UNI、ソシエテ・ジェネラルとBNPパリバ・フォルティスの金融労働者のストを支持

数か月にわたる交渉の行き詰まりを経て、ソシエテ・ジェネラルが利益の公正な分配を拒否したことが、最後の決定打となった。UNI加盟組織であるFBA、CFDT、FSPBA、CGTは、14,600の署名を得て、2025年3月25日に大規模なストライキ実施を呼びかけた。

組合の主な要求は、公正な賃金、労働条件の改善、雇用の安定、そして過剰な営利主義的圧力の是正である。 だが労働者がリストラや業務量の増加、雇用の不安定化に身を置いているにもかわらず、経営陣は彼らにほとんど敬意を示していない。

BNPパリバ・フォルティスでは、経営陣は顧客サービスセンターの従業員約600人を外部コンサルタント企業アクセンチュアに移籍させる計画を推し進めている。この動きは従業員の権利よりもコスト削減を優先するものであり、BNPパリバの社会対話や雇用保障への取り組みに反するものである。

UNI加盟組織であるACLVB/CGSLB、BBTK/SETCA、ACV-Puls/CNEは、反対の声を上げ続け、透明性と代替案を要求しているが、経営陣は耳を傾けようとしていない。2025年4月3日に、労働者は圧力を強め、仲間の将来を守るためについにストに踏み切った。そのメッセージは、「私たちは売り物ではない!」という明確なものだ。

UNIと加盟組織は、ストライキ中の労働者を断固支持する。金融業界は、労働者の力があってこそ繁栄しているのであって、労働者を犠牲にしてはならない。ソシエテ・ジェネラルとBNPパリバ・フォルティスは、交渉のテーブルに戻り、従業員を尊重しなければならない。


人道支援はミャンマーの人々に届けられるべきであり、軍事政権にではない!

UNIは、グローバルユニオン評議会の一員として、ミャンマーの人々に連帯を表明する。

我々グローバルユニオン評議会(CGU)のメンバーは、このたびの壊滅的な地震に見舞われたミャンマーの人々に連帯する。ミャンマー軍事政権による攻撃の継続、人道的危機への搾取、そして最も被害の大きかった地域で直後に続いた無差別爆撃や組織的な人権侵害による救命支援の意図的な妨害に、我々は憤りを禁じ得ない。軍事政権が武装反政府グループに対する作戦の一時停止を発表したことを認識するものの、それはまったく十分ではない。

マグニチュード7.7の地震発生後、軍は救助や人道支援を優先させるのではなく、チャウン・ウー(サガイン)、ピュー(バゴー)、ナウン・チョー(シャン)など、市民の居住地に対する空爆をエスカレートさせた。このような恐ろしい行為は、災害対応という名目のもと、人命と尊厳を露骨に軽視していることを示している。

ミャンマーの歴史は、軍事政権が災害を悪用し、人道支援を政治的・軍事的に手段として利用してきたことを痛々しく物語っている。2008年のサイクロン・ナルギス、2023年のサイクロン・モカ、2024年の台風・ヤギなど、その例は枚挙にいとまがない。被災者への支援は、政権の利益のために繰り返し流用、制限、操作され、その結果、被災者の苦しみは長引き、死者数は増加した。

軍による国際法の軽視と国際的な義務の完全な無視は、軍がミャンマー国民に対して自らの立場を押し通すために国際社会を悪用しないよう、国連機関を含む国際社会に警戒を促し続けている。軍はミャンマー国民すべてに支援と人道介入が行き渡り、ミャンマー国民が平和と民主主義の中で生活と生計を再建できるよう、その立場を退かなければならない。

