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英ボーダフォン、人員削減を発表

2月24日、ボーダフォンは、英国での事業再編の結果として、500人程度の人員削減をすると発表した。
英国のUNI加盟組合コネクトは、既に会社側と話し合いをしており、組合が認められている地域での人員削減はないとの確約を得ている。
人員削減の影響が最も及ぶのは、会社が「バックオフィス」と称している業務で、ニューベリー、バンベリー、ニューアークなどにおける非地域型業務が該当する、とコネクトは理解している。これら事業部門の労働者の今後が憂慮されることは明白で、組合はこの難局に際し、組合員と密に連携をとりながらサポートしていく予定である。
組合はボーダフォンの組合員に対し、今後、地域型業務に就く労働者の再配置や、“対象となりそうな”労働者が代替業務に就くための再訓練が予想される、と忠告している。
人員削減をどうしても回避できないのであれば、現行のボーダフォン契約条件に基づく任意退職が望ましく、公正で透明な選抜過程を経て削減が行われるべきだ、とコネクトは考えている。組合に寄せられた懸念を受け、「地域型業務においては、人員削減の名の下に、十分な話し合いや解雇手当の全額支払なしでの解雇は決して許されない」とボーダフォン側にはっきりと伝えている。これに対しボーダフォン側は、「組合が認められている地域において、そのようなことはしない」としている。
(UNIテレコム部会ニュース・2009年2月25日)


第11回UNI-Apro執行委員会

2009年3月29~30日、シンガポールで標記会議が開催された。
デブリュン会長は開会挨拶で、シンガポール商業労組(SMMWU)50周年に祝意を表し、執行委員会参加者が海外ゲストとして、首相以下シンガポールの主な閣僚も出席した歴史的なイベントに立ち会うことができたことを喜んだ。また、2月にオーストラリアで発生した山火事被害に触れ、世界中から届いた見舞いの言葉や、ジェニングス書記長及び日本加盟協からの寄付に対し、オーストラリアの労働組合と地域社会を代表して感謝した。
UNI-Apro活動報告の中でウン地域書記長は、インドネシアにおいて「組合は会社にとっての障害ではなくパートナーになりたい」というコンセプトで、ヒーロースーパーマーケットに労使パートナーシップ文化を作るのに成功し、これがインドネシア小売業全体に影響を及ぼすことができ、UNI-Aproの評価が高まったことや、2008年10月マニラにおける移民労働者会議に他のGUFと連携して参加した経験を報告した。
ジェニングスUNI書記長は、「ブレイキングスルー-パワーを構築する」と題するプレゼンを行った。オーストラリアの組合改革を手助けした経験のあるポール・ゴーター氏に依頼し、本部及び地域スタッフ一人一人との面接を経て、「組織の目的は何か、パワーをどう構築するか、地域、部会レベルでどうパワーをつけるか」を話し合った結果、整合性に欠けていることがわかった。今後、組織の目的を達成するために、プロセスを見直し、整合性を持ったビジョン、戦略企画・実施のできる体制を作っていく。シカゴで「UNIグローバルユニオン」となった。2009年3月、人間を表すロゴに変更し、ウェブサイトも大幅に変更した。本部スタッフ・局長、アフリカ及び米州地域書記長人事も変更した。しかし、規約を変更するわけではない、と強調した。
加藤UNI-Apro副会長や、落合UNI-Apro副会長は、UNI本部の機能、権限、役割が地域組織にどう関わるか、本部と地域のスタッフや資金配分についての説明を求め、組織化は国や地域、現場の実情を無視してはできない点を強調した。
ジェニングス書記長は、執行委員会2日目にはG20に労働組合も参加し、世界金融危機の教訓と対策・要求を各国首脳に訴えるロビー活動を行うため、ロンドンへ向かった。
この他、鈴木ITUC-AP書記長から、ITUC-APの重点活動についてプレゼンがあり、UNI-Apro執行委員会メンバーと意見交換を行った。


第7回ITU世界電気通信・ICT指標会議(2009年3月3~5日、エジプト・カイロ)

