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スマートパートナーシップの推進-イオンの労使構想

UNI Aproは、「スマートパートナーシップの推進-イオンの労使構想」を発行した。組合と会社を共に成長させ持続させていく、という重要な取組みにおいて、スマートパートナーシップ(建設的なパートナーシップ)の構築に尽力する、アジア太平洋地域の加盟組織の参考になるだろう。

2019年初頭、会社と労働組合を共に強化するためのスマートパートナーシップを促進する優良事例として、イオンのグローバル枠組み協定を取り上げ調査研究を行うことが委託された。

調査研究の構想は、国際的な競争課題に適応するためには、真の社会パートナーという概念と、真摯な対話に基づく建設的な労使関係モデルが不可欠であるという、UNI Aproの信念に端を発するものである。

メリッサ R.セラノ教授が執筆した。彼女はフィリピン大学ディリマン校の労使関係学部教授であり、労働の正義センター及び労働・草の根イニシアティブセンターの部長も務める。イオンが事業を行う6か国を訪問し、組合役員及び経営陣にインタビューを行い、情報を収集した。

約10か月かけてデータを収集し、まとめた暫定的な結果を、メリッサ教授は第5回UNI Apro地域大会で発表した。その調査結果は、「UNI Aproは、各国、小地域、地域でより包摂的でバランスの取れた持続可能な経済の構築に関する社会対話プロセスを維持し、産業界と政府を関与させるための指針として、『パートナーシップ労使関係』を推進してきた」とする動議の採択に貢献した。

学術的な緻密さと親しみやすさを兼ね備えた文体は、読者を、アジアでナンバーワンの多国籍小売大手イオンが、いかにして、その「人間を尊重する」という基本理念の一環としてスマートパートナーシップの概念を採用したのかを理解するための旅路へと誘う。スマートパートナーシップは、イオンが目まぐるしく変化し競争の激しい小売産業の中で有力な立場を確立し持続させることに寄与してきた。

カンボジア、中国、インドネシア、マレーシア、日本、ベトナムのイオン各店舗から引用された事例では、法律も文化も異なる国々で、どのようにスマートパートナーシップが実施されているかが、具体的実例を交えて描かれている。また、その概念を妨げる課題にも向き合おうとしている。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「この報告書は2020年6月にようやく完成した。コロナ禍で、関係者全員による検証が遅れてしまったためだ。しかし、これを皆さんと共有することができてとても嬉しい」と喜びを語った。「イオンの経営陣、組合役員、組合員一人ひとりが、スマートパートナーシップはうまくいくことを信じ、努力してきたおかげで、この成果をまとめた報告書ができた。皆さんには誇りを持ってほしい。」

アチャリャ地域書記長は、「この報告書はまず、パンデミックの間にエッセンシャルワーカーであることを示した商業部門の労働者に参考にしてほしいが、この概念は、商業部門を超えて、他の産業の加盟組織にとっても役立ち、価値があるものと確信している」と述べた。


韓国イケア労働組合が初の団体協約を締結

韓国イケアの労働者は、過去11ヶ月間に、40回の交渉、140日間の争議行動、4日間のストライキを経て、イケアとの初の団体協約を締結し、労働条件、権利、賃金の改善を勝ち取った。

韓国イケア労組は、2020年2月に結成され、パンデミック中にもかかわらず組織化キャンペーンを成功させ、すぐに組合として承認を獲得した。

組合の闘争の結果、安定した労働時間、食事手当、病気休暇、組合費の支払い、休憩時間の要求、年次有給休暇、組合活動などに関する118の条項を含む協約が成立した。

チュン・ミンジョン韓国イケア労組委員長は「今日、イケアが2021年を『持続可能性の年』であると宣言したというニュースを耳にした。これは、会社が労働者を尊重し、仕事の価値を認め、労使の相互協力のために努力するということを意味する。」と述べた。

韓国イケアの労働者にとって、最も深刻な問題は、労働時間の短さと労働時間が保証されていないことだった。不規則なスケジュールと、刻々と変わるシフトのため、労働者は別の仕事を探すことができなかった。このような状況下では、労働者がワーク・ライフバランスを確立することは困難だった。

