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投獄されたミャンマーの労働組合員を解放せよ!

2022年10月10日、UNI、IndustriALL、国際食品関連産業労連(IUF)、国際公務労連(PSI)の代表らがジュネーブの国連前に結集し、投獄された労働組合員の解放と、国連によるミャンマーの国民統一政府の承認を要求した。

国際建設林業労連(BWI)、国際運輸労連(ITF)、国際家事労働者連盟(IDWF)を含む世界の労働組合運動は、以下の声明を発表した。

世界の2億人の労働者を代表するグローバルユニオンは、ミャンマーの全ての政治犯、特に2021年のクーデター以降、軍事政権によって不当に投獄されている60人以上の労働組合員の即時釈放を要求する。我々は、投獄された全ての民主化活動家に対するでっち上げの容疑を直ちに取り下げ、刑務所内における健康と安全を強力に保証すること、ならびに、彼らが家族のもとに迅速かつ安全に帰還できるようにすることを要求する。

活動家が収監され続けている状況は、正義の茶番であり、民主主義に対する愚弄である。労働組合の権利は、世界人権宣言ならびに労働における基本的原則および権利に関するILO宣言よって、世界的に認識され、保証されたものである。民主主義を守るためにこうした権利を行使したがゆえに労働者や労働組合員が投獄されることは、決して許されてはならない。人権および労働組合の権利は提案ではなく、差別や弾圧の恐怖を抱くことなく全ての労働者に適用されなければならない、普遍的で不可侵の権利である。

労働組合の権利は、民主主義の環境下においてのみ、発展していくことができ、民主的プロセスと法の支配にコミットする政府の下でのみ、成長し繁栄することができる。したがって、グローバルユニオンは、ミャンマーの国民統一政府(NUG)をミャンマー国民の唯一かつ真の民主的政府として承認するよう、国連総会に求めることを再確認するのである。NUGを承認することにより、我々はミャンマーの労働者の人権と労働組合権を保護し、軍事政権の残忍な独裁と国際社会における偽りのミャンマー代表にきっぱりと終止符を打つことができる。

またグローバルユニオンは、刑務所の内外でミャンマーの民主化活動家に対して蔓延する人権侵害、拷問、殺害を、可能な限り強い言葉で非難する。我々は、国連および全ての関連する国際的な人権機関に対し、この問題に関して強力な対応を取り、これら非道な行為に関して責任を持つ全ての者を裁くよう、強く要請する。

労働組合は、世界中のすべての労働組合員が抑圧や基本的権利の侵害から解放されるまで、決して休んではならない。民主主義は、すべての労働者にとっての権利である。専制政治が敷かれている場合には、いつ、いかなる場所にあっても、労働組合は団結と連帯をもって対応する。


世界の労働組合運動、イラン当局の残虐行為を非難-投獄された全労働組合員の釈放を要求

国際労働組合総連合(ITUC)、OECD労働組合諮問委員会(TUAC)およびGUFsは、イラン当局が自国民に対して繰り返している蛮行を非難し、国際社会からのイラン政権に対するより強力な圧力を求める。

国の厳しい服装規定に従わなかったことで、22歳のマーサ・アミニさんが宗教警察によって殺害された。この事件で国民の怒りが沸騰する中、約100人が殺され、多くの人々が負傷した。

シャラン・バローITUC書記長は、「全ての国際労働組合運動は、イラン専制政治の指導者による悪質な弾圧に立ち向かう勇敢な人々に敬意を表する。この抵抗運動を主導しているのは、身の危険を冒して、宗教的・政治的エリートの本質である女性差別および基本的権利の抑圧に終止符を打とうとする女性や少女たちだ。彼女たちに敬意と連帯の意を表したい」と述べた。

グローバルユニオン評議会(CGU)の議長を務めるスティーブ・コットン国際運輸労連(ITF)書記長は、「イランや世界中で労働組合員が逮捕されている。これは、批判者を黙らせ、国民の怒りは外部によって作られたものだと主張しようとする政権による、切羽詰まった試みだ。イランの労働者と世界中の仲間たちは、真実を理解している。彼らの即時解放を求める」と訴えた。

