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韓国フレゼニウス・メディカルケア労組、初の団体協約を締結

2020年6月初め、韓国フレゼニウス・メディカルケア(FMC)労組は、フレゼニウスと初めて団体協約を締結したと発表した。初の協定によって、韓国の労働者の生活改善、組合の権利の保障、韓国FMC労働者の労働条件改善が期待される。

新たな団体協約には、公正な賃金、福利厚生、労働安全衛生、人権に基づく安定した枠組みが規定されており、ハラスメントからの保護やジェンダー平等も含まれる。また、組合活動家が「就業時間中に」組合の権利を行使することを認めており、団結権も保障される。

アルケ・ベシガーUNI副書記長は、「長年にわたる闘争が、ようやく韓国FMCの皆さんのために実を結びつつある」と喜んだ。「我々UNIファミリーは、誇り高く実効性ある韓国の労働運動を支援し強化していく」と述べた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「韓国フレゼニウスFMC労組の成功は、韓国の労働運動にとって新たな節目となる。アジアの他地域や世界の仲間を勇気づけるだろう」と述べた。

組合にとって団体協約は、感動的な節目として祝うだけでなく、UNIや韓国民主医薬労組(KDPU)等からの大きな支援に感謝を示す機会でもあった。韓国FMC労組は、イ・ヨンドク議員の尽力に感謝すると共に、今年2月、組合行動と合わせて協約締結に向けた最後の一押しをしたルーベン・コルティナUNI会長、アルケ・ベシガーUNI副書記長に謝意を示した。

キム・キュナン韓国FMC労組委員長は、「これは歴史的な協約であり、現場の労働者にとって大きな良い変化をもたらすだろう」と期待した。

この協約では、時間外労働について明確に規定され、更に年間150万から1000万ウォンに及ぶ画期的な福利厚生も設けられている。


UNI世界女性委員会、コロナ禍で多くの役割担い奮闘する女性労働者の声を共有

6月23日、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大を受け延期となっていたUNI世界女性委員会が、約3時間に渡りオンラインで開催された。今回は特別に世界女性委員だけでなく各地域の女性委員や加盟組織の女性組合役員にもオブザーブ参加が奨励され、世界各国から約130人が参加し、コロナ危機の中、各国の様々な産業で働く女性達が直面している課題について共有した。日本からは、UNI Apro女性委員会副議長を務める景中悠紀損保労連事務局次長が金融部門を中心に働く女性達へのコロナ危機の影響について日本の状況を報告した。また、UAゼンセン、JP労組からもUNI Apro女性委員及び国際担当者がオブザーブ参加した。

冒頭の挨拶でパトリシア・ナイマンUNI世界女性委員会議長(南アフリカSACCAWU)は、コロナ危機の中で女性に多くの役割が科され、ストレスが増大しているが、人間は社会的な存在であり心のケアが重要だと述べた。また、米国から始まったBlack Lives Matter(黒人の命も大切だ)運動にも触れ、世界女性委員会としてジェンダー差別のみならず人種差別の問題にも取り組んでいくと連帯を示した。クリスティ・ホフマンUNI書記長は、コロナ禍において健康上の危機、経済的な危機が進行し、女性はこうした危機のしわ寄せを最も受けているが、このような時代だからこそ、労働組合の力を高め、存在を可視化し、未組織労働者を取り込み、彼らが抱える課題を解決していくことが重要だと強調した。

COVID19と女性労働者への影響

各地域議長及び女性委員からの報告が行われた。コロナ危機の中、女性は多くの産業でエッセンシャルワーカーとして前線で働いているにも関わらず、男性に比べ低賃金で、個人防護具(PPE)へのアクセスも十分でなく、常に感染のリスクにさらされていること、また、ロックダウンで学校が閉鎖となったために、これまでの家事・育児に加え、学校教育の担い手という役割も課されていること、移動が制限される中で家庭や職場での暴力も増えていること等が共通の課題として報告された。

ILO190号条約及び206号勧告の批准状況

2019年6月に成立したILO190号条約及び206号勧告の批准状況、関連してこの間にUNI機会均等局が他のGUFやITUCと共同で開催したウェビナー等の活動及びキャンペーンについて、ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長が報告した。同条約はこれまでにウルグアイが批准し、スペイン、アルゼンチン、フィジー、フィンランド等も批准に向けたプロセスを進めている。続いて挨拶したデニス・マクガイア前UNI世界女性委員会議長からも、新型コロナウィルスのパンデミックにより女性に対する暴力が増えている中、以前にも増して各国が同条約を批准する重要性が高まっていることが強調された。参考: ILO第190号条約チラシ

