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桜田UNI-LCJ議長より新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
グローバル金融・経済危機の中、疾風怒濤の2009年が幕を開けました。このお正月、皆さんはどのように新年を迎えたでしょうか。おそらく新しい決意と希望を持って、新年を迎えられたことと思います。
世界を見ると、おそらく「これからどうなるのか」と、多くの人々が不安の中に新年を迎えたことは間違いありません。一頃羽振りを利かせたウォールストリートのトレーダーが、「ファイナンシャル・アルマゲドン・コム」というウェブサイトを立ち上げたら、大反響というニュースがありました。アルマゲドンとは、世界の終末に善の神と悪の神が戦うという新約聖書の用語です。終末論的な雰囲気が世界を覆っています。
同時に、「原点に帰る」動きが盛んです。ドイツでも日本でも突然マルクスの「資本論」が売れ始めました。「この経済危機は、景気循環の一コマか、資本主義の終焉か」という議論が、日本ばかりではなく、世界的に行われています。つい最近まで世界を覆っていた「儲かるなら何をしても良い」、「金儲けを邪魔する規制はすべて撤廃」といった議論は影を潜め、政府の役割に注目が注がれています。次は、ポストクライシス、金融・経済危機後にどのような世界を作るのかが、議論の中心となることでしょう。
私たちUNI-LCJは、来年に迫った第3回UNI世界大会(長崎)までに、「100万人の達成」、「日本の多国籍企業との間でグローバル枠組み協定の締結」、「国際的なリーダーシップを発揮できる青年活動家の育成」を達成すべく、運動を進めてきました。おかげさまで2009年UNI-LCJは加盟人員数985,200名まで到達できました。各加盟組合のご努力に感謝いたします。
昨年の最大の成果の一つは、髙島屋労使、JSD、UNIとの間でグローバル枠組み協定が締結されたことです。先ほど申し上げた「原点に帰る」「ポストクライシス」の議論とも関係しますが、今国際的にCSRが討論され、2010年に出発が予定されているISO26000では、SRという言葉が中心になります。つまり企業ばかりでなく、あらゆる団体が、社会的責任を意識した活動を行うことにより、社会をよりディーセントで、社会的にもフェアに変えていこうという理念です。SR社会が、ポストクライシスの社会像となると思われます。我々はUNIとして、大胆にSR社会のビジョンを打ち出す必要があります。来年の長崎世界大会のサブテーマの一つは、このビジョンです。
言うまでも無く、UNIはサービス産業をカバーするGUF(国際産業別組織)であり、インフォーマルセクターからP&MS(専門職監督職)まで、幅広い職種、グループを抱えています。この多様性を一つの運動にまとめ、ディーセントなSR社会に向け、それぞれがそれぞれの場所で努力し、それがシナジーとなって拡大しているところが、UNIの魅力であり、楽しさです。2008年の成果を活かし、UNI-LCJをさらに発展させ、2010年UNI世界大会の成功へ向け、一歩一歩進みましょう。今年もよろしくお願いいたします。


髙島屋グローバル枠組み協定調印式(2008年11月11日、ニヨン)