労働者の権利に関して、世界でも最も悪い状況にあるイランでは、あらゆる部門の労働者が、権利を求める闘いの先頭にたっている。

労働者の基本的権利を主張したがゆえに、多くの労働組合員が服役中であり、イランは2022年のITUC世界労働権利指数において、「労働者の権利が保証されていない」国の1つに入っている。

我々は、イランで投獄されているすべての労働組合員、その他不当に拘束されているすべての人々の釈放を求める。


EUで自営業者の団体交渉に道筋

UNI欧州は、公正な賃金と労働条件を求めて団体交渉を行う自営業者の権利保護に向けた欧州委員会の動きを歓迎する。同委員会は2022年9月29日、EU競争法の適用に関するガイドラインを発表し、自営業者の団体交渉に関する法的障壁を取り払った。

これまでEU競争法の解釈が争われてきたが、EU域内の約2400万人の自営業者の多くが、団体交渉の対象から除外されてきた。その結果、労働力の二重構造が生じ、使用者がより低い条件で自営業者に外注するという状況が誘発されてきた。これによって使用者は、各産業における雇用基準を回避しうるためだ。

今回、ガイドラインで明確化されたことで、真の自営業者が団体交渉を行う基本的権利が保護されることになる。UNI欧州は、各国の加盟組織および欧州労働組合連合(ETUC)とともに、今回の重要な改正を主張してきた。

ドイツのフランク・ヴェネルケver.di委員長は、「欧州委員会のガイドラインによる明確化は、団体交渉の道を開くものだ。労働組合として我々の権限も強化される。EU競争法を根拠に、使用者が交渉を回避できる時代は終わった」と歓迎した。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「これは、人々の尊厳を競争の領域から解放する上で欠かせない一歩だ。働く者の賃金や条件が、競争上の優位性を得るための経費としか見なされなければ、底辺への競争が助長されることになる。強力な団体交渉が解決策となる。働く人々は共に、あらゆる人々のための尊厳ある共通の基準を確保するため、交渉することができる」と述べた。

欧州委員会はこのガイドラインにより、企業の従業員と共に同じ職場で働く自営業者が協定を交渉できること、また自営業者を既存の労働協約に組み込めることを明確に示したことになる。これは、例えば、従業員と自営業者が同じ職場で働くことが一般的となっている視聴覚部門の労働者にとっては、大きな一歩となる。さらにガイドラインは、企業に経済的に依存している自営業者を保護する必要性を認めている。

またUNI欧州は、欧州委員会が、特定の部門、あるいは文化・クリエイティブ産業の労働者など特定のカテゴリーの自営業者の団体交渉を規定する国内法およびEU法に干渉しないとした点についても、評価している。

これは、あらゆるサービス部門における真の自営業者にとって重要な前進であり、ギグエコノミーの労働者が、賃金や労働条件について団体交渉する際の法的根拠を提供するものであるが、他方でUNI欧州は、今後も欧州における偽装自営業の根絶に向けた取組みを強力に進めていく。


UNI金融部会加盟組織、銀行部門のリストラに対抗して結束

2022年9月13~14日、40か国54労組から130人を超えるUNI世界金融部会加盟組織の代表者が、アイルランド・ダブリンに結集した。アイルランドの金融サービス労組(FSU)が主催したこの会議では、銀行部門における大規模なリストラや人員削減に直面する労働者と顧客を守るため、集団的な力を活用することを決議した。

ジョン・オコネルFSU書記長は、「金融部門では変化が起きており、確実に言えることは、今後さらなる変化が生じるということだ。我々の目標は、この変化に適切に対処し、従業員を保護し、顧客に悪影響を与えないようにすることでなければならない」と述べた。

間もなく発表される欧州のリテールバンキング部門の再編に関する欧州生活労働条件改善財団(EuroFound、本部はダブリン)による新たな報告書について、概要が説明された。この重要な調査報告では、金融部門における人員削減の影響を和らげる上で、労働組合と社会対話がいかに主要な役割を果たしたかが、明らかにされている。つまり、ほとんどの場合、大量解雇は任意のものであり、退職の条件について交渉し、合意した上で行われた(多くは早期退職)。同時に、この部門は様々なスキルを持つ若者を雇い続けているのである。

