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フィリピンからの看護・介護労働者受け入れをめぐって

2009年6月25日、「国際移住とグローバルユニオン ~フィリピン看護・介護労働者の受け入れをめぐって~ 」と題したPSI-JCとUNI-LCJの共同セミナーが行われた。


2009年6月25日、UIゼンセン会館において、「国際移住とグローバルユニオン~フィリピン看護・介護労働者の受け入れをめぐって~」と題した PSI-JCとUNI-LCJの共同セミナーが行われ、約120人が参加した。本セミナーでは、日比経済連携協定(JPEPA)によりフィリピンから 273名の看護・介護労働者が来日したことを背景に、国際移住の現状や両国労組の対応のあり方が議論された。
最初に岡部PSI-JC議長が開会の挨拶の中で、外国人労働者は受入国と送出国の双方で労働者の搾取の問題があるとし、「連合の長谷川さん、京都大学安 里先生に考え方をお聞きして、パネルディスカッションでそれぞれの国の事情や課題を共有したい。」と述べ、外国人労働者に関わる問題は労働組合として取組 む必要のある課題であると訴えた。
次に、長谷川裕子連合総合労働局長による「連合の外国人労働者に対する当面の考え方について」の講演が行なわれた。長谷川局長は外国人労働者の受入国と 送出国の双方のあり方に焦点をあて、受入国に対しては、外国人労働者の人権を尊重し日本人と同等の労働条件を確保するべきである、また送出国に対しては、 人材流出を防ぎディーセントワークを推進する出稼ぎのない政策を目指すべきであると論じた。現在、日本の介護・看護労働は、激務であり離職率が高い。日本 人が魅力を感じない職場に外国人を受け入れるべきでなく、労働条件・就業環境の改善が求められると強調した。さらに外国人労働者技能研修制度については、 国際貢献という趣旨に反し技術向上につながらない単純反復作業が中心となっている、また低賃金の温床であることで、労働者は生活のために休日出勤や深夜労 働を余儀なくされる現状がある、と厳しく指摘した。この現状を打破するためには外国人労働者に対し、労働条件や生活環境などの正しい情報を与え、労働者保 護の法律について理解可能な言語で説明することが求められると訴えた。
そして、安里和晃京都大学大学院文学研究科准教授による「看護・介護のグローバル化と日本の位置づけ~互恵的な人材の受け入れは可能か~」と題する基調 講演が行なわれた。台湾、シンガポールなどのアジア諸国では女性の就業率が高く、家事労働や在宅介護のために外国人労働者を多く受け入れている。高失業率 下においても海外移転ができない介護労働に対する需要は増大しており、送出国は、貧困対策・外貨獲得・雇用対策の点から人の移動を好意的に見ている。しか し同時に、優秀な人材の流出や高齢化などの問題も残っている。また、自国への送金のため、移民労働者の離職率は低く、受入国の期待もきわめて高い。だが、 日本の場合、外国人看護師・介護福祉士候補者士については、特に前者について地位に関する曖昧さが残っていたこともありの特定の地位が定められていないた め、賃金のトラブルや社会的地位の低下などの問題点が見受けられる。安里准教授は、この状況を分析し、「外国人看護師・介護士は基本的なスキルを持ってい るものの、日本の資格を有していないことが問題となっている。ところが、日本の看護資格を日本語で受験して取得するには基礎的日本語だけではなく、日本人 にも難解な医学用語を修得した上で、試験に臨む必要がある。そのためには継続的な学習を可能とする条件整備が必要である。現在、受入機関で研修を行ってい るが、研修のあり方は基本的に受入機関に丸投げであり、受け入れの在り方に関して熱心な施設とそうでない施設の二極化が生じている。受入機関や研修者に対 する研修が求められる」と提言した。
続いて、アリス・チャンUNI-Apro商業部会担当部長の司会の下、ノーマン・グレッシャスAFW副委員長、佐藤克彦PSIアジア太平洋地域事務所長、ジュン・ウマリUNIフィリピン加盟協事務局長によるパネルディスカッションが行なわれた。
グレッシャスAFW副委員長は、「フィリピンの現状と課題」として、看護師の海外流出対策のための人材プール創設を提案した。また、移民労働者に対するディーセントワーク順守に重点を置き、特に日本人と同じ社会的保護を与え、労働組合に加入させるべきであると主張した。
佐藤PSIアジア太平洋地域事務所長は、「PSIの政策と活動」について報告した。グローバル化により物・金・情報と労働者が国境を越えることが加速度 的に増えている昨今、途上国では貧困、ディーセントワーク不足と高失業率の問題がある。雇用ミスマッチの原因は、使用者は雇用の柔軟性や低賃金を期待し、 労働者は高賃金・均等待遇・ディーセントワーク・能力を活かせる場を求めているからである。日比政府間の協議に較べて日比労働組合間の協議と協力は極めて 不十分であり、日比労組連携協定(JPUPA)こそが重要であると強調した。
ウマリUNIフィリピン加盟協事務局長からは、日本の組合へ具体的な意見提起がなされた。フィリピンの労働組合は今後、日本で働こうとする労働者の選考 から渡航前説明会までの一連のプロセスに関わり、派遣に対する適切な情報が得られるようにモニタリングしていきたいと述べると共に、日本の労働組合にも、 労働組合への加入を促し、日本の労働法や労使関係に関する情報を提供することによって、フィリピン人労働者を支援してほしいと要請した。同時に、海外から 看護・介護労働者を受け入れたことで日本人の労働条件が悪化しないよう、日本とフィリピンは国境を越えた協力をしていくべきだと訴えた。
これら意見提起に対し、アリス・チャンUNI-Apro商業部会担当部長は、移民労働者の人権保護が第一であるという共通点を見出し、送出国・受入国がお互いに労働条件を改善する基盤づくりをするべきであるとまとめた。
最後に、桜田高明UNI-LCJ議長が閉会の挨拶をした。「日本人の看護師・介護福祉士の過酷な労働条件や外国人労働問題への対応など重い課題はあるものの、今日を出発点に、これらの問題と向き合っていかなければならない」と強い決意と共に締めくくった。

