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第4回UNI Apro青年大会 「青年は変化の原動力」

UNI Apro青年大会2日目、「青年は変化の原動力:世界を良くすることはできる」というセッションでは、気候変動によって引き起こされるグローバルな危機に対応するため、188か国の草の根活動家や関連のNGOを結び付け、意識啓発や大衆行動を組織しているNGO「350(環境学者がCO2濃度の上限とする350ppmにちなんだ名称)」のチャン氏から、その活動内容について講演を受けた。続いて各国から社会貢献活動事例が披露された。レイナー・フィリピン加盟協青年委員会顧問は、フィリピンにおける児童労働の根底には貧困と人間らしい生産的な仕事の欠如があるとし、同青年委員会はUNI Apro青年委員会と協力して、パヤタスの栄養失調児への給食及びリハビリ・プログラムを通じて、子供が将来まともな仕事に就けるよう学校に通わせ、また親へも生計を立てるための支援を行うなど、彼らの生活を変える支援を続けていくと述べた。情報労連の北條中央執行委員はNTT労組の青年活動として、仮設住宅における除草作業と村民へのタブレット操作説明といったボランティア活動と、労働組合イメージアップCMの制作等を紹介した。寺嶋UAゼンセン流通部門総務副部長は、弁論大会「私の主張」、自然保護活動(富士山の森づくり)、国民運動等の青年活動を通じて、仲間の輪を広げ、仲間を導くことのできる次世代リーダー育成を行っていると報告した。この他、インドやバングラデシュの青年からも発表があった。大城JP労組中央ユース常任幹事は、沖縄における平和の取組みについて報告し、平和の尊さを訴え続けていくと述べた。

Hojo Oshiro Terashima

 

 

 

 

 

 

「新しい労働の世界」というセッションでは、ネパールのパルパサ氏(UNI Apro専門職・監督職委員)が、UNI世界大会のテーマの1つでもある「新しい労働の世界」に関してUNI専門職・監督職委員会が行った調査について説明した。グローバル化、技術革新、人口構造の変化等によって労働の世界が急速に変化している今、組合は将来の雇用はどこにあるか、またその質について見極めなければならない。我々の課題は、変化を理解し、来るべきものに備え、我々の価値を守ることで、新しい労働の世界の中心に強い革新的な組合が存在しなければならない、と訴えた。アリスUNI Apro青年部長は、青年委員会は、女性委員会及び専門職・監督職委員会とも密接に協力していると述べた。オーストラリアSDA(商業流通労組)のミッシェル氏は、「18歳以上に賃金100%」キャンペーンについて説明した。「オーストラリアでは18歳で成人とみなされるのに、小売業の21歳未満にはジュニアレートが適用されている。キャンペーンの目的は、一般市民の支持を得、政治問題化し、組合員にSDAが若者の権利を代弁していることを示すことで、4割を占める若い組合員をキャンペーンに関わらせたことが成功につながったと強調した。柿田JP労組中央ユースネットワーク議長は、非正規社員に対する取組みとして、賃金改善や正社員登用制度等について説明し、非正規社員の組織化のためには現場の役員や組合員が未加入者との信頼関係を築くこと、普段から職場で協力しあうことが重要だと述べた。

Kakita Mitchel Palpasa

 

 

 

 

 

 

大会は、2014~2018年度UNI Apro青年行動計画、「UNI Aproの中心的活動に若年労働者を十分に統合するための包括的支援」に関する動議、「気候変動、環境と雇用」に関する動議、UNI Apro青年委員会にUNI Apro女性委員会への代表を含めるという規則変更提案を採択した。続いてUNI Apro青年委員会を選出した。日本からは情報労連・北條氏、UAゼンセン・寺嶋氏、JP労組・柿田氏、日放労・岡﨑氏が委員に選ばれた。議長にはミシェル議長(フィリピン)が再選され、東アジア代表副議長には柿田副議長が再選された。女性委員会へはミシェル議長が代表となることも確認された。なお、塚本代議員(全印刷)が資格審査委員を、堂込代議員(UAゼンセン)が決議委員を務めた。

New Committee

 

 

 

 

 

 

