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UNI Apro商業、金融、ICTS、郵便・ロジスティクス、印刷・パッケージング、メディア部会大会

各大会、委員会の模様は、Related Files掲載の速報をご覧ください。

Sep1

Aug29

Aug31

Aug30

Aug28


UNI Aproブレイキングスルー!

newsImage 第16回UNI Apro執行委員会で、様々なブレイキングスルーの成果が報告され、2013年度の計画が承認された。
冒頭、プラモトUNIフィージー加盟協事務局長からフィージーの情勢について報告を受けた。
続いて、部会別報告を受けた。臼杵UNI Apro郵便・ロジスティクス部会議長は、世界的に郵便物数の鈍化 が見られる中、ミャンマーとオーストラリアを主なターゲットとし組織化を進めていると述べ、ミャンマーに対するこれまでのJP労組の取組みを報告した。経 営側の業務改善努力と結びつかなければ、人材育成も成果が見られないという側面も強調された。關UNI Apro金融部会議長は、昨年UNI-LCJ金融部会として1万人増加に成功したことを報告し、アジア開発銀行との対話、ANZ銀行組織化、UNI-LCJ金融部会の銀行労組組織化等、今年の取組み計画を述べた。加藤UNI Apro ICTS部会議長は、テレノールとのグローバル協定締結という成果を受け、マレーシア、タイ等で子会社の組織化が進んでいること、最近テレコムセルの労使が来日した際、活動基盤の強化、財政の重要性を説明したことを報告し、全体として組織基盤の強化が求められていると強調した。アリスUNI Apro商業部会担当部長は、パートナーシップ労使関係の普及に基づいて、ベトナム、ネパール、マレーシア等で組織化が進んでいること、流通産業における安全衛生ガイドラインが発行されたこと等を報告した。プリヤラルUNI Apro P&M担当部長は、今年4月にノルウェーでエンジニア会議、ロンドンで欧州及び世界のP&M委員会が開催されると述べ、ネパールで専門職組織が確立したのも、NTT労組の地道な支援の取組みがあったからであると感謝した。マグダレーンUNIメディア部会Aproコーディネーターは、ADBとのグローバル協定が積極的な役割を果たし、マレーシア、台湾、タイ等各国で組織化が進んでいると報告した。

素晴らしい成果を挙げている加盟協の事例として、相原UNI-LCJ議長は、UNI長崎世界大会を経て、UNI-LCJが地道に組織拡大努力を続け、現在103万人以上の組織となった成功例を報告した。ノラ・カンDBS銀行労組委員長からは、UNI-SLC(シンガポール加盟協)はNTUCの方針、すなわち「全員により良い仕事を」、「全ての労働者のために包括的な成長を」、「全ての人々に労働運動を」、「全ての人々に三者構成主義を」等の方針に沿って運動を進めていると紹介があった。シャフィーUNI-MLC議長は、 「UNI-MLC(マレーシア加盟協)は現在74組合、30万人組織だが、UNI全領域で組織化を進めていく中で、UNIマレーシア労働センターへの転換 を図ろうとしている。これは、より積極的に労働条件の改善等、政策提言に関わろうという意図である。現在のナショナルセンターが弱すぎるという問題があ る」と述べた。ライハUNI-HKLC事務局長は、「5組合をもってUNI-HKLC(香港加盟協)が結成されてから1年が経過した。ディズニーランド等困難な組織化に頑張っている。昨年30人が参加し、組織化フォーラムが開催された」と報告し、4月1日から始まった香港港湾労働者のストに対する支援を要請した。

次に、ハイライトすべき成功事例として以下の事例が共有された。逢見UNI Apro副会長は、UAゼンセン統合に至る歴史的経過と課題について説明した。ジェラルドUNI Apro副会長は、マクドナルドにおける組織化を例に、オーストラリアSDAのきめ細かい組織作りを説明した。UNIネパール加盟協の組織率は10%を超え、これは南アジア諸国では最高の数字である。G4S、テリアソネラNセル、DHL、TNT、メットライフ、LIC等の組織化を進めている。ベトナム商業労組ネットワークの形成と産別組織への発展の方向性が示された。