第7回UNI-LCJユース英語セミナー

newsImage 2010年にUNI世界大会開催の地となる長崎で、第7回UNI-LCJユース英語セミナーが開催された。セミナーには、日本全国から多くの青年参加者が集まり、英語や長崎の文化、そして国際労働運動について学んだ。


Group Againと講師のTony
Group Blackと講師のMag


Group Chatと講師のAnjali


Group Dogと講師のColin


第7回UNI-LCJユース英語セミナーが2009年5月27~30日の4日間、長崎で開催された。同セミナーは、2010年長崎で開催される第3回 UNI世界大会に向けたボランティア育成と、若手メンバー間の交流促進を目的に、年2回開催されている。今回は、9組織から28人に、外国人講師4人、日 本人アシスタント及び事務局4人を加え、総勢36名が日本全国、そして世界から長崎に集結した。前夜の懇親会では、地元UNI長崎連絡会の役員からあたた かい激励をいただき、日本語が唯一許される場で3日間苦楽を共にする仲間と触れ合った。セミナーは、桜田高明UNI-LCJ議長の挨拶で幕を開けた。桜田議長は、経済や企業がグローバル化する中、労働組合もグローバル化し世界的に連帯する ことで難問に対処する必要があると呼びかけた。同時に、被爆地である長崎から「世界平和」、「非核世界」を訴える重要性にも言及した。
セミナーは、外国人講師やゲストの講演、グループワーク、委員会活動と、主に3つの要素から構成されている。一方的に聞くだけでなく、参加者一人一人に何 らかの役割が求められ、英語を話す環境が自然に作られる。UNIについて全く知らずに参加するメンバーも多く、まずはUNI本部のコリン・メッドランド青 年局長が、UNI概要を説明。ゲストの特定非営利活動法人ACEの岩附由香代表は、世界の児童労働の現状を、クイズを織り交ぜながら訴えた。UNI- Apro青年委員を務める、清澤祐司NTT労組中央執行委員は、UNI-LCJの5ヵ年アクションプランとユース活動強化について、マグダレン・コン UNI-Apro青年部長は、シンガポールの若年労働者や外国人労働者の現状を、日本と比較しながら報告した。アンジャリ・ベデカーUNI-Apro女性 委員会議長は、インドの広大な地理や多彩な文化・宗教・社会を紹介した。

また、トニー・フルガドBMRCPI-NFL労組書記長は、フィリピン加盟協(PLC)青年委員会の社会貢献活動の中から特に、マニラ郊外パヤタス地区 に住む貧しい家族と子供たちの支援プロジェクトを報告した。パヤタスで暮らす子供たちの多くは栄養失調に苦しみながら、ゴミ拾いで生計を立てているとい う。ゴミ山での作業には悪臭のみならず化学汚染などの危険も伴い、付近の住民の寿命は決して長くない。UNI-LCJもフィリピン加盟協と共に以前から積 極的にパヤタスの子供たちの援助に協力している。今回のセミナー参加者の中には、パヤタスを実際に訪れた経験を持つ人もおり、現地で見聞きし感じたことを 共有した。