3月3~5日、国連の電気通信の専門機関であるITUが第7回電気通信/ICT指標会議をエジプト・カイロで開催し、NTT労組・加藤委員長がUNIを代表してパネリストとして参加、労働組合としての課題認識と意見を表明した。これまでUNIは、国際的な電気通信の規制機関であるITUに対して、労働組合も重要なステークホルダーの一員として議論に加われるよう、長年に渡りアプローチしてきた。今回、ILO(国際労働機関)の側面支援もあり、念願かなって、労働側から初の参加を果たした。会議には132カ国、193名が参加した。
今回の会議は、ITU-D(ITU電気通信開発部門)が実施したもので、情報社会を適切に計測するための調査データ収集と、調査方法や指標の定義について各国間で調整し、合意を図ることが目的であった。
具体的には、①ICT世帯統計、②「ITU電気通信/ICT指標ハンドブック」に含まれる指標の改訂、③情報社会の進展に関する基準設定、④国際的なデータ収集、⑤ICTと雇用――を議題として、各国政府や研究機関から経験共有や提言が行われた。とりわけ、全世界的に急速に進展している携帯ブロードバンドやICTインフラの指標評価などが広く議論された。
会議3日目、「ICTが雇用に与える影響の測定」に関するパネルディスカッションが行われた。現在、日本はもちろん、OECD加盟国でさえ、この分野での統計はあまり行われておらず、測定のための基準や指標すら整備されていない。だが、ICT技術が情報社会を促進し、各産業への雇用に大きな影響を与えているという点で、ITUにおいて認識は一致しており、雇用に関する議題設定に至った。パネルディスカッションには政労使から、各専門家がパネリストとして招聘された。政府側からILOのザックマン雇用創出・企業開発専門家、使用者側からフランステレコム(オレンジ)のジルバベルグ従業員関係部長、そして労働側から加藤UNIテレコム部会副議長が参加した。
加藤副議長は「ICTが雇用に与える影響と産業の融合」について報告、特に、ICT投資の重要性、産業融合による経済発展への寄与、さらには環境問題の改善への貢献について説明。さらに、ITUにおいても、政労使が一体となって取り組む必要がある、と強調した。
会議では、統計のために用いる指標として、これまで2種類あったものを、単一のITU指標として開発、世界基準として合意した。また、統計をとるための技術向上を図り、特に途上国での世帯統計能力を向上させ、ITUとして技術支援を継続していくことを確認し、終了した。

会議の構成員は、ITU-D加盟国、国連機関、通信会社、研究機関。加藤副議長は労働組合から唯一の参加であり、全テレコム労働組合にとって画期的な出来事である。UNIテレコム部会のマーカス・コートニー局長は、今回のITU会議への参加について、「UNIテレコム部会と加盟組織は、ITUの政策に、労働者の声を反映させるべく、これまで以上に関与を深めていく必要がある」と抱負を述べた。


新しいUNIロゴへ

3月2日、UNIのロゴ・ホームページが新しくなりました。多くの情報を分かりやすくまとめ、組合や労働者・経済問題の動画閲覧・新しいウェブツールからの情報入手・ニュース配信・会議の予定組み・発行物閲覧が出来ます。
サイトのメインは、UNIのニュースと活動報告です。
サイトは全く新しく生まれ変わりました。サイト内のナビゲートやサーチは、英語・スペイン語・フランス語・スウェーデン語・ドイツ語などの多言語で簡単に行えます。更に、アラビア語圏・インド・日本・ロシア独立国家共同体向けのサイトもあります。


タイのテレコム労組との意見交換会(2009年2月4日、タイ・バンコク)

2月4日、加藤UNI-Aproテレコム議長/NTT労組委員長はタイのUNI加盟テレコム労組を訪問、状況ヒアリングおよび意見交換会を実施した。
現在、タイのUNI加盟のテレコム労組はCAT労組(SEWU-CAT、約3800名)のみ。TOT労組は加盟費滞納が続いたため、UNIを除名されている。しかし、今回、UNI-Aproテレコム議長からの呼びかけに応じて、TOT労組幹部も意見交換会に参加し、活発な議論を行った。
加藤議長は、日本のテレコム労働者を取り巻く状況について報告。また、NTT労組が推進する通信政策についても紹介し、「労働組合もデジタルデバイド解消やユニバーサルサービス維持に向けて、自治体と連携して取り組んでいる」と説明した。また、最近の経済危機問題に触れ、「情報通信産業への打撃は他産業に比べて少ないが、今後ますます景気が悪化しIT投資が減少すれば様々な問題が生じるだろう」と述べ、同じアジアの仲間として情報共有を図っていくよう呼びかけた。参加者からは組合の具体的運営方法や活動、年金問題まで幅広い質問が相次ぎ、日本の労働組合運動への関心の高さが伺えた。