アルゼンチン、インド、アイルランド、イタリア、マレーシア、ネパール、スペイン、南アフリカの組合が、多国籍銀行の再編に関する状況や、労働者を保護しサービスを守るために実施した戦略の成功例を共有した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「金融部門の労働者は、デジタル化の最前線にいる。そして、本日示された多くの集団的な経験は、労働者にとって不本意な人員整理を最小限に抑え、またスキルアップや配置転換、早期退職、退職金制度などを通じ、すべての人が自立できるようにするために闘う中での、皆さんの創造性、決意、闘志を表している。今回の報告は、デジタル世界における『公正な移行』に関する包括的な調査だ」と述べた。

参加者は、リモートワークが労働者に与える影響や、労働組合による組織化の取組みなど、金融部門の将来について討議した。

会議2日目には、スペインのシンクタンク「Funcas」の著名なグローバルエコノミストであるレイモンド・トレス氏が、基調講演を行った。同氏は、天然資源の供給不足、気候変動によるリスクの増大、デジタル・ディスラプションなどが重なり、金融部門は厳しい圧力にさらされていると指摘すると同時に、金融部門は、特に再生可能エネルギーへの融資を通じ、今日の大きな課題への解決策を見出す上で、大きな役割を担っていると述べた。また、労働者の権利のために闘う労働組合の役割は、リスクの低減と安定した世界経済のために重要であるとし、「社会正義がなければ、それは世界平和にとって常にリスクとなる」と指摘した。

アンジェロ・ディ・クリストUNI世界金融部会担当局長は、世界最大の経済国である米国の銀行労働者を組織化して力をつけることが絶対的に必要であると指摘し、加盟組織が連携して組織化能力を高め、またUNIとともに組合を強化するよう、促した。

会議の締めくくりとして、ブラジルのContraf-CUTのリタ・ベルロファUNI世界金融部会議長は、「グローバルな課題にはグローバルな対応が必要だ。リストラに直面する中でも、我々は組合と闘争を強化していく。我々は決して闘いを放棄しない!」と固い決意を述べた。


韓国で全国スト、2万人の銀行労働者がソウルに結集

9月16日、UNI加盟組織の韓国金融産業労組(KFIU)が組織する全国ストの一環で、推定2万人の銀行労働者が、ソウル繁華街をデモ行進し、インフレ率に見合った賃上げ、支店閉鎖の中止、労働時間の短縮などを要求した。

警察が交通規制を張る中、KFIU組合員は光化門広場で平和的な座り込みを1時間行った。巨大ステージから群衆を前にしたパク・ホンベKFIU委員長は、「このストライキは、人々のため、金融の公共的価値を守り、公平で公正な移行を実現するためのものだ。我々は、支店と従業員の数を減らし、株主への配当を増やすことに躍起になっている使用者から、金融サービスという公共善を守らなければならない」と訴えた。

KFIUは国営および民間の銀行労働者を代表しており、この日、約7000の職場から約10万人の労働者がゼネストに参加した。

キム・ドンミョン韓国労働組合総連盟(FKTU)委員長は、ストライキ参加者に対し、「政府による一方的な賃金カット、人員削減、資産売却、政府系金融機関において成果主義賃金制度を導入する試みは、金融サービスという公共善を根本的に破壊する反社会的行為」であるとし、「FKTUは、金融労働者の生存権が完全に保障されるまで、最後まで共に闘う」と誓った。

ストライキ前にKFIUは、6.1%の賃上げと低賃金グループの12.2%の賃上げ、組合員と使用者が共同で支払う連帯基金、週4日勤務制、在宅勤務規定などの組合要求を提示した。KFIUと使用者の土壇場の協議で、組合は2.4%の賃上げという使用者側の最終提案を拒否し、9月16日に予定されていたスト実施を決めた。

KFIUは使用者との交渉を続けるが、9月30日に2回目のスト決行という事態も想定している。

UNI 世界金融部会は、9月14日にダブリンで開催されたテーマ別会議において、KFIU のストを支援する連帯声明を全会一致で採択した。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「リストラや支店閉鎖に対するKFIUの闘いは、世界中の銀行労働者の心に響くものであり、世界中の UNI 金融部会の加盟組織は 結束してKFIU を支持している。生活費危機の影響が強まる中、インフレに見合った公正な賃上げと給与水準の適正化を求めて闘うKFIUに連帯する」と述べた。


