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リモートワークは新たな常識?

COVID-19危機により、世界中で職場が徐々にあるいは突然に閉鎖され、何百万もの専門職・監督職(P&Ms)がリモートワーク(遠隔勤務)を強いられることとなった。一部には、危機が弱まり始めて従業員が職場に復帰している場所もあるが、今回の大規模な遠隔勤務の経験と、今後の職場にとってこの経験がもたらした機会と脅威について検討することは、価値があるだろう。

危機の前でも、専門職・監督職(P&M)、とりわけ若手の専門職にとって、遠隔勤務は非常に要求の厳しいものであった。遠隔勤務のメリットについては、これまで多く強調されてきた。仕事と家庭内の責任のバランスを図る上での柔軟性の向上、ストレスの軽減、通勤時間がないことによる時間の節約、意欲と働きがいの向上、業務を遂行する上で最適な方法を従業員が選べるため全体として生産性が上昇すること、などが挙げられている。しかし、こうした調査報告は通常の状況下に書かれたものであり、COVID-19によって引き起こされた付加的ストレスや不安については考慮されていない点に留意しなければならない。

危機以前に、遠隔勤務への需要の増加に対応するのが遅かった多くの使用者は(おそらくは、業務を遠隔で遂行することは不可能、あるいは職場で監視・監督されていない状況下では従業員は一生懸命働かないだろうと疑ってかかっていた)、今では多くの場合、遠隔勤務は実現可能な解決策であると思うようになった。こうした使用者は、最近の経験をもとに今後の業務編成を改善していくことができるだろう。

しかし一方で、COVID-19危機が去った後もこの状況を利用し、短期的利益を増やすために従業員に遠隔勤務を強いてオフィスや支店を閉鎖しようとしている使用者もいる。こうした使用者は、この手法にはリスクも含まれること、そして遠隔勤務拡大へのいかなる動きも、必要な支援と仕組みが伴って従業員の自由意志でなされねばならず、従業員の安全衛生に留意して長期的な視野で計画されるべきであるという点を認識しなければならない。

こうした背景をもとに、UNI世界専門職・監督職(P&M)委員会は、世界中で労働組合が使用者と議論し、交渉するための項目リストを提起する。

 

  1. 遠隔勤務を提供し続ける

上述の通り、従業員に対する遠隔勤務の機会を提供するには、もっともな理由がある。従来のオフィス環境での業務を好む者もいるので、全ての従業員がこうした機会を活用するわけではないものの、将来的にはさらに遠隔勤務の需要が強まりそうである。したがって使用者は、最も有能な労働者を雇い続け、惹き付けるためには、遠隔勤務の選択肢を提供する上での競争力を持たねばならない。加えて、積極的に遠隔勤務者を雇用する使用者は、物理的に場所を限定して採用する使用者よりも、はるかに多くの人材プールにアクセスすることができる。

  1. だが、強制はしない

使用者は従業員に対して遠隔勤務を強制してはならず、遠隔勤務導入の決定による広範な影響を考えることもなく、遠隔勤務を口実に経費節約のためにオフィスを閉鎖したり、労働条件を切り崩したりしてはならない。全ての人が遠隔勤務に適しているわけではなく、過度な遠隔勤務には、孤立感や鬱、新たな発想や創造性の低下といったリスクが伴う。従業員が、物理的職場の特徴である人的交流の自発性から切り離されるためだ。

  1. 長期的な視野で準備する

COVID-19の危機は多くの使用者にとって予期せぬことであり、慌てて遠隔勤務の指針を作成する事態となった。いつCOVID-19が弱まるのか、あるいは我々が今後新たなウィルスに直面するのかは誰も分からないのであり、持続可能で長期的な遠隔勤務のために、使用者は時間をかけて最善の実践を構築し、業務プロセスやIT基盤を改善し、従業員に対しさらなる支援と研修を行わなければならない。自宅で業務を行うための設備機器や家具の提供なども含まれるだろう。また使用者は、同様の突発的事象においても従業員が十分な保護を受けられるよう、健康保険や病欠時の方針も見直す必要がある。