セミナーで好評だったプログラムの1つが、実際に長崎の街に出て外国人講師をガイドするグループワークだ。レストランで食事をする、路面電車に乗る、博 物館を見学する…日本人には問題なくできることも、外国人にとってはいろいろと不便な点があることに、外国人といっしょに歩くことによって気付かされた。 街中には英語の案内板が少なく、路面電車の英語アナウンスもほとんどなく、わかりづらい。両替できる場所も少なく、また目立たない。しかし、参加者のホス ピタリティによって、外国人講師は長崎の人々の生活や豊な文化に触れ、ローカルフードを堪能し、平和の尊さを再認識することができた。
英語セミナーはその名の通り、すべてのセッションが英語で行なわれる。参加者の中には、普段、英語に触れる機会が少ない人も多く、始めはどの顔も少々緊張 気味だった。けれど、セミナーが進むにつれ、英語への抵抗感は薄れ、それぞれが自分なりの言葉で自然に会話するようになっていく。同時に、英語はコミュニ ケーションの一つの手段に過ぎない、ということも多くの参加者が実感したことだった。

パヤタスを訪れたことのある参加者の1人、JP労組の長倉史さんはこう言った。「自分達が救える子供の数は、助けを必要としている大勢の子供のほんの一 握りに過ぎない。それで一体何になるのだろう、と思うこともある。それでも、何もしないよりは良い。微力でも無力ではないのだから」
組合活動にも同じことが言える。一人一人の力は小さいかもしれない。しかし、小さな力が集まれば大きな力になる。英語学習も同様だ。まだ一年半ある。ト ニーも「Practice makes perfect(継続は力なり)」と繰り返していた。「2010年長崎世界大会の成功に向け、小さなことから少しずつ、それぞれにできることから始めよ う。」参加者一人一人が、そう心に誓った4日間となった。

その他の写真は、下記で閲覧可能。
http://www.flickr.com/photos/uniglobalunion/sets/72157619111453267/


モンゴルにコミュニケーターズ・センターがオープン!

newsImage UNIのコミュニケーターズ・フォーラムは、モンゴル、日本、インド三カ国の若い組合活動家の連帯の架け橋に。5月17日は、モンゴルの労働運動にとって歴史的な日となった。


オイドフUNI-LCM議長開会挨拶
桜田UNI-LCJ議長激励挨拶


UNI-LCMのIT推進委員会メンバー


UNIは、オンラインプロジェクトの一環として、毎年「UNIコミュニケーターフォーラム」(組合広報担当者向けの、先端のIT技術を活用した組合キャン ペーン・広報ツールを情報共有する会議)を開催している。2007年6月、シンガポールで開催された同フォーラムに、モンゴルUNI加盟協(UNI- LCM)から、エルデンサイカンが参加した。フォーラムの内容に感激した彼は、学んだことを、帰国後さっそく実行した。10月には、UNIモンゴル加盟協初の「組合広報担当者ITトレーニング」を小 さなインターネットカフェで実施、好評を博した。2008年1月には、モンゴル政府のスポンサーを得て、「全てのこどもにラップトップを」プロジェクトを 開始。組合だけでなく社会に貢献する活動を次々と実現している。やがて、組合メンバーに定期的にIT及び語学研修を提供できるようなセンター設立構想を抱 くに至った。

2008年2月に、UNI-LCM年次総会出席のためウランバートルを訪問した、UNI-LCJの桜田議長は、エルデンサイカンが熱意をもって語るこの構想の実現に、UNI-LCJとしてサポートすることを約束した。

UNIは加盟組合と協力し、「オンラインプロジェクト」を通じて、途上国の労働組合もパソコンを所有し、インターネットやメールの使い方を学び、情報交換 や活動の効率化に役立てられるよう支援しているが、UNI-LCJもこの趣旨に賛同し、毎年、各加盟組合の大会でUNIを宣伝しながら、オンラインプロ ジェクトへの支援をお願いしてきた経緯がある。日本の加盟組合から集められた中古パソコンは、フィリピン、タイ、インドネシア、モンゴルなどに送られ、メ ンバーのIT教育・普及に役立っている。そこで、2008年は特に、モンゴルで計画中の、IT・語学研修センター設立の実現に向け、全面的に協力すること を運営委員会で確認し、1年間の寄付キャンペーンを実施した。

