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新しいUNIロゴへ

3月2日、UNIのロゴ・ホームページが新しくなりました。多くの情報を分かりやすくまとめ、組合や労働者・経済問題の動画閲覧・新しいウェブツールからの情報入手・ニュース配信・会議の予定組み・発行物閲覧が出来ます。
サイトのメインは、UNIのニュースと活動報告です。
サイトは全く新しく生まれ変わりました。サイト内のナビゲートやサーチは、英語・スペイン語・フランス語・スウェーデン語・ドイツ語などの多言語で簡単に行えます。更に、アラビア語圏・インド・日本・ロシア独立国家共同体向けのサイトもあります。


UNI印刷部会、Elandersとグローバル枠組み協定を調印-多国籍企業における労働者の権利に規範を-

1月29日、UNIはスウェーデンを本拠とする印刷・出版会社、Elandersとグローバル枠組み協定を締結した。同協定は、印刷・出版業界における国際的労働基準、団結権を保証し、労働条件の新基準と労働組合権を定める。
アドリアーナ・ローゼンツヴァイクUNI印刷部会担当局長、トミー・アンダーセン・スウェーデン印刷労組(グラフィスカ)委員長、パトリック・ホルムElanders社長兼CEOは欧州労使協議会(EWC)メンバーとUNI印刷部会代表団が見守る中、ゴーセンバーグのElanders本社で協定に署名した。UNI印刷部会代表団には、グラフィスカ、Verdi(ドイツ)、チームスター労組印刷部門(米国)、Solidarnost(ポーランド)、Fetigesp(ブラジル)、ユナイト(英国)の代表者が参加した。Elanders社は同日、EWCの設立にも合意の署名を行った。
「グラフィスカをはじめ、UNI加盟組織が調印にむけて懸命に努力をしてくれた。これからは協定がその精神と条文に沿って実行されるため全力を尽くす。」とアンダーセン委員長は話した。
今回の合意は、グラフィスカ、Elanders従業員を代表する世界中のUNI加盟組織、従業員の基本的権利が尊重されるよう企業と組合間の一連の協議を調整したUNI印刷部会が連携した活動の結果である。これにより、4大陸11ヶ国で運営する世界的情報メディア・印刷企業の組織化に確かな基盤を築いたことになる。
「Elandersとの協調と同社の労働者支援の姿勢は、印刷業界にとって転機であり、間違いなく他社が続く規範になる。」とローゼンツヴァイク担当局長は言う。「Elanders、そして印刷業界の将来のため一丸となって取り組んだことで、UNIは強力な組合に、同社はより強い企業になった。」
Elandersは組織化活動、労働者への自由なアクセス、企業のモニタリングを積極的に受け入れると約束した。協定を確実に実施するため組合の介入も行われる。
この協定は、企業と組合が、EWCとの強固な関係およびグローバルな組合連携を築くことが出来た最初の合意である。
また、世界中の多国籍企業に労働に関するルールを構築する一歩であると同時に、米国のような国で組織化を成功に導く鍵となる。勤労者自由選択法案(Employee Free Choice Act)を成立させ、組合加入の権利を保証しようと闘う米国の組合を後押しするだろう。

UNI印刷部会は、印刷・包装部門の労働者100万人を代表する。
グラフィスカはスウェーデンの印刷部門労組。
Elandersはグローバルな情報メディア印刷グループ。
(UNI印刷部会担当局長 アドリアーナ・ローゼンツバイク)