団体協約の定めにより、最低労働時間が設けられ、休憩時間が保証された。また、睡眠不足や過労を防ぐために、2つのシフトの間には12時間の休息をとることが基準として定められた。また、新たに設けられた有給の病気休暇の規定により、労働者は経済的安定と健康維持の選択を迫られる必要がなくなった。

チュン委員長は「今回の協約締結は、韓国イケア労組にとって、会社における結社の自由を確保する上で大きな弾みとなる。韓国のイケア労働者は、脅威や脅迫を受けることなく、労働組合権を享受できるようになるだろう。」と述べた。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「この画期的な団体協約を歓迎したい。今回の勝利が示しているのは、国際的な連帯を伴った献身的な組織化活動が発揮する力だ。我々はイケア・グローバル労組アライアンスにおける、韓国イケア労組との更なる連携を楽しみにしている」と祝福した。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「韓国イケア労働者の勝利が、数多の勝利の第一歩となることを期待したい。さらに多くの多国籍企業で多くの団体協約を締結すべく、今後も韓国の組合と連携していきたい。」と力を込めた。


「ベッセマー効果」は、既にアマゾンと世界を変えている(UNIは米アマゾンの違法な妨害による投票結果に異議を唱える)

2021年4月9日、米国連邦政府は、アマゾンのアラバマ州ベッセマー物流倉庫での組合投票の結果を発表した。

UNI加盟の「小売・卸売・百貨店労組(RWDSU, Retail, Wholesale, and Department Store Union)」は、同社の組合結成に関し、過半数の賛成票を獲得することはできなかった。しかし、RWDSUは、アマゾンによるこの投票を汚すような行為に関し、包括的な調査を行うことを要求する声明を発表、アマゾンのひどい組合潰しを告発する意向を表明した。米国の法律では、雇用主は、労働組合が従業員の過半数の組合員を獲得しない限り、組合を承認する必要はないとされている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、声明を発表し、アマゾン労働者及びRWDSUへの支持を表明した。

「BAmazonキャンペーンは世界中の注目を集め、私たちの希望を膨らませ、決意を強めてくれた。今回の投票で、アマゾンの悪質な行為が明らかになり、これまでになかったような責任を追及する動きが生まれた。

予想通り、アマゾンは残忍な反組合キャンペーンを展開した。物流倉庫に”組合潰し隊”を雇って送り込み、施設の外の交通パターンを変え、労働者と組合活動家との交流を困難にしたと言われている。違法行為が疑われるものとしては、投票用紙を投函する謎(偽)の郵便箱を設置し、何百人もの労働者の投票を無効にしようとした。また、RWDSUに関する偽りのメッセージを労働者に浴びせ、労働者は会社のトイレでさえも安心できなかった。

アマゾンの攻撃性と罪の意識の無さは、米国の労働法が壊れていることを改めて示している。これほどまでに労働者に不利な制度は、先進国では他に類を見ない。米国の労働者は、拷問のような有害な環境に耐えなければならず、選挙の際には自由な議論さえできなくなっている。

しかし、”ベッセマー効果”は、既に物流倉庫の壁を越えて波及しており、その影響は計り知れない。

”ベッセマー効果”は、ミャンマー、ミュンヘン、モンテビデオの労働者の行動を鼓舞し、労働の現在に衝撃を与えている。この投票が行われている間に、ドイツとイタリアにおいてストライキが実施され、英国においては、アマゾン労働者を対象とした大規模な新しい取組みが開始された。今後も、労働組合は、職場で声を上げ、尊厳ある仕事を求める労働者に希望を与え続ける。

アラバマ州のBHM1の従業員、そしてすべてのアマゾン労働者は、頭を上げ、勝利を確信すべきである。共に闘えば、勝利は必ず起こる!」


パキスタン26労組が団結し、パキスタンのメトロ労働者支援を表明

3月27日、パキスタンの26労組は、ファイサラバードにおいて、パキスタン・メトロに対する組合潰しに抗議する集会と会合を開き、メトロハビブ従業員組合とタヒール・メフムード書記長への連帯を表明した。

ドイツに本拠地を置く多国籍食品卸会社メトロAGは、組合リーダーを標的に警告、通知、職場や雇用形態の変更、解雇等を行っており、メフムード書記長を解雇した。これに対しUNI世界商業部会は、世界的な連帯キャンペーンを展開し、「レイバー・スタート」のオンライン請願では、約7,000名の署名を集めた。