そのため、我々は緊急に以下を要求する。

  • 人道的支援はすべて、国民統一政府(NUG)、少数民族組織、ミャンマー労働組合総連盟(CTUM)、信頼のおける現地の市民社会、および地域社会グループを通じてのみ提供されるよう要求する。これらの組織はすでに、公平かつ人命を救う支援提供に対する明確なコミットメントと能力を示している。
  • 軍事政権による無差別な空爆や民間人および民間インフラへの攻撃を非難し、軍事政権が発表した短期的な停戦を越えた、持続的かつ長期的な停戦を要求する。
  • 国連、ASEAN、および人道支援機関を含む国際社会に対し、国境を越えた、現地主導のメカニズムを活用し、軍事政権の干渉や妨害を受けずに、被災地域に迅速に支援が届くよう求める。
  • ロシア、中国、インドに対し、軍事政権への武器、装備、軍事資源の供給をただちに停止するよう求める。これらの兵器が民間人に対する空爆に使用されているため、国際法に照らして戦争犯罪に該当する可能性がある。これらの国々による人道支援が、ミャンマーの軍事政権によって、反体制派、抵抗勢力、あるいは少数民族を標的にするために悪用されてはならない。
  • 軍事政権との取引によって直接または間接的に利益を得ている多国籍企業に対し、ミャンマー軍に関連するすべての事業をただちに停止するよう求める。

ミャンマーの労働者、地域社会、少数民族の人々は、爆撃や妨害ではなく、緊急に支援と保護を必要としている。ミャンマー国民、少数民族、市民社会が逆境に直面しながらも示している並々ならぬ抵抗は、不可欠な人道支援を届ける上での彼らのリーダーシップを証明している。NUGが地震救援を促進するために一方的に停戦を即座に宣言したことは、軍事作戦の中止を呼びかけるにあたっての軍事政権の継続的な暴力と対応の遅れたとは鮮明な対照をなしている。

国際社会による人道支援活動の正当性と信頼性は、人道支援が原則に則り、断固として、説明責任をもって実施されるか否かにかかっている。国際社会は、ミャンマーの軍事独裁政権を強化するような人道支援を許した過去の過ちを繰り返してはならない。

世界中の労働者を代表する労働組合組織として、我々はミャンマーの人々との揺るぎない連帯を再確認し、この人道危機を終結させるための即時かつ持続的な国際的圧力を求める。

この地震は、軍事政権による残忍な殺人、強制労働、強制移住、弾圧の暴挙をすでに耐え忍んできた地域社会を直撃した。だが、この惨状にもかかわらず、ミャンマーの人々は不屈の精神、決意、団結力を示し続けている。彼らの決意は、世界中の労働運動に大きな力を与えている。国際社会は、明確に、断固として、遅滞なく、正義と人間の尊厳の側に立って、ミャンマーの人々と共に立ち上がる必要がある。

国際建設林業労働組合連盟(BWI) 国際労働組合総連合(ITUC)
教育インターナショナル(IE) 国際食品関連産業労働組合連合会(IUF)
国際家事労働者連盟(IDWF) 国際公務労連(PSI)
インダストリオール・グローバルユニオン OECD 労働組合諮問委員会(TUAC)​​
国際ジャーナリスト連盟(IFJ) UNI グローバルユニオン
国際運輸労連(ITF)  

UNI、アマゾンのEU公共契約への入札資格のはく奪を呼びかけ

米欧貿易関係の緊張が高まる中、UNI欧州は欧州諸機関に対し、米国企業との公共調達契約(アマゾンウェブサービス=AWSとの契約を含む)の包括的な見直しを行うよう強く求めている。トランプ米大統領が2025年4月2日にEU輸出品に対する包括的な関税を発表する予定であるという報道を受け、UNI欧州は、欧州が自国の経済主権、民主的価値、労働者の権利を保護するための断固とした措置を講じる必要があると確信している。

4月1日、欧州委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は「強力な報復策」を示唆する発言を行い、米国のテック企業を公共調達契約から除外するなど、米国のサービス部門における黒字を標的にする可能性がある。AWSは、2019年から2021にかけて13億ユーロ以上の公共契約を獲得し、2020~2022年の間には、さまざまなEU総局との間で結んだ契約で約3000万ユーロを獲得している。

