5月 2025のお知らせ

サービス産業の労働組合がAIに関する交渉ノウハウを構築

欧州各地の商業労組の代表者が、ブダペスト、パリ、マドリード、ストックホルムで、職場におけるAIの普及がもたらす課題に焦点を当てた対面式ワークショップを開催した。ワークショップは、UNI加盟組織のKASZ、CFDT、CCOO、Handels、UNIONENと共同で主催された。

ワークショップは、『小売業におけるAI使用の監視と管理』(MMAI)プロジェクトの一環として開催された。このプロジェクトは、欧州の労働組合がアルゴリズムの使用に関する交渉を通じた良好な労働条件の確保を支援することを目的としており、 欧州委員会の支援を得ている。

ワークショップでは加盟組織が、団体交渉と社会対話においてAIの課題に取組む方法について深く議論した。また参加者は、AIの導入と利用に伴うリスクと機会について指導し、対応するための実践的な指導とトレーニングを受けた。


グローバル協定の具体的な進展:テレパフォーマンス・アイルランドのリモートワーク従業員が団体交渉権を獲得

アイルランドのテレパフォーマンス従業員(全員リモートワーク)は、同社とアイルランドのUNI加盟組織である通信労組(CWU)が署名した合意により、労働組合の承認と団体交渉権を獲得した。

この合意は、アイルランドの法律が雇用主に労働組合の承認や団体交渉の義務を課していないため、同国のテレパフォーマンスの従業員にとって特に重要なものだ。また社会対話を通じた労使関係の強化を促進し、テレパフォーマンスが2022年にUNIと締結したグローバル協定へのコミットメントを再確認するものとなる。

フィオヌアラ・ニーブロガインCWU組織化担当部長は、「CWUはテレパフォーマンスとの間で新たな合意を締結できたことを歓迎する。この成果は、団体交渉と労使の建設的な対話の価値を強調するものだ。プロセスに関与したすべての方々に感謝するとともに、合意がすべての組合員のために全面的に実施されるよう、我々の取組みを再確認していく。」と成果を喜びつつ、気を引き締めた。

テレパフォーマンスは、外注型コンタクトセンターを含むビジネスプロセスサービスの世界最大手プロバイダーである。合意に含まれる主要な条項は次の通り:
• アイルランドのテレパフォーマンス労働者の正当な代表者としてCWUを承認すること。
• 労働組合が従業員の40%を組織化した場合、団体交渉権を付与すること。
• 労働組合のアクセス権を保障し、CWUが中立的な環境で従業員と接し、労働者の権利に関する情報を提供し、組合加入を促進する機会を付与すること。
• 結社の自由の尊重、労働者が干渉や報復なしに組合に加入する権利の保障。
• 組合活動および組織化活動に対する会社の中立性。
• 労使の代表で構成される実施委員会を設置し、合意の遵守状況を定期的に監視し、発生した問題を解決し、建設的な労使関係促進を支援する。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「在宅勤務かコールセンター内での勤務かに関わらず、すべての労働者は声を上げる権利がある。CWUの努力により、アイルランドのテレパフォーマンス労働者は労働組合の代表と団体交渉への明確な道筋を獲得した。これは、我々のグローバル協定が原則を具体的な成果に結びつけ、世界中の組織化への扉を開く良い事例となった」とコメントした。

写真:テレパフォーマンスのイギリス・アイルランド人事部門のジェニファー・ステファンソン氏(前列左)とCWU組織化担当部長のフィオヌアラ・ニーブロガイン氏(前列右)が、2025年4月25日に合意に署名。


「EU は緊急に行動を起こすべき」:欧州労働組合連盟、EU-イスラエル連合協定の見直しを支持

2025年5月下旬、EU外務理事会は、残虐行為、人権侵害、人道法に対する重大な違反の証拠が相次ぐ中、EUとイスラエル間の広範な貿易・協力協定の見直しを決定した。EU 連合協定第 2 条は、両者の関係は「人権と民主主義の原則の尊重に基づくもの」であると規定している。

