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ポストCOVID-19戦略計画: 金融労働者の社会的役割を発揮し、危機をチャンスに

UNI世界金融部会は、2019年10月にスペイン・トレモリーノスで第5回世界金融部会大会を開催し、「強力な労働組合」をスローガンに、4年間の活動方針を議論した。しかし、その後に起きた新型コロナウィルス(以下COVID-19 )の世界的感染拡大により、金融労働者を取り巻く環境は一変し、方針を改めて精査する必要が生じた。パンデミック収束の見通しが立たない中、8月25日にシンガポールで予定されていた大会後初めてのUNI世界金融部会委員会がオンラインで開催された。世界金融部会議長、担当局長、4地域から選出された副議長に加え、前回大会で指名された各地域委員ら約40人が出席し、未曾有のCOVID-19危機において金融労働者が果たした社会的役割を振り返り、UNI世界金融部会が目指すべき新たな方向性について議論し、ポストCOVID-19 の活動方針を確認した。UNI Apro金融部会からは境田道正議長(損保労連中央執行委員長)、ジュリア・サングリアノ副議長に加え、日本(全信連、全労金)、韓国、スリランカ、ネパールの委員がオブザーバー参加した。

冒頭、参加者は、リタ・ベルロファUNI世界金融部会議長の「感染リスクのある中、最前線で働いてきた世界の金融部門労働者を称えよう」との呼びかけに応え、全員で拍手し、その勇気ある貢献を称えた。続いて連帯挨拶を行ったクリスティ・ホフマンUNI書記長は、「COVID-19危機によって労働組合は、労働者の生活に大きな違いをもたらす存在として認識されるようになった。組織化を進め、団体交渉を強化していくことがいかに重要かを証明するチャンスだ。オールドノーマルに戻るのではなく、共にビルド・バック・ベター(創造的復興)を目指そう」と力強く呼びかけた。

委員会はまず、第5回UNI世界金融部会大会で「デジタル化」に関して多言語意見集約オンラインツールThought Exchangeを利用して行われた意見交換の詳細な分析結果の報告を受けた。続いて、ポストCOVID-19に関する4つのテーマ:「金融機関が未来に果たす役割」、「団体交渉と社会対話」、「リモートワーク」、「労働組合の対応」について各国参加者の報告を受け、社会において金融部門が果たすべき役割と重要性、新しい働き方に対応する労働者をサポートするために労働組合が取り組むべきこと、可能性等を中心に、前向きな議論が行われた。

「労働組合の対応」のセッションでは、UNI Apro金融部会を代表して登壇したジュリア・サングリアノUNI Apro金融部会副議長(FSU、オーストラリア)がコロナ禍での運動の成果を紹介し、危機をチャンスと捉え、積極的に運動を進めることが重要だと訴えた。例えば、初期の感染拡大時に最前線で働く組合員の労働安全衛生の確保に尽力した結果、組合員の新規加入が急増した。また、100以上の支店の一時閉鎖や従業員の異動を突然通告してきたコモンウェルス銀行に対し、即座に労働形態や賃金について説明を求め、特別手当を要求し、500人以上の賃上げに成功した。更に、コロナ禍でコールセンター業務が急増する中、その重要性が見直され、これまでオフショアリング(海外委託)に頼っていたコールセンター業務を国内に戻そうというキャンペーンを展開し、ウェストパック・グループでは1000人の雇用が復活した。

最後に、日本をはじめ、加盟組織からの情報提供に基づき作成されたUNI世界金融部会ポストCOVID19戦略と活動計画(案)が提案された。境田UNI Apro金融部会議長は、活動戦略および計画案への全面的な支持を表明し、「今後の活動を進める上で2つ重要なポイントがある。1つは、リモートワークにより働き方が大きく変わる点。2つ目は、ビジネスモデルが対面からリモートへと変わる点。1点目については、UNI金融部会によるガイドラインの策定に大きく期待している。雇用、労働条件、費用面等について、メリット・デメリットを整理し、労働者がメリットをしっかり享受できるようにすべきだ。Aproとしてもできる限り貢献したい。2点目については、フィンテックによるリモートでのサービス提供により、どのようにビジネスモデルが変わるのかに関して、調査研究のタイムリーな共有をして頂けるとありがたい。」と述べた。

