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UNI世界女性委員会

2009年4月28~29日、UNI本部において表記会議が開催され、デニス・マクガイヤーUNI世界女性委員会議長をはじめとする19名の委員とオブザーバー5名、ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長、ラクェル・モーラ補佐、アジア太平洋地域から、テレーズ・ブライアント世界女性委員会副議長(オーストラリア)、アンジャリ・ベデカーUNI-Apro女性委員会議長(インド)、本田小枝子世界女性委員(日本JSD)、小川陽子UNI-Apro女性活動担当部長が参加した。
マクガイヤー新議長は4地域の議長とUNI本部の局長が新しくなった新委員会の開催に際し、2008年10月のUNI-Apro女性委員会会議出席の体験に触れ、共に活動すればいろいろな課題を動かすことができると述べ、生き生きとしたUNI女性のネットワークを作っていきたいと語った。

ジェニングスUNI書記長は、新議長・局長のチームでの今後の活動を期待し、次のように述べた。「新しいロゴを決めたが、Nの中には女性がいる。UNIは成長に焦点を当て、UNIのメッセージを伝えて変化を起こしていく。UNIの8人の政策担当者は全員女性で、UNI内のジェンダー・バランスは良好だと考えている。組織化と教育を合体して束ねる組織局長にはアドリアナ・ローゼンツヴァイクが就任の予定で、100万スイスフランの組織化ファンドを作る。UNIはメッセージ性、働く人、仕事のアプローチに焦点を当てた客観的目標志向的方向をめざしていきたい。」
本委員会の特記事項としては、将来的にUNIの意思決定機関における女性の割合を40%にすることをめざして、当面の措置として2010年長崎UNI世界大会にUNI世界執行委員会の構成を変更する規約改正の動議を提出することを決定。その内容は世界執行委員選出各エリアから女性代表1名を選出するというもので、これにより世界執行委員は20名の増加となる。
更に、第3回UNI世界女性大会のテーマを「Women Breaking Through Together」とすることに合意し、大会の構成、基調講演候補者を確認した。

また、6月に退任予定の本田委員の、これまでのジェンダー平等推進及び国際労働運動への貢献に対し、感謝の言葉と花束が贈られた。
翌30日には、長崎女性大会作業部会が開催された。


第10回UNI-LCJ年次総会

2009年2月18日、第10回UNI-LCJ年次総会が開催され、桜田JSD会長が議長を務めた。活動報告では、日本で初めての髙島屋グローバル協定調印を中心に、海外活動の成果などが報告され、活動計画では、いよいよ100万人達成へ最後の年との認識で、諸課題に取組むことが決定された。UNI-LCJは、今年985,200人を達成し、第3回UNI世界大会(2010年、長崎)に向けて着実に歩を前に進めている。総会は、ステートメントを採択、経済危機に対し闘う決意を固めた。
また、特別講演として髙島屋労組の村田委員長、小熊執行委員が、DVDによる上演を含め、「髙島屋グローバル協定」について説明した。総会に引き続き、レセプションが開催され、クリストファー・ウンUNI-Apro地域書記長も参加、「ASEANにおけるUNIの前進」を報告、その後参加者との懇親を深めた。


第11回UNI-Apro執行委員会

2009年3月29~30日、シンガポールで標記会議が開催された。
デブリュン会長は開会挨拶で、シンガポール商業労組(SMMWU)50周年に祝意を表し、執行委員会参加者が海外ゲストとして、首相以下シンガポールの主な閣僚も出席した歴史的なイベントに立ち会うことができたことを喜んだ。また、2月にオーストラリアで発生した山火事被害に触れ、世界中から届いた見舞いの言葉や、ジェニングス書記長及び日本加盟協からの寄付に対し、オーストラリアの労働組合と地域社会を代表して感謝した。
UNI-Apro活動報告の中でウン地域書記長は、インドネシアにおいて「組合は会社にとっての障害ではなくパートナーになりたい」というコンセプトで、ヒーロースーパーマーケットに労使パートナーシップ文化を作るのに成功し、これがインドネシア小売業全体に影響を及ぼすことができ、UNI-Aproの評価が高まったことや、2008年10月マニラにおける移民労働者会議に他のGUFと連携して参加した経験を報告した。
ジェニングスUNI書記長は、「ブレイキングスルー-パワーを構築する」と題するプレゼンを行った。オーストラリアの組合改革を手助けした経験のあるポール・ゴーター氏に依頼し、本部及び地域スタッフ一人一人との面接を経て、「組織の目的は何か、パワーをどう構築するか、地域、部会レベルでどうパワーをつけるか」を話し合った結果、整合性に欠けていることがわかった。今後、組織の目的を達成するために、プロセスを見直し、整合性を持ったビジョン、戦略企画・実施のできる体制を作っていく。シカゴで「UNIグローバルユニオン」となった。2009年3月、人間を表すロゴに変更し、ウェブサイトも大幅に変更した。本部スタッフ・局長、アフリカ及び米州地域書記長人事も変更した。しかし、規約を変更するわけではない、と強調した。
加藤UNI-Apro副会長や、落合UNI-Apro副会長は、UNI本部の機能、権限、役割が地域組織にどう関わるか、本部と地域のスタッフや資金配分についての説明を求め、組織化は国や地域、現場の実情を無視してはできない点を強調した。
ジェニングス書記長は、執行委員会2日目にはG20に労働組合も参加し、世界金融危機の教訓と対策・要求を各国首脳に訴えるロビー活動を行うため、ロンドンへ向かった。
この他、鈴木ITUC-AP書記長から、ITUC-APの重点活動についてプレゼンがあり、UNI-Apro執行委員会メンバーと意見交換を行った。


新しいUNIロゴへ

3月2日、UNIのロゴ・ホームページが新しくなりました。多くの情報を分かりやすくまとめ、組合や労働者・経済問題の動画閲覧・新しいウェブツールからの情報入手・ニュース配信・会議の予定組み・発行物閲覧が出来ます。
サイトのメインは、UNIのニュースと活動報告です。
サイトは全く新しく生まれ変わりました。サイト内のナビゲートやサーチは、英語・スペイン語・フランス語・スウェーデン語・ドイツ語などの多言語で簡単に行えます。更に、アラビア語圏・インド・日本・ロシア独立国家共同体向けのサイトもあります。