また、シンガポールのフォーラムで、エルデンサイカンはインドからの参加者プリトビと知り合った。プリトビはインドのIT専門職労組(UNITES)委員 長である。バンガロールのIT企業が頻繁にパソコンを更新するために、最先端の新古パソコンを無料で入手できることから、モンゴルへの提供に一役かうこと になった。

2009年5月17日は、モンゴルの労働運動にとって非常に歴史的な日となった。UNI-LCJからは、桜田議長、小川事務局次長が立会い、モンゴル労働組合連盟(CMTU)のガンバタール会長他、UNI加盟組合代表らが出席して、開所式が開かれた。

ツェン・オイドフUNI-LCM議長は、開会挨拶の中で、「このセンター設立は、日蒙両国のUNI加盟協の間の10年にわたる友好と協力関係を経て、新た な段階に入ったことを象徴する出来事だ。今、時代は急激に変化し、グローバルな金融危機の影響がモンゴルにも波及するようなグローバル化の波を経験してい る。我々労働組合もこの変化に対応していけるよう、自分たち自身が変わらなければならない。若い人が労働運動に魅力を感じ、社会貢献活動に関心をもつよう にしていかなければならないし、労働組合も若い人たちのダイナミックな発想を採り入れる必要がある。このセンターは、モンゴル労働運動でも初めての試み で、設立が目的ではない。語学やパソコンを使いこなせることは、エンプロイヤビリティの強化につながる。流通産業では、日本人観光客に片言でも日本語で話 しかけることができれば、商売にもつながる。パソコンを眠らせてはいけない。きちんと稼動させていくことが重要だ。」と抱負を語った。

桜田UNI-LCJ議長は、「モンゴルの友人の皆さんと素晴らしい瞬間を共に立ち会うことができて大変嬉しい」と述べると共に、センター設立構想の実現に 向けて奔走した、オイドフ議長の強力なリーダーシップとUNI-LCMのIT推進委員会メンバーに敬意を表した。また、これまで労働運動に関わってきた先 輩諸氏の努力も忘れてはならないことを想起し、老若男女を問わず、このセンターがUNI-LCMの更なる結束の場・有効なコミュニケーションの場として発 展していくことを切に祈念した。

プロジェクト推進の中心となったエルデンサイカンは、理想を語る。「このセンターを労働組合のため、そして市民社会に開かれたものとして活用していきた い。しかし、ITと外国語は単なる武器に過ぎない。僕たちは、アピールしたりコミュニケーションするスキルとしての武器がもっと必要だし、そうした能力の ある活発なメンバーを育成していかなければならない。このセンターは、そういった人たちが集まる場所になればいいと願っている。」

UNI-LCMのオイドフ議長はじめ出席した多くの仲間から、UNI-LCJの多大な支援に感謝の意が表された。

これは、モンゴル青年の強い意志とコミットメントに賛同した、日本、インドの仲間による連帯の成果である。私たちも、同センターの発展を願ってやまないし、UNIグローバルユニオンのメンバーの一員として、今後も支援していきたい。

その他の写真は、以下のURLで閲覧可能。
http://www.flickr.com/photos/uniglobalunion/sets/72157618340917726/


UNI世界運営委員会

2009年5月7~8日、スイスのUNI本部においてUNI世界運営委員会が開催された。世界各地から約50名(運営委員とオブザーバー)が参加し、UNIブレーキングスルー、GFA、金融危機、世界大会、UNI財政・運営事項等について議論された。日本からは、UNI世界副会長の山口委員長、佐々木国際部長と栗原国際担当スタッフが参加した。
冒頭、ジェニングス書記長は、「我々は時代の転換期にある。経済的、社会的、雇用の観点からも大きな転換期にある。グローバルの危機には、単独では解決することが不可能である。グローバルな解決策が必要である」と述べた。
山口委員長は、運営委員会で、UNI会費について、「世界的な景気後退が進む中で、各国でリストラや非正規社員が多く発生し、各産別、単組は組織の減少が起きており、財政面で大変厳しい環境下にある。この時期の会費の値上げを提案することが適切であるのか」と疑問を呈した。
2010年の長崎大会においては、平和が重要なテーマとなっている。日本は世界で唯一の被爆国であり、日本の連合は毎年、平和を願って、長崎、広島において、
平和集会を開催している。連合は、来年に結成20周年を迎えることもあって、1000万人署名を実施する。今、核の現状を再認識し、核を廃絶し、平和を維持するために連合が実施する。そのため、UNIにも参加して頂きたいと協力要請を行った。
これらの提案に対して、UNIからは、会費については、8月にジェニングス書記長の来日の際に、説明したいとの回答があった。また、署名活動については、物理的に、署名を集めることは困難であるので、オンライン上で10万人の署名を目指したいと述べた。


