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TOP LEADERS @UNI マクシン・ゲイUNI Apro女性委員会議長

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナー。今回は、マクシン・ゲイUNI Apro女性委員会議長(ニュージーランド ファーストユニオン商業・金融部会書記長)です。

 

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組合活動に関わるようになったきっかけは?

きっかけとして2つの出来事が思い浮かびます。1つは、17歳という若い頃、職場でセクハラを受けた経験、2つ目は(その1年後くらいに)組合の会議に出席して、頼もしい女性の組合活動家に出会ったことです。ある同僚は彼女のことを酷い人だと言うので、なぜかと尋ねたら、「夫や子供を家に残して、国中を駆け巡り、あちこちで問題を起こしているから」と言いました。うーむ、もしそれで酷い人と言われるなら、私もそうかもしれない!と思います。

実は結婚して子供が生まれてから、家庭内暴力(DV)に遭うようになりました。そのためフェミニスト組織に関わり始めました。1981年に離婚してからは、「女性の隠れ家」という、DV被害者の自立と生活の建て直しを支援するボランティア団体の世話になっていました。それで、経済的自由の無い女性は無力であることが自らの体験からよくわかりました。

そこで私は、フェミニストの考えを労働運動に採り入れ、女性の経済的解放に取組もうと決断しました。事務職労組のオルグになり、同時に何年もシングルマザーとして子供を育ててきました。

日本についての印象は?

組合運動に関わる傍ら、日本とも深いつながりがありました。1989年に、「ピープルズ・プラン21」が日本で開催した多くの会議に参加して、素晴らしい経験をしました。そこではまた、アジアの、特にインド、パキスタン、そしてもちろん日本の多くの組合指導者に会って、感銘を受けました。その一連の会議のフィナーレは水俣で開催され、水俣病患者や犠牲者の家族のための補償や正義を求める闘いの話を聞きました。「じゃなかしゃば」という新しい言葉も覚えました。水俣地方の方言で、「今のようでない世の中」を意味するそうです。この経験は、今でも私を「今のようでない世の中」にしなければと駆り立てるのです。

長崎世界大会は感動的な素晴らしい大会で、私自身とても謙虚な気持ちで臨むことができました。被爆国日本はとてつもない悲劇に見舞われ未だに苦しむ人がいる一方、世界中から最も愛される国であることは間違いありません。私は日本が好きですし、日本人が大好きです。

グローバルな舞台で日本のUNIメンバーに期待する役割は?

UNI Aproでは、日本の労働組合は労働運動を牽引していくだけでなく、実行力ある指導者として需要な役割を果たしています。日本の労働組合のおかげで、多くの途上国で組合強化プログラムが行われています。2011年2月、ニュージーランドで大地震が起こり多くの死傷者が出ました。その際も、日本の皆さんからすぐに寛大なお心遣いが示されたことに感謝しています。そのわずか1ヵ月後に、日本でも大地震と津波により大きな被害が出ました。皆さんの復興に向けた不屈の努力を敬意をもって支援しています。

ニュージーランドでの、特に私の関わる小売業で急務の課題は、安全で安定した予測可能な労働時間を確保することです。日本でも非正規労働者の割合が増えていると聞いています。UNIを通じて互いに情報・経験を共有し、全ての労働者が人間らしい生活を送れるよう、適正な賃金及び適正な労働時間を求めて共闘していきましょう。


第27回UNI世界運営委員会

 

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第27回UNI世界運営委員会が2015年5月28~29日、UNI本部(ニヨン)で開催され、昨年UNIケープタウン世界大会で選ばれたアン・セリンUNI会長が議長を務めた。逢見UNI Apro地域会長、野田UNI副会長(UNI Apro選出)、中野UAゼンセン国際局部長、木村情報労連国際担当をはじめ、20人の委員・オブが出席した。UNI Apro事務局からは、ウン地域書記長、アチャリャ労働組合強化部長、小川東京事務所長が参加した。

第4回UNI世界大会の評価として、ハイライトをまとめたビデオが上映され、パンフレットが配布された。委員会は大会決議のフォローアップ報告に留意し、意見交換を行った。

