UNI、BNPパリバに占領下パレスチナ地域との関係断絶を求める

世界300万人の金融労働者を代表するUNIは、フランスの多国籍銀行BNPパリバに対し、占領下パレスチナ地域(OPT)で事業を展開する企業への融資を停止し、同地域におけるイスラエルの違法な入植活動を支援しないよう、人権デューディリジェンスを強化するよう要請している。

2023年10月以降、イスラエルはヨルダン川西岸地区における違法入植地の拡大を加速させ、土地の接収、パレスチナ人コミュニティの強制移住、抑圧キャンペーンの強化を進めている。

2025年9月、オックスファムの報告書『入植地との取引(Trading with Settlements)』において、BNPパリバは「入植地関連企業への上位3大債権者」の一つとして名指しされた。報告書によれば、同行は2021年1月から2024年8月にかけて、入植地関連企業に対し280億米ドルの融資および引受サービスを提供した。これにはシーメンス社への12億米ドルの引受サービスが含まれており、同社はイスラエルのA1鉄道線向けに車両と保守サービスを提供することで、違法入植地への輸送を可能にしている。

同報告書は「占領下パレスチナ地域(OPT)における人権侵害に加担する企業への金融サービス提供や投資を通じて、金融機関自体がパレスチナ人コミュニティが被る人権侵害に寄与しているか、直接関与している可能性がある」と指摘している。

2024年7月の国際司法裁判所の勧告は、軍事占領と入植地を含むイスラエルの占領地域における全存在が違法であり、可能な限り速やかに終結させねばならないと断じている。

2024年11月にUNIはBNPパリバとのグローバル枠組み協定を更新し、世界中の人権・労働権尊重に向けた共同の誓約を次のように定めている。
「本協定の枠組みにおいて、両当事者は国際的に認められた人権の尊重を継続的に支援・促進する。両者は『保護・尊重・救済』という参照枠組みに基づき、企業と人権に関する国連指導原則への支持を確認する。BNPパリバは影響を及ぼす範囲(従業員、サプライヤー、顧客、事業活動を行う地域社会)における人権尊重の促進を約束する。特に、当グループは投資・融資活動を通じて、いかなる形態の人権侵害にも関与しないことを望む。」

UNIは2025年10月8日付でBNPパリバのジャン=ローラン・ボナフェCEO宛てに書簡を送り、同行に対し「この約束を履行し、影響力の範囲内でパレスチナ人民に対する人権侵害及び国際犯罪への関与が確認された、あるいは疑われる事例を終わらせるため、緊急かつ断固たる措置を講じる」よう要請した。

BNPパリバが出した人権に関する声明では、同グループが「グループが資金提供する企業やプロジェクトの影響を受ける可能性のある住民」を含む、ステークホルダーとのあらゆる関係において、BNPパリバの影響力の範囲内で最高水準の人権尊重と促進に取り組むことを説明している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「BNPパリバは人権侵害に加担しないことを約束した。今こそその言葉を守り、占領下のパレスチナ地域におけるイスラエルの違法な拡張を支援する金融関与を終了すべき時だ。同銀行に対し、西岸地区に関わる厳格なデューディリジェンスを実施し、人権を侵害しパレスチナ人民の土地剥奪を助長する融資活動を停止するためのあらゆる必要な措置を講じるよう求める」と述べた。

同行が人権の擁護・保護を誓約していることを踏まえ、UNIはBNPパリバに対し、占領下パレスチナ地域(OPT)における人権侵害を軽減するための5つの措置の実施を要請する:

1. パレスチナ占領地域(OPT)などの紛争影響地域において、人権デューディリジェンスの強化を公に約束し実施するとともに、OPTにおける入植地関連企業へのBNPパリバのリスクを検証すること。

2.  同行の業務が入植活動を支援したり、イスラエルによるパレスチナ領土の不法占領維持に寄与したりする可能性のある領域を特定すること。金融投資や取引が不法占領(違法な入植地を含む)への実質的支援を伴い、BNPパリバがその関連性を認識しているか認識すべき状況にある場合、関与を停止するための措置を講じること。リスクを軽減できない場合には、責任を持って取引関係を終結させることも含む。