第10回UNI-LCJ年次総会

2009年2月18日、第10回UNI-LCJ年次総会が開催され、桜田JSD会長が議長を務めた。活動報告では、日本で初めての髙島屋グローバル協定調印を中心に、海外活動の成果などが報告され、活動計画では、いよいよ100万人達成へ最後の年との認識で、諸課題に取組むことが決定された。UNI-LCJは、今年985,200人を達成し、第3回UNI世界大会(2010年、長崎)に向けて着実に歩を前に進めている。総会は、ステートメントを採択、経済危機に対し闘う決意を固めた。
また、特別講演として髙島屋労組の村田委員長、小熊執行委員が、DVDによる上演を含め、「髙島屋グローバル協定」について説明した。総会に引き続き、レセプションが開催され、クリストファー・ウンUNI-Apro地域書記長も参加、「ASEANにおけるUNIの前進」を報告、その後参加者との懇親を深めた。


第11回UNI-Apro執行委員会

2009年3月29~30日、シンガポールで標記会議が開催された。
デブリュン会長は開会挨拶で、シンガポール商業労組(SMMWU)50周年に祝意を表し、執行委員会参加者が海外ゲストとして、首相以下シンガポールの主な閣僚も出席した歴史的なイベントに立ち会うことができたことを喜んだ。また、2月にオーストラリアで発生した山火事被害に触れ、世界中から届いた見舞いの言葉や、ジェニングス書記長及び日本加盟協からの寄付に対し、オーストラリアの労働組合と地域社会を代表して感謝した。
UNI-Apro活動報告の中でウン地域書記長は、インドネシアにおいて「組合は会社にとっての障害ではなくパートナーになりたい」というコンセプトで、ヒーロースーパーマーケットに労使パートナーシップ文化を作るのに成功し、これがインドネシア小売業全体に影響を及ぼすことができ、UNI-Aproの評価が高まったことや、2008年10月マニラにおける移民労働者会議に他のGUFと連携して参加した経験を報告した。
ジェニングスUNI書記長は、「ブレイキングスルー-パワーを構築する」と題するプレゼンを行った。オーストラリアの組合改革を手助けした経験のあるポール・ゴーター氏に依頼し、本部及び地域スタッフ一人一人との面接を経て、「組織の目的は何か、パワーをどう構築するか、地域、部会レベルでどうパワーをつけるか」を話し合った結果、整合性に欠けていることがわかった。今後、組織の目的を達成するために、プロセスを見直し、整合性を持ったビジョン、戦略企画・実施のできる体制を作っていく。シカゴで「UNIグローバルユニオン」となった。2009年3月、人間を表すロゴに変更し、ウェブサイトも大幅に変更した。本部スタッフ・局長、アフリカ及び米州地域書記長人事も変更した。しかし、規約を変更するわけではない、と強調した。
加藤UNI-Apro副会長や、落合UNI-Apro副会長は、UNI本部の機能、権限、役割が地域組織にどう関わるか、本部と地域のスタッフや資金配分についての説明を求め、組織化は国や地域、現場の実情を無視してはできない点を強調した。
ジェニングス書記長は、執行委員会2日目にはG20に労働組合も参加し、世界金融危機の教訓と対策・要求を各国首脳に訴えるロビー活動を行うため、ロンドンへ向かった。
この他、鈴木ITUC-AP書記長から、ITUC-APの重点活動についてプレゼンがあり、UNI-Apro執行委員会メンバーと意見交換を行った。


新しいUNIロゴへ

3月2日、UNIのロゴ・ホームページが新しくなりました。多くの情報を分かりやすくまとめ、組合や労働者・経済問題の動画閲覧・新しいウェブツールからの情報入手・ニュース配信・会議の予定組み・発行物閲覧が出来ます。
サイトのメインは、UNIのニュースと活動報告です。
サイトは全く新しく生まれ変わりました。サイト内のナビゲートやサーチは、英語・スペイン語・フランス語・スウェーデン語・ドイツ語などの多言語で簡単に行えます。更に、アラビア語圏・インド・日本・ロシア独立国家共同体向けのサイトもあります。


