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コロナ禍の世界におけるEコマース:労働者と組合の課題

UNIが委託して実施されたCOVID-19のEコマースへの影響に関する最新の調査では、パンデミック期間中のオンライン小売の勝者と敗者、また労働者と労働組合への影響が明らかになった。

FESの支援を受けて実施したこの調査では、オンラインストアのみに特化したアマゾンのようなピュアプレイヤーと、従来型の小売業として実店舗を持ちながらも、一体型もしくは別のオンライン販売チャンネルを開発してきたカルフールやH&M等のハイブリッドプレイヤーにも注目している。

予想通り、コロナの影響で人々は密を避けるようになり、ロックダウンによって何百万もの人々が在宅を余儀なくされたため、通販業界はコロナから大きな恩恵を受けた。販売数・販売量、収益は大幅に増加した。アマゾンの国際小売部門は初めて黒字となり、大手ピュアプレイヤーのほとんどが2020年の第2四半期に10~20%ポイントの上昇となった。

しかし、ネット通販の楽天は、コロナの影響を大きく受けた旅行や娯楽チケット販売への依存度が高いため、マイナス(3.7%ポイント減)の影響を受けた。

多くの場合、ピュアプレイヤーの業績は、オンライン注文の急激な需要増加に対応できるインフラを持たないハイブリッドプレイヤーの業績を上回っている。ファストファッション小売企業の多くは、オンライン販売数を2~3倍に増やしたものの、パンデミック時の店舗閉鎖を補うには十分ではなかった。

同様に、大手ハイパーマーケットチェーンによるEコマースへの投資も、商品配送に膨大なリソースを要するため、利益を上げることはできなかった。報告書によると、食品小売の一般的なラインモデルのほとんどがマイナス利幅で経営されていることがわかった。にもかかわらず、市場の投資家圧力と、利益が出るようになる日に備えて、オンライン小売への投資を続けている。このパラドックスの一例が、英国のオカドだ。実店舗を持たないオンライン専門のスーパーマーケットで、2000年に設立以来、まだ利益を上げていないが、欧州第2の高評価を得る食品小売業者になった。

報告書は、コロナ感染拡大以来、小売業者は将来の危機に備え、特に倉庫やレジにおいてロボット化や自動化の投資を増やすだろうと予測する。労働者の仕事に影響が及ぶのは避けられないだろう。

在宅勤務が増えたことで、クラウドサービスの利用が加速し、アマゾンやアリババのようなピュアプレイヤーの利益につながった。これらの企業は余剰資金を、市場シェアを独占するためにつぎ込むことができる。略奪的な価格設定により競合他社を駆逐し、独占体制を築いていく可能性を、報告書は警告している。

Eコマースや自動化、デジタル化、AIは未曽有のレベルまで成長を高める可能性を秘めているが、それによって得られた利益がいかに分配されるかについては懸念がある。通販業界のピュアプレイヤーからのデジタル配当金は、ほぼ独占的に経営者、株主、ベンチャーキャピタルファンドに回収されている一方で、この業界の仕事は不安定、低賃金、社会的保護が無いことで悪名高い。更に、テック大手企業の多くが反組合的方針を採っているため、こうした労働者の組織化は困難である。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、次のように主張する。

「この報告書から、なぜEコマースにおける労働者の組織化と、利益の公平な分配を要求する取組みの強化が必要かがあらためてわかる。放置すれば、通販業界に底辺の階級が生まれ、何百万もの労働者が人間らしい生活を送れず苦境に陥ることになるだろう。Eコマースが成長している今こそ、我々は、まともな賃金が払われ、有給病気休暇のような社会的保護のある、質の高い仕事を求めて闘う必要がある。それがコロナ感染拡大を防ぐ鍵にもなる。」

UNIは、個人用防護具支給、安全ルールの徹底、危険手当、感染時・自主隔離時の有給休暇付与等、エッセンシャルワーカーのために不可欠な権利を要求するキャンペーンを展開している。

報告書は、UNIが委託し、ルーマニアのシンデックス社がまとめた。

UNI Commerce E Commerce 2020 (full version in English)


