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フェミニストでよかった! 組合員でよかった!

2017年1月21日、ワシントンで100万もの女性が、更には世界中で500万を超える女性が立ち上がり、女性の権利に関する法規制から、移民政策、医療、環境、人種差別、宗教の自由、労働者の権利まで啓発する世界規模のデモが行われた。

抗議の発端は、トランプ米大統領の女性に関する発言と見解に対するもので、1日のデモとしては米国史上、最大規模のものとなった。

このデモの前日にダボスで開催されていた世界経済フォーラムで、フィリップ・ジェニングスUNI書記長は同様な力強いメッセージを打ち出した。「みんなフェミニストになるべきだ。男女共に平等を勝ち取るために闘おう。」

職場で女性は50%を占めるが、未だに女性の管理職は少なく、また女性であるがために差別や暴力を受け、賃金格差も存在する。しかし、組合員として社会正義と平等を求めて共に闘うことで、世界中の何百万人もの女性労働者の立場を良くするよう、変えていくことができる。

そこで、UNIは今年3月8日の国際女性デーに、女性が社会において平等な立場を勝ち取るための闘いを記念し、UNI機会均等局のキャンペーン「フェミニストでよかった!組合員でよかった!」を立ち上げるので、是非参加してほしい。

何百万人もの男女が、公園で記念行事を開催したり、カラフルに着飾ったり、デモ行進をしたり、世界各地で様々なイベントに参加する。人間は皆平等であると信じるなら、あなたもフェミニスト。一緒に国際女性デーのUNIキャンペーンを盛り上げよう。

下記のSNSで、写真を共有し、ハッシュタグ(#proudtobeafeminist、#proudofmyunion)を使って、UNIをフォローしよう。

「みんなでいっしょにやればできる!」

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第18回UNI-LCJ年次総会、松浦新議長を選出

2017年2月13日、第18回UNI-LCJ年次総会が東京で開催され、各加盟組織より運営委員及び総会代議員、オブザーバー等71人が出席した。2016年度活動報告、会計報告に続き、『サービス産業における「労働の未来」を創る』をコンセプトとした2017年活動計画、予算が承認された。今年は役員改選年であり、UNI-LCJ運営委員会役員が確認され、松浦UAゼンセン会長が第8代議長に選出された。

年次総会にはUNI本部からクリスティ・ホフマンUNI副書記長と、UNI Aproよりクリストファー・ウン地域書記長がゲストとして出席した。ホフマンUNI副書記長は、他の友誼組織からの参加者も含め130余人を前に、「労働の未来~課題と可能性~」と題する基調講演を行った。現在我々が直面する課題として、格差、デジタル化、非標準型雇用の拡大等を挙げ、これに対するUNIのアクションを説明し、日本の加盟組合の積極的な参加を奨励した。

格差に関しては、オックスファム(世界の貧困者を支援する国際NGO)が世界経済フォーラム(通称ダボス会議)に先駆けて発表した最新の報告書から、「世界で最も裕福な8人が、世界の貧しい半分(の36億人)に匹敵する資産を所有している」と引用した。世界経済フォーラムが発表した「職の未来」報告書は、今後5年で減少または増加する職種を予測している。デジタル化やテクノロジーの進化により、人間が遂行し報酬を得ている定型業務や肉体労働等の45%が自動化されるという。また、パート労働、有期雇用、派遣労働、下請け労働、オンコール(呼び出し)労働、臨時雇用といった非標準型雇用も増大している。ウーバー運転手のように、インターネットを通じて単発の仕事を請け負うギグ・エコノミーも顕在化している。

「このままでいけば、将来、人間の行う仕事が減り、収入が不安定になり、労使関係が不明瞭になる。全ての労働者が技術革新をはじめとする変化の恩恵を受けられるよう、既存の団体交渉の範囲を拡大し、雇用関係を維持・強化していく必要がある。政府は格差を是正するため、富の再分配をし、ディーセントワークを確保するよう社会政策を練り直すべきだと、UNIは声を上げていく」と、ホフマン副書記長は述べた。

「UNIはデジタル化の専門家をインターネット上で募り、その知見を共有し、対策を考えるため、専門のウェブサイトを立ち上げる。加盟組合から英知を結集し、AIに関する倫理規範や、今後必要となるスキルの国際基準を作りたい」と述べ、日本の加盟組合にも積極的な参加を呼びかけた。