STEPPING UP SOLIDARITY! 日放労

日放労(正式名称:日本放送労働組合)は、NHK職員の労働組合です。ユニオンショップ制の単組で、組合員数は2008年8月現在で7,678名(男性 6,383名・女性1,295名)です。
NHKには、全国に54の放送局のほか、支局、営業センター、取材拠点などがあり、24時間365日、公共放送サービスを提供し続けています。記者、ディレクターなどの放送職種をはじめ、技術職種、営業職種、管理職種など、非常に幅広い職種があり、組合員はそれぞれの専門性を発揮しながら日夜業務にあたっています。日放労では、職員の雇用・処遇の課題のみならず、社会における公共放送の役割をどう果たしていくか、ということについても重要な活動の柱と位置付け、内外に発信しています。UNIにおいては、UNIメディア部会に参加しています。
現在、日放労には青年活動の専門部はなく、支部での個別活動が中心となっています。各支部では、新人組合員を対象とする「ルーキーセミナー」、若手の分会執行委員を対象とする「フレッシュセミナー」などの場を設け、働き方のルールや組合活動の進め方などについて理解を深めるとともに、その時々の職場の課題を共有するなど、組合員同士の職場をこえた交流の場として参加者の好評を得ています。
また、中央部主催の青年活動として毎年取り組んでいるものの1つに、平和活動があります。1991年から2001年まで毎年連続で開催した「瀬戸内倶楽部」では、広島の原爆記念日である8月6日を中心に、平和祈念式典への出席をはじめ様々な形で「平和」について考え、あわせて日頃の業務や組合活動についての理解を深める場として取り組みました。
この活動を受ける形で、2002年から平和学習としての色合いをより深め、沖縄に舞台を移して「沖縄平和学習」として取り組みを続けています。
太平洋戦争末期に、住民を巻き込んだ地上戦がおこなわれた沖縄。さらに戦後~沖縄返還後も、アメリカの軍事戦略の重要拠点とされ、今なお国内の米軍基地の75%が集中しているという現実。そして、基地が存在することによる自然・環境破壊や騒音、事件、事故。そこにどういう問題があり、メディアはそれをどう伝えているか。公共放送で働く者として「伝える」ことを考えるとともに、組合活動を通した「つながり」を感じる場をめざして取り組みを続けています。
今年は、1月22日~25日の4日間、全国から34名が参加しました。伊江島、読谷村などのフィールドワーク、体験者との対話、沖縄の現状と課題について地元講師を招いてのフォーラムなど、濃密なカリキュラムでしたが、参加者の報告からは、平和と、沖縄の課題と、公共放送の役割について深く考えることのできた、充実した4日間となったようです。
「沖縄平和学習」では、特に「組合活動」について考える時間は設けていませんが、組合が平和活動に取り組んでいることの意義が参加者に伝わることが、組合に対する理解や親近感にもつながっているようです。参加者のなかから、翌年の支部、分会の役員を引き受けてくれる人も多くいます。
今後も、若手組合員を巻き込んでいく活動として続けていきたいと考えています。
最後に、この沖縄平和学習の参加者の声をご紹介させていただきます。
(日放労・副委員長 金子泰三)

◆◆◆◆◆◆◆◆
すべての人が沖縄を訪れる機会があるわけではなく、また訪れたとしても日は限られています。だからこそ、放送人として「伝える」ことが求められているのだと思います。これは、戦跡に限ったことではなく、地域が抱える課題などを取材する際にもいえるのでしょう。単純な構図でばかり見ていては理解できない問題も多くあります。こうした問題を直視し、掘り下げて取材することでより真相に迫る取材をする大切さをいま、あらためて実感しています。

BEGINの歌「島人ぬ宝」という歌の2番のサビにこういう歌詞があります。
♪  テレビでは映せない ラジオでも流せない
大切な物がきっと ここにあるはずさ
それが島人ぬ宝
映せないかもしれないけれど、その「大切な物」をしっかりと捉え、伝えていく大切さを学んだ研修でした。

◆◆◆◆◆◆◆◆
とても密な学習でした。最後に体調を崩してしまったことが唯一心残りだが、このような経験をさせて下さった事務局やガイドの方々にとても感謝しています。この場をかりてお礼をさせていただきます。
今後もぜひこの活動を広げていただきたい。後世に伝えていってほしいと思います。
このたびは、本当にありがとうございました。


