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労働者の闘いが結実、ドイツ全土の小売部門で協約

ドイツのサービス労組ver.diは、1年以上にわたる激しい動員・ 交渉を経て、ドイツ全土の小売労働者の団体協約締結に成功した。過去数カ月間にほとんどの地域で協約を締結した後、同労組は 2024 年7月4日、残るベルリンとブランデンブルクで、ついに使用者団体と協約の締結に至った。

この協約により、全地域のフルタイム小売労働者の手取りが約 400 ユーロ増額することになる。これには、協約の年金制度が年間300ユーロから420ユーロに40%引き上げられることも含まれており、全期間にわたり、年金の改善も含めて約14%の増額となる。小売部門を担当するver.diのシルケ・ツィマー委員は「これは、小売業に従事する多くの女性を老後の貧困から守るための重要な取組みだ」と述べた。

今回の協約締結により、小売部門における最も長く困難な団体交渉の1つが終了したことになる。ツィマー委員は「この成果は、1年以上にわたって全地域でストライキや行動を行 い、協約のために闘った職場の積極的な同志たちの功績だ」と語り、「協約の成果は懸命な闘争によって獲得されたものだ。その結果、従業員は大幅に増額した賃金を受け取り、現役引退後の年金給付も顕著に増加した」と述べた。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「ver.diがドイ ツの小売労働者の賃金・年金改善に成功したことは、欧州全土の商業労働者にとって画期的な勝利だ。粘り強い集団行動の力を実証するものだ」と成果を称えた。


ニューヨークで小売労働者安全法が成立へ

米国のUNI加盟組織である小売・卸売・百貨店労組(RWDSU)のキャンペーンが功を奏し、ニューヨーク州で画期的な「小売労働者安全法」が可決された。この法律は、致命的な暴力が生じた際に、商業労働者を保護するためのものである。

この法律は、ニューヨーク州知事の署名をもって成立するもので、小売企業の使用者に対し、暴力防止計画を採用し、暴力行為のエスカレート阻止や銃乱射への対応について労働者を訓練することを義務付けるとともに、大規模な使用者に対しては、職場全体にパニック・ボタンを設置することを義務付けている。

RWDSU は、2024 年 1 月にこの重要で常識的な安全法案が提出された後、ニューヨーク州全土で行動を起こし、この法案を支持した。ジェシカ・ラモス上院議員とカリーネス・レイエス下院議員が提出したこの法案は、6月7日、41票対19票でついに可決された。

スチュアート・アッペルバウムRWDSU会長は、「無駄する時間は全くない。我々はニューヨーク州知事に対し、労働者の安全に関するこの重要な法案への一刻も早い署名を強く要請する。小売業で働く人々は、職場における暴力に怯えながら生活している。労働者との広範な協議を経て立案されたこの法案の措置は、安全性を向上させ、命を救うものだ」と述べた。

従業員10人以上の雇用主は、安全な職場環境を作るために以下のことを行なわなければならない:

  1. 小売業労働者を暴力の危険にさらす要因を特定し、暴力を防止する方法をまとめた小売業職場暴力防止方針を採用すること。
  2. 従業員に対し、暴力のエスカレートを阻止する戦術、銃乱射対応訓練、緊急手順、パニックボタンの使用などに関する研修を毎年実施すること。
  3. 労働省は、使用者のコンプライアンスを促進するため、暴力防止方針と研修のためのモデルを作成すること。
  4. 全国で500人以上の従業員を抱えるすべての小売業者は、建物内のアクセスしやすい場所にパニックボタンを設置するか、全従業員にウェアラブルまたは携帯電話によるパニックボタンを提供しなければならない。パニックボタンを押すと、直ちに緊急サービスに連絡がなされる。

