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安全なファッション小売業のためのガイドライン

世界中の店がシャッターを開け、営業を再開しようとしている中、UNI世界商業部会は、パンデミック収束後、ファッション小売業の店舗に労働者が安全に戻れるようにするキャンペーンを立ち上げた。

流通労働者、顧客、外部の業者等を保護するための対策を企業と交渉する上で、UNI加盟組織に役立ててもらうよう、ファッション小売業ガイドラインをまとめた。清掃、消毒、個人用防護具、シフト編成、顧客対応、店舗内の社会的距離等が網羅されている。また、これらの基準を徹底するための安全衛生委員会における組合の重要な役割を強調している。

「第2波のリスクを最小化する対策を講じなければ、店舗を再開し経済を立て直すことはできない」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は語気を強めた。「流通産業がうまく立ち直るには、労働者と顧客が共に安心感を持たなければならない。これらのガイドラインが現場の組合員によって徹底されれば、清潔かつ安全で安心な流通産業をつくることができる。」

UNI世界商業部会が安全な仕事への復帰を強力に推進するのは、政府の安全対策が弱い、または産業別の基準が低い、または存在しないような国では極めて重要だからである。例えば、トルコではショッピングモールの営業再開が物議を醸したが、トルコの労働組合は、モールで雇用されている何千人ものファストファッション産業の労働者の安全を守るためにガイドラインを利用しようとしている。ペルーでは、結成されたばかりのH&M労組の組合員がこの数か月で2倍に増えた。多くのH&M従業員がウィルス感染リスクから身を守るためのアドバイスや対策を必要としていたからである。H&M労組は、「安全に仕事に戻ろう」キャンペーンを活用し、組合員を増やすと共に、今後の交渉に向けた要求作りに活かそうとしている。

「ガイドラインには、必要不可欠とされた食品・薬品部門の流通労働者から学んだ教訓や、ザラ等の使用者と仕事への復帰について交渉した経験から、ベストプラクティスを盛り込んだ」と、スチュワート・アッペルバウムUNI世界商業部会議長は胸を張る。「とはいえ、ガイドラインを確実に実行するためには、訓練を受けた労働者の積極的な関与が不可欠だ。そのためにUNI加盟組織と協力していく。」

世界の何百万人もの流通労働者を代表するUNI世界商業部会は、これに先立ち、新型コロナウィルスの感染大流行期における安全確保の諸原則をまとめた、食料品部門の労働者のための 予防措置に関するガイドラインを発刊し、カルフール、オション等の大手企業とも食品小売業部門における労働者及び消費者のための予防措置に関する共同宣言を結ぶ等、共に安全対策を推進してきた。


UNI、新型コロナウィルス禍のLGBTI+労働者保護を訴える

2020年5月17日、UNIは、国際反ホモフォビア・トランスフォビア・バイフォビアの日を記念し、LGBTI+労働者の保護を訴えて連帯行動を行った。新型コロナウィルス危機は、LGBTI+労働者に特に深刻な打撃を与えているからである。

UNIは、他のグローバルユニオンやITUCと共に、全ての労働者の尊敬と尊厳を築くためのコミットメントを再確認する声明を発表した。現在、これらの団体と緊密に協力し、より包摂的な労働組合運動を展開するための「連帯憲章」の策定に取り組んでいる。

UNIは、労働組合向けのUNI LGBTI∔に関する手引を最新版に更新しており、UNI機会均等局は、「私は組合に参加している」運動を再び立ち上げた。このキャンペーンの狙いは、世界中のLGBTI+労働者が直面している差別について意識啓発し、いかなる形態の差別もないディーセントワークの促進に、組合がいかに不可欠であるかを説明することである。

「世界中の労働組合には、LGBTI+権利を擁護してきた長い歴史があり、今日の危機が新たな課題を生み出し、もっとしなければならないことがあると我々に教えてくれている。」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は力を込めた。「我々は、全力で、この危機から抜け出し、誰にとってもより公平で、公正な経済を取り戻さなくてはならない。そして、それはLGBTI+権利拡大の取組みを倍増させることを明らかに意味する。」