ビデオ

Congress report(English)

大会報告(日本語)

続いて、ガネシュUNIネパール加盟協(UNI-NLC)事務局長が大地震について報告し、世界各国のUNIの仲間からの連帯支援に感謝した。寄付金が透明性をもって管理され適切に被災者支援と復興のため使われるよう、政府とドナーがカトマンズで対策を話し合うことになっている。UNI-NLCにはエンジニアや病院スタッフ、金融労組のメンバーもおり、復旧作業に関わっている。組合員を助けるだけではなく、地域社会全体を支援したいと考えている、と述べた。逢見UNI Apro地域会長は、カトマンズで開催予定だったUNI Apro地域運営・執行委員会が大地震のため急遽シンガポールに変更して開催されたこと、年末のUNI Apro地域大会開催地については6月に現地を訪問しUNI-NLC等と協議してから決めること、日本も連帯支援を決めたこと等を報告した。

2018年6月、英国・リバプールで開催予定の第5回UNI世界大会準備状況について報告したジェニングス書記長は、保守政権下で労働組合が攻撃されているが、リバプールは労働運動のルーツであり、英国労働組合会議(TUC)結成150周年と、女性の参政権獲得100周年を祝う大会にしたいと述べた。 

ブレイキングスルー進捗状況については、部会別、地域別、国別、多国籍企業別にホフマンUNI副書記長が報告した。昨年11月日本のイオンと、そして今年5月メキシコのゲーム会社カリエンテとの間でグローバル協定が締結されたこと、UNI世界ケア部会創設大会がブエノスアイレスで開催されたこと等に加え、チリ等南米におけるプロセグールの暴力的組合潰しに対する抗議行動・グローバルキャンペーンを報告した。野田UNI副会長は、コールセンター組織化の取組みを評価しつつ、最近のフィリピンへのUNI派遣団の問題点を指摘し、UNI本部と地域組織のさらなる連携を求めた。ウンUNI Apro地域書記長は、イオンとのグローバル協定締結に至った経緯について、過去の失敗例を教訓に、UNIが労働組合と共に企業の発展に貢献したいという意思を明確にし、経営側との間に信頼関係を醸成することの重要性を強調すると共に、各国で柔軟なアプローチを重ねながらイオン労組協議会の結成を目指したいと述べた。

グローバル・サプライチェーンにおけるより良い労働条件の確保は、ラナプラザ事故をきっかけに労働運動だけでなく政府、国際機関、研究者、NGO、メディア等の関心が高まり、UNIはITUC及びインダストリオールと連携し、バングラデシュ安全協定の締結と確実な履行を監視している。2016年のILO総会ではグローバル・サプライチェーンがテーマとなるため、UNIはITUC及び他のグローバルユニオンと協力し、将来のILO条約化を目指し積極的に貢献していく。またドイツが議長国となる次期G7でも論点となる予定である。

ストライキ権の解釈に関するILOでの論争と膠着状態が、国際労働運動の強力なキャンペーンの成果もあり、一応の解決をみた経過について報告があり、セリン会長は「三者構成主義に対する重大な攻撃と認識し、将来の再燃を常に警戒すべき」とまとめた。

この他、2014年度財政報告・2015年度予算、スタッフ人事、加盟問題についてはそれぞれ留意、承認された。


UNIファミリー、ネパールの仲間に連帯支援を

 

第28回UNI Apro運営委員会・第19回UNI Apro執行委員会は5月9~10日、カトマンズで開催の予定だったが、大地震のため急遽シンガポールで開催され、ネパールからも3人出席した。

UNIネパール加盟協(UNI-NLC)のシャンカール議長、ガネシャ事務局長、ラジェンドラUNI Apro労組強化部長より、大地震直後から寄せられた国際連帯・支援が大きな励ましと希望になったと、感謝の言葉が述べられた。