RWDSUが組合員に実施した調査によると、小売業で働く労働者の80%以上が、職場で銃乱射事件が発生することを不安に感じており、88%が音の出ないパニックボタンが設置されていればより安全を感じると回答している。また、暴力事件後に使用者が職場の安全性を高めるために職場で改善措置を取ったと回答した労働者はわずか7%であった。さらに、労働者の57%が、過去1年以内に顧客、同僚、マネージャーから言葉による嫌がらせや威圧的な行為を受けた経験がある。72%の労働者は、リスクの理解、リスクの軽減方法、暴力が発生した場合の対処方法など、職場で安全に働くための定期的な訓練を受けていれば、より安全に感じるとしている。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「この法律は、使用者に従業員の安全に対する責任を負わせ、銃による暴力や、世界中の商業労働者の脅威となっている他の多くの種類のハラスメントや暴力から労働者を保護するものとなるだろう」とコメントした。


『成人には成人賃金を!』豪SDAがキャンペーン開始

オーストラリア最大のUNI加盟組織である店舗流通関連労組(SDA)は、同国の小売、ファストフード、ドラッグストア業界において、若年労働者の賃金が低いという長年の慣行に異議を唱える新たなキャンペーンを開始した。

オーストラリアでは18歳になると成人とみなされるが、現行制度では、18歳の労働者は成人賃金の70%、19歳の労働者は80%しか受け取れない。20歳の労働者でさえ、成人賃金の90%しか受け取れないのだ。

SDAは「成人年齢に達しているなら、成人賃金を得るべきだ」という明確で力強いスローガンを掲げ、現行制度が差別的で不公平であることを強く訴えている。SDAは最近、この不公正を是正するため、オーストラリアの独立機関であり、職場の最低基準を決定する公正労働委員会(FWC)に提訴した。

同労組は、18歳以上の労働者は完全な成人賃金を受け取らなければならないと主張している。さらにSDAは、16歳未満の若年労働者の賃金を成人賃金の50%に引き上げ、17歳の賃金を75%に引き上げることを提案している。

この訴えが認められれば、小売、ファストフード、ドラッグストア業界全体で新たな法定最低賃金基準が設定されることになる。さらに重要なことは、現在ジュニア・レートを含む企業協約が適用されているすべての若年労働者にも自動的に恩恵が及ぶことである。

SDA書記長をつとめるジェラルド・ドワイヤーUNI会長は、「18歳、19歳、20歳の成人労働者が、年上の労働者と同じ仕事をしているにもかかわらず、賃金が低いことを正当化する理由は全くない。彼らは選挙権を持ち、許可された施設に入り、軍隊に入隊することができる。その他のあらゆる点において、彼らは成人なのだ。SDAは、この不公平な状況を是正するため、FWCに最善の提訴を行う」と強調した。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「SDAはオーストラリアの若年労働者の地位向上に重要な貢献をしており、我々はこのキャンペーンを全面的に支持する。この取組みは、組合が若者の問題に直接取組むことで、組合キャンペーンに若者を参加させることができることを示す素晴らしい事例でもある」と称えた。

SDAは近く、この問題に対する認識を高めるための新しい広告キャンペーンを開始する。


カナダのアマゾン労働者、組合結成に関する投票権を獲得

アマゾンのデルタ事業所で働く労働者は、2024年5月27日のカナダのブリティッシュ・コロンビア州労働関係委員会(BCLRB)による裁定を受け、カナダ最大の民間労組であるUniforへの加入について投票することになった。

ラナ・ペインUnifor委員長は、「デルタのアマゾン労働者にとって、組合代表の力は手の届くところにある」と述べ、「職場で強い声を上げる最善の方法は、我々の組合に加入するよう投票し、使用者に対して明確な集団的メッセージを送ること」と訴えた。

デルタの事業所で数百人の労働者が機密の組合カードに署名した後、UniforはBCLRBに申請を行った。BCLRBは、5月28日午後3時から31日正午12時の間に秘密投票の実施を義務付けている。投票数の単純過半数が得られれば、Uniforはデルタ事業所のアマゾン労働者の公式な交渉代表権を得ることになる。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「デルタのアマゾンで働く労働者がこのような行動に出たことは、公正な待遇とより良い条件を求める労働者が世界的に増加していることを反映している」と述べ、「投票が成功すれば、カナダ国内のみならず、世界中のアマゾン労働者を鼓舞するだろう」と期待する。

ギャビン・マクガリーグルUnifor西部地域局長は、「Uniforは、カナダ全土ですでに数千人の倉庫労働者を代表しており、労働者は賃金や福利厚生の強化、雇用保障を享受している。(…中略…)アマゾンの労働者は組合を結成して当然だ」と語った。