5月21日に欧州労働組合連盟(ETUC) 執行委員会はこの決定を歓迎し、欧州委員会に対して「協定の見直しが完了次第、適切な措置を講じる」よう求めた。ETUC は声明の中で次のように述べている。

この決定は、イスラエルによるガザ地区への破壊行為、その結果としての多数の死者とインフラや建物の破壊、ガザ住民追放に関する協議の継続などを背景に下されたものである。 (…中略…)EUは、ガザと占領下パレスチナで進行している状況に対し、緊急に行動を起こす必要がある。…信頼できる国際的な情報源による十分な証拠に基づき、EUはEU-イスラエル連合協定の第2条に違反があると結論付けることができる。(…中略…)ETUCは、イスラエルとパレスチナの間で交渉による合意に達し、持続可能で平和的な『二国家解決』を実現し、人道支援のための国境の開放と国際法への完全な尊重を伴う即時かつ永久的な停戦を改めて呼びかける。我々は強制的な移住を非難し、すべての捕虜の解放を求める声を支持する。(…中略…)ETUCは世界中で行われているあらゆる人権侵害を非難し、紛争地域における労働者および労働組合との連帯を表明する。ETUCとその加盟組織は、公正で持続可能な平和の基盤として、社会正義と国際法の尊重を追求し続ける。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のようにコメントした。「ETUCの行動呼びかけを歓迎する。EUでの前進は喜ばしいニュースだ。ガザで飢餓の脅威が迫る中、世界は危機的状況にあり、我々はこの危機が展開するのをリアルタイムで注視している。封鎖を非難する強い言葉が繰り返し表明され、深刻な人道危機の終結を求める多くの声が上がっている中、この動きは長年待ち望まれてきた具体的で必要な一歩だ。」


UNI Apro、ILO総会に対しミャンマーに対するILO憲章第33条の支持を要請

2025年5月21~22日にシンガポールで開催された第34回UNI Apro執行委員会で、ILO憲章第33条のミャンマーに対する措置の発動を求める国際的な呼びかけについて、強い支持を表明する連帯声明が採択された。この問題は、今年6月に開催される第113回ILO総会で議論される予定だ。

声明において、UNI Apro執行委員会は、2021年2月1日に発生した軍事クーデターにより被害を受け続けているミャンマー国民との連帯を再確認した。

同執行委員会はまた、2025年3月28日に発生したマグニチュード7.7の地震後に、援助の妨害や民間人に対する空爆の継続など、人道危機の悪化に対し深刻な懸念を表明した。

UNI Apro執行委員会は、2025年6月2日から13日まで開催される第113回ILO総会に参加するすべての政府、使用者団体、労働組合に対し、ILO憲章第33条措置に賛成票を投じるよう求める。また、国連システムや二国間・多国間機関を含む国際社会全体に対し、第33条に基づき採択される措置と政策・行動を一致させるよう呼びかける。


ウクライナの労働者を支援するため、キエフに新たな組織化センターを設置

ウクライナでの戦争が激化する中、UNI欧州は2025年5月20日、ウクライナの労働組合、退役軍人コミュニティ、NGOを支援する新たな組織化センターをキエフに設立した。

このセンター「COZZウクライナ」は、UNIの中東欧組織化センター(COZZ)のウクライナ支部として機能し、同国の労働者や難民への長年の支援を基盤に設立された。同センターは、ウクライナの労働者が欧州で最も過酷な状況下で組織化を進める中、UNIの支援強化の決意を示すものだ。スウェーデンのUNI加盟組織Unionenから最初の資金が提供された。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長兼COZZ財団理事長は「COZZ ウクライナの設立は、最も必要とされている場所で組織化を支援する明確なコミットメントだ。戦争の真っ只中でも、ウクライナの労働者は尊厳、権利、団体交渉を求めて立ち上がっている。COZZとUNIは、こうした労働者をあらゆる段階で支援していく」と述べた。