歴史ある世界遺産の数々が倒壊し、人口の集中する首都カトマンズ及び周辺の村落が被災、観光業をはじめ経済のあらゆる分野が大打撃を受けたが、幸いにも通信インフラは速やかに復旧した。UNI-NLCは4月28日に緊急会議を招集、救援委員会を設置し、直ちにNLCメンバーの安否確認・被災状況等の情報収集を始めた。同時にカンパを募り、「地域に寄り添う労働運動」として、5月2日にラリトプール地区の60世帯に、4日にはカブレ地区の250世帯に食料・薬品等の救援物資を届けた。今後の復興・再建に向けたネパール労働組合の取組みとして、雇用創出及び再建の大義の下での低賃金労働や搾取を防止すること、憲法起草プロセスを中断させないことがあげられ、そのための国際支援が要請された。

小俣UNI-LCJ議長からは、緊急カンパの送金と更なる協力が表明され、4年前の東日本大震災の経験から被災者の心のケアも大切だとアドバイスした。他の委員からも激励と連帯支援表明がなされた。

 

左から、ガネシャUNI-NLC事務局長、小俣UNI-LCJ議長、シャンカールUNI-NLC議長、ラジェンドラUNI Apro労組強化部長

左から、ガネシャUNI-NLC事務局長、小俣UNI-LCJ議長、シャンカールUNI-NLC議長、ラジェンドラUNI Apro労組強化部長

 

小俣さん写真UNI APRO Exco

 

 

 

 

 

 

 

 

写真はFlickr参照


第19回UNI Apro執行委員会

 

UNI Apro執行委員会集合写真

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今次運営・執行委員会は年末に開催予定の第4回UNI Apro地域大会・女性大会の構想・準備を兼ねてカトマンズで開催する予定だったが、4月25日にネパール中部で発生した大地震の影響で、急遽シンガポールでの開催となった。冒頭、全員で大地震の被災者に黙祷を捧げ冥福を祈った。 

逢見UNI Apro地域会長は、UNIとしてもネパール支援のために可能な限りの支援をしたいと述べ、早期復旧を祈ると共に、ネパールの仲間が希望を失わないよう激励した。UNI Apro会長は、「新たな頂点を極める」と提案された地域大会スローガンを受け、4年間の総括と指導部を含めた将来構想に関する積極的な議論を期待した。

ジェニングスUNI書記長は世界及び地域情勢を俯瞰し、ロボットやコンピュータが価値観を判断するのではなく、希望のメッセージを広げるのは我々労働組合の責任だと鼓舞した。鈴木ITUC-AP書記長は、ネパール過去20年の、国王独裁から民主化、停戦、憲法制定まで、労働運動が毛沢東主義派とも対話をしながら果たした大きな役割を振り返り、カトマンズで開催予定の第3回ITUC-AP大会も大地震のため延期となったが、復興再建に向け、国際労働運動も全力で支援していくと述べた。

UNI Apro運営・執行委員会構成の変更の議題では、副会長職について相原自動車総連会長から郡司自動車総連事務局長への変更、UNI Apro女性委員会副議長職について安田損保労連前中央執行委員から和田UAゼンセン教育・男女共同参画・社会運動局副部長への変更等が確認された。

地域大会・女性大会については、6月に地域書記長がカトマンズを訪問し、ネパール加盟協及び政府関係者らと協議し、参加者の安全性確保の観点から開催可能性を判断することとした。地域大会・女性大会のスローガン/サブテーマ及び内容は提案通りとし、プログラムは更に調整していく。執行委員会における各地区の委員数は現状を維持することとし、運営委員会構成を確認した。

地域書記長は、2015年末ASEAN経済共同体の発足を目前に、かねてから、そのプロセスにおける社会的側面の欠如と労働組合の参画の不十分さを繰り返し懸念し警鐘を鳴らしてきた。昨年11月、タイ法改正委員会がASEAN政府に、労働者の権利及び保護に関する統一協定の採択を働きかける提案をしたこと、またASETUCが同委員会に諮問のために招かれたことは驚くべき、かつサポートするに値する動きであると述べ、委員会に支持を求めた。各国政府もプレッシャーから逃れられないとわかっており、ASEAN流にコンセンサスベースでまとめたいのであろうと分析している。労働運動としてUNI Aproも他のGUFと協力し、協定の内容改善と各国政府への批准促進に努力するという方向性が確認された。

