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長崎平和大使、核軍縮を訴える

長崎平和大使(日本の高校生や被爆者などから成るグループ)が今年もニヨンのUNI本部を訪れた。これに先立ち彼らは、核兵器廃絶・核軍縮を陳情する155,000余の署名を国連欧州本部に提出した。

平和大使を歓迎する中で、フィリップ・ジェニングスUNI書記長は、「核兵器のない世界のために活動する高校生を再び迎えることができて光栄だ。私たちもみなさんの夢と目標を共有したい。核兵器廃絶キャンペーンを支援したい。世界にはいまだ19,000の核兵器があるとされ、それらが使用される危険性は常につきまとっている。今日ここにいる被爆2世、3世、さらには4世をも含む平和大使は、悲劇が2度と繰り返されないよう、悲劇を忘れまいとしている。私たちはみなさんの行動を誇りに思い、共に進みたい。」と挨拶した。今回、在ブラジル被爆者の証言を伝えたブラジル出身の2名を含む生徒たちは、被爆者の存在と彼らが平和大使になった理由について、感情をこめて語った。

川崎有希さんは、自分の祖父の経験について語った。川崎さんの祖父は、原爆投下後、遺体の埋葬と死に行く人々のケアのため、100km離れた家から広島へ駆け付けた。彼女の祖父は、放射線の影響で病を患った。彼女のメッセージは「もう戦争を起こさないこと」だ。

片山宥那さんは、幼稚園時代に出会った被爆者の「全ての人が世界の平和を願い行動すれば、それは実現する」という言葉を伝えた。

相原由奈さんも、「あなた達が、被爆者の経験を直に聞くことのできる最後の世代。私たちはあなたにバトンを渡さなくてはならない」との被爆者のメッセージを伝えた。

平和のメッセージを受け継ぐことについて、全ての平和大使が強い責任感を表明した。現在、被爆者の平均年齢は77歳である。

UNIは、2010年の世界大会開催地である長崎の市民と温かい友情を育んできた。UNIのブレイキングスルー戦略では、核軍縮を目指す国際的な運動を支持している。

長崎でのUNI世界大会の4か月後、日本は壊滅的な地震と津波、そして福島における原子力発電所の惨事に見舞われた。地震と津波によりおよそ2万名の命が奪われ、さらに数千名が住居を奪われた。

1945年8月6日に米国による広島への原爆投下により約14万名が、そして3日後の長崎への2発目の投下で7万名以上の命が、一瞬のうちに犠牲となった。

長崎平和大使は、「長崎を最後の被爆地に」との訴えで活動を続けている。彼らが、被爆者の声を直接聞くことのできる最後の世代となる。


UNI-Aproスタッフ会議


失われた20年:日本の経験

財政の緊縮政策が蔓延する中、加藤友康UNI Apro会長・情報労連委員長が、2012年5月8日に開催の第24回UNI世界運営委員会で発表した1990年代の日本の経験を学ぶことは、UNIファミリーの皆さんにとって有意義でしょう。

UNI書記長
フィリップ・ジェニングス


UNI-LCJapan年次総会、フィリップ・ジェニングスUNI書記長記念講演 「グローバル経済における欧州金融危機のインプリケーション」

 

2012年2月2日、東京で、第13回UNI-LCJ年次総会が開催され、2011年度活動報告、及び会計報告、監査報告、2012年度活動計画、予算が承認された。本部及び地域組織からはジェニングスUNI書記長とウンUNI-Apro地域書記長が駆けつけた。

「グローバル経済における欧州金融危機のインプリケーション」と題したジェニングス書記長記念講演には加盟組合を含め100名を超える参加者が集まった。
東日本大震災以降、初来日となった今回、ジェニングス書記長は冒頭、被災者とその家族へ深い哀悼の意を表すると共に、日本の労働運動を長年主導してきた芦 田氏、宇佐美氏の逝去に対し、両氏のご冥福を祈った。UNI-Apro会長に就任した加藤情報労連委員長には激励を、UNI-LCJの国際会議開催貢献賞 受賞については祝福の言葉を述べた。

