女子プロサッカー選手、妊娠中の賃金で画期的な勝利

2023年1月中旬、アイスランド出身のサラ・ビョーク・グンナルスドッティル選手が、妊娠中の賃金が全額支払われなかったとして、所属していたフランスのオリンピック・リヨンと争っていた裁判で、画期的な勝訴を獲得した。

この判決により、リヨンでチャンピオンズリーグを2度制した同選手は、FIFROからの圧力により導入されたFIFAの出産規定を通じ、クラブに賠償請求を行った初の選手となった。判決は、リヨンに対して82,000ユーロ以上の未払い賃金の支払いを求めている。

2021年1月以降、FIFAの出産に関する規定では、女性選手は妊娠してから産休(最低でも14週間、給与の三分の2をが支払われる)開始まで賃金の全額を受け取る権利がある。しかし、グンナルスドッティル選手がリヨンに在籍中、クラブは同選手が産休に入る前の賃金を支払っていなかった。

32歳のグンナルスドッティル選手は、判決が下った後、スポーツメディアの『プレイヤーズ・トリビューン』に「これは 『単なるビジネス』ではない」と記した。

「これは、労働者として、女性として、人間としての私の権利の問題」と語る、今はイタリア強豪ユベントスでプレーするミッドフィルダーは、「この勝利は自分のことよりも大きなもの。現役中に子どもを持ちたいと願うすべての選手にとって、経済的な保証になるということ。多分とか、不確かなものではない」と語り、FIFPROがクラブに適切な対応をとらせるために素早く介入してくれたことについても触れた。

ヨナス・バエル・ホフマン国際プロサッカー選手協会連盟(FIFPRO)事務局長は、「これは、サラ・ビョーク・グンナルスドッティル選手とその家族だけの問題でなく、世界中のサッカー選手にとっての勝利。選手が個人として、また集団として、変化を起こしたことを示す歴史的な好例となった」と祝した。

世界中の選手協会のリーダーが、母親である選手や母親になることを望む選手への支援を強化する必要性を、女性スポーツの成長にむけた重要な課題であり機会の一つであるとして、強調している。UNI世界選手会は、グンナルスドッティル選手を祝福する声明の中で、「効果的なプロトコルの導入と選手の取組みがあれば、万人のためにスポーツを発展させることができるのだということが示された。競技者は人間第一であり、産休は差別を防ぎ、女性の働く権利を守るために絶対に必要なもの」 と指摘している。