3.人権デューディリジェンスを強化した結果を公表すること。これには特定された問題に対処するためにBNPパリバが講じた措置の詳細を含めること。

4.業界団体、規制当局、政策立案者、基準設定機関と連携し、紛争影響地域における人権デューディリジェンスの強化を業界標準として推進すること。

5. BNPパリバが資金提供および/または投資を行う入植地関連企業(特にシーメンス)に対し、影響力を行使して入植地関連活動の終了を促すこと。

UNIは、フランス国内の加盟組織(FBA-CFDT、FEC-FO、FSPBA-CGTを含む)を通じてBNPパリバの労働者を代表している。

ベアトリス・ルパニョールCFDT銀行・保険労連(FBA CFDT)書記長は、「CFDT銀行・保険労連はBNPパリバとのグローバル協定の締結を歓迎したが、西岸地区における違法入植地関連の投資・融資活動の存在を知り深く衝撃を受けている。これらは占領下のパレスチナ地域で既に侵害されてきた人権に対するさらなる極めて重大な侵害であり、国連指導原則及びOECDガイドラインの両方に反する。(…中略…)FBA CFDTはBNPパリバに対し、デューディリジェンス義務を完全に遵守するための徹底的な監査を実施し、これらの慣行への直接的・間接的関与を終了させるために必要なあらゆる措置を講じ、再発防止のための内部手続きを強化するよう求める。FBA CFDTは、このプロセスの進捗を各段階で厳密に監視していく」とコメントした。

またセバスチャン・ブシリスFEC FO書記長は、「FEC FOは2025年9月15日付オックスファム報告書を確認した上で、西岸地区における違法入植地との関連性についてBNPパリバに対して求めるUNIの取組みを支持する。我々は金融関係者が国際法と人権を尊重する絶対的必要性を改めて強調する。デューディリジェンスの強化、是正措置の公表、そして必要に応じた責任ある関与の撤回を求める。これらの約束は、検証可能かつ透明性のある行動として、可能な限り早期に具体化されねばならない」と述べた。


10月9日は世界郵便デー:配達員の絵文字を実現しよう!

宇宙飛行士、忍者、人魚、幽霊まで、あらゆる絵文字が存在する。しかしユニコードコンソーシアムが公認する約3,800種類の絵文字の中に、経済において最も重要な職業の一つである配達員を表す記号はまだ存在しない。

2025年10月9日の世界郵便デーに、UNIは我々の生活に不可欠な存在となったこの職業の認知を求める世界的な動きに加わる。

配達員の絵文字があれば、郵便を待つ、手紙や小包を送る、注文品を受け取る――こうした日常生活の中の重要な活動を、数十億の人々が絵文字で表現できるようになる。手書きの手紙から大陸を跨ぐ小包輸送まで、配達は現代社会における移動・信頼・繋がりの象徴であり、不可欠な日常サービスである。今こそ、これを可能にする人々に、こうした労働者を象徴する絵文字を与える時だ。

コーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は、「絵文字は可愛らしく楽しいコミュニケーション手段だが、配達員の絵文字にはそれ以上の意味がある。他の職業と同様に配達員を尊重していることを示す手段であり、地域社会や国が彼らによって可能となる繋がりを認識している証となる。世界中の郵便サービスが脅威に晒されている今、連帯を示すことにもなる」と訴えた。

この取組みはオーストリア・ポストが主導しており、マヌエラ・ブルックオーストリア・ポスト広報担当は、「絵文字は日常コミュニケーションに不可欠な要素であり、特にZ世代によって頻繁に使用されている。(中略)しかし郵便労働者の職業を象徴する独自の絵文字はまだ存在しない。オーストリア郵便では国際的なパートナーと連携し、将来的に世界中の郵便労働者が独自の絵文字でデジタルコミュニケーションに存在感を示せるよう取り組んでいる。目標は、全てのスマートフォンとコンピューターに郵便労働者の絵文字を搭載することだ」と語る。