タイのテレコム産業は、かつての郵電公社が事業再編し、TOT(国内通信)、CAT(国際通信)、郵便事業へと分離した。それにより、労働組合はTOT労組、CAT労組(郵便と国際通信)に再編したが、さらなる事業再編に伴い、2003年にCAT労組は郵便労組と現CAT労組(テレコム)に分離し、現在の形になった。現在、CAT、TOTとも民営化されているが、100%の株式を政府が保有しており、競争促進のための新規参入事業者優遇政策や事業規制などの制約があり、労働組合は反対を唱えている。

CAT労組(SEWU-CAT)
1978年設立、ソンブーン委員長
組合員5800人、従業員3800人(組織率75%)
現在の活動方針は、①組合員の権利保護、②雇用対策(賃金改善や福利厚生の充実など)
UNI加盟

TOT労組(TOTWU)
1974年設立、ポンキィッティ委員長
2008年3月、現執行部体制スタート
現在の関心事項は、収益事業のアウトソーシング提案や、人員削減問題
UNI再加盟検討中
(NTT労組 国際担当 木村富美子)


インドネシア・テレコム労組セミナー(2009年2月6~7日、インドネシア・バンドン)

はじめに
UNI-Aproテレコム部会は、NTT労組の支援の下、セカテルコム(PT Telkom労働組合)セミナー(2月6日)、ASPEKテレコムリーダーズセミナー(2月7日)(※)をインドネシア・バンドンで開催した。日本からはNTT労組・加藤委員長(UNI-Aproテレコム議長)、宇田中央執行委員、木村国際担当が参加。また、クンUNI-Aproテレコム部会担当部長、シャフィーUNIマレーシア加盟協議長らが参加した。
※ASPEK:1999年設立の産別労組。商業、金融、郵便、テレコムなど主にサービス部門に働く労働者を組織

セカテルコム向け「労使協調」セミナー(2月6日)
セカテルコム向けセミナーは、セカテルコムの本拠地であるバンドンの電気通信訓練センター(TTC)にて開催された。バンドンは、首都ジャカルタから約200キロ東南に離れた学術都市で、公務系の企業・労組が多く集まっており、PT Telkomもそのひとつ。グローバル時代における良好な労使関係構築の必要性について、特に企業の業績向上と従業員福祉向上に向けて労働組合は何ができるか、とのテーマで実施された。
セカテルコムは、近年、技術革新に伴う人員削減問題や、株式放出への対応など、様々な課題に直面している。そのため、海外労組の経験や国際動向への関心が高い。参加者は熱心に講義へ耳を傾けていた。加藤議長は、NTTの労使関係や交渉について紹介。とりわけ、「団体交渉はもとより日常的な対話が大切であり、それは良好な労使関係に基づくもの」と説明し、「企業の価値を高め、健全な発展を促進し、雇用を守ろう」と訴えた。
宇田NTT労組中央執行委員は、組合員の福利厚生制度について紹介、共済・保険サービスなどの実例を紹介した。
また、シャフィーUNIマレーシア加盟協議長は「テレコムマレーシアとの交渉の歴史と現状」、クンUNI-Aproテレコム部会担当部長は「UNI-Aproの社会的パートナーシップの取り組み」について、それぞれ報告した。

セカテルコム
セカテルコムとは、既存通信事業者PT Telkomの労働組合で、組合員数は約30,000人。インドネシアの電気通信産業は、2000年の電気通信法改正により通信市場の独占は撤廃し競争が導入されたが、PT Telkomは未だに高いシェアを誇る。一方で、技術革新や規制の変化などにより、会社が人員削減を検討するなど、従業員は雇用不安を募らせている。そうした状況の下、2008年春、セカテルコムは役員選挙を実施、新執行部体制をスタートさせた。ワルトノ・セカテルコム議長によれば、「現在、ASPEKおよびUNI加盟の可能性も視野に入れて、今後の活動の方向性を検討している」とのこと。