こうした意見を踏まえ、委員会は提案を承認し、今後各地域において具体的な地域の状況やニーズに合わせた議論が行われ、本部へフィードバックされることが確認された。また、アンジェロ・デクリストUNI金融部会担当局長からは、9月28日にUNI金融部会主催ウェビナーを大々的に開催すること、更にその講演者として2001年にノーベル経済学賞を受賞した著名な経済学者で米国・コロンビア大学教授のジョセフ・スティグリッツ氏を迎えることが発表された。詳細については後日案内される予定で、加盟組織に留まらない積極的な参加が呼びかけられた。


世界の金融労組リーダー、ポストCOVID-19の金融サービスについて意見交換

UNI世界金融部会は年に1度、議長・副議長会議を開催し、前年度の活動を振り返り、当年度の活動を計画している。本年はUNI世界金融部会委員会と合わせ、アジア(シンガポール)で開催する予定だったが、感染状況収束の見通しが立たず、8月24日、25日に両会議ともオンラインで開催された。2020年春に始まった新型コロナウィルス(以下COVID-19 )の世界的な感染拡大により金融労働者を取り巻く環境が一変したことから、前年にUNI世界金融部会大会で採択した活動方針を見直し、ポストCOVID-19の戦略を立て直すことがUNI世界金融部会委員会の焦点となった。委員会での公式な議論の前に、コロナ後にUNI世界金融部会が目指すべき新しい方向性について、議長・副議長が4つのテーマで意見交換を行った。議長・副議長会議は、今年からジェンダーバランスを考慮し、各地域1人ずつ女性副議長が加わった。UNI Apro金融部会からは、境田道正議長(損保労連中央執行委員長)とジュリア・サングリアノ副議長(オーストラリアFSU書記長)が正式メンバーとして、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長、ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長、森川容子UNI-LCJ事務局次長がオブザーバーとして出席した。

  1. COVID-19危機の教訓と課題、デジタル化による恩恵 

マイケル・ブドルフセンUNI欧州金融部会議長がデンマークの金融部門労働者のストレスと在宅勤務の相関関係に関する調査について報告した。労働者自身が自分のライフスタイルに合わせて柔軟に時間管理でき、場所を選ばずに仕事ができるという在宅勤務のメリットは大きく、10年間様々な対策を取っても減らすことが難しかったストレス値が半減するという劇的な改善が見られた。ブドルフセンUNI欧州金融部会議長は、「今後も引き続き調査を続け、これが一過性の現象なのかどうかを見極めたい。使用者が在宅勤務か出勤かを一方的に決めて押し付けるのではなく、労働者自身が自分に合った多様な働き方を選べるようにサポートすることが重要だ」と強調した。他地域からは、在宅勤務の環境やコストが労働者の負担になっているといった問題点や、在宅勤務者の組織化をどのようにすべきかが課題といったコメントがあった。

  1. 社会・経済成長への金融サービスの貢献 

オインカン・オラサニョエUNIアフリカ金融部会副議長は、金融サービスが社会・経済の発展にどのように貢献しているかについて、アフリカの状況を中心に報告した。COVID-19 危機において、多くの金融労働者がエッセンシャルワーカーとして業務を続け、企業や個人に対して積極的に融資等のサービスの提供を行ってきた。持続可能な成長のためにも、金融サービスは社会・経済の成長を支えるインフラとして非常に重要だ、と強調した。

  1. ジェンダーの観点から見たCOVID-19の影響

パトリシア・サラザール・パラUNI米州金融部会副議長は、カリブ海地域における金融部門の女性労働者を中心に報告した。ロックダウンにより、女性は自宅で仕事をしながら家事・育児との両立が求められた。更に、家庭内感染や家庭内暴力の問題もあり、女性のストレスは増大している。既存のジェンダー格差が更に悪化した結果となっており、労働組合はこれまで以上に格差是正に取り組んでいかねばならない、と訴えた。