 2014年度活動成果の報告では、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro労働組合強化部長から概要報告を受けた後、委員から最新状況の報告を受けた。田原UNI Apro金融部会議長(損保労連委員長)は、5月2~5日、アゼルバイジャンで開催されたアジア開発銀行(ADB)年次総会への参加について報告した。田原議長は市民社会フォーラムで発言し、「ADBの活動目的はアジアの貧困削減であり、達成の手段が経済成長であるべきだが、実際には経済成長のみが重視され、貧困削減には至っていないという現実を認識すべきだ」とし、経済成長には環境配慮と持続性観点、人権尊重も重要だと訴えた。ADBにUNIの存在をインプットできたこと、ADB副総裁からUNIの発言に対し全面的賛同を得られたことは大きな成果である。

この他、ホフマンUNI副書記長からバングラデシュ安全協定の最新状況、UNIマレーシア加盟協によるDHL組織化・協約締結、フィリピン銀行部門の三者社会対話、インドIT専門職労組の全国組織結成に至る経緯と課題、インドネシア小売部門の労働安全衛生改善の政労使連携した取組み等について共有した。

最後に逢見会長は、大地震直後にもかかわらずシャンカールNLC議長らの出席に感謝し、復興支援と連帯を全体で確認し、閉会した。

 

写真はFlickr参照


UNI Apro内部監査

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2015年4月28日、UNI Apro地域事務所(シンガポール)で、日本の監査委員(春木情報労連書記長及び田名田損保労連事務局長)とシンガポールの監査委員(タン郵電労組委員長及びタン保険労組顧問)が、2014年1月から12月末日までの年度監査を実施した。ウン地域書記長から説明を受け、為替等の影響に留意すると共に、UNI Apro事務局の赤字削減努力を評価し、日本、オーストラリアをはじめとする加盟組合やドナー団体からの支援に感謝する監査報告をまとめた。


TOP LEADERS @UNI アン・セリンUNI会長

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナー。今回は、アン・セリンUNI会長(フィンランドPAM委員長)です。

 

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組合活動にはまるようになったきっかけは?

私は労働者階級の出身なので、就職したら組合に入るのは当たり前のことでした。15歳で学校を卒業して、腰掛け程度の仕事を探していました。将来、何を学ぶべきか、或いは大人になって何をしたいのか、考えるのにしばらく時間が必要だったのです。ちょうど、商業労組でメッセンジャーを募集していて応募しました。おわかりのように、ちっとも腰掛けにはなりませんでした。今もその仕事の延長線上にいるわけです!

初めて国際労働運動に関わったきっかけは?

組合で青年委員会の書記をしていた1987年に、パリでEURO-FIET(UNI統合前のパートナー組織FIETの欧州組織)青年大会が開催され参加しました。その時の印象がとても深く、国際労働運動に携わる長い道のりの始まりとなりました。

特に若い世代に向けて、国際労働運動の役割と意義を伝えるとしたら?

国際労働運動の役割は大きく変化してきました。私は1960年に生まれ、欧州、或いはグローバルな運動に初めて関わったのは20代後半の頃でした。当時、国際労働運動の役割は、相互理解を深めることだと考えていました。意見交換を通じて、ある政治的・社会的目標、経営者の目標が、世界中で一つの方向に向かって動いていると認識することなのだと。しかし、労働者のニーズや要求とは相反する方向でした。国際労働運動に関わって、世界がより小さくなっていくのを実感しましたが、目標に照準が定まっていなかったような気がします。

その後、欧州、そしてグローバルな運動は、より具体的な課題に取組むようになってきました。課題認識だけでなく、実際に行動を起こすようになりました。グローバルな共通の目標を設定し、世界中の経営者や政策決定者に交渉を挑んでいくための国境を越えた協力が、今では当たり前になっています。

私がこの20年間実感しているのは、「企業がローカルだった時代は、組合もローカルでよかった。企業が全国規模になると、組合も全国規模で活動をするようになった。企業がグローバル化した今、組合も当然グローバルに活動する必要がある」ということです。

グローバルな舞台で日本のUNIメンバーに期待する役割は?