女性の力をステップアップ!-UNI-Apro女性委員会 小川陽子新担当部長に聞く

ジェンダー平等を求めて闘う女性労働者にとって、昨今の経済のグローバル化、経済・金融危機は大きなインパクト
アジア太平洋地域は、特に女性労働者にとって組合活動への参加にいまだ多くの障壁がある地域の一つと言えます。社会的、文化的、伝統的障壁によって女性の参加が阻まれ、結果、女性労働者の声が反映されにくい男性中心の組合になっているのが現状です。また、アジア太平洋地域には中国及びインドという世界の2大市場が存在し、成長の中心地であると同時に、質の高い安価な商品を生み出す源にもなっています。従って、先進国、途上国に関わらず利益のみを追求する多国籍企業が押し寄せ、生産コストを抑え安価な労働力を搾取するようになっており、グローバル化の勢いに便乗したいと願う政府もこれを後押ししています。こうした動きは労働者にかつてない悪影響を及ぼしています。底辺への競争によって貧富の格差は広がり、特に貧困の女性化が進行しています。多くの国で女性が、労働市場、特にスキルを必要としないサービス産業に参入するにつれて、男女格差、男女不平等が広がっています。
女性への差別や不平等の原因は何千年も前から社会的に継承されてきた規範や慣行によるもので、歴史的にも文化的にも深く根ざしており、女性に対する見方や女性自身の考えを変えるのは容易ではありません。特に貧しく識字率の低い国においてはとりわけ、この傾向が顕著に見られます。概して、女性の権利や女性の問題について、女性労働者自身も、女性組合員も組合役員も余り関心を持ってきませんでした。女性が無関心である背景には、一家の稼ぎ手であり主婦でもあるという二重の負担を負わなければならない経済的・文化的理由も存在します。そこで、余暇を仕事や家庭以外のボランテイィアや組合活動に当てる余裕はないのです。また、そうしたことをしたいと思っても、男性(夫や父親)の許可を得なければいけないという状況も、積極的な組合参加を阻害する一因となっています。

女性のエンパワーメント
UNI及びUNI-Aproはその結成当初から、女性及び青年労働者にも組合活動にもっと積極的に参画してもらうこと、意見がきちんと反映されるよう意思決定プロセスに関わることを目標に、主に女性・青年の教育活動とリーダー育成に力を入れてきました。アジア太平洋地域においては、日本のように自由で独立した民主的な労働組合活動を行うことすらできない国や、反組合的な態度の使用者が少なくありません。そのような状況下にあって、また経済がグローバル化し、企業も労働者も国を超えて移動する現在、女性と青年の組織化・エンパワーメント、組合活動への積極的な参画とそれによる組合自体の活性化は、労働運動の弱体化に歯止めをかけるのみならず、新しい時代に組合が存続するためにますます重要になっています。
UNI-Apro女性委員会は、昨年の委員会で、退任した宮本尚子議長(NTT労組)の後任に、インド・ステート銀行労組ムンバイ地本委員長を務めるアンジャリ・ベデカーさんを新議長として承認しました。アンジャリ議長は、UNI-Aproがインド国内及び南アジア地域で実施した様々な組合研修に参加し、女性リーダーとして後輩の女性メンバーを勇気付け、女性労働者のネットワークを拡大し、ステート銀行労組初の重職に選ばれた、まさに草の根から男性中心の組合のトップに就いた方です。彼女とは、昨年、インドの郵便労組女性セミナーに講師として共に参加しましたが、組合活動に積極的でない理由を分析した時に参加者が述べた「組合から情報が届かない」とか「組合は男性だけで運営されている」という文句に対し、「女性労働者に組合への関心を深めてもらうには、同じ悩みを共有する女性自身が話しかける(オルグする)方がよい」、「良い組合リーダーとは、人の話を聴くことができる人」だと、労働者どうし有効なコミュニケーションをはかり、仲間の女性メンバーを増やしていくにはどうしたらよいかを、わかりやすい言葉で自らの経験から説明し、最後には郵便労組の女性参加者から「産業を超えて女性どうし結束を高めていこう」という力強い意見が多く出されました。

日本の女性メンバーの皆さんへ-ブレイキングスルー@長崎!
国を超えても同じことが言えると思います。UNI-Apro女性委員会における活動とは、共通の問題を抱える女性が各国の経験から学び、互いにサポートしていくことに他なりません。日本の労働組合が日々奮闘している女性、若年労働者や非正規労働者の組織化をはじめ、男女間格差の是正、均等待遇要求、育児支援政策、ワークライフバランス達成に向けた取組みなど多面的な経験は、他の国でも非常に参考になります。北欧やオーストラリアなどのように、男性も育児や家事に参加するという文化・習慣や、シンガポールのような国を挙げてのワークライフ・ハーモニー・プログラムなどは、私たちにも参考になるでしょう。最近結婚した、シンガポール人と韓国人の若い夫婦が、それぞれの母国で暮らさず、オーストラリアでの生活を選択するに至った理由を、「シンガポールや韓国では、仕事と生活を両立したライフスタイルが不可能だから」と言っていました。皆さんは、どう思われますか?
さて、2010年には長崎で世界中のUNI女性メンバーが結集する、第3回UNI世界女性大会が世界大会前段に開かれます。世界大会のメインテーマは「ブレイキングスルー」。女性大会のテーマはこれを、「ガラスの天井」を打破する、「階級の壁」を打破する、「家父長制」を打破する、というように各国の状況に照らして解釈し、女性をもっと組合活動へ参画させ、労働組合においてジェンダー平等を達成し、女性組合員がパワーを得るための行動計画を立てることになっています。
日本のUNI-Apro女性委員会メンバーは、既に世界大会・女性大会の準備に積極的に関わっています。女性メンバーからは、海外参加者に日本の労働運動の到達点、特に男女共同参画社会とワークライフバランスの達成に向けた取組みの成果を示すことに加え、長崎の街や歴史・文化を知ってもらったり、ローカルな職場に案内するなどして地元との交流を図ったりするための、様々なアイデアが出され、実施に向けて検討を重ねています。世界の女性からも、「折り紙などの日本文化を象徴するような装飾」や、「開会式には日本女子サッカーチームに来てほしい」とか、国際労働運動の象徴である“平和とパンと薔薇”を日本流になぞって、「“平和像、カステラ、菊”を記念品にしてはどうか」などの要望も出されており、日本開催への期待も大きくなっています。アジア太平洋地域の女性活動をリードし、長崎で「日本の女性はスゴイ!」と言われるよう、STEP UPしていきましょう。