ASPEKテレコムリーダーズセミナー(2月7日)
ASPEKテレコム部会には、固定・携帯含め、5つの企業別労組が加盟している。今セミナーには、交渉のため参加できなかったエクセルコミンド労組を除く4労組の幹部ら約30名が参集した(インドサット労組、テレコムセル労組、リンタスアルタ労組、モトローラ労組)。セミナーでは、技術変革が激しい通信産業において、組合員の雇用を守り、労働組合が強化・発展するための方法等について議論した。
加藤議長は日本の通信産業の状況を報告。NGN(次世代ネットワーク)の特性や、通信と放送の融合や新サービスについて説明し、関心を集めた。
スギアルトASPEKテレコム部会議長は、「インドネシアのテレコム労働者が直面している問題を把握し、解決していきたい。そのためには、国際的な取り組みやアイデアを得る必要があるし、自分達も関与していきたい。その意味でも、今回のセミナーは非常に意義のあるものだ」と抱負を述べた。

インドネシアテレコム労組への期待
インドネシアの人口は約2億3千万人、世界第4位を誇る。固定電話の普及率は28%、携帯電話普及率は6.6%であり、今後も成長が見込まれることから、多くの外国資本が参入している。テレコム産業が持続的に成長し、労働者が短期的な利益の犠牲になることのないよう、インドネシアのテレコム労組が果たすべき役割は大きい。UNI、そして、日本のテレコム労組は、インドネシアのテレコム労組の自立を目標にした、国際的な連帯と技術支援の供与を検討すべきであろう。
統計資料:ITU(2006年)
(NTT労組 国際担当 木村富美子)


UNI-Apro/UNI-LCJ郵便テレコム部会第17期国際労働学校(2008年12月1~5日、マレーシア・クアラルンプール)

~UNI-Aproユース ステップアップ!~
UNI-Apro/UNI-LCJ郵便テレコム部会第17期国際労働学校が、2008年12月1日(月)~12月5日(金)の5日間、マレーシア・クアラルンプールで開催された。国際労働学校はUNI-Aproの青年を対象としたワークショップで、日本からNTT労組9名、KDDI労組5名、情報労連2名、JP労組9名の計25名、Apro地域の6ヶ国(フィリピン6名、インドネシア1名、バングラデシュ1名、ベトナム4名、シンガポール1名、マレーシア8名)から21名、総勢46名の参加となった。
マレーシアへの出発前日、日本人参加者向けにオリエンテーションが行われ、小川陽子UNI-Apro青年・女性コーディネーターよりUNIの概要および国際労働運動についての講義、前回の参加者である後藤一宏KDDI労組企画部長より、外国人参加者とのコミュニケーションの方法、ワークショップ中の注意事項など細かいアドバイスを受けた。さらに、宇田珠美NTT労組中央執行委員(国際担当)、渡辺拓也KDDI労組中央副執行委員長、安永貴夫情報労連書記長、佐々木貢JP労組国際部長から各組織概要および国際活動の紹介もあり、初めて顔を合わせる参加者にとって非常に参考になった。オリエンテーション終了後の懇親会には、野田三七生NTT労組事務局長、竹内法心JP労組中央副執行委員長も駆けつけ、緊張気味の参加者を激励した。