日本のUNI加盟組合は、グローバルなUNIファミリーにとって大変重要な存在です。UNIの中では、日本の加盟組合は自分たちの組織のことだけでなく、支援を必要とする他の国のUNIメンバーのため、いつも最善を尽くしてくれるという信頼があります。私たちは日本の経験から学び、同時に私たちの経験も皆さんと共有していきたいです。皆さんには是非、国際連帯の重要性や、労働者が建設的かつ効果的に力を合わせた時に生まれる大きな可能性について、日本のメンバーに広く伝えていただきたいと思います。

日本についての印象は?

日本を訪れたのは、長崎世界大会の時だけですが、とても素晴らしい経験でした。日本の皆さんは準備を万全に整え、私たちを温かく迎えてくださいました。大会そのものが、文字通りブレイキングスルーでした。個人的に残念だったのは、決議委員会の議長を務めていたため、自由時間が少なく、長崎の街や歴史について見聞きする機会が限られていたことです。いずれにしても、長崎からの平和メッセージは、敬意をもってケープタウンに引き継がれました。

ケープタウンを振り返って

UNIの素晴らしい伝統は、ケープタウン世界大会でも明確でした。長崎の「ブレイキングスルー」戦略は、ケープタウンでは「インクルーディング・ユー」、現地の言葉で「ウブントゥ」の決議へと歩を進めました。「インクルーディング・ユー」は、労働組合にとって非常に中核的な決意を示しています。組合は、できる限り多くの人々を包摂することで、労働者の発言力を高めていく組織です。組合の取組みに、労働の世界における課題を取込み、労働者が組合に何を求めているか耳を傾けていく必要があります。組合への参加を可能にするだけでなく、もっと身近なものとしていかなければなりません。そこで必要なのは、組織化、組織化、組織化です。包摂の理念は、職場から地方組織へ、全国組織からグローバルユニオンへとボトムアップで進めていかなければなりません。小さな力をまとめて大きな力にしてこそ、成果を挙げることができると思います。


TOP LEADERS @UNI 小俣利通UNI-LCJ議長

 

国内外でご活躍のUNIリーダーから、国際労働運動でのご経験や意義についてお伺いするコーナーが始まります。第1回は、小俣利通UNI日本加盟組織連絡協議会(UNI-LCJ)第7代議長(JP労組委員長)です。(聞き手:小川陽子UNI-LCJ事務局長)

 

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小俣UNI-LCJ議長は現在、UNI世界執行委員、UNI Apro会長代行、UNI Apro郵便・ロジスティクス部会議長を務めていらっしゃいますが、初めて国際労働運動に関わったきっかけは何ですか?

冷戦終了後にハンガリー郵便労組との定期交流に参加しました。当時は、世界の郵便が国営でしたから、政策議論というよりも、いかに自分たちの身分(公務員)を守り労働条件を向上させるかが主題で、深い議論をした記憶がありません。それ以上に、ヨーロッパの歴史の奥深さと、美しい街並みが印象に残っています。また、ベトナム郵電労組との交流では、労働運動と政治や社会制度が一体となっていることに改めて驚きを感じました。

その後、JP労組(及び旧組織)独自交流やUNI(及び前進のPTTI)、ITUCを通じて、様々な国を訪問されていますが、ご自身の経験から国際労働運動の意義はどのように感じていらっしゃいますか?

日本は企業内労組を中心とする運動ですから、どうしても内向きになりがちです。しかし、連合の結成を一つの機会に他の産別との交流が拡がり、更に、UNI等のGUFを通じて世界の仲間と繋がることができました。郵政事業を例にすれば、自由化、民営化、株式公開等の課題は、国の違いはあっても共通の課題になっています。特に、既に上場している他国の経験は大変参考になります。

つい最近、日本郵政グループが豪物流大手トールを買収すると報道されました。

企業のグローバル化は人材のグローバル化にも繋がります。今までの常識では想像できないことが起こると考えています。今後、労働者が世界の仲間と連携する必要性は益々高まると思います。

昨年末のケープタウン世界大会はいかがでしたか?