小川陽子-津田塾大学卒業後、日野自動車勤務を経て、1997年よりUNI創設パートナーのひとつPTTI東京事務所に入職。2000年のUNI統合後は、UNI-Apro女性・青年活動コーディネーターとしてアリス・チャン同部長を補佐、2009年1月からUNI-Apro女性委員会担当部長に就任。


UNI-LCJ/UNIフィリピン加盟協ユースワークショップ(2008年10月3~5日、フィリピン・マニラ)

2010年のUNI世界大会長崎開催に向けたUNI-LCJアクションプランに掲げられた目標の中に、「国際労働運動の一般組合員への普及」と「大会成功を支えるボランティアの育成」がある。その目標達成のため2006年より年2回ユース英語セミナーを継続開催しているが、5回を終了した時点で中間フォローアップの意味で、毎回講師派遣に協力してもらっているフィリピン加盟協青年・女性委員会とのユースワークショップを開催した。その目的は、
1.UNI-LCJユース代表団としてのチームワーク作り
2.フィリピン加盟協ユース及びUNI-LCJユースとのネットワーク作り
3.英語によるコミュニケーション力のステップアップ
4.異なる業種、文化を持つ人たちを理解し、共通の目標を達成する
である。
日本からの参加者は、英語セミナーやUNI-LJC郵便テレコム部会国際労働学校など、UNI-AproとUNI-LCJが共催する若手訓練セミナーの参加者が中心である。昨年のモンゴル派遣のユース代表団と同様、女性が半数を占めた。

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団長        サービス・流通連合(クレディセゾン労組中央執行委員)   牧田真由美
アドバイザー  損保労連中央執行委員長   石川 耕治
メンバー     KDDI労組 企画部長   後藤 一宏
メンバー     UIゼンセン同盟(ファッション労連事務局次長)   大田 光晴
メンバー     JP労組九州地本宮崎中央支部宮崎県連協女性フォーラム   長倉 史
メンバー     JP労組九州地本福岡かんぽサービスセンター支部   里 永
事務局      UNI-Apro青年・女性コーディネータ/UNI-LCJ   小川 陽子

フィリピン側は、銀行労組、郵便労組、テレコム労組、AFWなど、青年委員会から12人、女性委員会から8人の計20人が出席した。

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事前レクチャー
日本人は東京、大阪、九州からの参加で、マニラに到着して初めて全員が顔を合わせることになった。そこで自己紹介後、セミナー主旨やプログラム進行、各自の役割分担などを確認し、ILO東南アジア・太平洋小地域事務所(マニラ)の石橋通宏・労働活動局シニアスペシャリストから、フィリピンの社会・政治・経済全般から専門の労働分野の事情まで幅広くレクチャーを受けた。

ワークショップ第1日目(10月3日)
開会式ではまず、UNI-PLCのジュン・ウマリ事務局長が、「フィリピン加盟協(UNI-PLC)は日本加盟協(UNI-LCJ)から常日頃ご支援をいただいているが、日本で実施されている英語セミナーへの講師派遣というかたちで日本のユースの英語力アップにささやかながら貢献できることを光栄に感じている。今回、英語セミナーの参加者が英語学習の成果を発揮するため、マニラで合同ワークショップを開催することになり、皆さんを心から歓迎する。」と挨拶した。
続いて、フィリピン加盟協青年委員会のレイナー・クルス議長(第1回UNI-LCJユース英語セミナー講師)から、「青年活動は楽しく学ぶことが大切。日本とフィリピン両国の友好を更に深め、たくさんの友達を作り、互いの経験を共有していこう。」と挨拶があった。
UNI-LCJユース代表団を代表して、牧田団長(JSD)は、「各国で青年労働者の組合離れや無関心さという共通の問題を抱えているが、お互いの良い経験を共有し学びたい。過去5回のUNI-LCJユース英語セミナー参加者総数は130人を超えた。フィリピンからは毎回講師をお招きしており、今回講師や活発な青年・女性委員会の皆さんと会えることを楽しみにしている。特に、パヤタスにおけるボランティア活動に参加する機会があるので、見、聞き、感じたことを仲間に伝えたい」と抱負を述べた。

基調講演「ILO-国際労働基準の促進と労働組合の青年・女性組合員の役割」
ILOの石橋氏から、ILOは第一次世界大戦後、社会正義の促進により平和を実現するために創設された国連の専門機関であること、国連組織において唯一三者構成主義を持つことが解説された。180を超えるILO条約の批准数は、フィリピンより日本の方が若干多いが、8つの中核的労働基準についてはフィリピンが全て批准しているのに対し、日本は105号と111号が未批准である理由が説明された。米国はわずか7条約しか批准していない点も参加者には興味深く感じられた。参加者からは「ILOには組合に入っていなくても個人として提訴できるのか」、「フィリピンのようにたくさんのナショナルセンターがある場合は、どれがフィリピン労働界を代表するのか」など質問が出された。石橋氏は、「三者構成主義のメリットを組合は最大限活用すべきだ。組合は条約作りから、各国政府による批准、批准後の実施の監視に至るまであらゆるプロセスに積極的に関わるべきだ。よくILOの職員である私にこうしてほしいとの要望が出されるが、ILOの仕組みの中では皆さん労働組合が主体とならなければならない。」と強調した。最後に、青年や女性は自分たちの問題をよく認識しているので、組合(及び役員)がこうした問題に適切に対応しているかを常に監視し問題提起する絶好の立場にあると述べ、組合における役割の発揮を奨励した。

「UNI-Aproの青年活動、長崎大会に向けたUNI-LCJの青年活動」
小川UNI-Apro青年・女性コーディネータは、UNI-Aproの青年活動(主に青年の組織化、教育訓練、キャンペーン、社会貢献活動など)を紹介し、特に日本における青年活動の一例として、長崎大会に向けた若手ボランティア育成のためのユース英語セミナーをはじめ、モンゴルやフィリピンにおける交流プログラムや、ユースネットワーク維持のEメールグループやブログによる情報交換を挙げたUNI-Aproではユース対象の訓練コースは随時開催されており、積極的な参加が期待されている。