世界各地で政治変革が起こり、市民による社会格差に不満を訴えるオキュパイ運動が拡大する中、今年のダボス会議ではディストピア(逆理想郷)という言葉が 使われた。ジェニングス書記長は「完全雇用やディーセントワークが実現する世界がユートピアであるなら、金融危機によって人々が憤り不平等が蔓延する今日 の欧州はディストピアの状態だ」と述べた。

欧州の長年の夢であったEU統合は、政治・経済的統合そして共通通貨ユーロ導入により域内の市民に様々な恩恵をもたらした。しかし、2008年金融危機が発端となり、銀行が破綻し、公的債務危機も加わって、緊縮財政、失業率増大につながり、悪循環に陥っている。

このような状況下で欧州労働運動は経済成長計画を求め、正しい選択がなされるよう闘っている。ジェニングス書記長は、「UNIは国際機関で発言力を強化 し、そして各地域、各部会がブレイキングスルー戦略のもと、各国内の政策決定プロセスで発言力を強化していかなければならない。協調した対応が不可欠だ」 とさらなる連帯を呼びかけた。

質疑応答で、柿田JP労組ユースネットワーク議長は、欧州での若年失業問題に対する組合の対応について質問した。「欧州金融危機の最大の被害者は若者であ る。多くの企業はコスト削減のため、採用を見送っている。欧米のビジネス界は、2兆ドルもの現金の山にあぐらをかいているが、先行きが不透明なためそれら 財源が投資されずにいる。今こそ、経済成長のために労働者に再投資されるべきである。緊縮財政では根本的な解決にならない。欧州の組合は、全ての若者に雇 用と教育の機会を確保するよう求めている。」

橋本JSD国際局部長が、インド小売業界における外資参入規制について見解を求めたのに対し、ジェニングス書記長は、「インドにおける小売のグローバル化 についてUNI代表団がデリーで政府関係者に意見提起した。インド世論の反発による外資の自由参入阻止が背景にある。6億人の中産階級を抱えるインドは小 売業最後の未開拓地である。UNIは、外資参入に当たり、インド側と知見を分かち合いながら、節度ある政策を立てるようインド政府に提言している。」また LCJの全部会に対し、日系企業の海外進出をつぶさに見ていき、進出先でも国内と同様、強力な労働組合運動そしてパートナーシップ労使関係を普及するよう 鼓舞した。

続いて行われたレセプションでは、落合UNI-LCJ議長が「UNI-LCJ組織の純増で101万7200人となった。ブレイキングスルー戦略の下、加盟 組合と共に更に前進したい」と開会挨拶を行い、続いて妹尾厚生労働省総括審議官、古賀連合会長そしてウンUNI-Apro地域書記長より連帯挨拶を受け た。ウン地域書記長は、加藤新会長の強力なリーダーシップのもと、ブレイキングスルー戦略を邁進していく決意を述べた。

写真はFlickr参照。


インドネシア大学アリヤナ・サトリャ氏、日本のUNI加盟組合インタビュー

 

 

インドネシア人研究者アリヤナ・サトリャ氏が、2011年12月から1月にかけ日立の奨学金を得て来日、UNI-LCJ加盟組合でインタビューを行った。

アリヤナ氏は、インドネシア・テレコム出身であり、Aspekとも親しい関係にあり、現在はインドネシア大学経済経営学科、経営管理部で講師を務めている。大学では、労使関係、経営管理、人材管理など多くの教科を教えている。

今回のフィールドワークの目的は、日本の労働組合の現状、課題、特にパートナーシップ労使関係や非正規労働者の組織化について調査することであった。 UNI加盟組合以外では、東京大学、明治大学、早稲田大学などの労使関係を専門とする学者からのヒアリングや、国際労働財団や労働政策研究・研修機構など の労働関連機関で調査を行った。