我々が現在経験しているような危機の時、状況は悪化する。新型コロナウィルス・パンデミックは、LGBTI+労働者に更に次のような問題を投げつけた。

  • 経済的差別や職場での差別:労働の世界でLGBTI+労働者が直面する偏見(収入の格差、職場でのハラスメント、職に応募時の差別、その他不公平な扱い)がパンデミックで悪化している。LGBTI+労働者の失業率は、既に一般的な失業率よりも高く、彼らは小売り産業やクリエイティブ産業のようなパンデミックの影響を最も被った産業や部門に偏っているため、新型コロナウィルスがLGBTI+労働者の生計に影響を及ぼしている。
  • 医療サービス:LGBTI+の人々は、医療サービスを受けようとしても、通常、汚名や差別を受けており、そのため、医療へのアクセス、質、利用頻度に格差がでている。法律で同性同士の関係を犯罪にしたり、性自認や性表現を理由にトランスジェンダーを標的にしている国では、LGBTI+労働者が逮捕や暴力を恐れて医療サービスを利用しない可能性があるため、健康被害が悪化している。
  • 必要な医療サービスの優先度の低下:患者が増え、医療体制がひっ迫することにより、HIVの治療や検査、トランスジェンダーの人が受けるホルモン治療や性別適合治療等LGBTI+の人々が受けている治療が中断や後回しにされる可能性がある。
  • LGBTI+コミュニティへの非難、差別、ネット上の中傷、ヘイトスピーチ、攻撃:LGBTI+の人々は、以前から、人災、天災を問わず、災害を自分たちのせいにされ、非難を受けてきた。国連は、新型コロナウィルスの文脈においてこのような事例が起きており、ホモフォビアやトランスフォビアを表現する言葉が増えてきていると報告している。
  • 家庭内暴力と虐待:ステイホーム政策により、多くのLGBTI+の青年が理解のない家族や同居人と共に敵対的な環境に閉じ込められている。このため、暴力を受ける危険だけでなく不安や抑うつ症状までも増える。

「組合として、我々は、あらゆる形態の差別に対して声を上げ続け、全ての労働者とその権利を守るために全力を尽くすことを再確認する必要がある。全ての人のために社会正義、平等、そして保護を確保するため、我々の力でできることは全てするのが我々の職務である。実現しよう!」と、ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は訴えた。

それに応じて、UNIでは、パンデミック中、LGBTI+労働者の支援を目的とした労働組合のためのガイドラインを発行した。更に、困っている労働者を守るための機関を掲載し、組合が組合員の回覧用に活用できる情報も発信している。

2018年、リバプールで開催されたUNI世界大会で、UNIは、引き続き、差別に対する活動にLGBTI+問題を含めることを誓った。そして、今年5月17日、UNIはこの問題に新たな一歩を踏み出す。

30年前の1990年5月17日、世界保健機関(WHO)は、同性愛を『国際疾病分類』の精神疾患から削除した。それ以来、LGBTI+コミュニティは、生活の全ての面において、性的指向及び/または性表現に基づいたハラスメントや差別の撲滅のために取組んでいる。72の国と地域がいまだ同意のある大人同士の同性間の関係を犯罪としている。LGBTI+の人々に何らかの形態の差別に対する保護を提供しているのは、わずか63ヵ国だ。闘いは終わりにはまだ程遠い。


世界選手会、競技再開に向けて科学的指針を要求

選手の健康と安全は交渉することではない

世界選手会とその加盟組織は、プロスポーツ界が新型コロナウィルス感染流行のため中断されているトレーニングと競技の再開を模索する中で、医療専門家、スポーツ医、公衆衛生の専門家、疫学者、及びその他の専門家と連携を図っていく。