  1. 違いを認識する

通常の状況での遠隔勤務と昨今の経験は大いに異なっているのであり、使用者はこの2つを同一視しないよう注意すべきである。COVID-19危機における最も重要な課題は、学校や幼稚園も閉鎖されたため、両親は仕事と育児の両責任を同時にこなさなければならなくなった点だ。多くの外出禁止令が緊急のものだったので、従業員の多くは労働安全衛生の観点から重大な影響をおよぼす、人間工学に基づく適切な作業場を用意することはできなかった。また、通常の遠隔勤務であれば個人にとってより適した環境で業務を遂行できるかもしれないが、危機下では自宅にこもらねばならない状態となっている。

  1. 新しい文化をつくり出す

従来は、使用者が遠隔勤務の機会を提供するかどうかは、かなりの程度で企業文化に拠るところがあり、オフィスへの出社が重んじられてきた。多くの場合、遠隔勤務は否定的に捉えられ、遠隔勤務を要求した従業員は、結果として将来的な仕事の見通しについて厳しい経験をすることとなってきた。このことは、とりわけ女性や家庭の責任を担う労働者に影響を及ぼしてきた。企業はCOVID-19の経験を生かし、様々な労働形態を尊重した、より包摂的な新しい労働文化を構築すべきである。

  1. 業務の評価方法を見直す

多くの使用者は、目標を設定し成果を測定するための適切な手段を整えずに、生産性の代わりもしくは個人の達成指標として、オフィスへの物理的出社を評価の当てにしている。COVID-19危機の間、多くの場合こうした使用者は、物理的な出社要請を、絶え間ないビデオ通話やチャットを予定に組込んだデジタルなものへと置き換えた。しかし出社していることと生産性は別物であり、遠隔勤務者の業績改善の多くは柔軟かつ自身にとって最適なリズムに従い時間を管理する能力に起因するものである。オフィス環境では典型的な注意散漫状態や業務の中断もなく、職務に集中する能力も要因の1つである。

  1. 従業員のプライバシーを尊重する

COVID-19危機は、従業員がオフィス不在時に実際に働いているか否かを使用者が確認するための、監視ソフトウェア利用の大幅増加という事態をも引き起こした。常にオンライン状態のビデオソフトウェア、ウェブカメラを通して数分ごとに各従業員のスクリーン・ショットや写真を撮影するソフトウェア、パソコンのキー入力を全て追跡し、従業員が送信した全てのメールやチャットを解析するソフトウェアなどがある。プライバシーを侵害するこうした方法は、通常のオフィス環境であっても十分に問題をはらんでいるが、従業員が自宅で監視される場合には、よりいっそう問題となる。

  1. つながらない権利を保障する

従業員が私生活と職業生活の区別を維持し、これらのバランスを図るため、遠隔勤務に対応する柔軟性には、業務と「つながらない権利」が必ず伴わなければならない。常につながっている従業員が賞賛されるべきではなく、つながっていない従業員が罰せられるべきではない。UNI世界専門職・監督職委員会は、COVID-19危機下の「つながらない権利」についての概要と、平時における「つながらない権利」の交渉ガイドを公開した。

つながらない権利(平時)

つながらない権利(コロナ危機時)


前例のない時期にフィリピンSCBで特別な労働協約締結

フィリピンのスタンダードチャータード銀行(SCB)とNUBE-IFO(銀行・保険・金融機関労組)加盟組合、スタンダードチャータード銀行従業員組合(SCBEU)は、マニラでロックダウンが続く中、交渉を行い、歴史的な労働協約を締結した。

SCBEUのレイナー・クルズ委員長は、「従業員に利益を還元し、経験したことのない危機の中で労働条件の改善を図るために誠実に協約を交渉する上で、ロックダウンは労使信頼関係の障壁にはならなかった」と振り返った。銀行の人事部は、社会的距離を保つために従来の対面会議は行わず、代わりにオンライン会議で組合役員と交渉を重ねた。

