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UNI-LCJユース、長崎で国際労働運動と平和について学ぶ

2013年9月27~30日、長崎で第13回UNI-LCJユース英語セミナーが開催され、情報労連、UAゼンセン、自動車総連、JP労組、全信連より21名の参加者と、南アフリカ・SACCAWU(商業労組)からステファニー・シェリリーン・ダフィ、ネパールテレビ労組からプジャ・シュレスタ、ミャンマー・シャン州地域開発財団からサイ・ナウ・カム・センが参加した。UNI世界長崎大会以降、2011年の沖縄、2012年の広島に続き、3年ぶりに長崎での開催である。

9月27日夜、全参加者と派遣組織の地元役員との懇親夕食会が開催された。相原UNI-LCJ議長も東京から駆け付け、参加者を激励した。世界大会当時、UNI長崎連絡会事務局長を務め、現在は連合長崎事務局長の宮崎氏からも温かい歓迎を受けた。参加者は翌日からの英語漬け合宿に先立ち、交流を深めた。

28日の開会式では、相原議長が英語で基調講演を行い、国際労働運動について学び、被爆地である長崎からUNI長崎世界大会のテーマ「核兵器廃絶・恒久平和」を次世代に継承していく重要性を訴えた。

海外講師の講演では、ステファニーが、南アフリカにおける若い女性の現状と課題、それに対する労働組合の取組みを紹介した。また、2014年に開催されるUNIケープタウン世界大会の準備について報告した。プジャは、ネパールでの女性の立場と雇用は、教育により少しずつ改善されてきていると述べた。ナウ・カムは、民族間の争いや、軍政から民政への移行過程にあるミャンマーの現状を概説し、「人々への教育こそ国を変える」と述べ、国際社会には市民と政府関係者の両方への能力開発を支援してほしいと訴えた。

グループワークでは、英語で自己紹介をすることから始まり、その後は各組合の青年活動について説明したり、ワークライフバランスについて議論したりした。アフリカ、ネパール、ミャンマーと、様々なアクセントの英語にも徐々に慣れ、活発に議論が行われた。

この他、参加者は、3つの委員会に分かれ、セッションの合間のエクササイズやゲームを指揮したり、プレゼンの司会進行をしたり、UNI-LCJユースブログやFacebookに記事と写真を掲載したりするなど、セミナーの運営をサポートしながら、チームワークを深めた。

29日の午後には、参加者はグループ毎に市内視察ルートを計画して出かけた。原爆資料館や平和公園では原爆の実相に触れ、グラバー園、浦上天主堂、孔子廟などでは、長崎と海外との交流の歴史や文化を学び、海外講師に英語で説明を行った。その後、セミナーで学んだことを英語で発表する最終プレゼンテーションに向けて、各グループは夜遅くまで海外講師と話し合い、練習を行った。

短期間ではあったが、異なる組合/産業の参加者が一致協力し、言葉の壁を越えて、ユニークで創造的なパフォーマンスを披露した。海外講師からは、「原爆の恐怖を初めて実感することができた。平和大使として、この経験を広く仲間に伝えていきたい」、「初日は控えめだった参加者も、この3日間に積極的になった」との感想が述べられた。

写真はFlickr参照


UNI Apro商業、金融、ICTS、郵便・ロジスティクス、印刷・パッケージング、メディア部会大会

各大会、委員会の模様は、Related Files掲載の速報をご覧ください。

Sep1

Aug29

Aug31

Aug30

Aug28


UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)青年・女性セミナー

2013年7月22~27日、モンゴル・ウランバートルで、UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)青年・女性セミナーが開催され、日本から、新井JP労組中執を団長に以下5名から構成される代表団が出席した。モンゴル側は、UNI商業、郵便、ICTS部会に加盟する7組織から30名が参加し(9割以上が女性)、2日間、各国報告と意見交換を行った。

団長:JP労組 中央執行委員(労働条件担当部長)  新井 康寛
メンバー:情報労連 NTT関連サービス労協・D&Y労組  世古 静佳
メンバー:UAゼンセン 政策・労働条件局副部長  瀬戸 哲朗
メンバー:自動車総連 政策局部長  川下 真由美
事務局 :UNI-LCJapan 事務局次長  小川 陽子
(組織正式名称の50音順)