UNIとノルウェー加盟組織、ノルウェー銀行による投資先の人的資本管理に関する期待文書について、強力な実行を呼びかける

UNIとノルウェーの加盟組織であるHKおよびFSUは、ノルウェー銀行投資マネジメント部門(NBIM)による投資先の人的資本管理に関する期待文書の公表を歓迎する。この文書は、巨大な投資家が労働者の待遇に対する監視を強めていることを世界中の企業に伝える重要なメッセージとなっている。

ノルウェー政府系ファンドを運用するNBIMは、70か国で9,000社以上の株式を保有し、1兆3千億ドル以上の資産を持つ世界第2位の機関投資家である。

重要な点は、使用者が労働力管理の柱として、労働組合の権利尊重に関する期待事項が盛り込まれており、「結社の自由や団体交渉などの良好な労使関係は、企業が人的資本管理戦略を効果的に導入・実施するための基盤」であり、「企業は、労働者や労働組合などの労働者を代表する者と関わるべきである」としていることだ。

こうした期待事項は、ファンドマネージャーとの文書策定に際しての協議において労働組合が提起した、「結社の自由と団体交渉の尊重は、良い使用者であるための多くのテーマの中の一つではなく、それこそが要である」という重要なポイントの一つを反映したものである。

ただし組合側は、この期待文書が人的資本管理のベストプラクティスに関するNBIMのリーダーシップの確立について踏み込んだ内容となっていなかった点については、落胆している。組合は、方針、リスク管理、情報開示に関する期待の各段階において、明確かつ明示的に労働組合の関与を求めることによって、社会対話が労働力管理の一環として完全に組み込まれるべきであると考えているからだ。

だが、最も重要なのは、この文書がいかに効果的に実践されるかであり、そのためにNBIMと連携していくことを期待する。我々は、NBIMに以下の事項を要請した。

1.企業との関わりについて、守秘義務に反しない形での情報開示を増やし、所有権行使の透明性を高める。
2. 特に社会および人権に関わるテーマについて、株主チームのリソースを増やす。
3.議決権行使の方針を強化し、より具体的に期待文書に沿ったものにする。
4.ステークホルダーの声を届ける仕組みを含め、ステークホルダーとの関わりについて方針を策定する。


金融労組の画期的なパートナーシップ・プロジェクト、フィリピンとネパールで開始

2022年8月24日に開催されたオンライン調印式で、UNI Aproと韓国金融産業財団(KFIF)による画期的なコラボレーションが幕を開けた。

KFIFとUNI Apro、そしてUNIに加盟するフィリピンとネパールの金融労組(フィリピン銀行・保険・金融機関労組=NUBE-IFO、ネパール金融労組=FIEUN)は、この調印式の中で、プロジェクトの概要を記した覚書に署名した。

今回の合意により、KFIFはUNI Aproと連携し、フィリピンのパヤタス地域に職業訓練センターを設立するNUBE-IFOと、ネパールのルンビニ地域に男女別の公衆トイレを建設・運営するFIEUNを、それぞれ支援することになる。

KFIFからはキム・チャンヒ事務局長、韓国金融産業労組(KFIU)委員長を務めるパク・ホンベ理事、イ・ジユン・プロジェクト・マネジャーが出席した。UNI Aproからは、ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長が出席し、NUBE-IFOからはレイニア・クルス委員長、FIEUNからはパダム・ラジ・レグミ委員長が参加した。

KFIFは、UNI加盟組織であるKFIUと、韓国銀行使用者協会が2012年に締結した歴史的な産別協定から生まれたユニークな二者構成組織である。この協定により、金融部門の労働者と金融機関が持続可能な社会に貢献するための慈善財団が設立された。この財団は、33の金融機関に勤務する10万人の労働者の総力を結集し、2,000億韓国ウォン(約1億4,800万米ドル)という目を見張る資金を調達し、2018年に正式に発足した。当初は国内の取組みに重点が置かれていたが、徐々に拡大し、国際的な連帯支援を展開している。

キム・チャンヒKFIF事務局長は、「ISO26000社会的責任および国連持続可能開発目標を追求すべく、我々は2021年8月から、アジア各国のUNI加盟の金融労組との国際連帯プロジェクトを検討してきた。UNI Aproと協議した結果、貧困・差別・不平等の克服に焦点を当てた、2つのプロジェクトを進めることになった。COVID-19パンデミックの長期化や、極端な物価変動によるプロジェクト実施のリスクは残るものの、UNI Aproの指導と協力、ネパールのFIEUNとフィリピンのNUBE-IFOの仲間の献身的な連帯により、プロジェクト成果が得られるだろう」と期待を語った。

