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TELUSは、団結権および団体交渉権を尊重しなければならない!

2025年8月1日、トルコ・イズミルにおいて、トルコ、カナダを含む複数の国からなる労働組合代表団がUNIの下で団結し、カナダの大手多国籍通信・ビジネスサービス企業であるTELUSに対して緊急のグローバルな対話を求める声明を発表した。この統一戦線は、TELUSの従業員が世界中どこにいても基本的な労働権を保障するグローバル協定を目指す共同の取組みの第一歩である。

TELUSの成長は、世界中のカスタマーサービス、技術者、アウトソーシング業務に従事する数千人の従業員が支えてきた。同社の成長は、労働者の権利、社会的正義、そしてそのビジネスを支える人々の尊厳に対する強いコミットメントと一致しなければならない。したがって、我々労働組合はTELUSに対し、以下のことを求める:

  1. 事業を展開する全ての国において、国際労働機関(ILO)の中核的労働基準に準拠し、干渉することなく組織化と団体交渉の権利を完全に認めること。TELUSは団体協定を誠実に遵守し、反組合行為を行わないこと。
  2. 労働紛争の解決のための実効的で透明な手続きを確立すること。真摯な対話を通じて誠実に解決を図り、組合活動に対する報復や抑圧のいかなる形態も回避すること。
  3. 共通の最低労働基準を保証すること。これには、身体的・精神的な健康を保護すること、心理的に合理的な労働指標、適切な賃金、公正な労働条件、雇用の安定と保障が含まれる。
  4. 差別や報復からの労働組合員の保護を保証すること。これにより、組合員が組織化し、同僚の従業員を代表し、交渉する自由が保障される。

我々は、労働者が選択した労働組合をTELUSが認めていないトルコの状況について、深刻な懸念を表明する。労働組合員と指導者は、労働組合に加入する権利を行使しただけで、嫌がらせや不当な解雇に直面していると報告している。このような行為は容認できるものではなく、国際労働基準に反している。

カナダでは、TELUSは労働者や労働条件への影響をほとんど考慮せずに、カナダ国内の事業縮小と外部委託を進めている。

しかし我々はこれらの問題は建設的な対話を通じて解決可能だと考える。対話を通じて、拘束力のあるコミットメントを確立し、同社の事業全体で労働者に同じ権利と保護を保障することができる。


イタリアのBooking.com労働者、解雇反対で初のストライキを実施

イタリアの労働組合とUNI加盟組織のFilcams-CGIL、Fisascat-CISL、Uiltucsは、イタリアのBooking.comで初のストライキ実施を発表した。

Booking.comは、数千人の人員削減が予定されているグローバルな事業再編の一環として、イタリアの事業所で従業員約150人のうち9人を解雇する意向を表明した。「最適化」や「イノベーション」といった言葉の背後には、10年以上同社で働くの労働者の人員削減が隠れている。

同社は、イタリアの労働組合(Filcams-CGIL、Fisascat-CISL、およびUiltucs)が提示したすべての代替案を拒否し、不十分な財政支援パッケージを提示するだけでなく、解雇対象者を選択する権利があると主張している。

この硬直的で受け入れがたい姿勢は、同社が従業員を軽視していることを明確に示している。労働組合は責任を持って、同社を交渉の席に戻すための試みを複数回にわたって行ってきた。しかしBooking.comは労働省に対し、労働組合との交渉段階が合意に至らずに終了したと通知し、解決策の模索や解雇の管理に必要な時間を大幅に制限した。これは、財務的に好調な同社が最も繁忙期である8月の真っただ中で生じている。

解雇の理由として「所属感の欠如」を挙げ、匿名アンケートを根拠とする行為は許されない。これはデジタルプラットフォームの真の企業価値観を露呈している。我々は、利益を私物化し、その決定の代償を従業員に転嫁するビジネスモデルを拒否する。

こうした理由から、イタリアの従業員は労働組合に対し、2025年8月4日(月)に1日間のストライキを宣言するよう団結して委任した。

この日付は、Booking.com従業員にとって歴史的な瞬間である。なぜなら、これは同社が従業員との関係を根本から変革する中で、イタリアで初めて、そしておそらく世界でも初めてとなるストライキだからだ。

我々は解雇の撤回と、真の代替案に関する真剣な議論の再開を求める。労働は尊重されなければならず、削減されてはならない!労働者はただの数字ではない!


