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UNI-LCJ青年・女性、アジアの仲間と情報交換

2017年7月22~24日、福島で開催された第17回UNI-LCJユース英語セミナーに参加するため、ミシェル・ベリーノUNI Apro青年活動担当部長をはじめ海外から7人の講師が来日した。

セミナーの翌日、東京で、「アジア太平洋地域の労働組合運動と青年・女性の参加」をテーマに、UNI-LCJ青年・女性意見交換会が行なわれた。

ベリーノ部長から、UNI Aproの青年活動について概要報告を受けた後、アロック・マーラUNIネパール加盟協(UNI-NLC)コーディネーターは、2015年に発生したネパール大地震の直後から、同加盟協が取組んでいる被災地支援活動について報告すると共に、日本をはじめ世界中のUNIの仲間からの支援に感謝した。

スリランカのツシャンティカ・バンダラ郵便労組(UPTO)支部執行委員及びジャナス・プラサンカ銀行上級職労連(FBOSL)執行委員は、UNIスリランカ加盟協(UNI-SLAC)の青年・女性活動について報告した。特にJP労組関東地本が支援している奨学金プロジェクトについては、奨学生の選考過程から授与式まで、UNI-SLAC青年委員会が全面的に関わっており、UNI-SLAC青年委員の育成にも役立っている。JP労組関東地本の長年の支援に感謝した。

また、マレーシアのフランシスカ・ドゥラウ・サバ銀行労組(SBEU)支部執行委員及びアスリワン・ナントン同支部執行委員、ローレンス・サイマン・ゲンティン労組財務次長は、UNIマレーシア加盟協(UNI-MLC)及び自組織の青年・女性活動について報告した。

日本人参加者は、スリランカのスーパーで働く非正規労働者の組織化や、女性組合員・役員の参加を増やす取組み、ネパールの被災地支援等について、積極的に質問し、各国の状況について理解を深めた。

ベリーノ部長は、「UNI Apro青年委員会に参加するだけでなく、このような機会やSNSを活用し、日本の青年・女性のみなさんも積極的にUNIの海外の仲間と情報共有をしてほしい」と呼びかけた。


第17回UNI-LCJユース英語セミナー、福島で初の開催

 

2017年7月22~24日、第17回UNI-LCJユース英語セミナーが福島で開催され、10組織から45人の参加者と、海外から講師7人(ミシェル・ベリーノUNI Apro青年活動担当部長、マレーシア3人、ネパール1人、スリランカ2人)が参加した。

ふだん国際労働運動になじみのない若手組合役員/組合員が、日本にいながらにして経験できる貴重な機会として、またUNIに集う他産別の同年代が苦楽を共にすることが好評を博している。今年9月に福島で印刷・パッケージング部会大会とUNI Aproメディア部会大会が開催されることになっており、特に両部会加盟組織からの参加者が多かった。

冒頭、松浦UNI-LCJ議長から英語で激励の言葉をいただいた。参加者は緊張しながらも、「“連帯”を体感し、多くの友人を作り、楽しもう!」というメッセージをしっかり受け止め、2泊3日の英語漬け合宿がスタートした。

英語レベルも組合経験もバラバラな参加者が、東南アジア訛り、南アジア訛りの様々な英語に苦労しながら、UNI、UNI Aproの青年活動、スリランカやマレーシア等における青年・女性の組合参加促進活動等について学んだ。グループワークでは互いに助け合い、全員参加で発表を行なった。夜は歌やダンスで大いに盛り上がった。国や産業は違っても、青年や女性の課題には共通点もあることを知った。アロック・マーラUNIネパール加盟協コーディネーターから、2年前の大地震後の被災地支援活動について聴き、「困っている人がいたら助ける」という労働運動の原点をあらためて認識した。

中村UNI Aproメディア部会議長(日放労委員長)からは英語で、福島の日本における歴史的位置や、豊かな自然に恵まれ多くの有名な俳句や和歌ができたこと、そして東日本大震災後の悲劇について説明を受けた。

