7月 2024のお知らせ

UNIアマゾン労組アライアンス、酷暑の地球を懸念して「共通要求」を発表

職場で高まる酷暑の危険と闘うための共同の取組みとして、20カ国以上のアマゾン労働者を代表するUNIアマゾン労組アライアンスは、アマゾン労働者の安全な労働条件を確保することを目的とした包括的な一連の要求を発表した。この発表は、国際労働機関(ILO)の新たな報告書が、世界的に労働者の暑さによるストレスのリスクが増大していることを明らかにしたことを受けたものである。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「気候危機の激化に伴い、アマゾンをはじめ世界中の労働者は、職場における異常気象の影響をますます受けるようになっている。我々が提示した要求は、単に労働条件を改善するということではなく、生命を守るためのものだ」と指摘し、「過熱する地球において、労働者は肉体的限界に追い込まれ、安全衛生に関してかつてないリスクに直面している。アマゾン等の使用者は、従業員を保護するための包括的な対策が緊急に必要であることを認識しなければならない。これは単に安全な職場に対する労働者の権利の問題ではなく、人権と基本的尊厳の問題である。我々はアマゾンに対し、これらの要求に耳を傾け、すべての人々にとってより安全で持続可能な労働環境を実現するために、とともに取り組むことを求める」と語気を強める。

ILOの報告書『職場における暑さ:安全と健康への影響』は、憂慮すべき統計を明らかにしている。2020年には、世界中で4,200人の労働者が熱波により死亡し、2億3,100万人が猛暑にさらされ、2000年から66%増加した。さらに報告書は、10人中9人の労働者が熱波以外でも過度の暑さを経験しており、このような状況下で10人中8人に熱中症による労働災害が発生していることを強調している。

ILOの労働安全衛生チームリーダーであるマナル・アジ氏は、「これは人権問題であり、労働者の権利の問題であり、経済の問題でもある。中所得国の経済が最大の打撃を受けている。労働者を保護するための通年の暑熱行動計画や法律が必要であり、職場における暑熱ストレスの評価と介入を調和させるために、専門家間の世界的な協力体制を強化する必要がある」と説明する。

世界中で、熱波時に働く場所や方法を規定する職場規則の変更を求める労働者が増えている。インドでは2024年6月、アマゾン・インド労働者協会(AIWA)が労働雇用省と国家災害管理局に対し、倉庫労働者の即時保護を実施するよう要請したばかりだ。これは、インド北部と西部で記録的な高温が発生し、デリーでは2024年5月に1901年以来の最高気温となる49度を記録したことを受けたものだ。

アマゾン労組アライアンスは「命が危険にさらされている」として、こうした要求の重大性を強調し「今こそ行動を起こす時だ」と訴える。

UNIアマゾン労組アライアンスは、こうした緊急の安全上の懸念に対処するため、いくつかの重要な要求をまとめている:

酷暑の中で、アマゾンで安全に働くための共通要求
アマゾンの労働者は気候危機の最前線にいる。アマゾンの横暴な生産性要求、反組合主義、同業他社よりも大幅危険な職場は、酷暑の中で働くアマゾン従業員にとって受け入れがたいリスクを生み出している。

世界中で、アマゾンの残忍な反組合主義と非現実的な生産性ノルマは、すでに困難で危険な仕事をさらに悪化させている。あまりに多くの場合、職を失うことを恐れる労働者たちは、あまりにも過酷に追い込まれ、命を危険にさらしている。

しかし、労働者と労働組合は反撃している。労働者が集団行動を起こした施設では、アマゾンに追加の扇風機と冷却ステーションを設置させ、低温を確保し、暑さ対策を講じさせた。しかし、これだけでは十分ではない。

気候危機は我々の生活と職場を変容させており、アマゾンで働くすべての労働者は、熱ストレスのない職場で働く資格がある。そのため、UNIアマゾン労組アライアンスは、アマゾンに対して以下の要求を行っている:

1.透明性のある達成可能な生産性ノルマ
●労働組合との団体交渉を通じて、人間の能力と労働条件を考慮した現実的な生産目標を設定すること。
●気温の上昇やその他の悪条件下での労働負荷を軽減する保護措置を実施する。
●労働者に、労働者に対して適用されるノルマの説明書を提供し、労働者が個人の作業速度データを閲覧できるようにする。
●アルゴリズム管理システムの仕組みに関する透明性を提供する。
●労働者が不当なノルマや業績評価に異議を申し立てることを認める。
●労働者は、食事や休憩時間の遵守、またはトイレ施設の利用を妨げるようなノルマの達成を義務付けられるべきではない。

2.適切な休息時間
●定期的な有給休憩を確保し、気温が安全基準である 26.6℃を超えた場合は、追加のクールタイムを確保する。
●職場(屋内/屋外)の温度が 32.2℃以上の場合、空調の効いた場所で少なくとも 15 分の定期的な有給の予防的クールダウン休憩を義務付ける。
●時間外の業務に対する全ての罰則を廃止する。

3.高温安全対策
●熱放射源から離れた空調の効いた休憩場所を提供する。
●影響を受ける全従業員に、労働1時間ごとに最低1リットルの水を供給できる十分な水分補給ステーションを提供する。
●一日を通して、ペナルティを受けることなく水分補給ステーションを利用できる合理的な時間を提供する。
●一日を通して、ペナルティを受けることなくトイレを利用できる合理的な時間を労働者に与える。
●すべての労働者および監督者に対し、熱ストレス研修を義務付ける。
●気温を監視し、肉体労働や高い集中力を必要とする作業については特別な規定を設け、それに応じて作業 スケジュールを調整することを含む、熱中症予防計画を採用する。
●緊急事態の報告、緊急事態への対応、および緊急事態への対応に関する各管理レベルにおける責任の定義に関するSOP(標準作業手順)を含む緊急事態対応計画を策定する。
●氷および/または飲料用の3.78リットルの断熱容器を各従業員に1つずつ提供する。
●配送車両は、空調設備、または運転席部分に最低2台の調節可能な扇風機、および荷台に排気換気システムを装備する。

4.安全衛生モニタリング
●民主的に選出された労働者代表と連携し、労働条件を定期的に監視する安全衛生代表を任命する。
●暑さ指数メーターを設置し、必要に応じて作業方法を調整するためのリアルタイムデータを提供する。

5.労働条件の改善
●倉庫および配送車両の換気システムを改善し、合意された安全作業温度が確保されるまで作業を中断する。
●すべての労働者が、必要な個人用保護具(PPE)および労働者を暑さから保護するよう設計され た制服を利用できるようにする。PPE は、磨耗したり破損した場合に必要であれば、従業員に無償で交換されるべきである。従業員は、着用するPPE の種類について意見を述べられるようにすべきであり、PPE は、労働者にあうよう、様々なサイズが用意されるべきである。

6.安全方針への労働者の関与
●安全方針の作成および見直しに労働者代表を参加させる。
●安全慣行を定期的に見直し、改善するために、ILO第164号勧告に沿って、少なくとも労働者労使代表が同数参加する安全委員会を設置する。

7.安全に関する懸念事項の報告に対する報復措置の禁止
●安全に関する懸念を報告したり、危険な作業を拒否したりする労働者に対する報復措置がないようにする。
●安全に関する懸念事項を秘密裏に報告できるシステムを導入する。

8.組合結成と団体交渉への反対の撤回
●アマゾンの反組合主義は我々を危険にさらしており、アマゾンは繰り返し労働者保護に失敗してきた。我々はアマゾンに対し、民主的に選出された労働者代表とその組合のみが、労働者の安全のために独立した意見を提供できることを認識するよう、求める。