セミナー(7月23~24日)
開会式ではまず、オユンバヤールUNI-LCM議長の歓迎挨拶に続き、新井団長が「モンゴルは、近代的なビルの立つ地域と郊外のゲル地域とに二層化しており、よりディーセントな国にするため考えていくのがモンゴル側参加者の使命であると思う。今回のセミナーを通じて、若い参加者が組合運動に携わることを願っている」と挨拶した。
新井団長は続いて、2000年のUNI統合に伴うUNI-LCJ結成から今日までの沿革について説明を行ない、組織再編を経ながらもモンゴルでのセミナーが継続されていることに意義を感じていると述べた。そして、UNI-LCJ10年の成果として、2010年に第3回UNI世界大会開催を長崎で受け入れ、加盟組織の結束と協力により成功裏に開催されたことを報告した。
「日本について知ろう」というセッションでは、自動車総連の川下政策局部長が政治・経済について報告した。「日・モンゴル低炭素発展パートナーシップ」や、直近の参議院選挙の結果についても触れた。日本の政治動向への関心が高いモンゴル側から、新政権についての質問が出された。社会・文化については、UAゼンセンの瀬戸政策・労働条件局副部長が、少子高齢化傾向、都市と地方の経済格差から「クール・ジャパン」現象まで、浴衣姿で発表し、参加者に大変好評だった。モンゴル側からは、先進国では都市・地方間の経済格差がないとイメージしていたが、状況はモンゴルと同じだという意見が出され、失われる地方の雇用に対して労働組合は何ができるかとの質問が出された。
「女性の組合活動への参加」というテーマでは、日本から瀬戸UAゼンセン政策・労働条件局副部長が、日本の背景事情とUAゼンセンにおける「男女共同参画推進の取り組み」について詳述した。モンゴルからは、アルタントゥヤ統一労組委員長が、労働市場における男女共同参画の課題、労働における男女共同参画を定める法令・政策とその実施状況について報告した。2011年2月にジェンダー法が施行されたが、賃金や職業に男女間の差があるとともに、正社員から非正規社員への変化もみられるとのこと。労組の女性参加率・役員率は低くないが、高収入職場への女性の就労促進、保育園不足、母子家庭の増加、出産後同じ職場に復帰できないこと、退職にあたっての女性差別の存在など、課題は多いと述べた。小川UNI Apro機会均等部長は、UNI及びUNI Aproがグローバルに推進するジェンダー平等キャンペーンについて概説した。
「青年の組織化」のテーマでは、モンゴル側から、通信労組のトゥグルトゥル氏、郵便労組のムンフバト氏がそれぞれの労働組合の紹介とともに、若い組合員を参画させる様々なレク活動や、組合活動の意義を教える教育活動について報告した。日本からは、情報労連の世古氏が、東日本大震災後のボランティア活動や平和行動を中心に説明し、社会貢献活動は若手を組合に惹きつけるきっかけになったと述べた。また新井団長は、30歳までの男女組合員で構成されるJP労組ユースネットワークによる、書き損じハガキ、リサイクル・ブック・エイド、東日本大震災復興支援等、主な活動を報告した。モンゴル側からのリーダー育成についての質問に、新井団長は、「職場でリーダーシップのありそうな若手を選び、若手に任せつつ、バックアップしていくこと」と経験を語り、「組合や会社の歴史等、勉強もしてもらう。大変な苦労をした方が人間は伸びる」とアドバイスした。この他、モンゴル参加者からはユニオンショップについて多くの質問が出た。
この後、日本とモンゴルの参加者は2グループに分かれ、①「組合における女性参加・役員を増やすには?・男女共にワークライフバランスを達成するには?」、②「青年の組織化における課題・組合に関心を持たせるには?」という2つのテーマで「グループワーク」を実施し、モンゴル参加者がそれぞれの議論をまとめて発表した。グループ①は、国政、産別、単組レベルに分けて取り組みをまとめた。グループ②は、青年の労働組合に関する知識・関心の低さ、組合の活動・成果の宣伝不足、青年の社会運動への参画の低さという課題を踏まえ、組織拡大及び次世代リーダー育成に向けての具体的アクションを発表した。
閉会式では、新井団長が「モンゴルも現在は高度成長期にあるが、いずれ日本のようになるかもしれない。今こそ組合が活躍する時であり、労働組合として労働条件改善、賃上げなど積極的に行うべきである。そして、組合があったからこうなった、組合がこれを勝ち取った、ということをもっとアピールすることも重要だ」と激励した。また、「羊肉は冷めないうちに食べろ」(モンゴル版「鉄は熱いうちに打て」を意味する諺)を引用し、「今の決意が熱いうちに実行に移して欲しい」と期待した。オユンバヤールUNI-LCM議長は、「青年の組織化グループワークの議論を聞いたが、いいアイデアが多く出た。今まで青年の声を聞いていなかったことが良くわかった」と、活発に議論した参加者に感謝するとともに、UNI-LCJ代表団に感謝し、今後も交流を続けていきたいと述べた。
この他、参加者との交流夕食会、モンゴル文化ショー鑑賞、遊牧民の生活体験(ゲル宿泊)並びにUNI-LCM役員との交流、市内・職場視察(モンゴルポスト、モンゴルテレコム)、組合事務所(郵便労組、通信労組、統一労組他)訪問等を行った。

詳細はRelated Files参照
Mongol_fullReport2013


全トヨタ販売労働組合連合会(CND)、UNI Aproと意見交換

2013年5月23日、森田CND事務局長を団長とする代表団14名が、シンガポールにあるUNIアジア太平洋地域組織(UNI Apro)を訪問し、クリストファー・ウン地域書記長と意見交換を行った。