労働運動の幅広さを改めて実感しました。また、反アパルトヘイト闘争の歴史を体感することもでき貴重な体験となりました。特に今回の大会は、国内の政治日程が重なり、青年・女性を中心に代議員を構成しました。参加した若者は積極的に交流し新たな発見もしたようです。将来の役員候補としての自覚をもって今後も積極的に運動に参加してくれることを期待しています。

最後にUNIに期待することをお聞かせください。

国際会議では言語の違いからニュアンスの違いもあり、時に本音の議論が難しいこともあります。しかし、せっかく各国から集まり、現状やお互いの経験を共有するのですから、表面上だけではない議論をしていく工夫が必要だと思います。世界の労働者が繋がりを深め仲間を増やすことでUNIのプレゼンスや発信力が高まると考えています。このことは労働条件、福祉、労働環境の向上に良い影響を与えるでしょう。そのためにJP労組としても積極的な役割を果たしていきます。

 


UNI Apro/JP労組関東地本奨学金授与式

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2015年2月25日、スリランカのアヌラダプーラで、第7期UNI Apro/JP労組関東地本奨学金授与式が行われ、小室隆行委員長を団長に6人のJP労組関東地本代表団が出席した。来賓として、ペシャラ・ジャヤラトゥネ北中央州知事及びチャミシャ・デシルバ北中央州郵政副長官も立ち会い、JP労組関東地本の支援に感謝した。

UNI Apro/JP労組関東地本奨学金プロジェクトは、スリランカのUNIに加盟する郵便労組(UPTO及びNPTWU)メンバーの子供達に月額2500ルピーの奨学金を2年間に渡り支給するもので、1期あたり12~14人が一次試験と奨学金運営委員会による二次面接で選抜される。

小室委員長は、過去6期80人を超える郵便労働者の子供達が大学で勉強を続け、地域や国の発展に貢献する優秀な人材として活躍していることを喜び、今期選抜された奨学生を激励した。

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ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長は、奨学金運営委員会議長として、全逓千葉県連協(当時)からJP労組関東地本に引き継がれ現在に至る長年の支援に感謝した。奨学生とその家族に希望を与えるだけでなく、「労働組合の国際連帯を通じて、スリランカにおける労働組合のイメージが向上し、特に若い世代が労働組合に関心を持つようになった」と、奨学金プロジェクトのインパクトを強調した。UNIスリランカ加盟協青年・女性委員会は、学生に面接を行い、労働組合について話をするなど、このプロジェクトを側面から支えている。

奨学生を代表してお礼の言葉を述べたヨゲスワランは、2人の姉と同じく医者を目指しており、奨学金を大切に使い、郵便局で働く父親のように社会に貢献したいと誓った。

またJP労組関東地本代表団は27日に、今回選抜された学生プレマシャンスが通うスリ・コネスワラ・ヒンズー・カレッジ(トリンコマリー)を訪問し、校長、数学科の学生及び教師、UPTO役員らと交流した。

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写真はFlickr参照

 


質の高い公共サービスと労働組合の役割

質の高い公共サービスは、国民の生活の質を維持・改善していくために必要不可欠な要素である。そして、質の高い公共サービスを実現するためには、公務労働者の公正な労働条件を決定する自律的労使関係が重要になるが、日本においては、国際的にも特異な例として、公務員に対する団体交渉権をはじめとする労働基本権が制約されている。

海外に目を向けると、財政上の要請、あるいは構造改革の名の下の民営化などにより、公務セクターが縮小され、その結果公務員のディーセント・ワークが脅かされる事例が少なくない。日本および諸外国の公務員に関する国際労働基準の適用状況を概観し、質の高い公共サービスと労働組合の役割について議論するため、連合は2月24日、東京で国際シンポジウムを開催し、約350人が参加した。