気温が急上昇するなか、行動の緊急性は重大なピークに達している。世界中のアマゾン労働者は限界点に近づいている。世界中のアマゾン労働者が、安全でない労働環境に対して立ち上がっている。我々は職場の安全のために団結し、今こそ行動を起こす時だ。


イタリアのゲーム開発労働者、大量解雇に反撃

ビデオゲーム業界のテクニカルおよびサービスサポートの大手プロバイダーであるキーワード・スタジオでの大量解雇を受け、イタリアのビデオゲーム開発に従事する労働者が行動を起こしている。同社は31人の労働者の解雇を発表したが、これはイタリアにおける同社従業員の約20%を占める。同社はポーランドに業務を移し、AIによって一部のプロセスを自動化する計画だ。

イタリアの労働組合 FILCAMS-CGIL、FISASCAT-CISL、UILTuCSに加入するミラノとローマの労働者は、一連の集団行動を開始した。労働組合との協議は6月22日から続いており、7月27日には時間外労働の禁止と2日間のストライキ(日程未定)を発表した。

労働組合は会社側に対し「人員削減の決定を再考し、雇用水準を守ることを目的とした別の解決策の模索を前向きに検討すること、また、企業行動と作業工程計画の中心に労働者個人を据えるような、企業の社会的責任を強化すること」を要求している。

キーワード・スタジオのこの動きは、ブラジル、ドイツ、アイルランド、日本、スペインを含む複数の国の事業に影響を及ぼしている広範な流れの一部である。

ベンジャミン・パートンUNI世界ICTS部会担当局長は、「イタリアの労働組合は、世界中の労働者の模範となっている。大量解雇に対する彼らの反撃は、企業のリストラや雇用不安に直面する中にあって、ゲーム開発労働者が組織化し、自らの権利を守る決意を強めていることを示している」と述べ、「従来、ビデオゲーム産業には労働組合が存在しなかったが、今回の行動はそれがなぜ変容しつつあるかを見せている」と指摘した。

同担当局長は、イタリアにおけるキーワード労働者の闘いは、テックおよびゲーム開発産業における不安定な雇用条件と多国籍企業の野放図な権力に対するより広範な抵抗の象徴であると強調する。岐路に立つ産業の現状に立ち向かい、組織化し、団結して立ち上がる労働者の姿に、世界が注目している。


バーニー・サンダース氏、プライムデー期間中のアマゾンの「常軌を逸した労災レベル」を暴露する報告書を発表

2024年7月中旬、バーニー・サンダース米上院議員は、プライムデー期間中のアマゾンの「常軌を逸した労災レベル」を非難する中間報告書を発表した。この報告書は、大手Eコマース企業であるアマゾンの労働安全慣行と企業行動に関する広範な調査の一環である。

アマゾンの内部データを引用した報告書では、2019年のプライムデー期間中、労災発生率が労働者100人あたり45人近くにまで急増したことが明らかになった。労働安全衛生局(OSHA)への報告が義務付けられている「記録可能」な負傷の割合は業界平均の2倍以上で、労働者100人当たり10人を超えていた。

サンダース議員は「今回の調査で明らかになったアマゾンの信じられないほど危険な労働環境は、米国民がうんざりしている企業の貪欲さの典型例だ」と批判し、「昨年は360億ドルの利益を上げ、CEOには過去3年間で2億7500万ドル以上の報酬を与えているにもかかわらず、アマゾンは労働者を使い捨てのように扱い、彼らの安全と福利を完全に蔑ろにし続けている。これは容認できないことであり、変えなければならない。アマゾンは倉庫の劣悪な労働条件について責任を負い、労災の発生率を大幅に削減しなければならない」と語気を強める。

