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壊滅的な洪水に見舞われたネパールの人々に連帯

UNI Aproは、現在も続く自然災害により甚大な被害を被っているネパールの人々に対し、心よりお見舞いと連帯の意を表明する。

2024年9月26日以降、降り続く豪雨により洪水や地滑りが広範囲に発生し、200人以上が死亡、さらに多くの負傷者や行方不明者が出ている。

負傷者を助ける医療従事者、地域社会をつなぐ郵便局員、地域社会の安全を守る警備員など、 こうした中でエッセンシャルワークに携わっている労働者が特に懸念される。 この災害はまた、社会的に脆弱な立場にある労働者、特に移民とその家族、非正規労働者が直面する課題を悪化させている。

多くの人々が家を失い、生計を立てられなくなり、農場や事業所は洪水で水没した。工業地帯や地元の市場は、インフラ被害によって閉鎖に追い込まれている。

首都カトマンズと国内各地を結ぶ主要な高速道路を含む道路が封鎖され、交通や通信網に大きな混乱が生じている。プリトヴィ高速道路やトリブバン高速道路を含む主要な道路が地滑りによって寸断され、重要な橋が流されているため、地域社会はさらに孤立し、商業活動が停止している。

3,000人以上が救助されたものの、救助活動が続く中、多くの人々が依然として取り残されている。

UNIとUNI Aproはネパールの人々に連帯し、世界中の仲間と労働運動に対し、この危機の中で労働者が生活を再建し、権利を確保できるよう、支援を呼びかける。


グローバル・ユニオン、イスラエルで働く20万人以上のパレスチナ人労働者の賃金回復を求めてILOに提訴

国際労働機関(ILO)の賃金保護条約について明確な違反があったとして、世界160カ国以上、2億700万人の労働者を代表する10のグローバル・ユニオンが、イスラエル政府を提訴した。この訴状は、イスラエルで雇用されている20万人以上のパレスチナ人労働者の賃金未払いなどの状況を是正・救済するイスラエル当局の義務を強調している。

こうした状況は、司法の救済を受けることができないパレスチナ労働者にとって、多額の収入減、深刻な経済的な不安と困窮、基本的サービスの剥奪、影響を受けた労働者とその家族に広範な苦難をもたらしている。

 ILO憲章第24条に基づいて2024年9月27日に提出されたこの共同提訴は、2023年10月7日のハマスによる攻撃当時、イスラエルで公式または非公式に雇用されていたヨルダン川西岸とガザの20万人以上のパレスチナ人労働者が直面している搾取的な状況を詳述している。こうした労働者は、労働許可証の停止と一方的な契約打ち切りにより、広範に賃金が未払いとなっている。

グローバル・ユニオンの訴えは、ガザとヨルダン川西岸で働く20万人以上の労働者が、10月7日以前に完了した労務に対する賃金を支払われておらず、それ以降も賃金を受け取っていないことを示す証拠に基づいている。ILOの推計によると、正規の労働許可証に基づいてイスラエルで雇用されたパレスチナ人労働者の平均日給は297.30シェケル(79米ドル)だった。原告の推定によると、インフォーマル経済で働く労働者の平均週給は2,100~2,600シェケル(565~700米ドル)であった。1年以上にわたり、パレスチナ人労働者は未払賃金を回収することも、返済義務を清算することもできないでいる。

訴状には、アルファベット順に、国際建設林業労働組合連盟 (BWI)、 教育インターナショナル (EI); インダストリオール・グローバルユニオン、国際ジャーナリスト連盟(IFJ)、国際労働組合総連合(ITUC)、国際運輸労連(ITF)、国際食品関連産業労働組合連合会(IUF)、国際公務労連(PSI)、OECD労働組合諮問委員会(TUAC)、UNIグローバルユニオンの各組織が署名した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は「ガザでの残忍な戦争とヨルダン川西岸での暴力の増加に加え、パレスチナの移民労働者は働く能力を奪われ、正当に得た数百万ドルの賃金を奪われている。イスラエル政府が賃金保護に関するILO条約第95号に違反したことで、何十万もの家族が、その多くがすでに不安定な状況に直面しているにもかかわらず、経済的荒廃の瀬戸際に立たされている。この深刻な不公正は、特に戦争・紛争時における国際条約の必要性と、イスラエル国家がILO加盟国としての約束を守る必要性を浮き彫りにしている」と語気を強める。