英国の店舗労働者に国際連帯を

英国のUNI加盟組織USDAW(店舗流通関連労組)が11月16~22日に「全国店舗労働者尊重週間」を実施するにあたり、世界中のUNI加盟組織が支持を表明した。

USDAWは2002年以来、「恐怖からの解放」キャンペーンの一環として、毎年このイベントを実施してきた。だが、同労組の調査で、パンデミック中の小売労働者に対する暴言や脅迫、暴力が倍増したことが明らかになった今年、尊重週間はいっそう重要な意味を持つことになった。

BBCラジオに出演したUSDAW組合員でもあるクレア店長は、「つばを吐いてコロナに感染させるぞと脅されたり、押し倒されることも日常茶飯事」だと語る。店員は、パンデミック当初の買い占めに走る人や、列に並びたくない人からの攻撃の対象となってしまった。そして、社会的距離の徹底は、客や店員の安全のためであるにもかかわらず、「店員は、それをお願いしたために、お客様から罵声を浴びるのです。」

小売労働者に対する暴力は世界的な問題となっており、カナダ、日本、トルコ、オーストラリア等20以上のUNI加盟組織がソーシャルメディア上で英国の店員に連帯を示した。

オーストラリアや日本では、店員に暴行を加えた者に罰金を科す法律がある。USDAWは小売労働者への暴力を特定犯罪とする新たな法律を議会に求める請願を開始した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は語気を強めて次のように述べた。「小売労働者は、自分や家族へのリスクを抱えながら、パンデミック中も食料や必需品を提供し続けるために、格別の努力をしてきた。そのエッセンシャルワーカーに敬意を持って接してほしいというのは、無理なお願いなのか?客の酷い行動を止めさせるには、より厳しい法律の施行を徹底しなければならない。パンデミックであろうとなかろうと、店員がこの種の暴言・暴力に曝されることは、断じて容認できない。」


UNI世界商業部会に集う自動車販売労組、初のネットワーク会議を開催

2020年11月13日(日本時間18:00~20:30)、7か国(日本、イタリア、マレーシア、ネパール、パキスタン、ルーマニア、スウェーデン)から計33人が出席し、UNI世界商業部会・第1回自動車販売労組ネットワーク会議が開催された。

開会にあたり、ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「2017年、自動車総連と世界の自動車販売労組間の情報共有の場が必要であると話をし、イタリアと共に準備を進めてきた。今回ようやくこの会議を開催できたことを嬉しく思う」と挨拶した。

金子晃浩自動車総連事務局長は、「COVID-19で大変な状況にもかかわらず、世界の自動車販売部門で働くUNIファミリーと会議を開催でき、感慨深い。100年に1度の大変革期とも言われている中、自動車産業を取り巻く環境は年々厳しくなってきているが、コロナ禍により厳しさに拍車がかかっている。そうした産業や環境の変化に伴って、今後想定される働き方や雇用環境の変化にも対応していかなければならない。そのような状況で、UNIに集う自動車販売労組が互いの課題を持ち寄り議論する場を望んでいたのではないか。こうした問題意識のもと、本ネットワークが立ち上がり、本日を迎えている。皆さんにとって有益なものにしていきながら継続していきたい」と述べた。

会議では、参加組織が各国における自動車販売労働者の組織化状況に関する基本情報や、自動車販売労組ネットワークに期待することを発表した。

閉会にあたり、カスタルドUNI世界商業部会政策担当は、「各国の取組みや課題に共通項が見られた。今後も生きたネットワークにしたい。各国の取組みに進捗・進展があった時や、連帯支援が必要な時等、UNI本部に共有してほしい。その後、UNI本部から本ネットワークを通じて皆さんに共有する」とまとめた。 これを受け、金子自動車総連事務局長は、「本ネットワークを継続する意義の大きさを感じた。各国の情報共有はもとより、共通項のテーマで議論を深めていきたい。例えば、“コロナ禍における労働運動”、“どのように危機を乗り越えているのか”は各国事情が違う中で、それぞれの経験から持ち帰れるものがあるのではないか。次回開催時にもUNI本部と協力し、テーマアップしてより良い場にして行きたい」と締めくくった。