報告書はまた、アマゾンにおける健康管理および労災報告の慣行に関する問題を浮き彫りにしている。報告書に含まれるOSHAの文書によると、負傷した労働者に対し、時には重傷であっても外部の医療機関に紹介せず、現場で応急処置を施すパターンが見られた。報告書によると、アマゾンは2019年以降、少なくとも20の施設で負傷を適切に記録していなかったとして、OSHAから警告を受けている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「この報告書は、我々が長年労働者から聞いてきたことを裏付けるものだ。アマゾンは労働者を肉体崩壊寸前まで追い込み、耐え難いほど体を消耗させ、その結果、怪我や長期的な障害を引き起こしている」と批判し、「地球が過熱し、記録的な気温が常態化するなか、変化を求める声はいっそう切迫している。労働者の組合結成の要求に抵抗するのではなく、アマゾンは腰を据えて、不合理な生産要求をやめ、暑さの影響から従業員を守る包括的な対策を含む、公正で安全な条件について交渉すべきだ」と指摘する。

サンダース議員は、アマゾンの倉庫、特にプライムデーのようなピーク時の慢性的な人員不足の問題を強調した。人員不足が長時間労働と作業負荷の増加につながっており、労災のリスクを高めているのだ。

アマゾンが労働者を危険にさらしていると批判されたのは、今回が初めてではない。先月、UNIは、インドのアマゾンの倉庫・配送労働者が、不十分な賃金で自活するのに苦労しながらも、強いプレッシャーと危険な状況に耐えているという新たな調査結果を発表した。UNIがアマゾン・インド労働者協会(AIWA)と共同で発表したこの報告書は、インドのアマゾン従業員の労働条件を調査した初めてのもので、1,838人の参加者から回答を得た。この調査は、ニューデリー周辺での酷暑の環境下でのアマゾンの危険な労働環境が広く報道されたことを受けて実施されたものであり、アマゾンにおける非常にプレッシャーのかかる有害な労働条件が報告されている。インドの調査結果は、非人間的な生産性要求、不十分な安全対策と報酬について、世界中の労働者が提起している警鐘に重なるものである。


ITUC グローバル権利指数:攻撃に晒される民主的価値と労働者の権利

2024年6月に発表されたITUCのグローバル権利指数は、民主的価値と基本的権利が国際レベルで崩壊しつつあることに、緊急の警鐘を鳴らしている。

この報告書は、ILO条約や法理論から抽出された労働者の権利尊重に関する97の指標リストに対して、151か国をランク付けしている。今年版は、労働組合を組織する権利や団体交渉を行う権利など、民主主義の本質を支える基本的権利について、政府や企業が踏みにじろうとする動きが強まっていることを示している。

ルーク・トライアングルITUC書記長は、「この11年間、この指数は世界のあらゆる地域で労働者の権利が急速に低下していることを明らかにしてきた。労働者は民主主義の心臓部であり、労働者が声をあげる権利は、民主主義制度の健全性と持続可能性にとって極めて重要である。労働者の権利が侵害されれば、民主主義そのものが攻撃されているということだ。民主主義、労働組合、労働者の権利は一体であり、どれか一つでも欠けたら、他方は成立しない」と危機感を表明した。

主な調査結果は以下の通り:
●言論および集会の自由は43%の国で制限されている。
●74%の国が労働組合の登録を妨げている。
●74か国で労働者が拘束・逮捕された。
●ストライキ権は87%の国で侵害された。
●75%の国で労働者は労働組合を結成したり、加入したりする権利を否定された。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「この新しいグローバル権利指数は、労働者の権利尊重に関して、我々が前進しているのではなく、むしろ逆であることを示している。これらの権利はますます損なわれ、完全に見捨てられてすらいる。あまりにも多くの国が、団結権について口先だけ甘いことを言っているが、権利を守るために何も実行していない。労働者が直面する問題は、常態化した組合潰しから暴力、さらには労働組合員の殺害まで多岐にわたる。これは世界的な恥辱であり、企業の自主的な社会的責任プログラムやチャリティが意味をなさないことを示している。グローバルなルールが必要なのだ」と語気を強めた。