グローバルユニオンと日本の多国籍企業が締結する初のグローバル枠組み協定の正式名称は「グローバル枠組み協定:企業の行動規範に関する労使協定」。協定者は株式会社髙島屋、髙島屋労働組合、JSD、UNIである。
調印式の開会にあたって、ジェニングス書記長は日本のだるまを紹介し、「不可能と思われていた日本のグローバル協定が締結できたことで、目を入れられる」と成功を祝い、協定を調印するパートナーを紹介した。
ジェニングス書記長はさらに、「歴史上日本で初めてグローバル協定の締結となる本日の催しは、新しい道を切り開き、グローバル経済に新しい相貌を与えることになるだろう。先週米国の大統領選挙の結果も明らかになったが、今われわれ全員が新しい希望を感じている。株主価値だけではなく、共通の価値、社会的責任を含む新しいビジネスモデルが評価されるようになっている。髙島屋GFAは特にサプライヤーとの関係でも一貫性を保っている」と語った。
署名の後、安藤髙島屋副社長はCSR経営の重要性を、村田髙島屋労組委員長は労使が共に手を取り合って企業の発展を目指す姿勢を、桜田JSD会長は「これがスタート」と強調した。ソマビアILO事務局長は、次のように語った。
「私がILOに来た頃はまだGFAは無かった。その後、2回証人として調印式に参加することができた。現在UNIは30社とGFAを結んだとのこと、全体のGFAの数が70なら、UNIは約半分を占めており、この分野でリーダーシップを発揮していると言えよう。GFAの真のアクターは、実体経済で活動している人々である。調印に至るまでは多くの困難があったと思うが、困難を克服し、今日の調印式までこぎつけたことに敬意を表したい。初めて何かを成し遂げようとする時、最初は多くの困難に直面するものである。髙島屋は、他の日本企業に対する道を指し示したと言える。私は、村田委員長の演説を聞いて2つのことに感銘を受けた。第1にUSR、組合の社会的責任、第2に1300の職場集会開催である。全世界的に、これまでの新自由主義的政策が問われている今、GFAが新たな道を指し示すことを期待している。」
調印式には、UNI世界執行委員をはじめ、約100名が出席した。同時期にILO理事会が開催されており、村木ILO政府側理事、中嶋ILO労働側理事も調印式に出席し、日本初のグローバル協定調印を共に祝った。


STEPPING UP SOLIDARITY! サービス・流通連合

サービス・流通連合は、流通サービス産業の組合の連合体で、2001年(平成13年)7月4日に誕生しました。全国の百貨店、チェーンストア、専門店、卸売業、食品関連(レストラン、食品製造など)、ホテル業、輸送関連業、その他流通産業に関係する労働組合が加盟しています。
組合員数は約21万人です。女性の組合員は全体の61%を占め、働く女性の仲間が多い産業別組織です。また、パートタイマーを約8万人組織化しており、パータイマーの方々の組織化にも力を入れています。
JSDの青年委員会活動は今期からスタートしたばかりで、現在、具体的な活動を検討中ですので、今回はコンセプトのみ紹介し、具体的な活動は次回以降に紹介していきたいと思います。その為、後段にはユース英語セミナー参加者のコメントを載せました。
「この青年委員会(JSDでは「F1M1―エフワン・エムワン」と呼んでいます)は、青年(男女問わず35歳以下の者)同士が「職場」・「企業」・「業種」・「地域」を超えて交流することでヒューマンネットワークを構築するとともに、委員会の参加メンバーが「自分たち自身で考え同じ目標に向かい全員で力を合わせ一つの物を創る」ことで、参加メンバーが「達成感」や「感動」を体感し、労働組合の原点である「仲間意識」や「連帯感」の醸成を図る場としていきます。」

今回はUNI-LCJユース英語セミナーに参加したメンバー近況や感想を報告します。

クレディセゾン労働組合
中央執行委員 牧田 真由美
私は、2007年5月に長崎で開催された第3回UNI-LCJ英語セミナーに続き、2008年10月には英語セミナーのフォローアップとして、UNIフィリピン加盟協とのユースワークショップにも参加させていただきました。
恥ずかしながら、昨年の英語セミナーから、さほど英語は向上しておらず、身振り手振りでのコミュニケーションが中心でしたが、フィリピンユースメンバーと互いの国情や青年活動について様々な意見交換ができました。ただ、やはり日本の状況や私たちの活動について知ってもらうには、自分の言葉で伝えることが重要だと痛感しました。
皆さんと英語でコミュニケーションが図れるよう、2010年長崎世界大会に向け、今後も英語学習を続けた意と思います。良い学習方法があれば、ぜひ教えて下さい!
では、皆さん、2010年長崎で会いましょう。