レセプションでは、松浦議長の挨拶に続き、厚生労働省の勝田総括審議官(国際労働担当)、連合の神津会長より連帯挨拶を受けた。ウンUNI Apro地域書記長は、小俣前UNI-LCJ議長のUNIへの多大な貢献に感謝し、記念の盾を贈呈した。

写真はFlickrを参照


UNIグローバルIT組織化会議

2017年1月17~19日、ドイツ・ベルリン(Ver.di本部)において、UNIグローバルIT組織化会議が開催された。UNI欧州加盟組織を中心に、33カ国、52組織、120人余が参加した。日本からは情報労連の木村国際担当部長が参加した。①大手多国籍企業対策、②クラウドワーカーの組織化について状況確認と情報共有し、今後の取組みについて確認した。

開会の挨拶を行ったクリスティ・ホフマン副書記長は、新たな労働の世界における組織化の問題について課題提起し、労働組合としての取組みの重要性を述べた。また「幼い頃からデジタル機器を使いこなしてきたミレニアル世代が労働組合に関心がないというのは思い込みである。こうした若い労働者にも関心を持ってもらえる組合へと進化を遂げなければならない。労働運動という1つの傘の下にさまざまなスタイルがあっても良い」と述べ、労働組合自身の変革の必要性を訴えた。

大手多国籍IT企業対策

IT市場の動向と組織化状況について共有した。IT企業は主に3つの形態に分類された。①ハードウェアからソフトウェア会社へと事業転換している企業(IBM、HP、富士通等)②コンサルティング会社からIT企業へと事業拡大している企業(アクセンチュア等)③従来よりソフトウェア中心に事業を行っている企業(マイクロソフト、オラクル、SAP、CSC等)

OECDは、世界のGDPに占めるIT産業の割合は今日6%程度だが、2020年には25%まで上昇すると予測している。ビッグデータ、IoT、クラウドコンピューティング等の増加が要因である。

UNIはIBM、HP、CGI、アトスにおける取組みに引き続き傾注し、特にIBMについてはインダストリーオールと連携して実施しているIBMグローバル労組アライアンスをさらに充実させていくことを確認した。

ITクラウドワーカーの組織化

オンライン上で仕事を請け負うクラウドワーカーが世界中で急増しているが、労働組合の対応が遅れている実態を全体で課題として認識した。UNI欧州地域組織が昨年実施した調査によると、欧州全体で労働者の8人に1人がクラウドワーカーであると報告されている。また、若い世代のクラウドワーカーが多いことが明らかになっており、全クラウドワーカーのうち、スウェーデンで57%、英国で50%、オランダで42%、オーストリアで47%、ドイツで50%が35歳以下との結果であった。クラウドワーカーのメリットは「自由に働ける」、「融通がきく」、デメリットは「収入が不安定」、「将来の保障がない」と考えられている。

クラウドワーカー組織化のための取組み事例が紹介された。ドイツVer.diは、特定の企業に属さない自営労働者のための「メディアフォン」というオンラインサイトを運営している。メールで相談を受け付けて、電話で回答する方式である。スウェーデンのユニオネンは、テレビ広告やインターネットによる自営労働者向けの勧誘活動を積極的に行い、この5年間で12万人の新規組合員獲得に成功、多くのクラウドワーカーも含まれている。米国では自営労働者のための「フリーランサーズユニオン」という組織があり、寄付金を活動の財源とし、自営労働者のための医療保険プログラム等を実施している。

最後に、今後、ますます増加するであろうIT労働者の組織化の取組みが必要であること、そのためのネットワークを強化していくことを確認した。当面、UNI世界ICTS部会の全ての活動でIT労働者の組織化について議論を行い、地域別、企業別の活動計画を策定していくこととした。UNI世界ICTS部会委員会(6月、クロアチア)、UNI Apro ICTS部会大会(8月、マレーシア)でも議論が行われる。


野田UNI Apro会長、スタッフを激励

2013年以来3年ぶりにUNI Aproスタッフ会議が、香港UNI加盟協の協力を得て、2016年11月28~30日に香港で開催された。UNI Aproスタッフ、各国加盟協コーディネーター、UNI本部SCOREスタッフら計22人が参加し、2016年度の各国における労働組合強化活動、組織化活動の現状と課題を共有し、UNI Apro部会大会を含む2017年の活動計画について議論した。

