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英国でGMB労組が組合選挙に向けたゴーサインを獲得-アマゾン、歴史的な組合躍進に直面

英国の労使間の団体交渉を管轄する政府機関である中央仲裁委員会(CAC)が、アマゾンのコベントリー倉庫におけるGMB労組の組合承認投票申請を支持する裁定を下した。2024年4月19日、UNI加盟組織である英国のGMB労組が発表した。GMB労組が、アマゾンでは欧州初の公認組合に一歩近づいたことを意味する。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「この日は、英国および世界中のアマゾン労働者の権利にとって分水嶺となる瞬間だ。英国政府がコベントリーにおけるGMBの組合承認申請を受理したことは、アマゾンの労働者が労働条件と生活の形成において発言権を持つことを可能にする歴史的な一歩だ。この勝利は、アマゾンのような企業の責任を追及する集団行動の重要な役割を強調するもの。労働者と社会にとって真に意味のある変化を実現するために、我々は、労働者の声を聞き、尊重する、このような組合の取組みをさらに求めて闘い、支援し続けなければならない」とコメントした。

アマンダ・ギアリングGMB労組シニアオルグは、「GMBがアマゾンで組合の権利を求めて闘いはじめた初日から、それは現代のダビデとゴリアテの戦いだった。アマゾンの執拗な反組合的プロパガンダに労働者が立ち向かい、1年経った今が本当に歴史的な瞬間だ。労働者は不利な状況に打ち勝ち、アマゾンでは欧州初の公認労組の結成について、法的拘束力のある発言権が与えられることになった。(…中略…)アマゾンの経営陣は、貧困賃金と危険な労働条件を拒否し、職場の尊厳と自らを代表する組合を要求するのだという、明確かつ率直なメッセージを自社の労働者から突き付けられたのだ」と語った。

1年以上にわたる大規模な労働者の動員を経て、アマゾンのコベントリー施設における組合員数は急増した。

英国のアマゾンにおける組織化の推進は、より広範な世界的な取組みの一環である。2023年11月にGMB労組は、各国の組合と国際連帯し、ブラックフライデーに「Make Amazon Pay」のスローガンの下、ストライキと抗議行動を実施した。UNIが共同提唱したこのグローバル・キャンペーンは、世界中のアマゾン労働者の労働条件改善と公正な待遇を求める広範な要求を示している。


タイUNI加盟組織、第6回UNI APRO地域大会に向け始動

UNIタイ加盟組織連絡協議会が2024年3月12日、ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長と会談し、UNIが対象とする部会において組織化と組合成長を促進するための準備を開始した。また、2024年11月20日~22日までタイ・バンコクで開催される第6回UNI APRO地域大会の準備についても、協議した。

UNIタイ加盟協は、主要6部会(商業、金融、印刷・パッケージング、ICTS、郵便・ロジスティクス、メディア)でUNI加盟組織を代表している。

大会が強固な対話、戦略的連携、インパクトのある決議を生み出すプラットフォームとして機能し、組合結成に向け強力な組織化の波を残せるようにすることが共同の目標だ。

UNI Apro地域大会の目的の1つは、タイにおける組織化の可能性にスポットライトを当てることだ。東南アジア第2位の経済大国であるタイのサービス産業は、GDPの56%を占めており、サービス部門の労働力に焦点を当てることの重要性と、組合成長の可能性を浮き彫りにしている。第6回UNI APRO地域大会は、取組みを拡大し、労働力の包摂性とエンパワーメントの促進を目指す。

UNI本部からのタイ加盟組織への支援を示すため、クリスティ・ホフマンUNI書記長が2024年4月に同国を訪問し、タイ加盟協やその他の関係者と会談し、大会に向けて連携を強化する。

2024年11月にバンコク中心部で開催されるUNI Apro地域大会には、400人以上の代議員、オブザーバーが参加予定だ。


欧州の企業持続可能性デューディリジェンス指令:権利保護に向けた一歩だが、さらなる取組みが必要

長年にわたる集中的な交渉を経て、2024年3月15日に EU加盟国大使は、労働者の権利と環境を保護するための重要な前進である企業持続可能性デューディリジェンス指令(CSDDD)の支持を可決した。 ベルギー政府の仲介もあり、今回の支持が実現した。

今回の指令により、バリューチェーン全体での損害について多国籍企業の責任が追及され、事業全体を通じて労働者、女性、少数民族の権利が、より確実なものとなる。

労働組合は、欧州委員会の当初の提案とは異なり、企業やその子会社、バリューチェーン全体における実効的なデューディリジェンス方針・計画・戦略の策定と実施に、組合代表が関与することを確認した。指令の導入と強力な実施を確保する上で、UNI欧州の中核的な焦点となる。