この絵文字キャンペーンは、欧州・アジア・北米の主要郵便事業者を代表する国際郵便公社(IPC)、南北米郵便事業体連合(UPAEP)の支援を受けている。

これまでに、エジプト、ドイツ、アイルランド、ラトビア、ポーランド、スイス、スロバキア、スロベニアの各国郵便事業者もオーストリア郵便に賛同している。9月末にドバイで開催された万国郵便連合(UPU)世界郵便会議で提案された配達員絵文字に関sる支持決議は、参加加盟国から熱烈な支持を受け、満場一致で採択された。

ユニコードコンソーシアムは標準化された文字セットを管理し、個々の絵文字を定義している。配達員の絵文字は2025年11月末までに審査され、2026年までにスマートフォンやコンピューターなどのデバイスに搭載される見込みだ。


2025年ディーセントワーク世界行動デー:民主主義を守り、ディーセントワークを求めよう #WDDW25

世界中で民主主義が乗っ取られている——右派の権威主義者だけでなく、アマゾンやメタなどの企業がその巨大な力を利用して世界経済のルールを書き換えているのだ。ITUCの報告書「民主主義を蝕む企業勢力2025」は、こうした企業が極右ネットワークに資金提供し、戦争で利益を得、労働組合を弱体化させ、自らの富と支配を固めるために公共政策を形作っている実態を明らかにしている。

2025年のディーセントワーク世界行動デーにあたり、我々はこの「民主主義に対する億万長者のクーデター」を受け入れない労働者と組合を称え、運動強化への取り組みを再確認する。ディーセントワークが根付くのは、真の透明性と説明責任が機能する場のみである——それは職場と地域社会における民主主義そのものの防衛を意味する。

安全で尊厳ある仕事を求める闘いは、この闘いの核心である。インドでは、アマゾン倉庫の労働者が過酷な暑さと極端な気象条件下での保護不足を暴露し、世界有数の富裕企業に対し基本的な安全対策を要求している。UNIが支援するグローバルコンテンツモデレーター労組アライアンスは14カ国で組織化を進め、業界初のエビデンスに基づく安全衛生プロトコルを発表した。商業部門では、日本のUAゼンセンやオーストラリアのSDA、米国のRWDSU/UFCWといった組合が小売労働者を保護する立法を推進している。

デジタル変革も戦場となっている。AIが経済を再構築する中、使用者は労働者を意思決定者ではなく単なるインプット手段として扱う傾向がある。UNIと世界中の加盟組合はこのモデルに異議を唱え、AIシステムを含む職場への新たなテクノロジーの導入において透明性・団体交渉・民主的監視を要求している。クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「デジタル変革が利益だけでなく人々のために機能するようにするため、労働者は交渉の席に着かなければならない」。

2025年も労働者は団結する力を証明した。フィリピンの透析スタッフはフレゼニウス・メディカルケアにおける労働搾取を告発し、郵便労働者は公共サービス維持を守るためストライキを実施した。アイルランドではテレパフォーマンスのリモートワーカーが団体交渉権獲得という画期的な勝利を収め、デジタルな職場においても連帯が成果を生むことを実証した。

2025年10月7日のディーセントワーク世界行動デーにあたり、ホフマンUNI書記長は「ディーセントワークのための闘いと民主主義のための闘いは同一である」と述べ、「労働者が組織化すれば、企業の支配に挑戦し、権威主義に抵抗し、我々を沈黙させようとする勢力に反撃する。私の生涯において、今ほどそれが重要な時はない」と訴えた。

国際労働組合総連合(ITUC)は、世界社会サミットを「真実の瞬間」として注目している。加盟組織が世界1億2000万人の労働者を代表するITUCは、軍事支出を公共投資・生活賃金・普遍的社会保護へ転換し、ディーセントワークが花開く民主的社会を構築するよう求めている。

リュック・トライアングルITUC書記長は、「我々は民主主義に対する億万長者によるクーデターを目の当たりにしている。戦争・抑圧・不平等から利益を得る者たちが、今や富と影響力を駆使して経済・政府・未来を支配しようとしている」と述べた。