ルーク・トライアングルITUC書記長は、「今年初めにヨルダン川西岸地区を訪問した際、イスラエルで雇用されているパレスチナ人労働者の家族が経験している経済的困窮を目の当たりにした。今も、働く人々は紛争が続く中で最悪の事態に耐えている。この提訴を通じて我々は、生活苦にあえぐ労働者が切実に求めている未払いの賃金が支払われるようにしたい」と述べた。

アンベト・ユソンBWI書記長は、 「国際法は明確であり、いかなる危機も、戦争でさえも、労働者の労働権の停止や正義の否定を正当化することはできない。パレスチナの労働者の多くはイスラエ ルの建設部門で雇用されており、未払い賃金を受け取る権利がある。我々は、正当な報酬を拒否された何十万人ものパレスチナ人労働者に正義がもたらされ、停戦が実現するまで到底納得できない」とコメントした。

ステファン・コットンITF書記長は、「イスラエルによるヨルダン川西岸地区とガザ地区の不法占拠は、数十年にわたりパレスチナ経済を分裂させ、イスラエルの労働市場への過度の依存を引き起こしてきた。イスラエルで働くパレスチナ人が突然失業し、数十万人が貧困にあえいでいる。イスラエルは国際的な法的義務を遵守し、これらの労働者が賃金を受け取れるようにしなければならない。我々が永続的な和平に向けて努力する中で、イスラエルはパレスチナ人労働者に対する労働市場の再開も検討すべきだ」と主張した。

ダニエル・ベルトッサ PSI書記長は、「賃金未払いは、占領下のパレスチナ労働者が直面している最新の不当な屈辱だ。現在のガザへの砲撃と同様、この状況に正当性はない。これはパレスチナ人民に対する集団的懲罰である」と非難した。

デビッド・エドワーズEI書記長は、「我々は、パレスチナの労働者と揺るぎない連帯を築き、イスラエ ルに対し、国際法上の義務を履行し、支払うべき賃金が支払われるよう求める。さらに、ガザとヨルダン川西岸地区の教師は、2023年11月以降、給与が支払われておらず、壊滅的で非人道的な状況にもかかわらず、生徒のために教壇に立ち続けている。世界中の教育関係者は改めて、即時かつ永続的な停戦、人道援助の安全な受け入れ、すべての人質の無条件解放、パレスチナ人の権利承認、教師と生徒の安全な聖域としての学校の保護を求めていく」と述べた。

アトレ・ホーイ・インダストリオール書記長は「これは重要なILO条約に対する大規模な違反だ。20万人の労働者に賃金が支払われていない状況は、どのような形であれ許されることではない。だからこそ我々はITUCや他のGUFとともに、この提訴を行う」と、述べた。 


OECD技術フォーラムでホフマンUNI書記長「我々の望む未来を形づくるために今、行動を」

OECDの技術フォーラムで、クリスティ・ホフマンUNI書記長が発言した。労働者、労働組合、公正な経済の擁護者は、将来AIの恩恵が広く共有されるよう、いま行動しなければならないと訴え、「歴史と自身の経験の両方を踏まえ、テクノロジーの影響は、労働者がその使用について発言権を持つかどうか、規制や社会環境にかかっている」と指摘した。

パネル討議『Looking Back to Look Forward』(未来を見据えて、過去を振り返る)には、他にアーメド・N・タンタウィ・エジプト通信情報技術省上級顧問、ウェンデル・ウォラック・カーネギー国際問題倫理評議会「AIと平等イニシアチブ」共同ディレクターが参加し、司会はベン・ブレイク・ドイツ連邦デジタル・運輸省デジタル・データ政策局長が務めた。