プログラム
プログラムは、基本目的である①労働組合の基本コンセプトを学ぶ、②国際労働運動の基礎知識の習得、③国際連帯の促進とネットワークの構築をもとに、より深い理解を得られるように毎年改善・工夫されている。国際労働運動やグローバル化で労働者が直面する課題を学ぶ講義と、それを受けて議論するグループワークに分けられ、積極的な関与が求められる参加型ワークショップである。グループは、英語力、国籍、ジェンダーなどを考慮して6つに分けられる。加えて、参加者は4つの委員会(ワークショップでの規則作り・司会進行などを行うプログラム委員会、毎日の活動を総括するリポート委員会、講義の合間に気分転換のエクササイズを行うファン&ソーシャル委員会、参加者が持ち寄った物品を販売し、収益をフィリピン・パヤタス貧困地区の子供達に寄付するマーケティング委員会)のいずれかに所属し、互いに助け合いながら役割を果たして連帯を深めていく。
初日は、オリエンテーションとして、ワークショップの意味、進め方、基本ルールの説明、自己紹介、委員会メンバー登録などが行われた。2日目の開校式に続く基調講演では、主催者代表として出席したUNI-LCJ郵便テレコム部会世話人の渡辺KDDI労組副委員長が、高齢化、非正規労働者の増加という日本社会の現状を背景に労働組合の組織化の取り組みを報告した。クリストファー・ウンUNI-Apro地域書記長は、自らの国際労働運動における経験を紹介するとともに、いまだにある「労組は使用者に対立するもの」というイメージを変えるには青年の力が必要だと訴え、「強い意志を持てば、何事も成し遂げられる」と呼びかけた。また、日本の協調的労使関係はアジアの他の国においても有効だと強調した。
3日目には、各国代表が青年活動を報告。フィリピンの貧困地区児童への給食ボランティアをはじめとして、マレーシアの移民労働者ヘルプデスク、インドネシアにおける自由で民主的な組合設立の歴史的背景など、初めて知る他国の様々な課題と多彩な活動に参加者は熱心に聞き入っていた。日本からは、①JP労組の柿田将博・九州地方本部ユースネットワーク議長および中島紗緒里・東京地方本部スタッフが、民営化の影響および労組統合、青年部の今後の展望について、②NTT労組の川村洋平ドコモ本部執行委員が、プルタブを集めて車椅子を贈るなどフレージの社会貢献活動を紹介。午後には、シャフィー・BP・ママル・UNIマレーシア加盟協議会(UNI-MLC)議長から、マレーシア労働運動の現状と課題の講演も行われた。シャフィー議長は、「UNIファミリーの一員としての自覚を持ち、共に協力していこう」と参加者を鼓舞した。

課外活動
ワークショップ4日目は、グループごとにクアラルンプールの多様な文化・多民族性とグローバル化を観察する課外活動を行った。参加者は、事前に計画した主要ポイント(中華街、インド人街、中央郵便局、ショッピングモールなど)を訪問し、通りすがりの人へ労働組合に関するインタビューをすることになっていた。途中で激しい雷雨に見舞われるなどのハプニングもあったが、互いの職場環境、労働条件などを話し合うなど、足止めされた時間も有効に活用していたようだ。早朝から終日、共に行動して課題をこなした後は、参加者間のコミュニケーションが格段に円滑になっていた。翌日のグループ発表では、チームワークについて、グローバル化のメリット・デメリット、労働組合に関する一般の人々のイメージが報告され、活発な質疑応答が行われた。

寄付金
参加者が持ち寄った物品販売と、遅刻者からの罰金徴収、日本の各組織における事前カンパなどで、総額約18万円の寄付が集まった。閉会式で、マーケティング委員会からパヤタスの子供達のために役立てて欲しいと、レイナー・クルスUNIフィリピン加盟協青年委員会議長に贈呈された。

終わりに
最初は緊張に顔をこわばらせていた日本人参加者だったが、グループ討論や委員会活動を通じて次第に外国人参加者とも打ち解け、最後の課外活動を経て強い連帯感が生まれたようだ。連日、深夜まで作業が及び、その課題量の多さ、外国人参加者の時間のルーズさを指摘する声もあったが、大多数の参加者から達成感・充実感と共に「若者の組織化など、各国共通の課題が分かった」、「これからも外国の仲間との交流を続けていきたい」、「他国の状況を知ることが出来て、有意義だった」などの肯定的な意見が多く聞かれた。アリス・チャンUNI-Apro青年・女性担当部長は、「このワークショップにおける経験は最初のステップに過ぎず、ここで見聞きし感じ学んだことを今後の活動に生かしてほしい」とまとめた。


日本の加盟組合のリーダーシップに期待-UNI-Aproテレコム部会 クン・ワルダナ・アビョト担当部長に聞く

グローバルな金融・経済危機は、テレコム部門にどのような影響を与えていますか?
米国AT&Tで人員削減が報じられるなど影響が出ています。UNI欧州は、金融・経済危機に対し、グローバルな規制強化を呼びかける13ポイントの決議を出していますが、我々もこれを支持します。アジア太平洋地域のテレコム部門に限れば、現在のところ大きなインパクトは感じられません。しかし今後アウトソーシングなど、組合員数に対するインパクトが表面化してくるでしょう。コアビジネスまでアウトソースすることは受け入れられません。レイオフに対する保護の仕組みを作る必要もあります。グローバル金融・経済危機は4年以上続くと言う学者もいます。米国や欧州の動向を観察しつつ、対応を準備していく必要があります。