セッション1「組合のユース活動と社会貢献」
UNI-PLC及びUNI-LCJ(UIゼンセン同盟、JSD、JP労組)がそれぞれ、ユース活動について報告し、意見交換を行った。


UNI-LCJ/UNIフィリピン加盟協ユースワークショップ、課外活動

課外活動-パヤタス地区児童給食ボランティアの体験(10月5日)
ケソン市にあるパヤタス地区に住む貧困家族の、栄養不良の子供たちを対象とした給食ボランティアについては、日本で開催される英語セミナーで毎回、ビデオや写真で報告を受けているが、今回実際に現場を視察した。UNI-PLC青年委員会が、地元のボランティア団体と協力して、給食ボランティアを支えている。
10時頃パヤタス地区に到着し、まず「プロミスランド」と呼ばれるゴミ捨て場に向かった。その道中は決して衛生的とは言い難いが、多くの人々が生活している。ゴミ捨て場には近寄れないが、ゴミ捨て場の近くにも集落ができており、ゴミを積んだトラックが入ってくると、すぐに子供を含む貧しい人々が廃棄されたゴミの中から換金できるものを探し始める。
コミュニティセンターでは、11時から60人の子供たちがお祈りをした後で、給食を手渡される。子供たちは取り合いをすることもなく、おとなしく順番に並んで受け取る。UNI-LCJ代表団は、折り鶴やあやとりを教えるなどして、子供たちと交流した。その60人は一定基準に基づき選ばれた子供たちで、6ヶ月継続して給食を受け、改善がみられると、また別の子供が対象になる。中にはかなり遠くから歩いてくる子供もいれば、わずかな食糧を持ち帰り家族といっしょに食べる子供もいるという。
牧田団長は、UNI-LCJを代表して、寄付金をボランティアに手渡した。

UNI-LCJ代表団はこの他、郵便局・集配センターや、巨大ショッピングモール、イントラムロスなどを視察した。

今回のワークショップの日本人参加者は事前に顔をあわせる機会はなかったが、約一ヶ月にわたり、英語のEメールを交換し続けたり、紙芝居の役割を練習するなどして、チーム力の醸成を図った。また、英語セミナーのフォローアップという位置づけで、自分の発表は全て英語で行い、フィリピン側の報告やグループ討論も部分的に通訳を入れて乗り切った。フィリピン人参加者からは、3日間で相当英語力がアップしたとの評価を受けた。


UNI-LCJ/UNIフィリピン加盟協ユースワークショップ、感想(2008年3~5日、フィリピン・マニラ)

後藤KDDI労組企画部長

大田ファッション労連事務局次長(UIゼンセン同盟)

JP労組長倉さん(左)と里さん(右)

UNI-LCJ/UNIフィリピン加盟協ユースワークショップ参加者感想

サービス・流通連合(クレディセゾン労組中央執行委員) 牧田真由美
今回、UNI-LCJユース代表団の団長として参加させていただきました。出発前から、団長という責務を果たすことができるのか、緊張と不安でいっぱいでしたが、UNI-LCJの小川さんをはじめ、各組織から集まった日本人メンバーの皆さんのご協力により、無事に大役を果たすことができました。本当にありがとうございました。3日間という短い期間でしたが、貴重な体験ができ、また、様々な知識を得ることができ、世界観が広がったように感じています。
特に、ILOの石橋氏から事前にレクチャーしていただいたフィリピンの社会、経済、政治状況や労働環境等については、非常に興味深く、フィリピンの抱える事情について今まで認識していなかった内情まで、とてもよく理解できました。また、仮にも組合役員を務めている身として、国際労働運動に対する認識が薄かったと反省しました。石橋氏からのレクチャーにより、翌日からのセミナーでのフィリピンユースの活動報告やグループディスカッション等が非常に有意義なものになったのは言うまでもありません。
フィリピンが抱えている国情を考えると、組合が出来ることにも限界があるのではないか・・・と思いました。しかし、UNI-PLCのメンバーは、みんな、真剣に考え、そして今自分たちにできることを主体的に取組んでおり、活動に対する強い意志が感じられました。PLCのユース活動報告では、パヤタス地区への給食支援といった社会貢献活動を始め、教育活動、ユースの組織化に向けた活動についての報告を受け、単組の枠を超えた広い視点での取組みには学ぶべき点が多くありました。また、3日目には実際にパヤタス地区へ行き、集落の様子やゴミ捨て場近くを視察、子ども達への給食ボランティアも経験しました。給食を手渡したこどもの笑顔を見ると、何とも言えない気持ちでいっぱいになりました。しかし、決して恵まれているとは言えない環境でも、人々には悲観さは感じられず、笑顔もあり、日々精一杯生きている状況が伝わってきました。フィリピンの格差は、今日本で言われる格差社会とは違った、根深いものです。PLCのメンバー同様、できることを実行して行きたいと思いました。ここでの体験は忘れることなく、日本の多くの人に伝えていきたいです。
今回のセミナーは、ユース英語セミナーのフォローアップとして開催されたが、英語力の向上はもちろん、フィリピンユース&女性委員会のメンバーとの交流が図られ、お互いの文化、組合活動など幅広い情報を共有することができました。このセミナーで得た経験を活かし、実践することが、互いの国の労働組合を発展させることに繋がると信じ、これからの活動を推進していきたいと思います。
前回の英語セミナーから、英語力が全く向上しないまま(むしろ後退していたような・・・)参加することとなり、期間中はつたない英語+身振り手振りで何とかコミュニケーションを図りました。しかし、日本の状況や自分たちの活動について知ってもらうには、やはり自分の言葉で、きちんと伝えることが大切だと感じました。それには英語をマスターしなければ!と改めて認識させられました。忙しいとか、英語を使う機会があまりないとか、言い訳をする前に、継続して英語を勉強しようと心に決めて帰国しました。帰国後、約1週間が経過しましたが、今のところ英語の勉強は続けています。
継続は力なり! 2010年に向け、頑張りたいと思います。