同社は一貫して、欧州の社会モデルを支える原則そのものを軽視してきた。世界中で、アマゾンは労働組合に対して攻撃的な悪名高いキャンペーンを展開し、労働者の団結権、団体交渉権といった基本的な権利を否定してきた。このような行動は、労働の尊厳、社会対話、公正な労働条件に対する権利を掲げる欧州の価値観とは完全に矛盾したものだ。これらの原則を積極的に侵害する企業と公共契約を結ぶことは容認できない。最近の調査では、EU市民の83%が、組合潰しや低賃金企業を公共契約から排除すべきだと回答している。

さらにアマゾンは、欧州議会への出席を繰り返し拒否し、ついには同社のロビイストバッジが取り上げられるまでに至っており、欧州機関と誠意を持って関わる意思があるのかという重大な疑念が生じている。このような結果に直面したのは、モンサントという企業だけである。これは、アマゾンがEUのガバナンスと説明責任を軽視していることの深刻さを浮き彫りにしている。

アマゾンの経営陣の政治的信条も厳しく精査されるべきである。創業者ジェフ・ベゾス氏とアンディ・ジャシーCEOの下、アマゾンはトランプ政権と密接に連携している。トランプ政権は、貿易戦争から欧米の同盟関係の意図的な弱体化まで、欧州の利益に敵対する政策を公然と追求している政府である。EUは、アマゾン経営陣が再び欧州の社会モデルに対する義務よりもワシントンへの政治的忠誠を優先するリスクを無視することはできない。

とりわけ、アマゾンが米国の国家安全保障機構と深く関わっていることは、欧州のデータ保護に関して重大な懸念を提起している。AWSは、情報機関を含む米国政府の主要な請負業者であり、アマゾンのサーバーに保存されている欧州の機密情報が、米国の政治的または安全保障上の利益から保護されていると信じるに足る理由はない。大西洋を挟んだ貿易関係に敵対的な力学が現れていることを踏まえると、AWSに欧州の重要なデータを管理させることは容認できないリスクをはらんでいる。

このような背景を踏まえ、我々は欧州委員会およびその他の関連機関に対し、以下の措置を検討するよう呼びかける。

  • AWSとの既存および計画中の公共契約について、徹底的な見直しを行う。
  • 公契約の締結及び継続にあたっては、労働者の権利に対する同社のこれまでの経緯を重要な基準として考慮する。
  • 団体協約の交渉や実施を拒否する企業が公共契約から排除されることを保証する。
  • EUの中核的価値を損なう企業に公的資金が渡らないよう、既存の規制手段の利用を検討する。

欧州連合には、戦略的な自立性を維持する義務と手段がある。欧州の強みは、その経済規模のみにあるのでなく、社会的な公正さ、民主的ガバナンス、人権の尊重に対する取り組みにもある。公共調達は、これらの慣行を反映したものでなければならない。デジタル領域における主権、労働者の権利、民主的価値を、これら3つすべてに対して敵意を示してきた企業の手に委ねるわけにはいかない。


インドで医療および保健所・保育所の労働者の声を発信

インドのUNI加盟組織であるジャールカンド州政府職員連盟 (JSNGEF)とジャールカンド州医療・アンガンワディ職員連盟(JSHCAEF)は、州都ラーンチーのラジェンドラ医科大学キャンパスで強力な合同会議を開催した。数百人の医療労働者とアンガンワディ(地域の保健所と保育所を兼ねた施設)労働者が集まり、ケア部門における差し迫った課題に取り組み、労働者の権利強化を求めた。

アショク・クマル・シンJSNGEF書記長兼JSHCAEF州会長)、I.B.ラニ・カルコー氏、ディレンドラ・プラサド氏、スシャント・クマール・サーフ氏、レカ・マンダル氏、デヴァンティ・デヴィ氏、プラヤグ・プラサド・ヤダヴ氏などの組合指導者が、賃金改善、安全な労働環境の強化、人員増強の緊急の必要性を強調する印象的なスピーチを行った。

COVID-19パンデミックから5年を迎えるにあたり、アショク・クマル・シン氏は、最前線で働く医療スタッフとアンガンワディ職員の絶え間ない献身を称えた。また、労働者の権利に対する労働組合の揺るぎないコミットメントを強調し、こうした取り組みを推進するUNIケア部会の継続的な支援を称賛した。