韓国金融労組、週4.5日労働と公正な賃金制度を求めて立ち上がる 

2025年9月26日、UNI加盟組織である韓国金融労組(KFIU)の組合員22,000名がソウルで開催されたゼネストで声を上げ、金融業界における週4.5日労働の実現を訴えた。KFIUが前回ストライキ集会を開催したのは3年前の2022年。当時、韓国銀行連合会(KFB)が、インフレに見合った賃上げ、支店閉鎖の停止、労働時間短縮に関する組合の要求を拒否したことがきっかけであった。

キム・ヒョンスンKFIU委員長は、同時にハンガーストライキを開始してKFB前で座り込み、「今日の文脈で対応すべき要求をKFBが検討すら拒否している」と抗議した。組合は、「実質賃金上昇」「定年延長」「新規雇用拡大」と並んで「週4.5日勤務制」を主要要求とする決議を採択した。

韓国の労働者はOECD加盟国の中でも最も長時間労働している。1人当たりの年間労働時間は1,859時間で、OECD平均の1,708時間より151時間長い。韓国労働系メディアによれば、少子化・高齢化・労災などの課題に苦慮する現政権は、KFIUの労働時間短縮要求を好意的に受け止めている。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は「韓国金融労組とその組合員に全面的な連帯を表明する。2002年、金融部門はいち早く週5日勤務制を導入した。KFIUの闘いは、2011年に韓国全土で週40時間労働制が実施される道を切り拓いたが、今日、再び歴史を刻もうとしている。韓国の銀行業界に対し、金融労組の週4.5日勤務提案など韓国社会全体に利益をもたらす解決策を実現するため、KFIU及び政府と誠実な社会対話を通じて協力するよう強く要請する」と述べた。

(写真:ヨハネス・ストゥディンガーUNI世界メディア部会担当局長、韓国メディア加盟組織を訪問中のキム・ヒョンスンKFIU委員長に連帯。2025年9月29日)


UNI、カナダの郵便労組に連帯

UNIは、カナダ政府がカナダポストへの大幅な変更を発表したことを受け、カナダの郵便労働者とUNI加盟組織であるカナダ郵便労組(CUPW)に連帯する。

この発表には大幅なサービス削減が含まれており、CUPWは公的郵便サービスと労働者の権利を損うものだと警告している。

こうした攻撃に対し、CUPWは即時で全国ストライキを開始した。UNIはCUPW組合員と連帯し、世界中の郵便労働者が公共郵便サービスと労働者の権利を守るために結束していることを改めて確認する。

新たにUNI世界郵便・ロジスティクス部会議長に選出されたジャン・シンプソンCUPW委員長は、「十分な公的な協議を経ないこのずさんな手法は、国民と郵便労働者の双方に対する侮辱である…(中略)…良質な雇用と公共サービスへの攻撃は到底受け入れられない。我々は反撃し、政府とカナダポストに我々の声を明確に届ける。過去に成し遂げたように、再び成し遂げる」と語気を強める。

コーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は、「これは郵便労働者と公共サービスへの直接的な攻撃だ。そして民営化とサービスの削減はカナダだけの問題ではない。世界中の郵便労働者が直面している課題だ…(中略)…最近開催されUNI世界郵便・ロジスティクス部会大会では、政府と企業が利益を人より優先させている実態を明らかにし、これに対抗する野心的な戦略計画を策定した。UNIはカナダの郵便労働者と連帯し、CUPWの闘いを全面的に支持する」と述べた。


新報告書:人工知能を支える米国の隠れた労働力が低賃金と搾取に直面

人工知能システムの訓練とテストを支える数千人の米国のデータ作業員が、低賃金、無給待機時間、保護措置の不足といった状況に直面している。2025年9月30日にアルファベット労働組合(CWA)とTechEquityが発表した報告書によって明らかになった。

『機械の中のゴーストワーカーズ』と題された本報告書は、160人の労働者へのアンケートと15件のインタビューに基づき、こうした労働者が広範に抱える経済不安を明らかにしている。回答者の86%が生活必需品の確保を懸念し、4分の1が主に食料と医療費のために公的支援に依存している。週29時間の有給労働に対する賃金の中央値は時給15ドル——年間所得はわずか22,620ドルである。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は「AI革命の背後に潜む不都合な真実とは、低賃金で過酷な専門業務を担う影の労働者層を犠牲に、莫大な富と権力が頂点へ集中していることだ」と指摘し、「ビッグテックは使い捨て労働力では未来を築けない。シリコンバレーの大企業にAIサプライチェーンの労働環境について責任を問う時だ。データ供給に携わる労働者は、これらのシステムを全ての人にとってより安全で公平なものにするため、自由に組織化し交渉する権利を持たねばならない」と述べた。