最終日にはグループ別に学んだ内容を、ドラマやミュージカル風等、様々なスタイルで表現した。参加者による投票でトップ3のグループが表彰された。海外講師も、日本人参加者と相部屋を経験し、勇気をもって大浴場や食べたことのない日本の食べ物にチャレンジするなど、日本文化を満喫することができた。日本人のチームワーク、時間厳守、真面目さ、規律、ホスピタリティ(おもてなしの心)に感銘を受け、日本の大ファンになって帰国した。

 


APPU、タイ郵便労組と共同セミナーを開催

UNI Apro郵便・ロジスティクス部会/APPU共同セミナー及びUNI Apro郵便・ロジスティクス部会/タイ郵便労組セミナーは、2017年7月11~14日、バンコクのAPPU(アジア太平洋郵便連合)で開催され、開催地タイを含め11か国、16労組から21人の参加者(うち女性11人)が出席した。JP労組からは、山本和紀・東京地本支部女性フォーラム議長、竹田茜・北陸地本石川中央支部組合員が参加した。両セミナーはJP労組の支援を受け、アジア太平洋地域の若手郵便労組役員の育成を目的に、毎年開催されてきた。セミナーは、通訳はつかず全て英語で行なわれる。

UNI Apro郵便・ロジスティクス部会/APPU共同セミナー(7月11~12日)開会式ではリン・ホンリャン事務局長から、「APPUへようこそ。本セミナーはAPPUとUNI Aproとの間で継続開催されており、長い伝統を持っている。2日と短期間だが効果的なプログラムを用意している。みなさんで協力してセミナーを成功させてほしい」と激励の挨拶を受けた。大崎部長は「今次セミナーでは、郵便事業の将来について学ぶと共に、一人ひとりの能力開発を主な目的としているが、参加者間のネットワーキングも重要な目的の1つ。セミナー後も交流を続け、組合活動に良い影響を与え合ってほしい」と述べた。セミナーでは、リン事務局長から、「グローバルな郵便を取り巻く環境とUPU、APPUの役割」、アミタフ・シン講師から、「新しい経済での郵便事業、将来のビジネスモデル」、「現代の人事管理」、「郵便、小包、ロジスティクスのオペレーション」、「問題を解決するための議論:グループワーク」、タイポストの経営側から「タイポストの郵便・ロジスティクス戦略」、大崎部長から「UNIとUNI Apro、労組の役割」等の講義が行われた。また参加者は小グループに分かれ、「職場の人員不足」、「事業の収入不足」、「職員の低賃金」、「低い顧客満足度」などの問題に対し、原因分析と解決策を議論し、話し合った内容をグループ毎に発表するなど、チームワークを培うセッションも豊富に行った。セミナー最終日には同敷地内にあるラクシ・メールセンター及びバンコクEMSセンターを見学した。

UNI Apro郵便・ロジスティクス部会/タイ郵便労組共同セミナー(7月13~14日)タイ郵便労組(SEWU-THP)との共同セミナーでは、ウィラートSEWU-THP委員長から「タイポストの挑戦」と題し、当日結ばれた経営側との覚書や、労組が取り組んでいる運動課題について報告を受けた。経営側からもタイポストの経営戦略についてのプレゼンを受けた。大崎部長は、「UNI Apro郵便・ロジスティクス部会の課題」についてプレゼンを行った。そして、参加者から各国の郵便事業の変革や新サービス、そして労組の活動と現在取り組む課題についての報告及び質疑応答を行い、活発に議論した。タイポスト職員は公務員であり、組合活動では公務員の反腐敗運動も行うなど、運動は多岐にわたっている。各国共通の課題について理解を深める場となった。日本からは日本郵政グループの概要、ユースや女性の活動などJP労組の活動について報告を行った。SEWU-THP参加者からは「(赤字に転落したとのことだが)職員にはボーナスはあるのか」、「(職員数が非常に多いが)郵便処理センターなどでは機械化は進んでいるのか」といった質問が出された。

 

 