以下のUNI-LCJ加盟組織を訪問した。

・1月12日午後  サービス・流通連合(杉山政策局長、瀬戸政策局部長、檀上国際局部長)
・1月16日午後  自動車総連(神戸副事務局長、市ノ渡国際局長、平川国際局部長、川下国際担当)
・1月17日午後  損保労連(關中央執行委員長、澤木事務局長、窪田国際担当)
・1月19日午前  全印刷(宇田川書記長、荒川参与、西山書記)
・1月19日午後  JP労組(栗原国際担当)
・1月20日午前  UIゼンセン同盟(田村副書記長、中野国際局部長、生井国際局副部長)
・1月20日午後  情報労連(縄倉政策局長、宇田中央執行委員・木村国際担当)

アリヤナ氏の研究はパートナーシップ労使関係実現のうえで、UNI-LCJapanの目標と共通点が多く、非常に有意義なインタビューとなった。帰国後、調査報告をまとめるとのこと。インドネシアの労働運動に生かされることを期待すると共に、加盟組合のご協力に感謝する。


UNI-Aproテレコム部会大会、ICTサービス労働者の結集軸に

 



はじめに
12月11~12日、ベトナム・ハノイで第3回UNI-Aproテレコム部会大会が開催され、15カ国・24組織・81名が参加した(日本からはNTT 労組4名、KDDI労組2名、情報労連3名)。NTT労組・加藤委員長(UNI-Aproテレコム議長)は「ILO世界労働報告書によれば、世界の失業者 数は2億4100万人も達し、適切な対策を打たなければ、さらに4200万人が今後2年間で失業するだろう。だが、テレコムは未来志向の産業であり、経済 のエンジンになりえる。この危機をブレイキングスルー(突破)しよう」と挨拶した。テーマ①「エコ・フレンドリー、UNI-Aproテレコム!!!」
ICTが環境の改善に果たす役割と可能性について、テレコム労組の経験を共有した。
ドコモ本部・小助川執行委員は、地球温暖化対策である「グリーンNTT」を紹介。また、ドコモ本部の中国ホルチン砂漠緑化活動やプルタブ回収活動を紹介し、「循環型社会の実現に向けて、労働組合も組合員参加型の環境問題に取り組んでいく」と報告した。
フィリピン、インドネシア、スリランカが各取り組みを報告し、加藤議長は、①労働組合は対置する企業にメッセージを発し、企業活動にエコロジーの取り組みを入れ込むよう努力する、②労働組合自らがNGOや地域と連携して主体的に活動する――事を呼びかけた。

テーマ②「ICTインフラへの投資とテレコム労働者への影響」
通信事業者の多くはNGNを含むICTインフラに投資しているが、これが雇用にどのように影響するかという視点で、欧州と日本の状況報告が行われた。
NTT労組・中野中央執行委員は、「NTT労組は、新たなサービスを生み出す基盤であるNGNの構築とFTTHの全国普及に対応している。厳しい経営環境 だが、自らの事業構造を改革し、新たな事業領域の拡大を図っていく」と報告した。ラーセン世界テレコム議長は「ICTは社会インフラであるのに、競争が投 資を支配している」と指摘し、国際労働組合としての対応の必要性を訴えた。マーカス局長は、「投資が雇用に結びつくよう労組は監視を強めるべき。規制にも 関わる問題であり、UNIは国際機関の議論
へ参画していく」とまとめた。

テーマ③「組織化とグローバル枠組み協定」
Apro地域のテレコム労働者数は減少傾向である。一方、ICT産業の労働者は増加傾向だが、未組織労働者が多い。また、アウトソーシングや非正規労働者が増加していることもアジア全体の共通の傾向である。こうした状況への対応について議論した。
情報労連・安永書記長は、非正規労働者と情報サービス企業労働者の組織化を報告した。あいねっと倶楽部やユニオンほほえみ等の活動、また、情報サービス 業界団体JISAと「情報サービス産業の魅力向上に関する共同宣言」に調印し、業界の魅力を高めるとともに労働組合の存在価値をアピールするために努力し ていることを報告した。