残念ながら今回可決された法案は、イタリアとドイツを中心とする複数の政府が支持を撤回したため、ここ数週間で弱まってしまった。今回の妥協案では、特に対象となる企業数が16,000社から5,500社以下に減り、指令の適用範囲が狭められた。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「デューディリジェンス指令が土壇場で薄められてしまったことは遺憾だが、加盟国の投票はグローバルなバリューチェーンにおける労働者の権利向上に向けた前向きな一歩として歓迎する。あとは欧州議会が4月の採決で指令を成立させるだけだ」とコメントした。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「この法律は欧州にとって重要なだけではない。世界中で最も強力な大企業の企業活動を変える可能性を秘めている。本日採決されたバージョンは、完璧には程遠いとはいえ、企業の行き過ぎた貪欲さを撃退し、世界の労働者の権利を確保するために不可欠なツールとなる」と期待を示した。

UNIは、すべてのEU加盟国、そして世界各国の政府に対し、人権デューディリジェンスに関する強制力のある法律を採択するよう求める。


欧州の労働組合、ミャンマーにおける徴用反対をEUに要請

2024年 2月10日、ミャンマーの軍事政権が徴兵制の開始を発表した。欧州労働組合連盟(ETUC)とUNI欧州をはじめとする欧州の労働組合組織は、この衝撃的な発表に全面的に反対している。ミャンマーの労働者・労働組合とその国際的な労働組合を代表し、3月1日に送付した書簡の中で、EU加盟国に対し「可能な限り早期にEUの緊急行動に合意する」よう求めた。

軍事政権の発表は、すでに3年以上にわたって軍政の恐怖支配下で暮らしてきたミャンマーの労働者や市民の生活をさらに危険にさらすものだ。現地からの報告は憂慮すべきものだ。すでに工業地帯の近くのホステルや、大都市や村の家族の家に住んでいる若い労働者たちは、すべての村や町で軍や民兵による誘拐や逮捕の危険にさらされている。1,300万人以上の若者が、軍政の国家行政評議会(SAC)地方当局によって連れ去られ、運搬役として、あるいは民主化勢力との戦闘の最前線で使われる可能性があるのだ。

政権が18~35歳の男性と18~27歳の女性を特定するために従業員データを使用するとの報道もあり、従業員データが使用されるのを阻止し、すべてのプロセスを停止させ、ミャンマーに民主主義を取り戻すためには、緊急の行動が必要である。

書簡では次のように記されている。「これまでの国際社会の対応は、十分とは言い難く、軍事政権は実際に引き起こされる影響を恐れることなく、労働者や市民に対する虐待を続けるだろう。この絶望的な状況に終止符を打たねばならず、我々はEUに対し、強制労働に等しい軍事政権による労働者と市民への虐待を止めるよう求める」

EUの緊急行動が必要
署名者であるETUC、UNI欧州、インダストリオール・ヨーロッパ、EPSU、EFBWW、EFJ、EFFAT、ETFは、以下の行動によって「すべてのEU加盟国に対し、軍事政権によるこの最近の行為に全面的に反対し、政権を標的にすることを目的とした緊急行動をとるよう要請」している。
●欧州理事会および欧州対外行動局が、この発表に最も強い言葉で公に反対を示すこと。
●EUは可能な限り早急に、以下の企業への優先制裁を含め、さらなる制裁を課すこと。銀行・保険部門、ジェット燃料、軍事政権の州および地域の首長、軍事政権の幹部とその家族が所有する企業の役員、軍事統制下にある企業の役員で、まだ制裁対象者リストに含まれていないもの、およびMEHLや海運会社のミャンマーファイブスター・ライン等に代わって石油を輸入・販売するグループ会社シュエビャインピュー等の企業。
●カンボジアで決定されたように、深刻な人権侵害を考慮し、EUのEBA 協定(Everything But Arms =武器以外の全て) 協定の下で適用されている特恵貿易関税を撤回すること。
●今なおミャンマーで操業しているEUのブランド企業や工場は、軍事政権と結託せず、従業員の身元を守り、SMART IDスキームを通じて得た情報を共有しないこと。さらに、EUのブランド企業は、従業員が誘拐されたり、深夜に帰宅途中に軍隊に強制連行されたりするリスクを軽減するため、こうした事例が現地で報告されている現在の状況下において、サプライヤーに対しては従業員に残業を課さないよう要求しなければならない。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「EU加盟国は、すでに3年間も軍事政権によるひどい虐待を受けてきたミャンマーの人々のために立ち上がらり、ミャンマーにおける強制徴用を終わらせなければならない」とコメントした。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「ミャンマーの若い労働者は、強制徴用のために軍や民兵による誘拐や逮捕の危険にさらされている。EU加盟国は、このような慣行を終わらせるため、軍事政権に対して持っている手段を駆使するべき」と訴えた。


