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UNI加盟組織、西アフリカでエリクソンと新たに2つの団体協約を締結

コートジボワールとセネガルのUNI加盟組織が、 スウェーデンの通信大手エリクソンとの間に新たに2つ団体協約を締結した。スウェーデンの援助団体Union to Unionが支援するエリクソン労組ネットワークが、西アフリカでの交渉成功の重要な鍵となった。

イノセント・ツンブ・エリクソンUNIアフリカ労組ネットワーク・コーディネータは、「新たな団体協約は、エリクソン従業員の生活・労働条件を改善するものだ。今、我々がネットワーク内でしている経験共有は素晴らしい取組みであり、セネガルでの交渉は良い事例だ。当地域の他国の組合も、このプロセスで成功事例を共有し、役割を果たしている」と喜ぶ。

2023年にエリクソンと団体協約の交渉をした際、UNIのセネガル加盟組織SNTPT-SYNEESは、すでにエリクソンと協約を締結しているガーナのUNI加盟組織CWUから助言と支援を受けた。

セネガルで交渉を主導したエリクソン・アフリカ労組/SNTPT-SYNEESのコーディネータを務めるセリンゲ・キンデ・セネ氏は、 「ガーナの組合が我々を鼓舞し、支援してくれた。協約締結の過程でガーナの組合が我々に経験を共有してくれたおかげで、協約の草案を改善することができた。協約を締結し、今度は我々がそれを西アフリカの他の国々と共有している。知識の共有が、勝利につながる」と経験共有の意義を語る。

コートジボワールでは、UNI加盟組織のSYNAPOSTELが社会保障と給付の不均衡に関して合意し、現在はエリクソンと団体協約に向けた対話を行っている。

キース・ジェイコブスUNIアフリカ地域書記長は、「今回の協約は、Union to Unionが促進するエリクソン・グローバル労組ネットワークにおける協力と、知識共有のパワーを示すものだ。さまざまな地域の組合が団結して互いに支援し、最終的に労働者にとってプラスの結果をもたらしており、非常に素晴らしい。この成果は、国際連帯の重要性と、世界中のエリクソン労働者のより良い未来を形成する上で団体交渉が果たす重要な役割を強調している」と述べた。

新しい協約のニュースは、2023年11月29~30日にスウェーデンのエリクソン本社で開催されたエリクソン・グローバル労組ネットワークの会議で共有された。2016年に設立されたこのネットワークは、世界中でエリクソン従業員の組織化と団体交渉を支援するプロジェクトであり、Union to Union、UNI、インダストリオールと、スウェーデンのUnionen、Sveriges Ingenjörer、SEKOの共同イニシアティブである。


ユービーアイソフトのゲーム開発に携わる労働者、フランスで公正な賃金を求めてストライキへ

フランスのビデオゲーム労組(STJV)、電子連帯労組、CFE-CGCの3組織が、公正な賃金を要求するため、ユービーアイソフト・フランスの従業員に対し、2024年2月14日に 全国ストライキを呼びかけている。年次賃金交渉を経て、3労組は「交渉は壁にぶつかっている」としている。

厳しい2022~2023年度を経て、労働組合は今年度の「経営状況の改善」を強調している。このフランス大手ゲーム企業は、「アサシン・クリード・ミラージュ」等の新作ゲームの発売が牽引し、上半期の売上が14.3%増加した。

ベンジャミン・パートンUNI世界ICTS部会担当局長は、「我々は、公正な賃金と尊厳を求めて闘うユービーアイソフトの従業員に連帯する」と述べ、「ビデオゲームのように収益性の高い業界では、労働者がその貢献に対して公正に報われることが不可欠だ。このストライキはユービーアイソフトだけの問題ではなく、ビデオゲーム開発に関わる全ての労働者の正義を求めるものだ」と指摘する。

すでに2023年1月には、経営慣行を糾弾するための行動デーが、ユービーアイソフトで実施されている。労働組合によると、モントルイユ(セーヌ=サン=ドニ県)にあるユービーアイソフトのパリ・スタジオで、約100人の従業員がストライキを行ったという。ビデオゲーム業界では非常に稀な動きだ。労働組合は2月14日にさらに強力な動員を期待している。

