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広島と長崎の惨禍に想いを馳せ、核兵器のない世界を求めて声をあげよう

広島・長崎への壊滅的な核攻撃から78年目を迎える中、UNIは1945年に失われた22万5,000人の命と、長期に及ぶ放射線や心的外傷の被害に苦しむすべての人々を、追悼する。

UNIはまた、世界各地で懸念される脅威と不安定さが増していることを受け、核兵器のない世界を実現する闘いに改めて緊急性を求める。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「我々はこの厳粛な日を、命を落とした人々、家族を失った人々、取り返しのつかない被害を受けた人々に思いを馳せながら迎える。このような武器が二度と使用されることのないよう、闘っていかなければならない」と述べ、「特にウクライナでの戦争が続き、混乱と核の脅威の増大に直面する世界において、こうした兵器の廃絶と平和を求める声は、かつてないほど緊急のものとなっている」と訴えた。

UNIは、核兵器の存在が人権と根本的に相容れないことを認識し、核兵器のない世界を声高に提唱してきた。核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のメンバーとして、UNIは世界的な軍縮の意義を唱え続けている。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「我々の地域、そして世界中の安全で民主的な未来のためには、平和が必要だ。だが、核兵器がもたらす根源的な脅威によって今、平和は脅かされている」と指摘し、「我々は今週、犠牲となった人々を追悼し、平和への思いを新たにし、連帯する時だ」と語った。

UNIは、2010年に長崎で世界大会を開催して以来、長崎市や国際的な平和運動と強い絆を構築し、これらの兵器を過去のものとして葬り去るべく、安全で民主的な未来の必要性を強く訴えてきた。


UNI世界大会でスピーチする米国『働く家族の党』代表のモーリス・ミッチェル氏

2023年8月に米国・フィラデルフィアで開催される第6回世界大会の基調講演者として、UNIはモーリス・ミッチェル『働く家族の党(WFP)』代表を迎える。

米国でWFPを率いるミッチェル氏は、労働者の権利と社会正義に揺るぎなくコミットしており、世界中から1,000人以上の労働組合の指導者、活動家、組合代表が結集する集会での基調講演者として、最もふさわしい人物だ。

同氏は「UNIおよびすべての世界中の同志とともに、この歴史的な大会に参加できることを誇りに思う」と述べた上で、「集団的闘争に国境はない。共に強力なアライアンスを築き、組合、選挙で選ばれた役員、市民の権利推進を目指す諸権団体と国境を越えて手を携え、多民族・階級横断的な運動を構築していきたい。我々の取組みを結集することで、現状に挑戦し、労働者の権利が尊重され、尊厳が確保された世界を求めて闘っていくことができる。今回の大会は、より公正で公平な世界を構築するために団結する、重要な機会となる」と訴えた。

社会的・経済的正義を求める多民族運動にコミットするWFPは、米国の政界において最も活気のある第三政党だ。WFPはペンシルベニア州を含む十数州で組織され、組合を擁護する同党の候補者は、全米のあらゆる地域で選挙キャンペーンに勝利している。フィラデルフィアでは強力な勢力として台頭し、その影響力は全国的に拡大している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「第6回UNI世界大会でモーリス・ミッチェル氏を迎えることができて、光栄だ。WFPを率い、労働者の権利向上に献身する彼の姿は、UNIや世界中の加盟組織の目指すところと完全に合致する。労働者の力を構築するには、職場、地域社会全体、政治権力の中枢で組織化することが必要であり、WFPはこの3つ全てを実行している」と力説した。

ミッチェル氏は講演の中で、労働者の権利、公民権、社会正義は、相互に交差した問題であるとの認識の高まりについて、取り上げる予定だ。民族や階級を超えて連帯を築いてきた彼の経験は、正義と人権を求める、より包摂的で多様な運動を作る上で、学ぶことが多いだろう。


南アジア組織化会議:労働者の権利と組織化の拡大

Apro地域の組織化活動を前進させ、南アジア組織化センター設立の土台を築くため、スリランカ・コロンボで会議が開催され、南アジア地域のオルグが結集した。

会議では、特にインフォーマルセクター、エッセンシャルワーカー、コミュニティワーカー、介護部門の労働者などのニーズに対応することに主眼が置かれた。参加者は、GDPに対するインフォーマルワーカーの貢献についての認識、ギグ・エコノミーにおける労働者が直面する課題への対処、南アジア組織化センターを通じて組合を強化し、社会対話を強化する戦略の考案など、様々なテーマを掘り下げた。