UNIパキスタン加盟組織連絡協議会は、ファイサラバードにおいて集会と会合を主催し、商業、ケア、金融、郵便、繊維、メディア部門等の労連や組合が参加した。マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、オンラインで参加し、「メトロAGは、パキスタンの労働者をドイツ及び世界中の労働者と何ら変わることなく取扱わなくてはならない。会社がパキスタンの店舗における組合潰しを止めなければ、我々はキャンペーンをエスカレートせざるを得なくなる。」と語気を強めた。既に日本、ドイツ、ネパール、フランスなど、世界中の商業労組が、写真、声明、ウェブ記事、ソーシャルメディアへの投稿を通じ、パキスタンのメトロ労働者に連帯を表明している。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、パキスタンの多国籍企業における組織化活動やキャンペーンでのこれまでの勝利を振り返り、次のように述べた。「誰も我々を止めることはできない。タヒール書記長が復職し、パキスタンのメトロ労働者が団体協約を結ぶまで、我々は連帯していく。メトロ社は組合潰しを止め、組合と誠実な交渉を行わなければならない。」
会合において、パキスタンの労働組合26組織は、メトロAG本社および現地経営陣に対し、パキスタンのメトロ労働者に対する差別をやめ、メフムード書記長の復職と労働組合と団体協約を締結するよう求める共同連帯声明を提案し、全会一致で採択した。会合終了後、組合リーダー達は、記者クラブにおいて抗議集会を行い、メトロ経営陣への抗議文の送付を決議した。この集会と会合の模様は、現地のニュースでも取り上げられた。


欧州議会、人権デューデリジェンスの義務化に向けて強いシグナル発信

欧州議会は2021年3月10日、ララ・ウォルターズ欧州議会議員による企業のデューデリジェンス及び説明責任に関する法制化に向けた自発的な報告書を採択した。

この報告書が賛成多数で採択されたことは、欧州委員会による人権デューデリジェンス義務化の導入に対する欧州議会の支持を示す、強いシグナルを出している。報告書では、欧州議会が今後の法案に期待する重要な要素も強調されている。

この報告書では、特に結社の自由と団体交渉の権利の重要性並びに、デューデリジェンス戦略の確立と実施にあたり、各国、EU、そして国際レベルで、労働組合と労働者代表が関与する必要性が認識されている点が非常に重要である。

欧州議会による今回の強力な支持表明は、EUにおける効果的な人権デューデリジェンスの義務化に向けた機運を後押しするものとなる。この問題の進展は、長年の懸案であった。企業の自主性に任せた人権擁護対策が失敗するのを、世界中で何度も見てきたからだ。

人権デューデリジェンスの義務化は、世界中で危機に陥っている結社の自由と団体交渉の権利が尊重されるよう取組む上で、特に求められている。ヘルスケア大手のフレゼニウスからコンタクトセンター大手テレパフォーマンスに至るまで、サービス産業全域で欧州企業がこうした基本的権利を弱体化させているのを我々は目の当たりにしてきた。

こうした人権上の必要性を満たすため、欧州委員会の取組みは、議会からのシグナルを踏まえたものであることが極めて重要だ。欧州委員会の公開協議の中では、欧州全域及び世界中のサービス産業の組合から、デューデリジェンスの必要性を強調した明確な事例が挙げられ、これを支持する声が数多く寄せられた。

このことから、多国籍企業から中小企業、公的部門の組織、スポーツ団体等、非営利団体として登録されている組織に至るまで、法的形態にかかわらず、EU域内で事業展開するあらゆる企業を対象としたEUの取組みが切実に求められているのが分かる。

UNIは、特に以下の点について取組みの必要性を強調する。

  1. 団体交渉の権利と結社の自由を強調すること。これらは、労働者がより広く自らの人権を守れるようにするための基本的な権利である。これに関して企業の進捗状況を測るため、団体協約の対象となる労働者の割合について報告を義務付け、これら基本的権利に関する企業のデューデリジェンスの成果を示させるべきである。
  2. デューデリジェンスのプロセス全体を通して、企業に対し、職場、国、欧州、国際レベルで、労働組合の意義ある関与を義務付けること。プロセスを交渉する権利、リスクの所在の明確化、リスク軽減措置に有意義に関与する権利も含まれる。
  3. デューデリジェンスが事業戦略の中核に位置付けられること。企業の人権デューデリジェンスの策定と実施を継続的に監督する責任を担う特定の取締役を任命する、監査委員会の監督を受ける、デューデリジェンスを年次総会の議題とする等。