過去数ヶ月間、COZZは組織化活動の基盤を築いてきた。その中心的な取り組みの一つは、キエフでCOZZ初の専従オルグ(戦争で障害を負った若い退役軍人)を雇用したことだ。

COZZはウクライナの労働組合、退役軍人コミュニティ、NGOと連携を深めている。最近キエフを訪問したCOZZ代表は、UNI加盟組織である文化労働者組合と通信労組、およびナショナルセンターのFPSUとKVPUのメンバーと会談し、いずれも協力への強い意欲を示した。

ピーター・ヘルベルグUNI欧州会長(ユニオネン委員長)は、「ユニオネンは、COZZウクライナの設立を支援できたことを誇りに思う。ウクライナの労働組合への支援は、特に退役軍人やサービス部門の組合との革新的な協働を通じた取組みは、我々が大切にしている価値観——連帯、包摂、労働者の力への長期的なコミットメント——を示している」と述べた。

COZZの目標の一つは、労働組合運動と退役軍人ネットワークの両方に組み込まれたリーダー・トレーナーを育成することだ。こうしたリーダーは、草の根の組織化と機関レベルでの提言を橋渡しし、最終的に労働組合が包摂的な雇用と労働市場統合をリードするのを支援する。

COZZ Ukraineは形式上ではまだ新しい組織だが、その基盤は過去数年間で築かれてきた。ウクライナの労働組合との連帯を表明し、他のグローバルユニオンと協力する一方で、戦争開始以来、UNIの加盟組織であるBe Like Nina(BLN)を支持してきた。昨年夏、BLNはウクライナの24の全地域(占領地域を含む)で介護分野の組織化キャンペーンを大規模に開始した。

戦渦にあっても、BLNはおよそ2,000人の介護従事者に働きかけ、組合員数は約70%増加した。また新たな組合支部設立のため140人の労働者を訓練した。これらの最前線の労働者は、単に労働者の権利を擁護し労働条件を改善するだけでなく、圧力下での労働者の力を世界に示している。このキャンペーンの成果として、同労組はUNIの『恐怖からの解放賞』を受賞した。

COZZ ウクライナは、ウクライナの他の労働組合、欧州およびGUFsならびにウクライナにおける労働組合と労働者を支援するドナーとの協力を歓迎している。


金融労組がスイスに集結、AIが産業に与える影響について議論

2025年5月半ば、35カ国から80人を超えるUNI加盟組織の役員が、スイス・ニヨンのUNI本部に集まり、銀行業と保険業界において拡大する人工知能(AI)の影響について議論した。

UNI 世界金融部会が主催したこの会議では、労働組合、国際機関、主要な銀行経営陣が参加し、AIが労働者に与える影響、リスク、機会について議論し、労働組合がAIの普及をどのように形作ることができるのか、意見を交わした。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、UNIが労働者に及ぶAIの影響に関する議論の先頭に立ってきたと述べるとともに、労働組合が社会対話と団体交渉を通じて果たす役割の重要性を強調した。同書記長は、「直感的に分かりにくいかもしれないが、実際にAIは労働者の問題だ。労働組合として、我々は有害な影響、その軽減策、リスク評価、そして労働の強化から生じる問題を認識している。準備を整え、互いに話し合い、互いから学ぶ必要がある。我々は準備を整え、自らの能力を構築していくことができる」と訴えた。

アンナ・マリア・ロマーノUNI世界金融部会議長は、職場のダイナミクスにおける危険な変化を警告して次のように述べた。「我々がAIに盲目的に従う時——アルゴリズムが我々のペース、決断、価値を支配する時、危険な一線を越えるリスクがある。その一線を越えると、人間は進歩の受益者ではなく、その製品となってしまう。監視され、分析され、最適化され——最終的に商品化されてしまう。(…中略…)労働組合として、そして職場における人権の擁護者として、我々の役割として、その境界線を常に意識することが重要だ。AIが人々を強化するものであって、人間にとって代わるようなことがおきないよう、そして労働者が効率性だけでなく、自律性を確保できるようにするためだ」