浜屋労働組合
中央執行委員 森 美香
2007年5月に行われました「第3回UNIユース英語セミナー」に参加させていただきました。私はあまり英語が得意ではないので不安でした。始めのオリエンテーションで、休憩時間以外では英会話のみという過酷な試練が待っていました。ですが普段では交流が持てない労働組合の方々とお話する事ができ、セミナーでは楽しい時間を過ごしました。また、自分から進んでコミュニケーションをとることの大切さも勉強させていただきました。
私は、百貨店に勤めておりますので、外国の旅行者から、よく道を尋ねられます。今でも英会話は上手くできないのですが、単語を聞き取り、ジェスチャーと片言の単語を交えながら話をし、通じた時の嬉しさや「Thank you」と言われた時の楽しさを味わえるようになりました。
2010年11月には、私が住んでいるこの長崎で〈UNI世界大会〉が行われます。
その時までに、英会話をもっと勉強してお迎え出来ればと思っています。英語セミナーに参加させていただき、一歩でも自分が成長できたこと、大変感謝しております。

サービス・流通連合
組織局部長 扇谷 浩彰
VIVA UNI!!
UNI活動に参画をしたのは、04年のモンゴルセミナー、06年・08年のタイ・テスコロータス労組支援セミナー、08年の英語セミナーですが、いずれの活動も私にとっては大きな意味を持っています。諸外国の労働運動に携わる人々と交流を持つ事により、各国における労働運動の異なりを伺い知る事ができ、国内における他産別の組合役員との交流からは、自組織の取り組みのアピール点と未成熟な点を感じる事ができました。
今後も、より多くの方々との接点や交流する機会を持ち、それらの経験を業務に役立てていきたいと思います。

中村ストアー労働組合
執行委員 時里 洋子
セミナーに参加した時はUNIや労働組合についての知識はあまりありませんでしたが、今振り返ってもおもいだされるのは楽しいことばかりです。
日本人どうしで英語を話すという環境はとても新鮮でした。そして何より、日本各地からの参加者、そして外国から来てくださった講師の方々やUNIのスタッフの方々と組合活動についての悩みや問題点などを共有化できとても貴重な経験をさせていただきました。
現在までもまだまだ執行委員として勉強の毎日ですが、組合員の方々へ組合活動についての認識を高めて頂けるよう地道に頑張っていきます。
もちろん英語の勉強も頑張っていきますよ!

東急百貨店グループ労働組合
事務局次長 瀬戸 哲朗
3日間で所定の課題をこなし、親睦を深め、長崎へ向け私を含め、参加した皆さんが前向きになれたのではないかと思います。海外の労組の取り組み事例や、ビルマの現状、セカンドライフを利用したIBMイタリアの攻略など、様々な取り組みを学び、今後の労組活動に大変参考になりました。
参加者の皆さんとも交流させていただき、異なる業界に、また日本各地に、よいネットワークができたと思っています。これは今後の活動に活かして行きたいと思っています。
セミナーの所感にも記載しましたが、2010年の長崎・世界大会時には役員を務めているか分かりませんが、何らかの形でお手伝いが出来れば、と思っております。
今回は貴重な機会をありがとうございました。
反省点としましては、私個人の問題かもしれませんが、事前にJSDの青年活動、女性活動などについての取り組みに対して予習をしなかったので、他の産別の方と議論がかみ合いませんでした。JSDの皆さんにはお詫び申し上げます。
これは単組内での問題かもしれませんが、私は多少の英語力があったため、単組内での派遣が決まりましたが、参加者の皆さんは若手の方が多く、セミナーの狙い(2010年へ向けた若手の育成)と自分とのギャップを感じてしまいました。


UNI世界商業部会拡大運営委員会(2008年11月13日、ニヨン)