ミャンマー軍事政権の代理人に金融制裁を科すべきだ

国際労働組合総連合(ITUC)と金融部門の労働者を代表するUNIは、3月19日、既に金融制裁の対象となっているクーデター指導者が彼らを代理人として利用することを避けるために、ミャンマー軍事政権と密接な関係を持つ金融制裁の対象とすべき23人の名前を公表した。

シャラン・バローITUC書記長は、「これら23人の人々は、米国やその他の国が科した金融制裁を逃れるために将軍達に利用されている。彼らもまた、制裁から逃れさせないために厳しい制裁を受けるべきである。政府には行動する責任があり、銀行やクレジットカード会社を含むその他の金融グループは、政権を支配する残忍な悪党への信用供与や資金のアクセスを遮断すべきである。また、SWIFTなどの決済サービスに対しても、クーデター指導者たちとその関係者との間の支払いを遮断するよう求めている。軍による罪のない人々の殺害や国家の略奪に、企業が加担することは許されない」と述べた。

行動する責任

また世界の組合組織は、ミャワディ銀行、インワ銀行、ミャンマー市民銀行、建設住宅インフラ開発(CHID)銀行等、軍政権が支配している、或いは一部支配している銀行との関係を断つよう、銀行に呼びかけている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「ミャンマーの軍事政権によって殺害された若者や平和的な抗議者の数が増えるにつれ、銀行を含むミャンマーと関係のある全ての企業が、この受け入れがたい暴力を終わらせるための責任を取ることがより一層必要となっている。軍トップの将軍達に対する金融制裁は重要な一歩だが、これだけでは不十分である。我々は、権力中枢のクーデターのリーダー、そしてその暴力から利益を得ようとしている人たちの資金やクレジットへのアクセスを遮断しなければならない。」


UNI、パキスタンでの組合潰しを止めるようメトロ社に要求

UNI世界商業部会は、メトロハビブ従業員組合のタヒール・メフムード書記長の不当解雇を受け、パキスタンのメトロAG店舗での組合潰しに反対する世界的な連帯キャンペーンを呼びかけている。

UNI世界商業部会は、労働組合、労働者、労働・人権活動家、そして社会正義に関心を持つ世界のあらゆる人々に対し、メフムード書記長の復職をメトロに求めるウェブサイト「レイバー・スタート」でのオンライン請願書への署名を求めている。

また、ドイツに本社を置くハイパーマーケット・チェーン・メトロ社が提唱する「Time for a New Togetherness(新たな一体感を創り出す時)」の取組みを揶揄し、「パキスタンではどうなっている?」と問いかける連帯バナーを持って写真を撮り、ハッシュタグ「#NEWGETHER」を付けてソーシャルメディアに投稿することを呼びかけている。

タヒール・メフムード書記長は、2021年2月、2017年の欠勤を理由に解雇された。また、現職の組合役員の半数近くが、職場や雇用形態の変更、解雇等の警告や通告を受けて会社の標的となっている。

一時期、会社にはUNI加盟ではない第二組合が存在しており、メトロ経営陣は、その第二組合リーダーを解雇し、同組合との団体協約を拒否していた。

2018年、団体交渉権(CBA)のある組合を特定するための投票が行われ、2019年、UNI加盟組織であるメトロハビブ従業員組合がCBAを持つ代表組合として認定された。しかし、団体交渉が始まり、メトロ社労使は、2020年5月までに延べ15回の交渉(5分で終了したものも含め)を行ったが、パキスタン・メトロ社経営陣が誠実に交渉を行わず、組合側からのほぼ全ての公正な要求を拒否したため、団体協約締結には至らなかった。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「我々がコロナ禍による厳しい状況下で労使紛争の解決についてメトロ・グローバル経営陣と協議している間、パキスタンの現地経営陣は、組織的な組合潰しキャンペーンを推し進めた」とし、「労使が団体交渉を行うべき時に、書記長をはじめ組合幹部の不当解雇が行われたという事実は、言語道断であり、世界の労使関係のあらゆる規範と好事例に反するものだ」と憤った。