損保労連 中央執行委員長 石川耕治
今回のフィリピンユースセミナーは、フィリピンの労働界で次の世代を担う若者と意思疎通ができる貴重な機会を提供したと思う。
なぜならば、日本のユースや女性がフィリピンのユースとじっくりと話し合うことは、双方に価値観の多様化と受容を促すからだ。そしてグループ論議といった実際の作業が、お互いの主張を誘導する。もちろん通訳なしで、英語だけで会話することもコミュニケーションの強化に一役買っている。
実際のところ、通常のセミナーでは、なかなか本音での論議になりにくい。
これまでも、フィリピンを訪問したことがある。しかし、当時、私は彼らには耳慣れない言葉であり、初めて聞く概念であるCSRの講師として訪問した。セミナーのセッションでは、たくさんの質問をいただいたが、それ以外でフィリピンの仲間に接する機会は限られていた。
しかし、今回は睡眠時間とホテルの個室にいる時間以外は、ずっと彼らと一緒だ。同じホテルに泊まり同じ食事をし、同じカラオケを歌い、同じダンスを踊る…実際は、踊らされるのだが。一緒に過ごす時間が多いと、必然的に、彼らの考え方がよく分かる。
もともと時間にはおおらかだが、主張もおおらかだ。自分の意見を強要することはない。ただし、質問を繰り返す中で、自己主張を反映させようとしているように感じた。
論議の中でも、生真面目で穏やかな性格が伝わってくる。
日本で聞くフィリピンのニュースは、洪水や地震などの「天災」だったり、スリや窃盗、邦人への傷害などの「事件」だったりするが、どちらかというとイメージは悪いだろう。
例えば、「貧しい国」、「街中がゴミだらけで不潔」、「犯罪が多くて治安が悪い」などである。
確かに、これらの一面もあるかもしれないが、彼らは9割以上がクリスチャンであり、キリスト教の教えに沿った堅実な生活を送っている人が多い。
今回のワークショップのテーマは、ILOのことであったり、貧困であったり、ワークライフバランスであったりと多岐にわたったが、多様な価値観や本音・本質に接することができたことが3日間のワークショップの最大の成果だと考える。彼らも日本についての認識が変わったのではないだろうか。
日本人も、歌とダンスはうまいと思われていれば、望むところなのだが。
いずれにしても、グローバル化が加速する中で、次を担う世代同士が国を超えて交流を深める必要性はますます高まる。この関係をさらに深めることが、UNIのネットワークの強化に繋がる。UNIのネットワークも改善する必要がある。
長崎世界大会に向けた取り組みの一環として踏まえる必要はあるが、本取り組みは、今後も将来的に継続するべきUNI-LCJの活動だと考える。

KDDI労組 企画部長 後藤一宏
2010年UNI長崎大会に向けたホスト国としてのホスピタリティ醸成を目的の一つとして開催してきた英語セミナーを中心とする各種取り組みへのフォローアップとしての今回のUNI-LCJ/PLCユースワークショップの開催は、大変有意義であったと感じています。
とりわけ英語力の向上に関しては、日常生活において英語を使う機会がない日本人にとって否応なく英語でコミュニケーションを取らざるを得ない状況に身を置くことで、必然的に英語力が養われたことは間違いありませんでした。一方で、思っていることを伝えるだけなら、身ぶり手ぶりで伝えることができるものの、来日する多くの外国人を相手にした場合のホスピタリティの提供や労組活動に関する意見交換を行うには、より一層の英語力の向上が必要であることも改めて痛感しました。
異文化への理解を図るという意味においても、今回のワークショップの開催は重要な意味を持ったのではないかと考えています。
ユース活動に関する両国からのレポートでは、単に活動内容を報告し合うだけではなく、それぞれの活動をユースの立場で推進する意義をどのように見出しているかについて意見交換を行うことができました。貧富の差が激しいフィリピンの社会構造にあって、労組活動に携わっているユースメンバーは富裕層に近い生活を送っていることは間違いありません。そのような彼らが、なお一層、ユースの組織力強化を謳い各種活動を重ねていることに対する率直な意見交換を行えたことは、彼らの活動を理解する上でも大変重要なことであったように思います。
ワーク・ライフ・バランスへの取り組みについての議論を持つこともできましたが、社会背景や宗教感の違いなどから、日本のワーク・ライフ・バランスを取り巻く状況(少子高齢化や長時間労働など)への理解が図り難かったのではないかと感じました。しかしながら、一つのテーマについて、両国の状況を紹介しながら意見交換したことはお互いの立場を理解し合うという意味においてはとても重要な取り組みであったと思います。言葉の壁があっても、テーマを設けて話し合いをすることは可能であり、そのような機会をもつことで本格的な国際交流が実現するのだと強く感じました。
フィリピンの国情についてもILOマニラ事務所の石橋さんから詳細なブリーフィングを受けました。率直に言って、混沌とした状況にあることは間違いないと認識しましたが、そのような中にありながらもUNI-PLCの多くの仲間が、労働組合を通じて社会の変革に携わっていることは、同じ地球人として応援していきたいと強く思います。
しかしながら、街に目を向けると路上で生活する家族や、日本で働きたいと渇望している若い女性たち、ゴミの山で暮らす人々、きれいな目を輝かせながら給食を受け取る子どもたち、ハイテク機器を駆使する人々、街を闊歩する韓国人や中国人の光景が厳然として存在しており、やはり混沌としている状況に変わりはありません。
今回のワークショップを通じ、日本人として労組活動を通じ何ができるのか、自国の労働環境に対する活動はもちろんのこと、とりわけ途上国におけるディーセントワークの実現を、日本の労働組合がどのように関わっていくべきかということを今後の労組活動における自らの命題の一つとして持つことができるきっかけになったように思います。
事前準備の段階から多岐にわたりサポートいただいたUNI-LCJの小川陽子さんへ心から感謝します。また、このような機会を設けていただいたUNI加盟組織の皆様へも感謝します。ありがとうございました。
2010年UNI長崎大会へ向けて、より一層の努力を続けて行きたいと思います。