UNIモンゴル加盟協(UNI-LCM)青年代表団、日本のパートナーシップ労使関係を学ぶ

2017年7月3~7日、UNIモンゴル加盟協(UNI-LCM)よりガントゥルガ団長以下、青年代表団7人が来日、UNI-LCJ加盟組合を訪問し、日本のパートナーシップ労使関係を学んだ。

松浦UNI-LCJ議長は、初日の歓迎夕食会で、過去20年近いモンゴル労組支援の歴史を振り返り、モンゴル社会の変化と共に、次世代のリーダー育成や組織拡大など新たな課題が出てきているとして、未来を担う代表団メンバーを激励した。

代表団は、情報労連、UAゼンセン、自動車総連、損保労連を訪問し、日本の労使関係、組織化、国際活動の理解促進、広報、人材育成など幅広い分野について講義を受け、積極的に質問して、理解を深めた。

最終日の総括で、ガントゥルガ団長(ゴビ労組)は、今回の訪問についてUNI-LCJに感謝し、「全体を通じて日本とモンゴルの共通の課題は、組織化だということが分かった。今回の訪問で学んだことをモンゴルに持ち帰り、仲間に伝え、自分たちの活動に活かしていきたい。UNIやUNI Aproの活動に積極的に取り組んでいくために英語力を強化し、加盟組合間のコミュニケーションを取りながら、活動を進めていきたい」と力強く語った。

次回のセミナーは、2018年夏にウランバートルで開催予定。


JP労組全国大会、国際活動を含む運動方針を採択

UNI加盟組織のJP労組は2017年6月14~16日、広島市で第10回全国大会を開催し、代議員、オブザーバー、来賓など約1,500人が出席した。

UNIは、大会来場者向けにチラシを配布するとともに、会場ロビーに設置されたUNIデスクでUNI及びセミナー等の活動を紹介する写真を展示した。また、UNIに関するクイズを行い、UNIへの理解及び浸透をはかった。

大会では、今後の国際活動の展開を含むJP労組2017年度運動方針が採択された。また増田光儀中央執行委員長をはじめ、新執行部が選出された。


UNI世界郵便・ロジスティクス部会委員会

UNI世界郵便・ロジスティクス部会委員会が、2017年5月16~17日、スイス・ニヨンのUNI本部で行われ、約60人が出席した。JP労組からは増田光儀副委員長、八木国際部長、藤川国際スタッフが、UNI Aproからは大崎郵便・ロジスティクス部会担当部長が出席した。

会議冒頭、スティーブン・デマテオUNI郵便・ロジスティクス部会局長が6月末で退職し米国に帰国すること、7月1日から後任としてコーネリア・ブログス元UNI欧州郵便・ロジスティクス部会政策担当が就任することが発表された。

世界議長のデーブ・ウォード英国CWU書記長が病欠のため、議事進行はインゲボルグ・サートレUNI欧州郵便・ロジスティクス部会議長が代行した。委員会では、2016年10月に開催されたUNI世界郵便・ロジスティクス部会大会の振り返ると共に、地域別活動報告、組織化、UNIとUPU、UNI AproとAPPUとの関係等について報告を受け、2017~2018年の活動計画を確認した。

増田JP労組副委員長は、今後もトール社を組織する各国労組との密接な情報交換を行い、労組間の協力を継続・強化していくと発言した。

その他、主な議論は以下の通り。

欧州の課題

2017年3月、UNIとフランスの3加盟組織はジオポストとのグローバル枠組み協定に署名した。署名までに3年半費やしたが、協定には人権と労働組合の権利が非常に明確に記載されており、今後この協定を活かしていくことが確認された。今秋、ラトビアで開催予定のUNI欧州郵便・ロジスティクス部会大会では、第4次郵便指令の脅威と機会が主要テーマとなる。ETF(ITFの欧州地域組織)との連携強化も進めている。