重要な日本のプレゼンス アドリアーナ・ローゼンツヴァイクUNI印刷部会担当部長に聞く

グローバルな金融・経済危機は、印刷関連産業にどのような影響を与えていますか?
グローバルな経済・金融危機は、印刷関連産業にも大きな影響を与えています。少数の多国籍企業による寡占化、生き残りをかけた中小企業の価格破壊、コンピューター化、デジタル化といった技術革新は、この数年間進んできた事態ですが、この傾向はさらに強まっています。仕事内容に大きな変化が生じているばかりではなく、雇用の削減が進んでいます。新しい労働者の組織化と彼らへの職業訓練の提供が組合にとって喫緊の課題となっています。
この事情は、全ての印刷サブセクターに共通しています。新聞産業でも、発行部数の減少、M&A、広告収入の減少が進んでいます。新しい技術の到来による仕事内容の変化、アウトソーシングが全世界的に進んでいます。又他の産業と非常に密接な関係にあるパッケージング産業は、顧客企業の移動に伴い他国へ移転することが多い部門です。紙幣や証券などセキュリティーペーパー分野でも、多国籍企業のシェアが拡大しています。このように印刷関連産業の動向は多国籍企業の行動に大きく左右されており、UNI印刷部会としても多国籍企業の組織化、関係作りを重要な戦略としています。

2008年の活動の成果をお話ください。
昨年の最も重要な会議の一つは、11月に開催されたセキュリティーペーパー会議でした。この会議の開催は、2007年UNI印刷部会代表団が日本の全印刷を訪問した際の討論の結果です。この分野で大きな影響力をもつ、ギーセック、デラル、ABCという3つの多国籍企業の分析を行い、ギーセックとデラルの労働組合ネットワーク形成に結びつきました。民営化された国、民営化と闘っている国もあり、官民で対立してはならず、各国の違った動きを認識することが基本です。一つのモデルを全ての国に押し付けるわけにはいきません。日本の全印刷は、セキュリティー印刷部門を公的部門に維持するために闘っており、それを支持することは、UNI印刷部会の重要な任務です。セキュリティー印刷分野労働組合ネットワークを作りながら対応したいと考えています。今年5月ドイツでギーセックの会議を開催し、ネットワークの強化を図ります。この分野は、紙幣や官報の印刷に限らず、クレジットカードやスマートカードの分野にも拡大しており、発展する分野です。
アジア太平洋地域の印刷部会も前進しています。アムコール、キンバリークラーク、SIGなどの多国籍企業における組合強化にも取り組みました。ベトナムでは、11月にパッケージング・製紙部門会議を開催しました。キンバリークラークに焦点を当てましたが、ベトナム代表団からは、「ベトナムに来る多国籍企業は、ベトナムの労働組合法を守らねばならない」との発言があり、ビラの配布や、家族も参加するレクやパーティで組織化を行っているとの報告がありました。キンバリークラーク労組運営委員会がこの会議で結成され、今後の発展を分析していきます。
2009年1月27日UNI印刷部会は、スウェーデンのイーランダース社とグローバル協定の締結に成功しました。同社は、中国やインドでも展開しており、今後の発展が期待されます。

日本の印刷部会加盟組合へメッセージをお願いします。
日本からアジアに進出している企業も多く、アジアにおける日本のプレゼンスは非常に重要だと認識しております。竹井全印刷委員長におかれましては、昨年ザグレブで開催されたUNI-Apro印刷部会運営委員会で副議長に、UNI世界印刷部会執行委員会で印刷部会世界執行委員に選出されことを改めてお祝い申し上げると共に、今後も是非アジアの印刷部会活動を牽引されご活躍いただきますよう祈念いたします。全印刷労組には、2006年11月のUNI印刷部会中国ミッションの成功など、大きな貢献をして頂いております。中国とUNIの関係も新しい方向が見えつつあり、今後ともご支援よろしくお願いいたします。
さて今年の予定です。昨年11月にもミュラーUNI世界印刷部会議長、ローゼンツヴァイクUNI世界印刷部会担当局長、トミー・スウェーデン印刷労組委員長が訪日し、セミナーを開催すると共に、日本の印刷労組の皆さんと交流しました。この取り組みは今年も継続し、日本の加盟組合の皆さん、及び印刷労連や印刷関連の皆さんとの対話と理解を更に進めていきたいと考えています。
今年もインド、ベトナム、マレーシア、タイなどでの組織化セミナーを開催します。又今年4月には、ベルリンでパッケージング分野の労組会議、9月には、インドでUNI世界印刷部会委員会、UNI-Apro印刷部会委員会と共に、アジア太平洋新聞労組会議を開催する予定です。全ての日本の加盟組合の皆さん、関係労組の皆さんの参加を期待しています。


米国労働運動と共にEFCAキャンペーンを支持しよう!