多くのユービーアイソフト従業員にとって、生活水準の低下はバグ等ではなく、それこそが会社経営陣のやり方なのだということが明らかになった。利益を上げ続けている企業が、利益を上げるためのコストを従業員に負担させるというのは、まったく容認できない状況だ。


フィンランドのサービス労働者、政治ストに突入

UNI加盟組織のサービス・ユニオン・ユナイテッド(PAM)と労働組合Proが、大規模な政治ストを招集した。2024年2月1日、同国最大の小売チェーン、多数のホテルやレストラン、公共交通機関の駅、不動産・清掃サービス会社、製紙産業、金融・情報通信部門で働く労働者が、争議行動に参加する。

今回のストライキは、右派のオルポ=プッラ政権が昨年、失業保障を縮小し、住宅手当を削減したことを受けたものだ。同政権はさらに、解雇要件の緩和、ストライキ権の制限、病気休暇の初日を無給とすること等を計画しているとみられる。失業保障のさらなる削減も発表され、サービス産業に従事する人々は大きな打撃を受けることになる。

例えば、PAMが交渉した団体協約が適用される部門では、賃金労働者の6分の1以上が働いている。ロニ・セリネンPAM委員長は、「政府による削減は、彼らやその家族、さらに数千人に影響を与えるだろう。提案に変更がなければ、この削減案によって人々はさらに数百ユーロを失うことになる。生活保障はおろか、人々の求職活動を奨励も支援もしない。貧困が拡大するだけだ」と鋭く批判し、「だからこそPAMは、政府が考えを改めるようデモを行い、政治的ストライキに訴える以外に選択肢はないと考えている」と強調する。今回のストライキは、フィンランド労働組合中央組織(SAK)が呼びかけた大規模な動員「#SeriousGrounds」の一環である。

また、労働組合Proも、全国の複数の事業所でストライキを行うよう組合員に呼びかけた。ヨルマ・マリネン同委員長は、「政府は現行の労働市場モデルから多くの点を変更しようとしており、職業生活は弱体化し、劇的に不安定になるだろう。フィンランドの労働者は、もっと良い条件を得てしかるべきであり、それを求めている」と語っている。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「オルポ・プッラ政権の改革は反労働者、反組合、反社会的である。欧州全域で団体交渉の適用範囲を強化するというEUの政策に真っ向から反するものであり、容認できない。だからこそ我々は、ストライキに突入したフィンランドの組合員に連帯し、社会保障と労働権・労働基準の縮小に反対する全国的な動員を支持する」とコメントしている。


アルゼンチンのゼネスト、新政権の改革に対して強固な反対の意思表示

2024年1月24日、アルゼンチン全土で労働者がハビエル・ミレイ新大統領の極右・反民主主義的政策に抗議するためにストライキを決行し、数十万人の人々が国の機能を停止させた。

この日のゼネストは、就任7週間目の大統領が「ショック療法」に例えた、有害な経済・政治改革の数々に対する最大規模の反対運動であった。労働組合によれば、必要緊急大統領令(DNU)と国家改革法案(オムニバス法として知られる)は、労働者、環境、民主主義のために何十年にもわたって苦労して守られてきたものを後退させるものだ。

ブエノスアイレスのプラザ・デル・コングレソでの大規模集会で、CGTおよびUNI加盟組織FATSAのヘクター・デール書記長は、「DNUを打倒し、オムニバス法が否決されるまで闘い続ける」と宣言した。同氏はUNI米州地域会長も務める。

アルゼンチン国内での広範な支援に加え、ゼネストは世界中で連帯を生み出 した。

約170か国の労働者を代表するグローバルユニオン評議会は、次のように支援声明を発表した。
「我々は、アルゼンチン政府が一方的に法案を出すのをやめ、労働問題に対処する方法について組合と交渉を開始するよう、要求する。また、民主主義の基盤を脅かすこうした逆進的な政策に積極的に反対するため、アルゼンチンの組合を支援する世界各地の行動に連帯する。(…中略…)アルゼンチンの民主主義の後退を許すわけにはいかない。今、我々は行動しなければならない。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長とマルシオ・モンザネUNI米州地域書記長は、「アルゼンチン政府が行おうとしている違法な改革は、貴国が締結した国際協定に謳われているストライキやデモの権利など、基本的な国際法に明白かつ明確に反している」として、ストライキを支持するとともに法改悪を非難する書簡を、ミレイ大統領に送った。