  1. 気候変動を抑制するグリーンファイナンスの取組みと環境災害の課題

境田道正UNI Apro金融部会議長は、気候変動に伴い世界的に自然災害が多発している状況に触れ、環境に配慮した投資促進等のグリーンファイナンスの推進によって気候変動リスクの軽減を図ることは、社会経済のみならず金融の安定化につながる、とその重要性を指摘した。具体的には、UNI世界金融部会として「NGFS(気候変動リスク等に係る中央銀行・金融当局ネットワーク)」との連携を図るべきだと提言した。更に、UNI Aproが推進するスマートパートナーシップの考え方に基づき、政労使が建設的な対話を通じてこの課題に取り組むべきであると主張した。

ブドルフセンUNI欧州金融部会議長は、「UNI欧州金融部会として本提案を全面的に支持する。UNI欧州金融部会は、正に、UNEP(国連環境計画)や欧州委員会など異なるステイクホルダーと連携し、持続可能な金融を構築するため、アクションを展開している。機関投資家はグリーンな投資が単に利益を生み出すものとしてしか認識していないが、労働組合はそれが持続可能なものになるようアクションを起こし、社会的責任を果たさなくてはならない」と強く支持を表明した。

閉会にあたり、デクリストUNI世界金融部会担当局長は、本会議が元々はシンガポールで開催されるはずだったことに留意し、COVID-19 収束後初めての会議は、是非シンガポールで開催したいと約束した。また、従業員の解雇が起きているブラジル・サンタンデール銀行労働者を支援する連帯キャンペーンへの加盟組織の協力に感謝した。更に、危機が長引く中、同様の解雇や賃金削減等が今後各国金融部門で起きる可能性があると指摘し、交渉力のある「強い労働組合」による、社会への発信力と国際連帯が益々重要だと強調して、加盟組織の更なる協力と結束を呼び掛けた。


UNI Apro、コロナ禍の移民労働者に対する責任を果たすよう、民間企業に要求

UNI Aproは、市民社会組織及び労働組合と連携し、「未払い賃金を直ちに正すよう」要求する。労働者の権利と人権の保護を目指し、企業に法的義務を果たすよう求めるものだ。

新型コロナウィルスの世界的大流行によって、労使双方が非常に大きな困難に見舞われた。感染拡大が続く中で、最終的にどれだけの影響を受けるのか、ますます予測は困難になっていくだろう。しかし、移民労働者は、この危機の間に最も大きな影響を受けたグループであることは間違いない。

COVID-19に見舞われる前、移民労働者は、企業の繁栄に貢献する等、重要な役割を果たしてきた。しかし、一方的に経費削減策を取る企業も出てきており、労働者に悪影響が及んでいる。更に、移民受け入れ国の経済状況が悪化すれば、多くの移民労働者は本国に送還されることが予想される。

UNI AproはASETUC(ASEANサービス労組協議会)と共に、移民労働者が本国に送還されるまでに、未払い賃金や諸々の権利の請求がきちんと清算されるよう、あらゆる企業に強く要請する。パンデミックは、移民労働者の貢献を却下するための理由や言い訳にはならず、対価は払われねばならない。 要請の中では、労働者を賃金未払いから守るために使用者や企業が取ることのできる14の具体的な手順が示されている。今回の要求は、7月1日と9日に続く3回目の要求である。その中では、正当な賃金や手当を受けられずに本国に送還された移民労働者の苦境を打開するための世界的なキャンペーンとして、公正な仕組み作りを要求している。既出の2回の要求は、各国政府と国連の関連機関に対し、パンデミックのために職を失い、帰国した労働者の賃金関連の苦情や請求、労働紛争に対応する、暫定的な司法メカニズムを構築するよう緊急対応を求めている。


アルゼンチン国立銀行でトランスジェンダーの割当雇用を獲得する歴史的合意

アルゼンチンのUNI加盟組織であるラ・バンカリアが国立銀行との間で、金融部門におけるトランスジェンダーの人々のための割当雇用制度を設置する協定に署名した。

この協定は、割当は「国立銀行の全従業員数の1%を下回らないものとする」と規定しており、その目的は、過去にこうした人々が被ってきた社会的排除と構造的差別を是正する具体策を導入することにある。