2008年11月13日、ニヨンで標記委員会が開催され、日本からは以下のメンバーが参加した。

委員 サービス・流通連合 会長  桜田高明
オブ UIゼンセン同盟 副書記長  橋本和秀
オブ UIゼンセン同盟 国際局部長  中野英恵
オブ 自動車総連 企画室国際グループ長  村山恵一
オブ サービス・流通連合 事務局長  八野正一
オブ サービス・流通連合 国際局部長  本田小枝子
オブ サービス・流通連合 中央執行委員 村田善郎
オブ サービス・流通連合 髙島屋労働組合 中央書記長  佐藤尚弘
オブ サービス・流通連合 髙島屋労働組合 中央執行委員  小熊栄
事務局 UNI-Apro東京事務所 所長 伊藤栄一
なお、ゲストとして明比髙島屋人事部長が参加した。

アラン・スポールディングUNI商業部会議長が開会した。
ボイヤー副書記長は、「日本でGFAは不可能と考えられていたが、桜田会長、JSDのイニシャティブで髙島屋とのGFAが実現できた。このことは、不可能なことは無いということを示している。UFCWは、H&Mに組合を作ることが出来た。髙島屋のGFAにより、将来ニューヨークでも組合が作られることを望む。さらに髙島屋GFAが優れている点は、労働者が関与していることだ。1300の職場会を開き、GFAを周知した。GFAを労働者が理解していることが重要である。ショップライトなど、今後更に働きかけを強めて欲しい」と挨拶した。

髙島屋GFA
村田髙島屋労組委員長が、今回のGFA締結に至る経過、特徴、今後の方向を説明した。桜田JSD会長は、UNI-LCJの観点から見た今回のGFAの意義を語った。
明比髙島屋人事部長は、「日本経済の低迷、少子高齢化という状況の下で、顧客のニーズを常に考え、誠実な経営をしていかねばならない。髙島屋はCSRを経営の柱としてきた。今回のGFA締結にあたっても、多くの討論をしてきた。UNIに対する理解を促進する上で助かったのは、ジェニングス書記長とウン地域書記長が来日し、相互理解を深めたことだった。今後はこの協定をスリーピング協定にしないように、常に机の前に置いておきたい」とユーモアを交えて述べた。
ウン地域書記長は、髙島屋がシンガポールに開店した時の思い出から始め、「UNIが信頼できる組織であることを示せた」ことが重要だったと述べた。アペルバウム委員(RWDSU/UFCW)は、「新しい経済にあって、使用者としての責任を示してくれた。今後米国の他の使用者と話す時、髙島屋の例を示すことが出来る」と述べた。ヤン・フルステンブルク局長は、「GFAを深く考えるきっかけを与えた」と髙島屋のGFAを高く評価した。

商業部会に対する経済危機のインパクト
フルステンブルク局長は、経済危機のインパクトと危機からの脱出というテーマと結び付けて活動を報告した。特に多国籍商業企業ごとに現在の状況を詳しく説明した。

インドネシア・へーロースーパーマーケット
ウン地域書記長は、パートナーシップ労使関係の実例として、へーローの例を紹介した。

インド商業部門組織化プロジェクト
このプロジェクトは、2009~2011年の3年間UNI-COME組織拡大を目指すものである。2009年はバンガロールで330名、ハイデラバードで240名、デリーで400名を目標とし、3人のオルガナイザーがメトロ、ビッグバザール、シュビクシャの組織化を目指す。ボイヤー副書記長は、インドの状況を説明した。すでにマッピングは終わっており、組織化を行う体制は出来ている。
フルステンブルク局長は、「非政治的であることを示す必要がある」と述べた。ウン地域書記長は、「まずメトロで良い労使関係を作り、これをモデルとして、UNI-COMEを拡大したい」と述べた。