会議では、南アジア地域全体で労働者の組織化が大きく進展していることが強調された。特筆すべきは、スリランカではショッピング・コンプレックス従業員組合が成長し、インドではインフォーマルセクター労働者より多くなったことである。ネパールでは、ギグワーカーやライドシェア・サービス労働者の組織化が、また多くの南アジア諸国で、介護部門のコミュニティワーカーの組織化に向けた取組みが進行中である。

地域における組織化の取組みを促進するため、議論は南アジア組織化センターの設立に焦点が当てられた。このセンターは、組織化キャンペ ーンを促進し、労働者の権利について教育し、労働条件を改善するために必要な資源と支援を提供する上で重要な役割を果たす。オルグを育成し、地域特有の制度的知識を深めることで、プロジェクトが円滑に実施されるようにし、加盟組織による効果的で継続的な組織化の取組みを確保していく。

会議では参加者にビジョンが共有され、南アジア組織化センターは、労働者が組織化と社会対話の推進を通じ、力と連帯を構築できるようにし、正義と尊厳と平等を促進していくことが合意された。

最後に、南アジアの組織化について、オルグの人数、新規組合員の獲得目標、部門別組織化目標などに関する各国の具体的な目標が設定された。また、ギグ・エコノミーとプラットフォームワーカーは、政策活動にとって極めて重要な分野であり、組合が注視を強めていく必要性が認識された。


UNIがポーランドのUNHCRと連携、労働者の権利に関する知識を普及 

ウクライナの戦禍から逃れた労働者を支援するためにUNIが設立したユニオンズ・ヘルプ・リフュージーズ(UHR)は、ポーランドの国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のコンサルタントとケースワーカーを対象に、労働組合の権利と労働法に関する研修を実施した。

この研修プログラムは、ポーランドの主要3都市(ワルシャワ、ルジェズフ、ポズナン)で実施され、約60人が参加した。ワルシャワでの研修には、コンサルタント、ウクライナ・ハウスの代表、ウクライナ領事館職員が参加した。

研修で焦点が当てられたのは、ポーランドの労働法の実践的な活用方法と、良好な労働条件を求めて闘う労働者を支援する方法である。特に、初回の労働裁判の開廷までゆうに2~3年かかるポーランドでは、労働関連の問題に対処する効果的な解決策として、労働組合との連携が重視された。

ラファル・トマシャクUNI中欧組織化センター所長は、「UNHCRとの研修提携は、労働争議におけるウクライナ難民支援における我々の専門性が、世界最大かつ最も知識の豊富な難民組織である国連機関に認められたことを示すものであり、UHRにとって重要な一歩だ。UNHCRのコンサルタントに対する研修は、難民支援の合理化に役立つだけでなく、迅速な支援と労働者の生活向上のための重要なメカニズムとしての労働組合について、視野を広げるものになった」と、その意義を語った。

UNHCR向けの研修に関する合意の一環として、またその専門知識を活用するため、UHRはコンサルタントが業務で使用できるよう、 手続き上のガイドラインを盛り込んだ包括的なマニュアルも作成しており、得られた知識を集約した実践的ガイドとして活用されることになる。


ベラルーシは、投獄された労働組合員の釈放を!

2023年6月中旬にジュネーブで、UNIは世界中の組合や労働組合活動家とともに、ベラルーシにおける労働者の権利の抑圧に抗議し、投獄されたベラルーシの労働組合員の即時釈放を求めた。

今回の釈放要求は、ベラルーシ政府が20年間にわたって不作為を続け、労働者の権利を無視し、無数の労働組合員を逮捕していることについて、ILOが同憲章第33条に基づく決議を採択するという歴史的な決定を受けたものである。このプロセスは、ILOの100年を超える歴史の中で、過去に一度だけ適用されたことがある。 今回の動きによって、結社の自由を侵害するベラルーシに対する制裁と、同国で労働者の権利を守るために迫害されている人々への支援が、強化されることが期待される。