ワークライフバランス・アンケート

全UNI加盟組織を対象にCOVID‐19パンデミックが労働者のワークライフバランスに与える影響について調査するため行われたオンライン・アンケート結果の一部が共有された。約4800人(うち約3100人が女性)が回答し、家事や育児の負担に加え、学校に代わり家庭で教育を行う等、女性がより多くの役割を担っている実態が分かった。また、オンライン・コミュニケーション・ツールの活用が促進されたことにより、自らのデジタル・リテラシーが高まったという副次的な効果も見られた。調査結果の詳細については、近く加盟組織に共有される。


世界の映画・テレビ産業の安全な再開に向けて

映画・テレビ製作におけるコロナ後の対策に関するFIA/UNIメディア部会共同声明

22か国、50万人以上の実演者・撮影クルー等を代表する34組織がグローバル・ウェビナーに参集し、ワクチンが未だ開発されていない中でのコロナ後というシナリオで、映画・テレビ製作を再開するにあたり、優良事例を共有した。

かつてないほどの連帯と協力の精神をもって、国際俳優連盟(FIA)及びUNIメディア娯楽芸術部会(UNI MEI)の加盟組織は、この数週間、映画・テレビ製作が次第に再開される中、実演者・撮影クルー等のための、妥協のない科学的根拠に基づく安全衛生基準を促進するため不眠不休で取組んできた。

娯楽産業労働者の生活は新型コロナウィルス感染拡大防止のロックダウン措置によって経済的・社会的に厳しい影響を受けており、労働組合及びギルドは新しい日常に戻ることを歓迎する。しかし、同時に不要なリスク防止のため製作手順を調整する覚悟もある。この前例のない健康への恐怖は先が見えない。急いでも安全は確保できない。

世界のテレビ・映画部門の収益は毎年およそ5400億米ドル、何百万人も雇用し、多くのフリーランサーや個人事業主と契約している。3月以降、世界中のあらゆる製作は中断或いは延期された。労使で設立した連帯基金や、経済的支援プログラム、公的な失業手当等によって、仕事の中断の影響は軽減されたものの、映画・テレビ番組製作への持続可能な投資の確実性を取り戻すには、安全に製作を再開するしかない。

ウェビナーでは、オーストラリア、フランス、英国、米国の組合やギルドが交渉した4つの安全ガイドラインが示された。それらのガイドラインでは、検査から、俳優・撮影クルー・製作スタッフ等の保護、スタジオ及びロケ現場での撮影日数の調整等、製作のあらゆる行程における様々な問題の詳細が取り上げられている。

最近は、新型コロナウィルス防止の特別な対策を周知・アドバイスし、実施をモニターし徹底するための特別な安全衛生部署の設置も当然ながら不可欠となっている。中核となる実演者・撮影クルーの周囲にセキュリティの層を設置すると共に、現場で陽性の検査結果が出た者には有給病気休暇が与えられるようにすることも重要である。収入を失うことを恐れて、名乗り出ることを恐れてはならない。ウィルス感染リスクが高いと思われる者も含め、全ての年齢の実演者に公平な配役の機会を担保するよう、特別な取り決めも推奨される。

今後も、FIA及びUNI MEIは、国内及び国際レベルの同産業のステークホルダー及び関係当局と連携し、新型コロナウィルス対策として最高水準の安全手順を促進する加盟組織の取組みを支援していく。

FIA会長 フェルネ・ダウニー(カナダACTRA:俳優組合)は語る。「実演者は製作プロセスの中心におり、仕事に戻りたいと願っている。しかし、安全性が確信できるまでは戻れない。組合やギルドは、懸命に知見を共有し、現場で、最良の科学的調査に基づく最高の安全基準を促進するよう取組んでいる。これらの手順が適切に実施されれば、世界中の観客に新しいコンテンツを届けることができると信じている。UNI MEIや姉妹労組との素晴らしいコラボレーションを評価すると共に、私たちのパートナーシップを深め、前進していきたい。」