インドの銀行労組、AIの課題に対処するため全国セミナーを開催

2025年6月20日、インド全土のさまざまな銀行労組から約400人の組合活動家や役員がチェンナイに集まり、「AIの導入に影響力を及ぼし労働者の権利保護を目指す労組間のグローバルな連携」と題した全国セミナーが開催された。

セミナーは、全国銀行従業員連合(NCBE)が、インド国営銀行、インド海外銀行、バローダ銀行、DBSインド銀行など、複数の大手銀行のUNI 加盟組織とともに共同で開催した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長とラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は基調講演の中で、金融部門における人工知能(AI)の未来を形作る上で、労働組合の関与が急務であることを強調した。そして、労働者の権利を保護し公正な成果を保証する方法でテクノロジーが導入されなければならないと訴えた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「チェンナイが技術と金融のハブとしての役割を果たす中、労働組合はAIの導入方法と時期を決定する上で重要な役割を果たす。これは単なる変化への適応ではなく、労働者を保護し、力を与える方向へ導くことだ」と述べた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「我々全員が、デジタル変革が公正な変革となるようにする責任を負っている。これはインドの金融部門全体でディーセントワークと利益の共有を実現するための変革だ」とコメントした。

セミナーの中でインドの労働組合のリーダーは、AIが銀行部門に与える影響に関する実際の経験と洞察を共有した。議論は、職務役割、データ利用、アルゴリズム管理、スキル向上に関する新たな課題に焦点が当てられた。セミナーでは、AISBISFおよびNCBEのチャンドラセカル書記長、バラジNCBE委員長兼AIOBEU書記長、 ミリンド・ナドカルニAIBOBEF書記長兼UNIインド加盟協議長、およびバスカルDBSインド銀行従業員組合書記長から発言があった。

このセミナーは、UNIのグローバルキャンペーンの一環として開催された。労働組合がデジタル化に積極的に対応するためのツールと知識を提供し、職場における技術革新が労働者の権利と尊厳を損なうのではなく、後押しするものになるようにすることを目的としている。


『春闘情報交換会』を開催 ~UNI-LCJ印刷・パッケージング部会~

2025年4月22日、全印刷本部(東京都港区虎ノ門)にて春闘情報交換会を開催し、オブザーバーを含む4組織(印刷労連、全印刷、大日本印刷労組、UAゼンセン)およびUNI-LCJ事務局より、14人が参加した。

春闘情報交換会では、安部UNI-LCJ印刷・パッケージング部会議長(全印刷 中央執行委員長)の開会挨拶に続き、各組織より参加者の紹介、2025春闘における賃金・労働条件の交渉状況について説明があり、意見交換が行われた。

この他事務局より、6月にインドネシア・ジャカルタで開催される第6回UNI Apro印刷・パッケージング部会大会および委員会の案内や、今後のスケジュールについて説明した。会議終了後は情報交換夕食会にて、懇親を深めた。

全印刷局は、今2月に竣工した新しいビルに引越しをしている。ラウンジや交流スペースなどあり、会議に先立ち施設内の見学も行った。


クリスティUNI書記長、ラジェンドラUNI Apro地域書記長の記念講演 ~第26回 UNI-LCJ年次総会~

クリスティUNI書記長とラジェンドラUNI Apro地域書記長

★講演1:「生成AIがもたらす労働の未来」 クリスティ・ホフマン UNI書記長

現在、世界は激動の時を迎えており、米国のトランプ政権は政府機構を解体し、国際機関からの脱退を進めています。その影響は世界中に及び、AIを含む技術革新にも大きな影響を与えている。

特に、AIの職場への導入については、労働組合の関与が不可欠だ。その理由は、①最良の結果を得るため、②労働者への悪影響(解雇など)に対応するため、③生産性向上の利益を労働者と共有するためである。しかし、使用者側は「テクノロジーについて交渉するのは非現実的」として反対しているが、それでもフランスの70以上の企業が社会対話に合意するなど、前向きな動きもある。