写真はFlickr参照


第4回UNI Apro青年大会 「価値観を共有し行動を起こそう!」

第4回UNI Apro青年大会が2014年10月19~20日、マレーシア・クアラルンプールで開かれ、UNI Apro13ヶ国及びアフリカ2ヶ国より43組織127人(男性代議員29人、女性代議員28人)が出席した。日本からは情報労連、全印刷、UAゼンセン、日放労、JP労組より32人(男性代議員11人、女性代議員14人)が出席した。大会に先立ち、10月16~18日には、UNI Apro/情報労連青年ワークショップが開催された。

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ミシェル議長は開会挨拶で、「長崎の前回大会で議長に選ばれ4年経った」と振り返り、長崎における赤ジャケットのユースボランティアの活躍、情報労連、JP労組、UNI-LCJ等による様々なUNI Apro青年活動に対する貢献に感謝すると共に、スリランカ、ネパール、インド等で最近新たな青年委員会が設立されたことを喜んだ。一方でUNI Aproの諸活動における青年の参加率がまだ低いことを指摘し、「若者は問題なのではなく、若者こそが解決策なのだ」というメッセージを発信していこう、と呼びかけた。続いて開催国マレーシアのUNI加盟協を代表してシャフィー議長は、「UNIボレ!ユニオン・イエス!」と青年参加者を鼓舞した。

ウンUNI Apro地域書記長は、「正義を発展させる道」と題する基調講演で、組合の役割を理解しない青年が増え、組合組織率及び社会における組合のプレゼンスが低下した理由を、参加者に問いかけた。「社会格差の危険性に経済学者だけでなくローマ法王さえも警鐘を鳴らしているが、組合は何をしているのか」、「労働組合は40年前から進歩していないのではないか?」、「組合は対立ではなく建設的なアプローチで社会的存在だと認識されなければ存続していけない」等と訴え、青年参加者を目覚めさせた。また、青年ワークショップを大会に合わせて開催することで、より多くの青年の参加が可能になった、と情報労連の貢献に感謝した。

「組合成長を勝ち取るためのブレイキングスルー」と題するセッションでは、UNI Apro/情報労連青年ワークショップの卒業生でもある後藤情報労連副委員長が、世代間の問題や闘争を克服するために、組織を利用し、価値観を共有しながら、行動を起こしていこうと呼びかけた。スリランカの青年は、9つのUNI加盟組合から構成される加盟協青年委員会による、ワークライフバランスに関するシンポジウム、国際女性デーに実施した孤児支援プログラム、JP労組関東地本後援郵便奨学金制度の実施協力等の活動を通じた青年の団結強化活動について紹介した。岡﨑日放労副委員長は、世代間で会社や雇用、働き方に対する意識の違いがあるとし、どう連帯を強化していくかが課題であると述べた。また、UAゼンセンの中田代議員は、イオンが出店しているインドネシア及びカンボジアにおける労使ワークショップを通じた協調的労使関係構築と現地の若手リーダーの育成について報告した。

Goto Nakata Okazaki

 

 

 

 

 

 

夜は「連帯夕食会」が開かれ、参加者は国別のチームでパフォーマンスを披露し、交流を深めた。

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写真はFlickr参照


UNI Apro/情報労連青年ワークショップ 3日目

UNI Aproワークショップ3日目は、日本の「ラジオ体操」を全員で行なうことから始まった。動きが面白いのか、会場内には笑いが沸き起こる。昨日の課外活動を経て、各チームの絆がいっそう深まっていることがわかる。

自らも7年前のこのワークショップの卒業生であるという情報労連(ICTJ)の後藤副委員長から挨拶を受けた後、各チームから2日目の課外活動についてのプレゼンテーションが行なわれた。

6つに分けられたチームは前日、公共交通機関を利用してのクアラルンプール市内の観光ポイントや商業施設や会社の訪問、そこで働いている労働者や街中の人への労働組合に関するインタビューという課題に取り組んだ。

どのチームも前日夜遅くまで協力して工夫を凝らしたプレゼン資料を作成。グローバル化がもたらす労働環境の変化を指摘したチーム、貧富格差について問題提起をしたチームなど、各チームそれぞれが課外活動を通じて様々な考えを得ていた。特に最初にプレゼンを行った「チームFUNTASTIC」は、インタビューの結果をグラフにするなど大変わかりやすい発表であった。