2008年を振り返り、UNI-Aproテレコム部会はどのような成果を上げましたか?
第1に、テレコムの規制に対する取り組みは、グローバルに共通するテーマです。テレコムと放送の融合、携帯による支払いなど金融との融合というコンバージェンスの枠組み、機能的分離への対応、ユニバーサルサービスなど、どこの国でも枠組みの変化が課題となっており、労働組合はチャレンジに直面しています。私たちは、定期的で緊密な情報交換を行い、各国における規制議論に組合が有効に対応できるように支援してきました。
第2に、組織化です。既存の「レガシー」と言われる分野で組合員が減少する一方、携帯、専門職・監督職、アウトソーシング企業などにおける労働者の増大に対応し、私たちはテレコム労組が新たな領域で組織化を行うように働きかけ、成果を上げてきました。ASEANでは2国間交流で助け合っています。フィリピンでは携帯会社のスマートやグローブをカバーするCWU(通信労組)が形成されました。タイでは、TRUEに働きかけを行っていますが、さらにノルウェーの傘下にあるDTAGも組織したいと考えています。
第3に、小地域における連携の強化と、政治的な存在感の拡大です。地域統合の枠組みに対応し、ATUC(ASEANテレコム労組協議会)、SATUC(南アジアテレコム労組協議会)を結成し、ASEAN、SAARCに対話のパートナーとして認知されることを目指しています。フィジーでUNI加盟協が結成されたこともあり、オセアニアではネットワーク化を図りたいと考えています。東アジアテレコム労組フォーラムは定期に開催されており、UNI-Aproテレコム部会をリードしています。個人的な意見ですが、3カ国プラス1オブザーバーから、モンゴル、中央アジアなども含める形に発展できればより良いと考えています。

2009年の課題をお聞かせください。
今述べた規制、組織化、小地域の連携と地域経済統合に対する対応は、継続的な課題であり、当然のことながら今年も重点課題となります。さらに今年は、グローバル枠組み協定(GFA)締結に力を入れたいと考えています。UNIは、2010年長崎世界大会までに50のGFA締結を目標としています。UNI-Aproテレコム部会としてもこの課題に応え、対応を強化します。テレコム・マレーシアなど可能性はあります。ヴァーチャル・テレコム労組アライアンスで青年と女性の参加を促進していますが、この分野も発展させたいと考えています。

日本のテレコム部会加盟組合へメッセージをお願いします。
加藤UNI-Aproテレコム部会議長(NTT労組委員長)にはいつも感謝しています。NTT労組のイニシャティブによる多くの活動が、UNI-Aproテレコム部会の活動の基礎を作っています。又KDDI労組、情報労連の組織化の取り組みにも敬意を表します。日本は、テレコム産業という技術面で最も発展しているばかりではなく、組合も多くの経験を積み、各国の労組は多くを学ぶことが出来ます。日本で起こったことは他の国でも起こります。今後ともUNI-Aproテレコム部会における日本の加盟組合のリーダーシップを期待します。今年7月UNI-Aproテレコム部会大会がジャカルタで開催されます。ぜひ皆様とともに、UNI-Aproテレコム部会の将来を討論し、有意義な結論を得たいと考えています。そして2010年長崎では、アジア太平洋地域のテレコム労組の強さを示したいと思っています。

クン・ワルダナ・アビョト―インドネシア出身。2005年5月、UNI-Aproテレコム部会担当部長に就任。バンドン工科大学博士課程修了。東京大学への留学経験もある。1995年から2004年までPTインドサット社に勤務、UNI-Apro青年委員会の議長を務めた。


米国労働運動と共にEFCAキャンペーンを支持しよう!

皆様に、米国の12の主要労組トップが発表した共同声明をご紹介したいと思います。この声明は、2009年1月7日、ワシントンDCにあるUFCW(北米合同食品商業労組)本部にて開かれた会議の中でまとめられた、米国における労働運動の統一を目標とするものです。

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北米労組トップ会議の共同声明
1月7日、下記北米労組トップが一堂に会し、その会議に関する共同声明を発表した。