AI技術の中でも特に影響が大きいのはアルゴリズム管理と生成AIだ。アルゴリズム管理は、監視や労働者への圧力に利用され、Amazonの倉庫やコールセンターなどで広く導入されている。一方、Chat GPTなどの生成AIは、文章作成やデータ分析などを自動化し、多くの業務の一部を代替する可能性がある。IMFの予測によると、全雇用の40~80%が何らかの形で生成AIの影響を受ける、特に事務職やバックオフィス業務がリスクが高いとされており、コールセンターやプログラマーも影響を受けており、今後、経済全体への普及が加速する可能性がある。

労働組合は、AI導入に関する交渉を進めるべきだ。既にいくつかの成功例もある。例えば、米国の脚本家組合はAIの使用を制限する協約を勝ち取り、オーストラリアやドイツの労働組合もAIに関する協議の枠組みを確立した。これにより、AIが労働者に与える影響を最小限に抑えつつ、技術の利点を生かす道が開かれると期待している。しかし、多くの国ではまだAIに関する労働規制が整っていない現状もある。そのため、労働組合の活動を奨励し、雇用主が技術導入の際に労働者と協議することを義務化するなどの政策が求められている。労働者のスキル向上を支援し、新たな仕事を創出するためのインセンティブも必要だ。

テクノロジーの発展は不可避ですが、それが労働者にとって公平で持続可能な形で進められるよう、労働組合は交渉の場に立ち、積極的に関与することが重要である。UNIは今後もこの課題に取り組み、労働者の利益を守るために国際的な対話を推進していきたい。

★講演2:「平和・人権・民主主義」 ラジェンドラ・アチャリャ UNI Apro地域書記長

アジアにおける民主主義の状況は国によって異なり、日本、韓国、インドは民主主義を維持しているが、他の国々では依然として厳しい状況が続いている。

ミャンマーでは、軍事クーデターから4年が経過し、大規模な避難、暴力的な弾圧、そして活動家の投獄が続いている。労働組合は民主主義勢力とともに、民主主義を復活させるための国民統一政府(NUG)を結成した。香港では、中国の国家安全法の下で制限が強化され、言論の自由や報道の自由が制約されている。バングラデシュでは、政治的な状況が不安定であり、前政権は反対派の声を抑圧していたことで批判された。現在の指導者は、同様の手段に頼ることなく、安定した政治運営を行うことが重要である。

アジアにおける平和は依然として不安定であり、国境を巡る争いや南シナ海での緊張や、朝鮮半島における終わりの見えない紛争の脅威が地域の安定を脅かしている。 また、ミャンマー、アフガニスタン、フィリピン、パキスタンの一部地域では内戦が続いており、平和と安全を取り戻すための障壁となっている。

人権:続く闘い

アジア全体で人権侵害が広がっており、政府は言論の自由を制限し、報道機関を弾圧し、人権活動家を迫害している。また、監視体制や強制労働、政治的抑圧が根強く存在している。多くの国々で進展が見られる一方、依然として女性やジェンダー平等に対する制約が続いている。

労働組合の権利と労働条件:

アジアの労働者は、特に労働保護が不十分な国や権威主義的な国々で重大な課題に直面しており、多くの国では団体交渉が制限され、労働者は搾取され続けている。湾岸諸国では移民労働者が非人道的な労働条件に苦しんでいる。しかし、バングラデシュのラナ・プラザ事故後、繊維業界の安全基準が改善され、国際安全衛生協定はバングラデシュとパキスタンで進展を見せている。

国際労働基準と人権デューデリジェンス:

アジアにおける国際労働基準の施行は国によって異なる。いくつかの国々は主要な国際労働機関(ILO)の条約を批准しているが、その実施は一貫していない。強制労働、児童労働、そして安全でない労働環境は、繊維、農業、建設業、さらにはサービス業でも依然として続いている。人権デューデリジェンスは注目を集めており、日本、韓国、オーストラリアは企業責任規制を強化している。

デジタル時代における労働と労働組合の権利:

技術革新、デジタル化、自動化はアジアの労働市場に変革をもたらし、製造業やサービス業で雇用の安定性が脅かされている。ギグエコノミーの拡大に伴い、特に新興経済国で労働者保護が不十分だ。職場の監視やアルゴリズム管理には倫理的懸念があり、強力な規制が求められている。労働組合は、技術革新が労働者の権利を守りつつ進むよう役割を果たすべきである。

UNI Apro: 私たちの役割と取り組み

UNI Aproは、民主主義、人権、労働組合の自由を守るため、ミャンマーの強制労働問題やフィリピンの労働組合弾圧に対する活動を行っている。インドネシアのオムニバス法に挑戦し、香港のRCCGUを支援。さらに、フィリピン、インド、パキスタン、ネパールで労働組合権利強化を進めている。

アジアにおける民主主義、平和、人権、労働組合の自由の闘いは続いており、権威主義や労働搾取は依然として課題である。労働組合の強化、国際労働基準の施行、デジタル変革の責任ある導入が重要だ。

講演後には、福井洋損保労連事務局長は、アルゴリズムによる労働管理が日本に導入される可能性について言及し、「その際に労働者の納得感や働きがいに差が生じるかどうか。もし差が生じる場合、労使協議で特に重視される観点は何か、またアルゴリズム導入後に従業員からフィードバックを得る仕組みや、働きがいを高めるためにどのような工夫がされているか」と質問した。

また、UNI Apro青年委員を務めている横内愛咲UAゼンセン運動推進局局員は、UAゼンセンの多くの組合が若者への教育機会を設けているものの、意思決定機関に若者を参加させる進展が低い現状を報告し、「青年が意思決定機関に参加するために一番大切なことは何か、また海外での先進的な青年活動の事例」について質問した。


「我々はもう、見えない存在ではない」-UNIがコロンビアでケア労働者ネットワークを発足

コロンビアのケア労働者デーである2024年7月24日、UNI米州は『Together We Care:公正な医療制度のためのパートナーシップ』の取組みの一環として、コロンビアのケア労働者ネットワークを発足させた。キックオフ・セレモニーには、60人以上の在宅ケア労働者が参加し、権利の確保、ケア労働の認知度の向上、国内での発言力の強化に向けたコミットメントを共有した。コロンビアでは、非常に多くの有給・無給のケア労働者が存在し、人口の高齢化とともに増加している。

このネットワークは、労働の正規化、訓練、結社の自由、団体交渉という4つの重要課題に取組む権利憲章を発表した。これらのテーマに関する労働者の要求は、ディーセントな労働条件と質の高いケアを保証する在宅ケア制度の実現に役立つものだ。

参加したマリア・エリサ・アルファロ氏は「今日はケア労働の重要性を推進し、質の高いケアが我々の生活、社会、経済を改善することを認識する日だ。我々は、国の介護制度の規制に関する議論に全面的に参加できるよう、ネットワークを強化していきたい」と語った。彼女は、美術教師の仕事をする傍ら、6年間夫の介護を続けている。

このネットワークはケア労働者の組織化を支援し、彼らの重要な仕事の認知度を高めるものとなる。アルファロ氏が言及したように、大きな目標のひとつはケアに関する規制を改善することだ。昨年成立した法律によって、障がい者とその介助者の権利が確立された。この法律は、訓練、雇用、健康に重点を置き、心理社会的、人権的アプローチによる包括的ケアとインクルージョンを促進するものである。ネットワークは、在宅ケア労働者のニーズが満たされるよう、法の確実な実施に焦点を当てていく。

ケア労働者のドリス・メナ氏は 「我々は、サービス労働者としてだけでなく、権利を持つケア労働者として認められたいのだ」と述べ、「ケア労働を認め、主張することは、雇用が正規化されず、賃金も研修も得ることなくこの仕事に人生を捧げてきたすべての人々(そのほとんどが女性)にとって基本的なことだ」と強調した。

7月24日という日付が選ばれたのは、ケアや介助は1日24時間、週7日必要とするため。ケアは常時、必要であるのと同様に、労働者も自分たちの権利と声が常に尊重されるべきだ。