ブラジル、ベルギー、カナダ、チリ、コロンビア、ドミニカ共和国、ドイツ、エルサルバドル、メキシコ、ペルー、パラグアイ、スペイン、英国、米国、ウルグアイなど、数十か国の労働組合が、街頭で連帯を表明した。


UNI書記長、ダボス会議でAIをめぐる交渉の必要性について訴える

2024年1月中旬にスイスの山村・ダボスで開催された世界経済フォーラムの年次総会では、人工知能が最重要テーマとなった。クリスティ・ホフマンUNI書記長は、特にAIのようなテクノロジーをめぐる団体交渉の必要性について、訴えた。

2024年の総会の全体テーマは「信頼の再構築」であり、ホフマン同書記長は、AIの導入に関して信頼が確立されるためには、使用者はこれについて労働組合と交渉しなければならないと指摘した。

デロイトやロレアルのCEOも参加した『オーグメンテーションを通じて考える』パネルでは、同書記長は「世界中の労働者は、AIが自らにとって何を意味するのか、不安を抱いている。解雇や職を失うことを心配しているのだ。この不安に対処するためには、そのプロセスに労働者を参加させなければならない」と強調した。

そして「労働時間をどのように再構築するかについて、広い視野を持つこと。生産性が向上すれば、解雇の代わりに週休3日制についての議論が高まる可能性もある。しかし、これも交渉次第だ」と加えた。

6万人以上の俳優や実演家を率いて、AIを中心課題として118日間のストライキを行った米国の組合SAG-AFTRAのダンカン・クラブツリー=アイルランド事務局長は、『労働者に焦点を当てる』の討議で、ホフマンUNI書記長と共にステージに上がった。そして、人工知能の導入に関する決定は、機械ではなく人間によって下されるものであるため、これらの選択に責任を持ち、人間を第一に考えるべきだと指摘した。そして、そのためには「労働者はそれらの決定を下す上で重要な役割を持つべきだ」と訴えた。

ホフマンUNI書記長は、ダボス会議でビジネス・リーダーや人権擁護に関わる活動家と会談したほか、アンソニー・ブリンケン米国務長官と会談したグローバル・ユニオン代表団の一員として、労働権の促進と労働組合の構築を目指すバイデン政権のグローバル・レイバー指令について語った。


UNI欧州が勝利:欧州委員会、公共調達の問題に取組むことを約束

2024年1月15日、UNI欧州のキャンペーン『団体協約なくして公契約なし』は、より良い雇用を求める闘いにおいて、突破口を開いた。

欧州委員会のニコラ・シュミット雇用・社会権担当委員が出席する中、欧州議会は公共調達指令に関する重要な本会議討論を行った。そして、欧州委員会は初めて、欧州議会が求める同指令の改正に直接応じた。シュミット同委員は「欧州委員会は、さらなる具体的な措置が必要となれば、立法的なものであれ検討することを約束する。つまり、現行の条文を見直す必要があり(…中略…)、これには社会的配慮も必ず含まれる」と述べた。

公共調達指令は、EU全域の公的機関が民間企業と物品・サービスの提供を契約する際の条件を概説している。残念なことに、あまりに多くの場合、価格だけが唯一の基準となり、賃金や労働条件、サービスの質に関して底辺へ向かう競争へとつながっているのが現状だ。清掃員やコールセンター労働者、通訳、安全監視員、看護師など、UNI欧州が代表する700万人のサービス労働者の多くが、公共入札の落札方法によって、直接影響を受けている。

改革を支援する欧州議会議員
UNI欧州の代表はストラスブールに赴いて討議をフォローし、欧州議会議員との会合の中で懸念を提起するとともに、会えなかった議員にはメッセージを送った。こうした取組みを経て、過半数の欧州議会議員が、ソーシャル・ダンピングの停止と公共調達指令の改革を求めるUNI欧州の要求を支持した。