全米通信労働組合   ラリー・コーエン
全米鉄鋼労働組合   レオ・ジェラルド
全米自動車労働組合   ロン・ゲッテルフィンガー
北米合同食品商業労働組合   ジョー・ハンセン
チームスターズ労組(全米運輸労組)   ジェームス・ホッファ
全米州郡市町村職員組合       ジェラルド・マッケンティ
国際建設労働者組合   テリー・オサリバン
北米ホテル・レストラン労組   ブルース・レイナー
国際サービス労働組合   アンディ・スターン
全国教育協会   デニス・ヴァン・ロイケル
米国教職員組合   ランディ・ワインガーデン
国際電気労働者友愛組合   エド・ヒル

「この会議の目標は、米国労働者が直面する重要問題に関して、全国的な発言力と影響力を持つことのできる、統一労働運動を構築することである。我々は最大の労組を代表しており、統一には幅広い参加が不可欠であると認識している。また、我々の組合員は、それぞれの住まいや職場がある支部各所で活発に活動していることも認識している。我々は、そのような現場の組合員にも働きかけていきたい。」

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American Rights at Workのデイビッド・ボニア氏が仲介した会議には、AFL-CIO(米国労働総同盟・産別労組会議)のジョン・スウィニー会長と、CTW(勝利のための変革)のアンナ・バーガー議長も出席しました。
3年以上にわたって、AFL-CIOとCTWという2つの連合が存在しております。今回のこの統一の呼びかけは、米国経済の危機的状況下、バラク・オバマ次期大統領の就任を2週間後に控え、政治状況が大きく変わろうとするこの時期に、行われました。
私は1月12日の週に、IMF(国際通貨基金)及び世界銀行も参加する金融改革に関する一連の会議が開かれる、首都ワシントンに参ります。
滞在の間には、米国労働組合の提唱するEFCA(勤労者自由選択法案)の支持を世界的に拡大するための特別会議が開かれます。このキャンペーンには、ITUC(国際労働組合総連合)、グローバルユニオン(国際産業別労働組合組織)、AFL-CIO、CTW、そして米国のUNI加盟組織が参画しています。
UNI会長、ジョー・ハンセン氏は、先のUNI世界執行委員会で、EFCAの制定が米国労働運動の将来にとっていかに重要であるかを報告しました。
米国労働組合が再度結束を強化することは、我々にとって重要であります。EFCA制定はこの戦略の重要な要素です。しかし、EFCAキャンペーンは、国内及び世界中の米国商工会議所からの猛反発に直面しています。
EFCAキャンペーンへの国際的支援をどのように構築するかについて、具体案は別途ご報告いたします。
(UNI書記長 フィリップ・ジェニングス)

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EFCA(勤労者自由選択法案)の制定は世界的な組合結成の要である
UNIは、使用者からの報復を恐れずに労働組合に加入できるようになる米国の法律の制定に向け、世界的な連帯キャンペーンの構築をUNI1500万加盟組合員が支援すると誓約した。
「米国におけるEFCA制定は世界中の労働者の利益となる」とフィリップ・ジェニングスUNI書記長は言う。
1月13日、ジェニングス書記長は、法案可決のために協力しているAFL-CIO(米国労働総同盟・産別労組会議)とCTW(勝利のための変革)それぞれに加盟している米国の労働組合の代表者会議の議長を務めた。UNI会長でもあるジョー・ハンセンUFCW(北米合同食品商業労組)会長と、ジョン・スウィニーAFL-CIO会長は、ITUC(国際労働組合連合)と世界中のナショナルセンターの代表も出席した会議の開会式で挨拶した。
労働組合とナショナルセンターは、EFCAの法制化を推進するためのグローバルアクションを支援するタスクフォースを形成した。労働組合の組織化と承認を支援するために、他の国においてもこのモデルを使うつもりである。
「米国において組合を結成する労働者の権利を守る法律は、世界中で労働組合を認めさせ交渉権を勝ち得るために、極めて重要である」とジェニングス書記長は言う。「米国の企業は、ひどい労働慣行を、海外進出先の国に持ち出しており、海外企業は米国に参入すると、その慣行をひたすら容認してきた。労働者保護の法がなければ、多国籍企業が労働者を可能な限り不当に扱うことは明白である。」
法案が可決されれば、EFCAは米国の労働者に、労働組合を組織する自由で平等な機会を与え、反労働組合の使用者に説明責任を課し、交渉を長引かせることを阻止できるであろう。
米国の労働者の半数以上が、もし可能であればすぐにでも労働組合に加入したいが、米国企業は、たいてい労働者が労働組合を組織する権利や団体交渉権を認めていない、と言っている。現在の米国の労働法では、こういった企業が組合寄りの労働者を解雇することができるし、組合承認選挙前には賃金で労働者を脅かすような反組合キャンペーンを認めている。たとえ組織化がうまくいっても、企業がそれに異議をとなえ、結果、何年も先延ばしされたり、組合賛成票が無効となってしまったりすることもあり得る。
ウォルマートのような米国を拠点としている使用者は組合と対立し、アルゼンチン、メキシコ、中国などの国で、違法な慣行を続けている。
欧州の企業は、米国内に参入すると、競うように労働条件を落とすようになる。ドイツの労働組合ver.diとドイツ本国においては団体協約を結んでいるドイツテレコムは、米国の子会社Tモバイルでは、悪質な反組合キャンペーンを行なっている。
「あまりに長期にわたって、米国は労働者の権利を競って底辺に落とし続けてきた」とジェニングス書記長は言う。「新しい法律の制定は、米国の労働者にとって重要な勝利であり、世界的不況の真っ只中においては、かつてないほど重要である」
UNIは世界中の加盟組織が各国政府指導者に働きかけ、オバマ政権にEFCA制定を最重要項目として推進させるよう呼びかけている。
(2009年1月14日)