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初日には、参加者は野田UNI Apro会長の講演を受けた。

「激動の時代の中で労働運動の任務は変化しているが、雇用確保、労働条件の改善、人間らしく生きられる社会を作るという労働組合の基本理念は変わらない。」

「ウン地域書記長の下、加盟組合・連絡協議会と各国スタッフが連携し、UNI Aproの組織強化を進め、地域経済統合プロセスに労働者の声をしっかり反映させていくことが重要だ。」

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最後に野田会長は、『百聞は一見にしかず、百考は一行にしかず』ということわざを引用し、見る、聞く、考えるだけでなく、実行し成果を出していくことが最も大切だ」と述べ、実行力のある国際労働運動を共に進めていこうと呼びかけた。


ジェニングスUNI書記長、トランポノミクスの嘘の公約を糾弾

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フィリップ・ジェニングスUNI書記長は、スイス公共放送RTSの主要テレビ番組「Toutes Taxes Comprise(税込価格の意)」で放映された、ドナルド・トランプの大統領選勝利から予想される崩壊に関する討論に参加した。

ジェニングスUNI書記長は、トランプの公約である米国での4%の成長は、ディーセントな労働条件と公正な賃金、自由に交渉ができる労働組合がなければ現実的ではない、と指摘した。

「我々が懸念しているのは、うまくいかないことが明らかなトリクルダウン経済の新たな局面だ。労働条件と賃金の改善無くして、米国は4%の成長は達成できない。」

ジェニングス書記長は、米国では組合が発言の機会を与えられず、社会対話が欠如していると懸念を示した。

「トランプは、ラインス・プリーバス、ポール・ライアン、スティーブ・バノンといった組合潰しに長けている極右の政治家を主要ポストに任命した。」

トランプの勝利を受けて、世界はどこへ向かうのか、我々はどのようなグローバル化を望むのか、あらためて考え直さなければならない。

「ネオリベラル・モデルはわずか1%の富裕層の利益のために、大量の失業、不安定雇用、富裕層に偏った富の配分を引き起こし、人々を失望させた。トランプの政策はこれらの差し迫った課題を全く取り上げていない。」

ジェニングス書記長は、「我々は気候変動対策の必要性や人権を訴え続け、安心・安全をもたらすようなグローバル化を求めていく。」

※番組(フランス語)は以下のサイトから視聴可

edition of RTS’s ‘Toutes Taxes Comprise’  


トランプ時代に「将来の仕事の世界」は⁉︎

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UNIは2016年11月15日、世界執行委員会の前日にスイス・ニヨンのUNI本部で「将来の仕事の世界」をテーマにリーダーサミットを開催した。フィリップ・ジェニングスUNI書記長は冒頭、「ドナルド・トランプが選ばれたことで、我々の前途は大きく変わってしまった」と懸念を述べた。トランプ政権は、新たな仕事の世界が深く結びついている全ての国際的課題 に政治的、経済的、環境的に影響を及ぼす可能性がある。

「将来の仕事の世界」は、UNIが2018年のリバプール世界大会に向けて取組む重点課題の1つである。スティーブン・ホーキンス博士は「完全な人工知能を開発できたら、それは人類の終焉を意味するかもしれない」と警鐘を鳴らしている。サミットの講演者の1人、ロンドンのインペリアル・カレッジで感情的行動コンピューティングを専門とするマジャ・パンティック教授は、課題は教育で、開発者が人間の価値やモラルを心に留めておくようにすることが重要だと指摘した。また、トゥエンテ大学のバネッサ・エベルス教授は、新たな仕事の世界を明るいものにするようなロボットを開発するエンジニアを支援するよう、参加者に呼びかけた。

※ツイッターでフォローする場合、#FWOWでどうぞ


ドナルド・トランプの勝利という厳しい現実から学ばなければならない

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フィリップ・ジェニングズUNI書記長は、米大統領選挙でのドナルド・トランプの勝利を受けて、次のように述べた。