団体交渉が速やかに妥結したのは、これまで築かれてきた労使間の極めて良好な関係によるところが大きい。

協約の主な成果は次の通りで、これらはフィリピンの銀行産業の中で最も良い条件である。

  • 今後3年間で29%の賃上げ。フィリピン銀行産業で最高水準
  • 無制限の病気休暇とは別に、最低20日、最大25日間の休暇
  • 女性社員に5ヶ月の有給出産休暇

グループ保険(入院、生命保険、損害保険)、歯科治療補助、夜勤手当、メーデー手当、研修補助等が、大幅に見直された。

更に銀行は誠意の印として従業員に対し、基本給1.5か月分のボーナスと、1日の休暇分に相当する現金を支給した。


野田UNI Apro会長、「人の心をつないでいこう」とスタッフを激励

新型コロナウィルス感染が世界的に拡大する中、対面会議の代わりにウェブ会議を活用せざるを得なくなっている。6月4日のUNI Aproスタッフ会議に、野田UNI Apro会長が参加し、今年1月にUNI Apro事務所を訪問して以来、初めてオンラインでの顔合わせを行った。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は冒頭、アジア太平洋地域の状況について報告した。多くの自宅待機或いは在宅勤務をしていた労働者が職場に戻ろうとしているが、未だ感染リスクに晒されている。組合はそのリスクを軽減するため、使用者や政府と安全な職場復帰に向けた指針を協議している。現在、労働運動は「新たな日常」について議論を始めているが、アジアの多くの国で労働運動に追い風が吹いているわけではない。国の財政状況の相対的な強弱に関係しているためである。低・中所得国は国際金融機関からの経済刺激対策への支援に依存しているが、国際金融機関や殆どの国の政府は、労働者に寄り添った政策や対策を立てているとは限らない。とりわけインフォーマル経済に大きく依存している国々では、労働者に優しい政策を要求する組合にとって厳しい状況である。

野田会長は、「世界的な経済危機の到来と、今後、地球規模で起こり得る政治・経済・社会のパラダイムシフトが指摘される中、それらの劇的な変化に対峙した労働運動の在り方や運動スタイルが問われることを認識しなければならない」と述べた。そして、厳しい状況の中、「人の心をつなぐこと」が一番重要だとし、IT等を活用し、加盟組織との連携を強化してほしいと、各国でリモートワークを続けるスタッフを激励した。

各部会・専門委員会担当部長から、コロナ禍にあっても勇気づけられる成果のいくつかが報告された。計画されている殆どの会議や組織化の取組みは延期となったが、ウェブ会議等の代替策を検討中である。

最後に、長年UNIの運動を牽引し、6月をもって日本に帰国、UAゼンセンの任務に就くこととなった玉井部長に、感謝の言葉が述べられた。


パンデミック中、ジェンダーに基づく暴力をなくすために

UNIをはじめとるするグローバルユニオン(GUF)とITUC(国際労働組合総連合)は共催で、新型コロナウィルスの拡大が世界的に大流行する(パンデミック)中、女性労働者への影響を取り上げ議論するためのウェビナーを3回に分けて開催している。第1回目は5月19日、「最前線で働く女性労働者」に焦点を当て、第2回目は6月2日、「パンデミック中のジェンダーに基づく暴力を止める」をテーマに議論が展開された。

UNIからは、オーストラリア店舗流通労組(SDA)のジュリア・フォックスUNI世界女性委員会副議長が、コロナ禍以前から取組んでいた、小売業で働く労働者(その多くが女性)が顧客から受ける暴力をなくすためのSDAのキャンペーンについて報告した。コロナ禍の影響で、顧客のストレスが更に高まり、暴力の件数が急増する中、SDAは営業を続けるスーパー、ファストフードチェーン、ショッピングセンター等の使用者に10項目の安全対策(社会的距離を保つための床に印、キャッシュレス支払い促進、レジ前の透明シート設置、定期的消毒、無償で個人用防護具支給、警備強化、暴力は断固許さない方針等)を働きかけ、採用された。また、エッセンシャルワーカーに対する暴力には罰金が科される州があるものの、エッセンシャルワーカーの定義にスーパーで働く労働者が入っていなかったので、含めるようにさせたり、感染防止・安全の訓練を前倒しで導入させたりして、労働者を感染リスクや顧客の暴力から守っている実例が報告された。ジュリアは最後に、「交渉に女性が加わることが不可欠だ。女性が声を出さなければ、弱い立場の人々を守ることはできない」と訴えた。