UNIのブレンダン・シュワブ世界選手会担当局長は、次のように懸念を述べた。

「新型コロナウィルスの経済的影響が甚大であるため、当然ながらスポーツ界は、たとえ無観客試合でも、できるだけ早期に競技の再開を切望している。新型コロナウィルス感染がスポーツ分野に蔓延しないよう、幅広い対策が講じられている。」

「しかし、これらの対策は、感染者に及ぼす潜在的影響や、症状をどう治療するかにはあまり対処できていない。最近の研究では、アスリートは特に(特に肺と臓器障害に)脆弱である可能性があると示唆されており、非常に深刻な影響を受けたり、キャリアが終わりになったりするかもしれない。また、多くのプロスポーツでは避けられない密接な身体接触から生じるリスクにも対処するものでない。」

「科学的裏付けがなされていないと思われる医療検査や治療を、選手に課そうとするスポーツもある。」

「同時に、権利放棄書にサインさせて法的権利を奪い、新型コロナウィルス感染の法的リスクをただ選手に押し付けようとするスポーツもある。」

「全ての提案は、選手の健康と安全は妥協することはできないと明確に訴える専門家によって、冷静かつ厳密に評価を行う必要がある。」

「世界選手会は断固として、全ての選手が組合を通じて、科学的に裏付けされた最良の情報を得られるようにし、競技再開のいかなる決定も、(1)可能な限り最大限、新型コロナウィルスのリスクに対処し、(2)感染の可能性のある選手が完全に保護されるようにし、(3)スポーツ環境で常に適用されるべき最高の安全衛生基準が妥協されずに、行われるようにしていく。」

世界選手会の執行委員会は、競技再開について交渉中の選手会の指針となるような協定案を近々検討することとなっている。最も大切なことは、スポーツを再開したいという願望から、公衆衛生を損うことがあってはならないという認識である。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、次のように訴えた。

「スポーツ競技の再開に当たって、人々と選手やアスリートの安全がまず優先されなければならない。世界選手会は、パンデミックの中、選手やアスリートの懸念を訴えるグローバルな代弁者として行動しながら、組合員に明確で中立的かつ専門的なアドバイスを提供するという重要な役割を果たしている。選手やアスリートは、自身の健康とキャリアに脅威となり得る決定に発言権を持つことが極めて重要だ。」


フードラが2000人の配達員を見捨て、カナダから撤退

プラットフォームを介した食事配送サービス事業者フードラが、5月11日にカナダでの事業を終える準備をしている。UNIは、パンデミックの最中に、最前線で働く2000人強の配達員を解雇する決定の撤回を同社に要求している。

カナダの10都市で営業していたフードラは、4月27日、破産申請中であることを突然発表し、配達員にわずか2週間前に解雇通知を行った。彼らが公的支援を受ける資格があるかどうかは不明である。

しかし、UNIの加盟組織CUPW(カナダ郵便労組)は、この多国籍プラットフォーマーは大きな利益を上げており、カナダの事業を支える余裕があるはずだと断言する。同社は2020年第1四半期、収益が92%増加したと報告した。

UNIは、フードラのドイツの親会社デリバリーヒーローのニクラス・エストベルグCEOに書簡を送付し、「御社は、労働者を低賃金で手当も無く働かせ、健康と安全への配慮も殆どなく、不当に扱うことで成功しているのは明らかだ。彼らを搾取することで14億ユーロを超える利益を蓄えたのだ」と指摘した。

「御社と子会社のフードラに、この残酷な決定を直ちに取り消し、代わりに労働者に投資するよう要求する。デリバリーヒーローは、この困難な時期にも事業を継続する余裕のある大手多国籍企業なのだから。」

オンタリオ州労働委員会は最近、先例を作る判決を下した。フードラの配達員は依存的契約労働者であると認められ、カナダ郵便労組には彼らを組織化し組合に加入させる道が開かれたのだ。