UNIメディア部会議長 マシューD.ローブ(米国IATSE:国際舞台演劇映画組合)は、「俳優や撮影クルーを最大限守り、我が産業の持続的な再開を果たすには、世界中の組合やギルドの協力が不可欠だ。FIA及びその加盟組織の仲間との連携の継続に期待している。国境を越えて定期的に情報・専門性・経験を交換することによって、どの組合も、組合員を安全に仕事に復帰させる能力を高めることができるだろう」と述べた。


フェイスブックの組合潰しツールはテック企業全般に蔓延する問題

フェイスブックが、職場用アプリの新しい管理機能は組合潰しのツールとして使える可能性があると発表した後、同社への批判が殺到している。

テック企業をはじめ、サービス産業の労働者を幅広く代表するグローバルユニオン(国際産業別労働組織)の1つであるUNIは、このような議論が起こるのも、フェイスブックやテック産業全体で、結社の自由という権利が無視されていることを表していると指摘した。

「フェイスブックのネットワークでは、反民主的で甚だしく危険な表現が可能だが、企業がフェイスブックの新しい社内コミュニケーションアプリを利用した場合、例えばクライアント企業が抑圧したいかもしれない用語として、“組合結成”という言葉を一例に挙げた。批判を受け、フェイスブックは、根拠のない発言ミスだったと言い訳をしたが、そのような背景があることは明らかだ。フェイスブックは、ウォルマート、スターバックス等のクライアント企業の反労組的行為で儲けようとしている。その上、組合潰しは全く問題がなく容認できることだと信じている。だからこそ、うっかりとは言え平然とそんなことが言えるのだ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は憤慨する。

フェイスブックは、直接雇用の従業員による組合結成を妨げてきた。現在、米国のフェイスブックの請負業者は、悪意のある反労組キャンペーンに遭っている。

「フェイスブック、グーグル、アマゾンその他テック企業のトップは、彼らの公言が世界を変えるほど影響力があることをもっと自覚し、自らの見解に沿って行動する時だ。まず、自社及び請負業者の労働者の権利を抑圧することを止めるべきだ。従業員が組合をつくりたいという意思や努力に反対しない、と約束しなければならない」とホフマンUNI書記長は訴えた。

最近、アマゾンウェブサービスの前副社長、ティム・ブレイ氏がUNI主催のグローバル・アマゾン労組同盟のフォーラムで、アマゾンをはじめテック企業になぜ組合が必要かを力説したところだ。


歴史的なILO第190号条約採択から1周年

ILO第190号条約採択1周年を記念して

この6月21日で、ILOが、仕事の世界における暴力やハラスメントを撲滅するため、第190号条約を圧倒的多数で採択して1年を迎えた。この画期的な国際条約を補足する、第206号勧告も採択された。この条約及び勧告は、仕事の世界における暴力やハラスメントから労働者を守るための国際的な法的枠組みとなった。

国連の統計では、15歳以上の女性の35%(世界全体で8億1800万人)が家庭内、コミュニティ、職場等で性的或いは身体的暴力を受けたことがあると示されている。3か国中1か国以上で、職場における性的嫌がらせを禁じる法律がなく、2億3500万人の女性が保護されていないと推測される。

ジェンダーに基づく暴力は、個人悪というより制度的悪である。被害者は、ジェンダー、性自認、性的指向、階級、人種等、様々な理由によりターゲットとされる。労働者は被害を訴えれば、失職したり更に酷い暴力を受けたりするかもしれないと恐れ、追い詰められてしまう。このように力のアンバランスがあるため、使用者は、従業員に家族も養えないようなわずかな賃金しか払わず、安全でない職場を放置し、職場における暴力やハラスメントの文化を増幅させてしまう。

条約が採択されてから、ウルグアイが唯一批准した。また、スペイン、アルゼンチン、フィジー、フィンランド等の国が批准に向けた手続き中である。

「新型コロナウィルスのパンデミックにより女性に対する暴力が増えている中、以前にも増して各国がこの条約を批准する重要性が高まっている。各国政府は世界的な健康危機の影響を抑えることに全力をあげているが、暴力及びハラスメントの根絶が優先順位から落とされることがあってはならない」と、ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は訴えた。「加盟組織と共に、できるだけ多くの国に条約批准を働きかける取組みを継続していく。この条約の実施を止めることはできない。」

加盟組織による各国政府へのロビー活動を支援するため、UNIは他のグローバルユニオン(国際産業別労働組織)と連携し、#itcanchangelives(#人々の生活を変えることができる)をスローガンとしたキャンペーンを展開している。力を合わせて、条約の批准と実施を実現させよう!