ホフマンUNI書記長はパネルの中で、まずラッダイト運動を例に挙げて発言した。一般的には進歩の敵として理解されているラッダイト運動だが、実際には機械織機による代替から地域社会の仕事を守ることを目的とした大衆運動であった。この運動が成功しなかった理由の大部分は、労働者が政治的・組織的な力を持っていなかったからである。指導者たちは処刑され、地域社会は荒廃した。賃金は1世紀以上にわたり経済成長に遅れをとった。

しかし1980年代にホフマンUNI書記長自身が働いていた、組織化された工場に数値制御の機械が導入されたとき、同氏の経験はまったく違うものだった。

同書記長は当時を振り返り、「同僚はほとんど男性ばかりで、その多くは仕事のスキルが落ちることを恐れていましたが、私自身は肉体労働から解放されてとても嬉しかった。(…中略…)当時この技術は、今日ではほとんど存在しない状況の中で導入された。特に、UNIが代表する多くの部門を含め、AIの影響を最も受けそうな労働者にとって、状況はこれと同じではではない。私には組合があり、安全性に対するリスク、雇用保障への影響、OJTの必要性などについて交渉することができた。新しい機械が仕事を自動化するわけではないので、機械によって雇用が代替されることへの不安はなかった。機械は私の能力を高めてくれるものであり、生産性が上がれば、同僚や私の賃金も上がる。つまりこの技術をうまく導入させるたくさんの理由があり、実際、私は交渉委員会のメンバーに選ばれ、1982年に初めて新技術条項について交渉を行った。(…中略…)今日、どこの国の労働者もAIに取って代わられるのではないかと恐れている。使用者がAIによって生産性が大幅に向上すると公然と喧伝しているからだ。そして、ほとんどの労働者は集団で声を上げることができないでいる」と指摘した。

そして次のように続けた。
「労働者や社会全体は、長い目で見ればテクノロジーから常に恩恵を受けていると言われている。しかし我々は、長い道のりは実に長く、その過程で計り知れない苦しみや技術の誤用が生じ、深く取り返しのつかない損害をもたらす可能性があることを知っている。だが、苦難は避けられないものではない。我々は、労働者の尊厳とまっとうな生活を可能にする共有の利益を最大化するよう、技術の使用を形作っていくことができる。(…中略…)つまり、自動化するのではなく、我々は人間の能力を増大させるテクノロジーを支持しなければならないということだ。 AIに取って代わられる仕事にかわる、新たな仕事を生み出すテクノロジーだ。これは、資本所得に対する税金などによって賄われる賃金補助のような直接的介入を含め、多くの方法で実行可能だ。我々は、企業が労働者をリスキリングまたはスキルアップするためのインセンティブを提供しなければならないのであり、そうすることで、雇用を維持するインセンティブを高めることができる。(…中略…)例えば、共同決定や部門別交渉を通じて、団体交渉の障壁を下げ、テクノロジーの導入前に労働者代表との協議を義務付けるなど、組合結成を促進する労働政策が必要だ。これによって組合は、メンタルヘルスを含む安全衛生をめぐる交渉や、一部の業務が廃止されても他の業務を追加できるような職務の再編成、生産性向上による利益の公正な配分を交渉することができるようになる。我々は短期的な変化を過大評価しているが、職場における長期的な影響や、我々が何もしなければ富と権力のシフトが起こることを過小評価している。だから、5年後であろうと25年後であろうと、我々が望む経済社会を構築するために、我々は今、未来を形作るための取組みを始めなければならない」


UNI、イスラエルのゼネストを支持

ガザで拘束されている人質を解放する取引に向けてイスラエル政府を動かすことを期待し、イスラエル労働総同盟(ヒスタドルート)がイスラエル経済を停止させるゼネストを呼びかけた。UNIはこの動きを歓迎する。

2024年9月2日のストライキ発表の中で、ヒスタドルートのアーノン・バー=ダビッド議長は、「一般市民は無関心でいることなく、街頭に出よう」と呼びかけた。そして「これは右か左かの問題ではなく、生と死の問題だ。治安当局の責任者全員がこの取り決めを支持しており、人質を帰国させるのは政府の責任だ。我々の子どもたちが、狭い思考や利害のために帰国しないということは到底ありえない」と付言した。