共同声明の中で労使双方は「これまでなおざりにされてきた人々を包摂し、こうしたグループの人々に対する歴史的・社会的な負債を認識し、是正することに全力を尽くし、全ての市民にとってより公平でより良い社会の構築に貢献していく」ことを目指すと宣言した。

ラ・バンカリア書記長を務めるセルジオ・パラッツォUNI米州金融部会議長は次のように述べた。「アルゼンチンの国立銀行は、この種の協定を締結した世界で最初の銀行となった。政府のインクルージョン(包摂)政策の後押しなくして、この協定は成立しなかったということを述べなければならない。この協定には、高度にイデオロギーに関わる内容が含まれている。これは割当雇用に限った話ではなく、認識を高めるキャンペーンや、専門職に対する教育研修にまで及ぶ話だ。正しい道を歩んでいると思う」

ギジェルモ・マフェオUNI米州金融部会担当部長は、この革新的な協定は、組織化された労働運動の歴史を変えるものであるとし「ラ・バンカリアがアルゼンチン最大の銀行で獲得したトランスジェンダーの地位は、社会で最も弱い立場にある人々を社会が公正に認識し統合していくための非常に大きなステップだ」と述べ、次のように続けた。

「この協定は国立銀行に留まらず、アルゼンチンの他行においても同様の事例を作っていくものだ。国境を超え、米州や世界中のあらゆる銀行においてトランスジェンダーの雇用割当のために闘っていくことを我々に迫るものだ。UNI米州金融部会は世界規模で調査したが、銀行がトランスジェンダーおよびトランスヴェスタイト*の人々の雇用割当に関する制度を設けるのは今回が初めてだということが分かった。このことは非常に誇らしく思うが、同時にあらゆる場所へと拡大していくことは大きな挑戦だ。その意味で、アルゼンチン国立銀行内労働組合委員会の今回の取組みを評価したい。こうした取組みが無ければ、話は違っていたであろう。」

また、ブリセイダ・ゴンザレスUNI米州機会均等部長は次のように述べた。「UNI機会均等局は、世界中のLGBTI+の労働者を含め、あらゆる被差別グループについて人々の意識を高め保護するためのキャンペーンを行ってきた。いかなる形態の差別も存在しないディーセントワークを促進していく上で、組合は重要な役割を担っている。今回、トランスジェンダーの労働者の権利と尊厳を守り、暴力や差別のない労働環境へと統合していく上で組合がどのように取組むことができるか、銀行は明確な模範となっている。」

 

*異性のものとされる服装を着用する人。狭義には、生物的・社会的な性転換を伴わない外面的な異性装や異性装者のこと。

 


海外委託に対する勝利:ウェストパックで1000の仕事を取り戻す

オーストラリア金融労組(FSU)の組合員は、オーストラリアの仕事が海外に委託されることに反対するキャンペーンを、長期にわたり懸命に展開してきた。ウェストパック・グループの労働者は、海外委託された1000の仕事がオーストラリアに戻ってくるとの報に喜んでいる。

この発表は、ウェストパック・グループの労働者にとって歓迎すべきニュースだが、広い意味でも経済にとって良いことである。オーストラリアの雇用を守ることこそ、経済回復の中心でなければならないからだ。

仕事が戻ったことにより、同行の既存のスタッフの雇用機会が、様々な分野において現在のみならず今後も創出される。目下のところ、大部分が住宅ローン等のバックオフィス処理業務、残りがコールセンター業務になると理解している。

ウェストパックが、業界をリードしてスタッフやコミュニティの声を聞き入れ、仕事を本国に戻したように、FSUと組合員は、金融産業全体で現在海外に委託されているオーストラリアの仕事を全て本国に取り戻すためのキャンペーンを継続していく。

FSUは、今回戻ってくる仕事の移行が円滑に進むよう、今後もウェストパック及び組合員と協力していく。

熟練が必要な、賃金の高いオーストラリアの仕事を守り、オフショアリング(海外委託)を止めるためのキャンペーンに参加した全てのFSU組合員を祝福する。今回の勝利は私たち皆のものだ。

(出典:FSUウェブサイト、2020年7月29日付)