報告書は四つの主要課題を指摘している。つまり、低賃金と経済的不安定性、硬直的で支援が欠如した品質を損なうようなワークフロー、メンタルヘルス保護の欠如、そしてAIが引き起こす雇用喪失・偽情報・監視に対する労働者の懸念である。

こうした影の労働は世界有数の富裕テック企業を支えているにもかかわらず、多くの労働者は、テラス、グローバルロジック、スケールAI、Welocalizeといった下請け業者に雇用されており、このシステムは責任の所在を曖昧にし、基準を低下させている。3分の2が毎週数時間、タスクを待機していると回答し、その時間に対して報酬が支払われるのはわずか30%である。

CWAとTechEquityの報告書結果は、ビッグテックのAIおよびコンテンツモデレーションシステムが、低賃金で保護の欠如した労働者(多くの場合グローバルサプライチェーンの末端で不可視の存在となっている)に依存していることを示している。

今年初め、UNIが支援するコンテンツモデレーター・グローバル労組アライアンスは、TikTok、Meta、アルファベット、OpenAIなどの企業に対し、暴力や衝撃的な素材に日常的に曝されるコンテンツモデレーターへの強力なメンタルヘルス保護措置の実施を要請した。初の試みとなる報告書『The People Behind the Screens(画面の向こう側の労働者)』は、こうした労働者が十分な保護策なしにトラウマ的な状況に直面し、PTSD、うつ病、バーンアウトを高い確率で発生している実態を記録している。

UNIは『立ち上がるテック労働者』の取組みを通じ、世界中のデータ労働者と労働組合と連携し、組織化を進め、公正な賃金、メンタルヘルス保護、グローバルデータサプライチェーン全体での説明責任を求めている。


ドイツでの調査:低賃金とストレスが小売業労働者を追い詰める

UNI加盟組織ver.diがドイツの、ドイツの小売業労働者11,732人を対象に大規模調査を実施した。低賃金、業務量の多さ、デジタルツールの悪影響などによって人材確保に苦戦する業界の厳しい実態が浮き彫りになった。

主な調査結果

  • 生活水準に見合わない賃金:79%が「不十分、あるいはかなり不十分」と回答。52%が「月収はかろうじて生活できる程度」、19%が「全く足りない」と回答。
  • 将来への不安:68%が年金だけでは生活できないと懸念。
  • 業務の健康への悪影響:67%が「仕事による健康への負担が非常に大きい」と回答。
  • 離職意向:62%が転職を希望し、78%が「業務量のため定年まで働き続けるのは困難」と回答。
  • デジタル化による負担増:63%がデジタル化の影響を大きく感じ、49%は負担軽減どころか増加したと回答。管理ツールとして利用されさらなるストレスを生むケースが多い。
  • 職場での敬意が欠如:46%が見下した扱いを受けたと報告(顧客からが51%、上司からが47%)。

ver.diのシルケ・ツィマー商業部門長は、「調査結果は衝撃的で、小売業界が人材を確保・維持するには早急な改革が必要であることを示している」と延べ、「小売業におけるデジタル化は主に管理ツールとして利用されている。従業員の負担軽減ではなく、デジタルプロセスがさらなる圧迫を生んでいる」と指摘した。

労働者が求めていること

ver.diの結論は明確だ。それは、人々に日用品を供給する中核を担うドイツの小売業界は、以下のような良好な労働条件によって定義されなければならないということだ。

  • 賃金を引き上げ、健康増進を促すリーダーシップと持続可能な人員配置を確保する、より強力な団体協約。
  • 家族に優しいフルタイム契約により、労働者が今、尊厳を持って生活し、将来は安心して退職できるようにすること。
  • 真に労働負荷を軽減し、労働者の自律性を尊重し、労働者の意見を反映させ安全策を講じた上で導入される、責任あるデジタル化。
  • 虐待を一切許容しない—使用者は顧客による嫌がらせを予防・対応する方針・研修・人員配置を確保し、管理職は従業員を擁護する。