ドイツのデニス・ラトケ議員は、討議の開始にあたって「本日この場で、この公共調達の問題を議論し、委員にこの質問を投げかけることは、非常に重要なことだ」と述べ、オランダのキム・ファン・スパレンタク議員は、「労働者を犠牲にして企業が利益を最大化する一方で、基準を引き下げることはもはや許されない」と述べた。

オランダのアグネス・ヨンゲリウス議員は、「労働者と団体協約を結んでいない企業に、これ以上公契約を結ばせないようにする必要がある」と同意を示し、デンマークのニコライ・ヴィルムセン議員は、「公共調達指令をできるだけ早く改正することが重要だ。団体協約を結ばない企業に、納税者の資金が使われるべきではない」と語った。討論に先立ち発表された論説では、4つの異なる政治系列の欧州議会議員4人が、欧州委員会に対して改革の道を拓くよう求めている。

討論会では、スペインのマリア・ロドリゲス・パロップ議員、イタリアのダニエラ・ロンディネッリ議員、マルタのアレックス・アギウス・サリバ議員、スペインのエストレラ・ドゥラ・フェランディス議員、スロベニアのミラン・ブルグレス議員など、他の複数の欧州議会議員も、改革を支持している。

欧州委員会のコミットメント
討論の最後にニコラ・シュミット委員は、欧州委員会が法制化も含めたさらなる措置と改革を検討することを約束するとともに、「不正行為を行い、労働者の権利を尊重せず、労働者の保護を尊重しなければ、企業は最安値で取引できるだろう。だがそれは誰が負担する価格なのか」と述べ、法的な不確実性が問題であるという重要な事実を認めた。

これは、EUの公共調達規則を改革するUNI欧州のキャンペーンにとって大きな勝利だ。今後、UNI欧州は加盟組織とともに、言動を行動に移すよう、働きかけていく。


ネパール・テレコムの従業員問題、労組委員長のハンストを経て解決

ネパール・テレコム取締役会の理事も務めるUNI加盟組織のUNI ICTSネパールのシャンカル・ラミッチャン委員長は、従業員に影響を与える重要な問題について同社の経営陣との合意に達したことを受けて、ハンガーストライキを終了した。取締役会で労働者の利益を代表する同氏は、ネパール・テレコム内で長年放置されてきた問題に光を当てるべく、2023年12月17日にカトマンズの常務室前でハンストを開始していた。

ネパール・テレコムは国内トップの納税企業であり、2022年には80億ネパール・ルピー(約6000万米ドル)の利益を上げているにもかかわらず、団体協約の履行や約4,000人の従業員の権利問題など、根本的な課題を抱えていた。

今回のハンガーストライキは、社会保障、年金給付、業務改善といった従業員の福利厚生に関する重要な問題に経営陣がなかなか取組もうとしないことが発端であり、会社風土や意思決定に意味のある変化を促すことを目的としていた。同氏はまた、第三者によるプロジェクト評価を通じて透明性を確保し、労働組合との団体協約を遵守する必要性を強調した。

この行動は、ネパール・テレコム内の全4労組と、UNIネパール加盟協に結集する21の労組から支持を得た。ハンスト開始から27時間後、労働組合、経営陣、取締役会の間で合意に達し、ラミッチャン委員長は12月18日に、通信省長官から飲料を受け取るという象徴的な行為でストライキを終了した。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、この決着を称賛し、ネパール・テレコム社内で公正を確保し、バランスの取れた労働環境を促進する労働組合の役割を証明するものだとして、次のように述べた。「関係者全員の協力と理解に感謝する。取締役会は、要求に応えることで、公正と正義に対する称賛すべきコミットメントを示した。この問題の解決は、ネパール・テレコムにおける労働組合の重要性を強化するだけでなく、調和のとれた公平な労働環境の維持に対する労使の取組みを示すものだ。」


UNIとテレパフォーマンスのグローバル枠組み協定から1年、成果を祝う

UNIとテレパフォーマンスは、画期的なグローバル協定の締結から1年を迎える。同社のグローバル事業全体で労働者の権利を強化し、従業員、特にコンテンツ・モデレーターの安全衛生を改善するために加速度的に前進した節目の1年となった。

ビジネスサービス部門では初となる、2022年12月1日に締結された3年間の協定は、95か国の約50万人のテレパフォーマンス従業員を対象としており、国際労働機関(ILO)が定めた中核的労働権の承認と、OECD多国籍企業ガイドラインの尊重に基づくものだ。