また、国中の労働者を襲っている経済危機の拡大に警鐘を鳴らし、「インフレが止まらない。イスラエル中央銀行はシェケル安を警告している。イスラエルの信用格付けがマイナスの見通しで下がっている。来年度予算についての協議がいまだに始まっていない。赤字が深刻化している。連立政権がそれのさらなる拡大を要求している。こうした憂慮すべきシグナルがすでに出ているのだ」と訴えた。

UNIはこの危機が始まって以来、ガザでの戦争を終結させ、パレスチナ人の主権と自決も保証する公正で持続可能な和平への第一歩として、停戦と全人質の即時無条件解放を要求してきた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「全国的なストライキを呼びかけることで、ヒスタドルートの組合とイスラエルの労働者は非常に大きな重要な一歩を踏み出した。もうたくさんだ。停戦はもうずっと長いこと求められてきた。ネタニヤフ首相には、イスラエルの労働者の声に耳を傾け、いまだ拘束されている人質の家族の声に耳を傾け、国際社会の声に耳を傾け、合意に達するよう強く求める」と語気を強めた。


UNI、モロッコの郵便労働者に連帯

2024年7月19日、報道陣のインタビューに応じるスレイク・ヌルディン FNPL-UMT 書記長( 同労組Facebookより)

UNIアフリカ執行委員会は、モロッコの郵便労働者を支持し、モロッコ郵便グループに対し、7月に実施予定だった賃上げの履行を求める。

全職種を対象に月120ユーロの一般賃上げが約束されたのは、2024年4月、政府とモロッコ労働組合(その傘下にある全国郵便物流労組=FNPLを代表して)との間で結ばれた協約であった。

FNPLはまた、モロッコ郵便に対し、450人の下請け郵便労働者を復職させ、組合との協約を尊重するよう求めている。

ストライキにもかかわらず、モロッコ郵便は組合との誠実な関与を拒否している。FNPL-UMTは9月に抗議デモ行進を計画しており、進展が見られなければゼネストを実施する予定である。

UNIアフリカ執行委員会は8月22日に発表した声明の中で、8月19日にストライキを実施したモロッコ郵便グループとその子会社アルバリド銀行の労働者に対する全面的な支持と連帯を表明した。

キース・ジェイコブスUNIアフリカ地域書記長は、「UNI郵便・ロジスティクス部会のアフリカの労働者は、モロッコの郵便労働者を支持している。モロッコ郵便に対し、組合と関わり、合意された賃上げを尊重し、450 人の下請け労働者を遅滞なく復職させるよう求める。我々は、争議が解決するまでモロッコの加盟組織を支援し続ける」と連帯の意を表した。


バングラデシュ情勢に関するUNI声明

UNIはバングラデシュで展開されている状況について警戒と懸念を強め注視している。我々は加盟組織と連絡を取り合い、労働者と家族の安全と幸せを最優先事項としている。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は「変革を求める人々の正当な声に対する前政権の残忍な対応を非難する」とし、「何百人ものデモ参加者が暴力によって死亡したことについて、その責任者が責任を問われることを求める。遺族に正義の裁きが下るよう、殺害に対する完全かつ独立した調査が行われなければならない」と語気を強める。

国際的な人権・労働基準に基づき、バングラデシュ国民の市民的自由を十分に尊重した上で、平和的デモ参加者の保護と安全が保証されなければならない。

アルケ・べシガーUNI副書記長は、「使用者は労働者に対する責任を果たす必要がある。 給与が支払われ、職場への往復という現実的な問題を含め、労働者の健康と安全が守られなければならない」とコメントし、「今は非常に憂慮すべき時だが、労働者の権利が守られ、労働組合が尊重される未来のバングラデシュには希望がある。我々は引き続き加盟組織に支援・連帯し、バングラデシュの平和で民主的な、より良い未来を築くための取組みにおいて、加盟組織と協力していく」と述べた。