アショク・クマル・シンJSNGEF書記長はスピーチの中で、「COVID-19パンデミックから5年という節目を迎える中、危機管理において現場労働者、医療スタッフ、アンガンワディ職員が果たした重要な役割」を強調するとともに、UNIケア部会が労働運動を推進するために継続的な支援を行っていることに深い感謝の意を表した。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「労働組合は、インドの医療従事者とアンガンワディ労働者の権利擁護において目覚ましい役割を果たしてきた。公正な賃金、人員配置の強化、安全な労働条件の確保に向けた組合の絶え間ない取組みは称賛に値する。社会を支えるアンガンワディ労働者は、当然しかるべき尊厳を持ち、尊重され、労働条件を改善されるべきだ。我々はこうした労働者の要求を継続的に支持し、相応の評価と権利を得られるよう、たゆまぬ取組みを続けていく」と発言した。

組合の要求
医療・福祉部門における労働条件の改善を目指す5つの主な要求を中心に、議論が展開した:

  1. 公正な賃金と手当-労働者が相応の報酬を受け取れるようにする。
  2. 人手不足への対応-業務量の圧迫を軽減し、サービスの質を高める。
  3. 職場の暴力とハラスメントの防止- すべての人にとって安全で尊厳ある環境を作る。
  4. 平等の促進- 移民労働者と非移民労働者の両方の労働条件を改善する。
  5. 労働組合による代表権の拡大-労働者に力を与えるための団体交渉権の強化

この会議では、労働者の権利を擁護する上での連帯の力が強調された。JSNGEFとJSHCAEFは、公正な賃金、労働条件の改善、雇用保障を求めて闘うことを再確認した。UNI ケア部会や他の関連組織と協力し、両労組は引き続きケア部門に意義ある変化を求め、 医療・アンガンワディ労働者の声が聞き入れられ、尊重されるよう、取組んでいく。


UNIとBNPパリバのグローバル協定、台湾の事案を解決

BNPパリバ台湾の従業員が、UNIとBNPパリバの間で締結されたグローバル協定に基づく介入により、2025年3月17日に停職処分を解除された。

同行で選出された5人の従業員代表のうちの1人であるウー氏が、組織化に向けて動いていた際に、会社のリソースを不正に使用したとして2025年1月3日に停職処分を受けていた。

最近UNIとBNPパリバが締結した4年間のグローバル協定の規定により、現地およびグローバルレベルでの連携した議論が進められ、問題は解決に至った。停職処分が解除されたことを受け、ウー氏は労働省に提出していた不当労働行為の申し立てを取り下げた。

同行は台湾で約300人の従業員を雇用しており、5人の従業員代表が定期的な社内の社会対話セッションを通じて現地の経営陣と関わっている。

このような体制が確立されているにもかかわらず、ウー氏が2024年12月に組合結成の可能性を探るため、労働者の権利に関する情報や台北労働当局からの公式通知を同僚たちにEメールで共有したところ、現地経営陣が調査に乗り出した。この調査が最終的に同氏の停職処分につながった。

UNI加盟組織である台湾金融労組(TFFU)は、このプロセス全体を通じてウー氏を支援し、グローバル協定を通じたUNIの介入を要請した。

さらに心強いことに、BNPパリバ台湾の人事部とTFFUは、共同での労働教育セッションや組合結成に関する情報提供など、連携の道を模索し続けている。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長はこの成果を称賛し、「グローバル協定に設けられた新たな改善規定のおかげで、今回の事例は近年最も迅速に解決された事案のひとつだ。和解に至ったウー氏と現地経営陣を祝福するとともに、特にTFFUの果たした役割に感謝したい。BNPパリバ台湾における組合結成に向けたあらゆる取組みを支援していきたい」と述べた。

写真:2025年2月13日、BNPパリバ経営陣がTFFU幹部と会合。左から:アンドリュー・リンBNPパリバ台湾人事部長、ハン・シュアシャンTFFU書記長、ブルーノ・ブサードBNPパリバ台湾本部長、チャン・フーチTFFU委員長、カッタ・チョウTFFU副書記長