Uniforはカナダのさまざまな部門において31万5,000人の労働者を代表し、労働者の権利、平等、社会正義を擁護し、より良い未来のために進歩的な変化を促進すべく取組んでいる。


重要な節目となる欧州デュー・ディリジェンス指令の最終承認

長年にわたる審議と白熱した交渉の末、欧州連合(EU)の閣僚は2024年5月24日、企業の持続可能性に関するデュー・ディリジェンス指令(CSDD)を最終承認した。企業の説明責任に新時代の到来を告げるものであり、今回の成果は、労働組合、市民社会、進歩的な議員のたゆまぬ取組みによって勝ち取られた前進である。

この指令は、企業の本社が欧州にあっても海外にあっても、欧州に大きな影響を及ぼす全ての企業が世界中の労働者の人権を確実に尊重するようにするための新たな可能性を引き出す。対象となる推定5,400社の範囲には、グローバルな事業、下請け業者、子会社、グローバルなバリューチェーン全体の労働者数百万人が含まれることになる。

この広大な範囲に人権デュー・ディリジェンスの義務化をもたらすと同時に、既存の国内デュー・ディリジェンス法を超える新たな規定も導入する。最も重要なことは、デュー・ディリジェンス・プロセスのあらゆる段階を通じて労働組合の役割が組み込まれる点である。また、監督当局が苦情を受理できるなど、様々な手段を組み合わせた執行の可能性も導入しており、その範囲は限定的ではあるが、民事責任を導入した最初のデュー・ディリジェンス法である。

欧州の各国労働組合は、 堅固な国内法制を確保するため、各国政府に強力な立法基盤を設定するよう圧力をかけていく必要がある。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「ようやく欧州連合(EU)レベルでCSDDが可決されたことは、大きな節目だ。この指令には制限があるものの、労働者の権利を守ろうとするEUの重要なリーダーシップが示されている。欧州全域の労働組合は今後、国内法が指令を確実に実施するだけでなく、さらに水準を高める機会を確実に捉えるべく、気を配っていくだろう」と述べた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「今回の承認は、 莫大な苦闘の末の勝利であり、労働者を保護する法律が弱い、もしくは存在しない国々の労働者に特に恩恵をもたらすもの。例えばアマゾンの請負業者は、ついに正義を求める手段を得ることになる。グローバル・ブランドの衣料品を生産する労働者は、EU域内で申立てを行えるようになる。UNIにとって、この法律の実施と施行は主要な優先事項となるだろう」と付言した。


「私たちの国は売り物ではない」UNI、アルゼンチンの5月9日ゼネストを支援

アルゼンチンのUNI加盟組織が、アルゼンチン労働総同盟(CGT)が呼びかける2024年5月9日の全国ゼネストに参加する。多数のスト参加者が、緊急の賃上げ、あらゆる労働者のための自由な労働組合、国営企業の民営化反対を求めて結集する。

今回のストライキは、ハビエル・ミレイ政権が労働組合に加入する権利や団結権といった労働者の権利に対する攻撃を開始したことに対する反撃だ。アルゼンチンの労働組合は、これらの権利は国の歴史を通じて民主主義の礎となっていると指摘している。

ストライキは世界中で支持を集めている。2024年5月上旬にUNI世界運営委員会は、全会一致でゼネストへの連帯と支持を表明し、同政権について「何百万人もの人々を飢餓と日々の悲惨に導く、最も弱い立場にある人々の権利を攻撃することだけに集中している」と批判し、「組織化された労働者とその労働組合は、他の多くの市民社会組織と連携し、ミレイ政権の破壊計画に対する抵抗の先頭に立っている。 代替案が可能であることを示す法的・政治的行動をとるとともに、持続的かつ献身的な組合行動をとっている」と続けた。

ヘクター・デールUNI米州会長(CGT書記長)は、「CGTが呼びかけたゼネストは、社会正義もなく、労働組合も団体協約もない不平等モデルへの歴史的変化を強化しようとする政府の試みに対する強力な対抗措置だ」と訴えた。