「長い間、我々はカナダ郵便労組がフードラ配達員の承認ために闘い、組織化する取組みを支援してきた。彼らは、自由と独立性という空約束で、労働者の社会的保護と法的権利を否定する、偽装“個人事業主”モデルの犠牲者だ。この労働委員会の判決は大きな意味を持ち、この慣行を変える重要な前進だった。加盟組織と共に、UNI郵便・ロジスティクス部会は、このモデルを変えるための取組みを継続し、カナダにおいてもどこであっても、雇用形態に関わらず全ての労働者が、団結権や団体交渉権を持てるよう闘いを続けていく」と、コーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は述べた。

デリバリーヒーローは、労働者、カナダ歳入庁、労働者補償委員会だけでなくレストラン、その他債権者に借金をしているカナダのフードラ事業から手を引こうとしている。カナダ郵便労組は、フードラはサービス改善に向けた労働者からの提案を度々無視してきた、と言っている。


フィリピンの民放大手ABS-CBNに対する放送停止命令を撤回せよ!

世界報道自由デー(5月3日)からわずか2日後の、2020年5月5日、フィリピン国家通信委員会は、同国最大の放送ネットワークABS-CBNの放送免許の期限が5月4日に切れた後、放送停止を命じた。規制当局のこの懲罰的措置により、1万1000人の放送労働者やアーティストから生計が奪われた。同時に、新型コロナウィルス危機を受けて政府が命じたロックダウンの最中に、何百万ものフィリピン人からニュースと娯楽の主要な情報源が奪われた。

2016年に就任して以来、ロドリゴ・ドゥテルテ・フィリピン大統領はABS-CBNに対する敵意を繰り返し表明しており、その放送免許は更新されないだろうと、公に同社を脅してきた。

ABS-CBNの閉鎖によって、労働組合及び人権が更に侵害され、報道の自由や自由な表現の権利が縮小される傾向が憂慮される。ドゥテルテ政権に批判的なメディアは嫌がらせを受けてきた。こうしたメディアに対する懲罰的措置は、フィリピン最大手の放送ネットワークの閉鎖にまで及んだ。

ABS-CBNの放送停止命令を受け、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「UNI Aproは、ABS-CBNの閉鎖と、フィリピンにおいて報道の自由が侵害され続けていることを非難する。我々の加盟組合である放送労連(NABU)及びUNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)に連帯し、フィリピン政府に対し、放送停止命令の撤回を要求する」と述べた。

中村正敏UNI Aproメディア部会議長(日放労委員長)は、「UNI Aproメディア部会及びUNIに加盟する世界中の放送関係の労働組合は、フィリピン国会に、ABS-CBNの放送免許の更新を要求する。報道の自由、労働組合権及び人権の侵害は、直ちにやめるべきだ」と述べた。

5月6日に出された声明の中で、UNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)傘下の加盟組織は、この深刻な社会危機の最中に失職の危機に晒されているABS-CBN、DZMM、子会社、地方テレビ・ラジオ局で働くメディア労働者の雇用と福祉を守るための、NABU及び他の労組の取組みへの支援を表明した。

「政府は、国から情報を奪い、1万1000世帯から生計を奪おうとしているだけでなく、民主主義を弱体化している」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は非難した。「ABS-CBNには直ちに免許が再交付されるべきだ。フィリピンにおける報道の自由は守らなければならない。」