KFIF理事を務めるパク・ホンベKFIU委員長は、「KFIFは、国連の持続可能な開発目標に基づき、グローバル社会貢献事業の多様化に取組んでおり、差別や不平等をなくし、より安全で健康的、持続可能な社会を作ることが我々の目標だ。朝鮮戦争後の1950年代、世界最貧国の1つであった韓国は、アジアの近隣諸国の協力を得て、OECD加盟国として発展してきた。その成長過程で我々は、多くの闘いを通じて貧困、差別、不平等を克服している。当財団は、韓国の労働組合や市民社会が蓄積した貴重な資産をアジア地域の仲間と共有していく上で、各国の金融部門の労働組合が主導的な役割を果たすべきだと判断した」と語った。

フィリピンのレイニア・クルスNUBE-IFO委員長は、「17年前にパヤタス・プログラムを始めた時、児童労働と貧困の撲滅を支援することで、労働組合のイメージを向上させることが我々の目標だった。パヤタスを選んだのは、フィリピンの都市部の貧困を象徴しているからだ。人々は日々、ゴミ山の光景と臭いに囲まれて生活しており、ゴミをあさるか餓死するかの2択しかない。子どもたちが食べ物やリサイクル品をあさる姿は、非常に悲しい光景だ。我々は、深刻な栄養失調の子どもたちへの配食やリハビリテーション、学校給食、奨学金プログラムなどの支援活動を行ってきた。財団が支援するこの生活支援、訓練プログラムにより、我々が地域社会に描いてきたサイクルが実現し、パヤタスの人々、特に女性たちは、よりまっとうで人道的な、新たな生計手段を得ることができるようになるだろう」と期待した。

ネパールのパダム・ラジ・レグミFIEUN委員長は、「ルンビニでの男女別公衆トイレ建設という、この国際連帯プロジェクトに加われることに感謝したい。労働組合によるこの社会事業が成功することで、人々にポジティブなメッセージを与え、労働組合のイメージを高めることができるだろう。これは我々にとって実験的な取組みであり、今後数年のうちにネパールの銀行部門で模範を示していきたい。ブッダの生誕地ルンビニで、このプロジェクトの実施を計画した。このプロジェクトが、ネパールと韓国の労働組合の団結と共同作業の象徴となることを願っている」と語った。

ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長は、「これはUNI Apro金融部会が韓国の社会パートナーに委託する初の地域開発プログラムであり、我々はパートナーシップ労使関係の理念に基づき、地域の加盟組織に最大限の協力と支援を行う予定だ。韓国を飛び出し、SDGsに貢献し、ネパールやフィリピンなどアジアの途上国に手を差し伸べるKFIFの取組みは、称賛に値する。労働組合などの市民社会と各国の市民がしっかりとコミットしていく、企業の社会的責任(CSR)プロジェクトであり、すばらしい。2030年までに国連のSDGsを実現するため、市民と市民社会が加わるこのCSRを誇りに思う」と述べた。


2050年までに循環型経済とカーボンニュートラルな未来を目指す―環境に配慮した道筋

気候危機:集団的な挑戦

2021年に、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(いわゆるCOP26)にて、約200か国がグラスゴー気候合意を採択した。COP26では、2015年の歴史的なパリ協定で行われた当初の気候に関する公約を大幅に修正し、各国政府は世界の気温上昇を1.5℃に抑え、産業革命前の水準からプラス2.0℃を「はるかに下回る」水準で保つことに同意した。しかし、世界の平均気温はすでに約1.1℃上昇しており、世界が異常気象や海面上昇の危険な影響を回避したいのであれば、断固とした行動を取らなければならない。

世界における科学的コンセンサスは、温室効果ガスの排出を2050年までに可能な限りゼロに近づける、すなわちネットゼロにする必要があるということである。そのためには、現在の社会のあらゆる側面において、急速かつ広範囲で、前例のない変化が必要である。