UNI Aproの前身ASIA-FIETへの愛知トヨタ労組加盟は、その後の自動車総連加盟の先鞭をつけたという歴史を振り返りつつ、ウン地域書記長は、企業のグローバルな展開と共に労働組合のグローバルな連携・協力が不可欠であると強調した。トヨタのような世界的ブランドの下で働く者どうし国境を越えて連帯することがいかに重要であるかを力説し、CNDや相原会長のリーダーシップによる自動車総連の国際労働運動への貢献に感謝した。

海外では日本のように労使間の信頼に基づいたパートナーシップ関係が未熟であるため、すぐにストに訴えるケースや、紛争が長引くことが多い。UNI Aproは、使用者や政府が労働組合に対して持つネガティブなイメージを払拭する働きかけと共に、労働組合にも組合員を代表して権利を要求するだけでなく、企業の発展に協力する姿勢を持つよう説得している。日本の労働運動はアジア太平洋地域におけるモデルであり、日本の加盟組合には、発展途上の組合にパートナーシップのコンセプトを普及する支援をお願いしたいと、ウン地域書記長は期待した。

メンバーからは、製造業に比べれば労働者が少人数で分散するサービス産業の組織化の難しさや、女性労働者の組織化について質問が出され、ウン地域書記長は「組合は変化に適応する柔軟性や革新的なアプローチを採り入れなければ生き残れない」と応えた。また、最近、多国籍企業やプライベートエクィティに法的アドバイスを提供する国際弁護士事務所から出された報告書が、グローバルユニオンの役割を看過してはならないと警告していることは、UNIのような国際労働運動の影響力が認知されてきた証であると述べた。


UNI Aproブレイキングスルー!

newsImage 第16回UNI Apro執行委員会で、様々なブレイキングスルーの成果が報告され、2013年度の計画が承認された。
冒頭、プラモトUNIフィージー加盟協事務局長からフィージーの情勢について報告を受けた。
続いて、部会別報告を受けた。臼杵UNI Apro郵便・ロジスティクス部会議長は、世界的に郵便物数の鈍化 が見られる中、ミャンマーとオーストラリアを主なターゲットとし組織化を進めていると述べ、ミャンマーに対するこれまでのJP労組の取組みを報告した。経 営側の業務改善努力と結びつかなければ、人材育成も成果が見られないという側面も強調された。關UNI Apro金融部会議長は、昨年UNI-LCJ金融部会として1万人増加に成功したことを報告し、アジア開発銀行との対話、ANZ銀行組織化、UNI-LCJ金融部会の銀行労組組織化等、今年の取組み計画を述べた。加藤UNI Apro ICTS部会議長は、テレノールとのグローバル協定締結という成果を受け、マレーシア、タイ等で子会社の組織化が進んでいること、最近テレコムセルの労使が来日した際、活動基盤の強化、財政の重要性を説明したことを報告し、全体として組織基盤の強化が求められていると強調した。アリスUNI Apro商業部会担当部長は、パートナーシップ労使関係の普及に基づいて、ベトナム、ネパール、マレーシア等で組織化が進んでいること、流通産業における安全衛生ガイドラインが発行されたこと等を報告した。プリヤラルUNI Apro P&M担当部長は、今年4月にノルウェーでエンジニア会議、ロンドンで欧州及び世界のP&M委員会が開催されると述べ、ネパールで専門職組織が確立したのも、NTT労組の地道な支援の取組みがあったからであると感謝した。マグダレーンUNIメディア部会Aproコーディネーターは、ADBとのグローバル協定が積極的な役割を果たし、マレーシア、台湾、タイ等各国で組織化が進んでいると報告した。

素晴らしい成果を挙げている加盟協の事例として、相原UNI-LCJ議長は、UNI長崎世界大会を経て、UNI-LCJが地道に組織拡大努力を続け、現在103万人以上の組織となった成功例を報告した。ノラ・カンDBS銀行労組委員長からは、UNI-SLC(シンガポール加盟協)はNTUCの方針、すなわち「全員により良い仕事を」、「全ての労働者のために包括的な成長を」、「全ての人々に労働運動を」、「全ての人々に三者構成主義を」等の方針に沿って運動を進めていると紹介があった。シャフィーUNI-MLC議長は、 「UNI-MLC(マレーシア加盟協)は現在74組合、30万人組織だが、UNI全領域で組織化を進めていく中で、UNIマレーシア労働センターへの転換 を図ろうとしている。これは、より積極的に労働条件の改善等、政策提言に関わろうという意図である。現在のナショナルセンターが弱すぎるという問題があ る」と述べた。ライハUNI-HKLC事務局長は、「5組合をもってUNI-HKLC(香港加盟協)が結成されてから1年が経過した。ディズニーランド等困難な組織化に頑張っている。昨年30人が参加し、組織化フォーラムが開催された」と報告し、4月1日から始まった香港港湾労働者のストに対する支援を要請した。

次に、ハイライトすべき成功事例として以下の事例が共有された。逢見UNI Apro副会長は、UAゼンセン統合に至る歴史的経過と課題について説明した。ジェラルドUNI Apro副会長は、マクドナルドにおける組織化を例に、オーストラリアSDAのきめ細かい組織作りを説明した。UNIネパール加盟協の組織率は10%を超え、これは南アジア諸国では最高の数字である。G4S、テリアソネラNセル、DHL、TNT、メットライフ、LIC等の組織化を進めている。ベトナム商業労組ネットワークの形成と産別組織への発展の方向性が示された。