桜田UNI-LCJ議長より新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
グローバル金融・経済危機の中、疾風怒濤の2009年が幕を開けました。このお正月、皆さんはどのように新年を迎えたでしょうか。おそらく新しい決意と希望を持って、新年を迎えられたことと思います。
世界を見ると、おそらく「これからどうなるのか」と、多くの人々が不安の中に新年を迎えたことは間違いありません。一頃羽振りを利かせたウォールストリートのトレーダーが、「ファイナンシャル・アルマゲドン・コム」というウェブサイトを立ち上げたら、大反響というニュースがありました。アルマゲドンとは、世界の終末に善の神と悪の神が戦うという新約聖書の用語です。終末論的な雰囲気が世界を覆っています。
同時に、「原点に帰る」動きが盛んです。ドイツでも日本でも突然マルクスの「資本論」が売れ始めました。「この経済危機は、景気循環の一コマか、資本主義の終焉か」という議論が、日本ばかりではなく、世界的に行われています。つい最近まで世界を覆っていた「儲かるなら何をしても良い」、「金儲けを邪魔する規制はすべて撤廃」といった議論は影を潜め、政府の役割に注目が注がれています。次は、ポストクライシス、金融・経済危機後にどのような世界を作るのかが、議論の中心となることでしょう。
私たちUNI-LCJは、来年に迫った第3回UNI世界大会(長崎)までに、「100万人の達成」、「日本の多国籍企業との間でグローバル枠組み協定の締結」、「国際的なリーダーシップを発揮できる青年活動家の育成」を達成すべく、運動を進めてきました。おかげさまで2009年UNI-LCJは加盟人員数985,200名まで到達できました。各加盟組合のご努力に感謝いたします。
昨年の最大の成果の一つは、髙島屋労使、JSD、UNIとの間でグローバル枠組み協定が締結されたことです。先ほど申し上げた「原点に帰る」「ポストクライシス」の議論とも関係しますが、今国際的にCSRが討論され、2010年に出発が予定されているISO26000では、SRという言葉が中心になります。つまり企業ばかりでなく、あらゆる団体が、社会的責任を意識した活動を行うことにより、社会をよりディーセントで、社会的にもフェアに変えていこうという理念です。SR社会が、ポストクライシスの社会像となると思われます。我々はUNIとして、大胆にSR社会のビジョンを打ち出す必要があります。来年の長崎世界大会のサブテーマの一つは、このビジョンです。
言うまでも無く、UNIはサービス産業をカバーするGUF(国際産業別組織)であり、インフォーマルセクターからP&MS(専門職監督職)まで、幅広い職種、グループを抱えています。この多様性を一つの運動にまとめ、ディーセントなSR社会に向け、それぞれがそれぞれの場所で努力し、それがシナジーとなって拡大しているところが、UNIの魅力であり、楽しさです。2008年の成果を活かし、UNI-LCJをさらに発展させ、2010年UNI世界大会の成功へ向け、一歩一歩進みましょう。今年もよろしくお願いいたします。


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