「前兆はしばらく前からあった。1%の人に有利な経済、賃金の停滞、労働者の子供達は親の世代より暮らしが悪くなるとの恐れ、拡大の一途を辿る大きな格差、こうした懸念要素が政治的反発を引き起こした。この脆弱性によって、人々に不安や経済的正義に対する怒りが生まれた。それに勢いづいた右派が憎悪、分断、人種差別、外国人排斥の言葉で扇動したのだ。

我々は米国の組合の仲間の皆さんを支持する。資本主義を再考し、人々に希望をもたらす計画を立てるなど強力な経済的代替案を要求する我々の取組みは極めて重要だ。平和、正義、ディーセントワークを求めるグローバルな闘いは終わらない。」

UNI世界執行委員会は来週の会議で、この予期せぬ結果がもたらす大きな影響について検討する。


UNI-LCJ/UNIインド加盟協(UNI-ILC)セミナー

2016年9月24~25日、インド・チェンナイでUNIインド加盟協(UNI-ILC)の青年・女性組合員を対象とするエンパワーメントセミナーが開催され、UNI-ILCの郵便労組、銀行労組、ラジオ・TVエンジニア労組、IT専門職労組から36人が参加した(女性20人、男性16人)

sadai-5-s日本からは、定居美稚子情報労連/NTT労組中執を団長に、浅川淳UAゼンセン総合サービス部門執行委員、三浦聡自動車総連組織局部長、高木晋JP労組労働条件担当部長、事務局・小川陽子UNI-LCJ事務局長から成る代表団が講師として出席した。

開会式では、チェンナイ出身のテアガラジャン郵便労組書記長(UNI-ILC事務局長)及びミリンド・バローダ銀行労組委員長(UNI-ILC議長)がUNI-ILCを代表して歓迎の挨拶を行い、UNI-LCJの支援に感謝した。定居団長は、グローバル化が加速する中、成長著しいインドにおいても格差の拡大等、負の側面が明らかになっており、その克服に向けて労働組合が国を超えて連帯する必要があると挨拶した。ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記次長はUNI Aproを代表して連帯の挨拶を行い、インドの青年・女性メンバーの強化はインドのみならず共通の課題を持つ南アジア全体の労働運動の活性化に重要だと述べ、積極的な参加を奨励した。

続いて、郵便労組を退職した役員から基調講演が行われた。「IT化の進展で仕事のやり方は大きく変化し、生活も便利になる中で、働き方も変わっていく。労組の活動も変化していくはずだ。かつて経営者が労働者のことを考えなかったことに対して、労働者は団結し組合として経営側に働きかけることができるようになった。今ではインドにも組合が多くできたが、新しい会社には無いところも珍しくない。組織化を進め、より多くの人々が権利意識を持つようになれば、政府も無視できなくなる」と自らの経験から若年世代に訓示した。

UNI-LCJ講師からは以下のプレゼンを行った。

・定居団長:①日本の家庭、学校、職場、社会に至る格差・不平等―労働組合はどのような役割を発揮できるか? ②青年の組織化

・浅川講師:①日本の労働組合の概要、機構、今日的課題、②女性の組織化

・三浦講師:グローバル化と労働組合の対応-組合の国際協力と国際連帯

・高木講師:日本におけるパートナーシップ労使関係

参加者からは、インドで目にする日本製の自動車やハイテク製品等のイメージから、日本に貧困や格差があることやプレゼンで示された統計データが信じられないとの感想が相次いだ。また、ITの進化に伴う事業への影響、日本でストライキを余りしない理由、非正規労働者の労働条件、組合員へのコミュニケーション方法、産別においてライバル企業の労組どうしがなぜ一緒に活動できるのか?といった質問が出された。05seminar-13-s