政権初期に、同大統領は国家解体を目的とした300もの改革を、必要性・緊急性の法令によって押し付けようとした。この一連の改革は、経済を無差別に開放し、国の社会保護の法的構造を変えようとするものだった。労働運動は、まず法廷で、次に街頭で、この法令の労働に関わる章を廃止することに成功した。

2023年12月の政権発足以来、ミレイ政権は言論の自由を制限する明確な政策をとっており、ソーシャルネットワークや関連メディアを利用して、自らの行動に対する批判を締め上げている。

UNIと加盟組織は、公共メディアを擁護するキャンペーンを開始した。アルゼンチン議会が、可決されれば政府が公共メディア組織に対して措置を講じることを許可する法律を検討し始めたからである。

UNIはアルゼンチンの労働運動と全面的に連帯し、世界中の多くの労働組合の模範となっている労働組合主義を擁護する。


アマゾンの人権侵害的な労働者監視に対する取り締まりを!

800万人以上の労働者を代表する欧州の複数の主要労組のリーダーが、欧州のデータ保護当局に対し、アマゾンの人権侵害的で(違法となりうる)データ監視の慣行に対する監視の強化を求めている。この集団的取組みは、アマゾンの企業慣行が労働者の権利と職場の安全性に及ぼす悪影響に対する懸念の高まりを強く示している。

アマゾンが倉庫や配送業務で多数の労働者を雇用している欧州11か国の組合指導者たちは、同社による監視とアルゴリズム管理の広範囲に及ぶ使用について警鐘を鳴らしている。アマゾンは、ハンドスキャナー、行動監視ソフトウェア、ビデオカメラ、GPS装置などを使用しており、最近の調査では、こうした監視が労働者の心身の健康に深刻な影響を及ぼすことが明らかになった。

最近の規制措置について、組合リーダーらは2023年12月27日にフランスのデータ保護当局(CNIL)が下した、アマゾン・フランスロジスティックが一般データ保護規則(GDPR)のいくつかの原則に違反しているとの決定を引き合いに出した。CNILは、従業員の活動や業績を監視するための「過度に人権を侵害するシステム」を構築していたとして、3,200万ユーロの多額の罰金を科したほか、ビデオ監視手順の不備に対する罰則も科した。

主要労組が連携してEU全域のデータ権利当局に提出した書簡の中では、次のように記されている。「欧州データ保護当局に対し、フランスの例に倣い、アマゾンによる労働者データ使用の合法性を調査し、法律に違反する行為を停止するための措置を講じるよう求めます。プライバシーやデータの管理を含む労働者の基本的権利と自由を保護する欧州の法律を、アマゾンに遵守させるよう求めます」。

アマゾンが欧州のデータプライバシー法に直面するのはこれが初めてではない。2021年にはルクセンブルクのデータ保護当局が、欧州の消費者を対象とした同様の監視行為に対して、同社に7億4600万ユーロの罰金を科した。これは当時、同法に関して過去最大規模の罰金額となった。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、 「アマゾンの執拗な監視は、単なる監視ではなく、統制と脅迫だ。このような強権的な手段は、生産性の向上を口実に、労働者の尊厳と権利を奪うものであり、早急な変化と説明責任を求める」と語気を強める。

労働組合はすべての欧州データ保護当局に対し、アマゾンの監視慣行の合法性を調査し、違法行為を抑制する措置を実施することで、フランスの積極的な姿勢を見習うよう求めており、その訴えは、プライバシーやデータ管理を含む労働者の基本的権利を保護する欧州の法律をアマゾンが遵守する必要性を強調している。

労働組合のリーダーたちは、欧州当局と協力してアマゾンの従業員のデータの権利を行使することにコミットし、職場における過剰な監視は容認できるものではなく、今後も異議を唱えていくという明確なメッセージを送った。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は 「アマゾンの広範で有害な監視戦術は、労使の信頼関係を損なうだけでなく、個人情報保護法が同社において組織的に無視されている状況を浮き彫りにしている。今こそ我々は立ち上がり、こうした多国籍企業が、労働者の個人データと尊厳ある職場に対する権利を尊重するよう、要求すべき時だ。法が完全に適用されるよう、今こそ断固とした行動が必要だ」と訴えた。