最初はなかなか質問や意見が出なかったものの、進行するにつれて活発な意見交換が行われた。また、同様に課外活動を行なった事務局のスタッフのメンバーからの発表もあった。

総括の後、ワークショップは無事に終了。総括では、参加者同士、互いに今回の経験を各国に持ち帰り青年活動を活発にしていく決意を確認し合った。終了後も名残を惜しむかのようにチーム毎に記念撮影をしたり、再会を誓い合っていた。

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UNI Apro/情報労連青年ワークショップ 2日目

UNI Apro/情報労連青年ワークショップ2日目。参加者は終日、チーム課外活動「Discovery@UNI Apro you(th)’s」を行なった。活動の目的は、チームワークの実践。

6つに分けられたチームは、前日の入念な準備に基づき、公共交通機関を利用してのクアラルンプール市内の観光ポイントや商業施設・会社の訪問、そこで働いている労働者や街中の人への労働組合に関するインタビューという課題に取り組んだ。

各グループは、ペトロナス・ツインタワーやリトル・インディア(インド人街)、ムルデカ広場とその周辺、中央郵便局などの中から、自分たちで選択した少なくとも2ヵ所を巡った。中には、8ヵ所も訪問した積極的なチームもあった。

観光ポイントや商業施設を訪れた各グループは、そこで働いている人々に仕事の内容や労働組合についてインタビューを行なった。参加者からは、「実際にインタビューを行うことでリアリティがある話ができた」、「内容の濃い活動であった」などの感想が述べられた。

本日金曜日は、イスラム教徒のお祈りの日。我々のチームのイスラム教徒2名は、お祈りの時間の1時間、別行動でモスクに向かった。日本では宗教習慣の違いを感じることが中々ないことから、海外に来たことを改めて実感したエピソードだった。

課外活動を無事に終え所定の時間までにホテルに戻った各チームは、夕食までの時間と、夕食後の時間を使い、最終日(3日目)に予定されている報告会に向けた準備を行なった。ほぼ全てのチームが、会議室の閉まる午前1時まで作業を行っていた。本日の課題を全員でクリアすることでさらにチームワークが深まったように感じた1日であった。

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UNI Apro/情報労連青年ワークショップ開会

UNI Apro青年ワークショップがマレーシア・クアラルンプールで始まった。ワークショップは3日間(2014年10月16日~18日)の開催で、参加者はアジア太平洋地域の12カ国から50名。

1日目はUNIとUNI Aproについて理解を深める講義から始まり、引き続き、日本とアフリカからの参加者による青年活動の取り組みについての紹介が行なわれた。

今年12月に南アフリカのケープタウンでUNI世界大会が開催されるのに合わせ、アフリカのジンバブエとウガンダから招待された2名の参加者から、もともと労働組合がなかった中で始まった青年活動の成果と課題について説明を受けた。今後取り組むべき課題としては、財政的な基盤がないこと、組合加入が少ないこと(組合加入による解雇の恐れのため)、職業訓練の機会が少ないことなどが指摘された。

ワークショップには途中、モハメド・シャフィーUNI-MLC(UNIマレーシア加盟組合協議会)議長会長も駆けつけ、挨拶の後、「UNI」「BOLEH!!」と全員で大きな声を出して盛り上げ、参加者の気持ちを一つにした。

午後は、6つに分けられたチーム毎に、チーム内での役割分担の決定と翌日(2日目)の課外活動の準備が行なわれた。

会場では各国からの参加者が持ち寄ったグッズを販売。売上げはフィリピンのチャリティー活動に充てることになっている。担当チームは開催中に3,000リンギの売上げを目標とするとのこと。

明日は全てのチームが、通訳の同行無しでクアラルンプール市内を巡りつつ、街頭インタビューを行う予定。明日の課外活動はチームワークが試されることになるだろう。

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UNI、パレスチナとイスラエルにハイレベル代表団を派遣

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UNI世界執行委員会の要請を受け、パレスチナおよびイスラエルへのUNI代表団(ジョー・デブリュンUNI会長、アン・セリンUNI副会長、ボーンズ・スクルUNIアフリカ地域会長、フィリップ・ジェニングスUNI書記長、クリスティ・ホフマンUNI副書記長、マイク・サンダーランド広報担当)の派遣が10月1日に完了した。

