イタリアのゲーム開発労働者、大量解雇に反撃

ビデオゲーム業界のテクニカルおよびサービスサポートの大手プロバイダーであるキーワード・スタジオでの大量解雇を受け、イタリアのビデオゲーム開発に従事する労働者が行動を起こしている。同社は31人の労働者の解雇を発表したが、これはイタリアにおける同社従業員の約20%を占める。同社はポーランドに業務を移し、AIによって一部のプロセスを自動化する計画だ。

イタリアの労働組合 FILCAMS-CGIL、FISASCAT-CISL、UILTuCSに加入するミラノとローマの労働者は、一連の集団行動を開始した。労働組合との協議は6月22日から続いており、7月27日には時間外労働の禁止と2日間のストライキ(日程未定)を発表した。

労働組合は会社側に対し「人員削減の決定を再考し、雇用水準を守ることを目的とした別の解決策の模索を前向きに検討すること、また、企業行動と作業工程計画の中心に労働者個人を据えるような、企業の社会的責任を強化すること」を要求している。

キーワード・スタジオのこの動きは、ブラジル、ドイツ、アイルランド、日本、スペインを含む複数の国の事業に影響を及ぼしている広範な流れの一部である。

ベンジャミン・パートンUNI世界ICTS部会担当局長は、「イタリアの労働組合は、世界中の労働者の模範となっている。大量解雇に対する彼らの反撃は、企業のリストラや雇用不安に直面する中にあって、ゲーム開発労働者が組織化し、自らの権利を守る決意を強めていることを示している」と述べ、「従来、ビデオゲーム産業には労働組合が存在しなかったが、今回の行動はそれがなぜ変容しつつあるかを見せている」と指摘した。

同担当局長は、イタリアにおけるキーワード労働者の闘いは、テックおよびゲーム開発産業における不安定な雇用条件と多国籍企業の野放図な権力に対するより広範な抵抗の象徴であると強調する。岐路に立つ産業の現状に立ち向かい、組織化し、団結して立ち上がる労働者の姿に、世界が注目している。