ツィマー氏は、「小売業には、従業員を擁護し支援する管理職が必要だ…良質な労働は贅沢品ではなく、従業員が長期にわたり職に留まるための権利だ。我々が闘うのはこのためだ」と述べた。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「ver.diの調査は小売労働者の実態を痛烈に描き出し、世界中の数百万人の小売労働者の生活を反映している。組織化が進めば進むほど、労働者から搾り取れるものは最後の一滴まで搾り取ろうとする多国籍小売企業に立ち向かう力を強めることができる。我々はver.diが尊厳ある仕事を求めて闘うことを支持する」とコメントした。

調査結果はこちら:ver.di小売業調査2025


UNI世界郵便・ロジスティクス部会大会、バンコクで闘志を示す

UNI世界郵便・ロジスティクス部会大会が2025年9月23日、バンコクで開幕した。タイ伝統舞踊と圧巻のムエタイ演武による華やかな文化歓迎が行われ、力強さとバランス、そして不屈の精神で知られる「八肢の芸術」によって、郵便・ロジスティクス労働者の未来を勝ち取る決意を固める大会の幕が開けた。42カ国55組合から120人以上の組合指導者を含む150人以上の代表が集結した本会議は、組合を結束させ、戦略を練り、互いに学び合い、この分野における力を高めることが目的だ。

タイポストのタパニー・アマリンラット国際事業部シニア副社長は、開催国を代表してバンコクに集う参加者へ挨拶し、政府の郵便労働者への取組みを強調し、「我々は郵便の未来を共に築くことを約束する」と宣言した。

本会議は、郵便・ロジスティクス産業が大きな変革と課題に直面する時期に開催された。特にアウトソーシング、郵便物量の減少、デジタル化、そして民営化されていない地域においては民営化の脅威が顕著だ。しかし労働組合は黙って見ているわけではない。

英国通信労組の書記長を務めるデイブ・ウォードUNI世界郵便・ロジスティクス部会議長は開会にあたり、「一部政府や経営者は『民営化や自由化の提案は近代化のためだ』と言うだろう。だが誰が『近代化』という言葉の所有権を与えたのか? 労働組合は知っている——自由化に近代性などない、民営化に近代性などない、ギグ経済に近代性などないのだ!」
今こそ労働者・顧客・郵便事業の未来のために、我々が「近代化」という概念の定義を主導すべき時だ。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、今後の変革を形作る上で労働組合が果たす中心的な役割を強調し、「労働組合は、郵便・ロジスティクス産業で進行中の変革の一部とならなければならない。その変革の対象となるのではなく、主導者とならなければならない。我々の仕事を形作るテクノロジーを定義する必要があるのだ」と訴えた。

国連機関である万国郵便連合(UPU)のサステナビリティサービス担当プログラムマネージャーを務めるスーザン・アレクサンダー氏は、医療など郵便サービスの多様化の機会を見出すことの重要性を強調した。そして、インドでの新しいプロジェクトを例に挙げ、「ごく最近、UPU は、SPECS 2030 イニシアチブを通じて、インドポストおよび世界保健機関と提携し、遠隔地に眼鏡を届けるとともに、目の健康に関する意識向上を図るいくつかのプログラムを試験的に実施している。このプロジェクトにより、他の国々でも眼科ケアサービスの提供範囲が拡大することを期待している」と報告した。

コーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は、部会大会向けの詳細な報告書に基づき、過去4年間の部会活動の成果について報告を行った。

また世界中で紛争が激化する中、部会大会は郵便労働者が重要な職務を遂行する際に、その生命・権利・サービスが保護されることを求める決議を採択した。

決議を紹介したデイブ・ウォード議長は、「UNIは連帯と協力に基づく組織。我々は声を大にして宣言する。郵便労働者は標的ではない。支援を必要とする仲間を支え続ける」と語った。