ILO第190号条約リーフレット


国際労働運動は一丸となって「黒人の命は大切」を支持

国際労働運動は、「黒人の命は大切」運動を支持して、共に立ち上がるだけでなく、共に行動を起こしている。

UNIをはじめとするグローバルユニオン(国際産業別労働組織)とITUC(国際労働組合総連合)で構成されるグローバルユニオン評議会(CGU)は、世界の殆ど全ての国々の労働者を代表する。6月17日、CGUは、制度化された人種差別と闘い、米国等における刑事司法制度の再考を求める明確な要求を発表した。UNIは、本部ビルに「黒人の命は大切」のバナーをかけて支持を示している。

CGUの声明は、ブリアナ・テイラー、アマード・アーベリー、ジョージ・フロイドという3人の米黒人の殺害を受けて発表された。これらの全く不当な殺害は全米で抗議を引き起こし、やがてサンパウロからソウルまで世界中に抗議の輪は広がった。

CGUは、「余りにも長い間、人種差別と白人至上主義によって、働く人々は分断され、真の力を勝ち取る力量を弱められてきた」と述べ、「もうたくさんだ」と訴えた。

労働組合は何度でも呼びかける。「新しい世界をつくるために闘おう。みんなが黒人の命は大切だと認識する世界を!」


ティム・ブレイAWS前副社長、「アマゾンには組合と“力の不均衡”を覆す政治的アクションが必要」

巨大IT企業アマゾンの子会社、アマゾンウェブサービス(AWS)前副社長であるティム・ブレイ氏は、2020年6月11日、アマゾン・グローバル労組同盟が開催したフォーラムの中で、アマゾン労働者の組織化計画への支持を表明した。ブレイ氏は、パンデミック期間中にアマゾン倉庫内の労働条件を公然と批判した従業員が解雇されたことに抗議の意を示すため辞職した。

20か国以上のアマゾン労働者を代表する同労組同盟は、現在もアマゾン倉庫で働く従業員が直面している危険に対処するよう、会社に対し一連の緊急要請を出した。

ティム・ブレイ氏は次のように述べた。「アマゾンでは“カスタマー・オブセッション”と言っている(※)。“執着”という言葉を本気で使っているのだ。豊富な品揃え、手ごろな価格、迅速な配達に、いったい誰が対抗できるだろう?しかし、この顧客への執着は倉庫労働者の犠牲の上に成り立っている。彼らがアマゾンの経営を支えているのだ。彼らが犠牲を払わされるのは、21世紀の経済において、労働者に殆ど力がないからだ。この力の不均衡を正すために、いかなる対策でも始めるべきだ。状況をよくする策としては、組合を組織し、法的・規制の枠組み改善に向けて政治的アクションを起こすことだ。」

※「カスタマー・オブセッション」:リーダーはお客様を起点に考え行動します。お客様から信頼を獲得し、維持していくために全力を尽くします。リーダーは競合にも注意は払いますが、何よりもお客様を中心に考えることにこだわります。(AWSウェブサイトより)

UNIが半年に1度開催するアマゾン・グローバル労組同盟フォーラムには、世界中のアマゾン労働者と組合リーダーが結集し、アマゾンに雇用責任を持たせるための戦略や計画を練っている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「ティム・ブレイ氏はアマゾンの変革に重要な意見表明をしてくれた。この変革は、アマゾン労働者が団結して仕事における尊厳を要求しなければ、起こせない。ブレイ氏が指摘したように、これは力の不均衡の問題だ。我々は労働者の声と力を高め、アマゾンが今日の経済と人々の暮らしの中で握っている無限の力を解体しなければならない」と述べた。UNIは、組織化を推進する各国の組合の取組みの連携を図るため、このフォーラムを主催している。「パンデミック期における労働者の待遇に関して、アマゾンは落第点だ。この状態を放置させないためには、労働者が強力な組合の下に団結し、アマゾンに変革を迫るしかない」と訴えた。