暴力に反対する16日間の運動「暴力による心の病をなくそう」キャンペーン開始

11月25日の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」から12月10日の「人権デー」までの16日間、UNIは暴力に対抗する運動を行う。

2020年は、全ての人にとって大変な年となったが、特に女性労働者にとって困難な年となった。国連女性機関によると、家庭内暴力は20%以上増加し、国際電気通信連合(ITU)の報告では、女性に対するオンラインの暴力は、セクシャルハラスメント、ストーカー行為、ズーム荒らし(ズーム上の侵入によるハラスメント)、セックス・トローリング(性的な荒らし行為)等の形で50%増加しており、COVID-19パンデミックが始まってから、最前線で働く女性労働者の多くが、不当に少なくとも週に1回は、第三者(顧客、依頼主、患者)から暴力を受けていると言っている。多くの場合、その暴力は、身体への暴行や暴言の形をとっている。

暴力は、長期的な心の健康に深刻な影響を与える。PTSD(心的外傷後ストレス障害)から抑うつ状態や不安症に至るまで、暴力は、私たちの健康に影響を与え、薬物などの乱用を招く。それは私たちの潜在能力を低下させ、私たちの生産性や地域社会への貢献を制限する。言い換えれば、暴力がある限り心の健康はない。COVID-19のパンデミックは、この問題を悪化させている。

私たちは、UNIとしてまた労働組合として、助けることができる。私たちは、労働の世界における全ての人への暴力をなくすためのILO190号条約と勧告の批准に向けて、労働組合と政府を支援し、この問題への意識啓発を図ることができる。

以上を踏まえ、「悪の連鎖を断ち切れ!」キャンペーンの新しいステージである「暴力による心の病をなくそう」への参加を要請する。

【実施期間】

2020年11月25日~12月10日までの16日間

【参加方法】

  1. 日替りポスター16枚を下記URLよりダウンロードする。
  2. 11月25日から16日間に渡り、1日1枚ずつ各種SNS等でハッシュタグ#ratifyILO190 #16daysをつけてシェアする。

日本語ポスター:https://1drv.ms/u/s!ArC6XJtdy3sNgaMqjKorB4sB_v1b1Q?e=BiaQ6g

英語その他言語のポスター:https://www.dropbox.com/sh/1rgmrb54xtnz6z9/AABtX5cVnfmTLpspbMfxIKEJa?dl=0

  キャンペーンサイト(英語):

UNI Global Union: Break the Circle! (breakingthecircle.org)

私たちは、今こそ女性労働者と共に立ち上がらなければならない。私たちが力を合わせれば、その力はより強くなり、労働の世界での暴力をなくす助けになる。暴力との闘いに参加してほしい。

UNI機会均等局長

ベロニカ・フェルナンデス・メンデス


オランダとフランスの政府が声をあげる中、EUもテック大手企業に対する迅速な行動を!

このほど、フランスのセドリック・オ・デジタル経済大臣とオランダのモナ・ケイツァー国務長官(デジタル担当)は、市場におけるアマゾンのようなテック大手企業による権力の統合を抑制するために、欧州連合(EU)の競争当局に、企業の分離も含めた「迅速な行動」をとるよう求めるポジションペーパーを共同で発表した。

これを受けて、オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は次のようにコメントした。「アマゾンのような、説明責任を避け続ける企業の権力の増大によって、既に労働者は代償を払わされている。ここ1か月の間に、アマゾンが欧州の労働者をスパイしている可能性が高いことが明らかになっている。目的は明白だ。労働者が組合を結成し、より良い労働条件を求めて集団的に交渉しようとするあらゆる努力を打ち砕くことだ。彼らは、支配的な立場と反競争的なアプローチで、欧州大陸全体で労働者の条件を切り下げようとしている。」

