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UNI-LCJ 20年の歩みを振り返り、更なる飛躍を目指して、ボレ!

2020年2月18日、第21回UNI-LCJ年次総会が東京で開催され、各加盟組織より運営委員及び総会代議員、オブザーバー等約70人が出席した。2019年度活動報告、会計報告の承認に続き、2020年度活動計画及び予算が承認された。

年次総会後に開催されたUNI-LCJ結成20周年記念講演には、友誼団体からの参加者も含め、約120人が出席した。遠路アルゼンチンからルーベン・コルティナUNI会長、UNI本部からアルケ・ベシガー副書記長、UNI Apro地域事務所からラジェンドラ・アチャリャ地域書記長が出席し、それぞれの立場から国際労働運動の現状と課題について講演した。コルティナ会長は、2018年6月に英国・リバプールで開催された第5回UNI世界大会で会長に選出されてから初の来日となった。

「国際労働運動の役割 “UNI/UNI Aproが目指すこと”」と題した記念講演会の開会にあたり、松浦UNI-LCJ議長は、「20周年という節目を迎え、会長をはじめ本部副書記長、地域書記長をお迎えしできたことは大変光栄だ」と挨拶した。「この20年で我々労働者の生活に大きな影響を及ぼす課題のグローバル化が進み、グローバルな労働運動の意義や重要性が益々高まってきた。UNI-LCJとしてもUNIの先進的な取組みを参考にしながら、アジアに普及しつつある“パートナーシップ”に基づく労働運動を発展させていきたい」と述べ、有意義な対話を期待した。

コルティナUNI会長は、経済のグローバル化に伴う様々な弊害を指摘し、「より人間にやさしい民主的なグローバル化」を求めてきた国際労働運動の意義を振り返った。「今や、格差はコントロールできないほどに拡大している。今こそ行動を起こす時だ。団体交渉や社会対話を通じて、組合は問題解決を助けることができる」とUNIが目指す世界について力強くビジョンを語った。ベシガーUNI副書記長は、欧州における社会対話と団体交渉の弱体化や組織率の低下を食い止めるための取組みを紹介すると共に、UNIの様々な部門の労働に大きな影響を及ぼしているアマゾンの動向に警鐘を鳴らした。また20年間のUNIの主な成果を挙げ、「世界及びUNI Aproにおいて、今後も組合を強化し、交渉時の影響力を強化することが重要だ」と強調した。アチャリャUNI Apro地域書記長は、パートナーシップ労使関係を促進するUNI Aproの取組みと成果を紹介し、今後も日本の加盟組織の支援を期待すると述べた。

小野UNI Apro青年委員(JP労組)が質問

会場からは、青年世代への投資や、アマゾンの日本での動きなどについて質問があった。

記念講演の総括として金子UNI-LCJ副議長は、コルティナUNI会長、ベシガーUNI副書記長、アチャリャUNI Apro地域書記長に感謝し、「2000年にUNIが発足し、グローバルな国際運動の先駆けとして今も変わらず先頭を走っていることは大変心強く、感銘を受けた。UNI-LCJは、UNI Aproの中核を担う組織として、アチャリャ地域書記長を支えながら、UNIファミリーの一員として、今後もUNI運動に貢献できるよう取り組んでいきたい」とまとめた。

増田UNI-LCJ副議長より3人へ記念品贈呈

記念レセプションでは、厚生労働省の麻田千穂子国際労働交渉官から来賓挨拶を、連合の相原事務局長から連帯挨拶をそれぞれ受けた。

麻田国際労働交渉官は「昨年の第5回UNI Apro地域大会では、『労働者のための公正な移行』のスローガンの下で、デジタル化、包摂的な成長、グローバル化、政労使のパートナーシップについて活発な議論が行われたと伺っている。こうした課題は、政府やILOでも国際的に議論されており時節にかなった重要な課題だ」と挨拶した。相原連合事務局長は、第6代UNI-LCJ議長を務めた際の思い出に触れ、「UNI-LCJがグローバルな労働運動の中心となって、この先も一層重要な役割を果たすことを期待する」と挨拶した。

レセプションの司会は、景中UNI Apro女性委員会副議長(損保労連事務局次長)と齋藤UNI Apro青年委員(情報労連中央執行委員)が務めた。

閉会にあたり、UNI Apro会長を務める野田UNI-LCJ副議長が登壇し、「UNI-LCJの今後益々の成長と発展に一丸となって取組んでいきたい」と抱負を述べ、「UNIボレ!」と締めくくった。