専門家の分析:リスクと現実
ILOの経済学者、ウマ・ラニ氏は、AIの二面的な影響について詳細に説明し、効率性と安全性の向上を強調する一方、監視、偏見、労働の強化に関する懸念を指摘した。またOECDの調査結果を引用し、複数の先進国で金融部門の従業員と雇用主の42%が既にAIを活用していると述べた。

ユーロファウンドのドラゴス・アダスカルテイ氏は、AI技術の導入加速とAIが可能なタスクの多様化を特徴とする新たなデジタル化時代に入っていると指摘した。だがAIはほとんどの場合、仕事を置き換えるよりも補完する可能性が高いと主張、低スキルの労働者が最も脆弱な立場にあると述べた。そして「AIの雇用への総合的な影響は主にポジティブだが、生産性向上の動向に大きく左右される」と指摘し、労働者の参画とスキル向上が必要だと強調した。

雇用主の視点
フランス系銀行のクレディ・アグリコル・グループのチーフデータ&AIオフィサー、アルドリック・ザッペリーニ氏は、同行がAIの導入前に開発、テスト、トレーニングに数年を費やした経緯を説明した。しかしなお鍵を握るのは労働者であると強調し、「すべてのタスクは人間と同等の品質で実行されなければならない。顧客への対応はすべて人間が確認する」と述べ、銀行はAIシステムがプロセスを向上させつつ、倫理基準を遵守するよう確保する必要があると付言した。

クレディ・アグリコルのピエール・ケルシュ・グループ労務関係部長は、同行がUNIと締結したグローバル枠組み協定を引用し、従業員が団体交渉を通じて、特にAIを含む新技術がもたらす潜在的な負の影響を特定、予防、軽減する仕組みを説明した。

イタリア最大手行のインテサ・サンパオロのグループデータ責任者を務めるマルコ・ディッタ氏は、AIが銀行およびその顧客に影響を与えるあらゆる事項について議論する場を内部に設けたと明かした。AIは、責任あるAIに焦点を当てたガバナンスメカニズムを備えた産業用の拡張可能なツールとして導入されている。

インテサ・サンパオロの労使関係部長であるパトリシア・オルダッソ氏は、従業員が現在と未来において必要なスキルを獲得するための必修の研修とツールを同行が整備したこと、またプロセスの各段階は労働組合と協力して進められていることを報告した。

労働組合がリードをとる
研修を実施しているのは企業だけではない。南アの労組SASBOのナタリー・ジョージ氏は、Sasboデジタルアカデミーを通じて1,000人を超える組合員がデジタルスキル向上コースを修了したと報告し、AIに関する共同監督委員会の設立を計画していると述べた。

他の地域でも、労働組合がAIを活用して進歩的な目標を推進している。オランダの労組FNVのデュグ・アクチャイ氏は、テクノロジーによる効率化を背景に週4日労働制を提唱した。「週5日労働制は時代遅れだ。我々はよりスマートに働き、生産性を向上させ、ストレスを軽減できる」と主張し、同国で欠勤の主要因であるストレスの問題にも言及した。

一方インドからは、AISBISF のL. チャンドラセカール氏が、インドのAI駆動型銀行改革が急速に進展しているものの、英国やEUのような強力な規制枠組みが欠如していると指摘、労働者の声を反映させるための組合の取組みについて説明した。

アイルランド金融労組のジョン・オコンネル氏は、女性が高い割合でAI関連職種に就いているため、大きな影響を受けていると指摘した。組合員の88%が職を失うことを恐れていると明かし、公正な移行の必要性を強調するとともに、強力な交渉、公共投資によるスキル向上、EU AI法の活用を通じて労働者を守る必要性を訴えた。

ノルウェーの組合から参加したアーネ・ハーシュタイン氏は、AIに関する交渉は複雑であり、労使協働のフォーラムを設立し、団体協定に盛り込む条項を共同で検討していると語った。

