「公的資金による公共調達の底辺へ向かう競争を止めよ」 欧州議会議員が欧州委員会に意見書

欧州議会議員が、公共調達の是正に関する公式質問書を、欧州委員会に提出した。どのようにして「労働条件における、公的資金を投入した底辺に向かう競争を止める」つもりなのか、明確にするよう同委員会に求めている。

5つの政治グループからなる60名の欧州議会議員が、公共調達とディーセントワークに関する欧州委員会への質問書に共同署名を行った。議員が提出した要請書は、欧州委員会が正式な回答を行う公式な機関プロセスである。

毎年、EU域内の各国政府や公的機関は、民間企業が提供する商品やサービスに2兆ユーロを支出している。この支出は本来、労働条件を改善する決定的な役割を果たしうるが、実際には多くの場合、底辺への競争に拍車をかけている。

現在、公共調達規則は、他のすべての考慮事項よりも価格を優先させる形で作られている。UNI欧州の調査では、EUにおける入札の半数は、EU公共調達指令にのっとり、最低価格であるという事実のみに基づいて発注されていることが明らかになった。このような状況下において企業は、労働者の基本的な団体交渉権を抑圧することで、労働条件を相互に切り崩す動機が与えられているのである。

質問書の中で議員は、UNI欧州が欧州委員会とEU議長へ送った公開書簡を参照し、欧州委員会に対応を求めている。この公開書簡は、160を超える欧州議会議員が、いかに労働者のための改善を求めているか(労働協約を結んでいない企業に公契約を与えない迅速な立法措置)を伝えるものである。

社会民主進歩同盟の雇用・社会問題委員会コーディネーターを務めるオランダのヨンゲリウス議員は、「公契約を発注する際、政府にとって最も価格の低いことのみが優先されるならば、企業は契約獲得のために労働条件を引き下げ、職場の民主主義を弱体化させるだろう。EU全体で、公契約の半分が何よりも価格を優先しており、このことが底辺への競争を助長している。こうした事態が生じないよう、欧州委員会は責任をもって公共調達指令を是正しなければならない」と述べた。

オリバー・レティクUNI欧州書記長は、「我々には、EUが労働者に対する責任を果たすよう、積極的に重要な働きかけをしている議員集団がいる。欧州議会議員が、その組織的な声を活用して公共調達の是正を推し進めているという事実は、この差し迫った問題の解決に向けた議員の取組みを示している。公的資金がソーシャル・ダンピングを助長している状況は、制度が労働者を失望させているということ。今こそ公共調達指令を是正する時だ」と、強調した。