UNIの郵便労働者が戦時下の保護を要求

世界各地で紛争が続く中、世界中の郵便労働者は、自らの生命、権利、サービスが、重要な職務を遂行する際に保護されることを要求している。2025年9月23日にタイ・バンコクで開催されたUNI世界郵便・ロジスティクス部会大会において、世界中の数百万人の郵便労働者を代表する約150人の労働組合指導者が、危機時の安全に関する決議を採択した。

英国通信労組書記長を務めるデイブ・ウォードUNI世界郵便・ロジスティクス部会議長は、 決議の提案にあたり 「UNIは連帯と協力に基づく組織。我々は声を大にして宣言する。郵便労働者は標的ではない。支援を必要とする仲間を支え続ける」と訴えた。

郵便平和決議文は以下の通り:

危機における郵便サービス:連帯を求める世界的な呼びかけ

郵便は重要な公共サービスであり、表現の自由と情報へのアクセス権と深く結びついている。郵便労働者は手紙、年金、医薬品、支援物資、そして生存に不可欠な人間同士のつながりを届ける。

世界中の戦争や政治危機は、郵便労働者、我々の組合、そして我々の権利を脅かしている。したがって、UNI郵便・ロジスティクス部会は、政府、政党、武装勢力に対し、以下の要求を明確に伝える:

  1. 郵便労働者の安全:郵便労働者は安全な環境で職務を遂行できなければならない。郵便労働者とそのサービスに対するあらゆる攻撃を非難する。
  2. 郵便サービス提供の主権:国家と地域は、外部からの干渉を受けずに郵便サービスを運営する主権的権利を有し、すべての人へのアクセスを確保すべきである。
  3. 郵便サービスを受ける権利:郵便サービスは、特に通信遮断やネットワーク障害時に、情報伝達と受領に不可欠である。戦争や危機時には、人々は家族との連絡、物資や年金の受領、情報へのアクセスを必要とする。
  4. 危機時の回復力:郵便ネットワークは、危機時の国の回復力にとって極めて重要である。政府は、郵便サービスを援助や情報の提供のみならず、敵対行為終了後の復興における重要な要素と認識すべきである。
  5. 労働者の権利:郵便労働者は困難な時期においても、自らの利益を守るために労働組合に加入する自由を持たねばならない。労働組合は制限なくその職務を遂行する権利を有すべきである。戒厳令や非常事態を口実とした組合権の停止を試みるいかなる行為も我々は拒否する。

我々は、地域社会をつなぎ、支援を届け、通信という人権を守るために命を懸ける世界中の郵便労働者に連帯する。


ドイツのTikTok労働者、 ストライキで抗議活動を激化

2025年9月23日、ドイツのTikTok従業員が前例のない4日間のストライキを開始する。同ソーシャルメディア企業が今年7月以降ずっと団体交渉への参加を拒否したことへの応酬として、行動を強化させるものだ。

TikTokは「信頼・安全部門」を解体し、コンテンツモデレーターの労働者を解雇する計画だ。彼らの業務は外部サービスプロバイダーに委託され、一部は人工知能(AI)に置き換えられる。さらに、TikTokコンテンツクリエイターとの関係維持を担当する非ドイツ語圏ライブ部門の従業員も解雇対象となる。

Tiktok従業員の労働組合およびUNI加盟組織であるver.diは、従業員への社会的補償を定めた団体協約を要求している。これには解雇対象者全員への3年分の給与に相当する退職金、および解雇予告期間の12ヶ月への延長が含まれる。

ver.diは、より安価なサービスプロバイダーへの業務委託が、仕事の質とプラットフォーム上の安全性の双方に対する脅威となると主張している。ver.diベルリン・ブランデンブルク支部のルーカス・クレンテル・メディア部門副部長は、「この争いの争点は根本的だ。我々は大手テック企業に対し、人工知能がもたらす社会的影響に対する責任を取るよう求めている。もし将来、低賃金労働者とアルゴリズムにTikTokの偽ニュースや暴力排除を任せるなら、技術進歩は従業員と民主的な人々を犠牲にして達成されることになる。だからこそ、TikTokが一方的に計画を押し通すことは許されない」と説明する。

9月23日、ストライキの一環として労働者はタウンホール会議を開催する。そこでは専門家や政治家と共に、デジタル革命の社会的影響と政治的行動の可能性について議論する。


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