イケア
スウェーデンの代表からは以下の報告があった。「イケアは40カ国、18万人が営業・流通に関わっている。CEOはカリスマ的な人物であり、飛行機はエコノミー、古いボルボに乗り、クリスマス前には店舗に来て、人々と握手するなど、“イケアウェイ”を実践している。スウェーデンの1万7000人の従業員は組織化されているが、他国では組合は少ない。我々とのGFAについては否定的で、良い政策を実施しているので必要ないと言っている」
ドイツの代表は、「ドイツのイケアには、組合員はいるが、協約は締結できていない。我々は、スウェーデンの仲間の援助も得て、経営側と対話を始めることが出来た」と語った。

インディテックス・ザラ
フルステンブルク局長は、「創業者は、自転車でシャツを売る商売から始めた。そのため、労働者を理解している。スペインでは労使関係は良いが、海外で問題のある国もある。GFAに向け前進したい」と述べた。

ショップライト・チェッカーズ
南アフリカの企業だが、アフリカ諸国を中心に17カ国以上に進出している。現在、GFA締結を交渉している。

UNIテスコグローバル労組同盟
テスコは英国では良い企業だが、他国では組合忌避的行動が多い。米国UFCWは「テスコの2つの顔」という小冊子を出した。日本からは橋本UIゼンセン同盟副書記長が、「日本のテスコは、マーケティングをまず行い、続いてM&Aで拡大していく手法をとっている」と述べた。米国のテスコは、ある投資家の情報によれば、「米国経済の悪化と強力な労組によって良い業績を上げられず、2009年には撤退するかもしれない」とのこと。

欧州社会対話
ユルゲン・ホッペ委員(デンマークHK)は、「欧州レベルで達成できることが、各国レベルの期待に応えているわけではない。この点を改善しなければならない」と報告した。

2009年活動計画
アルケ・ベシガー新局長(2009年1月就任予定)は、「カルフール、H&M、メトロなどGFAが既にあるところは、関係を強化し改善していく。今後GFA締結を目指す企業は、センコスード、へーロー、イケア、インディテックス、ショップライト、テスコである。中国と関係を作り、インドのプロジェクトを続ける。新技術、派遣と契約労働、CSRに注目する」と述べた。橋本UIゼンセン同盟副書記長は、「CSRを活用し、ITGLWFが主催するブランドとの会議を利用してはどうか」と提案した。フルステンブルク局長は、「サプライチェーン関係強化は重要であり、ブレークスルーになるかもしれない。他のGUFとの関係を強化すべき」とコメントした。デブリュンSDA書記長は、「オーストラリアの商業企業ではまだ契約労働は無いが、将来を考えると不安だ」と述べ、「活動計画には賛成だが、進展について3ヶ月毎に簡単な報告を出してほしい」と要請した。
最後に、フルステンブルク局長が今年末で退任することが報告され、感謝の辞が述べられた。後任には、ベシガー女史が就任する。


UNI-LCJ/UNIフィリピン加盟協ユースワークショップ(2008年10月3~5日、フィリピン・マニラ)

2010年のUNI世界大会長崎開催に向けたUNI-LCJアクションプランに掲げられた目標の中に、「国際労働運動の一般組合員への普及」と「大会成功を支えるボランティアの育成」がある。その目標達成のため2006年より年2回ユース英語セミナーを継続開催しているが、5回を終了した時点で中間フォローアップの意味で、毎回講師派遣に協力してもらっているフィリピン加盟協青年・女性委員会とのユースワークショップを開催した。その目的は、
1.UNI-LCJユース代表団としてのチームワーク作り
2.フィリピン加盟協ユース及びUNI-LCJユースとのネットワーク作り
3.英語によるコミュニケーション力のステップアップ
4.異なる業種、文化を持つ人たちを理解し、共通の目標を達成する
である。
日本からの参加者は、英語セミナーやUNI-LJC郵便テレコム部会国際労働学校など、UNI-AproとUNI-LCJが共催する若手訓練セミナーの参加者が中心である。昨年のモンゴル派遣のユース代表団と同様、女性が半数を占めた。