UIゼンセン同盟(ファッション労連事務局次長) 大田光晴
2008.10.5(日)午前10:00、非常に蒸し暑く異様な臭いが鼻をつく。窓もドアもトイレもない家々の間を歩いている。地べたでたむろする大人の目、気のせいか子供達の目も我々を警戒しているようである。森の中の舗装されていない山道を少し歩くと、突然視界が開け、目の前にはなだらかな山が現れる。しかし、日本の山とは違い灰土色である。そう、この山は大量のゴミで造られている。ここはフィリピンの首都マニラから車で1時間ほどに位置するケソン市パヤタス地区、この巨大なゴミ捨て場とそのゴミ捨て場周辺に住む子供達に対する給食ボランティア活動を視察する為に、この地を訪れました。このときの正直な感想は「自分が今まで見た環境の中では最悪である、この国は一体何を考えているんだろう。」でありました。その答えはおぼろげながら現地の組合員との会話や、ワークショップを通じて自分なりに理解する事となりました。
2008.10.2(木)~10.5(木)の4日間、フィリピン・マニラにてUNI-LCJとUNIフィリピン加盟協青年・女性委員会とのユースワークショップが開催されました。私は日本からの参加者6名、事務局1名の一員としての参加となりました。2008.10.3(金)~4(土)は屋内においてフィリピンからの参加者(20名)と、国際労働基準、UNI-Aproの青年活動、長崎大会へ向けた活動やお互いの青年活動・ワークライフバランスについて、ほとんど英語によるディスカッションを行なう事となりました。準備不足のため英会話に自信のない私としては、非常に困難な時間ではありましたが、事前に配布いただいていた日本語版の資料と参加メンバー皆さんによる助けのおかげで何とか最後までついて行くことが出来ました。
今回の研修で一番印象に残ったのは、最終日に行なわれたパヤタス地区でのボランティア活動への参加でありました。現地にあるコミュニティーセンターへゴミ山の周辺で暮らす子供達が僅かな給食を受ける為に集まってくる、みんな静かに整列し、機械的、無表情に食事を受け取って行く姿を見ていると、この子供達は笑顔すら忘れてしまうような過酷な生活を強いられているのだなと痛感しました。給食の後、センターに残っている子供達に日本の童謡を披露したり、折り紙やあやとりを教えてあげると、子供達の顔に人懐っこい笑顔が帰って来ました。彼らは笑う事を忘れているのではないのだと少し安心すると同時に、現在のボランティア活動では根本的な解決は非常に困難であり、この子供達がいつも笑顔いっぱいで暮らせる社会の実現には抜本的な改革が必要であると思われました。
今回の研修を通じて、現在、フィリピンにおける貧富の差は想像以上に激しく、ほんの一握りの財閥のために政治・経済は動いているのだと確信しました。「国民はどうして怒らないのだろうか?」というのが素朴な疑問でありましたが、決して怒っていないのではなく、自分達に出来る範囲は限られていて、半ば諦めの雰囲気も感じられました。一方、フィリピンの仲間達の活動を見ていると、非常に頼もしくも感じました。
レベルは異なりますが、現在、日本もサラリーマンには暮らし辛い世の中になって来ています。我々も黙っているだけではなく行動を興し、極端な格差社会を打破し笑顔あふれる社会を目指さなければならない、そしてフィリピンで闘う仲間達へ国を変える勇気、労働組合の力を伝え、子供達に希望を持てる未来を創る事が、現実を知る我々の責任であると実感いたしました。
最後に、このような貴重な研修に参加する機会を与えていただいた、UNI-LCJ、UIゼンセン同盟、ファッション労連の皆様、そして参加メンバーの仲間に心から御礼申し上げます。
Thank you very much for your kind assistance for me especially for sis. Mayu ,sis. Fumi, sis. Hakka, sis. Yoko, bro. Hiro, bro. Koji and bro. Kazu. I’m looking forward to seeing all of you in someday !

JP労組 九州地本宮崎中央支部 宮崎県連協女性フォーラム 長倉史
今回のフィリピンセミナーには、ユースのみならず女性の活動に関わる方もおられ、大変有意義なセミナーでした。
特に女性活動の視点で気付いたこととして、女性がきちんと働ける条件を作り出すことが、その国の経済をしっかりさせる大事な要素の一つだということがありました。
日本とフィリピンの国の事情はあるにせよ、長期的な視点で雇用の確保について考えないと、何年か先には衰退の一途をたどるかもしれないこと。男性に比べて、子どもを持つということが働く上で障害になりやすいこと。
自分が実際子どもを持って働いているので、実感としてわかっているはずだったのに、フィリピンでもやはり同じで(増減の違いはあれど)、自分達女性が働くということの意味や意義を、改めて考えさせられました。産む産まないの選択をできる国にあっても、そうでない国にあっても、子どもを産むことが、社会で働くことの重荷になってはならないと思います。女性に限らず、男性が子育てをするにあたっても、同じではないでしょうか。
また、ユースについて、とても関心を持っていた活動がありました。日本でセミナーに参加したときに聞いていた、パヤタスの事です。その時、ごみの山で暮らしている人たちがいて、そこへのボランティアを行っている活動報告を見ました。実際に今回そこへ行くということで、なんとなく後ろ向きなイメージを持っていた私は、複雑な気持ちでした。
聞けば困っている人はたくさんいるとのこと、その一部を助けても焼け石に水なのではないか、一部だけ助けている事は自己満足ではないか、とずっと疑問に思っていました。イメージばかりが先行する中、行ってみると本当に手を差し伸べられるのはごく一部で、でもだからといって何もしないわけにはいかない、と言っていたフィリピンユースの人たちの言葉が、少しだけわかった気がしました。
宗教的なモチベーションの違いはあるかもしれませんが、できる事をできる範囲でやっていく姿を見ました。微力だけれど、無力ではないと痛烈に感じました。何をしなければならないか、何ができるか。組合活動にも通じてくる事だと思います。
今回のフィリピンセミナーは、漫然と組合活動をやっていた自分にとって、組合とは働く人にとって何ぞやという、自分への根本的な問いかけになりました。
たまたま私が組合活動を始めた時期が、UNIの世界大会の準備のそれと重なって、とても幸運だったと思います。英語が得意とは言いがたいですが、それを補って(勉強しなきゃ、という努力を含め)ほかの国内外を含めた組合の事を聞いたり知ったりできるのは、とても貴重な体験ではないでしょうか。
本当にユースの人々が、もっと組合活動に参加したり、興味を持ったりする機会になれば、万々歳だと思います。
最後になりましたが、UNIの小川さん、ILOマニラの石橋さん、一緒に参加した皆さん、大変お世話になりました。長崎に向けて、もっとたくさんの方々とも、貴重な体験を共有できたらと思います。では、2010年、長崎で。Let’s join us☆