この他、PSIの医療労組(スワジランド)から介護や医療に従事する女性の現状について、国際家事労働者連盟から香港における外国人家事労働者の現状について、またインドで実施された家庭内暴力の実態調査の結果等が報告された。

第3回目は6月15日、「新しい日常におけるジェンダー平等」をテーマに開催予定。日本時間21:00~22:30。Facebook等でURLが告知されるので、関心のある方は是非ご参加を。


ホフマンUNI書記長から米国の労働組合へ:我々は正義を求める呼びかけに加わり、人種差別を根絶する闘いを支持する

クリスティ・ホフマンUNI書記長から米国の加盟組織への声明

全米のUNI加盟組織は、ここ数日、警察によるジョージ・フロイドの殺害を非難し、米国における黒人男女に対する人種差別と残虐行為の最近の犠牲者であるジョージ・フロイド、ブリーナ・テイラー、アーマド・アーブリーの正義を求めて声を挙げている。

国際連帯とは、1人の痛みは全ての人の痛みであることを意味する。UNIは、正義を求める皆さんの呼びかけに加わり、人種差別を根絶する皆さんの闘いを支持する。組合として我々は、人種的正義なしに経済的正義はないことを知っている。我々の目的は、声を挙げられない人々に発言の場を与え、肌の色や信条に関わらず、全ての労働者の立場を高め、エンパワーすることだ。それは構造的な人種差別の重圧の下では起こり得ない。

我々は、これらの恐ろしい行為に悲しみ、怒り、抗議する人々を支持する。我々は、抗議行動を弾圧するため軍隊を配備すると約束し、より強硬な警察の戦術を求めてきたトランプ大統領の発言に対する警戒感を共有する。抗議を鎮めるどころか激高させている。

まさに苦痛と、悲しみ、怒り、そして恐怖の瞬間である。しかし、希望と、大胆な行動、重大な変化、そして決意を新たにする瞬間でもある。ある活動家が金曜日の夜、路上での暴力に終止符を打つよう呼びかけたように、我々は平和をもたらす人種的正義のために「構想を練り、計画と戦略を立て、組織化し、動員」しなければならない。

人種差別との闘いは皆の闘いだ。我々は行動を呼びかける。

連帯しよう。

#BlackLivesMatter #JusticeforGeorgeFloyd


COVID-19感染症拡大を受け、オーストリア郵便労組が外部委託の中止を要求

UNI加盟組織のオーストリア郵便労組(GPF)は、ウィーンを含む2か所の小包物流・集配センターでCOVID-19感染者が急増したことを受け、国内全ての郵便施設における派遣会社の利用中止を要求している。

派遣会社に採用された臨時職員は、郵便事業者による適切な安全衛生対策(マスク・手袋の着用、消毒、社会的距離の確保)がないまま働き始めた。こうした状況が小包集配センターにおけるウィルス感染拡大を引き起こし、5月に14日間にわたる閉鎖を招いた。全ての常勤職員は隔離され、人員不足のためオーストリア軍が施設の消毒や諸々の業務にあたらざるを得なくなった。

ヘルムート・ケスティンガーGPF委員長は、「郵便事業全体において臨時の派遣社員ではなく十分な数の直接雇用の従業員を自社で雇うべきだという我々の長年の要求は、オーストリア郵便における多数の新型コロナウィルス感染症発生によって、正しかったと示された」と主張した。「長期的にみて、顧客への良質なサービスを提供できるのは自社の職員だけだ。郵便労働者にとって、雇用のみならず、義務感とサービス精神の問題であり、臨時職員は、それらを培う時間と保障が与えられていない。これまで以上に不安定雇用と闘う中で、労働運動全体がもっと臨時雇用の問題に注意を向けるべきだ。」

