
韓国スウォッチグループの労働者が、韓国百貨店・免税店販売・サービス労組(KOSU)傘下に新たな支部を結成し、韓国全土の小売・高級時計業界の労働者の声を結集している。
KOSUは、韓国サービス労連(KFSU)を通じてUNIに加盟しており、百貨店、免税店、その他の小売サービス業の職場で働く労働者を組織している。
2026年6月2日に正式に発足したこの新支部には、韓国全土の百貨店、免税店、アウトレット、直営店、事務所、カスタマーサービスセンターに勤務する韓国スウォッチグループの労働者が結集している。
韓国スウォッチグループは、同グループの同名ブランド「スウォッチ」に加え、ティソ、ハミルトン、ラドーからロンジン、オメガ、ブランパン、ブレゲに至るまで、幅広い有名時計ブランドの販売・流通を手掛けている。
懸念は賃金だけではない
組合結成の直接的なきっかけは、2026年の賃金凍結という会社側の一方的な決定であった。従業員によると、経営陣は「この決定はグローバルな方針を反映したものだ」と述べる以外に、何の説明も行わなかったという。
しかし労働者は、賃金だけが懸念事項ではないと主張している。業績評価、懲戒手続き、内部監査など、自らの生計に影響を与える決定について、透明性や明確な基準が欠如している点を指摘している。
業績評価は年2回行われ、個人の給与が決定される。だが労働者は必ずしも自身の評価結果を通知されておらず、場合によっては評価結果が賃金に反映されていないこともある。
従業員はまた、不透明な懲戒手続きや内部監査についても懸念を表明しており、これにより従業員が自己防衛の権利を効果的に行使することが困難になっている。
さらには、事前の承認を得ていなかったために残業が認められなかった事例も報告されている。ガイドライン、コミュニケーション、研修が不十分であるため、問題が発生した際には個々の従業員が責任を負わされる事態も生じている。
こうした懸念は、韓国スウォッチグループの『2025年度従業員ハンドブック』に記載されている「透明かつ公正な経営」や「人間を中心としたアプローチ」といった同社の基本理念とは対照的である。
公平性と労働者の尊重を求めて組織化
KOSUのパク・インホ韓国スウォッチグループ支部代表は、「会社が約束する価値観と、労働者が日々経験している現実とのギャップこそが、我々が労働組合を結成した理由だ」と述べた。
キム・ソヨンKOSU委員長は、「美容・化粧品業界に続き、組織化の動きは現在、時計業界へと広がっており、小売業や免税店の労働者が、自らの声を届けるために団結する動きがますます活発化している。KOSUは、韓国スウォッチグループの責任を問うべく、労働者と共に立ち上がる」と連帯の意を表した。
結成直後、同労組は会社に対し団体交渉を要請した。法定手続きが完了後に、正式な交渉が開始される見通しだ。
ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「高級ブランドやハイエンドブランドであっても、劣悪な労働条件や不公正な慣行の例外ではない。労働者の権利を守り、尊厳を擁護し、職場で発言権を与えるための労働組合の存在は、ぜいたく品ではなく、不可欠なもの。KFSU-KOSUの取組みによって、韓国スウォッチグループの労働者が集団行動、社会対話、および団体交渉を行える環境を確保できたことを称賛する」と述べた。
KOSUの韓国スウォッチグループ支部の設立は、職場での発言権、公正な待遇、そして人としての尊重を求める労働者の結束が強まる中、韓国における小売・サービス産業の組織化が進展していることを示す新たな一歩である。
KOSUについて
韓国百貨店・免税店販売・サービス労働組合(KOSU)は、韓国全土の百貨店、免税店、小売サービス事業所に雇用される労働者を組織化している。韓国サービス労連(KFSU)を通じてUNIに加盟するKOSUは、美容、化粧品、高級ブランド小売の各分野において組織化活動を拡大している。
(2026年6月23日)