UNI調査:インドのアマゾン労働者、職場での厳しいプレッシャーと危険、低賃金を訴える

UNIが実施した新たな調査によると、インドのアマゾンの倉庫・配送労働者は、厳しいプレッシャーと危険な状況に耐えながら、不十分な賃金で必死に生活している。UNIがアマゾン・インド労働者協会(AIWA)と共同で発表したこの報告書は、初めてインドのアマゾン従業員の労働条件を調査したもので、1,838人から回答を得た。

この調査は、2024年6月のニューデリー周辺での熱波の中、アマゾンの職場において危険な状況が広く報告されたことを受けて行われた。
クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「インドの労働者は、世界中のアマゾン従業員の経験を反映した厄介な現実に直面している」と述べ、「インドやその他の地域でアマゾンの労働条件を改善する上で、労働者が強力な組合を必要としていることは明らかだ」と指摘する。

調査で明らかになった主な点
• 厳しいプレッシャー: 倉庫作業員の5人中4人が、アマゾンが設定した目標を達成するのは難しい、もしくは非常に難しいと回答。
• 安全性の問題: 倉庫作業員とドライバーのうちアマゾンの労働環境が安全だと回答したのはわずか21.3%である。
• 不十分な休憩時間:倉庫作業員の86.3%、ドライバーの28.0%が、会社はトイレに行くのに十分な時間を与えてくれないと回答。
• 怪我: 調査対象となった配送ドライバーの5人に1人が、仕事中に怪我をしたと報告している。

また報告書は、労働災害に対するアマゾンの不適切な対応を強調している。仕事中に怪我をした後、何の援助も受けられなかったという経験を語る労働者もいれば、仕事のプレッシャーが厳しい中で、休暇の取得を拒否されたことによる健康上の問題を語る労働者もいた。
ある配送ドライバーは「事故に遭っても、誰も助けてくれなかった。全財産を使い果たしてしまった」と語り、ある倉庫労働者は、「仕事のプレッシャーが高いため、健康上の問題が生じても、休暇を取ることさえ許されない」と付言した。

この調査は、UNIが2023年に、米国、英国、ドイツなど8カ国で実施した同様の調査に続くものであり、その調査でも同社における厳しいプレッシャーと有害な労働条件が報告されている。
インドの調査結果は、非人間的な生産性要求、不十分な安全対策、不十分な報酬について、世界中の労働者が鳴らす警鐘と呼応するものである。
UNIの委託を受け、Jarrow Insightsが2024年2月2日から3月22日までの50日間にわたり実施したこの調査は、インドのアマゾンの労働者を代表するサンプルを確保するため、実地調査とデジタル調査の両方の方法を用いた。

UNIは、サービス産業で働く150カ国を超える2,000万人以上の労働者を代表し、組織化、団体行動、団体交渉を通じて、世界中で労働者の権利と労働条件を向上させるために活動している。

アマゾン・インド労働者協会(AIWA)は、インドのアマゾン倉庫労働者の権利を擁護し、集団化、労働者の権利、労働安全衛生、労働者教育に力を入れている。


労働者の闘いが結実、ドイツ全土の小売部門で協約

ドイツのサービス労組ver.diは、1年以上にわたる激しい動員・ 交渉を経て、ドイツ全土の小売労働者の団体協約締結に成功した。過去数カ月間にほとんどの地域で協約を締結した後、同労組は 2024 年7月4日、残るベルリンとブランデンブルクで、ついに使用者団体と協約の締結に至った。

この協約により、全地域のフルタイム小売労働者の手取りが約 400 ユーロ増額することになる。これには、協約の年金制度が年間300ユーロから420ユーロに40%引き上げられることも含まれており、全期間にわたり、年金の改善も含めて約14%の増額となる。小売部門を担当するver.diのシルケ・ツィマー委員は「これは、小売業に従事する多くの女性を老後の貧困から守るための重要な取組みだ」と述べた。