アジア太平洋地域は、温室効果ガス排出量で上位10か国中4か国(2020年データ)を抱えており、ネットゼロ目標の達成において極めて重要な地域である。しかし、この地域の多くの国々は、環境を犠牲にしながらも成長を最大化する「大量生産・大量消費・大量廃棄」の直線型経済モデルから速やかに脱却することはできない。また、過剰な国際債務を返済するために十分な収入を得るため、直線型モデルに縛られている国もある。  

進むべき道としての循環型経済

排出量を年々増加させている既存の直線的経済モデルから脱却することが急務である。

COP2015以降の世界的な取組みにもかかわらず、世界の温室効果ガスは、2020年のパンデミック時のロックダウンによって生じた低水準の後、さらに高く跳ね返り、2021年に過去最高を記録している。解決策としては、9Rの概念(Refuse=不要なものを断る、 Reuse=再利用する、 Reduce=環境負荷を減らす、Redesign=再設計する、Repurpose=別用途に使う、 Re-manufacture=別の製品にする、Repair=修理しながら長く使う、Refurbish=改装する、 Recycle=リサイクルする)で特徴づけられる、循環型経済モデルの採用が挙げられる。

このモデルは、環境と社会の面でさらなる成果を求めつつ、経済的機会を組み合わせる体系的アプローチを提起するものだ。各国政府は、競争力を高め、より強靭なサプライチェーンを構築すべく、循環型経済の枠組みの可能性に着目している。同時に企業は、二酸化炭素排出量を削減しつつ、コスト削減、収益増加、気候関連リスクの管理などの業務改革を行うことができるようになるだろう。また、循環型経済モデルの利点は、近年のデジタル経済の成長によって拡大した「シェアリングエコノミー」によって、さらに強化される可能性がある。

環境に優しい道を歩むための連携

COP26では、世界のネットゼロ目標を実現するため、緩和、適応、資金、協力の4つの戦略目標が掲げられた。緩和と適応の柱では、各国政府は、脱石炭の加速、森林破壊の抑制、電気自動車への切替の促進、再生可能エネルギーへの投資の増加など、国別公約の改訂を求められている。

スリランカのクラシンゲ貯水池モラガハカンダは、雨水を使ってエネルギーを生み出す、水力発電と灌漑の多目的プロジェクト

これらの野心的な計画には、具体的な資金調達が欠かせないが、少なくとも年間1,000億ドルの資金が必要と推定されている。世界中の最も脆弱なコミュニティが、気候危機の緩和に向けた行動を起こすための資金を確保するためには、民間金融機関と公的金融機関の協力が不可欠である。国際金融機関は、パンデミックから経済を再建するための刺激策をとる際、人々と気候のニーズが考慮されるようにする上で、重要な役割を担っている。

アジア太平洋地域にとって不可欠な国際金融機関は、アジア開発銀行(ADB)である。

「ADBストラテジー2030」では、気候変動への取組み、気候危機・災害に対する回復力の構築、環境の持続可能性の強化、農村開発と食料安全保障の促進に対するADBのコミットメントが強調されている。さらに重要なことは、ADBが支援するプロジェクトの策定・実施において、労働組合を含む市民社会との連携強化にも取組む点だ。同時に、労働組合は、労働者が誰一人として取り残されない脱炭素経済への公正な移行を支援、促進、要求するなど、気候危機に対応する政策を政府に要求していく上で、不可欠である。

UNI Aproは、15年にわたる取組みにより、ADBとパートナーシップを結び、マルチステークホルダー社会対話を通じて、循環型経済における融資機会に関する議論を活性化し、地域の議論を推進しうる立場にある。そして、このパートナーシップを通じ、ネットゼロ目標や、豊かで包摂的、レジリエントで持続可能なアジア太平洋地域の構築というビジョンを具体的に実現するチャンスが増えていくことだろう。

注)本記事は、アジア開発銀行第55回年次総会の市民社会フォーラムのためにUNI Apro金融部会が作成したコンセプトペーパーから引用。


世界の労働組合、労働者の権利に関する資産運用会社への期待事項を発表

2022年7月中旬、グローバルユニオンの労働者資本委員会(CWC)が、基本的労働権についての資産運用会社への基本的期待事項(以下、「CWC基本的期待事項」と表記)を発表した。資産運用会社の説明責任イニシアティブの一環として、労働組合と年金基金理事会が策定したCWC基本的期待事項は、アセットオーナーが、契約している資産運用会社に基本的労働権に関する説明責任を持たせる上で有用だ。