UNIは広島、長崎への原爆投下75年にあたり犠牲者に哀悼の意を捧げる

広島及び長崎に原爆が投下されて75年を迎えるにあたり、UNIは犠牲者に哀悼の意を捧げると共に、核兵器の禁止を繰り返し要求する。

第二次世界大戦中の1945年8月6日と9日、広島及び長崎に投下された原爆はその後、何万人もの被爆者を長い間、放射線の後遺症によって苦しめている。

UNIは2010年に長崎で世界大会を開催したことで、核兵器の戦慄と破壊力について理解を深め、長崎市及び国際平和運動と強い絆を築いてきた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「日本に原爆が投下された75年という節目の年に、このような苦しみが二度と繰り返されないよう、国際平和運動と連携して取組む決意を新たにする。とりわけ、2010年に我々を温かく迎えて下さった長崎の皆さんに心から連帯し、皆さんと一緒に犠牲者に哀悼の意を捧げると共に、核兵器の無い世界の実現を訴えていく。」

UNIの前書記長、フィリップ・ジェニングスは今、軍縮と、戦争の無い世界の構築に取組む国際平和ビューロー(IPB)の共同議長を務めている。ジェニングスIPB共同議長は、「我々は今、危険で不安定な時代に生きている。核兵器の無い世界をつくるには、労働運動の大きな力が必要だ。世界中で、1.9兆米ドルが軍事費に使われている。新型コロナウィルスが猛威を振るっているこの時に、大変な無駄遣いだ。我々には、新たな共通の安全保障が必要だ。平和と軍縮は、このパンデミックから回復するための取組みにも不可欠だ」と訴えた。

世界大会開催がきっかけで、UNI本部は長崎、広島からの平和大使の訪問を毎年歓迎し、核兵器廃絶の国際キャンペーンを支援してきた。今年は新型コロナウィルスのパンデミックのため、受入れが叶わないのは残念である。

しかし、UNIと加盟組合は、長崎と赤十字国際委員会が主催するオンラインイベントに参加することができる。8月9日、中央ヨーロッパ夏時間11:00(日本時間18:00)から、「核兵器が存在することは人類にとって何を意味するのか―コロナ危機の最中に考える」をテーマとし、2つのセッションから構成されるイベントだ。第1セッション(日本語)には、被爆者や長崎市長等がパネリストとして、第2セッション(英語で進行、日本語通訳付)には、元アイルランド大統領メアリー・ロビンソンをはじめ、核兵器廃絶キャンペーンに取組む団体の代表らが登壇する。

国際平和ビューローも、フェイスブック上で、「広島からの誓い」と題する記念映画を世界に公開する予定である。


UNI、黒人の命のためのストライキを支持

UNIは、2020年7月20日に、全米各都市で予定されている #StrikeForBlackLives (黒人の命のためのストライキ)に加わる仲間たちに連帯し、これを支持する。この全国規模のストは、「黒人の命のための運動(The Movement for Black Lives)」や、UNI加盟組織であるSEIU(全米サービス労組)やチームスターズ等、幅広いグループが結集して計画されている。

ストに加わる人々は、黒人の経済的機会や社会移動(一定の社会的地位から他の社会的地位へ移動すること)を制限している人種差別をなくすため、企業や政府に対して抜本的な改革を行うよう要求する。あらゆる人々により良い賃金、医療を、そして組合加入ができるように要求する。

「最近みんなが話題にしている“普通の”状態に戻ってもダメだ。人種差別を理由に攻撃を受けたり、経済という名目で、防護具も無く、危険手当も払われずに仕事をしろと言われたりするなんて。」空港で車椅子利用者のアテンダントとして働くグレン・ブラウンは、ストに参加する理由をこのように述べた。

ストの間、空港労働者やファーストフード店の従業員、清掃員、警備員、介護労働者をはじめ何千人もの労働者が、8分46秒間、仕事を中断する。5月にミネアポリスで警官に殺された黒人男性ジョージ・フロイドが、白人警官の膝で頸部を押さえつけられていた時間だ。このストは、今後数ヶ月の間に予定されている人種間の平等を要求する多くのアクションの皮切りとなるだろう。