今回の協約締結により、小売部門における最も長く困難な団体交渉の1つが終了したことになる。ツィマー委員は「この成果は、1年以上にわたって全地域でストライキや行動を行 い、協約のために闘った職場の積極的な同志たちの功績だ」と語り、「協約の成果は懸命な闘争によって獲得されたものだ。その結果、従業員は大幅に増額した賃金を受け取り、現役引退後の年金給付も顕著に増加した」と述べた。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「ver.diがドイ ツの小売労働者の賃金・年金改善に成功したことは、欧州全土の商業労働者にとって画期的な勝利だ。粘り強い集団行動の力を実証するものだ」と成果を称えた。


ニューヨークで小売労働者安全法が成立へ

米国のUNI加盟組織である小売・卸売・百貨店労組(RWDSU)のキャンペーンが功を奏し、ニューヨーク州で画期的な「小売労働者安全法」が可決された。この法律は、致命的な暴力が生じた際に、商業労働者を保護するためのものである。

この法律は、ニューヨーク州知事の署名をもって成立するもので、小売企業の使用者に対し、暴力防止計画を採用し、暴力行為のエスカレート阻止や銃乱射への対応について労働者を訓練することを義務付けるとともに、大規模な使用者に対しては、職場全体にパニック・ボタンを設置することを義務付けている。

RWDSU は、2024 年 1 月にこの重要で常識的な安全法案が提出された後、ニューヨーク州全土で行動を起こし、この法案を支持した。ジェシカ・ラモス上院議員とカリーネス・レイエス下院議員が提出したこの法案は、6月7日、41票対19票でついに可決された。

スチュアート・アッペルバウムRWDSU会長は、「無駄する時間は全くない。我々はニューヨーク州知事に対し、労働者の安全に関するこの重要な法案への一刻も早い署名を強く要請する。小売業で働く人々は、職場における暴力に怯えながら生活している。労働者との広範な協議を経て立案されたこの法案の措置は、安全性を向上させ、命を救うものだ」と述べた。

従業員10人以上の雇用主は、安全な職場環境を作るために以下のことを行なわなければならない:

  1. 小売業労働者を暴力の危険にさらす要因を特定し、暴力を防止する方法をまとめた小売業職場暴力防止方針を採用すること。
  2. 従業員に対し、暴力のエスカレートを阻止する戦術、銃乱射対応訓練、緊急手順、パニックボタンの使用などに関する研修を毎年実施すること。
  3. 労働省は、使用者のコンプライアンスを促進するため、暴力防止方針と研修のためのモデルを作成すること。
  4. 全国で500人以上の従業員を抱えるすべての小売業者は、建物内のアクセスしやすい場所にパニックボタンを設置するか、全従業員にウェアラブルまたは携帯電話によるパニックボタンを提供しなければならない。パニックボタンを押すと、直ちに緊急サービスに連絡がなされる。

RWDSUが組合員に実施した調査によると、小売業で働く労働者の80%以上が、職場で銃乱射事件が発生することを不安に感じており、88%が音の出ないパニックボタンが設置されていればより安全を感じると回答している。また、暴力事件後に使用者が職場の安全性を高めるために職場で改善措置を取ったと回答した労働者はわずか7%であった。さらに、労働者の57%が、過去1年以内に顧客、同僚、マネージャーから言葉による嫌がらせや威圧的な行為を受けた経験がある。72%の労働者は、リスクの理解、リスクの軽減方法、暴力が発生した場合の対処方法など、職場で安全に働くための定期的な訓練を受けていれば、より安全に感じるとしている。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「この法律は、使用者に従業員の安全に対する責任を負わせ、銃による暴力や、世界中の商業労働者の脅威となっている他の多くの種類のハラスメントや暴力から労働者を保護するものとなるだろう」とコメントした。


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