英国アマゾンの労働者、歴史的組合承認が目前に

アマゾンは初めて英国の労働組合を法的に承認せざるを得なくなる可能性がでてきた。正式な承認を要求してきたGMB労組による協調的な組織化の取組みによる成果であり、 英国の労使関係にとって大きな進展だ。

今回の動きは、アマゾンのコベントリーの倉庫で1年以上にわたる大規模な動員によって組合員数が増加したことを受けたもの。GMB労組は、長年におよぶアマゾンによる組織化潰しのキャンペーンにもかかわらず、承認に必要な法的基準を上回ったと確信している。  

労働組合を承認すれば、アマゾンは賃金、労働者の安全、雇用条件といった重要な問題についてGMB労組と話し合う必要がある。GMB労組のアマンダ・ギアリング・シニアオルグは、「アマゾンは、組合承認を求める運動を粉砕しようとしてきたが、コベントリーのアマゾン労働者は打ち負かされるどころか、記録的な数で同僚を組合に勧誘してきた」

英国におけるアマゾンでの組合化の進展は、より広範な、世界的な取組みの一環である。2023年11月にGMB労組は、世界中の組合と団結し、「Make Amazon Pay」のスローガンの下、ブラックフライデーにストライキと抗議行動を決行した。UNIが共催したこのグローバル・キャンペーンは、アマゾン従業員の労働条件改善と公正な待遇を求める声が世界的に広がっていることを示している。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「コベントリーはゲームチェンジャーになり得る。(…中略…)労働者の集団的な強さと、公正な待遇と公平な労働条件を確保しようとする彼らのコミットメントは、賞賛に値する。GMB労組と、世界中に組織化の波を広げている勇気あるコベントリーの労働者に連帯する」と述べた。


オーストラリアのイケア従業員、固定シフトを獲得

オーストラリアのイケア労働者4,000人が、画期的な固定シフト制、年次有給休暇の5日延長、週4日勤務の可能性などを盛り込んだ新たな団体協約の恩恵を間もなく受けることになる。

オーストラリアのUNI加盟組織SDAは、世界最大の家具小売業者との協約を更新し、この協約は2024年3月初めから(すでに2023年9月4日に発効した条件もある)、2027年5月末まで適用される。

固定シフトによって、フルタイムとパートタイムの両社員がシフト編成のプロセスに組み込まれ、曜日数、勤務時間、開始時間が週ごとに変更されないという安定を得ることができる。

協約によると、労働者は固定シフトの一部として、平均週4日勤務を要求することもでき、こうした要求をイケア が不当に拒否することはない。前回の団体協約からのその他の主な改善点は以下のとおり:
• 年次有給休暇が20日から25日に増加。
• 平日と日曜日の早出勤務に対する割増賃金。
• 有給育児休暇の拡充:無給育児休暇に対するスーパー アニュエーション(年金)支払いの確保、15日間の有給の家庭内暴力休暇、10日間の有給性別移行休暇、1日間の有給祖父母休暇、1日間の有給先住民・文化休暇など、有給・無給休暇の改善。
• 最短4時間勤務の労働者を含め、すべての労働者に最低 15 分の休憩を保証。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「SDAがこの先駆的な協約を締結したことで、イケアの労働者がシフトについて強い発言力を持ち、有給休暇を増やし、ワークライフバランスを改善できるようになったことを祝福したい。(…中略…)イケアとの新たなグローバル枠組み協定が、イケアの事業全体で同様の成功を達成するための組合の能力を強化すると確信している」と期待した。

UNI会長を務めるジェラルド・ドワイヤーSDA書記長は、「今回の協約は、オーストラリアの職場における一方的なフレキシビリティに反撃し、労働者が仕事とプライベートの両方で自分の生活をより自由にコントロールできるようにするものだ。また、年次休暇を十分に増やすことで、労働者がイケアの収益に貢献していることを評価するものになっている。UNIイケア労組アライアンスの一員として、イケアの他労組とともに、より強く成長することを楽しみにしている」と述べ、成果を祝した。