機会均等
宇田UNI Apro女性委員会議長が、2012年度の活動の成果を、南アジアの女性強化活動を中心に紹介し た。続いてマクシン副議長よりニュージーランド・ファースト労組の活動報告があった。小川UNI Apro女性担当部長とアンジャリUNIインド加盟協コーディネーターは、スリランカ加盟協女性委員会のイニシアチブを事例に2013年度も引き続き南ア ジア女性ネットワークの強化を図り、南アジア各国加盟協の活性化につなげたいと述べた。ミシェルUNI Apro青年委員会議長は、社会運動としてのユースの運動を発展させたいと決意を述べた。

2013年度UNI Apro戦略重点課題
ラジェンドラUNI Apro労働組合強化部長が、ブレイキングスルー戦略の5つの目標に沿って、2013年度の活動計画を説明し、承認された。カンボジアについては、元林UNI Apro組織部長が説明した。


第16回UNI-Apro執行委員会

newsImage 2013年4月6~7日、第26回UNI-Apro運営委員会、第16回UNI-Apro執行委員会がシンガポールで開催された。
開会で、加藤UNI-Apro会長は、日本の状況について「株価上昇、円安等が見られるが、実体経済は機能しておらず、公共投資に主力が置かれ、雇用も一過的だ。私たちは冷静にアベノミクスを見ている」と挨拶した。
鈴木ITUC-AP書記長は、ミャンマー情勢、ITUC中国ミッション等に触れた後、UNIブレイキングスルー戦略との共通性を強調し、「ITUCの組織率は全世界で7%に過ぎない。地域の組織化を進めなければならない」と結んだ。

第4回UNI-Apro部会大会準備(2013年8月、バンコク)の 議題では、「機会均等」、「雇用におけるフレキシビリティーと非正規労働者の増大」等、合同大会で取り上げるテーマ案について議論した。更に各部会大会で は、それぞれの産業で何が起こっているか、例えば金融部会はADBと、郵便・ロジスティクス部会はAPPUと連携し調査を行い、共同で対応策を検討してい く考えである。タイ通信省を通じて、インラック首相に正式な招待状を送った。第4回UNI-Apro地域大会の議題では、2015年11月にカトマンズでの開催が提案され、承認された。第4回UNI世界大会(2014年12月、ケープタウン)の 準備状況について、ジェニングス書記長より、「“インクルーディング・ユー”のスローガンの下、組合の力の復活を訴える大会としたい。世界的に組織率が低 下する中、政治的準備をしつつ徹底した討論を行う。ズマ南ア大統領、ルラ前ブラジル大統領にも来てもらおうと考えている」と説明があった。

中国に関する取組みでは、ジェニングス書記長が、「政治指導者、ACFTU指導部等多くの変化が見られた。協力関係は続けるが、基本的に人 権が欠けている。今のところ、今年中国に行くという計画はない」と述べた。ライハUNI香港加盟協書記長は、「UNI-Aproとしてもっと参加するべき だ。中国ミッションの前に是非香港に立ち寄ってもらいたい」と発言した。加藤会長は、「中国は動いている。我々はどうするか。あくまでも組織として交流す ることを忘れてはならない。香港、台湾の状況を認識した上で、多様性を探りながら、協議していこう」とまとめた。

ミャンマー組織化の課題に対するUNI-Aproの対応について、クリストファー地域書記長は、「50年以上 組合を作れなかった状況があり、国民全体が能力構築をしていく方向性が必要だ。自発的に組合が作れることを目標に、UNIの管轄の中にある事業所で取組み を開始したい。既にミャンマー郵政長官とは話し合いが続いており、JP労組の協力も得て、研修等に取組みたい」と報告した。逢見UNI-Apro副会長 は、「GUFが共同支援センターを設立すると書かれている。ITUCミャンマー事務所が開設されており、GUFの担当者を置くことを決めている。UNIと しても、考える必要があるのではないか」と発言した。クリストファー地域書記長はFTUMの評価をめぐって意見を述べ、ジェニングス書記長は「まずミャン マーで民主主義が勝利を収めていることを喜ぼう、ステップ・バイ・ステップだ」とまとめた。

2日目は、UNI-Aproブレイキングスルー戦略について成果を振り返り、2013年の計画を承認した。

ジェニングス書記長は、「この地域で、ブレイキングスルー戦略は、勢いがつき、根付いていると実感した。計画は、実践することが難しいが、私はあえて“ユニノミクス”と言いたい。半年後バンコクで再会した時、更なる進歩を期待している」と述べた。