2010年長崎に向けてチャレンジ-UNI-Apro青年委員会 マグダレン・コーン新担当部長に聞く

グローバルな金融・経済危機を、どのようにお考えですか?
UNIの一員、及びUNIアジア太平洋地域組織の青年活動担当部長となり、大変うれしく思っております。アリス・チャン現商業部会担当部長が築いた、青年活動の強固な礎を引き継ぎ、大役を仰せつかりました。
2009年は、誰にとっても厳しい年となることは明白です。世界的な金融危機を背景に、労働運動は、雇用の安定が脅かされ、労働市場が緩和されるなど、大変な難問に直面するでしょう。今後、アウトソーシング/オフショアリングがますます一般化し、非正規雇用の拡大により、さらなる困難な時代を経験することになるでしょう。
しかし、物事には常に二つの局面があるもので、逆境の中にもチャンスはあると思います。苦しいときこそ労働運動にとって、グローバル化の主導権を握り、経済発展を見直し、もっと現実的な代替案や持続可能な開発戦略を助言するチャンスであると思います。
その過程で労働組合は、世界的問題の解決策だけでなく、新しいタイプの労働者を組織化する、創造的で革新的な戦略を模索しなければならなくなるでしょう。様々な形態の非正規雇用が急速に広がっていますが、これは労働組合にとって組織改革と、組合主義の考えを広めるチャンスです。
アジアをリードする日本の労働組合の役割は、この時代、非常に重要です。人々の関心が東アジアに移る中、グローバルプレーヤーの一員として、日本が果たす役割に大きな期待が寄せられています。労働組合運動においても同じことが言えます。

2009年の活動計画をお聞かせください。
国際労働組合運動を持続させるために、青年組合役員の参加と成長を無視することはできません。私たちは、若い人々に関わる問題は何であるかに的をしぼり、彼らの意見を聞く必要があります。自分達が若かった頃の問題とは、違うことがよくあります。それゆえに、今の若い人々の要望を把握しサポートしていかなければなりません。
UNI-Aproでは、青年組合員の育成に全力を注いでいます。今年7月25日、UNI-Apro4部会大会に合わせて、青年委員会を開催します。青年が、アジア太平洋地域の組合役員と交流するよい機会でもあります。今年も、南アジア、及び東南アジアの青年組合員向けの、UNI-Apro/FES後援の研修コースが開催されます。

日本の青年メンバーにメッセージをお願いします。
2010年長崎での世界大会は、素晴らしい大会になると確信しております。この重要な大会の準備で、日本のUNI-Apro青年委員が中心的役割を果たしていることに敬意を表します。UNIの活動そして労働運動全体に、若い人たちが関わるすばらしい機会です。アジア太平洋地域からより多くの青年組合員が長崎大会に参加し、日本の青年と交流を深めることができるよう、UNI-Apro青年大会を世界大会と合わせて開催することにしました。
青年活動の担当部長として、より多くの若者が、チャレンジに一歩前進し、ステップアップする覚悟があれば、そしてビジョンを表明するしかるべき仕組みがあれば、前途は明るいと楽観しています。皆さんと近いうちにお会いして、意見交換することを楽しみにしています。

マグダレン・コーン―シンガポール出身。2009年1月、青年活動担当部長に就任。シンガポール国立大学で社会学修士号取得後、同社会学部で授業助手を務めた。学生時代には活動的な学生リーダーであっただけでなく、卒業研究のフィールドワークのために様々な場所で暮らし、東南アジアの労働者や移民の家族と交流を深めた経験がある。


STEPPING UP SOLIDARITY! サービス・流通連合

サービス・流通連合は、流通サービス産業の組合の連合体で、2001年(平成13年)7月4日に誕生しました。全国の百貨店、チェーンストア、専門店、卸売業、食品関連(レストラン、食品製造など)、ホテル業、輸送関連業、その他流通産業に関係する労働組合が加盟しています。
組合員数は約21万人です。女性の組合員は全体の61%を占め、働く女性の仲間が多い産業別組織です。また、パートタイマーを約8万人組織化しており、パータイマーの方々の組織化にも力を入れています。
JSDの青年委員会活動は今期からスタートしたばかりで、現在、具体的な活動を検討中ですので、今回はコンセプトのみ紹介し、具体的な活動は次回以降に紹介していきたいと思います。その為、後段にはユース英語セミナー参加者のコメントを載せました。
「この青年委員会(JSDでは「F1M1―エフワン・エムワン」と呼んでいます)は、青年(男女問わず35歳以下の者)同士が「職場」・「企業」・「業種」・「地域」を超えて交流することでヒューマンネットワークを構築するとともに、委員会の参加メンバーが「自分たち自身で考え同じ目標に向かい全員で力を合わせ一つの物を創る」ことで、参加メンバーが「達成感」や「感動」を体感し、労働組合の原点である「仲間意識」や「連帯感」の醸成を図る場としていきます。」