テーマ④「女性をエンパワーする」
2008年8月にマレーシアで開催されたUNI-Apro地域大会では、労働組合のあらゆるレベルで女性が全面的に参画していく事を確認した。本セッ ションは、この方針の実践として設置したもので、女性にとっても働きやすい職場づくりのための政策と、戦略を達成するための各労組の取り組みについて情報 を共有した。NTT労組・宇田中央執行委員が進行を担当し、NTT労組の取り組みを報告。また、台湾、タイ、ネパール、マレーシアも、それぞれ報告した。

テーマ⑤「フレキシブル化するAproテレコム労組をエンパワーする」
アジア地域、とりわけアセアンはビジネスチャンスが高まっており、テレコムも潜在性が高い。その一方、競争の激化や多国籍企業の進出により雇用面の新たな課題にも直面している。持続的成長可能な産業をつくり、ディーセントな雇用を創出するための方策について議論した。
KDDI労組・上口委員長は、KDDI労組の労使関係構築の取り組みについて報告した。KDDIは15社が合併した企業だがであり、合併当初は、過半数 を超える従業員が未組織であったが、企業内労組の存在そのものが危機的状況であった。しかし、「より良い会社、より良い社会の実現」というビジョンを明示 し、するとともに労使協議制の機能充実により、労使パートナーシップ認識の一致強化と組織率向上をはかってきた――と報告した。

「UNI-Aproテレコム戦略目標」
大会は、今後4年間の戦略目標を策定した。具体的には、①テレコム労働者の組織化推進、②団体交渉、グローバル枠組み協定、社会対話の推進、③UNI- Aproテレコム部門の利益の推進――を3大目標とし、UNIは調整機能を発揮し、加盟組織は具体的な活動を展開していくことを意思統一した。
アジア地域は、金融危機の影響を受けたにも関わらず、経済成長が高い国が多い。とりわけ、東南アジア、南アジアの通信市場は拡大している。しかし、テレ ノール(ノルウェイ)やテリアソネラ(スウェーデン)等、欧米の多国籍企業の進出も盛んであり、UNI本部との機能的な連携を持って取り組みを進めていく ことを確認した。

まとめ
大会は役員選挙を実施し、NTT労組・加藤委員長が議長に、KDDI労組・上口委員長が第一地区委員に選出された。また、UNI-Aproテレコム部会 は、アジア太平洋地域各国においても顕著な「産業融合」という潮流をとらえ、従来の通信産業の枠を超えた「ICTサービス労働者」の結集軸となる事を目指 し、「UNI-Apro ICTS部会」を新たに創設し、組織機構を整備していくことを全体で確認した。また、「UNI-Aproテレコム戦略目標」の実現に向け、各組織が連携・ 努力していくことを確認し、終了した。


第7回東アジアテレコム労組フォーラム

 



第7回東アジアテレコム労組フォーラムが10月26~29日に韓国・慶州で開かれ、NTT労組から加藤委員長、野田事務局長、水野財総部長、平田企画総括、廣瀬中執、木村国際担当が出席した。
本フォーラムは、NTT労働組合、中華電信工会(台湾)、KT労働組合(韓国)の3テレコム労組が、「東アジアのテレコム労働者が抱える課題解決」を テーマに、2002年から実施しているもの。今回は、3カ国とも新体制による初のフォーラムとなったことから、各国の経済・政治情勢に対する労組の取り組 み報告に大きく時間を割いて認識を深めた。
始めに各国委員長が歓迎挨拶、その中でNTT労組・加藤委員長は、「ICT産業は、医療や教育などの社会的インフラ整備では欠かすことのできない役割を 担っており、これからの経済発展のエンジンとも言うべきリーディング産業だ。私たちは、同じ産業に働く仲間、同じ東アジア地域のテレコム労組として、 ICT産業の発展とテレコム労働者の地位向上が図られるよう、共に歩んでいきたい」と述べた。