組合幹部の一人であるサイード・アフマッドは業績不振を理由に解雇されたが、他にも同社の非人道的な評価制度の下、職を失う危機に直面している組合幹部が複数名いる。

更に同局長は「業績成果基準ではなく、管理者の主観的な判断のみに基づく評価制度を想像してみてほしい。労働者は基準を完全に満たすことを期待され、2年連続の目標未達者は、業績不振を理由に解雇される恐れがある。並外れた仕事ぶりで目標以上の業績を達成したとしても、過去12ヶ月間に一方的な警告を受けていれば、労働者は成績不良を理由に解雇される可能性があるのだ」と指摘する。

「まるで地獄のような話だが、これは実際にパキスタン・メトログループが労働者、特に組合幹部や労働運動家を脅迫するために運用している業績評価制度だ。パキスタン・メトロの労働者が公正な団体協約、ディーセントな権利、適切な雇用保障を受けるべきもう一つの理由は、ここにある。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長は「組合指導者や労働者に対するメトロ・パキスタンの酷い扱いは全く容認できず、本社のあるドイツにおいては、決して許されないものだ。メトロがタヒールを復職させず、組合潰しをやめず、団体協約の締結を目指して組合と真摯に団体交渉を行わない場合、我々はあらゆる機会を使ってさらなる行動を起こす」と語気を強めた。

UNIは現在、パキスタンの現地パートナーの支援のもと、パキスタンのメトロで脅迫や嫌がらせに関する他の事例について調査中であり、今後、報告書をまとめて発表する予定だ。

オンライン請願(多言語対応)はこちらから
連帯バナーはこちらからダウンロード



コロナ禍の1年を振り返る

WHOが新型コロナウィルスの感染について「世界的大流行(パンデミック)」であると宣言して1年となる3月11日、労働組合は、これがいかに仕事の世界を変えてきたか振り返った。

この重要な節目は、労働者が勝ち取ったものを思い起こす機会であるだけでなく、失ったものを悼む時でもある。同時に、危機によって引き起こされた諸課題に立ち向かうため、次に何をすべきかを考察する時でもある。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「パンデミックによって、世界経済の格差が明るみに出て、一大変革の必要性を露呈させた。ポーランドの老人ホーム、ペルーのスーパーマーケット、フィリピンのコールセンター、そして世界的なテック企業の本社等、世界中の労働者が、ますます集中する企業の権力に対抗しようと結集している。労働者を組織化するのは、コロナ禍で何百万もの労働者に想像を絶する悲劇をもたらしたのと同じ不正が、パンデミックからの復興過程で繰り返されないようにするためだ。」

UNIは2020年、打撃を受けた介護部門の徹底的な見直しを要求し、アマゾン等の企業による権力の濫用に抵抗し、団体交渉を通じて経済のバランスを取り戻すため、世界中で労働組合の動員を後押ししてきた。

UNIは、介護、小売、郵便・ロジスティクス、そしてコールセンター等の部門において、パンデミック中により安全に仕事をするための指針を提示した。メディア及びスポーツ部門でも、安全に仕事を再開させるための詳細な職場復帰手続きについて、組合の交渉を支援した。印刷及び金融部門では、優良事例の収集と社会対話を通じ、加盟組織を支援した。

また、多国籍企業の使用者と連携し、世界中の労働者のために安全基準を設定した。2月には、パンデミックの影響で加速しているリモートワークに関し、団体交渉の指針を発表した。

UNIは、加盟組織と共に、エッセンシャルワーカーのための不可欠な権利を要求した。危機の最初の年に、第一線で働く労働者は、コミュニティに食料が行き渡るようにし、安全で清潔な環境を保つために働き続けた。しかし彼らの仕事の多くは低賃金で、過小評価され、見過ごされてきた。

例えば、個人用防護具の支給を拒否された後に、組織化を行ったトルコのスーパーマーケット労働者は、「安全だとは思わないが、働く以外の選択肢はない」と打ち明けた。

ガーナの介護労働者も変化を求めている。ある助産師は、「特に今、支えてくれる組合が必要だ。仕事はますます厳しくなっている。介護をしながら、同時に使用者と絶えず労働条件交渉を行うことはできない。組合はそんな私達を支えてくれている」と述べた。