韓国コストコ労組、2度目のストライキと米大使館ピケを実施

UNI加盟組織である韓国サービス労連(KFSU)傘下の韓国コストコ労組は、2023年6月に韓国コストコで発生した熱中症による若年労働者の死亡事故後に、真摯な対応を欠き強硬な姿勢をとっている同社に対し、2024年4月27日に2度目のストライキを実施した。

2月に行われたストライキでは、1000人以上の労働者の時給が引き上げられた他、新たな組合支部が結成されるなど、前向きな変化が見られた。しかし、同社は依然として新たな団体協約の交渉を拒否している。

2度目のストライキは、ソウルのコストコ本社である光明店の前で行われ、全国から集まった韓国コストコの労働者とストを支持する組合が力強く結集し、「労災死亡事故について謝罪せよ!不当な労働慣行をやめろ!労働環境を改善せよ!団体協約を勝ち取れ!」という力強い訴えの下で団結した。

コストコ支部の闘いへの連帯を示す80本以上の横断幕に囲まれたストライキ集会では、米国大使館へのアピールハガキを書いたり、参加者が紙飛行機に願いを書き込む象徴的なパフォーマンス等が行われたりした。集会では、4月24日に韓国コストコ闘争を支援するため採択されたUNI Apro商業部会の決議も発表された。

集会は、カン・ギュヒョクKFSU委員長が、韓国コストコのチョ・ミンスCEOに向けて、「我々はこれ以上、この状況を容認できない。即刻の回答を!」と力強く呼びかけ、締めくくられた。

組合はストライキ後の2024年4月30日に、米国大使館前で記者会見を開いた。カンKFSU委員長とイ・ミヒョン・コストコ労組委員長は、韓国で活動する米国企業が現地の労働法を尊重するよう、ソウルの米国大使館に要請した。また、4月27日のストライキで書かれた数百枚のハガキを届けようとしたが、大使館前で機動隊員に阻止された。

韓国コストコ労組の闘いを支持するUNIおよびUNI Aproは、暑さによる若年労働者の死亡事故は単独の案件ではなく、多国籍企業がグローバルな事業活動において増大している気候リスクに対処できない場合に労働者が直面する結果を象徴的に示す、悲劇的かつ予防できる可能性の高い事例であると認識している。この悲劇は、気候変動に直面する労働者の安全衛生を、企業が優先課題とすべきであることを示している。


メーデーによせて:右翼過激派を撃退し、平等を促進し、民主主義を前進させよう

クリスティ・ホフマンUNI書記長が、2024年のメーデーに以下のメッセージを発信する。

労働組合は今日、反撃と前進を勝ち取るため街頭に繰り出す。我々は今日、労働者が社会の中で力を勝ち取るべく団結する重要性について祝福する。そして、我々の権利を剥奪し、生活水準を低下させ、民主主義を破壊しようとする右翼アジェンダの台頭にも反撃する。

世界の3,000人の億万長者が2020年以降34%も富を増やしている一方で、労働者の権利はあらゆる尺度で後退している。インフレは労働者の賃金を大きく奪い、公的支出の削減は貧困削減を停滞させている。政府に対する信頼が急落し、それに伴って民主主義に対する信頼が低下しているのも不思議ではない。

あまりにも多くの労働者が現状への怒りに駆られ、民主主義の価値観を共有せず、生活水準の低下を「よそ者」のせいにし、人種差別やナショナリズムの炎をあおることを好む、欺瞞に満ちた政治指導者を受け入れている。女性やLGBTQ+コミュニティの権利も同様に攻撃を受けている。

しかし右翼勢力は、労働組合員による動員と反撃、民主主義を取り戻すための力と決意を過小評価すべきではない。 例えばアルゼンチンでは、極右指導者ミレイが、まず労働組合を破壊しなければ痛みを伴う「改革」を実施できないと決定した。以来、何十万人もの労働者がゼネストに参加しており、ミレイ政権はあらゆる場面で抵抗に直面するだろう。

我々は、組合が民主的な職場にとって不可欠であることを知っている。労働組合は、職場における使用者の権力をチェックする重要な役割を担っている。アマゾンの労働者がよく言うように、労働組合は、労働者がロボットとしてではなく、人間として扱われるようにすることを保証しているのだ。