UNIと欧州銀行、従業員にかかる販売圧力の阻止に尽力

2020年5月7日、信頼できる持続可能な金融サービスの提供に向けた重要な一歩として、UNI欧州金融部会と欧州銀行部門使用者の間で、共同宣言が締結された。 「助言を含む金融サービス提供の雇用側面に関する共同宣言」に、欧州の銀行部門社会パートナー4者(労働者を代表してUNI欧州金融部会、使用者を代表して欧州銀行連盟欧州社会局銀行委員会(EBF BCESA)、欧州貯蓄銀行グループ(ESBG)、欧州協同組合銀行協会(EACB))が署名した。 各国が新型コロナウィルス終息後の期間と、欧州及びグローバル経済の社会・経済の長期的発展に及ぼすその影響に対する準備を始める今こそ、持続可能な金融アプローチの礎を築く重要な時期である。特筆すべきは、共同宣言に、労働組合にとって重要な問題である顧客への個人向けアドバイスに関する指針が盛り込まれたことである。 なんとしても業績目標を超えなくてはいけないという銀行側の意図による無責任な金融商品の販売が、長年金融産業を蝕み続け、2008年の世界金融危機の主な要因の一つとなった。これをきっかけに、UNI金融部会は「売上げvsアドバイス」キャンペーンを立ち上げ、顧客のニーズや希望を無視して商品を販売するよう金融部門従業員に更なる圧力をかけることを止めるよう要求し、その集大成として、2010年に「金融商品の責任ある販売に関するモデル憲章」を策定した。 その後10年以上にわたって、UNI金融部会のキャンペーンと憲章は、この問題に関する協定やプロトコルのモデルとして、金融部門多国籍企業の加盟組織によって活用されてきた。イタリアの労組は、更に責任ある販売に関する産別協定を国内で締結することに成功し、これは、2019年12月に締結された同国の最新の産別団体協約にも盛り込まれた。


アマゾンの投資家に新型コロナウィルス関連のリスクを警告

労働者資本委員会(CWC)はこのほど、アマゾンと同社で働く労働者に対する新型コロナウィルスの影響に関する投資家向けの報告書を発表した。その報告書は、イタリア、フランス、スペイン、ドイツ、英国及び全米において、労働安全上の予防対策を取り作業負荷の激増を改善するよう、労働者からの要求が相次いで報告されている点を強調している。

この報告書は、労働分野及び公衆衛生の専門家と協議してまとめられた、感染の世界的大流行時に企業が取るべき一連の対策も提案している。例えば、労働者の権利を確保することや、事業を必需品や生活維持に不可欠なサービス提供のみに制限すること等である。

「過去数週間、アマゾンで労働者の健康と安全に関わる深刻な問題が多発している」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は懸念した。「アマゾン側はこうした問題に真摯に対応するどころか、会社を成長させている勇敢な労働者を罰してさえいる。投資家は、アマゾンが労働者の権利をどのように尊重するつもりなのか、どのように労働者と公衆の安全を確保しようというのか、真剣に疑問を抱くだろう」と指摘した。

報告書は投資家に対しても、アマゾンには“社会的営業免許” (企業が営業活動を継続するには社会に貢献する必要があるとする考え方)を損なう可能性のある運営上、規制上、評判上のリスクがあること、そのリスクに、OECDガイドラインに基づく投資家自身の人権責任に従って、いかに対処できるか熟考してほしいと呼びかけている。

労働者資本委員会とは、労働者資本の分野における情報共有と共同の取組みを促進するため、世界中の労働組合活動家と資産所有者の取締役会役員を連携させ、労働者資本の責任ある投資に関して対話し行動を起こす国際労働組合ネットワークである。UNIは、その事務局に参加している。


配達日を減らす口実に新型コロナウィルスを使うロイヤルメール

英国の各地の人々が同国の「郵便労働者の日(4月29日)」に、郵便配達員への感謝を示す中、ロイヤルメールはユニバーサルサービス義務を縮小し、一時的に配達を週6日から5日に減らす計画を発表した。

表向きは新型コロナウィルスを理由としているが、UNIに加盟する通信労組(CWU)は、サービスの恒久的な削減を導入する長期的戦略の一部であると疑っている。

ロイヤルメールがパンデミックへの対応だと言うならば、病気休暇による欠勤率が25%のピークに達した6週間前にサービスを縮小するのが妥当だったはずだ。欠勤率が12%に下がっている今、行う対応ではない。毎日の配達を減らすという決定は、ロイヤルメールの2万の職に大きな影響を及ぼす。