欧米の20を超える組合代表らフォーラム参加者は、以下の通り一連の要求に賛同し、取組みの継続を確認した。

2020年アマゾン・グローバル労組同盟は「安全で公正なアマゾン」とするため次の通り要求する

  1. 直ちに組合への反対を止めること。安全衛生及び賃金・諸手当に関する協約を交渉すること。反組合的コンサルタントの使用を止め、組合組織化キャンペーンにおいて中立的立場をとること。
  2. 5月末に取消された賃上げを直ちに回復し、恒常的な賃上げとすること。アマゾン労働者は今も業務遂行にあたって前例の無いリスクに直面しており、アマゾンとジェフ・ベゾス社長には賃上げの余裕がある。
  3. パンデミックが完全に収束するまで、あるいは広く利用できるワクチンが開発されるまでの間、必要な安全予防措置を直ちに導入もしくは復活させること。これには、追加の休憩時間、(米国における)有給病気休暇、時間外労働に対する2倍の賃金、無制限の無給休暇の付与や、労働者へのノルマ割当禁止等が含まれる。
  4. コートニー・ボーデン、ジェラルド・ブライソン、マレン・コスタ、エミリー・カニンガム、バシル・モハメド、クリス・スモールズら、解雇された全ての内部告発者と活動家を直ちに再雇用し、未払いの賃金を支払うこと。
  5. アマゾン労働者(従業員及び請負契約労働者)のうちのCOVID-19感染者数及び死亡者数を直ちに公表すること。労働者及び組合に、感染に関する情報を迅速かつ継続的に提供すること。

さらにアマゾン・グローバル労組同盟は、年に1度のアマゾン・プライムデー開催期間中の今年9月に、過去最大規模のアマゾン抗議活動を組織することを決議した。

UNIは、世界中で急成長するサービス産業において、150か国、2000万人以上の労働者を代表する。全ての地域でUNI及び加盟組織は、ディーセントな雇用が得られるよう、また組合加入権や団体交渉権をはじめとする労働者の諸権利が守られるよう、使命感をもって取組んでいる。


COVID-19によって「つながらない権利」の必要性高まる

COVID-19によって生活は混乱し、我々の多くが働き方を変えざるを得なくなった。仕事と個人の時間の境界が損なわれている。それゆえ、「新たな日常」が確立されようとする中、つながらない権利がかつてないほど重要になっている。

UNI世界専門職・監督職委員会(UNI P&M)は、加盟組合の協力を得て、健全なワークライフバランスを実現するための優良事例を収集してきた。より多くの人々がリモートワークをするようになり、通信機器のプラグを抜く、つまり一時的に仕事から離れる権利がいかに重要であるかを示す新しいビデオやポスター等をリリースした。

「組合は長い間、仕事をする上での条件改善だけでなく、仕事以外の生活を豊かにするためにも様々な取組みを行ってきた。つながらない権利を求める闘いは、1日8時間労働や週末の休みを求める闘いの延長だ」と、アレックス・ホグバックUNI P&M担当局長は語る。「パンデミックの間、人々の間にストレスや不安感が増大した。仕事から離れる必要があるのは明らかだ。」

不安感、絶望感、燃え尽きの度合いが高まるのはたいてい、絶えず仕事の世界とつながっていることと関係がある。このビデオやポスターの発表は「つながらない権利」の啓発キャンペーンの一環である。これに先立ち、UNI P&Mは、コロナ危機時の「つながらない権利」に関するガイドラインを発行した。このガイドラインの主なポイントは次の通りである。つながらない権利(コロナ危機時)

  • 仕事から離れる重要性を強調すること
  • 業務時間を定義すること
  • 人によって(コロナ危機から)受ける影響は様々であること
  • コミュニケーション及び研修

最近UNIが実施した70か国以上の加盟組合への調査では、半数以上が、危機の間に在宅勤務を余儀なくされた組合員のために「つながらない権利」を交渉したと回答している。UNIは、大手通信会社テレフォニカ及びオレンジとのグローバル協定の中でも「つながらない権利」条項を含めることに成功した。

「ウィルス感染防止のため、何百万人もの人々が在宅勤務をしているが、リモートワークは権利も無く働くという意味ではない」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は強調する。「仕事から離れることができれば、家族や友人との時間を持ち、休みを取り、リフレッシュし、燃え尽きないで済むよう、仕事以外の活動に専念することができる。」


テレワークと、つながらない権利

世界中の若年労働者にとって2020年は、かつてない規模の失業や将来への不安に見舞われた大変厳しい年となった。将来への不確実性、失業の高まり、様々な雇用形態、これらが絡み合って世界的に若年層の危機が発生している。しかし組合にとっては、若年労働者を守り、支え、関与を働きかける好機でもある。こうした背景から、UNI世界青年委員会は、若年労働者に重要な課題について加盟組織の若手役員と意見交換を行うウェビナーを企画した。