インドの参加者も、「インドにおける格差や不平等の現状と、組合は何ができるか」、「組合の女性・青年活動」、「グローバル化と労働組合の対応」、「インドでパートナーシップ労使関係はうまくいくか?」についてグループで話し合い、発表した。インドは民主主義国家であり、全ての人が平等であるはずだが、家庭でも社会でも階層があり、現実にはまだ差別が存在する。特に、女性参加者から「家庭やコミュニティにおいて、女児を歓迎しない地域がある。特に農村部では男性は富、女性は負担と思われる。女性の服装はコミュニティが決めるが、男性には制限がない。女性の帰宅時間が遅いと文句を言われる。家族の面倒を見ることは女性の仕事だという考えが根強い。男性が女性の仕事を決め、男性の合意があれば女性は外で働くことができる。育児のサポートが無いため、結婚・出産後、仕事を続ける女性は少ない。農村部でも都会でも、女性の夜間外出は許されない」といった意見が出された。また、教育の不足、貧困等により、労働組合に関する認識が低い。「組合活動でも意思決定は男性が行っている。女性は家庭があるため、まだまだ参加できていない。組合は女性の参加を歓迎するが、女性が遠慮している。」との意見が多かった。これを変えていくには、「子供の頃から男女同じように育てるべき。認識の改善、特に男性の意識改革が必要。女児・女性にも教育を受ける環境作りが必要。組合は行動を起こして政策を変えていかなければならない。女性セミナーを行い、女性の組合参加を奨励すべき」との意見が出された。

パートナーシップ労使関係は、「インドでは政権が変わると方針が変わるため不可能だ」という意見と、「組合が強いリーダーシップを発揮すれば可能だ」という両方の意見が出された。例えばIT業界は若者が多く働いているが組合が組織されにくい。若いエンジニアを使い捨てにすることが多いので、組織化され抵抗されると面倒だから会社や政府が許さないのだ。労働者が搾取されているIT業界こそ組合が必要だ、という意見が出された。

グローバル化に対しては、「会社と協力しWin-Winとなるようにしなければならない。利益を得るためにグローバル化は必要だが、契約社員等の弱者に対しても組合は交渉していくべき。グローバル化の負の影響を受けやすい中小企業も守るべき」という意見が出された。

また組合内のコミュニケーションについては、最近のSNSの普及に伴い、組合の委員長のメッセージや情報が瞬時にして組合員に送られるとのことである。参加者は早速WhatsApp(インドではFacebookやLINEより普及している)グループを作り、交流を始めた。

今年は、昨年の反省を踏まえ、若手組合員を中心とし女性が半数を超えた。日本人講師への質問やグループ発表、その後のコメントも女性参加者の積極性が目立った。残念ながら、テレコム部門と商業部門からの参加者はいなかった。UNI-ILCからは、来年はUNITES(IT専門職労組)の存在するハイデラバードでの開催を打診された。

今回はテアガラジャン郵便労組書記長の地元チェンナイでの開催ということで、セミナー前日(23日)には、チェンナイ郵便局を訪問し、J.T.ベンカテスワラル事業開発部長からインドポスト概要について説明を受けた他、局内を視察した。また、最近インドポストが力を入れている法人営業の一環として、ディーラーを見学した。ベル技術大学を訪問し、ラメシュ教授及びIT学科の学生20余人と、組合やIT産業、グローバル化等について対話する機会もあった。また地元ラジオ局をラジオ・TVエンジニア労組の案内で視察し、経営側とも意見交換を行った。

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UNI Aproミャンマー・ミッション

2016年9月19~21日、ミャンマーのサービス部門労働者の組織化を検討するための関係各所からのヒアリング及びUNI Aproの活動・理念浸透を目的とし、野田UNI Apro地域会長、ウン地域書記長、玉井組織化部長、ワルダナICTS部長等から成るUNI Aproミッションがネピドー及びヤンゴンを訪問した。

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訪問先と概要は以下の通り。

労働・移民・人口省

U Myo Aung氏(Permanent Secretary)他と面会。政労使各9人ら構成される国家三者構成委員会が設置されており、2014年以降4回開催されている。新政権となって初めて9月28日に開催予定で、労使関係の在り方、労働法、労働安全衛生の3点について議論が行われる。ここで議論された内容が9月29~30日に開催される第2回ステークホルダーフォーラムに示される。2015年9月に地域最賃法が導入されたが(1日3,600チャット)、実施が難しい状況である。現在、様々な法律が改正議論されており、外国人労働者法、工場法、労働安全衛生法が議論されている。また、外資の流入が増える中、一般的に労務管理は良好であるが、労使紛争が増えている。課題の一つとして、労働組合間の協力があげられる。ナショナルセンター、産別間の互いの協力が求められる、労働組合の役割について議論を深めてほしい。