※UNI-LCJ結成20周年の記念に制作したビデオ「UNI-LCJ20年の歩み」も是非ご覧下さい。 facebookはこちら。  youtubeはこちら。(音声が出ますのでご注意下さい。)

   


野田UNI Apro地域会長、ネパール加盟協に感謝

第5回UNI Apro地域大会(2019年11月、ネパール・カトマンズ)が成功裏に終了し、地域書記長にネパール出身のラジェンドラ・アチャリャが選出されたことを受けて、野田UNI Apro会長及び書記長が2020年2月7~11日、ネパールを訪問した。

首都カトマンズ及びポカラにおいて、UNIネパール加盟協(UNI-NLC)のシャンカール議長をはじめとする役員、及びポカラ支部役員と意見交換を行った。

野田会長は、UNI Aproを代表して、ホスト国に対して感謝の意を伝えると共に、アチャリャ地域書記長の出身国としてUNI Aproへの継続支援を要請した。

この他、ネパールテレコム社長やNcell社CEOを表敬し、UNI Apro組織・活動や日本の労使関係について紹介した後、それぞれの組合とも意見交換を行った。


野田UNI Apro会長、年初にUNI Apro事務局を激励

2020年1月10日、野田UNI Apro会長は、第5回UNI Apro地域大会で再選後、初めてシンガポールのUNI Apro地域事務所を訪問した。地域大会の成功を支えた事務局の努力を評価し、新たに選出されたラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長とシンガポールで働くスタッフに、あらためて感謝した。

野田会長は、他の多くの代議員やゲスト等から述べられたように、地域大会の成功によってUNI Aproの集団としての強みと能力が示された点を強調した。退任するクリストファー・ウン氏に感謝する絶好の機会となったばかりでなく、第2代地域書記長に選ばれたラジェンドラ・アチャリャを歓迎する意義深い大会となったとも述べた。 ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長も、野田会長の激励の言葉に感謝し、第5回UNI Apro地域大会で採択されたUNI Aproの前進に向けた計画を、今後4年間の具体的活動によって実施していくため、事務局メンバーのチームワークと勢いを持続していくことを誓った。


UNI、職場の暴力撤廃に向けたILO第190号条約批准キャンペーンを開始

UNI本部機会均等局は、歴史的なILO第190号条約「仕事の世界における暴力とハラスメントの撤廃に関する条約」に関する16日間のアクションキャンペーンを立ち上げた。2019年6月に採択されたILO第190号条約は、世界中の職場のとりわけ女性労働者の保護を意図し、強力なジェンダー平等の視点をもった画期的な条約だ。

しかしながら、条約が採択されただけでは十分ではない。この条約を有効にするためには、加盟国が批准しなくてはならない。UNIは、他のグローバルユニオン(インダストリオール、IUF、IFJ、PSI等)と協力し、全ての加盟組織の協力を得ながら、批准に向けた取組みを展開していく。

世界中の労働組合は一緒になって、この画期的な条約に批准するよう各国政府にロビー活動を行っており、職場の暴力とハラスメントの撲滅を実現するよう、努力している。

キャンペーンポスターと情報を共有し、この呼びかけが明確に、できるだけ多くの人に伝わるように広報してほしい。UNIの16日間のアクションキャンペーンは、11月25日(女性に対する暴力廃絶のための国際デー)から12月10日(世界人権デー)までの16日間、展開される。

「この画期的な条約は私たちの生活を変えることができる。」と、ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は語る。「これは、あらゆる形態の職場のハラスメントと暴力から労働者を守る、史上初の国際的な法的手段だ。私たちはこの条約が批准されるよう政府や使用者に働きかけを行っていく。」

国連の統計によれば、世界中で8億1800万人の女性が、コミュニティや職場におけるセクハラや家庭内暴力の被害を受けており、3カ国のうち1カ国以上で、職場のセクハラに対する法律がなく、推定2億3500万人の女性が保護から取り残されている。

ILO第190号条約及び第206号勧告は、私たちの生活を変えることができる!団結しよう!共に取組めば大きな力になる!