ストの計画を発表するにあたり、「人種間の平等がなければ、経済的正義は実現できない」と、メアリー・ケイ・ヘンリーSEIU委員長は強調する。「今日、全国でこの問題を考えよう。労働者は米国の壊れた制度の抜本的改革を要求している。黒人が目標を達成するまで、我々のコミュニティの中で誰も目標を達成したとは言えない。」

10以上の団体がMovement for Black LiveやSEIU、チームスターズと共に街頭に出て意思表示を行う予定だ。

「制度的な人種差別は、米国だけの問題ではない。我々があらゆるコミュニティや国の中で向き合わなければならない問題だ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べる。「歴史的な1日となるこの日に、UNIは我々の社会と経済を変革していく闘いに加わり、黒人の命が尊重される世界を創り出していく。」

スト参加者は世界中の仲間からの連帯支援を求めている。ストの詳細は以下のウェブサイトから。https://j20strikeforblacklives.org


グローバルユニオン評議会、リ・チャクヤン氏への正義と香港における人権尊重を要求

グローバルユニオン評議会(CGU)のメンバー組織としてUNIは、香港政府に対し、2019年逃亡犯条例改正案の撤回と普通選挙の実現を要求した労働運動の指導者や民主派活動家らへの刑事責任の取下げを要求する。7月1日に採択されたCGU声明では、同日に施行された極めて厳しい国家安全維持法の廃止も求めている。同法の下で、施行当日だけで370人以上の逮捕者が出ている。

「協議や透明性のない突然の国家安全維持法の強制や、恐れずに声をあげてきた労働組合員やジャーナリストその他の民主活動家に対する厳しい罰則は、我々の世界に存在してはならない。この法律が廃止され、引き続き自治が尊重され、『一国二制度』の原則が確保される日まで、我々は香港の民衆に強く連帯していく」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。

またCGUは、普通選挙の実現及び言論・集会・結社の自由に対する規制の撤廃を要求している。

「香港労働組合連盟(HKCTU)のリ・チャクヤン事務局長は、民主主義と労働者の権利の戦士だ。現在、人権と自由を擁護する彼と14人の献身的な活動家達は、その信念を理由に起訴されている」と、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は述べ、「このような不当な告訴は撤回され、香港の人々が投獄を恐れずに政治に参加できるようにしなければならない」と訴えた。


南アフリカ金融労組、キャピテック銀行で組合承認を勝ち取る

UNI加盟組織の南アフリカ金融労組(Sasbo)が、10年近くにおよぶ組織化キャンペーンの末、南アフリカのキャピテック銀行との間で組合承認協定を締結した。

6月24日に締結したこの協定は、同国で最も急速に成長中のリテール銀行キャピテックにおける、組合員獲得と労働者代表性を目指した非常に困難な闘いの成果である。これによって組合は、労働条件や賃金などの問題について、団体交渉権が保証されることになる。

キャピテック労働者6,300人を代表する同組合は「この協定は、Sasboと南アフリカの金融部門の組合員にとって大きな勝利として組合の歴史に刻まれることになるだろう」と述べた。

Sasboは2019年12月、ついに過半数代表に必要な数の組合員を組織化した。しかし、銀行が団体協定のための交渉を先延ばしにしたため、Sasboは2020年2月のストライキ実施について投票を実施した。その結果、ストライキの実施は組合員の圧倒的な支持を得て、経営側に対する交渉再開の圧力となった。

国内でのCOVID-19大流行による遅れをよそに、組合はオンラインで経営側とやりとりし、協定締結に必要な進展を得ることができた。

キース・ジェイコブスUNIアフリカ地域書記長は、「キャピテックからの組合承認獲得を目指すSasboによる断固としたキャンペーンを支援する中で、UNIアフリカが果たした役割を誇りに思う。長く困難な道のりであったが、Sasboは決して諦めなかった。Sasboの勝利は当然だ」と述べた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「今回のSasboの重要な勝利を心から祝福する。南アフリカのキャピテック銀行で働く何千人もの金融労働者に恩恵をもたらすものとなるだろう。Sasboの不屈の努力が報われた。多くの場合、非常に困難な反組合的状況の中、現場で労働者を組織化してきた確固たる取組みを讃えたい」