米国で数千人の郵便労働者が結集、民営化に反対の声

2025年3月23日、米国で数千人の労働者が、郵便事業の解体に「断固反対」の声を上げるために街頭に繰り出した。

外勤労働者で構成される UNI加盟組織の全米郵便労組(NALC)は、トランプ政権による米国郵便公社(USPS)の民営化の脅威を受けて、3月23日(日)に全米の各都市で集会を主催した。

ロサンゼルスの集会で発言したブライアン・レンフロNALC委員長は、政府の動きは全米64万人の郵便労働者と、USPSに関連する800万の雇用に対する攻撃であると非難し、「米国経済の中心となる機関、5150万の地方世帯および企業、そしてUSPSを利用する3億人の米国市民に対する攻撃だ」と続けた。

集会は、退任するルイス・デジョイ郵政公社総裁が、イーロン・マスク氏の「政府効率化省」と協力し、米国郵便公社(USPS)から1万人の雇用と数十億ドルの予算を削減することに合意した後に開催された。

抗議活動には、政治的立場を問わずさまざまな政治家が郵便労働者の支援に駆け付け、「徹底抗戦!」「米国の郵便は売り物ではない」「民営化反対!」などと書かれたプラカードを掲げた。

NALCは「米国郵政公社の指導部の排除、規制監督の廃止、郵便事業の分割に関するあらゆる計画に反対する」としている。

連帯を示すため、UNI加盟組織で米国の内勤郵便労働者の組合であるAPWUのマーク・ダイアモンドスタイン委員長も、メリーランド州シルバースプリングでNALCの組合員たちとともに、リズ・シュラーAFL-CIO会長とともに集会に参加した。

APWUは3月20日にも独自のアクションデーを開催し、何千人もの郵便局員が参加した。ワシントンD.C.での集会で、ダイアモンドスタイン委員長は「我々は、この国の人々に、我々の郵便サービスが本当に危機に瀕していることを警告している。これは1日で終わるものではなく、継続的な闘いの始まりだ」と訴えた。

コーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は、「郵便局員は公共サービスの生命線であり、どんなに辺境の地であっても、すべての家庭をつないでいる。USPSを解体しようとする試みは、無謀であるだけでなく、民主主義そのものへの攻撃だ。我々はNALCおよびすべての郵便労働者と団結し、はっきりと声を大にして叫ぼう。USPSに手を出すな!」


マイクロソフト・ルーマニアが初の団体協約を締結

マイクロソフト・ルーマニアの労働者は、初の団体協約に調印し、1,500人を超える従業員は、組合代表を通じてより強力な権利、保護、および福利厚生を獲得した。2年間有効のこの協約は、SLTC(テレコム労組)がテック部門の労連ANTICと連携して交渉した。

ルーマニアの大手多国籍テック企業における労働組合として初めてのブレイクスルーを成し遂げたことになる。ルーマニアでは近年まで、民間部門における労働組合の結成には大きな障壁があった。

背景として、2022年に同国の社会対話法が改正され、民間部門の労働者が組織化しやすくなったことが挙げらえる。2024年初頭にマイクロソフト・ルーマニアで労働組合が結成されたが、裁判所による正式な組合承認にもかかわらず、会社側は組合に反対し、当初は従業員代表との交渉を試みていた。数か月にわたる遅延の後、2024年9月にようやく交渉が開始され、その後30回を超える厳しい交渉を経て、2025年1月に協約が締結した。この協約は3月にルーマニア当局に正式に登録され、正式なものとなった。

テック労働者の新たな基準
今回の協約により、マイクロソフト・ルーマニアの従業員には幅広い改善がもたらされる。
●優れた医療サービスの利用
●充実した社会給付
●職場での交渉における法的保護の強化
●メンタルヘルスおよび燃え尽き症候群の予防計画(追加の有給休暇を含む)
●グローバルな基準に準拠した競争力のある財務規定
●キャリア成長を支援する専門研修およびリスキリング計画