マクシム・パズニアコウ・ベラルーシ民主労働組合会議(BKDP)会長代行は、集会の中で、「刑務所にいる人たちにとって、皆さんからの支援は非常に重要だ。『外から支援を受けている自分たちは、決して孤独ではない』と感じることができる」と挨拶した。

アルケ・ベシガーUNI副書記長は、「ベラルーシ政府は、労働者の基本的権利を守るために立ち上がったために投獄された労働組合員全員を、直ちに釈放しなければならない。UNIは国際社会に対し、ILOの歴史的な決定をフォローアップし、ベラルーシの人々の自由を守り、同国のすべての労働者が基本的権利を自由に行使できるよう、必要なすべての措置を講じていくことを求める」と訴えた。

ベラルーシにおける労働組合の権利を求める闘いについて、詳細はこちらから(英文)。


新たな報告書:世界中の労働組合がアルゴリズム管理の問題に回答

近年、アルゴリズム管理システムの利用がさまざまな産業で劇的に加速し、使用者は労働者の福利厚生やプライバシー、賃金を犠牲にして生産性を優先させる新たな方法を手にしている。

こうした問題に緊急に対処する必要性から、UNIは新たな報告書『アルゴリズム管理:集団行動のチャンス』を発行した。 報告書は、既存の法的枠組みや交渉メカニズムを用いて、組合がどのようにアルゴリズム管理システムに対抗しうるのか、有益な指針を提供するとともに、今後の団体交渉に向けた具体的な提言も行っている。

アルゴリズム管理システムは、広範な監視とモニタリングによって、労働者と管理者にリアルタイムでパフォーマンス情報を提供している。しかし、このようなシステムでは、非現実的な生産性目標が課されることが多く、従業員に多大なプレッシャーを与え、身体的・精神的健康の悪化に繋がっている。

世界中の労働組合がこうした状況に立ち上がり、より安全な労働条件を要求し、これらのテクノロジーがもたらす生産性の利益の公正な分配を提唱している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、この重大な局面における組合の意義を強調し、「アルゴリズムによる管理は深刻な新しい課題を突き付けているが、こうした新たなリスクに立ち向かう上で、労働者を代表する従来のツールは今なお重要である。労働組合には、テクノロジーの利用をめぐる交渉の長い歴史があり、何年も前に機能していた原則が、今日においても鍵となっている。労働組合は、交渉権に加えて、休憩や安全に関する既存の保護規定や、データ保護やプライバシーをカバーする新しい法律にも目を向けている。この報告書が目指すのは、こうした取組みの好事例をまとめ、互いに学び、職場における尊厳をすべての人にもたらすことだ」と語った。

グローバルな調査を通じて、UNIは、過剰なアルゴリズム管理に対処するための4つの重要なツールを特定した。
1:使用者の不公正かつ/または人権侵害的な行為を規制するデータ保護法
2:休憩や休息時間を義務付ける公正労働基準
3:安全衛生に関する規制
4:新しいテクノロジーの使用に関する交渉や協議の義務についての規定

報告書には、アルゴリズム管理が労働者に与える影響に関する交渉の指針も盛り込まれている。テクノロジー導入前に通知を受ける権利、差別の可能性を含むテクノロジーのリスクやその他の影響を評価する期間、透明性と情報を得る権利、安全衛生関する懸念に対処するための独立した労働者委員会の設置、意思決定プロセスにおける人による監督の要求などである。

UNIは組合によるアルゴリズム管理への対応について調査を継続しており、加盟組織に対し、新しい団体協約や提案、アルゴリズム管理に関する取組みなど、あらゆる情報を共有し、この進行中のプロジェクトへの参加を呼びかけている。

報告書(英文)はこちらから、日本語訳はこちら


ホフマンUNI書記長、「組合は重要なデジタル・ガードレール」

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、2023年5月初旬にオンラインで開催されたパネルディスカッション『データ・オン・パーパス2023:労働者のためのテック・ワークを実現する』の中で、新たなテクノロジーが仕事を変えていく中で、労働者の権利を守る上で、強力な組合と団体交渉が不可欠であると語った。