韓国の状況報告
韓国では、今年6月、KT(固定通信会社)がKTF(携帯通信会社)を吸収合併、これに伴い労働組合も統合し新スタートを切った。しかし、来年には、従 来の一企業一労組制から一企業複数労組制へと変わり、同時にこれまで認められていた労組専従役員に対する会社からの賃金支払いが禁止されることになった。 世界的な経済停滞の影響を受け、政府および使用者側による労働組合組織を瓦解させるような動きが顕著になるなか、KT労組は大きな岐路に立たされているこ とが報告された。

台湾の状況
台湾の中華電信は、固定電話市場で圧倒的なシェアを占めているものの、携帯電話市場で競争事業者のシェアが拡大しており、政府の株放出計画や国内産業の中国移転など、市場・経済の変化を背景に、将来的に大きな事業不安を抱えていることが報告された。

NTT労組の報告
NTT労組からは、野田事務局長、水野財政総務部長がそれぞれ情勢報告。野田事務局長は、「日本は、雇用労働者の過半数が年収300万円以下であり、そ のうちワーキングプアと呼ばれる年収200万円以下の最も厳しい生活を強いられている労働者が1000万人以上も存在し、“格差解消”が連合の優先課題と なっている」と報告した。
また、水野財政総務部長は、悪化する雇用情勢に対する労働界の具体的な取り組みとして、連合の「雇用と就労・自立支援のためのカンパ活動」を紹介。NTT労組としても、退職者も共に取り組み、カンパ金を集約したことを説明した。
フォーラムは、最後に議論のまとめとして、『共同声明』を採択、参加国の委員長が『声明』に署名した。なお、次回フォーラムは、2010年4月末に台湾で開催される。

共同声明
我々は、2009年10月26~29日、「第7回東アジアテレコム労組フォーラム」を韓国・慶州で開催し、台湾・韓国・日本の通信労働者の地位と状況に ついて論議した。全世界を強打した金融危機の余波が未だ鎮まらず、新型インフルエンザの恐怖が拡散しつつある状況の中で開催された今回のフォーラムは、 「経済危機による雇用不安の解決方法」という共通テーマの下で進められ、4日間の討議を経て次のような合意を得た。
第1に、グローバルな問題として台頭した失業率と非正規職の増加は、東アジアの通信労働者にとっても決して例外ではなく、2009年、全労働者の雇用不 安は、我々に強固な連帯の力を求めている。よって、我々は、政府及び使用者側による人為的な構造調整を止め、組合員の雇用を安定的に確保することを共通の 目標とする。
特に、若年層における失業率の増加と女性の仕事の減少、通信市場に吹き荒れている構造調整や外注及び分離・分社の嵐は、もはや一国だけの問題ではなく、 全ての通信労働者の悩みとなっている。我々は東アジアテレコム労組フォーラムを中心に通信労働者の立場を公表することができる共同声明を発表する等、積極 的な歩みを展開していく。
第2に、通信インフラの先端化及び地殻変動は、通信労働者に対する専門性の要求を超えて、労働力需要の減少要因に変質しつつある。ゆえに我々は、通信産業の雇用創出のために、毎月1回以上、多様なツールを通じて国家間において情報を共有することを約束する。
また、固定と通信の融合の普及、インターネットテレビや無線インターネット市場の拡大、従来の固定電話市場の縮小による主要産業の不況は、通信市場がも はやこれ以上ドル箱産業ではないことを証明している。ただ、欧米諸国では、ICT産業を新たな成長戦略の柱に位置づける動きも顕著なところであり、我々の 積極的・能動的対応も求められている。それゆえ我々は、国家間の情報共有を通じ、グローバル通信市場の変化に注目し、通信インフラが雇用創出を導いていか れるよう、共に努力する。
第3に、長い歴史を誇る通信の労働運動の環境も経済停滞に影響され、各種の外圧に曝されており、決して安全地帯とは言えない。そこで我々は、政府及び使用者側が主張する不合理な労働運動環境要素に対抗し、労働運動の価値と評価を高めていく。
特に労働組合組織を瓦解させようとする行為や、労組役員に対する違法な権力行使などは決して座視することができず、国際労働機関(ILO)を通して絶えず明らかにしていく。
最後に、最も重要な責務である組合員の権利擁護を貫徹し、社会的連帯を拡大していくことを約束する。
第7回東アジアテレコム労組フォーラムに参集した我々は、全世界的な経済停滞が東アジアテレコム労組フォーラムの連帯をより一層成熟させたという点に同意し、上記の内容を熟知し、身をもって実践することを決意する。
また、今後も通信労働者の長期的発展と権利向上のため、情報共有と連帯強化を図り、互いに課題解決を図っていくことを、ここに宣言する。