UNIは、バングラデシュで新政府を樹立する人々に対し、労働組合との積極的な関与を求める。必要な改革と再建のプロセスにおいて、労働組合の声は極めて重要である。


ITUC グローバル権利指数:攻撃に晒される民主的価値と労働者の権利

2024年6月に発表されたITUCのグローバル権利指数は、民主的価値と基本的権利が国際レベルで崩壊しつつあることに、緊急の警鐘を鳴らしている。

この報告書は、ILO条約や法理論から抽出された労働者の権利尊重に関する97の指標リストに対して、151か国をランク付けしている。今年版は、労働組合を組織する権利や団体交渉を行う権利など、民主主義の本質を支える基本的権利について、政府や企業が踏みにじろうとする動きが強まっていることを示している。

ルーク・トライアングルITUC書記長は、「この11年間、この指数は世界のあらゆる地域で労働者の権利が急速に低下していることを明らかにしてきた。労働者は民主主義の心臓部であり、労働者が声をあげる権利は、民主主義制度の健全性と持続可能性にとって極めて重要である。労働者の権利が侵害されれば、民主主義そのものが攻撃されているということだ。民主主義、労働組合、労働者の権利は一体であり、どれか一つでも欠けたら、他方は成立しない」と危機感を表明した。

主な調査結果は以下の通り:
●言論および集会の自由は43%の国で制限されている。
●74%の国が労働組合の登録を妨げている。
●74か国で労働者が拘束・逮捕された。
●ストライキ権は87%の国で侵害された。
●75%の国で労働者は労働組合を結成したり、加入したりする権利を否定された。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「この新しいグローバル権利指数は、労働者の権利尊重に関して、我々が前進しているのではなく、むしろ逆であることを示している。これらの権利はますます損なわれ、完全に見捨てられてすらいる。あまりにも多くの国が、団結権について口先だけ甘いことを言っているが、権利を守るために何も実行していない。労働者が直面する問題は、常態化した組合潰しから暴力、さらには労働組合員の殺害まで多岐にわたる。これは世界的な恥辱であり、企業の自主的な社会的責任プログラムやチャリティが意味をなさないことを示している。グローバルなルールが必要なのだ」と語気を強めた。


UNI調査:インドのアマゾン労働者、職場での厳しいプレッシャーと危険、低賃金を訴える

UNIが実施した新たな調査によると、インドのアマゾンの倉庫・配送労働者は、厳しいプレッシャーと危険な状況に耐えながら、不十分な賃金で必死に生活している。UNIがアマゾン・インド労働者協会(AIWA)と共同で発表したこの報告書は、初めてインドのアマゾン従業員の労働条件を調査したもので、1,838人から回答を得た。

この調査は、2024年6月のニューデリー周辺での熱波の中、アマゾンの職場において危険な状況が広く報告されたことを受けて行われた。
クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「インドの労働者は、世界中のアマゾン従業員の経験を反映した厄介な現実に直面している」と述べ、「インドやその他の地域でアマゾンの労働条件を改善する上で、労働者が強力な組合を必要としていることは明らかだ」と指摘する。

調査で明らかになった主な点
• 厳しいプレッシャー: 倉庫作業員の5人中4人が、アマゾンが設定した目標を達成するのは難しい、もしくは非常に難しいと回答。
• 安全性の問題: 倉庫作業員とドライバーのうちアマゾンの労働環境が安全だと回答したのはわずか21.3%である。
• 不十分な休憩時間:倉庫作業員の86.3%、ドライバーの28.0%が、会社はトイレに行くのに十分な時間を与えてくれないと回答。
• 怪我: 調査対象となった配送ドライバーの5人に1人が、仕事中に怪我をしたと報告している。