UNI Apro地域大会、ラジェンドラ・アチャリャを地域書記長に選出

2019年11月22日、第5回UNI Apro地域大会最終日、大会代議員は満場一致で、ラジェンドラ・アチャリャを地域書記長に選出した。UNI Apro及びその前身のApro FIETを地域書記長として36年に渡り率いてきたクリストファー・ウンは、今大会をもって退任した。

アチャリャ新地域書記長は、「UNI Aproの前進に向けて」と題する10つの公約を掲げて、UNI Aproの次の時代を主導していくことになる。とりわけ、組合の強化、新しい労働の世界における公正な移行、地域経済統合や投資政策に社会的側面を確保することが主な公約である。

「この新しい計画が、持続可能な経済に向けた政策と労働法改革を推進しようとしている、ネパールで採択されたことは、非常に有意義で歴史的なことだ」とアチャリャ新地域書記長は述べた。「アジア太平洋地域には、持続可能な経済・環境政策、多国籍企業における戦略的な組合の組織化、そして、貿易・投資協定に対する人間中心のアプローチといった、新しいモデルが必要だ。これらの目標を達成するには、青年、女性、移民、インフォーマル経済で働く人々、デジタル経済で働く人々等、労働者を最も多く代表する組織としてUNI Aproを成長させていかなければならない。」

アチャリャ地域書記長は、強力なUNI Aproの基盤を構築してきたクリストファー・ウンにも感謝の意を表した。「ウン地域書記長から学ぶことができて、私は本当に幸運だ。私のメンターであり、友人でもある。アジア太平洋地域に正義と良い雇用をもたらすために、辛抱強く闘ってきた。私も意思を継ぎ、UNI Aproの強化に専心していく覚悟だ。」

クリストファー・ウン前地域書記長は退任挨拶の中で次のように語った。「国際労働運動に42年携わり、グローバル化を遂げるアジア太平洋地域において“人間第一”を訴えるUNI Aproの一員であったことを誇りに思う。毎日、忍耐強く、果敢に、創造的なやり方で、働く人々の尊厳とディーセントワークを求めて共に闘ってくれたUNI Aproの同僚にも感謝する。この運動と、UNI Aproをラジェンドラに任せることができ、心強く思っている。」

アチャリャ地域書記長が組合役員として頭角を現したのは、1989年に20歳になってすぐのことだった。当時、銀行で働き始めたラジェンドラは、組合支部役員となり、やがて中央執行委員会で重職を務め、国際労働運動でも活躍するようになった。この間一貫して、活動家の精神を忘れることはなかった。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、ウン前地域書記長の献身的な貢献とUNI Aproを率いてきた強力なリーダーシップに心から敬意を表した。同時に、アチャリャ新地域書記長が、これまでの経験を今後のUNI Aproの強化に最大限活かしてくれることに期待を寄せた。最後に、「私たちの大志は、組合にもっと多くの女性や青年を参画させ、組織化を進め、団体協約の対象となる労働者を増やし、より環境に配慮した職場を作っていくことだ」と述べ、UNI Aproのエネルギーと行動力でそれらが実現できることを確信した。

野田UNI Apro会長とドワイヤーUNI Apro会長代行が再選され、アチャリャ地域書記長と共に新たなUNI Aproを率いていく。


Thank you, Chris. UNI Apro Boleh!

UNI-LCJを代表し、八野UAゼンセン副会長は退任するクリストファー・ウンUNI Apro地域書記長との思い出を振り返り、感謝の言葉を贈った。

UNIにおける20年間を含め42年間にわたり、クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長が取組まれた国際労働運動は、「人間を中心とした自由にして民主的な労働運動」の強力な展開、「健全な労使関係の構築」ため、UNI Aproの一つひとつの国の状況を常に正確に把握し、自らが動き、常に適切な指導をしてくれました。

クリストファー・ウン地域書記長の常にポジティブな行動は、「常に先見性をもち、そして、現場に視点をおく国際労働運動家としての姿」を、そして、「UNI Aproファミリーとしての目標」を、常に、私たち全てのメンバーに示してくれました。本当にありがとうございました。

この間、アジア地域は、各地域で民主化の動きが活発化し、経済危機を乗り越え、急速なグローバル化の進展、行き過ぎた資本主義の中で、急速に経済成長し、競争力のあるアジア経済は、世界の原動力とみられるようになりました。

