ユービーアイソフトのゲーム開発に携わる労働者、フランスで公正な賃金を求めてストライキへ

フランスのビデオゲーム労組(STJV)、電子連帯労組、CFE-CGCの3組織が、公正な賃金を要求するため、ユービーアイソフト・フランスの従業員に対し、2024年2月14日に 全国ストライキを呼びかけている。年次賃金交渉を経て、3労組は「交渉は壁にぶつかっている」としている。

厳しい2022~2023年度を経て、労働組合は今年度の「経営状況の改善」を強調している。このフランス大手ゲーム企業は、「アサシン・クリード・ミラージュ」等の新作ゲームの発売が牽引し、上半期の売上が14.3%増加した。

ベンジャミン・パートンUNI世界ICTS部会担当局長は、「我々は、公正な賃金と尊厳を求めて闘うユービーアイソフトの従業員に連帯する」と述べ、「ビデオゲームのように収益性の高い業界では、労働者がその貢献に対して公正に報われることが不可欠だ。このストライキはユービーアイソフトだけの問題ではなく、ビデオゲーム開発に関わる全ての労働者の正義を求めるものだ」と指摘する。

すでに2023年1月には、経営慣行を糾弾するための行動デーが、ユービーアイソフトで実施されている。労働組合によると、モントルイユ(セーヌ=サン=ドニ県)にあるユービーアイソフトのパリ・スタジオで、約100人の従業員がストライキを行ったという。ビデオゲーム業界では非常に稀な動きだ。労働組合は2月14日にさらに強力な動員を期待している。

多くのユービーアイソフト従業員にとって、生活水準の低下はバグ等ではなく、それこそが会社経営陣のやり方なのだということが明らかになった。利益を上げ続けている企業が、利益を上げるためのコストを従業員に負担させるというのは、まったく容認できない状況だ。