
米国のUNI加盟組織である小売・卸売・百貨店労組(RWDSU)のキャンペーンが功を奏し、ニューヨーク州で画期的な「小売労働者安全法」が可決された。この法律は、致命的な暴力が生じた際に、商業労働者を保護するためのものである。
この法律は、ニューヨーク州知事の署名をもって成立するもので、小売企業の使用者に対し、暴力防止計画を採用し、暴力行為のエスカレート阻止や銃乱射への対応について労働者を訓練することを義務付けるとともに、大規模な使用者に対しては、職場全体にパニック・ボタンを設置することを義務付けている。
RWDSU は、2024 年 1 月にこの重要で常識的な安全法案が提出された後、ニューヨーク州全土で行動を起こし、この法案を支持した。ジェシカ・ラモス上院議員とカリーネス・レイエス下院議員が提出したこの法案は、6月7日、41票対19票でついに可決された。
スチュアート・アッペルバウムRWDSU会長は、「無駄する時間は全くない。我々はニューヨーク州知事に対し、労働者の安全に関するこの重要な法案への一刻も早い署名を強く要請する。小売業で働く人々は、職場における暴力に怯えながら生活している。労働者との広範な協議を経て立案されたこの法案の措置は、安全性を向上させ、命を救うものだ」と述べた。
従業員10人以上の雇用主は、安全な職場環境を作るために以下のことを行なわなければならない:
- 小売業労働者を暴力の危険にさらす要因を特定し、暴力を防止する方法をまとめた小売業職場暴力防止方針を採用すること。
- 従業員に対し、暴力のエスカレートを阻止する戦術、銃乱射対応訓練、緊急手順、パニックボタンの使用などに関する研修を毎年実施すること。
- 労働省は、使用者のコンプライアンスを促進するため、暴力防止方針と研修のためのモデルを作成すること。
- 全国で500人以上の従業員を抱えるすべての小売業者は、建物内のアクセスしやすい場所にパニックボタンを設置するか、全従業員にウェアラブルまたは携帯電話によるパニックボタンを提供しなければならない。パニックボタンを押すと、直ちに緊急サービスに連絡がなされる。
RWDSUが組合員に実施した調査によると、小売業で働く労働者の80%以上が、職場で銃乱射事件が発生することを不安に感じており、88%が音の出ないパニックボタンが設置されていればより安全を感じると回答している。また、暴力事件後に使用者が職場の安全性を高めるために職場で改善措置を取ったと回答した労働者はわずか7%であった。さらに、労働者の57%が、過去1年以内に顧客、同僚、マネージャーから言葉による嫌がらせや威圧的な行為を受けた経験がある。72%の労働者は、リスクの理解、リスクの軽減方法、暴力が発生した場合の対処方法など、職場で安全に働くための定期的な訓練を受けていれば、より安全に感じるとしている。
マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「この法律は、使用者に従業員の安全に対する責任を負わせ、銃による暴力や、世界中の商業労働者の脅威となっている他の多くの種類のハラスメントや暴力から労働者を保護するものとなるだろう」とコメントした。