皆様に、米国の12の主要労組トップが発表した共同声明をご紹介したいと思います。この声明は、2009年1月7日、ワシントンDCにあるUFCW(北米合同食品商業労組)本部にて開かれた会議の中でまとめられた、米国における労働運動の統一を目標とするものです。

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北米労組トップ会議の共同声明
1月7日、下記北米労組トップが一堂に会し、その会議に関する共同声明を発表した。

全米通信労働組合   ラリー・コーエン
全米鉄鋼労働組合   レオ・ジェラルド
全米自動車労働組合   ロン・ゲッテルフィンガー
北米合同食品商業労働組合   ジョー・ハンセン
チームスターズ労組(全米運輸労組)   ジェームス・ホッファ
全米州郡市町村職員組合       ジェラルド・マッケンティ
国際建設労働者組合   テリー・オサリバン
北米ホテル・レストラン労組   ブルース・レイナー
国際サービス労働組合   アンディ・スターン
全国教育協会   デニス・ヴァン・ロイケル
米国教職員組合   ランディ・ワインガーデン
国際電気労働者友愛組合   エド・ヒル

「この会議の目標は、米国労働者が直面する重要問題に関して、全国的な発言力と影響力を持つことのできる、統一労働運動を構築することである。我々は最大の労組を代表しており、統一には幅広い参加が不可欠であると認識している。また、我々の組合員は、それぞれの住まいや職場がある支部各所で活発に活動していることも認識している。我々は、そのような現場の組合員にも働きかけていきたい。」

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American Rights at Workのデイビッド・ボニア氏が仲介した会議には、AFL-CIO(米国労働総同盟・産別労組会議)のジョン・スウィニー会長と、CTW(勝利のための変革)のアンナ・バーガー議長も出席しました。
3年以上にわたって、AFL-CIOとCTWという2つの連合が存在しております。今回のこの統一の呼びかけは、米国経済の危機的状況下、バラク・オバマ次期大統領の就任を2週間後に控え、政治状況が大きく変わろうとするこの時期に、行われました。
私は1月12日の週に、IMF(国際通貨基金)及び世界銀行も参加する金融改革に関する一連の会議が開かれる、首都ワシントンに参ります。
滞在の間には、米国労働組合の提唱するEFCA(勤労者自由選択法案)の支持を世界的に拡大するための特別会議が開かれます。このキャンペーンには、ITUC(国際労働組合総連合)、グローバルユニオン(国際産業別労働組合組織)、AFL-CIO、CTW、そして米国のUNI加盟組織が参画しています。
UNI会長、ジョー・ハンセン氏は、先のUNI世界執行委員会で、EFCAの制定が米国労働運動の将来にとっていかに重要であるかを報告しました。
米国労働組合が再度結束を強化することは、我々にとって重要であります。EFCA制定はこの戦略の重要な要素です。しかし、EFCAキャンペーンは、国内及び世界中の米国商工会議所からの猛反発に直面しています。
EFCAキャンペーンへの国際的支援をどのように構築するかについて、具体案は別途ご報告いたします。
(UNI書記長 フィリップ・ジェニングス)