機会均等
宇田UNI Apro女性委員会議長が、2012年度の活動の成果を、南アジアの女性強化活動を中心に紹介し た。続いてマクシン副議長よりニュージーランド・ファースト労組の活動報告があった。小川UNI Apro女性担当部長とアンジャリUNIインド加盟協コーディネーターは、スリランカ加盟協女性委員会のイニシアチブを事例に2013年度も引き続き南ア ジア女性ネットワークの強化を図り、南アジア各国加盟協の活性化につなげたいと述べた。ミシェルUNI Apro青年委員会議長は、社会運動としてのユースの運動を発展させたいと決意を述べた。

2013年度UNI Apro戦略重点課題
ラジェンドラUNI Apro労働組合強化部長が、ブレイキングスルー戦略の5つの目標に沿って、2013年度の活動計画を説明し、承認された。カンボジアについては、元林UNI Apro組織部長が説明した。


第16回UNI-Apro執行委員会

newsImage 2013年4月6~7日、第26回UNI-Apro運営委員会、第16回UNI-Apro執行委員会がシンガポールで開催された。
開会で、加藤UNI-Apro会長は、日本の状況について「株価上昇、円安等が見られるが、実体経済は機能しておらず、公共投資に主力が置かれ、雇用も一過的だ。私たちは冷静にアベノミクスを見ている」と挨拶した。
鈴木ITUC-AP書記長は、ミャンマー情勢、ITUC中国ミッション等に触れた後、UNIブレイキングスルー戦略との共通性を強調し、「ITUCの組織率は全世界で7%に過ぎない。地域の組織化を進めなければならない」と結んだ。

第4回UNI-Apro部会大会準備(2013年8月、バンコク)の 議題では、「機会均等」、「雇用におけるフレキシビリティーと非正規労働者の増大」等、合同大会で取り上げるテーマ案について議論した。更に各部会大会で は、それぞれの産業で何が起こっているか、例えば金融部会はADBと、郵便・ロジスティクス部会はAPPUと連携し調査を行い、共同で対応策を検討してい く考えである。タイ通信省を通じて、インラック首相に正式な招待状を送った。第4回UNI-Apro地域大会の議題では、2015年11月にカトマンズでの開催が提案され、承認された。第4回UNI世界大会(2014年12月、ケープタウン)の 準備状況について、ジェニングス書記長より、「“インクルーディング・ユー”のスローガンの下、組合の力の復活を訴える大会としたい。世界的に組織率が低 下する中、政治的準備をしつつ徹底した討論を行う。ズマ南ア大統領、ルラ前ブラジル大統領にも来てもらおうと考えている」と説明があった。

中国に関する取組みでは、ジェニングス書記長が、「政治指導者、ACFTU指導部等多くの変化が見られた。協力関係は続けるが、基本的に人 権が欠けている。今のところ、今年中国に行くという計画はない」と述べた。ライハUNI香港加盟協書記長は、「UNI-Aproとしてもっと参加するべき だ。中国ミッションの前に是非香港に立ち寄ってもらいたい」と発言した。加藤会長は、「中国は動いている。我々はどうするか。あくまでも組織として交流す ることを忘れてはならない。香港、台湾の状況を認識した上で、多様性を探りながら、協議していこう」とまとめた。

ミャンマー組織化の課題に対するUNI-Aproの対応について、クリストファー地域書記長は、「50年以上 組合を作れなかった状況があり、国民全体が能力構築をしていく方向性が必要だ。自発的に組合が作れることを目標に、UNIの管轄の中にある事業所で取組み を開始したい。既にミャンマー郵政長官とは話し合いが続いており、JP労組の協力も得て、研修等に取組みたい」と報告した。逢見UNI-Apro副会長 は、「GUFが共同支援センターを設立すると書かれている。ITUCミャンマー事務所が開設されており、GUFの担当者を置くことを決めている。UNIと しても、考える必要があるのではないか」と発言した。クリストファー地域書記長はFTUMの評価をめぐって意見を述べ、ジェニングス書記長は「まずミャン マーで民主主義が勝利を収めていることを喜ぼう、ステップ・バイ・ステップだ」とまとめた。

2日目は、UNI-Aproブレイキングスルー戦略について成果を振り返り、2013年の計画を承認した。

ジェニングス書記長は、「この地域で、ブレイキングスルー戦略は、勢いがつき、根付いていると実感した。計画は、実践することが難しいが、私はあえて“ユニノミクス”と言いたい。半年後バンコクで再会した時、更なる進歩を期待している」と述べた。

加藤会長は、「ジェニングス書記長の熱い思いを支え、チャレンジしていこう。各部会委員会、各加盟協で結果を出して欲しい。結果が全てである」とまとめ、執行委員会を閉会した。