DHLの組織化

UNI、ITFとDHLの間で結ばれたプロトコルによって、コートジボワール、マレーシア等で、組合幹部やメンバーの不当解雇のリスクを減らすことができた。

カナダポスト

カナダ政府は、2016年に郵便事業の見直しを行い、各家庭への戸別配達を廃止し、共同の郵便受けへの配達にすること、また、組合が推進する郵便金融サービス(ポストバンク)には反対の立場を明らかにした。組合としては、戸別配達の廃止はサービス低下と顧客離れを招き、世界各国で成功している郵便金融サービスについて、カナダ政府の調査は信ぴょう性が低いと考えており、政府の方針変更に向けて取組んでいく。

2017~2018年郵便・ロジスティクス部会活動計画

  • 質の高い雇用を支えるグローバルな郵便・ロジスティクスのシステムを確保する。例えば、欧州では、来たるべき第4次郵便指令に関し、欧州の関係諸機関に対してキャンペーンを行う、UNI Aproでは、郵便に関するASEANの政策決定に関与する等。
  • 主要な多国籍企業との間で関係を強化する。例えば、DPD/DHLプロトコルやジオポストとのグローバル枠組み協定の活用、JP/トール労組アライアンスの強化等。
  • 郵便・ロジスティクス部会が、産業の将来を見据えた積極的なビジョンを推進するグローバルなリーダーであることを示していく。例えば、UPUとの新しいMOUを締結する、APPUとの共同行動を計画する、Eコマースやサプライチェーン問題での部会を超えた連携を強化する等。


第29回UNI世界運営委員会(2017年5月11~12日、スイス・ニヨン)

第29回UNI世界運営委員会が2017年5月11~12日、スイス・ニヨンのUNI本部で開催された。闘病から復帰したアン・セリンUNI会長が議事進行を行い、ルーベン・コルティナUNI米州地域会長が補佐した。開会挨拶でセリン会長は、フランス大統領選、オーストリア、オランダの総選挙で、反移民を唱える極右政党の台頭を抑えることができたこと、フィンランドの右翼連立政権の支持率が8%に落ちたことを挙げ、建設的な状況に変わることに期待を寄せた。主な議題は以下の通り。

UNI新書記長候補

既に退任を表明しているジェニングス書記長の後任については、公募と書類審査を経て、クリスティ・ホフマンUNI副書記長が5月10日の最終面接に臨んだ。UNI Aproからは野田地域会長が出席した。面接委員会はホフマンUNI副書記長を推薦し、世界運営委員会は面接委員会の推薦を確認した。10月の世界執行委員会で確認し、世界大会に世界執行委員会から勧告し、世界大会で選出される予定である。

空席になる副書記長ポストについても同様の選考プロセスで進めることが確認された。

第5回UNI世界大会(2018年6月、英国・リバプール)準備

書記長、会長候補等について確認した他、2019~2022年度のUNI加盟費について本部提案が出され、10月の世界執行委員会まで各地域・各国で検討することとした。行動計画及び動議案が出され、世界大会で採択するまでのスケジュールを確認した。女性代表40%ルールを徹底するため、資格審査委員会は、支払い状況だけでなく、ジェンダーバランスもチェックし、40%ルールを満たさない組織名は大会で公表される。青年代表は10%を目指すことが確認された。

労働の未来

昨年、現状把握をした「労働の未来」組合幹部サミットの第2弾として、今年10月に組合としての解決策を検討する組合幹部サミットを、世界執行委員会に合わせて開催する。従業員データの管理・運用、データ保護やAIの倫理的応用の分野でUNIは主導的役割を果たしたいと思っている。「労働の未来」を専門とする担当を配置した。「労働の未来」専門のウェブサイトを立ち上げ、情報共有のための専門家グループを作った。