「郵便産業はもうダメだという人もいるが、ロイヤルメールとその最大の資産である郵便労働者にとって重要な未来があることは間違いない」と、英国CWUのデイブ・ウォード書記長は断言する。

他の不可欠業務を行う労働者と同様に、郵便労働者はコロナ戦争の最前線で奮闘している。仕分けし、運転し、歩いて、配達する。見えない敵がいる危険な場所で、誰もが今不可欠なサービスだと認識するものを届けている。

「組合としてのコミットメントは、皆さんがしたこと全てに『ありがとう』と言うだけではない。組合員の仕事、雇用保障、生活水準、退職後の安定を守るだけでなく、断固として立ち上がり、この素晴らしい公共サービスを守るために闘いぬくことができるよう、共に強くなろう、と宣言することだ」とテリー・プリンガー副書記長(郵便部会担当)は述べた。

郵便サービス縮小の圧力は今に始まったわけではない。2018年、欧州委員会はユニバーサルサービス義務を見直す計画を発表した。多くの政府は、書簡の量の減少を理由に縮小を計画している。世界で250万人を超える郵便労働者を代表するUNI郵便・ロジスティクス部会は、郵便サービスの縮小と闘う。これらのサービスは、全ての国民に手頃な価格でのコミュニケーション手段を保証し、オンラインビジネスを行う中小企業を支援する上で不可欠であり、世界の民主主義と社会的包摂の基礎となるものだ。

「コロナ危機は、郵便サービスにとって、世界的な脅威であると同時に機会でもある」とコーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は指摘する。「郵便サービスはパンデミックの中でも生活に不可欠なサービスであると認識されており、郵便労働者は薬やフェイスマスクの配達等、国民に多くの付加サービスを提供している。一方、郵便事業者は、このパンデミックを言い訳に、ユニバーサルサービスの義務を縮小したいと考えており、将来の郵便サービスが破壊されるかもしれない。」

「UNIは、郵便のユニバーサルサービス義務を維持するために闘う世界中の加盟組合を支援している。今日、英国の郵便労働者を称え、安全な職場と雇用保障を要求するCWUを支持する」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は力強く述べた。

UNIは、CWUの決定を支持し、英国における強力な郵便サービスを維持する闘いを支援する。


メーデーに向けたUNI書記長メッセージ「より良い世界にしていくために、この機会を逃すな」

2020年のメーデーに際し、「メーデーは、我々の闘いと成果を称え、より良い世界を求める闘いへのコミットを再確認する時だ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。

ホフマン書記長ビデオメッセージ(英語)はこちらから

今年は各国で大規模な集会は開かれないが、これは新型コロナウィルスのせいで労働組合がおとなしくしているという意味ではない。それどころか、世界中の労働組合は5月1日にオンラインでつながる。この数か月間で、組合はかつてないほどに重要であることが証明されてきた。

新型コロナウィルスの感染が世界的に大流行する中、組合は労働者の安全と収入を守るために不眠不休で闘ってきた。

「組合代表は、労働者の安全確保や、仕事がない期間の賃金補償、仕事の維持等を交渉する上で、決定的な役割を果たしている」と、ホフマン書記長は称えた。「団体交渉と労働組合は労働者にとっても、社会にとっても良いことが、誰の目にも証明された。組合は、コロナ収束後の復興に関わらなければならない。」

しかし残念ながら、組合が何十年にもわたり攻撃されてきたため、組合に代表されることによる恩恵を受けている労働者はあまりにも少ない。

この危機によって、不平等な経済が社会にもたらすリスクも明らかになった。貯蓄もセーフティネットも社会的保護もない、多くの人々が不安定な生活を送っている。有給休暇を取得する資格がない場合、または医療を受ける資格がない場合、自宅待機や自主隔離は不可能である。インフォーマル経済では特に、そしてフォーマル経済であっても多くの場合、仕事がない人々は食べていけない。