加藤会長は、「ジェニングス書記長の熱い思いを支え、チャレンジしていこう。各部会委員会、各加盟協で結果を出して欲しい。結果が全てである」とまとめ、執行委員会を閉会した。


第14回UNI-LCJ年次総会、盛大に開催

newsImage ホフマンUNI副書記長、ウンUNI-Apro地域書記長を迎え、2013年2月8日、UNI-LCJ年次総会が盛大に開催された。

ク リスティー・ホフマンUNI副書記長、クリストファー・ウンUNI-Apro地域書記長を迎え、2013年2月8日、第14回UNI-LCJ年次総会が盛 大に開催された。今回の総会は、全信連、印刷労連の2組織を新しい仲間としてUNI-LCJに迎え入れ、加盟人員数も前年比1万5000人増、103万 2200人となる記念すべき総会となった。総会は、落合議長が議事を取り仕切り、最後に相原自動車総連会長を新議長として選出した。落合議長は退任の挨拶で、「UNI-LCJのこの勢いをキープし ていってほしい」と述べ、「遺言」とすることで参加者の笑いを誘った。相原新UNI-LCJ議長は就任の挨拶で、「大変重い言葉を落合さんから頂いた。他 の加盟組合と相談し、ぜひ実現していきたい」と述べた。さらに、政府を代表して妹尾厚生労働省総括審議官、労働を代表して南雲連合事務局長から挨拶を受け た。海外ゲストとして、ホフマンUNI副書記長は、「米国労働運動とUNI」の演題で講演し、貧富の格差著しい米国社会、ユニオンショップを破壊する労働権州 の動きなどを描写、日本に警告を与えた。ウンUNI-Apro書記長は、ASEANプラス10の動きに触れながら、「労働運動は真にグローバル化しなけれ ばならない」と訴えた。

ホフマンUNI副書記長、ウンUNI-Apro地域書記長は、2月6日、UAゼンセンを訪問し、逢見会長、八野副会長と、組織化、グローバル協定などにつ いて意見交換を行った。自動車総連では、相原会長と産業政策について懇談した。全信連との夕食会では、中元三菱UFJ信託銀行従組委員長と銀行産業の状況 について意見交換した。

2月7日には、情報労連を表敬し、加藤委員長とUNI-Apro地域の情勢について意見交換し、損保労連では、關委員長と世界金融会議の日本開催について懇談した。続いてJP労組を訪問、臼杵委員長と米国のUSPSの状況などについて意見交換を行った。

2月8日は印刷労連を訪問、田倉委員長代行から、新しい産業動向について学んだ。ホフマンUNI副書記長は、日本訪問は2度目だが、加盟組合と会って話を 聞くのは今回初めてであり、各組合から産業・組合事情についてブリーフィングを受け、日本の社会・労働運動について理解を深めた。


年末のご挨拶

加盟組合の皆さま、2012年もUNIの諸活動に対するご支援、ありがとうございました。

労働組合にとって課題の多い時ではありますが、私たちは新規組合員を獲得し、世界中の働く仲間の生活改善に向けた闘いを続けていきます。

公共政策を立案する政治家や経営者の態度が硬化し、労働の世界における大転換期にあるという状況からは逃れることができません。南欧のトロイカ政策における、労働者と組合に与えられた懲罰の厳しさには驚愕を覚えます。かつて労働者を危地に陥れたのはワシントン・コンセンサスでしたが、今は労働市場の構造変化が起きています。

UNI本部、地域組織、部会、専門委員会は組織をあげて、この流れを食い止め反撃に出ようとしています。

ブレイキングスルー戦略は変化をもたらすことであり、私たちの取組み方法においても言えます。より多くのグローバル協定を締結し、組織化を進めるという私たちの目標には一貫性があり、組織化基金を最大限活用しているところです。コロンビアをはじめ、全ての国において達成された素晴らしい組織化の成功事例を誇りに思います。