UNI米州は、コロンビアをはじめ、米州地域のいくつかの国で、ケア部会の活動を支援している。ルシア・リンドナーUNI米州ケア部会担当部長は、「我々は労働組合や政府と協力し、ケア労働者に継続的な訓練と正規雇用を保証する統合された労働構造を作り出したいと考えている」と述べ、「我々が取組んでいる重要な問題は、職場におけるジェンダーに基づく暴力やハラスメントだ。こうした労働者の多くは、第三者や家族内からの暴力にさらされている。我々は、政府がケア労働者に保護と保証を提供することを求めている」と語り、「ケア労働者は、尊重され、評価され、代表される権利を持ち、十分な賃金が支払われるべきだ。今日、我々はコロンビアで、ケア部門における団結権がなぜこの労働者の雇用を改善し、すべての人に質の高い介護を保証する鍵になるのかを示そう」と締めくくった。

USAIDの支援を受けた『Together We Care』は、組合による代表制の強化、交渉を通じた女性の経済的安定の促進、より安全で暴力のない職場環境の促進によって、構造的な変化を推進している。また、労働安全や職場における暴力への対応などの分野でケア労働者を訓練・認定し、組織化を促進し、この部門の女性の労働条件・経済環境を改善することを目指している。


第41回 UNI Apro運営委員会、UNI世界大会のフォローアップに関する最新状況やUNI Apro地域大会の準備確認

2024年2月27日(火)、日本時間15:00~17:00、第41回UNI Apro運営委員会が、オンライン開催された。

冒頭、松浦昭彦UNI Apro会長(UAゼンセン)は、1月1日に発生した能登半島地震に際しUNI Aproの仲間より多数メッセージがあったことに感謝し、「新しい年を迎えてもなお、世界は混沌としており、UNI Aproは団結して、苦しんでいる組合員とその家族の支援、また人権を蹂躙し、労働運動を弾圧する国家権力と闘わなければならない」と挨拶した。

次に挨拶したクリスティ・ホフマンUNI書記長は、アルゼンチン政権について触れ「民主主義をしっかり支えるのは労働組合が大切だ」と述べた。

会議は、UNI Apro運営委員会構成の変更やスタッフ人事についての説明があり、また第39回および40回運営委員会の議事録についての承認確認をした。

続いてホフマンUNI書記長は、昨年8月に米国・フィラデルフィアで開催された第6回UNI世界大会および世界女性大会の開催報告、および、フォローアップ状況についての説明し、「我々の活動や取組みを知らなかった外部の人たちに知ってもらうことができた。今後も常に誇りを持って活動していきたい」と述べた。またジェラルド・ドワイヤーUNI会長は「現状、AIが上手く活用できてなく、雇用は減らされているのに仕事量が増えている。安全な職場づくりや労働者が尊重される職場をつくることが大切だ」と発言した。

今年11月には、第6回UNI Apro地域大会および女性大会がタイ・バンコクで開催される。その準備状況についてラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長より説明があり、「タイは56%サービス産業が貢献している。今後タイにおける労働運動を率いていくだろう。私たちUNI Aproも協力していく。今大会において、特にサービス関連の組合が大会に参加してくれることを期待したい」と述べた。

日本からは、松浦UNI Apro会長をはじめ、並木泰宗UNI Apro副会長(自動車総連)、石川幸德UNI Apro副会長(JP労組)、安藤京一UNI副会長(情報労連)、中島遥香UNI Apro女性委員会副議長(損保労連)他、オブザーバーが出席した。


もうひとつの世界は可能だ:ネパールで開催の世界社会フォーラムでラジェンドラ地域書記長がスピーチ

2024年2月15日、UNI Aproと加盟組織が、世界社会フォーラム(WSF)の期間中、社会保障、万人のためのジェンダー平等、ディーセント・ワーク、そして国内、地域、世界レベルでの連帯強化を求め、連帯行進を組織した。ネパールのカトマンズの路上で行われた行進には、22加盟組織から300人を超える組合役員が参加した。

続いて、「変化する現在の仕事の世界における社会正義に向けた、人間中心経済の醸成」をテーマとするパネル・ディスカッションが行われた。ディスカッションでは、労働者のために職場における人間的価値観をはぐくみ、すべての人のためのディーセント・ワークを目指して共に立ち上がることの重要性が強調され、様々な加盟組織の代表がそれぞれの見識を共有した。