経済回復に向けて、これら全ての問題に取組まなければならない。

「変革の機会はめったにない。この好機を逃さず、世界がシフトするよう要求していこう。世界はこの経済危機から脱却するために何兆ドルも費やすだろう。このお金をどのように使い、コロナ後の期間をどのように規制するかで、格差社会を逆転させるか悪化させるかが決まる。どちらを選ぶかだ」とホフマン書記長は強調した。

復興期の重要な目標の1つは、質の高い仕事を提供することだ。多国籍企業は、サプライチェーンを含む全ての労働者の経済的見通しを確保するために役割を果たすべきである。

より公平な未来に向けて、より良い世界を構築するための3つの重要なステップがある。

  • 社会的保護の底上げ:インフォーマル経済の労働者を含む全ての人は、有給の病気休暇、医療、生活賃金等の社会的保護を受ける必要がある。そして、医療を含む公共サービスに再投資する必要がある。
  • 団体交渉の促進:支出や調達を通じた積極的な政府の政策の上に、団体交渉を促進し、サプライチェーンの上流から下流まで使用者の説明責任を確保する必要がある。
  • 経営トップの強欲を阻止:まず、救済を申請する企業の、CEOの報酬・賞与、自社株買い、配当金支払いを制限する必要がある。超富裕層や企業に相応の税を負担させる、公正な課税制度が必要である。デジタル独占を抑制する必要がある。

この恐ろしい危機から脱却する時に、包摂的で環境に優しい経済を構築する機会がある。しかし我々が連帯しなければ実現できない。共に頑張ろう。そしてメーデーおめでとう!


介護労働者にも配慮を

世界中の在宅介護者は、新型コロナウィルスと闘いながら仕事をしている。防護具は不足し、不安定な労働条件で、高齢者や病気の人の世話をしている。そこで、UNIは「介護労働者にも心を寄せる」必要性をアピールするため、#ProtectHomeCareWorkers(#在宅介護者を守ろう)キャンペーンを開始した。在宅介護者とその組合は今、介護産業における感染からの防護対策とより良い労働条件を要求している。

「在宅介護者は、何百万人もの高齢者や病気の人のために、新型コロナウィルスからの防衛の最前線で働いている」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。「この危機によって、介護労働者が我々の社会においてどれほど重要な役割を果たしているかを、世界中の人々が認識したはずだ。まずは、彼らにきちんと防護具が支給され、検査を受けられるようにしなければならない。介護してくれる彼らにも心を寄せ、介護労働者が組合に代表され、適切な賃金を得られるようにしていかなければならない」と強調した。

新型コロナウィルスの感染が拡大し始めた頃から、UNIは介護産業の最前線で働く労働者への保護対策を重ねて要求してきた。3月にホフマンUNI書記長は、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長に、WHOの在宅介護者のガイドラインを改善するよう求める書簡を送った。

介護労働者は、社会の最も脆弱な立場の人々を新型コロナウィルス感染から守る仕事をしている。しかし、WHOが既に警告しているように、世界各地で個人用防護具の供給は、需要の急増や買い占め、悪用等のために危機的状況にあり、介護労働者や高齢者、病気の人は危険にさらされている。政府による介護・医療従事者への適切な防護対策に加え、各国の組合は労働者の安全を守り人々の命を救うために、政府への働きかけを倍加している。

「在宅介護者の働きはもっと評価されるべきだ。彼らの心配や不安に我々はもっと心を寄せるべきだ」と、ホフマンUNI書記長は訴える。「適切な賃金、労働時間の保障、病気休暇、健康保険、訓練、産別団体協約があってこそ、在宅介護の仕事は、思いやりのある、危機にも強靭な社会に変えていく新しいケアエコノミーの基礎となり得る。在宅介護は、危機終息後、何百万もの労働者にとって最大の雇用創出分野となるだろう。」

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