このように急速に変化を遂げる中で、クリストファー・ウン地域書記長の強力なリーダーシップで、「ディーセントワークの確保」、そして、「より包摂的」で、「公平・公正」で、「持続可能な人間中心の、労働者に視点をおいた社会の構築」のためにUNI Aproの労働運動を推進されました。

その労働運動には、

・国を超えた政労使の社会対話の機会を構築し、また、その先導役として

・一つひとつの国の事情を正確に理解し、これからの人を中軸とする持続可能な社会を構築するため、組織化、労使協議体制の構築、法の整備に向けた取組み

・グローバル化の進展、急速な技術革新の時代に相応しい先進的なUNI Apro労働運動のあり方の提示

・アジア地域発信のUNIグローバル枠組み協定の締結と協定の確実な履行

等、様々な革新的な労働運動にクリストファー・ウン地域書記長はチャレンジされ、成功に導いてくれました。

この間、「UNI-LCJ」は、発足当時93万の構成人員でスタートし、現在は100万を超える組織となると共に、郵便、ICTS、商業部会だけではなく、金融、印刷・パッケージング、メディア部会のメンバーの成長は著しいものがあります。

また、「UNI-LCJ議長」は、南雲さん、小野寺さん、高木さん、桜田さん、落合さん、相原さん、小俣さん、そして現在の8代目の松浦議長。

「UNI Apro会長」には、2011年7月に加藤さんがUNI-LCJとして初めて就任し、逢見さん、そして現在の野田会長。

「UNI-LCJ事務局長」は、伊藤さん、そして現在の小川事務局長。

そして、UNI-LCJに集う、多くの幹部会メンバー、各部会のメンバー、ユースや女性委員会のメンバー、そして、各構成組織の国際局のメンバーが、クリストファー・ウン地域書記長と共にUNI Apro運動を推進してきました。

そして忘れてはならないのは、UNI Aproの諸会議・大会で通訳をしていただいているメンバーです。クリストファー・ウン地域書記長の「大切な」そして「長い、長い」話をいつも丁寧にそれぞれの母国語に訳していただき、ありがとうございました。

このように多くのクリストファー・ウン地域書記長との出会いにふれたUNI-LCJをはじめUNI Aproのメンバーが、その出会いを大切にし、そのメンバーそれぞれがクリストファー・ウン地域書記長との良き思い出をもっていると思いますし、大切にしています。

また、振り返ってみると、この期間、全てが順風満帆だったわけではなく、時にはクリストファー・ウン地域書記長との意見の相違がありました。その相違を詰めていく議論の中で「新たな大きな良きパワー」が生み出されたことも多くあったと思います。これが健全な関係であり、健全な労働運動だと思います。

また、日本において

・2008年11月株式会社髙島屋との日本初のGFA締結

・2014年11月イオン株式会社のGFA締結

がなされました。この締結までの過程においてクリストファー・ウン地域書記長が「GFAの重要性」、「国際労働運動と企業・働くものとの関係」、「これからの企業・労働組合の社会的責任の在り方」などついて、労使共にアドバイスしていただいことが、この締結の重要なキーポイントになったことを全てのメンバーで共有したいと思います。

私たちは、これらのGFAをスリーピング協定にはしません。働くもののために、UNI Aproのファミリーのために。

私事でありますが、今から、14~5年前、私はクアランプールにある「ホテルイスタナ」の1室で、クリストファー・ウン地域書記長とシャフィーさんと対面していました。

シャフィーさんが積極的に進めていた日系企業の百貨店の組織化が暗礁に乗り上げました。シャフィーさんが今まで丁寧に進めてきた活動が突然ストップしたのです。目に涙をためられ、その悔しさがにじみ出ていました。シャフィーさんがまじめに、そして法を遵守し、様々な方面と対話してきたものが。その時、クリストファー・ウン地域書記長から、「私は、山本勝一(当時ASIA-FIET会長)さんから、自由にして民主的な労働運動の大切さ、健全な労使関係の重要性を説かれ、共感し、そして、その実現に向けアジア地域・UNI Aproの運動を進めている。その運動をしっかりと継承することが大切だ」と厳しい言葉で言われました。

