
2026年3月8日の国際女性デーにあわせ、UNIは職場におけるジェンダー平等の推進における労働組合の重要な役割を強調し、新たなマニュアル『ジェンダー視点に立って団体交渉を進めよう』を発表する。
職場における平等の進展は依然として不均等だ。現在の推計では、職場のリーダーシップにおけるジェンダー平等な代表性を達成するには140年かかる可能性がある。世界的に、女性の平均賃金は男性より20~30%低く、育児介護の責任を理由に労働市場から離脱する女性の割合は男性の9倍に達する。
同時に、ジェンダー平等へのバックラッシュが拡大している。虚偽情報キャンペーン、反フェミニズム的言説、女性権利擁護者への攻撃が激化し、新たな差別形態を正常化させ、先人たちが職場で苦難の末に勝ち取った保護が危険に晒されている。
労働組合が交渉にジェンダー視点を組み込むことで、使用者との団体交渉は賃金や労働条件を決定するだけでなく、平等と社会正義のための変革ツールとなり得る。
ヴェロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は、「団体協約が職場の構造的不平等に対処するよう、もっと多くの女性が交渉の場に立つ必要がある。賃金だけでなく、暴力やハラスメントからの保護、ワークライフバランス、親の権利、女性の健康に関する規定など、女性が職場に留まり活躍するための課題に取組むが重要だ。この新しいマニュアルは、不平等を排除するために、団体交渉の核心に女性のニーズを据えることを目的としている」と述べた。
ジェンダー視点に立った団体交渉で以下のことが可能になる
• 透明性のある賃金体系と賃金監査による賃金格差の是正
• ILO第190号条約に沿った職場における暴力・ハラスメント防止策の確立
• 共同責任措置と柔軟な制度による無償のケア労働への対応
• 女性や社会的弱者層のリーダーシップへの道筋の創出
• 組合員数の増加、代表性の強化、民主的プロセスの促進
労働者のニーズを反映したジェンダーに配慮した団体交渉は、組合への参加と加入率を高め、組合を強化する。新たなマニュアルには、アルゼンチン、オーストラリア、コスタリカ、モロッコ、スウェーデンのUNI加盟組織による、女性のための団体交渉の成果事例が掲載されている。
クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「女性の権利に対する全面的な攻撃が増加し、公共空間や職場における性差別が常態化しつつある状況の中で、我々は2026年の国際女性デーを迎える。だからこそ、労働組合が女性の関心事について進展を要求するために立ち上がることは、これまで以上に重要だ。育児休暇やセクハラ防止など、本マニュアルで取り上げる課題は交渉の場で最優先課題とされねばならない。女性の居場所は組合の中にあるということを、決して忘れてはならない」と訴えた。