「これは、労働者の参加を基盤とする欧州社会モデルに対する脅威だ。我々は、組合つぶし産業が欧州に輸入されるのを見たくない。アマゾンのスパイ疑惑が暴露された。世界で最も裕福な人が経営する企業が、ラストマイル配送員という低賃金で最も不安定な労働者を監視している。格差が手に負えないくらい拡大する前に公正な社会を確保するためには、このようなスパイ事件はゆゆしき問題だ。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長も次のように述べた。「アマゾンのような巨大企業を正確に表現するならば、デジタル独占プラットフォームというべきだろう。アマゾンは、一連の競争を阻害する慣行を通じて、公平な競争の場を求める努力を弱体化させている。例えば、小売業での事業の相互補助や、競合他社を積極的に買収して市場シェアを奪ったり、安売りしたりするキラー買収等を行っている。問題は、アマゾン自体が市場であると同時に、その市場の売り手でもあり、自社製品や戦略を有利にするためデータやアルゴリズムを悪用していることだ。アマゾンは余りにも巨大過ぎて、労働者や持続可能なビジネス、消費者のプライバシー等は全く気にせず、我々の社会に壊滅的な影響を与えているのだ。」

EUがアマゾンに対して行動を起こすよう求める声が高まっている。9月末には、欧州の主要な組合が共同で欧州委員会に調査を求める書簡を送った。その1週間後には、欧州議会議員がジェフ・ベゾスCEOに書簡を送り、「労働者の組織化という会社への脅威」と「敵対的な政治的指導者」の調査に取組む諜報員を募集する求人広告について回答を求めた。最近では、人権擁護団体のアムネスティ・インターナショナルもアマゾンの労働問題への対応を求める呼びかけに加わっている。

最近、アマゾンがラストマイル配送員の個人的なフェイスブックグループを監視していることや、テック労働者のEメールを検閲して組織化の試みを監視していること、取締役会に米国サイバー司令部の元司令官(アンゲラ・メルケル独首相の監視を指揮していたとされる人物)を任命したこと、労組の動きを追跡するための新しいソフト開発に取組んでいること等が次々に暴露された。 アマゾン内の様々な事業部門の構造的な分離を求める声はますます大きくなり、これまで以上に多くの利害関係者が団結するようになっている。UNIとUNI欧州地域組織は、デジタルサービス法に関する協議に対し最近提出した意見書の中で、解決に役立つであろう問題を列挙した。


フランスのアマゾンでスト中の労働者に連帯を

2020年11月11~12日に開催されたUNI世界執行委員会は、フランスのアマゾンでスト中の労働者への支援決議を満場一致で採択した。彼らは、新型コロナウィルス感染拡大の中で、妥当な賃金を要求している。フランスで、アマゾンは労働者の要求を拒否しており、第二波の到来で何百万人もが外出を自粛する中、労働者に土曜勤務を強要している。

「アマゾンに公平な賃金と、コロナ第二波に見舞われる中、常識的な感染防止対策を要求するためストを決行しているフランスの兄弟姉妹を支援する」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。「フランス及び欧州全域で、コロナ収束に向けて不要な移動を規制擦る等の対策を取っているが、アマゾンは従業員に土曜勤務を強要し、危険手当の支払いを拒否している。世界中でパンデミックで何万人も亡くなっていることを無視してはならない。労働者の声を聞くべきだ!」

UNI世界執行委員会、フランスでスト中のアマゾン労働者への支援を約束

2020年11月12日

エッセンシャルワーカー、特にアマゾンの労働者は、未だ続いているパンデミックの中で、前例のない健康リスクと経済的な課題に直面している。アマゾンが過去最高の収益を上げ、四半期の売上高が記録を更新したばかりの中で、世界中で何万人ものアマゾン労働者が感染している。

アマゾンはこれまでずっと、法律で強制されない限り、組合との直接交渉を拒否してきたが、これは労働者、その家族、地域社会の福祉、健康、安全を脅かしている。

CGTやFOなどの組合に代表されるフランスのアマゾン労働者は現在、適正な待遇と公正な賃金を要求してストライキを行っている。

UNIは、各国の加盟組合を通じて、22カ国のアマゾン労働者を含む、世界で最大のアマゾン労働者の代表組織であり、フランスのストライキ労働者と連帯して、以下のことを要求する。