UNI代表団は、ヨルダン川西岸の東エルサレム、ラマラとナーブルス、そして最後に訪問したテルアビブを含む占領下パレスチナおよびイスラエルで、5日間にわたり朝から晩まで集中的な会議を実施した。今回の訪問は、ガザ停戦からわずか1ヶ月後に実施された。

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代表団は、パレスチナとイスラエル双方のUNI加盟組織(PGFTUとヒスタドルート)に会った。また、国連高官やILO、NGO、平和人権団体、パレスチナ自治政府の主要メンバーとも会った。その中には、イスラエルの労働党と同様、20年以上にわたり平和交渉に携わってきた人々もいる。

代表団は、3000年におよぶ状況の複雑さと交渉の歴史を目のあたりにした。ヨルダン川西岸地域から、戦乱のガザ周辺を訪問した。ガザの内部に入ることはできなかったが、パレスチナ医療救済協会と会い、戦争による命とインフラに対する甚大なる影響について説明を受けた。2,000人以上のガザ市民が犠牲になっている。

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今回の代表団訪問と時を同じくして、国連総会で、ベンヤミン・ネタニヤフ・イスラエル首相とマフムード・アッバス・パレスチナ自治政府議長の演説が行われ、世界中の関心を集め、緊張関係を際立たせた。ガザの人々の絶望は、ボートで脱出しようとする大勢の人々が海で犠牲になったことで、悲劇的に映し出された。

PGFTU は、パレスチナの労働者が直面するあらゆる困難について伝えてきた。問題となっている最賃キャンペーン、新たな社会保険スキーム構築に向けた交渉、労働者の流動性やディーセントワークに関する混乱に立ち向かうことがどれだけ難しいか。

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我々の訪問中に、ヒスタドルートは、政府方針に反対して運輸から公務、郵便にいたる幅広い分野で一連の波状ストライキを決行した。新たな指導部のもと、ヒスタドルートは組織拡大に力を注ぎ、組合潰しを打ち倒す一連の歴史的判決を勝ち取った。


ディーセントワーク世界行動デーにUNIの仲間も積極参加

10月7日は、国際労働組合総連合(ITUC)が呼びかけ、ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現を求めて全世界で一斉にアクションを起こす、「ディーセントワーク世界行動デー」である。

2014年、東京では、連合/連合東京の呼びかけで200人を超える仲間が結集し、田町駅及び新宿駅において街宣行動を実施した。

UNIからは、相原UNI-LCJ議長(連合副会長、自動車総連会長)をはじめ、情報労連、全印刷、生保労連、UAゼンセン、自動車総連、損保労連、日放送、JP労組等の加盟組合の仲間や、ヨハネス・ストゥディンガーUNI世界MEI部会担当局長が、田町駅前で、ディーセントワークの種(ハーブの種)を配布した。

登壇した弁士らは、「ディーセントワーク」という言葉の意味を、仕事があることを前提とした上で、労働者の権利が保障されていること、労働組合をつくって交渉できること、きちんと生活するに十分な賃金をもらえること、労働時間が適切であること、社会保障が適用されていること、働きがいのある仕事であることだ、とわかりやすく演説した。最後に相原UNI-LCJ議長は、「皆さんの仕事がディーセントワークであるかどうか考えてみてください」と問いかけ、疑問に思ったら連合に相談してほしいとアピールした。

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東アジアの労働組合が結集:急増する非正規雇用に警鐘

第3回UNI Apro東アジア労組フォーラムが2014年9月29~30日、台湾・台北で開催され、韓国、台湾、香港、日本から約200名が参加した。UNI-LCJからは9加盟組織及び事務局合わせて42名が参加した。2012年にUNI-LCJのイニシアチブで始まり、今年で3回目となる同フォーラムでは、「終わりなき新自由主義と雇用不安:雇用危機と雇用なき成長に対する組合の対応」という全体テーマの下、「若年者の雇用」、「教育:持続可能な労働市場と人材開発に向けたインクルーディング・ユー」、「労働組合におけるインクルーディング・ユー」という3つのサブ・テーマで討論が行われ、増加する非正規労働者や女性・青年の社会参画について各国の状況と課題が共有され、労組の取り組みが報告された。開会式には、ウー・デンイー台湾副総統、ファンユ労働副大臣をはじめ、友誼団体から来賓が多数出席した。クリストファー・ウンUNI-Apro地域書記長、各国UNI加盟協議長が連帯の挨拶を行い、3回目を迎えるフォーラムの成功を祈念した。