NTUCのガネーシュ氏は、労働者の権利擁護における組合の重要な役割を強調し、GEFONTのシタ・ラマ氏は、健全なワークライフ・バランスの実現と、すべての労働者の社会保障適用を確保する必要性を訴えた。ANTUFのダン氏は、新自由主義がもたらす課題について話し、より公平な資源配分を求めた。また、包摂的な議論を促進するため、ネパール労働フォーラムの設立を提案した。トリブバン大学のラジブ・ティムシナ氏は、労働者福祉に取組む重要性を説いた。

ティラク・カドカUNI Apro職員は、公正な賃金を確保するための資本戦略や団体協約などの戦略について議論し、シャンカール・ラミッチャン氏は、地域、国、世界レベルで労働者の意識を高め、連帯を育むことの重要性を強調した。このセッションの司会を務めたプラナブ・カレル氏は、今日の不透明な時代に労働組合が直面している障壁を認めつつも、労働組合の適応能力と労働者の権利を擁護する能力について、楽観的な姿勢を崩さなかった。セッションには世界中の労働組合から100人以上が参加し、職場における社会正義の推進に対する世界的な関心を反映した。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、別のパネルディスカッションの中で講演し、「労働者が団結すれば、誰もが勝利する。労働組合に加入することは、賃上げ、社会保障、適正な労働条件を求めて闘うの上で役に立つ。強力な組合は、労働者にとっても使用者にとっても、より良い保護とより多くの利益を意味する。我々は今、気候変動、人工知能、新しいテクノロジー、世界的な健康危機、絶えず変化する仕事の世界と、様々な課題に取組んでいる。新たな世代の労働者の組織化において、連帯して取組む必要がある」と訴えた。

5日間にわたりネパールで開催されたWSFは、世界中から 5 万人以上の参加者を集め、98 か国から 1,400 を超える労働組合、組織、市民社会、利害関係者が、オンラインと対面で参加した。毎年、世界社会フォーラムは、労働組合がテーマに沿った討論を主催し、活動を組織し、文化的なイベントを行う環境を整えており、こうしたイベントは、ネットワークの構築と連携、そして公正で持続可能な未来の創造に関する対話を奨励することを目的としている。


UNI Apro印刷・パッケージング部会委員会開催

2022年10月11日、ベルギー・ブリュッセルにて、UNI Apro印刷・パッケージング部会委員会がハイブリッド開催され、スタッフ・役員変更、前回委員会以降の活動報告、今後の活動計画について確認した。

委員会には、オーストラリア(オンライン)、インド、インドネシア(オンライン)、日本(オンライン)、マレーシア(オンライン)、ネパール、パキスタン、タイから、議長、副議長、委員、オブザーバー、スタッフ等約30人が出席した。日本からは、宍戸良太 印刷労連中央執行委員長(副議長)、梅原貴司 全印刷中央執行委員長(委員)、石川昌義 新聞労連中央執行委員長(オブザーバー)が参加した。

ロレイン・キャシンUNI Apro印刷・パッケージング部会議長は開会挨拶で、長く担当していたニコラ・コンスタンディノ前UNI世界印刷・パッケージング部会担当局長のこれまでの貢献に感謝した。前局長は、今後もコンサルタントとして新局長を支援していく。役員変更では、アムニュイ・イェムラクサ委員(タイ・キンバリークラーク労組)の退任とウィナイ・メーラスリ委員(タイ・アムコール労組)への交代が確認された。

2021~2022年度活動報告について、ラジェンドラ・アチャリャ地域書記長より説明を受けた。コロナ禍も収束し、組織化活動が再始動した年となった。パキスタンPCLWUが新たにUNIに加盟し、2022年5月にはインド・ムンバイで、UNI本部や連帯支援組織関係者も参加してセキュリティ・印刷労組会議や多国籍企業の組織化会議等が開催され、今後の活動方針が確認された。その他この間の各国の活動のハイライトは以下の通り。