オーストラリア金融労組のニコール・マクファーソン氏は、同組合が銀行・保険業界の従業員を組織化する際にAIをテーマとして活用した事例を紹介した。2,200人の金融業界従事者のアンケート結果を活用し、同労組は数百人の新規組合員を勧誘、AIに関する職場憲章を策定した。

アンジェロ・ディクリストUNI世界金融部会担当局長は、「AIは急速に進化しているが、我々も歩みを進めている。互いに学び合い、知識を共有し、最新情報を維持する必要がある。この会議は単なる一回限りの議論ではない。UNIを通じて、我々は職場におけるAIの未来を形作るためのツールを構築することができる。組織化と団体交渉を通じて、労働者が声を上げ、保護され、未来に備えられるようにしていくことができる」と述べて会議を締めくくった。


ノルウェー政府系ウェルスファンド、西岸地区の入植地から利益を得る2社目から投資撤退

UNIは、世界最大のソブリンウェルスファンドであるノルウェー政府年金基金のパズ・リテール・アンド・エナジーからの投資撤退を歓迎する。同社は、占領下の西岸地区のイスラエル入植地に燃料を供給するインフラを所有・運営している。

これは、ガザでの戦争開始以来、同基金がイスラエルの西岸地区の違法入植地から利益を得る企業から全株式を売却した2つ目の事例だ。同基金は昨年12月にも通信会社べゼックの全株式を売却している。

イスラエルの西岸地区の入植地は国際法上、違法である。
クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のようにコメントした。「西岸地区の状況は日増しに深刻化している。イスラエル政府は地域を廃墟に変え、国家支援の入植者が数万人の住民を強制移住させ、パレスチナ人に対する暴力が増加している。我々はイスラエルの極右政権が全面的な併合の基盤を築こうとしていることに深刻な懸念を抱いている。(…中略…)こうした現実を踏まえ、社会的責任と人権を重視する機関が行動を起こすことが、より緊急の課題だ。ノルウェーの基金がこの一歩を踏み出したことを歓迎すると同時に、同基金を含む関連基金に対し、占領地域での死と破壊から利益を得ている企業からの完全な投資撤退を求める。我々は、自由で主権を有するパレスチナと安全なイスラエルが共存する社会の実現のため、これが不可欠だと信じている」

西岸地区で国際法違反を犯すイスラエル企業への投資を売却するよう、同基金に対する要求の声が高まる中で、今回の投資撤退の発表をReutersが報じた。ノルウェー最大の労働組合連合であるLOは、継続中の投資撤退キャンペーンを強化しており、最近の大会では、同基金が占領を維持する企業との取引や投資を止めるよう求める要求を再確認した。

UNIは長年、西岸地区の違法占領を非難してきた。過去3回のUNI世界大会では、UNIの「違法な入植地の拡大を妨げ、その成長と建設のための財政支援へのアクセスを制限する」ための行動を取るよう求める呼びかけが、加盟組織の圧倒的多数で支持された。これには、違法な入植地の建設と開発を資金提供する企業からの投資撤退が含まれる。

UNIはノルウェーの基金に対し、「すべての雇用主に対し、違法な入植地へのサービス提供や取引を控えるよう求め、消費者には入植地で生産された製品のボイコットを促す」という呼びかけを実施する一環として、当該地域で事業を行う企業を排除するよう働きかけてきた。

UNIは今後も、平和、平等、正義をすべての人々に実現するとのコミットメントに基づき、企業に対し投資撤退を呼びかけていく。


UNI Apro加盟組織、国際助産師・看護師の日にケア従事者を称える

インド、韓国、スリランカのUNI加盟組織が、国際助産師の日(5月5日)と国際看護師の日(5月12日)にあわせ、医療従事者の貢献を称えつつ、こうした労働者の直面する制度的な課題に焦点を当てた。

国よって状況の違いはあるものの、地域からのメッセージは一貫しており、それは看護師と助産師は感謝の言葉を越えたものを必要としている——彼らは適切な労働条件、尊厳、そして永続的な評価を得るに値する労働者だ、ということだ。