第14回UNI-LCJ年次総会、盛大に開催

newsImage ホフマンUNI副書記長、ウンUNI-Apro地域書記長を迎え、2013年2月8日、UNI-LCJ年次総会が盛大に開催された。

ク リスティー・ホフマンUNI副書記長、クリストファー・ウンUNI-Apro地域書記長を迎え、2013年2月8日、第14回UNI-LCJ年次総会が盛 大に開催された。今回の総会は、全信連、印刷労連の2組織を新しい仲間としてUNI-LCJに迎え入れ、加盟人員数も前年比1万5000人増、103万 2200人となる記念すべき総会となった。総会は、落合議長が議事を取り仕切り、最後に相原自動車総連会長を新議長として選出した。落合議長は退任の挨拶で、「UNI-LCJのこの勢いをキープし ていってほしい」と述べ、「遺言」とすることで参加者の笑いを誘った。相原新UNI-LCJ議長は就任の挨拶で、「大変重い言葉を落合さんから頂いた。他 の加盟組合と相談し、ぜひ実現していきたい」と述べた。さらに、政府を代表して妹尾厚生労働省総括審議官、労働を代表して南雲連合事務局長から挨拶を受け た。海外ゲストとして、ホフマンUNI副書記長は、「米国労働運動とUNI」の演題で講演し、貧富の格差著しい米国社会、ユニオンショップを破壊する労働権州 の動きなどを描写、日本に警告を与えた。ウンUNI-Apro書記長は、ASEANプラス10の動きに触れながら、「労働運動は真にグローバル化しなけれ ばならない」と訴えた。

ホフマンUNI副書記長、ウンUNI-Apro地域書記長は、2月6日、UAゼンセンを訪問し、逢見会長、八野副会長と、組織化、グローバル協定などにつ いて意見交換を行った。自動車総連では、相原会長と産業政策について懇談した。全信連との夕食会では、中元三菱UFJ信託銀行従組委員長と銀行産業の状況 について意見交換した。

2月7日には、情報労連を表敬し、加藤委員長とUNI-Apro地域の情勢について意見交換し、損保労連では、關委員長と世界金融会議の日本開催について懇談した。続いてJP労組を訪問、臼杵委員長と米国のUSPSの状況などについて意見交換を行った。

2月8日は印刷労連を訪問、田倉委員長代行から、新しい産業動向について学んだ。ホフマンUNI副書記長は、日本訪問は2度目だが、加盟組合と会って話を 聞くのは今回初めてであり、各組合から産業・組合事情についてブリーフィングを受け、日本の社会・労働運動について理解を深めた。


年末のご挨拶

加盟組合の皆さま、2012年もUNIの諸活動に対するご支援、ありがとうございました。

労働組合にとって課題の多い時ではありますが、私たちは新規組合員を獲得し、世界中の働く仲間の生活改善に向けた闘いを続けていきます。

公共政策を立案する政治家や経営者の態度が硬化し、労働の世界における大転換期にあるという状況からは逃れることができません。南欧のトロイカ政策における、労働者と組合に与えられた懲罰の厳しさには驚愕を覚えます。かつて労働者を危地に陥れたのはワシントン・コンセンサスでしたが、今は労働市場の構造変化が起きています。

UNI本部、地域組織、部会、専門委員会は組織をあげて、この流れを食い止め反撃に出ようとしています。

ブレイキングスルー戦略は変化をもたらすことであり、私たちの取組み方法においても言えます。より多くのグローバル協定を締結し、組織化を進めるという私たちの目標には一貫性があり、組織化基金を最大限活用しているところです。コロンビアをはじめ、全ての国において達成された素晴らしい組織化の成功事例を誇りに思います。

さて、ケープタウン世界大会まであと2年となりました。テーマは「Including You」、より包含(包摂)的な経済成長を目指し努力する、という意味が込められています。私たちの取組みの限界を突破していくため、UNIに対する更なるご支援をよろしくお願い申し上げます。国内外で労働者を組織し、労働者の権利を提唱し、不正と立ち向かった、全ての皆さんに感謝します。闘いは続きますが、皆さんのサポートがあってこそ、全てのメンバーのために勝利しブレイクスルーしていけると確信しています。UNIの全スタッフを代表し、2013年も輝かしい年となりますよう、皆さまとご家族のご健勝をお祈りします。

UNI書記長 フィリップ・ジェニングス
UNI副書記長 クリスティ・ホフマン


UNI-LCJ、ラオス支援セミナー開始

UNI-LCJは「2012~2014年度海外活動の方向性」で、後発国だが将来性の高いラオスに対してパートナーシップ労使関係の普及を支援する3か年プロジェクト計画を採択した。2012年はベトナム・ハノイおおける部会別セミナー(11月22~23日)に続けて、首都ビエンチャンのラオス女性同盟研修所において11月26~27日、ラオス労働組合連盟(LFTU)のニーズに基づき、団体交渉及び組織化をメインテーマに共同セミナーを開催した。