ホフマン書記長は、ミーラ・ジョシュ・ニューヨーク市副市長、オックスフォード大学フェアワーク・プロジェクトのカビタ・ダッタニ博士研究員 とともに、パネルディスカッション『労働者のためのデジタル・ガードレールの構築』の中で講演した。

特にアルゴリズム管理システムなど、テクノロジーを使った職場におけるデータ収集範囲や人権侵害はここ数年で急速に変化しているが、同書記長は、テクノロジーが労働者に及ぼす多くの課題は、既存の解決策で根本的に解決できると訴えた。

「労働組合は何十年も前からテクノロジーをめぐる交渉を行ってきた。例えば、製造業では1980年代にロボットが導入され始めたが、その頃からの重要な原則(通知、リスク評価、実施と影響に関する交渉)の多くは、現代においても有効だ。(中略)例えば、ドイツでは、労使協議会が、アルゴリズム管理システムによって収集された個人データの使用を制限し、日単位や時間単位の個人指標としてではなく、チームレベルの実績を長期的に評価するためにのみ使用できるようにしてきた。」

また、コールセンターにおける全米通信労組(CWA)の協定について紹介し、モニタリングは毎月特定の時間に限定すること、モニタリングが行われる際には労働者に通知すること、モニタリングは懲戒ではなくフィードバックを目的とすることを求めていると述べた。

さらに、UNIが最近、大手コールセンター企業と締結したグローバル協定で、業務上の監視が業務上の必要性と比較して「不釣り合い」であってはならない旨を定めている点も例に挙げ、 「勤務時間中ずっとカメラで監視されているようなことを、受け入れるべきではない」と強調した。

また、こうした監視によって労働者は心理社会的ストレスにさらされ、また身体的なダメージにつながる可能性もあり、極端な監視で労働者の生産ペースを押し上げているアマゾンでは、負傷率が高くなっている。人間離れした目標を達成しなければならないというプレッシャーから、労働者は法律で義務付けられている休憩をとれなくなることもある。

企業によるこうした行き過ぎた行為を組合が止められるよう、UNIは今後数週間以内に、世界中の労働者が集団の力を使ってテック・ワークをどのように自らにとってより良いものにしてきたかについて、詳述した資料を発行する予定だ。

最後にホフマン書記長は、「企業がビジネスのやり方を変える際は、労働者と話をしなければならない。組合と対話を行い、新しいツールを適切に導入し、発生した問題を解決するために、強力で独立した安全衛生委員会、あるいは技術委員会が設置される必要がある」とまとめた。


アムコール労働者、団結して国際的な対話を要求

2023年5月上旬、17か国のアムコール労働者が連帯し、会社側に対してアムコール・グローバル労組アライアンスとの対話を求める強力なグローバル・アクションを実施した。

労組アライアンスは定期的に会合を開いており、グローバル経営陣との間で調整のとれた対話を確立することを重要な優先事項としている。同アライアンスは数年にわたり、繰り返し経営陣に働きかけてきたが、グローバル経営陣の関与は得られなかった。

そして今回、同アライアンスは、こうした会社側の姿勢は容認できないことを世界的な連帯をもって力強く示すべく、17か国の32人のアムコール労組代表・役員が、それぞれの言語で同一内容の書簡を同じ日に会社側に送付した。

書簡には、次のように記載されている。「世界中のアムコール労組は、グローバル・ユニオンであるUNIとインダストリオールの一方または両方に加盟しています。これらのグローバル・ユニオンは、主要な多国籍企業との間に、100以上の効果的なグローバル枠組み協定を結んでおり、労使は協定を通じ、対話と協議の精神に基づき、事業全体を通じて最低基準を確保するために協力することに合意しています。(中略)我々は、アムコール経営陣との間にも同様の関係を求めているのです」

同アライアンスは回答を2週間待ち、今回、グローバルな労使関係のパートナーとしてアライアンスの存在を認めない同社への批判を公にした。

アムコール・グローバル労組アライアンス会長を務めるロレイン・キャシンンUNI Apro印刷・パッケージング部会議長は、「この経営陣は、どうして我々アライアンスと関わる機会を拒むことができるのでしょうか。この業界をリードする多国籍企業の中には、労働者と会社の双方に利益をもたらす対話において、グローバルな組合と関わりを持っている企業もある。アムコールの労働者には、経営陣から尊重され、認められ、耳を傾けてもらう権利がある。この基本的な権利を要求することを、我々はやめない」と語気を強めた。