  • インド:2022年5月、ムンバイにてセキュリティ印刷労組会議を開催し、9つ全てのセキュリティ印刷事業所の労組から代表者が出席した。テトラパックの組織化イニシアチブでは、オルグがプネの現地代表者と計画と戦略を決定し、マッピングも今年中に完了予定である。
  • インドネシア:セキュリティ印刷部門、パッケージング部門において組織化を強化している。前者は、Balai Pustaka、PNRI、PERURIの3社で、後者は、大日本印刷とソフテックス(キンバリークラーク子会社工場)の2社に焦点を当て、労組役員同士のネットワーク強化を図り、情報交換を行っている。
  • 日本:2022年4月に春闘情報交換会を開催し、全印刷、印刷労連、大日本印刷労組、UAゼンセンが参加した。UNIの活動についても確認した。
  • マレーシア:UNIPACKマレーシアの強化および拡大が焦点。現在各企業において、組織化の取組みが進行中。
  • ネパール: IMPRESSIONと UNIPressの2労組がUNI印刷・パッケージング部会の支援の下、民間印刷・パッケージング労働者の組織化、能力向上等に取り組んでいる。
  • ニュージーランド:Etuはキャンペーンを実施し、チャルタパッケージング、オパールキウィ・パッケージング、ヴィジボード(段ボール包装)をターゲットに抗議行動を開始した。8月にピケを張り、適正な賃金と労働条件の改善を求めて立ち上がった。
  • パキスタン:PCLWUが2022年よりUNIに正式加盟。他の企業別労組を全国規模のパッケージング労連に加入させる計画。
  • タイ:パッケージング部門では、キンバリークラーク、アムコール、SIGにおける3つの企業別労組がUNIに加盟している。今年、アムコールが売却した別企業の組合がPPNT(タイ印刷パッケージング労組ネットワーク)に加わり、労連結成に向けて一歩前進した。テトラパックについても、PPNTを中心に組織化を進めている。8月に労連結成に焦点を当てた全国ワークショップを開催し、全加盟組合が連盟結成に合意。

組織化及び組合強化計画について、まず本部のコンスタンディノ前局長より、アムコール労組アライアンス会議等、多国籍企業における労組ネットワークや組織化を引き続き強化していくことが強調された。次にダニエル・フェルナンデス新局長より、各国の労働条件や社会対話の状況等についてまとめた構築中のシステムについての紹介があり、今後は携帯アプリ等デジタル・ツールも活用し、情報共有を密に図りながら組織化を進めていくとの説明を受けた。

この他、参加した各国委員から各国の最新状況と課題、活動の報告を受けた。

全印刷 梅原 委員長

全印刷の梅原委員長は、日本の印刷局を取巻く状況について報告した。キャッシュレス化、ペーパレス化が進んでおり、紙媒体の製品の受注量が減少することが想定されており、今後は、海外で多くの中央銀行が検討しているデジタル通貨(CBDC)や、製品の高機能化、公的部分からの業務委託、情報資産の活用など、新たな事業が検討されていることを報告した。

印刷労連 宍戸 委員長

印刷労連の宍戸委員長は、印刷産業の新たな価値を生み出すために立ち上げられた「アフター・コロナプロジェクト」等の印刷産業の取組みを報告した。また、労働組合として、ニューノーマルに対応した組織コミュニケーションを中心に日々組合活動を展開し、変化に対応した新たな労働運動のスタイルを確立すること、印刷産業に集う仲間にとって「必ずそばにいる存在」となるべく、組合の存在価値を一層高めていきたいと報告した。

新聞労連 石川 委員長

新聞労連の石川委員長は、新聞のネット購読が普及し、1世帯1紙を紙で購読する時代が過ぎ去り、収益構造が新聞販売に依るところが大きく苦境に陥っている新聞印刷部門の現状と、2022年初頭から始めた「新聞の未来」プロジェクトについて報告した。編集などの部門と並行して印刷部門を設け、新聞産業の社会的意義や持続可能性について議論を進めている。