さて、ケープタウン世界大会まであと2年となりました。テーマは「Including You」、より包含(包摂)的な経済成長を目指し努力する、という意味が込められています。私たちの取組みの限界を突破していくため、UNIに対する更なるご支援をよろしくお願い申し上げます。国内外で労働者を組織し、労働者の権利を提唱し、不正と立ち向かった、全ての皆さんに感謝します。闘いは続きますが、皆さんのサポートがあってこそ、全てのメンバーのために勝利しブレイクスルーしていけると確信しています。UNIの全スタッフを代表し、2013年も輝かしい年となりますよう、皆さまとご家族のご健勝をお祈りします。

UNI書記長 フィリップ・ジェニングス
UNI副書記長 クリスティ・ホフマン


UNI平和フォーラム-世界の終わりまで残り5分

終末時計は世界の終わりに向かって針を1分進めた
昨年のUNI世界執行委員会で、ナーゲルスマンUNIメディア部会議長(当時)から「UNI長崎世界大会は大きな感動をよんだ。長崎という平和を希求する場で開催された大会のメッセージを思い起こすべきだ」とし、平和セミナーの開催を提案した。これを受けて、2012年の世界執行委員会前日(11月12日)、「UNI平和フォーラム」が開催された。ジェニングス書記長は開会挨拶の中で、UNI長崎世界大会の意義を想起し、「ミスコミュニケーションにより核兵器使用の可能性が高まっている」と警告した。領土問題が軍事衝突に至る可能性ということで尖閣諸島問題にも触れた。最後に「私は平和のために祈る。しかしそれだけでは十分ではない。行動が必要だ」というダライラマの言葉を引用し、UNIの立場として表明した。

米科学誌『Bulletin of the Atomic Scientists』が管理をする“世界終末時計”の針が「残り6分」から「5分」へと1分進められた点について、エバンス・オーストラリア国立大学総長が、ビデオ講演を行った。同氏は、ゲストスピーカーとして長崎UNI世界大会にも出席している。

「2010年の時点では、まだ楽観的な気分が漂っていた。ところが今、核兵器削減に関しては、前進がないばかりか、イランや北朝鮮など核兵器を持つ国が増大し、暗い状況にある。終末時計は、さらに危機的な状況に近づいている。世界は、冷戦時代より混沌としている」と警告した。ブラウン国際反核兵器法律家協会事務局長は、「持続可能な社会のための軍縮ッ貧困層のために優先順位の変更を」というテーマで講演し、「過去の二つの大戦を振り返って教訓から学ぶべきだ。労働組合が中心に立って平和のために闘わなければならない。ギリシャの例は、軍備輸出国が富める国になり、輸入国は貧しくなることを示している。平和運動は、労働運動の支持を必要としている」と訴えた。続いてデニス核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)シニア・キャンペイナーが登壇し、「核兵器はますます近代化しており、新しい脅威が生まれている」と時代を特徴付け、インドとパキスタンの戦争を例に、核兵器が使われた際のインパクトを具体的に示した。軍備をコントロールするアプローチから、人道的なアプローチへの転換を呼びかけた。

ポスト・フクシマ
八野UNI-LCJ副議長が、東日本大震災と福島原発事故を振り返り、現在の日本の状況を詳細に分析した上で、将来的には原子力に依存しない社会づくりを目指したい、とした。「将来のエネルギーミックス:100%再生可能なエネルギー」と題して、シンガー世界自然保護基金(WWF)世界エネルギー政策部長は、再生可能エネルギーのシナリオを提示し、「移行への技術はある。事実グローバル・エネルギーの消費トレンドとしては、太陽光、地熱など再生可能エネルギーのシェアが増大している。雇用は増えるだろう」と論じた。「核テクノロジーの二重性」という標題で、リーパート・ダルムシュタット工科大学教授が、核テクノロジーの歴史を紐解き、「1938年に初めて核分裂が行われた。以降、核爆弾が作られ、プルトニウムに移行した。核テクノロジーは民事軍事両方に活用できる。破棄することにすべての国がコミットすべきである。長期的にはフェードアウトすべきだが、グローバルに核の秩序を考えるべきだ」と語った。

グローバル・リスク:食糧と紛争
世界経済フォーラムのグローバル・リスク報告は、水と食料へのアクセス欠如から起きる平和への脅威について強調している。ヒルベック・スイス連邦工科大学教授は、紛争、貧困・飢餓、環境悪化の悪循環と農業と食糧生産の関係性を説明し、「我々はグローバルに依存している。うまく機能するグローバルなエコシステム作りに向け、労働組合も役割を果たすことができる」と述べた。ババロラUNIナイジェリア加盟協議長は、ヒルベック氏の演説の実際を、ナイジェリアの例をもとに説明した。このセッションは、2014年のケープタウンUNI世界大会に向けた議論の土台を築いた。アフリカにおける飢餓と食糧価格高騰は、喫緊の課題である。