アムコール・グローバル労組アライアンスには、世界中のアムコール労働者の代表が結集しており、アムコールの事業全体において、すべての労働者の権利と労働条件を強化するため、連携している。

同社経営陣は、グローバルレベルでアライアンスに関与しない理由として、グローバルとローカルな議論を混同したくないことを挙げている。しかし同アライアンスは、ローカルレベルの対話を中断しようとするものではなく、安全衛生、中核的労働基準、ローカルレベルでは解決できない問題事例などの重要な課題については、グローバルレベルの対話によって解決しうると考えているのであり、これは、この業界の他の企業で機能しているモデルであり、世界中のアムコールの労働者が要求しているものである。


国際労働災害犠牲者追悼日: 安全衛生委員会を通じ、より安全な仕事に向けた組織化を

世界中の組合が昨年、安全衛生をILOの基本的権利とすることに成功した。そして今、労働者はより安全な仕事を求めて組織化し、特に安全衛生委員会を設置し、苦労して得た成果を現実のものとしている。

UNIは、4月28日の国際労働災害犠牲者追悼日(労働安全衛生世界デー)に、職場で命を落とした人々を追悼し、負傷した人々を見舞うとともに、仕事における被害を防止するための取組みをさらに強化していく。安全衛生委員会は、危険な労働環境に対する第一の防衛線である。

安全衛生委員会は、パンデミック以降、かつてなく重要性を増している。パンデミックのピークが過ぎ去ったとはいえ、個人用保護具の不足、第三者による暴力の増加、長時間労働、過酷な労働ペース、労働者のメンタルヘルスへの負荷の増大は、根深く深刻な問題となっている。

しかし、労働者は反撃に転じおり、労働組合を通じ、自らの仕事をより安全なものにしようと取組んでいる。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「生活費の危機は、ストライキや職場での行動に拍車をかけたが、それと同じくらい重要なのは、パンデミックが安全衛生をめぐる組織化を再活性化させたことだ」と述べ、「職場でウイルスに感染したために、数え切れないほどの労働者が死亡し、また長期に及ぶ影響を受けたりしている。しかし、労働者が直面している深刻なリスクはOCVID-19だけではない。労働者は、より少ない時間と賃金で、より高い生産性を求める使用者によって、限界まで追い込まれている。このような厳しい状況は、労働者の身体に負担をかけるとともに、精神衛生もむしばんでいる」と指摘した。そして、「我々が世界中の労働組合とともに、仕事をより安全なものにし、安全衛生委員会を強化するために立ち上がっているのは、そのためだ。仕事は尊厳とエンパワーメントの源であるべきで、被害や病気、死をもたらすものであってはならない。負傷者も死亡者も、たった一人であっても、望ましくない」と語気を強めた。

昨年UNIは、アウトソーシング顧客サービス大手のテレパフォーマンスと画期的なグローバル枠組み協定に合意した。この協定には、職場で働く労働者とリモートワーカーの双方の従業員の問題に対処する、選挙で選ばれた組合の安全衛生委員会の設立が含まれている。また、安全衛生委員に対する研修や、職場のあらゆる危険を特定し改善するためのプロセスも規定されている。

また協定では、心理社会的リスクに対処するため、業務上の監視について「業務上の必要性に応じて」、「労働者のプライバシー権を尊重する」として、これを制限している。テレパフォーマンスは、カメラやAIモニタリングなどの監視ツールを会社がどのように使用するか、また、そのデータをどのように実績評価に使用するかについて、労働者に通知することになっている。

UNIは、より安全な仕事とより強力な組合のために組織化能力を高めている世界中の加盟組織とともに歩んできた。例えば、ネパールのUniPHINに支援を行ってきたが、安全衛生委員会が病院労働者の組織化において重要な役割を果たすようになっている。UniPHINは、パンデミックのピーク時である2021年に、労働者の安全衛生に関する研修を開始した。この研修を通じて、組合は安全衛生委員会を創設し、労働者は個人防護具、メンタルヘルス支援、休暇を得られるようになった。