JP労組 九州地本福岡かんぽサービスセンター支部 里 永
今回の研修は、とても充実していました。他業種組合の人たちとの交流もでき、温かいフィリピンの人たちと観光したり、食事に行ったりできました。一方で、パヤタスという所で、子どもたちに給食をあげるというボランティアをさせていただきました。この地域は、世界のゴミの集積所であり、地方から、首都マニラへやってきたものの職に就けず、住む場所もない人々が、ゴミを拾い、生活しています。意気消沈しかねない状況でしたが、「そんな中でも、笑顔を」というフィリピンの青年委員長の言葉が印象に残りました。


第2回UNI-Apro女性大会 第2日目(2007年8月26日、クアラルンプール)

労働組合における平等
フロレンシア代議員(フィリピン)は、GEM(ジェンダー平等主流化)を実施するための段階的行動を紹介。女性の権利に関する様々な国際機関の基準を挙げて、これらを拠り所に、組合が組合員の夢や希望を実現していこうと呼びかけた。
マーガレット代議員(マレーシア)「女性の地位向上は、習慣・文化による障害が大きく、決して容易ではない。」しかし、ジェンダー主流化に向けて、教育訓練を通じた女性のエンパワーメント、女性役員議席の設置など、現実に即した措置が必要とし、「待っていては何も変わらない」と訴えた。
イナヤット代議員(パキスタン)は、同国において若い女性労働者は一時的な労働力とみなされ、契約社員、パートタイマーが増えていると現状を説明した。そして、ジェンダー平等をもたらすためには、男性にも育児・介護休暇を取る機会を与えることが重要だと指摘した。
ディパ代議員(ネパール)は、女性が組合活動に従事しにくい南アジアの文化的背景について説明。しかしながら、結婚後も仕事を続けることに抵抗を感じることがなくなるよう、女性自身の姿勢はもとより、親・配偶者・子供達の姿勢を少しずつ変えていくことで、男女平等を実現できるだろうと、将来へ期待を寄せた。
本田UNI-Apro女性委員(JSD)は、増加を続ける非正規労働者の組織化なくして、労組は生き残れないとして、JSDにおける組織化の取り組みを紹介した。加盟組合内、未組織労働者の組織化が最も大きな成果を上げ、組合員数の増加、そのうち3分の1が女性、さらにその93%がパートタイマーという結果をもたらしたと報告。さらに今後の課題として、労組役員への女性の登用に言及し、最終的に三役に選出されることを目標にしていると語った。
フロアからも活発な発言が続いた。日本からは、木村代議員(JSD)が、男女共同参画社会実現に必要不可欠なジェンダー主流化実現に向けた具体的な取り組みを紹介したのに始まり、CTWU(台湾)の代議員からは、コールセンター労働者に対する不合理な措置についての大々的なキャンペーン活動に関する報告があった。駒村代議員(UIゼンセン同盟)が、パートタイマーの組織化が、個人・会社・労組それぞれにもたらした恩恵について発表したのに続き、目加田代議員(NTT労組)が、女性の比率が3%と極めて低い同労組ファシリティーズ本部における男女平等参画の取り組みを紹介した。さらに、十二里代議員(損保労連)による、同労組40年の歴史において初の女性執行委員が誕生した経緯の報告を受けて、アリス・チャンUNI-Apro女性・青年担当部長は、非常に喜ばしいことだと述べた。

労働における尊厳
モニク・マルティUNI女性担当局長は、いまだに貧困の底辺にいる女性たちを救う鍵は、ディーセントワークであるとして、その達成要件を挙げた。また労働者保護の範囲を拡大し、多くの女性が従事する非典型労働や、家事をもカバーする必要性を訴えた。
徳木UNI-Apro女性委員(UIゼンセン同盟)は、労働における尊厳とは、自分らしく働くこと、仕事と家庭の調和を取ることであるとして、女性労働者とその配偶者の就業・子育てに関する実態調査の結果を紹介しながら、その実現に向けた同労組のキャンペーン活動を紹介した。労組とは何かをより広く知ってもらうための紙芝居や川柳コンテストなどのユニークなアイデアに対して、参加者から大きな反響があった。
オン・スーギョク代議員(シンガポール)は、SNTUC(シンガポールのナショナルセンター)女性委員会をはじめ政労使で取り組んでいる「女性の復職」イニシアチブを紹介した。
続いてフロア発言では、根本代議員(JSD)が、同代議員の勤務する家電量販店は男性が7割を占めてはいるが、増加しつつある女性非正規社員の組織化およびその人事制度・賃金制度改革に日々取り組んでいると話した。村下代議員(JSD)は、労使で議論を重ねた結果、育児短時間制度の導入に成功したのみならず、その対象を正社員以外にも拡大し、勤務時間帯のパターンを増やすなど、さらなる制度の充実を目指していると力強く発表。香川代議員(NTT労組)は、組合員からの強い要請によりテレワークが実現したものの、一人の利用者もいない現状を報告。制度のみならず、それを利用できる職場環境が大切だと述べた。
最後に、ジェイUNI韓国デスクからEland社の若い女性非正規従業員を中心とする、長期の闘い(店舗占拠)の状況が伝えられた。世界各国のUNI加盟組織からの連帯支援に感謝すると同時に、今後も労働者の権利確保のために闘っていくと決意を語った。

資格審査委員会報告:代議員(女性67、男性0)、オブザーバー(女性22、男性5)、ゲスト(女性7、男性0)合計:女性96、男性5 ※日本の資格審査委員は中島代議員(自動車総連)

この後、オーストラリアの反労組的ワークチョイス法を非難する動議、UNI-Apro各部会委員会に女性の指定議席設置を提案する動議、UNI-Apro女性委員会規則修正案について審議し、大会代議員は、全会一致でこれらを採択した。
※日本の決議委員は鈴木麻美子代議員(情報労連)
続いて、今後4年間の行動計画及び、小地域から指名された正委員・予備委員の選出が確認された。UNI-Apro女性委員会新議長には、宮本UNI-Apro女性委員(NTT労組)が満場一致で選出され、「思うようにいかないこともあるが、ユーモアをもって前進していこう」と挨拶した。
日本からは、現行通り4人(NTT労組/宮本中執、UIゼンセン/徳木男女参画・社会運動局部長、JSD/本田国際部長、JPU/大崎国際部長)が再選された。