ビジネスと人権

世界的に、企業に人権への明確なコミットメントを呼びかける動きがあり、更に単なるCSR宣言ではなく、人権尊重の義務化や人権デューデリジェンスの実行を求める動きがある。2011年に採択された国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP、いわゆるラギー原則)がOECD多国籍企業ガイドラインに盛り込まれ、2017年にOECDは衣料・履物産業におけるデューデリジェンスのガイドライン及び責任ある投資家に関するガイドラインを発行した。ILOの多国籍企業に関する原則の三者宣言にもUNGPは盛り込まれた。こうした好機を捉え、UNIと加盟組合は、UNIとのグローバル協定交渉及び実施のプロセスにおいて、UNIや組合の役割を明確化するよう交渉すべきであることが確認された。

バングラデシュ・アコード(安全衛生協定)

アコードの最新情報が報告され、世界運営委員会は、以下を確認した。

  • UNIは、インダストリオールと共に、中核的なアコードの条項を維持し、かつ団結権を認める条項を含める、協定(アコード)IIを再交渉する取組みを継続する。
  • 加盟組合には、サプライチェーン労働者支援基金への直接の拠出または他の非営利財団との連携を通じて支えることを奨励する。
  • グローバルユニオンが拘束力のある協定への調印者としての役割を継続しながら、この協定モデルを新たな国へ拡大することを検討する。
  • 引き続き、バングラデシュ政府に対し、未だに「労働組合はふさわしくない」というサービス部門を含め、結社の自由及び交渉を尊重するよう主張していく。
  • バングラデシュで操業する多国籍企業(特に、テレノール、バングラリンク、アクセンチュア)にも、事業所内で結社の自由の尊重に対し責任を負うよう圧力をかける。

TiSA(新サービス貿易協定)

TiSA(新サービス貿易協定)は2013年からジュネーブで秘密裏に交渉されてきた。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)と環大西洋貿易投資パートナーシップ協定(TTIP)という2つの大規模協定の頓挫により、唯一残っているのがTiSAである。TiSAは2017年9月まで非公式に中止されているが、ほとんど通告なしに交渉再開すると想定される。金融、電気通信、Eコマース、郵便・ロジスティクスというUNIの各部会に関わる。23のTiSAの交渉参加国には日本も含まれる。「チームTiSA」と呼ばれる6社(シティグループ(金融)、IBM(テクノロジー)、UPS(物流)、ウォルマート(小売、Eコマース)、メットライフ(保険)、リバティミューチュアル(保険))は、政府とTiSAの交渉担当者に特権的に連絡を取ることができ、「公平な競争の場」を作るという名目で、交渉参加23カ国に対し、企業がやりたいことは基本的にさせるという大胆なルールと約束を受け入れるよう望んでいる。これは、世界中で円滑に事業を行う権利、そして政府が気候変動に対する自国の社会、経済、開発、雇用、環境への影響あるいは貢献には関係なく、未知のサービスとテクノロジーを決して規制しないと約束する権利を保障することを意味している。リスクは非常に高い。従って、全ての加盟組合に今行動を起こすよう呼びかけられた。


メーデーに寄せて、UNIメッセージ 「希望そして攻撃からの復活」

マーティン・ルーサー・キングはかつて、我々は「現在の非常事態」に直面している、と言ったが、今日の国際労働運動も全く同じ思いである。

世界各地の路上で、多くの誇りを持った組合員が、結社の自由と団体交渉があってこそ成し遂げられるディーセントワークを要求する。我々のDNAに組み込まれている、これら公平性の基本原則は、ウーバー、アマゾン、デリバルー、テスラといったギグ経済(インターネットを介して単発の仕事を受発注する非正規労働によって成り立つ経済形態)を代表する企業にも等しく当てはまる。彼らは使用者としての責任を逃れ、従業員を騙し、最後は納税者に責任を負わせようとしている。デジタル時代の弱い者いじめは、我々を見くびってはならない。ガンジーは言った。「始めに彼等は無視し、次に笑い、そして挑みかかるだろう。そうして我々は勝つのだ。」我々は自身に誇りを持ち、我々の価値を疑わない。そうして働く人々のために勝つのだ。