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EFCA(勤労者自由選択法案)の制定は世界的な組合結成の要である
UNIは、使用者からの報復を恐れずに労働組合に加入できるようになる米国の法律の制定に向け、世界的な連帯キャンペーンの構築をUNI1500万加盟組合員が支援すると誓約した。
「米国におけるEFCA制定は世界中の労働者の利益となる」とフィリップ・ジェニングスUNI書記長は言う。
1月13日、ジェニングス書記長は、法案可決のために協力しているAFL-CIO(米国労働総同盟・産別労組会議)とCTW(勝利のための変革)それぞれに加盟している米国の労働組合の代表者会議の議長を務めた。UNI会長でもあるジョー・ハンセンUFCW(北米合同食品商業労組)会長と、ジョン・スウィニーAFL-CIO会長は、ITUC(国際労働組合連合)と世界中のナショナルセンターの代表も出席した会議の開会式で挨拶した。
労働組合とナショナルセンターは、EFCAの法制化を推進するためのグローバルアクションを支援するタスクフォースを形成した。労働組合の組織化と承認を支援するために、他の国においてもこのモデルを使うつもりである。
「米国において組合を結成する労働者の権利を守る法律は、世界中で労働組合を認めさせ交渉権を勝ち得るために、極めて重要である」とジェニングス書記長は言う。「米国の企業は、ひどい労働慣行を、海外進出先の国に持ち出しており、海外企業は米国に参入すると、その慣行をひたすら容認してきた。労働者保護の法がなければ、多国籍企業が労働者を可能な限り不当に扱うことは明白である。」
法案が可決されれば、EFCAは米国の労働者に、労働組合を組織する自由で平等な機会を与え、反労働組合の使用者に説明責任を課し、交渉を長引かせることを阻止できるであろう。
米国の労働者の半数以上が、もし可能であればすぐにでも労働組合に加入したいが、米国企業は、たいてい労働者が労働組合を組織する権利や団体交渉権を認めていない、と言っている。現在の米国の労働法では、こういった企業が組合寄りの労働者を解雇することができるし、組合承認選挙前には賃金で労働者を脅かすような反組合キャンペーンを認めている。たとえ組織化がうまくいっても、企業がそれに異議をとなえ、結果、何年も先延ばしされたり、組合賛成票が無効となってしまったりすることもあり得る。
ウォルマートのような米国を拠点としている使用者は組合と対立し、アルゼンチン、メキシコ、中国などの国で、違法な慣行を続けている。
欧州の企業は、米国内に参入すると、競うように労働条件を落とすようになる。ドイツの労働組合ver.diとドイツ本国においては団体協約を結んでいるドイツテレコムは、米国の子会社Tモバイルでは、悪質な反組合キャンペーンを行なっている。
「あまりに長期にわたって、米国は労働者の権利を競って底辺に落とし続けてきた」とジェニングス書記長は言う。「新しい法律の制定は、米国の労働者にとって重要な勝利であり、世界的不況の真っ只中においては、かつてないほど重要である」
UNIは世界中の加盟組織が各国政府指導者に働きかけ、オバマ政権にEFCA制定を最重要項目として推進させるよう呼びかけている。
(2009年1月14日)


桜田UNI-LCJ議長より新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
グローバル金融・経済危機の中、疾風怒濤の2009年が幕を開けました。このお正月、皆さんはどのように新年を迎えたでしょうか。おそらく新しい決意と希望を持って、新年を迎えられたことと思います。
世界を見ると、おそらく「これからどうなるのか」と、多くの人々が不安の中に新年を迎えたことは間違いありません。一頃羽振りを利かせたウォールストリートのトレーダーが、「ファイナンシャル・アルマゲドン・コム」というウェブサイトを立ち上げたら、大反響というニュースがありました。アルマゲドンとは、世界の終末に善の神と悪の神が戦うという新約聖書の用語です。終末論的な雰囲気が世界を覆っています。
同時に、「原点に帰る」動きが盛んです。ドイツでも日本でも突然マルクスの「資本論」が売れ始めました。「この経済危機は、景気循環の一コマか、資本主義の終焉か」という議論が、日本ばかりではなく、世界的に行われています。つい最近まで世界を覆っていた「儲かるなら何をしても良い」、「金儲けを邪魔する規制はすべて撤廃」といった議論は影を潜め、政府の役割に注目が注がれています。次は、ポストクライシス、金融・経済危機後にどのような世界を作るのかが、議論の中心となることでしょう。
私たちUNI-LCJは、来年に迫った第3回UNI世界大会(長崎)までに、「100万人の達成」、「日本の多国籍企業との間でグローバル枠組み協定の締結」、「国際的なリーダーシップを発揮できる青年活動家の育成」を達成すべく、運動を進めてきました。おかげさまで2009年UNI-LCJは加盟人員数985,200名まで到達できました。各加盟組合のご努力に感謝いたします。
昨年の最大の成果の一つは、髙島屋労使、JSD、UNIとの間でグローバル枠組み協定が締結されたことです。先ほど申し上げた「原点に帰る」「ポストクライシス」の議論とも関係しますが、今国際的にCSRが討論され、2010年に出発が予定されているISO26000では、SRという言葉が中心になります。つまり企業ばかりでなく、あらゆる団体が、社会的責任を意識した活動を行うことにより、社会をよりディーセントで、社会的にもフェアに変えていこうという理念です。SR社会が、ポストクライシスの社会像となると思われます。我々はUNIとして、大胆にSR社会のビジョンを打ち出す必要があります。来年の長崎世界大会のサブテーマの一つは、このビジョンです。
言うまでも無く、UNIはサービス産業をカバーするGUF(国際産業別組織)であり、インフォーマルセクターからP&MS(専門職監督職)まで、幅広い職種、グループを抱えています。この多様性を一つの運動にまとめ、ディーセントなSR社会に向け、それぞれがそれぞれの場所で努力し、それがシナジーとなって拡大しているところが、UNIの魅力であり、楽しさです。2008年の成果を活かし、UNI-LCJをさらに発展させ、2010年UNI世界大会の成功へ向け、一歩一歩進みましょう。今年もよろしくお願いいたします。


