安全なファッション小売業のためのガイドライン

世界中の店がシャッターを開け、営業を再開しようとしている中、UNI世界商業部会は、パンデミック収束後、ファッション小売業の店舗に労働者が安全に戻れるようにするキャンペーンを立ち上げた。

流通労働者、顧客、外部の業者等を保護するための対策を企業と交渉する上で、UNI加盟組織に役立ててもらうよう、ファッション小売業ガイドラインをまとめた。清掃、消毒、個人用防護具、シフト編成、顧客対応、店舗内の社会的距離等が網羅されている。また、これらの基準を徹底するための安全衛生委員会における組合の重要な役割を強調している。

「第2波のリスクを最小化する対策を講じなければ、店舗を再開し経済を立て直すことはできない」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は語気を強めた。「流通産業がうまく立ち直るには、労働者と顧客が共に安心感を持たなければならない。これらのガイドラインが現場の組合員によって徹底されれば、清潔かつ安全で安心な流通産業をつくることができる。」

UNI世界商業部会が安全な仕事への復帰を強力に推進するのは、政府の安全対策が弱い、または産業別の基準が低い、または存在しないような国では極めて重要だからである。例えば、トルコではショッピングモールの営業再開が物議を醸したが、トルコの労働組合は、モールで雇用されている何千人ものファストファッション産業の労働者の安全を守るためにガイドラインを利用しようとしている。ペルーでは、結成されたばかりのH&M労組の組合員がこの数か月で2倍に増えた。多くのH&M従業員がウィルス感染リスクから身を守るためのアドバイスや対策を必要としていたからである。H&M労組は、「安全に仕事に戻ろう」キャンペーンを活用し、組合員を増やすと共に、今後の交渉に向けた要求作りに活かそうとしている。

「ガイドラインには、必要不可欠とされた食品・薬品部門の流通労働者から学んだ教訓や、ザラ等の使用者と仕事への復帰について交渉した経験から、ベストプラクティスを盛り込んだ」と、スチュワート・アッペルバウムUNI世界商業部会議長は胸を張る。「とはいえ、ガイドラインを確実に実行するためには、訓練を受けた労働者の積極的な関与が不可欠だ。そのためにUNI加盟組織と協力していく。」

世界の何百万人もの流通労働者を代表するUNI世界商業部会は、これに先立ち、新型コロナウィルスの感染大流行期における安全確保の諸原則をまとめた、食料品部門の労働者のための 予防措置に関するガイドラインを発刊し、カルフール、オション等の大手企業とも食品小売業部門における労働者及び消費者のための予防措置に関する共同宣言を結ぶ等、共に安全対策を推進してきた。