◆◆◆◆◆◆◆

団長        サービス・流通連合(クレディセゾン労組中央執行委員)   牧田真由美
アドバイザー  損保労連中央執行委員長   石川 耕治
メンバー     KDDI労組 企画部長   後藤 一宏
メンバー     UIゼンセン同盟(ファッション労連事務局次長)   大田 光晴
メンバー     JP労組九州地本宮崎中央支部宮崎県連協女性フォーラム   長倉 史
メンバー     JP労組九州地本福岡かんぽサービスセンター支部   里 永
事務局      UNI-Apro青年・女性コーディネータ/UNI-LCJ   小川 陽子

フィリピン側は、銀行労組、郵便労組、テレコム労組、AFWなど、青年委員会から12人、女性委員会から8人の計20人が出席した。

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事前レクチャー
日本人は東京、大阪、九州からの参加で、マニラに到着して初めて全員が顔を合わせることになった。そこで自己紹介後、セミナー主旨やプログラム進行、各自の役割分担などを確認し、ILO東南アジア・太平洋小地域事務所(マニラ)の石橋通宏・労働活動局シニアスペシャリストから、フィリピンの社会・政治・経済全般から専門の労働分野の事情まで幅広くレクチャーを受けた。

ワークショップ第1日目(10月3日)
開会式ではまず、UNI-PLCのジュン・ウマリ事務局長が、「フィリピン加盟協(UNI-PLC)は日本加盟協(UNI-LCJ)から常日頃ご支援をいただいているが、日本で実施されている英語セミナーへの講師派遣というかたちで日本のユースの英語力アップにささやかながら貢献できることを光栄に感じている。今回、英語セミナーの参加者が英語学習の成果を発揮するため、マニラで合同ワークショップを開催することになり、皆さんを心から歓迎する。」と挨拶した。
続いて、フィリピン加盟協青年委員会のレイナー・クルス議長(第1回UNI-LCJユース英語セミナー講師)から、「青年活動は楽しく学ぶことが大切。日本とフィリピン両国の友好を更に深め、たくさんの友達を作り、互いの経験を共有していこう。」と挨拶があった。
UNI-LCJユース代表団を代表して、牧田団長(JSD)は、「各国で青年労働者の組合離れや無関心さという共通の問題を抱えているが、お互いの良い経験を共有し学びたい。過去5回のUNI-LCJユース英語セミナー参加者総数は130人を超えた。フィリピンからは毎回講師をお招きしており、今回講師や活発な青年・女性委員会の皆さんと会えることを楽しみにしている。特に、パヤタスにおけるボランティア活動に参加する機会があるので、見、聞き、感じたことを仲間に伝えたい」と抱負を述べた。

基調講演「ILO-国際労働基準の促進と労働組合の青年・女性組合員の役割」
ILOの石橋氏から、ILOは第一次世界大戦後、社会正義の促進により平和を実現するために創設された国連の専門機関であること、国連組織において唯一三者構成主義を持つことが解説された。180を超えるILO条約の批准数は、フィリピンより日本の方が若干多いが、8つの中核的労働基準についてはフィリピンが全て批准しているのに対し、日本は105号と111号が未批准である理由が説明された。米国はわずか7条約しか批准していない点も参加者には興味深く感じられた。参加者からは「ILOには組合に入っていなくても個人として提訴できるのか」、「フィリピンのようにたくさんのナショナルセンターがある場合は、どれがフィリピン労働界を代表するのか」など質問が出された。石橋氏は、「三者構成主義のメリットを組合は最大限活用すべきだ。組合は条約作りから、各国政府による批准、批准後の実施の監視に至るまであらゆるプロセスに積極的に関わるべきだ。よくILOの職員である私にこうしてほしいとの要望が出されるが、ILOの仕組みの中では皆さん労働組合が主体とならなければならない。」と強調した。最後に、青年や女性は自分たちの問題をよく認識しているので、組合(及び役員)がこうした問題に適切に対応しているかを常に監視し問題提起する絶好の立場にあると述べ、組合における役割の発揮を奨励した。