ブラジルのサンタンデール銀行、組合との約束を反故にし、労働者を解雇

スペインのサンタンデール銀行は2020年3月、ブラジルのイタウ銀行、ブラデスコ銀行とともにUNIの加盟組織であるContraf-CUTとの間で約束を取り交わし、COVID-19危機の期間中、ブラジルにおける雇用を維持し、解雇を避けるとした。これはパンデミック期における労働組合にとって、最も重要な要求の1つであった。

しかし6月10日にサンタンデール銀行は、ブラジルの銀行としては初めて、パンデミック中に解雇を実施したのみならず、COVID-19感染者が増加し続けている最中に、ブラジル国内の支店業務再開を指示した。

サンタンデール銀行はすでに160人の従業員を解雇し、その理由を経済危機の影響としている。しかし、ブラジル連邦政府は流動性資産にして1兆レアル以上(1695億米ドル)を金融機関に対して支援してきた。また、同行は最近、2020年の1〜3月に38億5千万レアル(6億5260万米ドル)の利益を計上しており、これは2019年の同時期から10.5%、第4四半期から3.4%の増加である。ブラジルにおけるサンタンデール銀行の利益率は22.3%に達しており、同行の世界規模での第1四半期収益の29%はブラジルにおけるものだ。

ブラジルのサンタンデール銀行は、国内従業員のうち9千人以上に相当する2割を解雇する予定だと発表した。この人員削減計画によって解雇された労働者の1人は、次のように説明した。

「解雇は電話で告げられた。私はサンタンデールで20年以上働いのだから、少しは配慮してもらえるかと期待していたのに。特に健康状態を理由にされた。私は従業員の中でもリスクの高いグループに入っているとされ、会社はこのグループの人たちを守りたいからだと言ってきた。しかし本当のところは誰のことも守っていない。従業員を解雇しなければならないという時、躊躇がなかったのだから。」

マルシオ・モンザネUNI米州地域書記長は、強く非難した。「世界的パンデミックの中、感染拡大の中心地となったブラジルで今、労働者を解雇するとは、非人道的な経営以外の何物でもない。通常の状況下でも新たな職に就くことは困難なのに、このような状況で解雇されるとは、労働者にとってどれほどの意味があるか。サンタンデールが他国で労働者を解雇しないならば、ブラジルでも同じ待遇を要求する。労働者代表との交渉および署名された合意が尊重されることを求める。」

リタ・ベルロファUNI世界金融部会議長も、怒りを顕わにした。「ブラジルでサンタンデールがとっている態度は決して容認できない。非常に深刻な政治的・経済的・健康的な危機に直面しているこの時期こそ、労働者は守られていると実感を得たいであろう。にもかかわらず、我々が目にしているのは何か。多額の利益を得、役員へ巨額の報酬を払う一方で、労働者を軽視する使用者だ。解雇は社会全体に影響を及ぼし、危機を悪化させる。パンデミック中に解雇を行わないとの合意を反故にするのみならず、サンタンデールはこの機を利用し、社会保障権を脅かし、従業員に販売目標の達成を要求し、それを満たさない者は解雇するとの脅しすらかけてきた。労働者に対するこのような処遇は、サンタンデールが存在する他の国では見られないことだ。ブラジルの労働者と社会を尊重し、社会対話を行い、組合との合意を守るべきだ」と要求した。

サンタンデール銀行は、販売目標の達成を従業員に要求し、これを達成しない従業員には、解雇をちらつかせて脅してきた。

アンジェロ・デクリストUNI世界金融部会担当局長は、「サンタンデール銀行は、COVID-19危機の間に雇用を守るという約束を破り、労働者に対して極度に敬意を欠いた態度を示している。我々は銀行に対し、約束を守り、労働者を解雇する言い訳にパンデミックを持ち出さないことを強く求める」と述べた。

UNI米州はブラジルのサンタンデール銀行副頭取に書簡を送り、今回の解雇措置および同行の頭取による「在宅勤務労働者の賃金は引き下げるべき」との公式声明を認めない姿勢を示した。

オンライン署名はこちらから:

https://www.labourstartcampaigns.net/show_campaign.cgi?c=4389


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