第41回 UNI Apro運営委員会、UNI世界大会のフォローアップに関する最新状況やUNI Apro地域大会の準備確認

2024年2月27日(火)、日本時間15:00~17:00、第41回UNI Apro運営委員会が、オンライン開催された。

冒頭、松浦昭彦UNI Apro会長(UAゼンセン)は、1月1日に発生した能登半島地震に際しUNI Aproの仲間より多数メッセージがあったことに感謝し、「新しい年を迎えてもなお、世界は混沌としており、UNI Aproは団結して、苦しんでいる組合員とその家族の支援、また人権を蹂躙し、労働運動を弾圧する国家権力と闘わなければならない」と挨拶した。

次に挨拶したクリスティ・ホフマンUNI書記長は、アルゼンチン政権について触れ「民主主義をしっかり支えるのは労働組合が大切だ」と述べた。

会議は、UNI Apro運営委員会構成の変更やスタッフ人事についての説明があり、また第39回および40回運営委員会の議事録についての承認確認をした。

続いてホフマンUNI書記長は、昨年8月に米国・フィラデルフィアで開催された第6回UNI世界大会および世界女性大会の開催報告、および、フォローアップ状況についての説明し、「我々の活動や取組みを知らなかった外部の人たちに知ってもらうことができた。今後も常に誇りを持って活動していきたい」と述べた。またジェラルド・ドワイヤーUNI会長は「現状、AIが上手く活用できてなく、雇用は減らされているのに仕事量が増えている。安全な職場づくりや労働者が尊重される職場をつくることが大切だ」と発言した。

今年11月には、第6回UNI Apro地域大会および女性大会がタイ・バンコクで開催される。その準備状況についてラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長より説明があり、「タイは56%サービス産業が貢献している。今後タイにおける労働運動を率いていくだろう。私たちUNI Aproも協力していく。今大会において、特にサービス関連の組合が大会に参加してくれることを期待したい」と述べた。

日本からは、松浦UNI Apro会長をはじめ、並木泰宗UNI Apro副会長(自動車総連)、石川幸德UNI Apro副会長(JP労組)、安藤京一UNI副会長(情報労連)、中島遥香UNI Apro女性委員会副議長(損保労連)他、オブザーバーが出席した。


もうひとつの世界は可能だ:ネパールで開催の世界社会フォーラムでラジェンドラ地域書記長がスピーチ

2024年2月15日、UNI Aproと加盟組織が、世界社会フォーラム(WSF)の期間中、社会保障、万人のためのジェンダー平等、ディーセント・ワーク、そして国内、地域、世界レベルでの連帯強化を求め、連帯行進を組織した。ネパールのカトマンズの路上で行われた行進には、22加盟組織から300人を超える組合役員が参加した。

続いて、「変化する現在の仕事の世界における社会正義に向けた、人間中心経済の醸成」をテーマとするパネル・ディスカッションが行われた。ディスカッションでは、労働者のために職場における人間的価値観をはぐくみ、すべての人のためのディーセント・ワークを目指して共に立ち上がることの重要性が強調され、様々な加盟組織の代表がそれぞれの見識を共有した。

NTUCのガネーシュ氏は、労働者の権利擁護における組合の重要な役割を強調し、GEFONTのシタ・ラマ氏は、健全なワークライフ・バランスの実現と、すべての労働者の社会保障適用を確保する必要性を訴えた。ANTUFのダン氏は、新自由主義がもたらす課題について話し、より公平な資源配分を求めた。また、包摂的な議論を促進するため、ネパール労働フォーラムの設立を提案した。トリブバン大学のラジブ・ティムシナ氏は、労働者福祉に取組む重要性を説いた。

ティラク・カドカUNI Apro職員は、公正な賃金を確保するための資本戦略や団体協約などの戦略について議論し、シャンカール・ラミッチャン氏は、地域、国、世界レベルで労働者の意識を高め、連帯を育むことの重要性を強調した。このセッションの司会を務めたプラナブ・カレル氏は、今日の不透明な時代に労働組合が直面している障壁を認めつつも、労働組合の適応能力と労働者の権利を擁護する能力について、楽観的な姿勢を崩さなかった。セッションには世界中の労働組合から100人以上が参加し、職場における社会正義の推進に対する世界的な関心を反映した。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、別のパネルディスカッションの中で講演し、「労働者が団結すれば、誰もが勝利する。労働組合に加入することは、賃上げ、社会保障、適正な労働条件を求めて闘うの上で役に立つ。強力な組合は、労働者にとっても使用者にとっても、より良い保護とより多くの利益を意味する。我々は今、気候変動、人工知能、新しいテクノロジー、世界的な健康危機、絶えず変化する仕事の世界と、様々な課題に取組んでいる。新たな世代の労働者の組織化において、連帯して取組む必要がある」と訴えた。