「UNI-Aproの青年活動、長崎大会に向けたUNI-LCJの青年活動」
小川UNI-Apro青年・女性コーディネータは、UNI-Aproの青年活動(主に青年の組織化、教育訓練、キャンペーン、社会貢献活動など)を紹介し、特に日本における青年活動の一例として、長崎大会に向けた若手ボランティア育成のためのユース英語セミナーをはじめ、モンゴルやフィリピンにおける交流プログラムや、ユースネットワーク維持のEメールグループやブログによる情報交換を挙げたUNI-Aproではユース対象の訓練コースは随時開催されており、積極的な参加が期待されている。

セッション1「組合のユース活動と社会貢献」
UNI-PLC及びUNI-LCJ(UIゼンセン同盟、JSD、JP労組)がそれぞれ、ユース活動について報告し、意見交換を行った。


UNI-LCJ/UNIフィリピン加盟協ユースワークショップ 第2日目(2008年10月4日、フィリピン・マニラ)

ワークショップ第2日目(10月4日)
参加者は全員、報告委員会、プログラム委員会、ソーシャルファン委員会のいずれかに属し、ワークショップ運営を支えることになっている。まず、ソーシャルファン委員会がエナジャイザー(ウォーミングアップ)の音頭を取った。報告委員会は、前日の内容をパワーポイントを使って要約報告した。プログラム委員会は、会議室の整理整頓と遅刻者からの罰金徴収が主な任務である。

セッション2「ワークライフバランス」
日本人参加者はあらかじめ、UIゼンセン同盟作成のワークライフバランス・チェックシートのアンケートに本人だけでなく職場の同僚などからも回答を得て、30人分のデータを収集した。フィリピン人参加者からは19人のデータを収集した。3つのグループに分かれ、それぞれ「仕事」、「生活」、「組合」をテーマに日比両国の結果について討論した。グループ討論後、各グループの代表が討論結果を報告した。結果に若干の差が出た項目としては、フィリピンの方が選挙に参加すると答えた人が多かった(理由:大統領も直接選挙で選ぶことができるので権利を行使すべきだという考えが強い。一方、賄賂も横行しており投票率が高いという一面もある)。親が病気になった場合、娘や妻(女性)が仕事を辞め介護すべきと思うか?との質問には、フィリピンは「仕事を辞めたら収入源がなくなるので辞めるべきではない」という答えが多かった。
その後、損保労連及びKDDI労組から日本の取組み事例が報告された。
引き続き、UNI-LCJ代表団は、UIゼンセン同盟組合員が描いた「女性の組合参画」紙芝居をロールプレイしながら上演した。参加者は事前に自分のパートを練習し、マニラで初顔合わせ後、リハーサルをして本番に臨んだ。
UNI-PLC女性委員会メンバーも、女性組合員の勧誘場面をスキットで再現した。

まとめ
最後に参加者から、「2日間は短かったが充実した内容だった」、「当初の目標である仲間作りは達成されたので、今後もネットワークを維持していこう」、「互いの文化や経験を知ることができ有意義だった」、「青年労働者の抱える問題は国が違っても共通であることがわかった。ワークショップで学んだ経験を今後の活動に活かしたい」、「ユース活動は楽しい要素も重要」など、前向きなコメントが聞かれた。
レイナーUNI-PLCユース議長は、「今後もLCJユース・メンバーの英語の勉強を励ますため、Eメールやブログを通じて情報交換していこう。長崎大会での再会を楽しみにしている」とまとめた。
ウマリUNI-PLC事務局長も、全員の積極的な参加とワークショップの成功をたたえ、今後の両国加盟協の発展と協力関係の強化、UNI-Aproにおける貢献を祈念した。


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