UNIはコロンビア、エルサルバドル、ジャマイカ、ポーランド、ルーマニアで5万人以上の労働者を代表し、テレパフォーマンスとグローバル協定の実施を開始している。

これらの国で締結された実施協約は、グローバル協定の条件を具体化するものである。労働者が自由かつ自律的に団結する権利を確認・確保するとともに、 テレパフォーマンスの労働者に対して組合が現場でもリモートベースでも接触できるようにしている。

最初に実施をした5か国以外にも現在、独自の実施協約を取り決める段階にある国が増えている。

UNIとテレパフォーマンスはグローバル枠組み協定の規定を利用し、安全衛生に関する国際作業部会を結成し、労使と専門家、UNI加盟組織を結集して安全衛生に関するリスクを検討している

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「テレパフォーマンスは、人権デュー・ディリジェンスの尊重において業界をリードしている。会社や現場の組合とともに、労働者、特にコンテンツ・モデレーターの安全性を向上させることで、グローバル協定を現実のものにしている。結社の自由と団体交渉のための訓練と承認をさらに進めるため、あらゆるレベルで経営陣との関係を深めていくことを楽しみにしている」と期待する。

テレパフォーマンスのオリヴィエ・リガウディ副CEOは、「当社は、企業の社会的責任に深くコミットしており、2011年以来、国連グローバル・コンパクトに署名している。この協定は、 当社の価値観とCSRの実践に沿って、 社会対話に関するコミットメントを強化する意思を確認するものだ。建設的な社会対話は、我々の事業展開において重要な役割を担っている。我々はUNIと連携し、テレパフォーマンスをさらに働きやすい職場にしていく」とコメントしている。


フィリピン上院、全会一致でILO第190号条約の批准を承認-フィリピン労働者に歴史的な瞬間

2023年12月11日、フィリピン上院が「仕事の世界における暴力およびハラスメントに関するILO第190号条約」の批准を全会一致で承認し、フィリピン労働者の権利にとって画期的な勝利がもたらされた。

ILOがこの条約を2019年に採択して以来、UNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)は、フィリピンの他の労働組合、労働団体、権利擁護団体とともに、職場におけるあらゆる形態の暴力やハラスメントから労働者を保護するこの重要な条約の批准に向けて、キャンペーンを精力的に展開してきた。広範なロビー活動、大規模集会、政策立案者との対話、さらに労働者の権利保護における190号条約の重要性について認識を高めるための草の根アドボカシーなどを行ってきたのである。

UNI-PLCは、組合活動家やこの大きな成果のために取組んできた他の労働組合に敬意を表し、次のようにコメントした。「ILO第190号条約の批准は、フィリピン人労働者とその権利擁護のために取組んできた人々の声を結集した重要な勝利。ILO第190号条約が国内法の一部となるということは、フィリピンの労働組合・労働運動にとって重要な勝利として記憶される歴史的瞬間だ。この条約は、意味のある変化をもたらし、労働者の権利を前進させる上で、集団行動とアドボカシーの力がいかに重要であるかを示すものである。この画期的な勝利は、フィリピンのあらゆる労働者が暴力やハラスメントを受ける恐れを抱くことなく、まっとうな雇用に従事し、国内の職場で敬意と平等、安全の文化を育む未来への道を拓くものだ」

UNI-PLCはさらに、条約の批准という決定的な一歩を踏み出すことは、持続可能な開発と社会進歩の目標に沿い、すべての労働者の尊厳と権利を守る職場環境を構築するという国際労働基準と人権原則に対するフィリピンのコミットメントについて強力なメッセージを送ることになる、と期待している。

フィリピン政府は現在、法的枠組みの確立、執行のメカニズム、被害者への支援サービス、この問題に関する教育・啓発の促進など、包括的な施策を実施する体制を整えている。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「UNI Aproは、この画期的な成果を達成したUNI-PLCと加盟組織の精力的な活動、フィリピン労働運動への貢献を非常に誇りに思う」と述べ、勝利を祝した。

ILO第190号条約は、職場における暴力やハラスメントに対処・防止することを目的とし、そのような行為が人権や職場における基本原則・権利を侵害するだけでなく、個人の尊厳や社会全体の健全性を損なうものであるとしている。現在、ILO加盟国のうち36か国がこの条約を批准しており、うち太平洋地域からはオーストラリア、フィジー、パプアニューギニアの3か国が批准しているが、今回の画期的な決定により、フィリピンはアジアで初めて190号条約に加盟した国となった。


第22回UNI-LCJユース英語セミナーを開催!