 
インド東部ジャールカンド州の州都ランチーでは、ジャールカンド州保健医療・アンガンワディ職員連盟(JSHCAEF-IN)が主催したセミナーに100人を超える看護師が集まり、彼らの苦闘と将来の展望について議論した。このイベントは、インド全土の看護師の団結、適切な評価、労働条件の改善の重要性を強調した。

一方、インド・プネでは、UNIのケア部会加盟組織であるラストリヤ・マズドア・サンガ(RMS)が主催した国際看護師の日特別プログラムに、約25人の看護師が集まった。このイベントでは、看護師の貢献を称え、マハラシュトラ州における団結の強化を呼びかけた。フローレンス・ナイチンゲールへの追悼、宣誓式、RMS女性部門による職場でのセクハラをテーマにした街頭劇などが行われた。RMSの幹部が出席し、ケアワーカーの権利と認知へのコミットメントを再確認した。

韓国・ソウルでは、韓国保健医療労組(KHMU)と韓国医療産業労連(FKMTU)が共同で、国会議員会館で証言フォーラムを開催し、立法の進展と現場の現実との間に存在し続けるギャップを浮き彫りにした。

チェ・ヒソンKHMU委員長は「昨年、看護法成立という成果を挙げたが、現場の看護師は無償労働や医師の代理業務に苦悩している」と述べた。フォーラムでの証言では、慢性的な人員不足、睡眠不足、疲労の蓄積、看護職の現場事故の増加など、広範な懸念が浮き彫りになった。

スリランカでは政府助産師サービス協会(GMSA)が、今年のテーマに「助産師:あらゆる危機における不可欠な存在」を掲げ、助産師の妊産婦と新生児の健康支援における重要な役割を称える集会を開催した。このイベントでは、特に危機的な状況や支援が不足する地域で働く助産師の、表には出にくい労働に敬意が表された。

UNI Aproは、これらの取組みを称賛し、医療従事者および関連労働者の権利を擁護する加盟組織に強く連帯する。ケアにおけるエッセンシャルワーカーの役割を認識することで、彼らの職業的地位を強化するだけでなく、地域全体の医療システムの質とレジリエンスを強化することにもつながる。


UNI LGBTI+ ウェビナーを開催、高まる差別に立ち向かうため、グローバルな連帯を!

2025年5月14日、UNI は世界中から115人を超える労働組合のリーダー、活動家、専門家をオンラインで結集し、世界中で拡大するLGBTI+差別と不平等に立ち向かうため、連帯の必要性を訴えた。

講演者は、LGBTI+の労働者が直面する制度的な課題について議論し、職場における包摂性、保護、権利の推進を目的とした労働組合主導の取組みを紹介しました。特にメンタルヘルスに重点が置かれた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、なぜ今これらの取組みが必要なのかを説明し、「今は特に困難な時期。これまで苦労の末に獲得した権利が脅かされており、我々の社会を後退させる攻撃に直面している」と指摘した。また「このネットワークは、我々を守り、数十年にわたって闘って獲得してきた権利を擁護する上で非常に重要」とコメントした。

差別、メンタルヘルス、そして労働組合の役割

スティグマ、ハラスメント、排除は、多くのLGBTI+労働者にとって日々の現実であり、深刻なメンタルヘルス問題の要因となっている。

ヴェロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は「世界中でLGBTI+労働者は攻撃を受け、孤立させられている」と述べ、「我々の答えは労働組合の連帯だ。組織化し、団結し、行動する」と強調した。

そしてUNIのメンタルヘルス・マニュアルを、メンタルヘルスに関する労働組合の行動を強化するための重要なツールとして改めて紹介した。

グローバルな労働組合の抵抗

グローバルユニオン評議会のLGBTI+労働者グループコンサルタントを務めるクレア・トレバー氏は、集団的な抵抗の必要性を強調し、「グローバルな労働運動は団結している。我々は米国政府の差別的な政策を非難し、5月17日のIDAHOBIT(国際反ホモフォビア・トランスフォビア・バイフォビアの日)に再び声を上げていく。前進を続けなければ、苦労して勝ち取った進歩を失いかねない」と訴えた。