またこの協約では、新たに発生する問題に対処し、急速に変化するテック業界の状況に適応するため、労働組合と経営陣が四半期ごとに定期的に会合を開くことも定められている。人工知能やその他のテクノロジーが仕事の世界を急速に変えつつある中、マイクロソフト・ルーマニアにおける協約は、団体交渉がテック業界で働く人々の公平性、安定性、機会を確保するための重要な手段であり続けていることを示している。


北米のビデオゲーム開発の労働者、全米通信労組の下で業界全体の組合を発足

米国とカナダのゲーム開発に携わる労働者が、United Videogame Workers-CWA Local 9433を結成した。アメリカ音楽家連合(AFM)と提携する全米通信労組(CWA)による、直接加入可能な業界全体を網羅するビデオゲーム労働組合だ。

この強力な新組織は、サンフランシスコで開催されたビデオゲーム業界の専門家を対象とした世界最大の業界イベントである2025 Game Developer Conferenceで発表された。

UVW-CWAのミッションステートメントには「我々の使命は、自分たちを歯車のように扱う人々から、我々の生活、労働、情熱を取り戻し、同僚を力づけること、解雇された人々、フリーランサー、失望した契約社員、権利を剥奪され疎外された人々、この業界を支えるために目立たないところで働く労働者たちと手を結ぶこと。(…中略…)我々は、目先の利益を追い求めるのではなく、才能を育み、未来に投資する、我々のために機能するゲーム業界を創り出していく。ゲームを作るのは我々自身。我々がどのように働くかを決めるのは我々でなければならない」と書かれている。

またUVW-CWAの結成は、2020年以降、6,500人以上のテックおよびビデオゲーム開発に携わる労働者の組合加入を支援してきたCODE-CWAの5周年記念にも重なっている。

トム・スミスCWA組織化担当シニア部長は「この組合は決して単独で突発的に結成されたのではなく、何年にもわたって団結することの意味を問い続け、世界最大の収益を誇る業界の一つで力を取り戻すために闘ってきた何千人ものビデオゲーム労働者による積み重ねられた努力の成果だ(…中略…)これらの労働者は、果敢に行動を起こし、我々が愛するゲームの裏方である労働者のために力を結集しているのだ」と語った。

UVW-CWAの立ち上げの一環として、組合員は、ビデオゲーム業界で働くすべての労働者、特にレイオフの危機に直面している労働者の尊厳と雇用保障を求める嘆願書への署名を集める予定だ。ビデオゲーム業界は、近年収益が大幅に増加している世界で最も急速に成長しているエンターテインメント業界の1つである。

業界全体では、2023年に10,500人以上の雇用が失われ、2024年にはさらに14,600人の雇用が失われた。GDC 2025 State of the Game Industry(ゲーム業界の現状を示す報告書)によると、2024年に解雇されたと報告したゲーム開発に関わる労働者は、調査対象の10%を超えた。30以上のスタジオが全従業員を解雇し、親会社によって閉鎖された。その中には、マイクロソフトやソニー・インタラクティブエンタテインメントといった最大かつ最も収益性の高い企業も含まれている。

請願書の全文は こちら。

直接加入の組織化(プレマジョリティー・ユニオニズムとも呼ばれる)によって、フリーランサーや近年レイオフされた何千人ものビデオゲーム労働者等が、従来の組合認証プロセスで使用者が課す障害や手続きによるタイムラグなしに業界全体で力を結集することが可能になる。また、労働者が一つのビデオゲームスタジオにとどまらず、共通の懸念事項に対処することも容易になる。

クロード・カミングス・ジュニアCWA委員長は、「UVW-CWAの結成は、ビデオゲーム業界で働く人々が業界内で力を蓄えるのを支援するという、我々の活動における次のステップとして非常に喜ばしい」と述べ、「ビデオゲームスタジオの統合が進むにつれ、ゲームに生命を吹き込む創造性、献身、スキルを持つ労働者は、ますます二の次になってきました。彼らは、企業の経営陣が持続可能な将来を犠牲にして目先の利益を追求する中で、レイオフと再雇用という終わりのないサイクルにさらされている」と指摘した。