このことを契機に、私自身の、UNI/UNI Aproに対する向き合い方が変わり、一つひとつの課題を大切に取組んできたと思っています。その取組みの支えや羅針盤になったのは、クリストファー・ウン地域書記長、シャフィーをはじめUNI Aproの仲間たちです。本当にありがとうございます。これからも宜しくお願い致します。

最後に、Apro地域の大きな転換点、そして、飛躍的な成長をとげる中で、「ディーセントワークの構築」、「自由にして民主的な労働運動の推進」、「健全な労使関係の構築」に全力を尽くしていただいたクリストファー・ウン地域書記長。UNI Aproの基盤の構築と成長と、この素晴らしいUNIファミリーをつくってくれたクリストファー・ウン地域書記長に心より感謝を申し上げたいと思います。

私たちは、その精神と運動を引き継ぎ、「UNI ボレ」を合言葉に、UNI Aproワンチームとして継承し、次世代に繋いでいくことを誓います。

本当に長い間ありがとうございました。 Thank you, Chris.  UNI Apro Boleh!


労働者のための公正な移行-労働組合と団体交渉の強化を!

大会1日目(11月21日)は、大会を受入れたUNIネパール加盟協(UNI-NLC)を代表して、シャンカール・ラミチャーニ議長による歓迎挨拶で始まった。続いて、吉田昌哉ITUC-AP書記長、ルーベン・コルティナUNI会長等から連帯の挨拶を受けた。

大会テーマの「労働者のための公正な移行」について基調講演を行ったホフマンUNI書記長は、「OECDの最近の報告によれば、団体交渉は、組合だけでなく企業や社会にとっても重要かつ有効なものだとされている。公正な移行に向けて団体交渉が鍵となる」と強調し、強力な組合作り、非正規をはじめとする未組織労働者の組織化と団体交渉力の強化を、共に実現しようと参加者を鼓舞した。

議題及び議事規則の採択後、資格審査委員会及び決議委員会が選出された。日本を代表して、景中損保労連事務局次長が資格審査委員、中野UAゼンセン国際局長が決議委員に選出された。資格審査委員会報告によれば、19か国、120加盟組織、友誼団体代表、スタッフ等、総勢477人(代議員157人、オブ78人、ゲスト204人、本部及び地域スタッフ38人)が出席した。

【活動報告】

ウン地域書記長は今回が地域書記長として最後の大会となるため、通常の過去4年間の活動だけでなく、42年に渡り労働運動に関わってきた経験を振り返った。とりわけ、労使が協力し建設的な対話によって課題を解決してきた日本の労使関係から多くを学んだと述べ、ストライキに頼らず現実的な運動を進めていくことの重要性を説いた。また、全ての加盟組合が可能な範囲で自らの責任を果たすことで初めて国際連帯が成り立つとして、各労組の能力に応じた加盟費の支払いを要請した。地域書記長の活動報告を受けて、フロアから11人の代議員が発言した。納谷代議員(UAゼンセン)は、顧客からのハラスメント撲滅のために作成した啓発ビデオを上映し、労働者が尊重される社会を目指し、引き続き国に規制作りの必要性を訴えながら世論喚起に取組んでいきたいと述べた。ライハ代議員(香港)は、自由と民主主義を求めて闘いを続けている市民の窮状を訴え、参加者に賛同を示す署名を求めた。ウン地域書記長は、香港を今後も支援していくことを約束し、対話による解決の必要性を強調した。

納谷代議員(UAゼンセン)が紹介した啓発ビデオ1、啓発ビデオ2

【財務報告】

UNI Aproの財政状況は安定しているが、連帯支援組織からの財政支援が減少しており、今後もそうした状況が続くと予想される。しかし、発展途上の組合強化支援や組織化活動を継続・強化する観点から、全ての加盟組織にあらためて活動基金への拠出が要請され、「UNI Apro活動基金―UNI Aproのための持続可能な資金調達モデルに向けて」と題する動議が採択された。あわせて、北野情報労連書記長、串田損保労連事務局長を含む4人の内部監査委員が選出された。

【デジタル化された労働の世界で働く労働者のための公正な移行】

ベンソンUNI世界専門職・監督職(P&M)委員会議長(スウェーデンSI委員長)の基調講演を受けた後、各部会代表からの報告が行われた。増田UNI Apro郵便・ロジスティクス部会議長は、デジタル化による技術変化の中でユニバーサルサービスをどう提供していくかという観点から、各国における取組み状況について報告し、日本の見守りサービス等の新しいサービスを紹介した。中村UNI Aproメディア部会議長は、資金力が豊富で安価に提供されるインターネットメディアが台頭する一方、従来のニュースメディアの社会的信頼や資金調達力が低下している状況に触れ、信頼回復のために国際連帯と組織化の必要性を訴えた。