ジェニングス書記長は、「現在の世界は、全面的な市場主導型経済であり、市場の失敗が即座に労働者の生活に影響する。我々は対案を持たねばならない。今や50カ国が核兵器を製造可能という極めて危険な状況下にある。アジアは成長のエンジンであって、緊張のエンジンであってはならないということを、先日のUNI-Apro東アジア労組フォーラムは明らかにした。今なお希望はある」と、まとめた。


第1回UNI-Apro東アジア労組フォーラム

第1回UNI-Apro東アジア労組フォーラムが2012年10月22~23日に東京で開催され、韓国、台湾、香港のから27名、日本から83名、合計110名が参加した。
同フォーラムは、今回初めて開催され、その意味でまず基本の基本をお互いに認識し合うということから始めることとした。選ばれたテーマは、各国のサービス産業の労使関係と課題、東日本大震災からの復興・再生に向けた支援活動、各国労働運動の現状、女性・青年の労働運動参加促進、各国のUNI加盟協の12年と今後の課題であった。クリストファー・ウン地域書記長から、最初と最後に意見をもらい、討論を豊富化することができた。

第1日には、「グローバル化とASEAN、東アジア」という演題で、ウン地域書記長が講演を行った。グローバルな観点、ASEANという観点から、東アジアを俯瞰し、今後の経済の方向性、政治の方向性、労働組合の方向性を占うという内容であった。その際、ASEANプラス3、又は6について、台湾を排除すべきではないという意見が出て、了承された。
「日本の労使関係とその課題」という演題では、北浦日本生産性本部参事が講演を行った。ホスト国が日本であったことから、特に日本の労使関係について、概論を述べた。日本の労使関係の発展の特色が細かく触れられた。各国労使関係は、歴史的、社会的な国のあり方に規定される。日本の労使関係の根底にあるものがどのように変遷を遂げたか、今後の課題は何か、特に改革すべきものと変えるべきでないものは何かについて、全員が学ぶことができた。
各国の労使関係の比較では、まず「韓国サービス業の労使関係と課題」から始まった。韓国のスピーカーから、総論(ユ・ジヒュン韓国保健医療労組委員長)、パブリックセクターの労使関係(キムチョルヨン韓国郵政労組国際部長)、民間企業の労使関係(カン・ギュヒョク韓国サービス労組委員長)、非正規セクターの労使関係(チュン・ミョンヘ韓国金融労組政策担当)、KT労組について(チャ・ワンキュKT労組政策部長)について、説明を受けた。財閥系の韓国企業が急速に発展を遂げる中で、貧富の差が大きくなっており、その典型が非正規労働者の問題だという事実が明らかにされた。
続いて、「台湾サービス業の労使関係と課題」というテーマで、ジェリー・ルウ中華郵政工会副委員長がプレゼンを行った。台湾では、労働協約法の改正があり、労働組合に入りやすくなっている、産業別組合の交渉可能性も拡大していることが明らかになった。
「日本サービス業の労使関係と課題」という演題では、UNI-LCJ加盟労組が講演を行った。商業部門は、八野サービス流通連合会長から、自動車産業は、佐藤自動車総連国際局長から、印刷部門は西山全印刷書記から、金融部門は中村損保労連服委員長、大長生保労連副書記長が説明を行った。商業部門の傾向と趨勢、生産性三原則の実際、日本のサービス産業の労使関係の法的基礎、純粋持株会社形態と労働組合、ダイバシティーへの対応などが説かれた。
「東日本大震災からの復興・再生に向けた支援活動」のプレゼンを春木情報労連書記長から受けた。東日本大震災にあたっては、各国組合から様々なご支援を受けた。ここまで復興が進んだ、労働運動はこういう役割を果たした、という現状報告を行った。