カリー・リベックUNIシニアコーディネータは、「ビデオゲーム業界を変革する世界的な動きは、さらに強固なものになった(…中略…)世界中のビデオゲーム労働者は、過酷な労働分化による搾取、不安定な契約、そして、彼らの多大な献身や才能に釣り合わない不十分な報酬を拒絶している。我々は力を合わせて、画期的なゲームを開発するだけでなく、公正さと卓越性の新たな基準となる職場づくりに尽力していく」と強調した。


労働者の権利を強化する人権デューディリジェンス・コンピテンス・センターを開設

2025年3月20日、世界の労働組合とドイツ政府代表は、今年後半に開設予定の「人権デュー・ディリジェンス・コンピテンス・センター」の設立を正式に発表する。同センターは、グローバルなバリューチェーンや企業活動全体で労働者の権利を確保するため、サプライチェーンにおける企業のデューディリジェンス義務に関するドイツ法やEUの企業持続可能性デューディリジェンス指令(CSDDD)などの国内法・EU法を活用する労働組合を支援する。

UNIとインダストリオールは、ドイツのプロジェクト・パートナーであるフリードリヒ・エーベルト財団(FES)とドイツの労働総同盟 DGBとともに活動しており、初期資金はドイツ連邦経済協力開発省(BMZ)が支援するGIZプログラム「グローバル連帯イニシアティブ」から提供された。

アルケ・べシガーUNI副書記長は「ドイツや欧州における任意のガイドラインから人権デューディリジェンスの義務化への移行は、世界の労働者の権利にとって画期的な出来事。我々は今、多国籍企業がバリューチェーンや事業全体にわたって人権を尊重することに対して真に責任を負うべき法的枠組みを手に入れた。この転換は、労働者の権利を擁護する世界の労働組合運動の能力を大きく押し上げるだけでなく、競争の土俵を平らにすることによって企業にも役立つ。この転換は、世界中の労働者を弱い立場に置く破壊的な底辺への競争にブレーキをかけるものだ」と語り、その意義を強調した。

3月20日のイベントでは、組合指導者、政策立案者、使用者が、デューディリジェンス法がグローバル・サプライチェーンをより弾力的で公正かつ説明責任のあるものにするためのセンターの役割について議論する。

アトレ・ホーイ・インダストリオール書記長は、「グローバルな労働組合運動は、人権デューディリジェンス法を活用し、世界中で労働者の権利を強化することに強い関心がある。他のグローバル・ユニオンと協力することで、ドイツなどのこれらの法律が生まれた国の組合と、人権侵害が最も蔓延しているサプライチェーンの組合との間のギャップを埋めることができる。新しいコンピテンスセンターは、人権デューディリジェンス義務がグローバル・バリューチェーン全体の労働条件の具体的な改善につながるよう、能力構築と法的専門知識を提供する重要なリソースとなる」と語った。

ヤスミン・ファヒミDGB書記長は「強力な法律が労働者に真の変化をもたらすためには、強力な連携が必要だ。人権デューディリジェンス・コンピテンス・センターの設立は、法的枠組みを具体的な行動に移す中での、労働組合、連邦経済協力開発省、FES財団の連携の力を証明するものです。専門知識とリソースを結集することで、このセンターは人権デューディリジェンス法が単なる机上の空論ではなく、グローバル・サプライチェーンにおける労働者の権利と企業の説明責任を強化する強力なツールとなることを保証することになる」と述べた。

UNI、インダストリオール、DGBで構成されるセンターの運営委員会は、以下3つの主要目標に焦点を当てる:

  1. 人権デューディリジェンス法を導入している国(ドイツを皮切りにグローバル・サプライチェーン全体)で労働組合の能力を構築し、労働者の権利擁護において企業のデューディリジェンス義務をより効果的に活用できるようにする。
  2. 優先順位の高いバリューチェーンにおいて、労働者の権利を保護し違反を防止するために 人権デューディリジェンスを利用した戦略的介入を支援する。
  3. 企業や政策立案者による効果的な人権デューディリジェンスの実施を提唱する。