運輸・通信省

Win Khant氏(Permanent Secretary)、Ye Naing Moe氏(Director of National Cyber Security Center)他と面会。通信インフラ及び制度は遅れており、ICTマスタープランに従って取組んでいる。携帯普及率は96%(SIMカードの販売枚数で計算した数字)。通信カバー率は国土の90%。2013年に通信法を制定し、テレノールとオレドにライセンスを供与した。MPTは政府保有の事業者で、より良いサービス提供を目指している。E-Governmentも目標の一つで、ICT技術と知識の理解促進に取組んでいる。やがてはオンラインでの政府サービスを普及させたい。

ミャンマー・コンピュータ協会(MCIA)

Mr.Zaw Min Oo氏(Secretary General)他と面会。1,000社以上のIT、コンピューター関連会社が加盟する事業者協会で、ミャンマーのIT企業が自主的に加盟している。現在、情報通信部門にはおよそ20,000人が従事している。国内24大学にICTに関連する学科があり、毎年5,000人が市場に入ってくる。2020年にはICT関連労働者は50,000人にのぼると予想される。課題は、賃金の上昇圧力が強まる一方で資格やスキルが伴わない、転職が多い、技術者への訓練等である。

MWRN(移民労働者の権利ネットワーク)

Phyoe Wai Htun氏(General Administration)他と面会。2009年に移民労働者の条件改善のために設立された組織。現在、人口の10%が移民労働者である。MWRNは、移民労働者の生活水準向上、雇用確保、法的支援、教育・訓練、社会保障、政府や市民組織との対話などの活動を行っている。メディアを通じた意識啓発にも取組んでおり、一般市民の移民労働者問題への認識向上につながっている。タイの工場で「ゼロ・リクルートメント・フィー」というプロジェクトを実施、ブローカーの中間搾取を防ぐために健康診断や労働許可申請にかかる費用(1,950タイバーツ)を工場で負担するもの。労組とも連携しており、CTUMやAFFMと覚書を結び、特に縫製、農業、水産などの分野で協力して活動をしている。

CTUM(ミャンマー労働組合総連合会)

Maung Maung氏、Rony氏他と面会。9セクターで779組合、組合員数64,952人(2013年は314組合、組合員数28,840人)を組織する唯一のナショナルセンター。ミャンマーの労働人口2,300万人に対し組織率は0.3%に過ぎない。農業・農民(607組合、31,841人)、工業、運輸(53組合、15,101人)、建設・木材、水産、鉱業、サービス(5組合、187人)、メディア、教育。サービス部門については、公立病院の看護士、清掃労働者を組織化している。政治とは関わりを持っておらず、労働組合活動に専念している。オルグの育成と職場環境のレベル向上が課題、法制度は未熟である。労組結成後にリーダーが解雇されてしまうという問題もある。労働者の権利に関する研修を行う中でリーダーを発掘し、ILO、ITUC-APのワークショップやセミナーへ派遣して人材を育成している。

AFFM(Agriculture & Farmer Federation of Myanmar)

Zarni Thwe氏(General Secretary)他と面会。主に農業部門労働者を組織し、IUFに加盟。現在の課題は労働環境を国際水準まで高めていくことだと考えている、労働者の知識向上が求められる。労組の役割と労働者に伝えていくためにも国際組織からの支援が不可欠であり、次世代の育成にも力を入れていく。

MICS(Myanmar Industries Craft & Services Trade Unions Federation)

食品、日常製品、縫製、水産、サービス(ケータリング・ホテル・荷揚げ等)、天然資源、建設、溶接の8部門を組織。AFFMの兄弟組織で、協力に関する覚書を締結している。通信部門も組合を結成したいと考えているが、まだ組織化されていない。社会協同組合の仕組み作りが必要。賃金の引き上げだけでなく、支出を抑えることで可処分所得を増やすことが可能になると考えている。なお、AFFMとMICSは国家三者構成会議に3人ずつ代表を出しており、他兄弟関係にある組織の声も代弁する。残り3人はCTUMから出ている。

 