イナヤット代議員(パキスタン)

本田UNI-Apro女性委員(JSD)

木村代議員(JSD)

駒村代議員(UIゼンセン同盟)

目加田代議員(NTT労組)

十二里代議員(損保労連)

徳木UNI-Apro女性委員(UIゼンセン同盟)

根本代議員(JSD)

村下代議員(JSD)

香川代議員(NTT労組)


第2回UNI-Apro女性大会 第1日目(2007年8月25日、クアラルンプール)

2000年以来7年ぶりに開催されたUNI-Apro女性大会の第1日目。闘病中のスー・ボラストン議長のメッセージが、宮本UNI-Apro女性委員会副議長より伝えられ、大会は開会された。

宮本UNI-Apro女性委員会副議長は、開会挨拶の冒頭、「全参加者に敬意を表するとともに、大会が女性のみならず全ての働く者に実りあるものとなるよう祈っている」という闘病中のスー・ボラストン議長のメッセージを伝えた。2000年の第1回大会以来7年ぶりの開催だが、この間のUNI-Apro女性委員会の主な成果のひとつして、「グローバル平等プロジェクト(ジェンダー教育)」を挙げ、この研修を修了した女性組合員・役員が各国で女性委員会を設立し、自らトレーナーとなって後進の育成に努めるなど、実績を上げていることを評価した。また、グローバル化がもたらした負の側面にも触れ、そうした現状を改善するために、労働組合が大きな可能性を担っていることを強調した。最後に、女性労働者の抱える課題がいかに複雑に見えても、一歩ずつ前進していくことが大切であると訴え、今大会の議論と参加者の積極的な貢献に期待した。
ホスト国を代表して、モハメド・シャフィーUNIマレーシア加盟組合協議会(UNI-MLC)議長は、クアラルンプールが開催地として選ばれ、光栄だと述べると同時に、8月31日の独立50周年記念行事を控え、観光客が押し寄せているため、ホテルの客室不足や大渋滞などの不都合に陳謝した。UNI-MLCは、これまで未組織だった若い女性の多い商業部門をターゲットとした組織化を推進していると紹介し、次世代のために努力し、将来に向けた新しい決意を期待した。
ジョセフ・デブリュンUNI-Apro会長は、オーストラリアのスポットライト社で働くパート労働者、アネット・ハリスさんの15ヶ月にわたる闘争を紹介した。定年間近の彼女が6週間の休暇を申請したところ、会社側は4週間の有給休暇と2週間の無給休暇で対応するとしたものの、「休暇後はアルバイト身分へと契約し直しだ」と言った。相談を受けた組合(SDA)は、悪名高い新労働法の酷さを訴える絶好の機会と捉え、彼女の承認を得て、その事例を国会で訴えた。その後、ハリスさんは新労働法反対キャンペーンのテレビCMにも出演、オーストラリア全土に知られることとなった。さらには、6万人もの組合員が集まる集会で演説し、結果的に会社側は彼女の要求を受け入れた。活発な活動をしたこともない、一組合員であったハリスさんは、議会で自身が取り上げられることを承諾しただけでなく、テレビCMに出て、ついには大勢の前で話をするにまで至った。何度も何度もステップアップした好例である。
フィリップ・ジェニングスUNI書記長は、今日がマレーシアの女性デーであることに祝辞を述べた。「グローバルユニオンとしてのUNIの存在感を示さなければならない。人間が引き起こしたグローバル化の最大の犠牲者は女性であり、その解決策として、教育・訓練、ワークライフバランスなどの議論の中に、ジェンダーの視点を盛り込み、社会的側面をステップアップしていかなければならない」と訴えた。女性大会が地域大会の前に開催されるのは、地域大会に女性の参加を促進するためだと述べ、アジア太平洋地域では、労働者の権利が確保されていない国も多いが、それを組合成長への最高の投資の時期だと捉えて、共に協力してほしいと訴えた。

基調講演
(バーバラ・イースタリングUNI世界女性委員会議長)
アジア太平洋地域の女性の皆さんのインスピレーションに富んだ躍進を共有することができ、大変うれしく思っている。ジェンダー平等の実現は、子供たちの将来のみならず、社会への投資とも言える。世界人口の半数が住むこの地域の女性をエンパワーメントすることにより、世界全体の幸福につながると信じている。
私はもともと電話のオペレーターだったが、通信労組(CWA)に入ったことで人生が変わった。AFL-CIO初の女性財務書記長になったり、UNI女性委員会議長に選ばれたり素晴らしい経験をした。しかし努力してもドアが閉められたこともあった。その理由は私が女性だからだということもわかっている。
CWAは将来へ備えるため、労働運動の中の多様性に対応する手段を考えてきた。執行委員会で、何時間もかけて調査し、議論した結果、多様性提案は、先月の組合大会で承認された。4役のうち、3人を有色人種、2人を女性とすることが決まった。私の話の中でこれだけは忘れないでほしい。「組合の最高レベルが多様性を持つことは正しく、賢明で、ベストな選択だ」ということを。ジェンダー、民族、宗教、国籍、年齢に関係なく権利を得ること、これが私達の生きる意義である。グローバル化がもたらした不平等の結果、はしごから蹴落とされる人がいる、その多くは女性だ。 世界の貧困の3分の2は女性であるといわれている。まさにこの闘いをステップアップする時期である。
私達は変化を求める闘いを牽引していかなければならない。米国の労働運動は、政策の流れを変えていけると信じている。ブッシュ政権を打倒し、働く家族や女性の権利を尊重する大統領を選出することができる。
連帯して共に立ち上がろう。女性は世界中で、低賃金であることが多く、嫌がらせを受けることもあれば、尊重されていないこともある。だから、女性にこそ組合代表の力が必要だ。
我々一人ひとりがステップアップしなければならない。皆さん、ステップアップの準備はできていますか?(イエス!)

開会挨拶をする宮本UNI-Apro女性委員会副議長

バーバラ・イースタリングUNI世界女性委員会議長

多くの女性役員が活躍するシンガポールDBS銀行労組のオン・スーギョク書記長(中央)と再会した、損保労連・梅本委員長と女性中執の十二里さん


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