ミャンマーにおける軍事クーデター発生から2年に際してのグローバルユニオン評議会声明

ミャンマーにおける軍事クーデター発生から2年を迎え、世界2億人の労働者を代表する国際労働組合は、民主主義を回復するために新たな世界レベルの取組みを求める。国際労働組合は、国民統一政府(NUG)をミャンマー国民の正当な代表として正式且つ外交上で承認し、政治犯の釈放を求める、ミャンマー労働組合総連合(CTUM)による国際行動デーの呼びかけを支持する。

2021年2月1日、ミャンマー軍は同国において新たに選出された政府を転覆させ、数十年にわたる軍による支配を経て民主化へ向かっていたミャンマーの歩みを中断させた。軍は、国家行政評議会(SAC)と呼ぶ組織の下に非合法な政府を形成し、民主的に選出された政治家たちは、亡命政府NUGを樹立した。

このクーデターに対して、ミャンマー国民は平和的な「市民的不服従運動」を展開し、広く抵抗した。クーデターに対するミャンマー政府の対応は残忍で、大量の拘束と殺戮が行われた。現在までに、多くの組合員を含む17,481人が逮捕され、13,680人が拘留されており、2,892人が軍事政権によって殺害された。非暴力の抗議活動に対する残忍な弾圧は、武装グループの誕生につながり、現在、ミャンマーは内戦状態にある。

軍事政権はミャンマーのほとんどの労働組合を禁止した。多くの組合活動家が拘束され、活動家は殺害され、身を隠し、結社の自由を行使することは不可能となっている。

このクーデターから2年目の節目に、CTUMは世界中の労働組合に対し、ミャンマー大使館や軍事政権を支持する国の大使館前でピケやデモを実施し、以下の要求を行うよう呼びかけている。

  1. ミャンマーの英雄を讃えること
  2. 政治犯を解放すること
  3. 市民による民主主義を支持すること
  4. 正統な政府を復活させること

ミャンマーの組合の主要な要求は、NUGの正式且つ外交上の承認である。ミャンマー軍事政権は、自らを事実上の政府として外交上の承認を求めることで、その支配を正当化しようとしている。NUGは、ミャンマー国民から民主的に選出された正当な代表であるにもかかわらず、正式且つ外交上の承認はなされていない。

2022年12月、国連総会は、軍事政権による承認申請を拒否し、クーデター前に就任していたNUG代表の議席を保持した。また国際労働運動のロビー活動により、2021年及び2022年のILO総会は、軍事政権を拒否した。

しかし、未だ国連機関やその他の国際機関における普遍的な立場は存在していない。ASEANはサミットへのSACの参加を制限しているが、軍事政権は当該地域の大使館をコントロールし、ASEAN各国政府と他の会合やフォーラムを通じて交流しているのである。

SACはロシアと中国から強い支持を受けており、インド及びタイからも一定の承認を受けている。EU議会は2021年にNUGをミャンマーの正当な代表と認める決議を採択し、NUGは多くのEU諸国で外交活動を行っているが、NUGの代表はいずれも外交官資格を有していない。

2021年、国際労働組合は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」やOECD「多国籍企業ガイドライン」に沿って、多国籍企業がデューディリジェンスを強化し、ミャンマー軍との直接・間接的な取引関係を断つよう要求した。デューディリジェンスが実施できない場合は、事業売却を選択すべきである。ミャンマーにおける事業を停止した企業もあるが、依然として軍は米国、欧州、アジアの企業からグローバル・サプライチェーンにアクセスし、兵器を製造している。

国際労働組合は、加盟組織に対し、各国政府にNUGを承認するよう要求し、加盟組織が取引関係にある多国籍企業に対し、軍事政権に直接・間接的に利益をもたらすあらゆる関係を断つよう圧力をかけることを要請する。

軍事クーデターから2年を迎え、世界の労働組合運動はミャンマーの人々との連帯に断固とした姿勢で臨む。私たちは、民主主義が回復するまで休むことはない。