  • アマゾンは直ちに組合への反対をやめ、フランスのアマゾン労働者の合法的な代表者と交渉すべきである。
  • アマゾンは、ストライキ労働者の要求通りに労働者の賃金を引き上げ、これらの賃上げを恒久的なものにすべきである。
  • アマゾンは、パンデミックが完全に収束するまで、安全衛生に関する主要な勧告に従い、感染予防策を実施すべきである。
  • アマゾンは、労働組合またはその選ばれた専門家が、主要な安全衛生勧告が適切に実施されているかどうかを検査し、確認することを許可すべきである。

国は違っても目標は同じ #食品小売労働者のために不可欠な権利

食品小売労働者はもともとエッセンシャルワーカーだった。だが、新型コロナウィルスのために、彼らの仕事の重要性が一躍注目を浴びるようになった。

2020年10月27日、UNI世界商業部会は、「食品小売部門とCOVID-19の影響」に関するウェビナーを開催した。およそ40か国の食品小売労働者を代表する組合が参加し、危機の間の経験や優良取組み事例を共有し、スーパーマーケットで働く労働者に不可欠な権利の重要性を訴えた。

「世界中のスーパーマーケットチェーンでは、売上が急増したが、そこで働く労働者はまだ、相応の賃金や待遇を受けていない」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は指摘する。「一時的に危険手当を支給された労働者もいたが、その後無情にもその手当はなくなった。どの組合も、今こそ、エッセンシャルワーカーの仕事を再評価する時だと認識し、長期的な待遇改善と不可欠な権利を求めて闘っている。」

食品小売労働者は変化を求めている。会議では、UNIの各地域の加盟組織が、いかにこの重要な権利を求める闘いの先頭に立っているかが強調された。

日本:UAゼンセンは、店員に対する暴力を撲滅するための強力で長期的な「悪質クレームを、許さない」キャンペーンを展開している。ウェビナーでUAゼンセンの取組みを報告した流通部門の安藤副事務局長は、コロナ危機の間、この取組みがどれだけ重要であったかを説明した。職場や業界全体、そして政府のあらゆるレベルで、労働者保護の強化を求めて組織化を進めている。UAゼンセンは小売産業の職場を組織化しており、労働者を守るため政府や自治体への働きかけも強化している。

南アフリカ:商業労組のダーリントン・ンドロフは、店員に個人用防護具を確保する取組みや、安全対策の実施を徹底するための交渉継続について報告し、「スーパーマーケット労働者はようやく、社会の重要な構成員だと考えられるようになった。だから、彼らはより良い権利を得るに値する」と述べた。

英国:パディー・リリスUSDAW(店舗流通関連労組)書記長は、英国でも店員に対する暴力が増加していると懸念し、組合は暴言や暴力から労働者を保護するため新法の制定を国会に求めていると述べた。更にUSDAWは、最低賃金を引き上げ、組合の権利を強化する「労働者のためのニューディール」キャンペーンを展開している。

米国及びカナダ:UFCW(全米食品商業労組)のファロン・エイガーは、「COVID-19の間、エッセンシャルワーカーは危険手当を受けるに値する」というキャンペーンについて紹介した。既に56,000人を超える米国の店舗労働者が遡及払いを獲得した。

更にUNIは、「不可欠な賃上げ」を求めるオーストラリアSDA(店舗流通労組)のキャンペーン、オランダFNVの流通部門全体で5%の賃上げ要求、カナダUNIFORの「ずっと公平な賃金を」求める取組み、スペインCCOOの「私達は必要とされている」キャンペーン等を紹介した。

ダニエル・ロベラUNI世界商業部会副議長(アルゼンチン商業サービス労連)は、不可欠な権利を求めるキャンペーンの目標を更に高めるために団体交渉の重要性を訴えた。「小売労働者のより良い権利を確保するためには、グローバル枠組協約がこれまで以上に重要になっている」と指摘した。