オーストリア等、多くの国で、ロックダウン期間にeコマースの需要が急増し、小包の取扱量はクリスマスシーズン並みに多くなった。だが、世界の郵便事業者の約7割が、増加した仕事量に対応するためにより多くの職員を雇う代わりに、個人事業主、下請労働者、派遣労働者といった不安定な雇用形態を利用し、業務の一部を外注して経費を節約している。

郵便業務が高いスキルを必要としないサービスではないことは、手紙や小包を届けるだけでなく、パンデミックの間にも人々に社会的サービスやコミュニティサービスを提供している多くの事実から証明されてきた。

コーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は次のように述べた。「この教訓から言えるのは、全ての郵便労働者に良い労働条件とディーセントな賃金が保障されるよう、各国政府は郵便事業に資金を確保しなければならないということだ。きちんと訓練を受けた質の高い常勤職員によってこそ、良質な郵便サービスを提供することができる。一方、派遣会社は安全衛生及びセキュリティ上の規準に従わなければならない。労働者が体調不良の場合は在宅で、本人と家族がディーセントな生活を維持できるよう、社会的保護と十分な収入を補償しなければならない。オーストリア郵便が社会の貧困層の必死の思いを利用しているのは残念なことだ。」

また、クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「安価な労働力を利用することで、オーストリア郵便が、常勤職員や派遣社員等、全従業員の命を危険に晒していることを懸念する。我々は会社に対し、危機の時でもサービスを継続して提供できる強靭性を備えた、訓練を受けた常勤の労働力を活用するビジネスモデルを採用するよう、強く要求する」と述べた。

UNI世界郵便・ロジスティクス部会は一貫して、世界及び欧州レベルで、#SaveOurPost(#私たちの郵便を救おう)キャンペーンを通じ、訓練を積んだ常勤職員活用の重要性を喚起してきた。今回の出来事は、COVID-19からの教訓と、郵便はいかに危機に備えるべきかについて、我々の政策の重要な側面を浮き彫りにした。


ブラジルの郵便労組、ブラジル郵便局(コレイオス)と安全対策で譲歩を勝ち取る

ブラジルでは20人以上の郵便局員が新型コロナウィルス感染で死亡した。ブラジルの郵便事業者コレイオスは、組合の要求を受け入れ、適切なリスク評価や安全対策がないまま、緊急支援金給付のために郵便局を使用する計画を中断した。

郵便局を通じて支援金を給付すれば、社会的距離の確保等、感染拡大防止に必要な安全対策が不十分な支店に1800万人が押し寄せることになる。組合は、感染から労働者及び顧客を守ろうにも、郵便局員に、個人用防護具や適切な安全基準がないと訴えている。

UNIはコレイオスに書簡を送り、UNI世界郵便・ロジスティクス部会に集う世界中の労働組合が、ブラジルの状況を深く懸念していると伝え、労働者の命を守るため早急に対策を取るよう要求した。

UNI及びブラジルの郵便労組、FINDECT及びFENTECTからの要求を受け、コレイオスは5月25日から、給付金申請の受付けを遅らせ、近くサービス提供ができるようシステムを調整中であると発表した。

「UNIの迅速な対応のおかげで、コレイオスと通信大臣は、労働者及び顧客の感染防止のための要求に応えられるまで、事業活動の再開を中断することとした」と、FINDECTのホセ法務部長は感謝した。FENTECTのエメルソン広報部長も、「UNIが危機の中で労働者を守る安全対策を取るようコレイオスに書簡を送付した後、コレイオスは、ブラジルの郵便局員に安全対策が欠けている状況が国際組織に注目されていることに気づいた。UNIのアクションは、最前線で働く郵便局員の闘いを支える上で非常に重要だ」と強調した。

組合は、ブラジルの郵便局を民営化しようとする政府の計画とも闘っている。マルシオ・モンザネUNI米州地域書記長は次のように述べた。「郵便サービスは、ブラジル国内の遠く離れた場所にも支援を給付するために提供されている。この危機の間、コレイオスは極めて重要な役割を果たしてきた。全ての郵便局員はパンデミックの中で献身的に働き続けている。しかし最前線で働く労働者の安全対策は極めて不十分だ。我々は、あらためて、ブラジルの郵便サービス民営化計画は、経済的及び社会的な観点から間違いであると主張する。」