第2日目は、「日本の労働組合運動の現状」ということで、落合LCJ議長が講演を行った。落合議長は、UIゼンセンを141万人の組織(UAゼンセン)にまで作り上げる指揮をとった会長であり、参加者はその言葉の重みを噛み締めた。「韓国労働運動の現状」は、キム・ビュングク韓国大学職員労組書記長、カン・サンナム全国メディア労組副委員長から報告があった。「台湾労働組合運動の現状」は、ジェリー・ルウ中華郵政工会副委員長から講演を受けた。
「女性・青年の労働運動参加促進」も重要なテーマであり、4つの組合が講演を行った。
日本からは、河野全労金書記長、山下労済労連副委員長、韓国からは、ハン・ミジュン韓国保健医療労組副委員長、台湾からは、ジュリア中華郵政工会副書記長が講演を行った。
続いて、「UNI-LCの12年と今後の課題」として、各国のUNI加盟協が発表した。日本UNI-LCJの12年と今後の課題と題して、臼杵UNI-LCJ副議長、韓国UNI-KLCの12年と今後の課題と題して、ジェイ・チョイUNI韓国デスク・コーディネーター、台湾UNI結成以降12年と今後の課題と題して、ジョージ・リャン中華郵政工会国際局長、香港UNI結成以降12年とUNI-HKLCの結成、今後の課題と題して、チュン・ライハUNI-HKLCコンベイナーから講演を受けた。

クリストファー地域書記長から、「アジア太平洋地域のLCとUNI-Aproの前進」の演題で講演を受けた。UNI-LCの結成は、UNI-Aproの基本的な方針である。ASEAN諸国、南アジア諸国におけるLCの活動の現状、UNIの支援のあり方などが論じられた。
最後に加藤UNI-Apro会長がまとめを行った。「我々は、企業別組合として、どうしても他の労組の動向には興味を持たなくなりがちだが、ナショナルセンターの活動、UNI-LCの活動という形で、できるだけ様々な問題を討論し合うことが重要である。特にUNIは、ネットワークが海外まで広がり、そこでの討論は特に重要といわねばならない。」とした。

最後に、来年ソウルで再び会うことを誓う共同声明を採択し、第1回UNI-Apro東アジア労組フォーラムが閉会した。

写真はFlickr参照

 


各国ユース代表、東京で意見交換

2012年10月9日、東京でUNI-LCJユースネットワーク会議が開催された。

広島でのユース英語セミナーに講師として来日した海外講師を交え、UNI-Apro青年委員及びUNI-LCJ構成組織の青年担当及び国際担当と意見交換を行った。情報労連及び日放労のUNI-Apro青年委員の交代もあり、新委員の顔合せの機会にもなった。

自己紹介に続き、UNI-Aproの情報発信及び加盟組合とのコミュニケーション強化のため任命されたレベッカ広報部長が、UNIウェブサイト、Facebook、ブレティンを紹介し、加盟組合からも情報を寄せてほしいと要望した。

柿田UNI-Apro青年委員会副議長から、6月にマニラで開催されたUNI-Apro青年委員会の報告を受けた後、フィリピン、ネパール、欧州の青年活動について共有した。

ポールは、フィリピンでは労働組合のイメージアップと労働者の権利を知ってもらうため、若手組合メンバーが大学に赴き学生と対話する取組みと、パヤタスにおける栄養失調児童への給食プロジェクトについて報告した。

スラジは、ネパールでは政治が安定せず、産業と雇用機会が少ないため、若者は海外に職を求めて移住する傾向が見られるが、他の南アジア諸国に比べれば労働組合のイメージはそれほど悪くなく、青年は組合活動に積極的であると説明した。

エドは、反人種主義、若年層の失業問題、移民労働者、派遣労働等、UNI欧州青年委員会の決議を紹介した。

日本からは、情報労連、全印刷、UIゼンセン同盟、JSD、JP労組から、それぞれの青年(女性)活動について報告があった。

共通していたのは、日本でも海外でも青年活動の重要なポイントは、楽しい活動を企画し、仲間をつくり、連帯感を深めていく中から、将来のリーダーを育成することである。UNI-LCJとしては今後も様々な機会や情報発信ツールを活用して、青年活動情報の共有を図っていきたい。

写真はFlickr参照


長崎平和大使、核軍縮を訴える

長崎平和大使(日本の高校生や被爆者などから成るグループ)が今年もニヨンのUNI本部を訪れた。これに先立ち彼らは、核兵器廃絶・核軍縮を陳情する155,000余の署名を国連欧州本部に提出した。