UNIファミリーは勝利のメンタリティ、やればできる、の精神を誇りに思っている。

ジョージ・バーナード・ショーの言葉を言い換えれば、我々は「なぜこんなに難しいのだ」とは言わず、夢見て言う。「やってみよう!」と。

UNIは「やってみよう」のグローバルユニオンだ。2013年のラナプラザの悲劇から先週4年が経過したが、我々は見て見ぬふりはしなかった。バングラデシュ衣料産業のサプライチェーンを変えることは不可能だとは言わなかった。やってみよう!気合いを入れ、インダストリオールやNGOのグループと連携して、バングラデシュ安全協定に署名するようブランド企業を説得した。4年で、補償が支払われ、1500以上の工場が検査を受ける-我々はグローバルサプライチェーンをいかに変えるかの青写真を描いた。

今では200以上のブランドが法的拘束力のある協定にコミットしており、協定の安全衛生検査官によってカバーされた工場では1人の命も失われていないことを誇りに思っている。それでもこれで満足しているどころか、協定をもとの5年の寿命以上に延ばそうと交渉している。

先週、8000人を越える犠牲者を出したネパール大地震から2年を迎えた。UNIネパール加盟組合は結集し、海外からの支援を得て、家を失った生存者に何百もの仮設住宅を建てた。ここでも我々は諦めず、「やってみよう」と頑張った。

UNIには前向きな精神があるからこそ、世界中で何百もの組織化研修を行い、オーションやジオポストといった巨大企業とグローバル協定を結び、DHL等の企業を交渉テーブルに着かせ、我々の運命を左右するビジネスエリートに闘いを仕掛けていく。

2014年ケープタウンで立ち上げられた「労働の未来」プログラムを通じて、我々はこの分野をリードする専門家となってきた。我々は、国際組織、政府、ビジネス界から意見を求められている。彼らも勇敢な新しいデジタルの世界を航行しようとしているからだ。

我々は働く人々のために強い態度を取っていく。加盟組合が「実現」していることに感謝したい。皆さんはUNIのエンジンを動かす燃料だ。トランプ、英国EU離脱、過激思想のフランス…こうした困難の時代に我々の前に立ちはだかる任務の大きさは過小評価できない。労働運動はかつてないほどに既得権者から攻撃を受け、除外され、我々のスペースが奪われている。我々は労働者のためだけでなく、民主主義のためにも立ち上がる。オスロのノーベル平和センターには、コロンビアの和平プロセスが展示されていた。その和平に貢献したことで、サントス大統領にノーベル平和賞が贈られたが、コロンビアの組合指導者がまた攻撃されたと聞き心配している。恐怖の無い世界を求める日々の闘いは、コロンビアから韓国、パレスチナに至るまで、まだ続く。

我々は、「やってみよう」精神があるからだけでなく、勝ち取らなければならないから、勝つのである。労働の未来が、トランプと億万長者クラブの遊び場ではなく、包摂的な世界となるように。地球の人口の半分に相当する富を8人が所有するような世界、3分の1が1日2ドルも稼げない世界、1億6800万人の子供が強制労働に従事するような世界は受け入れられない。世界には十分な富がある。しかし不平等が人間の重荷になっている。我々は絶えずブレイクスルー(突破)し、全ての人々のために前進する道を探し続けなければならない。

最後に嬉しい記念日を。2017年はビートルズのアルバム、サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド発売50周年である。UNIが来年世界大会を開催するリバプールが生んだジョン・レノンは、「計画的に生きようとしても、いろいろあるのが人生」と言っている。だがUNIは、ガンジーが述べたように、「世界の中で自分が見たいと思う変化に、自分がなる」よう計画し、行動していく。

UNI書記長 フィリップ・ジェニングス


ネパール大地震から2年、UNIの仲間から感謝

UNI日本加盟組織連絡協議会

松浦議長

 

本日、4月25日、8,000人を超える犠牲者を出し、多くの人が住む場所を失ったネパール大地震から2年が経ちました。数多くの歴史的、象徴的建築物が一瞬にして瓦礫と化しました。地震のような自然災害は予測不可能で壊滅的な被害をもたらします。私たちは常に、自然の前では無力であります。