テレコム部会、アジア各国の被災組合員への連帯支援

台湾
今年8月に台湾南部を襲った台風8号により、約700人が死亡・行方不明となった。UNI加盟のCTWU(中華電信工会)においても多くの組合員の家屋 が損壊した。CTWUは朱理事長の陣頭指揮の下、役員が被災地入りし、被災した組合員を激励した。野田事務局長はCTWU本部を訪問し、NTT労組からの 義捐金100万円を贈呈し、「復興支援に役立てて欲しい」と激励した。

インドネシア
9月30日に西スマトラ州でマグニチュード7.6の地震が発生し、テレコム労組組合員の家族1名が死亡し、300人以上の組合員の家屋が全損壊した。情 報労連・永井組織局長とNTT労組・水野財政総務部長は被災地パリヤマンとパダンと訪問し、テレコム労組に義捐金150万円を贈呈した。
セカテルコム(PT Telkom労組)・ワルトノ議長は、「多くの組合員が自宅を失った。そのような中、組合員は使命感を持って必死に通信ネットワークの復旧に取り組んだ。 地震直後2時間は不通となったが、予備バッテリーを使って1日で80%、3日で100%復旧させた。」と説明した。
セカテルコムは被災した組合員へのテント配布や、食料配給を行っている。また、会社と連携して、通信局社の敷地をボランティアへ開放、食料配給を行うなどの側面支援を実施している。

フィリピン
9月末、台風16号が首都マニラを襲い、記録的な降雨を記録した。MKP(PLDT一般従業員労組)においては組合員の家屋浸水被害は200軒を超えた。
情報労連・永井組織局長とNTT労組・水野財政総務部長はMKPを慰問、アーサー委員長に50万円の義援金を贈呈するとともに、緊急物資として組合員の被災者にコメや缶詰などの緊急物資を、直接、手渡した。
フィリピンは地理的に台風被害を受けやすい。それにも関わらず、国の被災防止策が弱く、排水などのインフラ整備が未熟である。引き続き発生した台風17号は農業地帯を襲来し、コメの収穫も危ぶまれる。また、被災地での感染症患者の激増など、二次災害が深刻な状況だ。