平和大使を歓迎する中で、フィリップ・ジェニングスUNI書記長は、「核兵器のない世界のために活動する高校生を再び迎えることができて光栄だ。私たちもみなさんの夢と目標を共有したい。核兵器廃絶キャンペーンを支援したい。世界にはいまだ19,000の核兵器があるとされ、それらが使用される危険性は常につきまとっている。今日ここにいる被爆2世、3世、さらには4世をも含む平和大使は、悲劇が2度と繰り返されないよう、悲劇を忘れまいとしている。私たちはみなさんの行動を誇りに思い、共に進みたい。」と挨拶した。今回、在ブラジル被爆者の証言を伝えたブラジル出身の2名を含む生徒たちは、被爆者の存在と彼らが平和大使になった理由について、感情をこめて語った。

川崎有希さんは、自分の祖父の経験について語った。川崎さんの祖父は、原爆投下後、遺体の埋葬と死に行く人々のケアのため、100km離れた家から広島へ駆け付けた。彼女の祖父は、放射線の影響で病を患った。彼女のメッセージは「もう戦争を起こさないこと」だ。

片山宥那さんは、幼稚園時代に出会った被爆者の「全ての人が世界の平和を願い行動すれば、それは実現する」という言葉を伝えた。

相原由奈さんも、「あなた達が、被爆者の経験を直に聞くことのできる最後の世代。私たちはあなたにバトンを渡さなくてはならない」との被爆者のメッセージを伝えた。

平和のメッセージを受け継ぐことについて、全ての平和大使が強い責任感を表明した。現在、被爆者の平均年齢は77歳である。

UNIは、2010年の世界大会開催地である長崎の市民と温かい友情を育んできた。UNIのブレイキングスルー戦略では、核軍縮を目指す国際的な運動を支持している。

長崎でのUNI世界大会の4か月後、日本は壊滅的な地震と津波、そして福島における原子力発電所の惨事に見舞われた。地震と津波によりおよそ2万名の命が奪われ、さらに数千名が住居を奪われた。

1945年8月6日に米国による広島への原爆投下により約14万名が、そして3日後の長崎への2発目の投下で7万名以上の命が、一瞬のうちに犠牲となった。

長崎平和大使は、「長崎を最後の被爆地に」との訴えで活動を続けている。彼らが、被爆者の声を直接聞くことのできる最後の世代となる。


ワークライフマネジメントに関するUNI-Apro 専門職・監督職シンポジウム

2012年8月7日、スリランカ・コロンボで、ワークライフマネジメントに関するシンポジウムが開かれた。
UNI-Apro専門職・監督職委員会委員に加え、海外参加者、スリランカの加盟組合及び専門家、南アジア・オルグ/教育担当訓練コース参加者等、8カ国32労組から100名を超える参加者が出席した。
午前中は「サービス産業の持続可能な成長のための、専門職・監督職におけるワークライフマネジメントと主要業績評価指標(KPI)達成の適正バランスについて」のテーマで情報共有を行なった。アジャンタ・ダルマシリ・スリジャヤワルダナプラ大学経営大学院経営コンサルタント(スリランカ)は基調講演で、ワークライフバランスの概念について批判的検討を試み、そこに内在する根本的な欠陥を明らかにしようとした。

続いて、福地UNI-AproP&M副議長が、NTTの研究者・技術者のワークライフバランスの取組みを紹介した。ICT分野の事業環境の変化や社会情勢に対応できる、働き甲斐をもちながら安心して働き続けられる制度が必要となり、研究開発課題の多様化により働き方も多様化している中で、定年(60歳)から年金受給(65歳)まで安心して働ける制度構築と、研究所における裁量労働制導入・改善及び在宅勤務の積極推進を図った。組合としても、裁量労働制の運用を検証し、研究所の施策をトライアルとして他の組合員にも展開し、ワークライフバランスを更に充実させようと取組んでいる。
クララトネ・ランカ国際経営顧問サービスCEO(スリランカ)は、サービス産業におけるワークライフバランスとKPIについて発表した。企業にとって株主や顧客を満足させるのも重要だが、従業員がいなければ企業は運営できないのであり、従業員の満足度を上げなければビジネスは成功しない。長時間労働は、健康を害し生活や精神面に悪影響を及ぼし、結果、仕事の能率も落ち、期待された成果があげられず、更なる長時間労働へと悪循環に陥る。従来のKPIは財政面だけを測る指標だったが、管理可能なものにだけ指標を設定すべきで、時間管理もきちんと行い、従業員の実績を評価し報奨を与えることが重要と提案した。