5日間にわたりネパールで開催されたWSFは、世界中から 5 万人以上の参加者を集め、98 か国から 1,400 を超える労働組合、組織、市民社会、利害関係者が、オンラインと対面で参加した。毎年、世界社会フォーラムは、労働組合がテーマに沿った討論を主催し、活動を組織し、文化的なイベントを行う環境を整えており、こうしたイベントは、ネットワークの構築と連携、そして公正で持続可能な未来の創造に関する対話を奨励することを目的としている。


アマゾン、サウジアラビアの移民倉庫労働者に約200万ドルの支払い

報道機関や市民社会、政府機関等からの数ヶ月にわたる厳しい監視を受け、アマゾンは2024年2月下旬、人材斡旋業者や労働者供給会社に騙されたサウジアラビアのアマゾン倉庫で働く700人以上の契約従業員に、190万米ドルを支払い、弁済することで合意した。アムネスティ・インターナショナルの報告書は、収入を騙し取られ、劣悪な居住環境に収容された労働者たちが、代わりの雇用を見つけたり、国外に出たりすることを阻止されていた実態を明らかにした。

『心配ご無用、アマゾンの系列です』と題されたこの報告書は、人材斡旋業者による詐欺、賃金窃盗、劣悪な生活環境、転職や出国の自由の制限など、労働者の人権侵害に関する驚くべき事例が示されている。

調査は、アマゾンが労働者の虐待について直接苦情を受けたにもかかわらず、これらの労働者に対する搾取を発見・防止できなかったことを明らかにした。報告された虐待の深刻さと性質から、多くの労働者が人身売買に等しい状況を経験したことが示唆されており、特に詐欺に近い採用慣行とその後の搾取がその原因となっている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「今回のアマゾンの支払いは、労働者に対する同社の酷い扱いについて、世界中の労働者や活動家、人権団体が責任追及をしてきた絶え間ない努力の証だ。アマゾンでも、またサウジアラビアでも、声を上げ、変革を要求すれば、結果を得ることができると示している」と語った。

また今回の取組みを、 全ての多国籍企業に対する「事業のあらゆるレベルで労働者を保護する責任は守らなければならない」という明確なメッセージにしていこう」と鼓舞し、「アマゾンは、世界中のバリューチェーンで働くすべての労働者に対し、より人道的で倫理的な基準を確立し、このような虐待が二度と繰り返されないよう、圧力を受けている。国際社会、労働者権利団体、消費者は同様に注視している」と釘を刺した。


イタリアのアマゾン・フレッシュ労働者が労働条件改善を要求

ローマ、ミラノ、トリノ、ボローニャ等のイタリア各都市で、アマゾン・フレッシュ( アマゾンが展開する生鮮食品配送サービス )の労働者が低賃金への懸念に対処するため、有給休憩や労働時間の延長など、重要な権利を主張している。アマゾン・フレッシュのイタリア倉庫で緊張が高まる中、労働者と組合員は現在進行中の紛争を解決するための即時行動を求めている。

Filcams-CGILの組合代表によると、核心は主に2つの問題にある。すなわち、標準的な6時間シフトの間に10分間の有給休憩を与えることをアマゾン・フレッシュが拒否していること。そして、現在労働者の給与を基準以下にしているパートタイム契約の延長を同社が要求していることである。こうした状況が従業員の間に不満を生み、労働者の窮状に注意を喚起するため、2月下旬に終日ストライキが行われた。

イタリアのアマゾン・フレッシュ従業員を代表する組合のひとつ、Filcams-CGILミラノ支部のジェリー・モンジェロ氏は、 「アマゾン・フレッシュと対話を続け、労働者の福利を保証する基本的権利を求めてきた。(…中略…)わずか10分の休憩と公正な労働時間という我々合理的な要求が真っ向から否定されるのを目の当たりにし、落胆している」と語った。

労働組合の交渉は抵抗にあい、従業員はより強硬な示している。主要な争点に加え、シフト勤務、重量物の取扱い、安全衛生基準など、その他の懸案も交渉の議題となっており、現在進行中の争議をさらに複雑にしている。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「イタリアのアマゾン・フレッシュの労働者は、基本的権利を求めて立ち上がっており、彼らの声に耳を傾けることは極めて重要だ。10分間の休憩は単なる休憩の問題ではない。日々懸命に働く従業員を尊重し、認めるということだ」と主張した。

アマゾン・フレッシュの労働慣行は、過去にも批判を浴びてきた。だが今回のイタリアの事案は、同社のグローバル事業におけるより広範な問題を浮き彫りにしている。交渉が続けば、その結果はイタリアの従業員に影響を与えるだけでなく、アマゾンの国際的な事業全体の労働者の権利の前例となりうる。


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