また報告書は、労働災害に対するアマゾンの不適切な対応を強調している。仕事中に怪我をした後、何の援助も受けられなかったという経験を語る労働者もいれば、仕事のプレッシャーが厳しい中で、休暇の取得を拒否されたことによる健康上の問題を語る労働者もいた。
ある配送ドライバーは「事故に遭っても、誰も助けてくれなかった。全財産を使い果たしてしまった」と語り、ある倉庫労働者は、「仕事のプレッシャーが高いため、健康上の問題が生じても、休暇を取ることさえ許されない」と付言した。

この調査は、UNIが2023年に、米国、英国、ドイツなど8カ国で実施した同様の調査に続くものであり、その調査でも同社における厳しいプレッシャーと有害な労働条件が報告されている。
インドの調査結果は、非人間的な生産性要求、不十分な安全対策、不十分な報酬について、世界中の労働者が鳴らす警鐘と呼応するものである。
UNIの委託を受け、Jarrow Insightsが2024年2月2日から3月22日までの50日間にわたり実施したこの調査は、インドのアマゾンの労働者を代表するサンプルを確保するため、実地調査とデジタル調査の両方の方法を用いた。

UNIは、サービス産業で働く150カ国を超える2,000万人以上の労働者を代表し、組織化、団体行動、団体交渉を通じて、世界中で労働者の権利と労働条件を向上させるために活動している。

アマゾン・インド労働者協会(AIWA)は、インドのアマゾン倉庫労働者の権利を擁護し、集団化、労働者の権利、労働安全衛生、労働者教育に力を入れている。


縮小する郵便サービスに関するグローバルな懸念

郵便規制の大幅な変更とデジタル・コミュニケーションの台頭に直面する中、ユニバーサル・サービス義務(USO)として知られる、どこに住んでいても質の高い郵便サービスを手ごろな価格で受けられる権利が脅かされている。

2024年5月にスイス・ニヨンでUNIが開催したイベントでは、USOの将来に関して、労働組合、政策決定者、郵便サービスの主要関係者が一堂に会した。この会合では、縮小していくユニバーサル郵便サービスを守り、急速に進展する状況の中でその持続可能性を確保することが喫緊の課題であることが強調された。

規制の課題と法制面の動き
2023年12月、デンマークは長年続いたUSOを廃止する最初の国となった。この決定は国際的な郵便システムの中で重要な議論を巻き起こし、郵便法改革へのバランスの取れたアプローチを緊急に求める声が高まった。

一方、新たな欧州郵便サービス指令(PSD)の提案と郵便サービス提供のための最低基準は、広範囲に影響を及ぼすものであり、2021年以降、激しい議論が繰り広げられている。

アルケ・ベシガーUNI副書記長が司会を務めたパネル討議では、欧州委員会の域内市場・産業・起業家・小規模企業総局(DG GROW)のミレーテ・クラウゼン投資担当部長の見解が紹介された。同氏は、同指令の改正に関する欧州委員会の決定に向けて現在進めている調査について報告した。

ジャン=ポール・フォースヴィルUPU郵便事業評議会議長(フランスのラポスト・グループ欧州・国際担当局長)は、郵便事業指令と全体的な規制枠組みを改正する必要性について発言した。

ポルトガルのANACOMで欧州連合担当局長を務め、ERGPの規制枠組み作業部会の共同議長を務めるリタ・フィリペ・シルバ氏は、ERGPの観点からPSDを改定する必要性、特にUSOの定義を改定し、小包に関するUSOの適用範囲を見直す必要性に焦点を当てた。また、新たな規制の枠組みは、小包配達という隣接市場を考慮すべきであり、郵便市場と隣接市場間の公平な競争条件を運用する必要性を強調した。

UPU諮問委員会のウォルター・トレゼック氏は、USOに関する議論に郵便市場の多様なステークホルダーを参加させることの重要性について訴え、国際的なEコマースが急増する中、必要不可欠な郵便サービスの将来的なレジリエンスを確保する上で、UPUが果たす役割について強調した。

英国通信労組のデーブ・ウォード氏は、USOの再定義と利用者ニーズの適応に関して英国での動きを概説すると共に、ロイヤル・メールとの交渉が続く中での組合の優先事項を表明した。