ウン・ペンホCIMB銀行労組書記長(マレーシア)は、「金融業における非現実的なKPI及び販売目標」と題し、窓口係・営業担当の抱える事例を訴えた。生産性は伸びたが報酬の配分は平等でなく、経営側は人件費もコストとみなし、職をも脅かすようなKPIを押し付けている。病欠、長期疾病や産休取得、異動等があれば、目標達成は更に難しくなるが見直しがされない。組合としては達成可能なKPIにしてほしいと願っている。

ノラ・カンDBS銀行労組委員長(シンガポール)は、「PMEの雇用保障」と題し、若年、熟年、復職希望の女性、フリーランスという4つのカテゴリー別に特徴的な懸念、外国人PMEに職を奪われるという懸念、現在の雇用法がPEMを対象としていないという問題点に鑑み、組合が取り上げるべき課題だと述べた。NTUCは研修、エンプロイヤビリティ強化、転職希望者に成長産業への雇用機会の拡大、雇用法見直し、啓発活動、三者仲裁に重点を置いて取組んでいる。PMEに対してウェブサイトやソーシャルメディア等を通じて、こうしたサービスの活用を奨励し、同時にPMEを労働運動に取り込んでいきたいと語った。

午後は監査法人アーンスト&ヤングのパートナー、アルジュナ・ヘラス氏が、「コーポレートガバナンス(CG)の評価:金融専門家及び年金基金運用受託機関の信託機能」というテーマで、CGの枠組みを概説、スリランカにおけるCGの実情と、取締役会の独立性確保や小規模株主の権利保護に向けた動き、更に従業員積立基金(EPF)の投資とCGについて説明した。

ウルフ・ベンソンUNI P&M議長(エンジニア労組委員長)は、スウェーデンの退職年齢の変化と年金制度の課題について報告した。公的年金が世界で初めて導入された1913年当時、受給年齢は67歳と設定され、1975年に65歳に引き下げられた。従来は確定給付だったが、1996年に確定拠出(給与の18.5%を各自拠出)に変更した。専門職は65歳で退職後もコンサルタントとして週1~2日のペースで数年働くケースが多い。受給額を維持するために退職年齢の引き上げが議論されている。長く働いてもらうには、良い職場と年長者を尊重する雰囲気が重要だと述べた。

ジョン・デペイバUNI-Apro P&M議長(NTUC名誉会長)は、シンガポールにおける中央積立基金(CPF)下の退職金給付について、冒頭「シンガポールには年金制度と最賃はない」と明言した上で、退職後の保障、子供の教育、医療・保険、住宅、財テクに包括的に使える、労使拠出による社会保障貯蓄制度の仕組みを説明した。現在65歳の退職年齢を67歳か70歳への引き上げを検討中とのこと。老後には早くから備えなければいけないと強調した。

關損保労連委員長(UNI-Apro金融部会議長)は、少子高齢化が加速化する日本の年金制度と課題について、AIJ投資顧問による年金消失問題にも触れながら報告した。その上で、再発防止には、投資・運用機関に対し、金融資本市場及び金融産業の活性化という観点もふまえ、バランスのとれた規制を行うこと、金融機関には適切な情報開示を義務付けること、年金基金は受託者としての責任を果たすこと、年金加入者(代表としての組合)はガバナンス機能を発揮して責任投資を確保すべく意見反映していくことが重要だ、とコメントした。

ルシリパラ元セイロン銀行労組委員長(現在は建設会社及び発電会社のコンサルタント・取締役)は、スリランカの公務員及び民間の年金制度の問題点について指摘した。

プリヤラル部長は出身労組の元委員長に加え、P&M委員会の世界・地域両議長、UNI Apro金融部会議長、委員会メンバーが遠路はるばる本シンポジウムに参加し、専門職・監督職に関わる重要なテーマについて有益かつ貴重な情報を提供してくれたことに感謝し、閉会した。

写真はFlickr参照


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