シリーズ第1弾は6月15日、「テレワークと、つながらない権利」をテーマに開催された。

始めに、UNI世界専門職・監督職(P&M)委員会のアレックス・ホグバック担当局長から、組合がテレワークを交渉する際のポイントと「つながらない権利」という概念について説明があった。

リモートワークに関する議論

つながらない権利(平時)

つながらない権利(コロナ危機時)

欧米ではコロナ禍以前から、仕事と私生活を両立しやすいテレワークを希望する労働者が多く、UNIは加盟組織がテレワークを交渉するための参考となるようガイドラインを作成していた。コロナ禍で浮きぼりになった課題を踏まえ、最近、改訂版を出したところだ。組合としては、テレワークの選択肢は危機の時だけでなくコロナ禍が収束しても継続して与えられるべき、テレワークは義務ではなく任意であるべき、仕事の成果の測り方や評価方法について再検討すべき、プライバシーを尊重すべき、つながらない権利を確保すべき、といった点を交渉すべきだとした。

また「つながらない権利」を交渉するには、常に仕事とつながっていることの危険性を認識し、つながっていないために罰せられないこと(逆に、常につながっていることが評価につながるわけではないこと)を明確にし、通常と例外の明確な定義や、明確な方針、上司及び部下への適切な研修が必要だと強調した。

UNI Apro(UNIアジア太平洋地域)を代表し、釘本UNI Apro青年委員会副議長は、日本におけるテレワークの拡大と特に若年労働者への影響について報告した。若年労働者にはデジタルツールは比較的馴染みやすく、メリットを活かして多様な働き方を実現できるという前向きな捉え方もある一方で、労働時間管理や労働者の健康を守るためのルール作りは必要だと述べた。

欧州(スペイン)や米州(アルゼンチン)の青年委員会代表からは、テレワークのメリット/デメリット、つながらない権利を交渉した企業事例や法制化に向けた動き等が報告された。

第2弾(6月29日)ウェビナーのテーマは「メンタルヘルス」、第3弾(7月22日)のテーマは「不安定雇用」である。


ヒーローと呼ばないで、一緒に闘おう!

6月15日は「国際正義の日」。世界中の清掃労働者及び警備労働者が、不可欠任務に就く労働者を守るための一連の要求を掲げ、職場の正義を求めて闘う日だ。世界中の人々が今、人種差別との闘いに声をあげている中、職場の正義とは何かをあらためて問い直す日でもある。

「2020年になっても1990年当時と同じだ。職場で、街頭で、低賃金、警察による残酷な行為、構造的な人種差別に反対を表明し、“(我々が)やればできる!”と叫ぼう」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は鼓舞した。「困難を乗り越え、全ての人々のために正義を勝ち取るまで闘おう。来る日も来る日も身を粉にして働く労働者は、職場で生み出した富を分かち合い、尊重され、尊厳のある生活を享受すべきだ」

世界中の組合員が、“Black Lives Matter(黒人の生命も大事だ)”運動と、さまざまな場所で起こる人種差別的暴力の被害者を支持する声をあげ続ける中、差別に反対を唱える発端となった国際正義の日を迎える。

1990年6月15日、ロサンゼルスのダウンタウンで平和的に行われていた「清掃労働者に正義」を求めるデモ抗議活動が、過激化した。労働者が互いの腕を組んで通りを横切ろうとしたところ、警官隊が立ちはだかって警棒で男女デモ参加者を殴り、多数の負傷者が出た。このような過激な扱いを受け、かえって清掃労働者は決意を強固にし、人々からの支持も広がったため、多国籍企業は清掃労働者の権利を認識せざるを得なくなった。結果、組合を結成し、医療保険をはじめとする諸手当を交渉し、協約を結ぶ等、労働者の生活水準の向上につながった。

30年を経て今、これまでの成果を祝う時、全ての人々のために、清掃・警備等の仕事をより良い仕事にしていこうと奮闘してきた、清掃・警備その他労働者が勝ち取ってきた数多くの成果を誇りに思う。我々は、1990年にロサンゼルスで闘った清掃労働者達のように、この瞬間も職場や街頭で制度的な人種差別に苦しみ続ける労働者や有色人種コミュニティのための闘いを支える取組みを強めていきたい。


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