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小俣UNI-LCJ副議長は、グローバル化と国際的な価格競争の激化により非正規雇用や長時間労働などがますます増加する中、いかに労働者が仕事に誇りを持ちディーセントな労働環境を実現していくか労働組合の力量が問われているとして、活発な議論を期待した。逢見直人UNI Apro会長は、3回目を迎える東アジア労組フォーラムが地域の友好と連帯を深め、意見を発信する場として機能してきていることを評価し、各国での労働法の改正が相次ぎ、労働者を巡る状況が一層厳しさを増している中で、共通の問題と取組みを共有することは重要だとしてフォーラムの継続を呼びかけた。
基調講演では、パン・シーウェイ中国文化大学教授(前労働大臣)が、台湾でも派遣労働、非正規雇用が拡大しつつあるという現状と課題を報告した。また、メリサ・セラノ・フィリピン大学労使関係学部教授より東アジア4カ国における労働柔軟性と雇用保障に関する背景調査の報告が行われた。日本、韓国では近年の規制緩和が進み派遣労働者が急増していること、台湾では約5%と比較的少ないが徐々に増加傾向にあること、香港では労働法制が整っておらず解雇が容易なため非常にフレキシブルな雇用が一般的となっていることを比較分析した上で、組合による多様な非正規労働者へのアプローチの必要性が提起された。なお、本調査は、2015年12月に開催されるUNI-Apro地域大会で最終的な報告が発表される予定である。

各テーマでのUNI-LCJ加盟組織からの報告は以下のとおり。
テーマ1「若年者雇用:各国の現状と課題」では、田原UNI-LCJ副議長(損保労連委員長)が司会を務めた。損保労連/三井住友海上労働組合・三浦委員長は、「若年者雇用を取り巻く情勢と組合員化の促進に関する取り組み」として、日本の労働力人口の推移と政府の「若年雇用戦略」などの政策を紹介した上で、三井住友海上労組における取り組みとして有期社員を含むユニオンショップ協定締結に至る経緯を報告した。UAゼンセンの八野副会長からは、「長時間労働と労働の柔軟性(ホワイトカラー・エグゼンプション)に関する政府の見解と組合の取り組み」として、アベノミクスの成長戦略の問題点として残業代ゼロを推進するホワイトカラー・エグゼンプションが一般組合員にも波及する危険性が高いと指摘し、労働組合としてなんとしても労働法制規制緩和に反対していく決意を述べた。「非正規労働者の正規化に関する取り組み」については、まず、全労金石田委員長が全ての労働者の安定雇用や公正処遇を目指す観点から「仲間を広げる取り組み」として正職員登用に向けた取り組みを進めていくとの決意を述べた。また、JP労組花田中執は、これまでの正社員化の取り組み状況と2015年から導入される予定の新たな人事制度を紹介し、今後も組合員のニーズに合った正社員化を目指して労使協議を続けていく必要性を訴えた。
テーマ2「教育:持続可能な労働市場つと人材開発に向けたインクルーディング・ユー」では、情報労連/KDDI労組松井副委員長がKDDI労組におけるユニオンショップ協定締結を通じた有期契約社員の組織化や教育・研修活動、正社員登用制度、更にUNI-Aproと共に開催したユースワークショップなどの青年活動の取り組みを紹介した。自動車総連丸山国際局部長は、日本の競争力を高め雇用を維持するためには「新たなものを生み出し続けること(付加価値の創出)」が大切であるとし、そのためには常に学ぶ姿勢、コミュニケーション、働く楽しさ、適切なマネジメントが必要だと訴えた。全印刷の梅原書記長は、紙幣など機密性の高い製品を長期的に安定して製造するために高いモラルを持った人材育成が不可欠であり、組合が行っている各種の研修や青年女性活動について紹介した。労済労連佐伯副書記長は、平和行動や青年自ら企画・運営する社会貢献活動など労連及び加盟単組で実施している若年層向けの教育・研修制度を紹介した。
テーマ3「労働組合にインクルーディング・ユー」では、UNI Apro女性委員を務める宮原情報労連中執が日本における男女共同参画の促進として、女性の活躍促進を掲げる日本政府の取り組み、連合の男女平等参画活動の取り組み、更に情報労連、UAゼンセン、損保労連(あいおいニッセイ同和損保)、JP労組の取り組みを紹介した。日放労の岡﨑副委員長は、ワークライフバランスに関する政府の見解と組合の取組みを紹介すると共に長時間労働やサービス残業が依然として存在する中、実際の制度利用をいかに浸透させていくかが課題だとした。