幅広い代表性と連携を確保するため、労働組合や専門家を顧問グループに招き、センターの戦略策定や必要な行動の調整に役立てる。
コンピテンス・センターはオランダの非営利財団として登録され、事務所を持たずにバーチャルに運営される。2025年第4四半期に正式に発足する予定である。

背景
ドイツのサプライチェーン・デューディリジェンス法は2023年1月から施行されており、当センターの活動の重要な焦点となる。サプライチェーン法では、大企業(従業員1,000人以上)に対し、グローバルな事業活動やサプライチェーンにおける人権侵害や環境破壊のリスクを特定、緩和、防止するための人権デューディリジェンスの実施を義務付けている。

EUの企業サステナビリティ・デューディリジェンス指令(CSDDD)は2024年6月に採択され、2026年以降すべてのEU加盟国が実施しなければならない。CSDDDが施行されれば、センターの任務は拡大される。2025年2月、欧州委員会は、CSDDDを含む複数のサステナビリティ関連法を改正する「オムニバス提案」を発表した。オムニバス提案の目的は官僚主義を削減することだとされているが、提案されている改正案は指令の主要な条項を弱めるものであり、労働組合や市民社会団体からはオムニバス提案に大きな反対の声が上がっている。


イタリアでイケア従業員が大規模なストライキを実施

イタリアのイケア従業員が2025年3月半ばの週末に24時間ストライキを実施し、労働組合によると一部店舗では80%以上の従業員が参加した。UNI加盟組織のFILCAMS CGIL、FISASCAT CISL、UILTUCSが呼びかけた今回のストでは、3月15日に数千人の従業員が職場を放棄し、複数の店舗で業務が停止した。ミラノ、ローマ、ナポリのイケア店舗では大規模な抗議デモが行われ、公正な賃金とより良い労働条件を求める数百人のデモ参加者が結集した。

このストライキは、2018年以降宙に浮いたまま失効状態となっている団体協約の更新をイケアに迫るキャンペーンの一環だ。18か月にわたる交渉にもかかわらず、イケアは有意義な話し合いに応じず、主要な要求を拒否している。

労使紛争の主な問題
イケアはイタリア国内の40店舗、8つの遠隔カスタマーサービス拠点、2つの配送センター、および本社で約7,500人の従業員を雇用している。労働組合は、以下を含む複数の懸念を提起している。
●不平等な賃金:新規採用の従業員は、同僚と同じ業務を行っていても、賃金が低い。
●キャリア形成の欠如:イケアは職業能力開発の機会を縮小している。
●病欠に対する保護縮小:イタリアでは一般的な慣行に反して、イケアは病欠1日につき医師の診断書提出の義務化を提案している。
●休日出勤の義務化:従業員は祝祭日にも出勤を求められ、公私のバランスが崩れている。
●組合に対する弾圧と雇用保障への懸念:イケアは、都市部の小規模店舗における組合活動を制限し、追加の労働時間を提示せずにパートタイム契約の割合を高く維持し、地元の労働代表者との関わりを最小限にしているとして批判されている。

継続中の労働者の行動
2025年3月15日のストライキは、2月24日の24時間ストライキ(複数のイケア店舗で抗議行動が行われた)に続く過去最大の動員であった。3月17日には、イケアの遠隔地のカスタマーサービス拠点および本社の労働者もストに参加し、交渉の場に戻るよう同社への圧力を強めた。

多くの労働者が参加したものの、イケアは未だに組合の要求に応えていない。組合側は、イケアが公正な交渉に応じない限り、さらなる動員を行うと警告している。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、ストライキ中の労働者たちに連帯を示し、「イタリアのイケア労働者は、強力なメッセージを発信している。公正な団体協約を勝ち取るまで、決して諦めないというメッセージだ。今回のストライキには多数の従業員が参加し、団結と決意、そして強さを示した。イケアは従業員を無視するのをやめ、誠意を持って交渉のテーブルに戻らなければならない。公正な賃金、雇用の安定、組合の権利の尊重は、妥協の余地がない。オランダからイタリアまで、イケアの従業員は反撃に出ている。UNIは、彼らをあらゆる面で支援していく」と語気を強めた。


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