2023年12月8~10日、東京・府中においてUNI-LCJユース英語セミナーが4年ぶりに対面開催された。6組織(情報労連、全印刷、全労金、UAゼンセン、大日本印刷労組、JP労組)14名の参加者(男性5名、女性9名)は、海外から招いた3人のリソースパーソンを交え、英語でコミュニケーションをはかりながら、国際労働運動について理解を深めた。

「2023~2027年UNI-LCJアクションプラン」の重点課題に挙げられる「国際労働運動で活躍できる人材の育成」という方針に沿って開催された本英語セミナーの開会式では、北村聡太UNI-LCJ副議長が英語で開会挨拶を行い、「将来、日本のみならずアジア太平洋地域の労働運動のリーダーとなる皆さんにとって、このセミナーへの参加は国際労働運動への第一歩となる。ぜひ職場の仲間にも、この合宿で得た体験を共有してほしい」と呼びかけた。

自己紹介とオリエンテーションを経て、参加者は、上田智亮UNI-LCJ事務局長より国際労働組合運動の概要やUNIの取組みについて説明を受けた。また、インド出身のプージャ・カパヒUNI Aproオルグ(デジタルコミュニケーション・キャンペーン担当)は、同国における貧富の差や女性差別などの問題に触れつつ、非正規層や青年女性の組織化、縁故主義の蔓延する労働組合運動の課題を指摘した。マレーシアのメディア労組のアメリア・ナディアKESTMB労組副書記長は、多文化共生の同国の風土、メディア産業、労働組合の現状、女性や青年の課題、組合の活動などについて報告した。また、オーストラリア出身のホビッグ・メルコニアンUNI Apro組織化・キャンペーン部長は、同国の労働組合運動の概要や、出身組織である店舗流通関連労組が取組んできたハラスメント撲滅キャンペーンやフランチャイズ店舗における移民労働者搾取に対する闘い等について、報告した。進藤葉月UAゼンセン国際局職員は、11月に開催されたUNI Apro青年委員会及びワークショップについて報告するとともに、UAゼンセンの青年組織である「ヤングリーブス」の取組みについて紹介した。

最終日には、前日より準備と練習を重ねてきた最終プレゼンテーションが行われた。

グループ1は、Make Amazon Payやジェンダーに基づく暴力に反対するキャンぺーン等を事例にUNIの取組みを説明し、組合の下で団結すれば変革していく力を得ることができる、とまとめた。

グループ2は、青年や女性がどのように労働運動の中で闘ってきたか、いくつかの事例をもとに歴史を振り返った。同時に、寸劇とクイズを盛り込み、参加者を惹きつける対話型の構成で発表を行った。

グループ3は、日本に来た外国人労働者が、日本の独特の職場文化に触れて違和感を表明しつつ、日本の労働者もそれによって視野を広げていくというストーリーで寸劇を行った。

いずれのグループも本セミナーで学んだ内容を盛り込みつつ、短い練習時間の中でもチームワークを発揮して、助け合いながらプレゼンテーションを成功させた。

またセミナー中、上記グループワーク以外にも、プレゼンの司会進行を担う「モデレーター」、参加者同士のアクティビティを企画・実施する「ソーシャルファン」、その日の出来事を英文記事にしてFacebookにアップする「レポーター」の3委員会が設置され、参加者は各委員会の中で積極的に役割を果たした。さらに懇親会や休憩時間、ソーシャルファンのセッションを通じて、参加者同士やリソースパーソンとの活発な交流が行われ、懇親と友情を深めた。

参加者からは、「日本と異なる組合の課題や社会問題を聞くことができて視野が広がった」、「英語への興味を今まで以上に持つことができた」、「他労組のメンバーと共に団結して達成感を味わい、横のつながりをのばすことができた」といった前向きな感想が寄せられた。


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