第1回UNI-Apro東アジア労組フォーラム

第1回UNI-Apro東アジア労組フォーラムが2012年10月22~23日に東京で開催され、韓国、台湾、香港のから27名、日本から83名、合計110名が参加した。
同フォーラムは、今回初めて開催され、その意味でまず基本の基本をお互いに認識し合うということから始めることとした。選ばれたテーマは、各国のサービス産業の労使関係と課題、東日本大震災からの復興・再生に向けた支援活動、各国労働運動の現状、女性・青年の労働運動参加促進、各国のUNI加盟協の12年と今後の課題であった。クリストファー・ウン地域書記長から、最初と最後に意見をもらい、討論を豊富化することができた。

第1日には、「グローバル化とASEAN、東アジア」という演題で、ウン地域書記長が講演を行った。グローバルな観点、ASEANという観点から、東アジアを俯瞰し、今後の経済の方向性、政治の方向性、労働組合の方向性を占うという内容であった。その際、ASEANプラス3、又は6について、台湾を排除すべきではないという意見が出て、了承された。
「日本の労使関係とその課題」という演題では、北浦日本生産性本部参事が講演を行った。ホスト国が日本であったことから、特に日本の労使関係について、概論を述べた。日本の労使関係の発展の特色が細かく触れられた。各国労使関係は、歴史的、社会的な国のあり方に規定される。日本の労使関係の根底にあるものがどのように変遷を遂げたか、今後の課題は何か、特に改革すべきものと変えるべきでないものは何かについて、全員が学ぶことができた。
各国の労使関係の比較では、まず「韓国サービス業の労使関係と課題」から始まった。韓国のスピーカーから、総論(ユ・ジヒュン韓国保健医療労組委員長)、パブリックセクターの労使関係(キムチョルヨン韓国郵政労組国際部長)、民間企業の労使関係(カン・ギュヒョク韓国サービス労組委員長)、非正規セクターの労使関係(チュン・ミョンヘ韓国金融労組政策担当)、KT労組について(チャ・ワンキュKT労組政策部長)について、説明を受けた。財閥系の韓国企業が急速に発展を遂げる中で、貧富の差が大きくなっており、その典型が非正規労働者の問題だという事実が明らかにされた。
続いて、「台湾サービス業の労使関係と課題」というテーマで、ジェリー・ルウ中華郵政工会副委員長がプレゼンを行った。台湾では、労働協約法の改正があり、労働組合に入りやすくなっている、産業別組合の交渉可能性も拡大していることが明らかになった。
「日本サービス業の労使関係と課題」という演題では、UNI-LCJ加盟労組が講演を行った。商業部門は、八野サービス流通連合会長から、自動車産業は、佐藤自動車総連国際局長から、印刷部門は西山全印刷書記から、金融部門は中村損保労連服委員長、大長生保労連副書記長が説明を行った。商業部門の傾向と趨勢、生産性三原則の実際、日本のサービス産業の労使関係の法的基礎、純粋持株会社形態と労働組合、ダイバシティーへの対応などが説かれた。
「東日本大震災からの復興・再生に向けた支援活動」のプレゼンを春木情報労連書記長から受けた。東日本大震災にあたっては、各国組合から様々なご支援を受けた。ここまで復興が進んだ、労働運動はこういう役割を果たした、という現状報告を行った。

第2日目は、「日本の労働組合運動の現状」ということで、落合LCJ議長が講演を行った。落合議長は、UIゼンセンを141万人の組織(UAゼンセン)にまで作り上げる指揮をとった会長であり、参加者はその言葉の重みを噛み締めた。「韓国労働運動の現状」は、キム・ビュングク韓国大学職員労組書記長、カン・サンナム全国メディア労組副委員長から報告があった。「台湾労働組合運動の現状」は、ジェリー・ルウ中華郵政工会副委員長から講演を受けた。
「女性・青年の労働運動参加促進」も重要なテーマであり、4つの組合が講演を行った。
日本からは、河野全労金書記長、山下労済労連副委員長、韓国からは、ハン・ミジュン韓国保健医療労組副委員長、台湾からは、ジュリア中華郵政工会副書記長が講演を行った。
続いて、「UNI-LCの12年と今後の課題」として、各国のUNI加盟協が発表した。日本UNI-LCJの12年と今後の課題と題して、臼杵UNI-LCJ副議長、韓国UNI-KLCの12年と今後の課題と題して、ジェイ・チョイUNI韓国デスク・コーディネーター、台湾UNI結成以降12年と今後の課題と題して、ジョージ・リャン中華郵政工会国際局長、香港UNI結成以降12年とUNI-HKLCの結成、今後の課題と題して、チュン・ライハUNI-HKLCコンベイナーから講演を受けた。

クリストファー地域書記長から、「アジア太平洋地域のLCとUNI-Aproの前進」の演題で講演を受けた。UNI-LCの結成は、UNI-Aproの基本的な方針である。ASEAN諸国、南アジア諸国におけるLCの活動の現状、UNIの支援のあり方などが論じられた。
最後に加藤UNI-Apro会長がまとめを行った。「我々は、企業別組合として、どうしても他の労組の動向には興味を持たなくなりがちだが、ナショナルセンターの活動、UNI-LCの活動という形で、できるだけ様々な問題を討論し合うことが重要である。特にUNIは、ネットワークが海外まで広がり、そこでの討論は特に重要といわねばならない。」とした。

最後に、来年ソウルで再び会うことを誓う共同声明を採択し、第1回UNI-Apro東アジア労組フォーラムが閉会した。

写真はFlickr参照

 


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