UNI Apro ICTS部会委員会、多国籍情報通信企業の組織化に注力

img_2472-ss2016年8月26~27日、UNI Apro ICTS部会委員会が台北で開催され、10カ国21人が参加した。日本からは、情報労連・野田委員長、木村国際担当部長、NTT労組・柳浦中央執行委員、KDDI労組・後藤委員長、登尾中央執行委員が参加した。

img_2461-s開会にあたり野田議長は、「事業構造の転換やそれに伴う雇用・労働条件の変化のスピードは従来よりも早くなっている。これに伴い、労働組合が会社側と日常的に対話を行い、労使協議を行なえる環境づくりがこれまで以上に重要である」と挨拶した。台湾の朱中華電信労組委員長は、「UNIから学び、自組織の取組みに生かすことは多い。今後も支援を必要とする労働者のためにUNIと連携していきたい」と述べ、参加者を歓迎した。

ウンUNI Apro地域書記長は、基調講演の中で、「デジタル化の進展により、労働環境や生活は快適なものになると言われていたが、実際には所得は減少、非正規労働者は増加し社会格差は拡大している。今年の世界経済フォーラムでは、第四次産業革命により今後4年間で失われる雇用は710万だが、新規雇用は210万で500万の差があるとの予想が発表された。労働組合はこのような実態をしっかり理解し、団体交渉や賃金のあり方を考えなければならない。重要なのは、従業員の訓練や再訓練を受ける権利を確保し、環境を整備することだ」と述べた。

img_2459-s続く各国報告では、日本から柳浦NTT労組中央執行委員が、事業構造転換のスピードが加速している中、セキュリティリスクへの対応とセキュリティ人材の確保・育成が急務であり、労働組合として速やかに対応しなければならないと述べた。また、登尾KDDI労組中央執行委員は、「グローバルビジネス展開が拡大する中で、現地採用社員の労働条件や課題などが把握しづらい。UNIのグローバルなネットワークを生かした取組みを進めたい」とUNIからの情報とアドバイスに期待した。

その他の国の報告は以下の通り。

  • 香港(PCCWSA、CWSAHK):団体交渉権の欠如、対中国関係、経済情勢の悪化などにより、組合活動が難しい。会社は組合を認めておらず、従業員の組合加入の関心も低い。対経営者という点ではUNIの力が有効であり、ハイレベルのミッション派遣を検討して欲しい。
  • 台湾(CTWU):民営化したが株式の過半数は政府が保有、従業員の平均年齢は51才で、今年も早期退職が行われた。持続可能な経営となるための人員政策を会社に求めていく。また、固定通信部門分離の動きがあるが反対の立場である。
  • マレーシア(UNIVEN):マレーシアのアクシアタ労組における過半数組合員を獲得と労働協約締結をめざす。また、DIGI(テレノール子会社)はマレー半島では組合が出来たが、サバ、サワラク島での組合結成に取り組んでいく。
  • インドネシア(ASPEKインドネシア):ファーウェイサービス組合の組織化が進んでいる。組織率は83%、労働協約締結に向けて交渉中である。また、エクセルアクシアタ労組は会社の人員整理計画について経営側と協議中である。
  • シンガポール(UTES):30社が合同でセキュリティ人材研究所を設立し、シンガポールテレコムも参加している。現在の課題はICT分野での人材確保であり、セキュリティ人材の育成も重要である。政府が行っている情報通信部門の能力開発プログラムにも期待している。
  • ネパール(UNICTS):ネパールテレコムは今年12月に400人規模の早期退職を計画しており、派遣労働者や契約社員を増加しようとしている。また、Ncellでは企業売却の動きもあり、UNIのネットワークを通じて現所有会社のアクシアタ本社に働きかけて、労働者に不利な状況とならないように対応を試みる。
  • スリランカ(メディアプロテク):スリランカテレコムの労働協約について協議中だが、感触は良い。労働協約の事例調査のため、スリランカテレコムの労使代表団が来月インドネシアを訪問し、各事例を研究する。また、新たにIT労働者のための産別組織の立ち上げを検討する。
  • インド(NCU):インドの6州で情報通信労働組合を結成、登録できた。交渉力を高める目的で6労組を統合して「NCU」を立ち上げた。
  • バングラディシュ(GPEU):グラミンフォン労組の組合登録に関する裁判闘争で勝利したが、会社側は上訴しようとしている。GPEU組合員は団結しているが、これ以上裁判が長引けば組合はダメージを受ける、UNI Aproの支援を期待する。

活動計画としては、(1)多国籍情報通信企業の組織化、(2)団体交渉、グローバル協定、社会対話の推進、(3)連帯の構築と組合強化の各項目について進捗状況と今後の活動を確認した。


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