ネパールの警備労働者も、権利を尊重してほしいと願っている。ある警備員は「パンデミックの間も、全力でコミュニティを守ってきた。だから私達にも配慮してほしい。私達の仕事にも尊厳がある。私達にも組合に入る権利が必要だ」と訴えた。

ホフマンUNI書記長は、「このパンデミックの間、組合は世の中のためになる力として広く認識されるようになった。組合は、職場で感染拡大防止に尽力し、組合員が安定した収入を維持できるよう闘い、リモートワークのための公正な条件を交渉した。最近では、誰でも平等にワクチンを接種できるよう声を上げている」と述べた。

だが、道のりはまだ長い。

ポーランドの介護労働者は、パンデミック宣言から1年が経とうとする中、「疲労困憊だが満足している」と明かした。「自分の中に、前進していくための新たなエネルギーを見つけた。みんなで力を合わせて取組めば、パンデミックはいつか収束するだろう。」

パンデミックにより、組合運動にも新たなエネルギーが注入され、緊急性が煽られた。経済部門や国境を越え、労働組合はこの好機を捉え、変革を推進するために共に取組みを行っている。パンデミックが収束した時、私達は共により強くなり、より公正な社会を迎えているだろう。


アラバマ州におけるアマゾンの労組潰し作戦に対抗し世界中から連帯

国際労働運動は、米国初のアマゾン労組が結成されるかどうかの瀬戸際に、アラバマ州のアマゾン倉庫労働者に連帯を示すため団結している。

この感動的なビデオをソーシャルメディア上で共有し、情報を広めてほしい。

最も反労組的な企業との闘いに挑んでいる#BAmazonUnionの仲間に、私達が応援していることを知らせるためだ。

「アマゾンの極めて残忍なビジネスの仕方を変えさせるには、昔から組合潰しがあるように、実は昔のやり方と変わらない。力をつけるために組織化し、集団で上司に抵抗する。不利な条件を取り除こうという強い決意が必要だ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べる。「それを今まさに、アラバマ州ベッセマーのアマゾン労働者が行っている。ライプチヒ、エルプラット、ビゴンザ等世界各地で、何年もの間、労働者が行ってきたように。」

「ベッセマーのアマゾン労働者は、米国の働く仲間を奮い立たせてきた。そして世界中のアマゾンを変革する力となっている。」

ベッセマー労働者が展開する「RWDSU(小売・卸売・百貨店労組)加入キャンペーン」は大きな反響を呼び、スポーツ選手、映画スター、ミュージシャン等が次々と連帯支援を表明した。ついにはバイデン米大統領も連帯を表明した。

UNIの取組みが奏功し、財界からは、70を超える投資会社・機関投資家(総資産6兆米ドル以上)らが、2月、アマゾンに、公的声明から洗脳するような会議、メッセージ、ウェブサイト、現場の掲示板まで、結社の自由に関して労働者と接触するための、あらゆる反労組的な情報発信を止めるよう要求する書簡を提出した。

その書簡で投資家らは、「従業員が、報復や脅迫、嫌がらせを恐れることなく、自らの意思で労働組合または他の合法的な組織を結成する権利、加入する・しない権利を保障する、アマゾンの行動及び努力」に関する透明性の強化についても要求した。

アマゾンが他の米企業と同様、反労組的プロパガンダ(宣伝戦略)や加入を思いとどまらせる説得ビデオ等の汚い戦術を使った反労組的キャンペーンを行い、組合結成に抵抗すればするほど、支援の輪が広がっている。

アマゾンは、管理者や「組合回避コンサルタント」が法律と真実の境界を曖昧にする、威圧的な洗脳会議すら展開してきた。 しかし、このビデオとその背後にある連帯は、世界がアマゾンに注目していることを示している。多くの労働者にとって、今回の組合投票は、直前の米大統領選挙と並び、彼らの人生で最も重要な投票として位置づけられる。自由で公正な投票でなければならない。


世界中で労働者の力を構築してきたUNIの20年を祝う

UNIは、2021年3月9日、20周年記念イベントを開催し、2000万人のメンバーを持つ国際産別労働組織(グローバルユニオン)が労働者の力を構築してきた20年の歴史を振り返り、次の20年を展望した。

司会を務めたアルケ・ベシガーUNI副書記長は、「コロナ禍のため、記念イベントはオンライン開催となったが、世界中の組合役員、活動家、そしてUNIサポーターの皆さんと共にこれまでの数々の素晴らしい成果を称えると共に、連帯の精神を再確認する機会としたい」と挨拶した。