グローバルな視点
会議ではまた、USOの重要性について、さまざまな地域からの多様な視点が紹介された。ドイツから出席したウヴェ・ケプケ氏(ver.di)とアンドレ・マイヤー・セバスチャン氏(BNetzA)は、現在進められているドイツの郵便法改正と、小包配送の下請けに対する規制について議論した。

UPUのポール・シュールル氏は、 グローバルに郵便サービスの持続可能性を確保するための統合郵便開発計画(IPDP)の役割について強調した。セネガルのイブラヒマ・サールSNTPT書記長は、アフリカにおける郵便サービスがアクセシビリティとコミュニケーションの権利にとって極めて重要な役割を担っていると報告した。

アジア太平洋郵便連合(APPU)のユー・イェン氏は、アジア太平洋地域の経済的レジリエンスにとって郵便サービスが不可欠な役割を果たすことを強調し、 APPUのサンディープKP氏は、新たなテクノロジーが郵便の雇用とサービスのレジリエンスに与える影響について発言した。

チリのコレオスから出席したイグナシオ・リベルマン・ヤコニ氏は、同国の郵便サービスを維持するために必要な課題と適応について発言した。デンマークの3Fから出席したゼヴァド・ラミク氏は、同国でUSOが廃止されたことが及ぼしている郵便労働者への影響について洞察を示した。また、

ディミトリス・セオドラキスUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長代行は、「郵便労働者と郵便労組は、USOに関する議論に参加しなければならない。我々は共に、郵便サービスが社会における本質的な役割を果たし続け、世界中の通信と商業におけるライフラインを提供し続けていけるようにしていこう」と締めくくった。


「私たちの国は売り物ではない」UNI、アルゼンチンの5月9日ゼネストを支援

アルゼンチンのUNI加盟組織が、アルゼンチン労働総同盟(CGT)が呼びかける2024年5月9日の全国ゼネストに参加する。多数のスト参加者が、緊急の賃上げ、あらゆる労働者のための自由な労働組合、国営企業の民営化反対を求めて結集する。

今回のストライキは、ハビエル・ミレイ政権が労働組合に加入する権利や団結権といった労働者の権利に対する攻撃を開始したことに対する反撃だ。アルゼンチンの労働組合は、これらの権利は国の歴史を通じて民主主義の礎となっていると指摘している。

ストライキは世界中で支持を集めている。2024年5月上旬にUNI世界運営委員会は、全会一致でゼネストへの連帯と支持を表明し、同政権について「何百万人もの人々を飢餓と日々の悲惨に導く、最も弱い立場にある人々の権利を攻撃することだけに集中している」と批判し、「組織化された労働者とその労働組合は、他の多くの市民社会組織と連携し、ミレイ政権の破壊計画に対する抵抗の先頭に立っている。 代替案が可能であることを示す法的・政治的行動をとるとともに、持続的かつ献身的な組合行動をとっている」と続けた。

ヘクター・デールUNI米州会長(CGT書記長)は、「CGTが呼びかけたゼネストは、社会正義もなく、労働組合も団体協約もない不平等モデルへの歴史的変化を強化しようとする政府の試みに対する強力な対抗措置だ」と訴えた。

政権初期に、同大統領は国家解体を目的とした300もの改革を、必要性・緊急性の法令によって押し付けようとした。この一連の改革は、経済を無差別に開放し、国の社会保護の法的構造を変えようとするものだった。労働運動は、まず法廷で、次に街頭で、この法令の労働に関わる章を廃止することに成功した。

2023年12月の政権発足以来、ミレイ政権は言論の自由を制限する明確な政策をとっており、ソーシャルネットワークや関連メディアを利用して、自らの行動に対する批判を締め上げている。

UNIと加盟組織は、公共メディアを擁護するキャンペーンを開始した。アルゼンチン議会が、可決されれば政府が公共メディア組織に対して措置を講じることを許可する法律を検討し始めたからである。

UNIはアルゼンチンの労働運動と全面的に連帯し、世界中の多くの労働組合の模範となっている労働組合主義を擁護する。


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