セッションのまとめとして、「公正なデジタル経済の秩序を形成する」と題する声明が採択された。大会代議員は、いかなるデジタル化のプロセスも労働者を機械で置き換えることなく、効率性と労働環境の改善のために利用すること、全ての労働者に技能開発を選択する権利があること、技術導入の際には労使で協議することを確認した。また、政府に対し、産業・各国・地域レベルで、デジタル格差の解消に取組むよう要請し、SDGs達成のために開発における指針として5つのP(People-人間、Planet-地球、Prosperity-繁栄、Peace-平和、Partnership-連帯)の尊重を呼びかけた。

【人間中心の地域経済統合】

レネ・オフレネオ・フィリピン大学名誉教授から、アジアの経済発展とASEAN地域経済統合のプロセスにおいて、果たすべき労働組合の役割について基調講演を受けた。ASEANにおいては、UNI Aproが中心となってASETUC(ASEANサービス労組協議会)を結成した。地域経済統合の中で、政労使の対話にいかに労働者や市民の声を反映し、経済発展の恩恵が公正に配分されるようにしてきたかの経験が、シャフィーASETUC事務局長(マレーシア)やCSRネットワークのトーマスCEOから語られた。 セッションのまとめとして、「アジア太平洋の未来を確保するために人間中心の開発を」と題する声明が採択された。働く人々を開発の中心に据えるピープルファースト(人間第一)のビジョンとSDGs達成を目指し、アジア太平洋地域の政府に対し、包括的で持続的な開発の促進、雇用創出と質の向上のための労働者や他のステークホルダーとの社会対話、環境に配慮した開発計画等を求めていく。


第5回UNI Apro地域大会開幕! 多様性の中の団結

第5回UNI Apro地域大会開会式が2019年11月20日午後より行われ、多民族国家ネパールの「多様性の中の団結」を象徴する色とりどりの民族衣装を纏った若者たちによるダンス、ネパール加盟協に加盟する加盟組合旗の入場で華やかに幕を開けた。

野田UNI Apro会長らに誘われてK.P.シャルマ・オリ首相が入場すると、大会参加者は立ち上がり、ネパール国旗を振って歓迎した。オリ首相はネパールが開催地に選ばれたことに感謝し、「大会テーマであるUNI Aproが目指す変化の時代における『労働者のための公正な移行』の実現はネパール政府が目指す価値観と共通するものだ」と強く支持を表明した。

続いて行われた対話セッションでは、UNI本部、UNI Apro及び米国、アフリカを代表するUNI役員からの5つの質問が投げかけられ、首相はそれぞれに丁寧に答えた。日本からは、野田UNI Apro会長(情報労連委員長)が移民労働者の権利を守るための戦略について、金子UNI Apro副会長(自動車総連事務局長)がいかにビジネスとのバランスを取りながら労働法改革を推進するかについて質問した。オリ首相には感謝の意を込めて、宝石で作られた記念の肖像画が贈呈された。

開会式で挨拶した野田UNI Apro会長は、4年前にネパール大地震により大会開催地が急遽変更になるという困難に直面しながらも、多角的な被災者支援で労働組合の社会における認知度を大きく変えることに成功したUNIネパール加盟協の取組みに敬意を表した。また、この間の組織拡大と飛躍を称えるとともに、大会準備に奔走してきたシャンカール・ラミチャーニUNIネパール加盟協(UNI-NLC)議長のリーダーシップや、加盟組織の尽力と、運営を支える多くの青年メンバー、学生ボランティア等のチームワークとおもてなしに感謝を述べた。最後に、今後のUNI Aproを率いることとなるラジェンドラ・アチャリャ地域書記長候補の出身組織として、力強く支えてほしいと要請した。