オルグも務めるプラティマ・バッタUniPHIN財務部長は、「多くの労働者にとって、UniPHINは希望の源であり、困難な時期にも新しい組合員を組織することができた」と述べる。

ペルーのトトゥス・ハイパーマーケット労組は、2016年から同社の従業員に対し、自らの安全衛生代表を選ぶ権利について教育するキャンペーンを行ってきた。その結果、会社側からの干渉にもかかわらず、組合代表が安全衛生委員会に十分に参画できるようになった。同労組は、労働安全衛生の課題をめぐって労働者の訓練と組織化に投資したことで、負傷者が減少し、また組合も強化された。

労働安全衛生の取組みによって刺激を受けた若い組合員が、全国のトトゥス店舗で座り込みを行い、組合の力が発揮された。新協約の交渉で会社に譲歩を迫った結果、大幅な賃上げが実現したのである。組合員が連帯し決意を示した結果、安全衛生委員会が労災を防ぐだけでなく、他の問題をめぐって組織化できるということを示したのである。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「労働安全衛生は基本的権利であるが、組合がなければ、労働者の権利が軽視されることを我々は目の当たりにしてきた。国際労働災害犠牲者追悼日にあたり、我々は世界中の組合と協力し、組織化を通じて安全な仕事を確保し、安全衛生委員会の重要性を強調したい」と力を込めた。

ITUCの国際労働災害犠牲者追悼日の資料はこちらから。


日本のUNI加盟組織、賃上げを要求し歴史的な動きを牽引

日本のUNI加盟組織が、4月の新年度を前に、予想を上回る賃上げ要求で国内のアナリストや観測筋を驚かせている。

毎年2月~3月にかけて行われる年次賃金交渉(「春闘」と呼ばれる)では、これまで日本の労働組合は控えめな賃金要求を選択していたため、今回の要求は波紋を広げている。

これまでの春闘は、1990年代後半の日本のデフレ経済に端を発したものである。2022年の世界的なインフレによって日本の消費者と家計がコスト増に見舞われるようになり、ここ最近の数か月まで、その傾向は続いていた。

日本では、コアインフレ率(食費を除く)は4%を超え、中央銀行の目標値を超え、41年ぶりの高水準に達している。この状況は多くの日本の労働者にとって、給与がインフレに追いつかない場合、実質賃金が目減りする危険性があることを意味する。

政府は、インフレに連動した賃上げを企業側に公然と求めており、国民感情も、家計が生活費の上昇を乗り切れるような措置を望んでいる。日本の労働組合、特に主要なサービス産業部門を抱えるUNI加盟組織は、30年近く続いた賃金の横ばいサイクルを断ち切るための機会と捉えている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、2月に開催された日本UNI加盟組織連絡協議会の年次総会で日本の加盟組織と会談し、春闘交渉を前にした前向きな姿勢に感銘を受け、次のように語った。「日本の加盟組織が力を示し、労働者の賃金・労働条件の歴史的な改善を実現するためのこの好機を捉えていることは非常に素晴らしい。特に、ここ数十年で日本が経験したことのない高い賃上げを率先して求めて闘った加盟組織を誇りに思う。」

日本の加盟組織はすでに成果を上げており、例えばUAゼンセンは過去10年で最大となる4.56%の賃上げを獲得した(3月16日時点)。多くの流通・サービス加盟組合の交渉が集中回答日に先行して要求のほぼ満額で妥結しており、全体の賃金闘争を牽引している。とりわけ短時間(パートタイム)組合員の処遇については、UNIがGFAを結んでいる髙島屋労組で5.64%、イオンリテールワーカーズユニオンでは7%、と高い水準での賃上げを達成し、雇用形態間格差是正の流れが加速している。

自動車総連も、組織化する製造部門において例年にない高水準での妥結が進んでおり、続いて販売部門も魅力向上と人材確保に向けて交渉を続けている。

JP労組は、正社員に関し、定期昇給と社員一人当たり4,800円のベースアップを勝ち取った。なお、ベースアップは新卒初任賃金・若年層の賃金改善に傾斜配分し、これにより初任賃金は1万円以上改善となる。一時金年間は4.3月。また、全社員に、特別一時金70,000円の回答を引き出した。


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