この危機によって私たちは精神的にダメージを受けましたが、同時に、連帯と集団の力の重要性を教えられました。支えてくださる人々がいれば、究極の絶望と恐怖の中にあっても、それは時に、力に変わることがあります。社会運動の活動家である私たちは、常に自らの社会的責任を心掛けていなければなりません。

苦境にある人々の顔に微笑みを取り戻すために、私たちは頑張ってきました。労働組合として、私たちは限界もわきまえながら、同時に、恵まれないコミュニティに対して、私たちの義務と責任を全力で果たそうとしています。更に、ありとあらゆる方法で彼らの生活水準を高める計画に取組んでいます。

私は、UNIネパール加盟協(UNI–NLC)と加盟組合を代表して、皆様からの寛大なご支援があったからこそ、こうした活動が実現できたと、謹んで申し上げます。皆様の、被災者へ寄り添う温かいお気持ちと復興に向けた惜しみないご支援のおかげで、私たちは悲しみの中にも希望と力を見出すことができました。

皆様からの大きなご支援によって、私たちは瓦礫の中から新しいエネルギーと復興への誓いをもって、再び立ち上がることができました。心より御礼を申し上げます。

 

UNI–NLC議長

シャンカール・ラミッチャン

 

■UNI–NLC震災救援・再建支援活動報告

2015年4月25日は、ネパール史上、最大の悪夢と言える。この大地震によって、8,000人を超える犠牲者が出、無数の人々が家族や家屋を失った。そのインパクトはあまりに甚大で、生活はほぼ元に戻ったとはいえ、未だに精神的苦痛を感じている人が多い。

政府、NGO、個人等による直後の救援物資配給の取組みは、賞賛に値する。しかし、不安定な政治状況に加え、地理的、気候的問題のために、再建プロセスは順調にはいかなかった。

労働組合は社会の重要な構成員であり、労働運動は重要な社会運動である。労働組合は社会的責任を果たさなければならない。それを踏まえて、UNI–NLCは、その力量の範囲で、またUNIをはじめとする様々な友誼団体の寛大なご支援を受けて、被災者の苦しみと悲しみを和らげるために努力している。UNI–NLCの支援活動第1段階の概要は次の通り。

第2段階として、UNI–NLCは、被災した靴製造者のグループのために、2つのコミュニティハウスの建設に取組んでいる。彼らは暮らしが貧しく、衛生面の認識が全くない。そこで、UNI–NLCは以下の目的で彼らの生計支援プログラムを実施している。

  • 再建:コミュニティハウス
  • 健康、衛生面の改善
  • 女性のリプロダクティブヘルスの認識の改善
  • 基礎教育
  • 収入を得るための技能訓練
  • 協同組合を通じたコミュニティの人々の組織化

貧困は決して誰も望んでいるわけではない。貧困撲滅には全ての人々の努力を結集することが必要だ。従って、人々が貧困を克服することができるよう、技能開発、収入を得るための訓練が行われている。

最後に、UNI–NLCは長期的利益のために協同組合に従事することを決めた。UNI–NLCは常々、被災者の涙を拭うための取組に対する、組織や個人からの寛大なご支援に感謝している。

 


UNI Apro執行委員会、「労働の未来」を議論

2017年4月4~5日、シンガポールにおいて、第30回UNI Apro運営委員会、第23回UNI Apro執行委員会が開催された。昨年11月のUNI世界執行委員会における「労働の未来」議論を踏まえ、UNI Aproにおいても「労働の未来」フォーラムが開催された。

ジェニングスUNI書記長による基調講演

ビッグ6(グーグル、アマゾン、アップル、マイクロソフト、フェイスブック、IBM)があらゆるデータを独占している。彼らは責任あるビジネス行動とはいかなるものか、わかっていないようだ。競争だけでなく税制面でも規制をみていかなければならない。4人に1人しか正式な社会的保護を受けておらず、大儲けをしている企業が税逃れをし、更に仕事が機械に置き換わったら、人間はどうやって生きていけばよいのか。最低所得保障の議論があるが、組合の中でも懐疑的な人もいる。このような状況の中、ディーセントワークを確保するためには、組合を成長させるしかない。組織化基金を活用し、下請け労働者や専門職・監督職等も組織していかねばならない。他人に任せてはいけない。