「今日のUNIは、明確なビジョンを持ったリーダー達によって創られ、私達がそのビジョンを一つ一つ実現してきた」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は誇らしげに述べた。

UNI創設に尽力した4つの国際産別労働組織のリーダー、フィリップ・ジェニングス初代UNI書記長(FIET出身)、フィリップ・ボイヤー前UNI副書記長(CI出身)、アドリアーナ・ローゼンツバイク前UNI米州地域書記長(IGF出身)、トニー・レノン前MEI会長がそれぞれ、黎明期から草創期を振り返った。

「私達は、組合の国際協力の在り方をダイナミックなものに変えたいと思った」と、ジェニングス初代UNI書記長は熱く語った。「創設当初から、UNIは新たなミレニアム(千年紀)に生まれた新しい国際産別労働組織なのだとアピールし、結果を出すことにコミットしていた。」

その言葉通り、数々の成果(ブレイキングスルー)がスクリーンに映し出された。第3回UNI世界大会(2010年、長崎)のスローガンでもあった「ブレイキングスルー(突破)!」は、その後、UNIの中で“成果”を表す言葉としてずっと使われている。

これまでに、日本の髙島屋、イオンを含め50社以上の多国籍企業とUNIはグローバル協定(GFA)を締結し、世界中の何百万人もの労働者がこれらの協定の対象となっている。多国籍企業毎に、様々な国の労働組合を結集した同盟(労組アライアンス)が結成され、定期的に経営陣と対話を行っている。アマゾン、テレパフォーマンス等の企業をターゲットに国境を越えた組織化キャンペーンが展開されている。ジェンダー平等の点でもこの間、大きく前進した。労働者のために、ゲームのルールを変えようと、世界中で野心的な取組みを行ってきた。長崎世界大会で満場一致で採択された「核兵器の無い平和な世界」に向けた取組みは、核兵器禁止条約の発効につながった。

「我が米州地域で私は、UNIがどのように変化してきたか、そしてUNIが加盟組織や組合員のために、どのように違いをもたらしてきたかを、身をもって体験した」と、ルーベン・コルティナUNI会長は述べた。

UNIは世界の隅々まで影響力を及ぼしてきた。ナイジェリアのDHL組合員、アルゼンチンの銀行労組組合員、ポーランドの介護労働者、米国の警備員、不当に投獄された韓国の組合役員、マカオのカジノ労働者、マレーシアの放送局の組合役員が次々に、「組合があることで生活が変わった」、「UNIとUNIの仲間によって助けられた」と証言した。

コロナ禍にあって、組合があることはかつてなく重要である。

次の20年に向けて識者から示唆を得るためのパネルディスカッションでは、コロナ危機を克服し、より強い組合となる必要性が強調された。

「私達はこの好機を捉えなければならない」とホフマン書記長は強調した。「労働組合は、コロナ禍の間に、世の中のためになる力として広く認識されるようになった。そして労働者は貧しいままなのに、コロナで暴利を貪る人達がもっと裕福になるのを目の当たりにした。この怒りを集団の力に変える時だ。」

パネルディスカッションにはこの他、オックスファムからガブリエラ・ブシェール・エグゼクティブディレクター、ジャーナリストのオーウェン・ジョーンズ氏、ILO仕事の未来世界委員会メンバーを務めた清家篤慶應義塾大学前学長が加わり、ポストコロナの世界で公正な経済を構築するために、労働組合に期待される役割等を語った。清家教授は、ILO仕事の未来世界委員会報告書から、①人間の潜在能力への投資、②仕事に関わる制度への投資、③ディーセントで持続可能な仕事への投資の拡充が重要であるとし、コロナ禍でこれらへの投資の緊急性が高まったと述べた。

この他、ガイ・ライダーILO(国際労働機関)事務局長、シャラン・バロウITUC(国際労働組合総連合)書記長、ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長、アンヘル・グリアOECD(経済開発協力機構)事務局長、ダニエル・ロゼラ・ニヨン市長らから祝辞を受けた。

UNIの将来は、国際連帯にかかっており、グローバルアクションを通じた労働者のエンパワーメントにかかっている。

UNIは、20周年記念イベントに参加し共に祝ってくださった全ての皆さんに感謝します


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