「スーパーマーケット労働者は最前線で働いている。多くが感染し亡くなった。彼らは、仕事に行って仕事をしただけで亡くなった。数ヶ月が過ぎた今、余りにも多くの労働者が再び酷使され、悲鳴をあげ、自分達は使い捨てのように感じている。彼らには安全対策が足らず、無防備だと感じている」と、スチュワート・アッペルバウムUNI世界商業部会議長(米UFCW/RWDSU)は訴えた。そして「我々は、一歩踏み出し、世界中の小売労働者、商業労働者、エッセンシャルワーカーために変化を起こそう」と呼びかけた。

この変革へのコミットメントは、会議参加者によって採択された宣言に示されている。


アチャリャUNI Apro地域書記長、就任後初のUNI Apro運営委員会を開催

2020年10月12日、第34回UNI Apro運営委員会がようやく開催された。4月にシンガポールで開催する予定だったが、コロナのため延期となり、このほどオンライン開催することとなった。ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長にとっては、昨年の第5回UNI Apro地域大会で選出されて以来、初めての運営委員会である。

野田UNI Apro会長は開会にあたり、「今この時も拡大を続ける“新型コロナウィルス感染症”により世界の経済・社会は、試練の時期を迎え、“私たちの日常”は劇的に変化している」と述べた。「アジア地域のサプライチェーンは、まさに分断の危機にある。企業活動の停止や停滞によって、地域経済は深刻な打撃を受け、その規模は、かつての“アジア経済危機”や“世界金融危機”を上回ることは明らかである。ILOからは、アジア太平洋地域においては、とりわけ青年の雇用への影響が深刻であるとの報告も示されている」と述べ、人口分布において若年層の割合が多いUNI Apro地域の重要な課題であると指摘した。“仕事の世界”においても、ニューノーマルの下での働き方が定着しつつあり、オンラインを活用したビジネスモデルも一般的になってきた。リモートワークが進む中、労働組合・労働運動のBCPも必須である。「これまでの対面を前提とした活動スタイルの抜本的見直しが必要だ。こうした中で、各国の状況や取組みは参考になる事例も多く、UNI Aproのネットワークを有効活用し先進的事例を水平展開したい」と述べた。

続いて、クリスティ・ホフマンUNI書記長が挨拶し、「厳しい状況の中でも最善を尽くそう」と呼びかけた。対面会議はできなくても、活動は進めなければならないと訴え、コロナ禍の間も、職場の安全衛生確保に重点的に取組み、加盟組織が安全な職場復帰に向けた交渉ができるよう支援してきたことを紹介した。リモートワーク、AI使用、アルゴリズム管理、Eコマースの拡大が加速しており、この動向に遅れることなく備えていかなければならないと強調した。一方、「危機によって、組合こそ違いをもたらせることが世間に知らしめられた。エッセンシャルワーカーが社会に果たす貢献が明らかになった」と、暗雲立ち込める中にも希望はあると述べた。

主な議題は、コロナの影響と各国の対応に関する情報交換、地域大会後のフォローアップ、2019年度会計報告確認、2020年度予算、2021年度暫定予算の承認、スタッフ人事及び就業規則改定案の承認、加盟申請の確認等であった。

アチャリャUNI Apro地域書記長は、昨年11月の地域大会以降、コロナ禍に見舞われた今日までの活動を次のように報告した。「対面の組織化ができない中、多くの組合がテクノロジーを活用してデジタル/リモート組織化という新たな手法を検討し、実施している。コロナ禍においてパートナーシップによる労使の連携は非常に重要になっている。安全衛生の確保、移民労働者の保護、女性・若年労働者の問題等にも力を入れている。コロナ禍における明るい兆しは、若年層が組合の意義に関心を持ち始めたことだ。どの業界で働いていても組合は大切だとの認識が深まった。」その上で、姉妹組織や他のGUFと連携しつつ、小地域(南アジア、東南アジア、東アジア、オセアニア)毎の戦略を立て、取組んでいくと述べた。