急遽出席できなくなった關団長(損保労連委員長)に代わり、寺嶋JP労組中執が代役を務めた。日本からは以下の講師が出席した。
(ICTS部会)情報労連/NTT労組中執 水野和人
(商業部会)自動車総連労働法制局局長 吉田真之
自動車総連国際局部長 藤冨健一
(金融部会)損保労連中執/東京海上日動労組執行委員長 柳橋隆則
(郵便・ロジスティクス部会)JP労組中執 寺嶋智子
(UNI-LCJ)事務局次長 小川陽子

ラオスからはLFTU労働保護局、国際局をはじめ、郵便、テレコム、保険、銀行、テレビ、ラジオ、新聞、印刷工場、日系自動車販売店から、労組役員・メンバー、法学部講師、商工会より33名が出席した。

開会式では、オンカム・ボニャセンLFTU労働保護局長がUNI-LCJ代表団の初訪問を歓迎し、寺嶋団長は「JILAF(国際労働財団)のラオス労働運動支援プロジェクトをUNI-LCJが引き継ぐかたちになる。我々にとっては新しい経験だが、皆さんと新しい時代を切り拓いていきたい」と挨拶した。

オンカム・ボニャセン労働保護局長からはラオスの労使関係について、LFTUの歴史と機構を中心に説明を受けた。
・LFTUは1956年2月1日設立。独立運動に参画し、1975年ラオス人民民主共和国成立(独立)以来、人民革命党の指導の下、大衆組織として国の経済成長に貢献。
・会長、副会長(3人)の下、①総務、②組織化・人事・政策、③国際、④調査、⑤労働保護、⑥広報、⑦表彰、⑧訓練・情宣の8局及び労組開発研究所。
・組合員数178,126人(うち女性71,806人)、中央執行委員39人(うち女性7人)。
・地方組織は首都ビエンチャン労組連合に加え16地方連合。
・人口625.6万人。18~55歳の労働人口390万人(うち農業76%、工業8.6%、サービス産業8.6%)(※LFTU提供の2009年統計)
・労働組合の位置づけと役割:労組は2007年の労組法によって法的に認可を受けた。党の指示の下、農家を含む労働者の利益を守るため活動を行う。国の一組織として位置し、労働者を教育し、労働規則を守らせ、ラオスの法律・方針を理解し、職場で任務を全うさせ、経済発展に貢献させる。また規則正しく行動できるような環境づくりをサポートする。労働者を代表して労使協定を結び、実施をモニターし、必要に応じて協定の見直しを行う。海外出稼ぎ労働者をサポートする。国営企業の不正行為、賄賂、汚職を阻止する。労働安全衛生教育を行い労働災害を減らす。社会保険加入を促進する。
・政労使三者の連携強化:三者協議は政労使各3人ずつ9人で構成。労働福祉省が任命。年3回会議招集。労使紛争時の対応、労使協約、組織拡大戦略、労働者情報調査、工場労働者の安全衛生確保、国内外の労働移動のモニタリング、労働法に基づく最賃実施状況チェック。法整備が必要な場合の意見交換。
・海外の労働組織と情報・経験交流し学んでいる。

続いて、ラオス全国商工会(LNCCI)のダオバディン・フィラサイフィタク総務部長が、使用者側の役割と責任、組合との協力と期待について講演した。
・商工会は商工業使用者の代表で、政府及び労働者と三者委員会を通じて連携。
・製造業労働者の育成を重視し、この点では海外組織の協力も得ている。労働環境を整備し、事故防止のための職場改善に努力している。
・農村から都市への労働移動や、海外への出稼ぎが増える一方、定着率が低ければ生産能力も落ちる。能力に見合った賃金が払われなかったり、職場環境が悪かったりすれば、労働者は転職してしまう。スキルアップのための教育も必要。
・一方、賃金を巡る労働者間の嫉妬を解消するための教育指導を組合に期待する。会社の規則も守るべき。労働者の理解不足によるストやデモも発生している。外資促進のためにはストやデモは良くない。従って、労使双方で生産性と定着率を向上させる努力をしなければならない。

サマンサイ・ハンタノウサイLFTU労働保護局次長は、経済政策の転換に伴う団体協約交渉及び組織化の経緯について、チャンフェン・マニセンLFTU労働保護局課長は、賃金交渉制度について説明した。主なポイントは以下の通り。
・労使関係は、1986年の新経済政策導入前後で大きく変化した。大手産業が全て国営だった時代は、賃金は一律、食糧現物支給、医療、幼稚園が無償だった。
・経済開発、民営化の波が押し寄せ、企業は能力の高い人だけを集め、それ以外の人はリストラされた。民間企業使用者は組合を交渉相手として認識しておらず、三者協議の使命も理解していなかった。国営企業は問題ない。
・2006年労働法改正、2008年労組法改正。しかし未だ定義や規定に曖昧な部分もあり、法整備が急務。ILO中核的労働基準の内、87号(結社の自由)、98号(団交権)は未批准。
・2009~2012年に締結された団体協約は181(国営企業51、国内民間企業124、外資6)、産業別内訳は、工業17、水力・鉱業20、化学2、衣料91、林業36、農業6、建設9)
・最賃は月62万6000キープ(約6,200円)で妥結したばかり。現下の経済情勢からすれば、70万~80万キープ(7,000~8,000円)が適当と考える。