UNIのアクション

ケープタウン世界大会で、労働の未来を取り上げることを決定した。世界経済フォーラムでも訴えた。そのため、14の産業で500万人が失職するという報告が出された。UNI欧州地域組織も調査をしている。ILOも100周年記念イニシアチブとして「仕事の未来」プロジェクトを推進しており、今後、世界委員会が立ち上げられる。我々はこのような国際機関に絶えず強力なメッセージを出し続けていかなければならない。

我々は、組合がデジタル革命の中でいかに戦略を変えようとしているか、現状に適用させようとしているか、調査している。労働者の権利、社会契約のあり方、我々のデータへのアクセス、シンギュラリティ、AIの倫理等、デジタル・マニフェストを作りたい。そのための取組みとして、①新たに「労働の未来」専用ウェブサイトを立ち上げ、②「デジタル化専門家グループ」への参加を加盟組合から募っている。これらはUNIの専門知識のハブとして、リバプール世界大会までに解決策をまとめていく。

「アクションを起こすのは我々だ。解決策を提示するのは我々だ!」

パトリック・テイ氏によるシンガポールの状況報告

シンガポール加盟協(UNI-SLC)からは27人が傍聴した。代表して、パトリック・テイ商業労組書記長(シンガポール全国労働組合会議SNTUC副書記長)が、SNTUCの取組みについて報告した。シンガポールは貿易やグローバル化に依存しており、不確実性の時代に、欧米、中国、東南アジアの動向から大きな影響を受ける。3D(①Demand、②Destruction、③Demographic)という言葉があり、大きく襲い掛かっている。①グローバルなDemand(需要)が下がった。②デジタル化の影響で、以前はトップ企業といえば石油会社だったが今はハイテク企業にその座を譲り、弱肉強食ではなく、等しく食べられてしまう。シェアリング・エコノミーが増え、大手多国籍企業ばかりでなく小規模スタートアップ企業も増えている。技術革新によりシンガポールでは43%の雇用が代替可能と言われており、破壊的状況(Destruction)だ。③急速な高齢化、出生率低下(Demographic)。

これらを克服するための対応として、将来のスキル訓練と、産業別政労使三者委員会による取組みを紹介した。

将来のスキル訓練は、失業者保護だけでなく、将来の失業者防止のためである。組合だけでなく、政労使、学者、コンサルタント、専門家、フリーランス、中小企業等と共に、弾力性をもって新たな雇用に備え準備していく試みを今年1月から開始した。

23の産業別政労使三者委員会を設置した。例えば金融委員会であれば、財務省、金融機関、中央銀行、組合が委員会に入り、政策提言に関与する。それぞれの産業の変革マップをつくっている。生産性について考え、労働者がデジタル化を受け入れるにあたり、マルチスキルにする。6部門で既にマップができあがり、来年3月には17部会もできる。

パトリック氏は、三者主義で取組む重要性を強調し、ILOやUNIの取組みと足並みを揃えていると述べた。

これらの報告を受け、松浦UNI-LCJ議長からは日本の状況について簡単に報告すると共に、UNI-LCJとして8月頃「労働の未来」シンポジウムを開催し、リバプールUNI世界大会までにUNI-LCJとしての見解をまとめる予定であると述べた。

ジェニングスUNI書記長は、デジタル資本主義に関する調査を行い、リバプールまでに結果をまとめると述べた。UNI Aproでは今年の部会大会で「労働の未来」を議論することになっており、各国でUNI Aproのリーダーが取組みの中心となることに期待を寄せた。

夕食会には、退任した鈴木ITUC-AP前書記長を招き、野田UNI Apro地域会長から感謝の盾が贈られた。

 


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