三﨑由香里UNI Apro女性委員(大日本印刷労組)は、LGBTIについて理解を促進するためのセミナーを開催するなど、包摂的な職場実践を通じて多様性を促進する同労組の「MiMoSaプロジェクト」を紹介した。

マリア・アパレシダ・ダ・シルバUNI米州女性委員(ブラジル、SIEMACO)は、LGBTI+コミュニティを支援する強固な同盟関係を築くための革新的な労働組合の取り組み事例として、『多様性を支援する母親たち』を共有した。

イグナシオ・ドレスト氏( 欧州労働組合連盟=ETUC)は、LGBTI+ の労働者は職場での差別や心理社会的リスクの影響を大きく受けていることを参加者に再認識させた。

 南アフリカ・SACCAWU のメンバーは、同国の LGBTI+ 労働者が特に高いメンタルヘルスのリスクにさらされていること、そして労働組合運動の支援が LGBTI+ 労働者の生活を大幅に改善できることを述べた。

労働安全衛生専門家であるロリー・オニール氏は、「重要な点は、メンタルヘルスであれその他の問題であれ、安全衛生の問題は、強力な労働組合と労働者の参加によってのみ克服できる」と述べた。

統一戦線

参加者は、LGBTI+ 差別が労働者に与える影響についてだけでなく、労働組合がどのように差別と闘っているかについても理解を深めた。職場で安全に働き、必要なメンタルヘルス保護を受けることは、すべての労働者の権利である。特にその属性のために差別を受けている労働者にとって、自らの権利を推進するため上で、集団行動は不可欠だ。

労働組合は、LGBTI+の権利と福祉のためのグローバルな闘いを先導していく準備ができている。


UNI欧州、公共調達と団体交渉の連携を支持するEMPLの投票を歓迎

2025年5月13日、欧州議会の雇用委員会(EMPL)は、報告者キム・ファン・スパレンタク氏(オランダ、緑の党)が作成した公共調達改革に関する意見書について投票を行った。この意見書は、賛成票40 票、反対票10、棄権1で採択され、すべての民主的政党(左派、緑党、社会・民主主義進歩連盟=S&D、欧州刷新、欧州人民党=EPP)が賛成票を投じた。この意見書はこの後、ピョートル・ミュラー氏(ポーランド、欧州保守改革グループ=ECR)が報告者を務める内部市場委員会(IMCO)に提出される。

公共調達 は、欧州連合(EU)全体の GDP の 15% を占める。しかしUNI 欧州 の調査によると、EU 全体の公共入札の半数は、最低価格のみに基づいて落札されている。EMPL 委員会の意見には、この問題を解決するための UNI欧州の主要な要求が盛り込まれている。例えば、労働者の権利を尊重しない企業を入札から除外する仕組みや、公共調達を通じて質の高い雇用を促進したい公共機関のための手続きの簡素化などが挙げられる。

これらの政策は欧州の有権者から広範な支持を集めている。UNI欧州が委託し、今年初めに発表された欧州全域の調査によると、EU市民の過半数(72%)が「団体交渉を通じて労働者の生活を強化する公共調達」に賛成しており、83%が「労働組合を破壊する企業や賃金の低い企業を公共契約から排除する」ことを求めている。

EMPLの意見は、6月に採決予定の欧州議会域内市場・消費者保護委員会(IMCO)最終報告書に影響を与える見込みだ。この報告書は、欧州委員会が2026年初頭に提出する提案に対する議会の立場を決定する根拠となる。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は「EMPLにおけるこの投票結果は、労働者の権利、団体交渉、欧州の社会モデルに対する強い支持を示している。我々はIMCO委員会の仲間に対し、この先例にならい、最終的に欧州の調達規則が賃金と労働条件の底辺競争を招かないようにすることを強く求める」と述べた。


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