日本からは、野田UNI Apro会長、松浦UNI Apro副会長、金子UNI Apro副会長、増田UNI世界副会長、景中UNI Apro女性委員会副議長他、オブザーバーが出席した。日本のコロナの状況・影響、UAゼンセンの取組み等については、松浦UNI Apro副会長がUNI-LCJを代表して報告した。


ドイツのアマゾン労働者、反労組戦術の懸念が高まる中、プライムデーにスト

アマゾンが、組合活動家へのスパイ活動を巡って、欧州議会議員、労働組合、市民からの厳しい調査に直面する中、ドイツの労働者(ver.di組合員)がライプチヒ、バートヘルスフェルト、ラインベルク、ウェルネ、グラーベン、コブレンツ等の都市で、プライムデー(10月13~14日)のストを決行している。ver.di組合員は、アマゾンのドイツの倉庫で働く労働者がウィルスに感染したことを受け、 夏の間、長期に渡り、より良い賃金、労働条件、そして尊厳を求めて闘っていた。

「アマゾン労働者は、ドイツでもどこでも、より良い賃金と人間らしいまともな労働条件を求めて闘っているが、憲法上の権利が損なわれないことを期待している。オンラインで結束するための私的な会話をビッグブラザーに監視されないよう望んでいる」と、クリスティUNI書記長は語る。「アマゾンは労働者の安全を確保してこなかった。プライムデーにオーダーが殺到し疲弊すれば、既に酷い状況が更に悪化する」と懸念を示した。

賃金、職場の安全性、組合代表を求める現場の要求に加え、ver.diは最近暴露されたアマゾン労働者へのスパイ活動についても批判した。シークレットサービスの手法を使って工場から組合を排除しようと試みたのだ。「会社が法律を無視するとは許されない」と、ver.di本部の流通・通販部門専門家、オルハン・アクマンは憤る。

VICE(デジタルメディア)がアマゾンの内部メモを暴露して間もなく、ver.diを含む欧州15か国の労組は欧州委員会に、アマゾンの欧州で働く労働者に対する違法性ある行為を調査するよう要求した。欧州議会議員37人もその行動に加わると共に、ジェフ・ベゾスCEOに早急な対応を要求する書簡を送った。欧州の労組は、アマゾンの行為を、欧州の労働法、データ及びプライバシーに関する法の違反に当たると考えている。


ディーセントワーク世界行動デーに、世界の労働組合がエッセンシャルワーカーの権利を求めるキャンペーンを開始

10月7日のディーセントワーク世界行動デーに、世界150か国のサービス産業労働組合を代表するUNIは、エッセンシャルワーカーのための不可欠な権利を求める国際キャンペーンを開始する。

新型コロナウィルス感染拡大期に、不当に低賃金で、正当に評価されず、過小評価された労働者こそが、世界中のコミュニティが機能し続けられるよう、働いてきた。棚に食料品を並べ、病気の人や高齢者の介護をし、学校、職場、公共交通機関、公共の場等が清潔で安全に保たれるようにする労働者がいた。郵便や小包を届ける労働者もいた。人々が金融サービスを受けられるようにする労働者もいた。

危機によって、これらの仕事がどれほど人々の生活に不可欠であるかが明らかになったように、このキャンペーンでは、私達の社会はもう、このような仕事をしている人々のニーズに気づかぬふりをするわけにはいかないと主張している。

「エッセンシャルワーカーにとってディーセントな仕事とは、より良い賃金、安全な仕事、有給の病気休暇、組合があること、そしてみんなが尊敬することだ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は語る。「パンデミックをきっかけに、これらの不可欠な仕事を再評価しないなら、公正な経済はあり得ない。危機の間、そして平時であっても、エッセンシャルワーカーは大変な貢献をしており、感謝の言葉だけでなく、きちんと評価されるべきだ。」

ディーセントワーク世界行動デーは、私達のグローバル経済に必要とされる抜本的な変化に目を向ける好機である。だからこそ、世界中の労働組合は、全ての エッセンシャルワーカーのために不可欠な権利を要求している。


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