海外からは、カナダ公務員組合(CUPE)調査研究員のキース・レイノルズ氏、イギリス労働組合会議(TUC)シニア・ポリシーオフィサーのマット・ダイクス氏が、それぞれ公共サービスの現状と課題、及び労働組合の対応について報告した。カナダでは、80年代から右派政権が続き公共部門の締め付けや予算削減が行われてきたが、2006年に成立した保守党政権下で更にそうした政策が推進され、労働組合の結成や活動を困難にする法制度も審議中だ。組合側もキャンペーンやストライキ、政治活動を通じて対抗しており、状況を改善するには国民の理解と労働者全体の連帯が求められている。イギリスでも、保守党政権下で2010年以降の緊縮政策により、一人あたりの公共支出が23%削減され、2016年にはケアを必要とする高齢者230万人のうち100万人が公的支援を受けられなくなることが予測されている。こうした公共サービスの低下と民間へのアウトソーシングが進行するとともに、2010年以降30万人の雇用が失われ、賃上げも5年間凍結されたままである等、労働者をめぐる状況は非常に厳しい。組合としては、こうした状況が公共サービスの更なる質の低下をもたらすことを広く国民に訴えるため、ストライキやデモだけでなく、ITを駆使したデジタルキャンペーンやNGOとの連携、政治活動を積極的に行っている。

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パネルディスカッションでは、良い公共サービスとは、また、日本では公務員が人員削減等により過重労働を抱えているにも関わらず、労働基本権を公に主張しにくい社会的風潮が根強いことが指摘され、広く国民の理解を得るにはどうしたらよいか?が論点となった。これに対し、レイ ノルズ氏からは「労働組合は、労使闘争に時間を使いすぎた。これからは前向きに良い公共サービスを提供するために今何をするべきかに焦点を当て、ユーザーの視点に立つことが必要だ。カナダでは、公務員への社会的なバッシングは少ない。提供するサービスに対して一般の人からの信頼を得ることが最も大切だ」、ダイクス氏からは、「公共サービスの定義をしっかりとすることから始める必要がある。行き過ぎた準市場化はサービスの質を低下させる」とのアドバイスがあった。これを受けて、自治労の氏家常雄中央執行委員長(連合会長代行)は、「官民の隔たり無く、連合を通じた幅広い運動をしていきたい。質の高い公共サービスは国から押し付けられるものではなく、地域の住民との対話を通じて生み出されるものだ」と述べた。

UNI-LCJ事務局および加盟組合(情報労連、生保労連、UAゼンセン、全労金、自動車総連、JP労組)からも多数参加し、連帯を示した。

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ベネトン、ラナプラザ補償基金への拠出に合意  

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2015年2月20日、イタリアの大手アパレル・ベネトンが、2013年にバングラデシュで発生したラナプラザのビル倒壊事故の犠牲者に対する補償基金への拠出に合意した。ベネトンは、事故前にラナプラザから商品を調達していた最大手ブランドの一つである。

今回のベネトンの決定は、グローバルユニオンや世界中のNGO等による長期にわたるキャンペーンが成就した証である。同社が決定を発表した前日にも、UNIはソーシャルメディアを通じたキャンペーンを開始しており、UNIとインダストリオールは、この動きを歓迎している。

ジェニングスUNI書記長は次のように述べた。「ラナプラザの犠牲者に対し、ベネトンは責任を取ることを約束した。16億ドルの売上高と、2億ドルを超す利益をあげているベネトンなのだから、気前の良い拠出が期待できるだろう。UNIとインダストリオールは、補償額について話す用意がある」

補償基金への支払いや支払額の確定を先延ばしにしようとするベネトンを問題視してきたグローバルユニオンは、事故発生から2年となる2015年4月24日より前に、この点を明確にするよう、同社に求めてきた。

誰がベネトンの拠出額を決めるのかについては、依然として不透明なままである。ベネトン側は、「世界的に認められている独立した第三者機関の助言を受ける」としているが、詳細を明らかにすることは拒否している。

UNIとインダストリオールが率いるバングラデシュ・アコードは、欧米やアジア、オーストラリアなど20カ国・約200のグローバル企業が調印する法的拘束力のある協定であり、バングラデシュの衣料品輸出市場のおよそ半数の工場と200万の労働者が対象となっている。


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