なお、各テーマにおいて、参加した台湾、韓国、香港の現状と課題が共有された。また29日には、台湾加盟組織主催のレセプションが開催され、各国参加者によるダンスや歌を通じて交流が図られた。

閉会式では、今回のフォーラム開催準備に中心的な役割を果たしたCPWUの青年委員会メンバーが檀上に上がり、合同宣言文を読み上げた。同宣言では、2012年から始まったフォーラムの成果を振り返り、東アジアの労働組合の連帯と友好、共通課題の認識共有と意見発信に大きく寄与してきたことを評価し、今後3年間、2015年に日本、2016年に韓国、2017年に台湾で開催することが提案され、満場一致で確認された。

写真はFlickr参照

 

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ケープタウン大会に向けて、南アフリカの労使関係を学ぶ

2014年9月24日、UNI-LCJは西浦昭雄創価大学教授(学士課程教育機構副機構長)を講師に迎え、南アフリカの労使関係について講演を受けた。今回が2回目となるアフリカ講座には、70人以上が参加し、南アフリカの現状、アパルトヘイト時代から民主化以降労使関係がどのように変化してきたのかなどを学んだ。

アパルトヘイト時代、アフリカ人男性は「employee」の定義から除外され、団体交渉権を与えられなかった。しかし、シャープビル事件(1960年)、ソウェト蜂起(1976年)等の差別強化やそれに対する解放闘争が国際的にも報道されるようになり、1970年代に転機が訪れる。ストライキの権利が与えられ、アフリカ人労組の結成、団体交渉が可能となった。1980年代、労働組合は反アパルトヘイト運動の中核を担い、1994年の民主化後は、最大労組連合組織(COSATU)が政権与党と同盟を結び、多くの大臣・議員を輩出したり、政労使の意見調整機関であるNEDLACを通じて経済・労働政策への影響力を高めた。さらに黒人の経済力向上を目指したBlack Economic Empowerment (BEE) 政策を進める中、黒人も経営者となり、黒人使用者と黒人労働者という新たな労使関係が浮上してきている。

最後に、相原UNI-LCJ議長は「南アフリカの課題=アフリカ全体の課題とはとらえられないだろう。雇用につながる支援とは何か。我々はどのようなことが出来るのか。」と質問した。それに対し、西浦教授は「生産性向上のための日本の経験、すなわち労使協力して競争力を高め、待遇の向上につなげる取り組みには関心を持っている。アフリカの様々な課題が凝縮しているのが南アフリカである。」と答え、閉会した。

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UNI会長、書記長、地域書記長来日

2014年9月1~5日、デブリュンUNI会長、ジェニングスUNI書記長、ウンUNI Apro地域書記長が来日し、日本の幹部と意見交換を行った。

ジェニングスUNI書記長は、自動車総連第43回大会でUNIを代表して挨拶した。世界的に格差が拡大する中、解決のカギとなるのは労働組合だとし、「相原会長はメディアでもディーセントワーク、公正な賃金、労組を通じた意見反映、責任あるビジネスの重要性を訴えてきた。日本の格差を解消するのはアベノミクスではなく、アイハラノミクスだ」と訴えた。

また、UNI代表団は、情報労連(野田委員長他)、UAゼンセン(逢見会長、八野副会長他)、JP労組(小俣委員長他)を訪問し、UNI-LCJ幹部と意見交換を行った。UNI-LCJ金融部会主催のシンガポールDBS銀行労使代表団歓迎レセプションにも参加し、日本及びシンガポールの加盟組合役員と懇親を深めた。

さらに、髙島屋労組からグローバル枠組み協定の年次検証について報告を受けた後、髙島屋経営側を表敬し、懇談を行った。また、イオン労使とも意見交換を行った。

この他、連合の山根木総合組織局総合局長、吉田総合国際局総合局長から、連合の組織化の取組み等について情報交換した。

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