参加者からは、「勧誘に行くと組合加入のメリットを聞かれるが、日本ではどのように説明しているのか」といった質問が出された他、「多くの組合役員・スタッフはフルタイムでないので、経験・スキルに乏しい」、「地方連合、その下部組織には訓練を受けたスタッフが殆ど居ないので、中央組織(LFTU)の役員にサポートを受けているが、足りない」といった課題が多く聞かれた。

最後に、サマンサイ・ハンタノウサイLFTU労働保護局次長は、労働保護局の現状と課題について以下の通りまとめた。
・国営時代と比較し民営化が導入された現在、更にWTO加盟を間近に控え、民間企業特に外資経営者の組合理解度が低いため、組合にとって厳しい状況が続く。
・特に、組合役員及び労働者の教育が最大課題。LFTUで役員研修を実施するも、使用者と対等に交渉できる役員は殆どいない。労働者にも組合を理解させ加入を促進したい。
・今後は企業内労働協約締結に力を入れると共に、労働者をより保護するため労働法制の整備についても推進していく。

閉会式では、寺嶋団長が「ラオスの現状は日本と異なるところも多いが、労働者を保護するための努力は同様であり、皆さんの活動に敬意を表する。外資促進と共にサービス産業は更に発展していくことが予測され、UNI-LCJとしても支援をしていきたい。UNIの仲間となって、共にグローバル化の波を乗り越えていこう」と激励した。オンカム・ボニャセン労働保護局長はUNI-LCJ講師陣の貢献に感謝し、引き続きの支援を期待した。

アジア欧州会合第9回首脳会合を成功裏に受け入れ、市内はその余韻が残っていた。経済成長の勢いは感じられるものの、若者はタイへ出稼ぎに行ったり(その多くは違法移民)、労働者のスキルが市場ニーズにマッチしていないなど、労働者と労働組合は変化への対応を迫られている。無許可のストやデモが禁止されていたり、組合費は一律月5,000キープと定められていたり、組合運営は100%国の予算に依存していたりなど制度上の制約も多い。UNI-AproはLFTUの変革には時間がかかるとみており、長期的投資として人材育成面の支援をしていく方針である。UNI-LCJとしても、労働運動としては類似点の多いベトナムでの成功例を参考とし、早くから労使パートナーシップの概念を根付かせることで労働運動の発展に貢献できるだろう。

写真はFlickr参照


協調的労使関係の構築に向けて、UNI-LCJベトナム・セミナー

 

UNI-LCJとベトナム労働総同盟(VGCL)及びUNI-Aproの共同セミナーは、2000年から2008年まで毎年行われてきたが、今回4年ぶりにハノイで開催された。直前に国会が解散し衆院選日程が決まったことから、關団長(損保労連委員長)が急遽出席できなくなり、寺嶋JP労組中執が代役を務めた。

この間、2006年末のWTO加盟以降、市場経済の開放が加速し、ビジネスチャンスが生まれた一方で、一般労働者は目まぐるしく変化する労働環境とともに近代化と自由化、競争に直面するようになった。また、ベトナムとは異なる労使関係を持つ外資企業の参入が増加し、労働争議が顕在化する中、協調的労使関係を促進する必要性が高まっている。日本からは以下の講師が出席した。

(ICTS部会)情報労連/NTT労組中執 水野和人
(商業部会)UAゼンセン中執 石川博之
UAゼンセン流通部門食品関連部会運営委員 深瀬貴央
自動車総連労働法制局局長 吉田真之
自動車総連国際局部長 藤冨健一
(金融部会)損保労連中執/あいおいニッセイ同和労組執行委員長 望月壮一郎
(郵便・ロジスティクス部会)JP労組中執 寺嶋智子
(UNI-LCJ)事務局次長 小川陽子

ベトナムからはVGCLをはじめ、銀行労組、工業流通労組(VUIT)、郵電労組(VNUPTW)、商業ネットワークのメトロC&C労組、ビッグC労組、コープマート労組の他、農業・農村開発労組、建設労組、医療労組、社会保険労組などから約40人が出席した。

開会式では、VGCL国際局のタン局長が4年ぶりのUNI-LCJ代表団来越を歓迎した。寺嶋団長は「以前は空港から農村風景が広がっていたと聞くが、今は建設ラッシュで住宅や工場団地に様変わりしている。生活環境が激変する中、VGCLの役割は重大だ。日本も高度成長期、パートナーシップに基づく労使関係を構築し、転換期を切り抜けた。低賃金が優位性を持つ時代から魅力ある消費市場の時代へと転換させ、バランスの取れた経済発展に向けて、日本の経験が役立つことを期待する」と挨拶した。

ベトナム側の発表は以下の通り。

労働・傷病兵・社会省(MOLISA)労使関係強化センター(CIRD)のグェン・マン・グォン所長は、2012年6月に改正された労働法及び労働組合法における労使関係の主な変更点を説明した。労組の役割として協約締結だけでなく、締結に至るまでの協議と対話のプロセスを重視し義務化したこと、労働紛争時の仲裁機関の能力に問題があり活用されなかったので、和解委員の役割を明確化したこと、ストの定義の明確化などである。