第8回UNI Apro東アジア労組フォーラム

第8回UNI Apro東アジア労組フォーラムは、「労働の未来、決めるのは私たち」というスローガンの下、2019年10月16~17日、韓国・ソウルにおいて開催された。日本、韓国、台湾、モンゴルより156人(うち女性45人、女性参加率29%)が出席した。日本からは9組織41人(うち女性14人、女性参加率34%)が参加した。香港は民主主義を求めるデモの影響で出席できなかったが、今回初めてモンゴルが参加した。

開会式では、ホスト国を代表し、ナ・スンジャUNI韓国加盟協議長から歓迎挨拶を受けた。松浦UNI-LCJ議長は、ナ議長をはじめ、韓国加盟協の受入れ準備ともてなしに感謝し、本フォーラム出席が最後となるクリストファー・ウンUNI Apro地域書記長にも感謝した。そしてUNI-LCJが長年、強化を支援してきたモンゴルの加盟組織の初参加を歓迎すると共に、参加できなかった香港の加盟組織に連帯を表明し、平和的に解決が図られることを祈念した。

ウンUNI Apro地域書記長は特別講演の中で、デジタル化のマイナス影響を最小化し、ビジネスの発展と雇用維持・創出を両立するためには、経済・労働政策の一貫性が必要であると訴えた。そして、ディーセントワークを確保し、包摂的で持続可能な社会経済的秩序を築くためには、労働組合の関与が不可欠であり、政労使による建設的な対話と大局的な連携強化の必要性を強調した。講演後に、ホスト国、韓国の労働運動との思い出を振り返り、「労働界は団結して、大きな課題に立ち向かわなければならない」と東アジアの全ての労働組合に激励の言葉を残した。

続いて、韓国労働社会研究所のキム・ジョンジン副所長から、「雇用可能性を高めるためのスキル開発と良質な仕事」と題する基調講演を受けた。韓国における労働市場の現状、とりわけプラットフォーム労働の問題等について詳細に説明し、「プラットフォーム労働者も、正規労働者と同じ労働条件とすることが重要であり、共存できるようにすることが課題だ」と述べた。 フォーラムでは、「各国の政治、経済、社会、労働事情の報告」、「労働時間短縮とワークライフバランス」、「プラットフォーム労働者及びIT部門の組織化」、「ジェンダー平等」というテーマで、各国の取組みを共有した。

最後にフォーラムのまとめとして共同宣言を採択した。第9回フォーラムは、2020年10月、台湾・台北で開催する予定。


UNI-LCJ/インド加盟協セミナー

2019~2022年度UNI-LCJ海外活動の方向性において、インド労組の支援を4年継続することを確認した。 2019年9月21~22日、インド・ムンバイにおいて、UNIインド加盟組織協議会(UNI-ILC)から22人が参加した。 日本からは、情報労連・髙代中央執行委員を団長に、UAゼンセン、自動車総連、JP労組から講師が参加した。各講師は次のテーマで日本の経験を共有した。

団長:情報労連 中央執行委員  髙代 守「日本の労働組合―概要、機構、課題」

講師:UAゼンセン 総合サービス部門副事務局長  武藤 剛「パートナーシップ労使関係」

講師:自動車総連 組織局部長  南 考謙「日本の組織化事例」

講師:JP労組 中央執行委員  川本 秀幸「正規・非正規雇用の格差是正」

セミナーの目的の1つはインドの若手・女性組合員に、「労使パートナーシップ」の概念を紹介することである。また、労働組合が同一産業内または企業内において複数競合するインドにおいて、労働組合間で連携・協力・団結することによる交渉力強化と組合の能力強化の必要性も強調した。参加者は講師の詳細なプレゼン後、質疑応答を通じて、より理解を深めることができた。 UNI-ILCに加盟する郵便部会、金融部会(銀行労組)、メディア部会(ラジオ局労組)、印刷・パッケージング部会(新聞労組、造幣局労組)、ケア部会(病院労組)と様々な加盟組織から参加があり、女性参加比率40%、青年参加比率40%を達成した。

セミナーの翌日(23日)、「社会パートナーとの対話」として、ムンバイ中央郵便局を訪問し、経営陣との意見交換を通じて、日本の労使パートナーシップについて紹介すると共に、インドポストの労使関係や、デジタル化・新技術の導入に対する考え方について聞いた。

また、「グローバル化と労働」を専攻するTISS(タタ社会科学研究所(大学院))の修士学生に、日本のパートナーシップ労使関係について紹介し、学生からの様々な質問に答えた。


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