その他の国の報告は以下の通り。

  • オーストラリア:コロナ禍でパッケージング部門は伸びている。2022-2023年は、ラベル、軽包装、ワイドフォーマット印刷の需要が高く、印刷業界はより好調になると予測される。
  • インド:デジタル化が進んでおり、E電子パスポート導入が予定されている。
  • マレーシア:BEMISアジアパシフィック労組が2月4日に登記された。(BEMISは現在、M&Aにより、アムコール傘下の企業)
  • インドネシア:アムコールの組織化は非常に順調。大日本印刷インドネシア労組はASPEKに加盟を希望している。
  • ネパール:デジタルプラットフォームを使って組織化を進めている。今年は800人を新たに組織化予定。
  • パキスタン:UNIに2022年に加盟したので、会社概要と組合の歴史について説明。1957年にパキスタンのアリ財閥とスウェーデン等の海外資本により設立された民間合弁会社で、組合は1967年に民間印刷会社で初めての組合として結成された。2009年以降現体制となり、7つの協約を締結。2022年夏の洪水においては、義援金を集めて被災地住民に届けた。
  • タイ:アムコールは全国で19の工場があり、タイには4つある。労連を作ろうとしているが、大会で同意が得られないと結成できない法律になっており、来年になる見込み。

2022~2023年度活動計画について、アチャリャUNI Apro地域書記長より、組織化と組合強化について、キンバリークラーク、アムコール、テトラパック等の多国籍企業において、引き続き各国労組と連携して組織化を進めていく旨、説明があった。また、トレーニングや能力開発プログラム、労働安全衛生や団体交渉に特化したワークショップなども各国で予定されている。

来年の主な行事:

UNI世界印刷・パッケージング部会大会(2023年11月6~9日、フランス)

UNI Apro印刷・パッケージング部会委員会は、2023年上半期にアジア地域で開催予定。


EUで最低賃金と団体交渉について政治的合意

適切な最低賃金に関する指令の法案について、暫定的な政治合意が成立した。欧州理事会と欧州議会の交渉担当者は6月上旬、このEU法の採択に向けた大きな一歩となる合意を発表した。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は「この法案は、団体交渉の強化に向けたシグナルとなるものだ。EUの目標は、各加盟国において団体交渉によって保護される労働者が全体の80%となるようにすること。これは、多くの加盟国において、団体交渉と労働組合の支援に向けた政府の行動を要求するものであり、まさに欧州全体で労働者が必要としているものだ」と述べ、「これを実現する上で、公的機関には公共調達という非常に有効な手段がある。公共契約を獲得するすべての企業に、労働者との団体協約の締結を義務づけることが必須だ。これこそUNI欧州のキャンペーン『団体協約なくして公共契約なし』が目指すところであり、この指令は、この取組みに弾みをつけるものとなる」と期待した。

団体交渉が適用される労働者の範囲を表すグラフ(下)は、EUと各国が行動を起こすべき時期に来ていることを示している。職場における民主主義は攻撃にさらされ、職場で発言権を持つ労働者の数は過去10年間で劇的に減少した。

レティク同書記長は、「良い賃金と労働条件を確保する最善の方法は、労働者が集団として強い発言力を持つことであるということを、我々は知っている。法律や政策が繁栄を共有するためには、労働者が組合に参加するのを阻害するのではなく、促進しなければならない。EUの法律が、すでに労働者や組合のために機能している各国の団体交渉制度を混乱させるようなことは決して望まない。この指令が各国の団体交渉制度を保護することが極めて重要である。欧州の社会モデルを前進させるため、EUは団体交渉を通じて前進しなければならない」と力説した。

加盟各国において団体交渉によって保護される労働者を全体の80%にするというEUの目標が達成されるためには、多くの国の労使関係に関する政策において、労働者寄りのシフトが必要である。部門別・複数事業主間の交渉は、すでにこの目標を達成している国々の中核をなすものである。労働組合が部門全体の最低条件を団体交渉できるようになれば、労働条件を攻撃することで競合相手を打ち負かそうとする企業を切り捨てるメカニズムが生まれる。

また、この指令はEUの公共調達に関する規則を修正する措置をとるものであることも報告されている。UNI欧州は1年以上にわたり、労働者に団体交渉での発言権を与えない企業が公契約から外れるよう、訴えてきた。100人以上の欧州議会議員が組合の要求を支持し、欧州全土の人々が支持を示すなど、勢いは増している。このキャンペーンを支援する署名は、こちらから。


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