VUITのホー・フイ・ザオ氏は、ベトナムの労使関係の現状と課題を説明した。問題が発生した際、組合は交渉や協議を経ず、すぐストを実施しがちだが、農村部からの出稼ぎ労働者がルールに馴染んでいないこと、組合幹部も法の理解が不十分であること、対話・交渉スキルが無いこと、集団の力を悪用することなど労働者側の原因や、良い労働環境を提供しないとか、外資経営側との文化の違いによる摩擦などのためである。協調的な労使関係構築のため、労組幹部の能力向上に向けた定期的な研修の実施や組織改革(組合人事制度強化)や産別形成による資源の共有が課題だと述べた。

団体協約の交渉事例として、ベトナム・メトロC&C労組のトラン・ミン・フン氏が、「2007年に初めて協約を締結したがその内容は法律のコピーだった。実用的な内容とするため、2008年に8店舗で現場の意見を聞きあげ、新協約を締結した」と報告、組合役員は非専従が多く、交渉スキル育成が必要だと訴えた。

組織化と新規組合員の獲得については、レ・ハッ・アVGCL組織局教育訓練部副部長が、第9回VGCL大会(2003年)で立てた100万人目標は250万人を達成し、第10回大会(2008年)の150万人目標も2012年6月時点で300万人獲得するなど、ほぼ全ての産業と地域別目標を達成し、2012年6月現在組織人員7,728,938人、うち国営企業が3,904,440人、民間企業が3,824,498人(独法73,321人、外資企業1,692,334人、国内企業2,058,843人)であると報告した。

またビッグC労組のグェン・バン・バイ氏は、2008年の会社設立と同時に組合も結成され、ハノイの4支店で1000人以上の組合員がおり(80%以上が女性)、非専従役員の休暇を12日から15日に増やしたり、週48時間労働を44時間に減らしたりなど、交渉の成果を報告した。休日や祝日に料理大会やミスアオザイコンテスト、自然災害に見舞われた地方へのチャリティなど、組合員の連携と友好強化の活動を実施している。

ベトナムの賃金交渉制度については、労働者・労働組合研究所のダン・クァウ・ディウ氏が、地域最賃(2011年10月に外資企業と国内企業の最賃を統一して以降、①大都市200万ドン=98米ドル/月、②中央直轄市178万ドン、③その他市町155万ドン、④山岳部140万ドンの4分類)、一般最賃(行政、軍隊勤務、地方公務員、105万ドン=48米ドル)、産別最賃(産別団交によって決まり、当該地域相当かそれ以上でなければならない。但し産業区分が労使で異なるケースや、組織が無い場合もあり、全ての産業にあるわけではない)それぞれの定義と複雑な計算方法を説明した上で、労働者(独身及び子供の有る家族)の所得対支出を統計で示し、貯蓄する余裕がない現状と、外資企業は社会保障負担を低く抑えたいため算定基準となる基本給を低くし、各種補助金を支給して所得を上げている点を指摘した。

VNUPTWのフォン氏は、ベトナムではCSRの概念はまだ新しいと前置きした上で、VNPT(ベトナム郵便テレコムグループ)労使の幅広い社会貢献活動(戦死した英雄の追悼、貧困家庭特に少数民族への寄付や子供への奨学金授与、献血、障害者への車椅子寄贈、枯葉剤被害児童の支援等)を紹介した。

参加者からは、「労使協議で意見が合わない場合はどうなるか、使用者側が建設的な態度で協議の臨まない場合はどうするか」、「東京で働くベトナム人から『トイレに行く時間も無い程厳しい労働条件だ』と聞いたが、過剰労働を強いられたら違法か」、「成果主義により賃金が下がった場合、組合費も下がるか」、「成果重視型では間接部門労働者はどのように評価されるのか」、郵政民営化のメリットとデメリット、非正規労働者組織化の困難さや組合費について質問が出された他、「不況の影響を受け、労使双方で負担するはずの社会保険料を企業が滞納したり、他の目的に使用するケースや、退職金を積み立てていないケースもある」といった不満が多く聞かれた。労働法及び労組法の改正点は評価できるが、組合員・役員の能力・交渉力不足が課題であり、VGCLとしても人材育成を最重点課題としていると強調された。

閉会式では、寺嶋団長が「組合員教育は日本と同様の課題だ。ベトナムの皆さんが、外資企業を含めて協調的な労使関係構築と家族を守る最賃引き上げに努力していることに敬意を表する。共に頑張っていこう」と激励の言葉で締めくくった。ニャットVGCL国際局副部長は、今回のセミナーで、VGCLとUNI-Apro、UNI-LCJの協力関係が強化されたと述べ、「市場経済への移行期にあって、社会問題も発生しているが、UNI-LCJの経験は非常に参考になるので、現場で活用していきたい」とまとめ、あらためてUNI-LCJ講師陣の貢献に感謝した。

写真はFlickr参照

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