「パンデミックの中、更なる労働者を不必要に危険に晒す前に適切な安全評価を実施するよう求めた我々の訴えを、コレイオスが受け入れたことを評価する。コレイオスだけでなく世界中の郵便事業者に、UNIが提案する郵便部門の安全対策ガイドライン(UPUとUNIの共同声明(3月27日))を参考にしつつ、コロナ危機の間、労働者及び顧客の安全を確保するよう要請する。UNI世界郵便・ロジスティクス部会は、今後もブラジルの郵便局員を守るための組合の闘いを支援していく」と、コーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は述べた。


韓国サービス労連/マート部門労組、イケアとの基本的合意を勝ち取る!

新型コロナウィルス感染が未だ収まらない暗黒の中、韓国サービス労連(KFSU)傘下のマート部門労組(ハイパーマーケット労働者を組織する産別)が、2020年4月17日、韓国イケアを組織化し、同社と初の基本的合意に達したとの朗報を受けた。

韓国イケアは2014年に初めて韓国に進出し、今では4店舗まで拡大した。

世界的に有名なブランドであるにもかかわらず、イケアの店舗労働者は当初から問題に直面していた。韓国イケア労組のチュン委員長は、イケアは韓国の流通部門の中で最も賃金が低いと述べた。労働者によって異なる労働時間が割り当てられるという非標準的な業務編成も複雑だった。週16~20時間働く人もいれば、25時間、40時間まで働く人もいる。

恣意的な労働時間と低賃金のため、労働者は生活を維持管理するのが困難で、それが組合結成の動機となった。KFSU/マート部門労組は2月20日、光明地区にある韓国のイケア1号店で組織化キャンペーンを開始した。

基本的合意には、組合事務所スペースの提供に加え、交渉を含む組合活動に参加したり、健全な労使関係促進のための組合教育を行ったりするため、15人の組合役員への120時間までの有給休暇付与等が含まれる。KFSU/マート部門労組のキム委員長は、韓国イケア経営陣との交渉で、労働条件を改善するために、労使双方が国際労働基準と国内法を尊重しなければならないと繰り返し述べた。KFSUは、労働者が韓国イケアで働くことを誇りに思うような企業になることを非常に期待している。

現在までに、韓国イケア労組には400人を超える組合員が加入した。

UNI世界商業部会は、KFSU/マート部門労組及び韓国イケア労組の功績を祝福した。マタイアス・ボルトン担当局長は、「この試練の時に、イケア労働者と組合が交渉に成功したことは素晴らしく、皆の士気も上がる。韓国イケア労組を、イケア労組ネットワークの一員として歓迎したい」と述べた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長も、組合の成功を称え、今後の緊密な協力を約束した。


UNI Apro印刷・パッケージング部会、初のオンライン委員会開催

2020年5月28日、UNI Apro印刷・パッケージング部会は、初めてオンラインで年次委員会を開催した。

冒頭、ロレイン・キャシン議長(オーストラリア製造労組)は、開催の経緯を説明した。3月にインドネシア・ジャカルタでの開催を予定していたものの、年明けから現地で大洪水が発生したため延期となり、続いて、新型コロナウィルスの感染が世界中で拡大し、当面の国際会議開催の目途が立たないことから、第1回オンライン会議を開催することとした。目的は、コロナ禍の間、UNI Aproの仲間が健康でいることの確認、デジタルツールを活用して、つながり合い、最新情報や意見を交換すること、コロナ禍で既に実施された活動を報告すると共に、今後の活動計画やコロナ後について議論することであると述べた。