なお、UNI日本加盟協(UNI-LCJ)は、インドネシアASPEK及びフィリピン加盟協にそれぞれ50万円ずつカンパを行った。


「ブレイキングスルー」の勝利、日本の政治に大きな変化の兆し

UNIは今日、54年間にわたり政権の座に就いてきた自由民主党に民主党が勝ったという感動的な勝利の知らせを受け、日本のメンバーに心からお祝いを申し上げたい。
 最終的には、労働組合が支援する民主党は、衆議院480議席中、308議席を獲得した。
 これは日本にとって歴史的な出来事で、UNIとしても選挙運動に奔走した仲間の皆さんを祝福したい。日本の労働組合はこれから、労働者を支える政治的アジェンダを推し進めるために、政府と共に協力していく絶好の機会を手にした。
 UNIは2010年、11月9~12日、長崎で世界大会を開催する。
 「大会のテーマは『ブレイキングスルー』だが、日本の政治におけるこれほど見事なブレイクスルーは願ってもいないことだ」と、フィリップ・ジェニングスUNI書記長は述べた。「この選挙結果によって、日本の労働組合が確実にブレイキングスルーを遂げており、真の政治的変化を起こしたい、起こす準備はできている、起こす力を持っていることが示された。」
 日本のナショナルセンター、連合は、総選挙の勝利を喜ぶと共に、大きな責任も自覚している。新政権には深く関わり、「雇用の安定こそ社会の安心・安全の最大のポイントであり、着実な景気回復も図っていかなければならない」と声明の中で述べている。
 UNIとしても、労働者を中心とした政治を発展させ実行していくための日本の労働組合や政府の取組みをサポートしていく、とジェニングス書記長は述べた。
 ジェニングス書記長は選挙運動の終盤まで日本に滞在しており、UNI加盟組合や連合役員を訪問した。
 「加盟組合は、民主党を支持するキャンペーンに全力を挙げてきた。」「雇用情勢は戦後最悪の状況にあるが、加盟組合は日本の労働政策を見直すために新政権と協力することを期待している。日本で歴史的な変革が起こったこの時期に、歴史的な町でUNI世界大会を開催することができ大変意義深い。加盟組合と共に準備を進めているところだ。」
 民主党に祝意を表すると共に、UNIは来年のUNI世界大会開会式で、新しい首相に演説をしてもらうことを期待している。


ニヨンで世界平和と核軍縮を呼び掛ける日本の高校生

日本の高校生グループが核兵器廃絶と世界平和を推進する運動の一環として、8月19日、ニヨンのUNI本部を訪れた。高校生平和大使は平和のメッセージを世界中で訴えている。平和大使の一人、大渡ひかるさんは「平和への願いや核兵器廃絶を多くの人に伝えたい。広島と長崎の悲劇が繰り返されないよう核兵器はただちに廃止されるべき」と訴えた。
 大渡さんは被爆三世である。被爆者とは原爆の生存者とその子孫を表す言葉で、被爆二世は生存者の子供、被爆三世は孫である。
 平和大使の多くは長崎市の出身。米国は第二次世界大戦末期、広島と長崎に原爆を投下した。日本人学生12人、韓国人学生1人、長崎の原爆生存者3人、広島の生存者1人が訪れた。
 彼らは毎年、国連や欧州各地で核軍縮を訴えているが、ニヨンのUNI本部訪問も恒例行事となっている。
 平和大使の訪問をUNI本部で受け入れている間、フィリップ・ジェニングスUNI書記長は長崎におり、11月にニヨンで開催されるUNI世界執行委員会で演説してもらうよう長崎市長を招待した。
 「平和は、グローバルユニオンとして、よりよい世界をつくるための基盤だ。私たちが原爆の恐怖を決して忘れないよう、平和のメッセージを伝えるための若者の役割は極めて重要だ」とフィリップ・ボイヤーUNI副書記長は述べた。
 UNIは過去4年に渡り、平和大使の訪問を歓迎してきた。2010年11月には日本の長崎でUNI世界大会が開催される。
 世界大会を控え、UNIは平和大使と日本のナショナルセンター連合等が推進する平和活動に参加する。潘基文国連事務総長に宛てた、核兵器廃絶と恒久平和を求める嘆願書に1000万人の署名を集めることである。国連は2010年5月にニューヨークで核拡散防止条約再検討会議を開く。
 大使たちは、ダニエル・ロゼラ・ニヨン市長からも歓迎を受け、ニヨンの若者とも交流した。


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