グローバルな資産運用会社は、労働者の退職基金の資金を運用している。CWCネットワークに参加しているこうした基金の役員は、資産運用会社が、投資先において労働者の権利への悪影響を緩和する責任を果たすことを期待している。同様に、財団や宗教系投資家などの他のアセットオーナーも、資産運用会社に対する期待を高めている。

国際運輸労連(ITF)会長を務めるパディ・クラムリンCWC副議長は、「グローバルな資産運用会社は、結社の自由や団体交渉の権利など、労働者の基本的権利が侵害されている公共・民間市場の投資に大きな出資をしている場合がある」と指摘し、「アセットオーナーは、基本的期待事項を用いて資産運用会社が影響力を行使した行動をとるよう、促すことができるようになった。そして最終的には、権利を侵害された現場の労働者に良い結果がもたらすことができる 」と述べ、その意義を説明した。

「CWC基本的期待事項」は、「基本的事項」から「優れた実践」へと進み、資産運用会社による労働者の基本的権利の尊重と支持に関する取組みレベルを評価するための、以下4つのカテゴリーに分けられる。

1.受託者責任の枠組み
2.上場株式における受託者責任の実践(委任状による議決権行使と株主参画)。
3.民間市場での受託者責任の実践
4.政策提言

この枠組みは、国連ビジネスと人権に関する指導原則およびOECD多国籍企業行動指針に基づくもので、デューディリジェンスを実施し、環境および社会への悪影響を防止または軽減するための投資家責任を定めている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「資産運用会社は、結社の自由や団体交渉のような労働者の基本的権利を、自社の受託者責任の枠組みや実務慣行に組み込むため妥協のない行動を取る必要があり、これらの期待事項は、今取るべき措置の指針となる」と述べ、「組合の退職基金は、労働者の基本的権利の侵害を存続させるために使われてはならない」と強調した。

スウェーデンのFOLKSAM-LO年金基金のCEOであるクリストファー・ジョンソンCWC議長は「環境、社会、ガバナンスを考慮したESG投資のマーケティングは、人権や労働者の権利に関する受託者責任について、有言実行する資産運用会社とそうでない会社を区別するよう、アセットオーナーに求めている」と指摘し、「このツールを使って外部の資産運用会社に質問を投げかけ、トップへの競争を促したい」と語った。

CWC基本的期待事項は、組合役員および以下の組織に属する年金基金受託者が共同で策定したものである:オーストラリア労働組合評議会、米国AFL-CIO、スペイン労働者委員会、オランダFNV、国際労働組合総連合(ITUC)、UNI、国際運輸労連(ITF)、OECD労働組合諮問委員会(TUAC)

労働者資本委員会(CWC)とは、労働者資本の責任ある投資に関して対話し行動を起こす国際労働組合ネットワークである。国際労働組合総連合(ITUC)、グローバルユニオン(GUF)、OECD労働組合諮問委員会(TUAC)の共同イニシアチブであり、UNIは事務局に参加している。


広島・長崎への原爆投下から77年目-UNIは原爆犠牲者を追悼し、軍縮の要求を新たに

UNIは、77年前の今週、日本への核攻撃で亡くなった22万5千人の人々を追悼する。 

また、第二次世界大戦中の1945年8月6日に広島、9日に長崎で行われた原爆投下によって、長期にわたる放射線の影響を受け続けた数千人以上の犠牲者に心を寄せる。

アルケ・ベシガーUNI副書記長は、「原爆投下が引き起こした言いようのない恐怖を決して忘れてはならないし、世界で混乱と核の脅威が高まる中、このような非道な行為が二度と起こらぬよう、平和と核軍縮を訴え続けなければならない」と述べた。

UNIは、人権の基本要件である核兵器のない世界の実現を積極的に求めるとともに、核兵器廃絶のための国際キャンペーンに参加している。また、2010年に長崎で開催されたUNI世界大会以来、UNIは長崎市や国際平和運動と強い絆を築いてきた。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「我々はこの厳かな節目の日に、失われた人命を追悼するとともに、我々の地域、そして世界中の安全で民主的な未来のために、核兵器を歴史の灰の山に追放しなければならないのだということを改めて表明する」と語った。


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