続いてクリスティ・ホフマンUNI書記長、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長が挨拶し、社会を支える重要な役割を果たす製造部門で危機の最中も奮闘する印刷・パッケージング産業の仲間に敬意を表した。コロナ禍で人々の往来や接触は制限されても、UNIや加盟組織の取組みは決して中断することはなく、むしろ、社会の弱者や組合の交渉の恩恵を受けられない労働者に組合が手を差し伸べ、コロナ後の新たな経済を構築する議論に組合が積極的に関与する絶好の機会であると強調した。ニコラ・コンスタンティノウUNI世界印刷・パッケージング部会担当局長からは、この間、コロナ禍で働く労働者を守るための対策やガイドラインをまとめ、本産業の大手多国籍企業や欧州、ラテンアメリカの使用者団体に協力を働きかけてきたこと等が報告された。

オーストラリア、インド、インドネシア、日本、マレーシア、ネパール、タイの参加者から、各国、各産業・部門、企業における新型コロナウィルス感染防止対策や、労働者の状況等に絞って簡潔に報告が行われた。

全印刷・梅原委員長は、製造部門は最低限に人員を絞り納入に支障をきたさないよう製造を続けているとし、紙幣や官報の製造量は変わらないが、パスポート製造量の大幅減少を報告した。

印刷労連・佐藤委員長は、印刷産業は社会インフラを支えていることから自粛や規制の対象ではないが、感染予防の観点から製造部門でも、人員を絞り生産活動を継続していると述べた。コロナの影響により、特にパンフレット、カタログ、スーパーのチラシ等の印刷が大幅減少する一方、パッケージング印刷は、冷凍食品等の需要が増えているが、全体としては減少している状況を報告した。

大日本印刷労組・別府委員長は、コロナ対応に関してUNIが発信したメッセージや各国の組合の取組みに勇気づけられながら対応していると述べた。植野書記長は、コロナ禍以前から導入を拡大していたテレワークについて、運用面の課題を踏まえ、どう上手く進めていくか反映させることができたと報告した。

小川UNI Apro印刷・パッケージング部会担当部長は、2020年度の当面の活動は延期し、第2回オンライン会議を9月に行うことを提案した。委員会は、9月の段階でその後の活動計画を見直すことを確認した。


COVID-19パンデミック期におけるワークライフバランスについてのアンケートに協力を

UNI機会均等局は、COVID-19パンデミックがサービス産業の労働者のワークライフバランスにどのような影響を及ぼしたかを調査するためのアンケートを開始した。

COVID-19危機によって、隔離・孤立した状況で在宅勤務を行わなければならない労働者、育児支援の無い中で仕事をやりくりせねばならない労働者、あるいは失業した労働者に対し、新たなストレスが生まれ負担が増大している。今の状況が、どのように職業生活及び家庭生活に影響を与えているのかを把握するためだ。

アンケート(英語版)は下記リンクから。チェック方式で、回答は匿名で扱われる。

http://uni-iwd.org/quiz/covid19/en/

(以下、質問和訳)

Q1:あなたは次のうちどれにあてはまりますか?

  • 女性
  • 男性
  • その他

Q2:COVID-19の影響で、在宅勤務をしていますか?

  • はい
  • いいえ

Q3:あなたの夫/妻/パートナーも、在宅勤務をしていますか?

  • はい
  • いいえ
  • 独身

Q4:COVID-19危機の間にあなたが行った家事・育児・介護の量は、どのくらい増えましたか?

  • 0%
  • 25%
  • 50%
  • 75%
  • 100%

Q5:あなたの家庭には、パンデミックの影響を受けて普段は学校や保育施設に通っているが今は家で過ごしている子どもがいますか?

  • はい
  • いいえ

Q6:私は子どもの教育や育児に対し、次の程度、責任を担っています。

  • 0%
  • 25%
  • 50%
  • 75%
  • 100%
  • 子どもはいない

Q7:あなたがこの危機の中でも仕事を継続している場合、通常の育児・保育以上にかかる負担はありましたか?

  • はい
  • いいえ
  • 子どもはいない

Q8:パンデミックによってあなた個人の所得はどの程度減少しましたか?

  • 0%
  • 25%
  • 50%
  • 75%
  • 100%

Q9:パンデミックの期間中、デジタル技術に関するあなたの知識・ノウハウは向上しましたか?

  • はい
  • いいえ

ご協力ありがとうございました!


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