今回はUNI-LCJユース英語セミナーに参加したメンバー近況や感想を報告します。

クレディセゾン労働組合
中央執行委員 牧田 真由美
私は、2007年5月に長崎で開催された第3回UNI-LCJ英語セミナーに続き、2008年10月には英語セミナーのフォローアップとして、UNIフィリピン加盟協とのユースワークショップにも参加させていただきました。
恥ずかしながら、昨年の英語セミナーから、さほど英語は向上しておらず、身振り手振りでのコミュニケーションが中心でしたが、フィリピンユースメンバーと互いの国情や青年活動について様々な意見交換ができました。ただ、やはり日本の状況や私たちの活動について知ってもらうには、自分の言葉で伝えることが重要だと痛感しました。
皆さんと英語でコミュニケーションが図れるよう、2010年長崎世界大会に向け、今後も英語学習を続けた意と思います。良い学習方法があれば、ぜひ教えて下さい!
では、皆さん、2010年長崎で会いましょう。

浜屋労働組合
中央執行委員 森 美香
2007年5月に行われました「第3回UNIユース英語セミナー」に参加させていただきました。私はあまり英語が得意ではないので不安でした。始めのオリエンテーションで、休憩時間以外では英会話のみという過酷な試練が待っていました。ですが普段では交流が持てない労働組合の方々とお話する事ができ、セミナーでは楽しい時間を過ごしました。また、自分から進んでコミュニケーションをとることの大切さも勉強させていただきました。
私は、百貨店に勤めておりますので、外国の旅行者から、よく道を尋ねられます。今でも英会話は上手くできないのですが、単語を聞き取り、ジェスチャーと片言の単語を交えながら話をし、通じた時の嬉しさや「Thank you」と言われた時の楽しさを味わえるようになりました。
2010年11月には、私が住んでいるこの長崎で〈UNI世界大会〉が行われます。
その時までに、英会話をもっと勉強してお迎え出来ればと思っています。英語セミナーに参加させていただき、一歩でも自分が成長できたこと、大変感謝しております。

サービス・流通連合
組織局部長 扇谷 浩彰
VIVA UNI!!
UNI活動に参画をしたのは、04年のモンゴルセミナー、06年・08年のタイ・テスコロータス労組支援セミナー、08年の英語セミナーですが、いずれの活動も私にとっては大きな意味を持っています。諸外国の労働運動に携わる人々と交流を持つ事により、各国における労働運動の異なりを伺い知る事ができ、国内における他産別の組合役員との交流からは、自組織の取り組みのアピール点と未成熟な点を感じる事ができました。
今後も、より多くの方々との接点や交流する機会を持ち、それらの経験を業務に役立てていきたいと思います。

中村ストアー労働組合
執行委員 時里 洋子
セミナーに参加した時はUNIや労働組合についての知識はあまりありませんでしたが、今振り返ってもおもいだされるのは楽しいことばかりです。
日本人どうしで英語を話すという環境はとても新鮮でした。そして何より、日本各地からの参加者、そして外国から来てくださった講師の方々やUNIのスタッフの方々と組合活動についての悩みや問題点などを共有化できとても貴重な経験をさせていただきました。
現在までもまだまだ執行委員として勉強の毎日ですが、組合員の方々へ組合活動についての認識を高めて頂けるよう地道に頑張っていきます。
もちろん英語の勉強も頑張っていきますよ!

東急百貨店グループ労働組合
事務局次長 瀬戸 哲朗
3日間で所定の課題をこなし、親睦を深め、長崎へ向け私を含め、参加した皆さんが前向きになれたのではないかと思います。海外の労組の取り組み事例や、ビルマの現状、セカンドライフを利用したIBMイタリアの攻略など、様々な取り組みを学び、今後の労組活動に大変参考になりました。
参加者の皆さんとも交流させていただき、異なる業界に、また日本各地に、よいネットワークができたと思っています。これは今後の活動に活かして行きたいと思っています。
セミナーの所感にも記載しましたが、2010年の長崎・世界大会時には役員を務めているか分かりませんが、何らかの形でお手伝いが出来れば、と思っております。
今回は貴重な機会をありがとうございました。
反省点としましては、私個人の問題かもしれませんが、事前にJSDの青年活動、女性活動などについての取り組みに対して予習をしなかったので、他の産別の方と議論がかみ合いませんでした。JSDの皆さんにはお詫び申し上げます。
これは単組内での問題かもしれませんが、私は多少の英語力があったため、単組内での派遣が決まりましたが、参加者の皆さんは若手の方が多く、セミナーの狙い(2010年へ向けた若手の育成)と自分とのギャップを感じてしまいました。


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