に関する欧州法の文言と精神が常に遵守されているわけではなく、経営陣による不遵守を阻止する上で十分に効果的かつ強力な制裁措置がとられているわけでもない。現在、数十億規模の収益をあげる多国籍企業がEWCの権利を侵害した場合、労働者1人当たり23ユーロ(マルタ)または30ユーロ(リトアニア)といった低額の罰金が設けられている。EWCの基本的な権利の行使は、法廷でEWCの権利を守ることが多くの場合ほぼ不可能なままとなっており、課題である。

デニス・ラトケ議員の報告書は、法的枠組みの実施強化を求めており、情報と協議の要件が無視された場合の経営判断の一時停止を含む適切な制裁措置などの基本的要件と、国境を越える事項の明確な定義、そしてEWCや特別交渉機関(SNBs)が効果的に司法にアクセスできるようにすることを求めている。この報告書は、労働組合の支援がEWCの運営にプラスとなっていることを示す複数の調査結果を基に、労働組合専門家によるEWCに対する支援も奨励している。

欧州議会での投票は2023年1月19日に実施予定であったが、延期されている。UNI欧州は、この投票と重要法案の成立を確信している。


ブラジルの民主主義に対する攻撃を糾弾する

世界2000万人以上の労働者を代表し、UNIおよび加盟組織は、2023年1月8日に、テロリストとボルソナロ前大統領の極右支持者によって行われた、ブラジルの首都ブラジリアでの政治的暴力行為と公共財の破壊行為を激しく糾弾する。これはブラジルの民主主義に対するあからさまな攻撃であり、近年世界中で頻繁に見られる選挙結果の拒否と民主主義制度の弱体化という傾向に、またひとつ不名誉な事態が加わることとなった。

我々は、連邦直轄区政府、その治安部隊および軍警察司令官の責任を問うという要求を全面的に支持する。また、このような反民主主義的なテロ行為を許容し続けている国内権力者の共謀関係を非難し、ルーラ氏を大統領に選出した6000万人のブラジル人の民意を無視したこれらの行為に参加、指導、資金提供したすべての者に対し、法の完全適用と適切な処罰および制裁を要求する。

我々は、ブラジルの加盟組織を引き続き支援するとともに、社会の最貧困層への支援、労働権の尊重強化、環境保護に向けてルーラ政権が推進するすべての取組みに対する支援を強化する。

ブラジルの人々、特に貧困層および労働者は、2016年のクーデター以降、大きな被害を受けてきたのであり、ブラジルが国家再建とその対外的イメージを再構築していくプロセスにおいて、公然と混乱を生み出すような行動をとる余地などないのである。

UNIはすべての当局に対し、民主主義と民主的に選出された政府を尊重するよう求め、ブラジルと世界における我々の権利と自由を守るために行動を続けていく。

クーデターは二度と許さない!


アジア太平洋地域の女性、放送における多様性と包摂性の改善を要求

2022年11月27日、アジア太平洋地域の放送に携わる女性たちが、多様性と障害のある人々をもっとスクリーンに映し出すよう呼びかけ、包摂的な番組作品こそ視聴者の共感を呼び、意識を高め、社会に前向きな変化をもたらすことができると主張した。

世界最大の放送事業者団体であるアジア太平洋放送連合(ABU)がニューデリーで開催した今回のフォーラムは、『 すべての人のための放送:メディアの多様性と包摂 』をテーマとしている。

フォーラムでは、ハンナ・ハービマUNI世界メディア部会政策コーディネーターが、UNIがジェンダー平等と多様性をメディア部会の戦略的優先事項としていることを説明し、団体交渉によるジェンダー平等や、それを達成するための組合支援に焦点を当てた新しいキャンペーンについても触れた。

またUNIは、同一賃金、同一キャリアの確立、メディアにおける多様性と包摂を目的とした欧州のプロジェクトにも参加している。中南米では、UNI メディア部会の調査によって、視聴覚部門における暴力やハラスメントの蔓延にスポットライトが当てられ、LGBTの労働者が受けた虐待が初めて記録された。

さらに、ハーヴィマ政策コーディネーターは、UNI世界メディア部会加盟組織が世界的な健康危機の中で組合員をどのように支援し、メンタルヘルスに関する情報や資料を提供し、ロックダウン中に家庭内暴力に直面した女性たちを支援したかを説明した。

フォーラムではまた、放送局やその番組におけるジェンダー平等の状況に関して、意思決定役割における女性の増加や、伝統的な性別役割分担が女性のキャリアに与える影響などの主な課題に触れた。

近年、ジェンダー平等が著しく改善し、女性のための平等を謳う放送局も出てきている国もある。だが、経営陣は圧倒的に男性中心であることが多い。多くの放送局が、英国BBCの50-50平等プロジェクトに参加している。このプロジェクトは、BBCと世界中のメディアが、世界を正当に反映するジャーナリズムとメディアコンテンツを一貫して制作することを促進、支援することを目的としている。


商業部門の女性労働者に対する暴力と性的暴行の根絶を目指す ver.diのキャンペーン

ドイツのUNI加盟組織ver.diは、仕事の世界における女性への暴力や性的暴行について保護の強化を図るため、新たな取組みを開始した。ver.diの女性執行委員会によって立ち上げられたこのキャンペーンの名前は、「共に強く−小売業における暴力に反対」だ。

女性や機会均等を担当するステファニー・ナツェンベルガーver.di執行委員は、「小売業で働く女性は、ますます多くのハラスメントに晒されている。女性の従業員は、レジにいる時であれ、スタッフが少なすぎる時であれ、ハラスメントはパンデミックで悪化したと訴えている。日々、侮辱や言葉の暴力を浴びている。この状況は止めなければならない」と語気を強める。

取組みの一環としてver.diは、暴力の問題について包括的なデータを収集する予定であり、そのために今年初め、商業・商品運輸業協同組合(BGHW)と共同で、研究プロジェクトを開始した。プロジェクトには、小売業における暴力やハラスメントに関するドイツ初の調査が含まれ、調査結果は2023年初めに公表される。

同執行委員は、「企業が暴力に対して必要な対策を講じることは、極めて重要だ。女性の労働者や労使協議会による自衛策だけに任せていてはならない。企業や経営者にも責任がある。これは、商業労働者に対する敬意、感謝、認識の問題だ」と指摘するとともに、「女性の全般的な労働環境を改善するために、我々はドイツ政府に対し、ILOの『仕事の世界における暴力とハラスメントの撤廃に関する条約』の批准と実施を要請していく。ドイツで働く女性は、性的その他あらゆる形態の暴力から保護されなければならない」と加えた。

残念ながら、小売労働者、特に女性に対する暴力の問題は、ドイツに限ったことではない。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「世界中の小売労働者が、特に女性労働者に対する深刻な暴力の増加を目の当たりにしている。だからこそ、我々はver.diのような各国のキャンペーンを支援するとともに、世界中の組合を結集してこの問題にグローバルに取組んでいる」と述べた。

UNIは最近、小売業における暴力に反対する世界行動デーを実施し、その一環として、組合向けにオンラインのリソース・センターを立ち上げた。また今年、「ジェンダーに基づく暴力に反対する16日間の活動」の一環として、第三者による暴力に焦点を当てている。
 


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