しかし、労働組合が行うのは賃金や労働条件の交渉だけではない。組合は教育し、動員する。そして今、それがこれ以上ないほど重要なのだ。世界経済フォーラムは、誤った情報が我々の未来と民主主義に対する世界的リスクのトップであると指摘した。労働者が自らの尊厳が剥奪されつつあると感じはじめると、誤った物語は助長されてしまうのだ。我々は、経済的圧力が人種、国、宗教に沿った亀裂を広げ、人々が富裕層や権力者ではなく、移民やマイノリティをスケープゴートにして政策を決定することを知っている。

組合は包摂性を擁護し、尊厳を守り、地域社会全体の経済的公平性を強化する。労働組合は、人種的怨恨や外国人排斥が高まりがちなコミュニティにおいて連帯を育んでいる。

だからこそ、このメーデーに労働組合として取組むべきことは、職場の権利を守ることだけではない。我々はコミュニティにおける正義を前進させるために闘わなければならない。我々は運動を組織化し、成長させることによって、そして民主主義を求める闘いを共有することによって、それを実現していく。

だから今日、街頭や組合の集会で結集しよう。使用者や議員に、労働者の声に耳を傾けるよう要求しよう。民主主義は投票で終わるものではなく、そこから始まるのだということを示そう。


UNI世界商業部会、Eコマース労働者の組織化に向けた野心的な活動計画を採択

2024年3月21~23日にシンガポールで開催されたUNI世界商業部会委員会では、Eコマース労働者の組合の力を拡大し、変化し続ける小売業の世界がもたらす課題に取組むための活動計画が、満場一致で採択された。

活動計画では以下の点が掲げられている;
●既存の3つのサブセクター(食品小売り、ファストファッション、自動車販売)に加え、世界商業部会内に新たなサブセクター「Eコマース」を創設する。
●新しいサブセクターには、ダーク・ストア、消費者への食品小売の直接配送、その他ダイレクト・コマース関連の活動が随時含まれる。
●Eコマースの組織化キャンペーンを支援する。
●Eコマース労働者の組織化・交渉に関するベストプラクティスを特定し、加盟組織に広める。

常に変化し続ける小売業に対応するため、活動計画には、UNIをグローバルな小売部門における研究、政策、交渉のベストプラクティスのハブとすることも掲げられている。
●商業部門のあらゆる側面に関する研究プロジェクトと報告。
●会議や大会、研修での興味深くダイナミックなパネル、ゲストスピーカー、プレゼンテーション。
●デジタル化、AI、シフト組みなどの主要トピックについて、商業部門における団体交渉や部門別交渉のための重要な戦略を収集し、共有すること。
●商業部門に影響を与える最新の革新的な法改正について注視し、報告すること。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「商業部門における技術革新のペースが速いことを考えると、我々にとって未来は今である。我々は加盟組織とともにこの活動計画を実施し、変化のペースに対応し、労働組合として可能な限り最良の対応を実現する」と述べた。

また委員会では、食品小売部門で急速に拡大するフランチャイズ化の影響について議論し、フランチャイズ化に関する宣言が採択された。これは、フランチャイズ化のさらなる拡大を阻止し、フランチャイズ店舗で働く労働者を支援・代表するUNI世界商業部会の取組みを強調するものであり、同宣言は、「労働者は売り物でも貸し物でもない」と指摘し、フランチャイズ化に関するいかなる決定も、労働組合と交渉し、その合意を得なければならないことを要求している。

シンガポールのUNI加盟組織SSMWUがホストした今回の会議には、世界各地の商業労組の役員が結集した。

同委員会においてクリスティ・ホフマンUNI書記長は、この分野における最近の組合の勝利について言及し、「グローバルな連帯で団結すれば、私たちを止めることはできない。共に、立ち上がり続けよう」と訴えた。

会議では、既存のサブセクターの活動、イケアとアマゾンの組織化、商業部門における暴力とハラスメン トに反対するキャンペーン、部門別対話、デュー・ディリジェンスの実施、数多くのUNIの連帯プロジェクトについても取り上げられた。


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