UNI-LCJ印刷部会セミナー「欧州社会モデルを学ぶ」(2008年11月18日、全印刷会館)

ミシェル・ミュラーUNI印刷部会議長、アドリアーナ・ローゼンツヴァイクUNI印刷部会担当局長、トミー・アンダーセン・スウェーデン印刷労組(グラフィスカ)委員長を中心とするUNI印刷部会代表団が2008年11月16~19日に来日し、印刷関係労組と交流、標記セミナーで講演した。

印刷関係労組訪問
印刷労連
代表団は、印刷労連を訪問し、吉村副委員長、柿崎書記長と意見交換した。代表団は、まずUNI印刷部会の現状を報告した後、日本の印刷産業と印刷労連組織の現状について説明を受けた。日本では紙媒体からデジタル印刷へと変化する中、紙媒体部門の熾烈な競争、デジタル部門に進出可能な限られた企業による寡占化、印刷産業労働者の減少が見られ、大変厳しい状況の中にあることが説明された。代表団からは、中小企業でも技術革新を行い、発展しているイーランダー社(スウェーデン)の例が発表された。今後とも情報交換・意見交換していくことで合意した。

情報労連NTTクオリス労組
三木委員長から、NTTクオリスの現状について説明を受けた。NTTクオリスは、近代的な設備を誇り、キャパシティーは大きいが、広告の減少、電話帳の発行部数低下の中、一工場の閉鎖が通告され、組合として雇用と生活をいかに守るかの交渉に苦慮しているとの報告があった。

全印刷
11月17日に全印刷主催夕食会が開催され、全印刷からは竹井委員長、荒川副委員長、宇田川書記長以下中央執行委員会メンバーが参加し、代表団を歓迎した。竹井委員長は、ザグレブで開催されたセキュリティー印刷会議では大いに学ぶことが出来、企画に感謝していると述べ、継続を要請した。竹井委員長は、UNI-Apro印刷部会副議長の任に就いており、今後のUNI印刷部会活動の進め方についても意見交換した。

新聞労連
新聞労連では、豊委員長、木部書記長から、新聞産業をめぐる現状について説明を受けた。広告費の減少、発行部数の減少の中、どの新聞社も合理化を進めており、一部地域ではライバル社が共同して印刷会社を作り、アウトソースする例も出ている。分社、下請け会社の組織化が重要との点で一致した。フランス政府は、新しい新聞政策を発表し、12月には新聞労働者のストがあるとの情報も開示された。

広告労協
広告労協は、大手から中小まで日本を代表する広告会社を組織している。印刷、メディアと関係が深い業界だが、印刷会社は直接広告会社に事務所を置いて営業している。藤井広告労協事務局長からは、オムニコム、IPPなど多国籍企業へのアクセスを持ちたいとの希望が表明された。

この他、代表団は、加藤NTT労組委員長を表敬訪問し、UNI世界執行委員会、情報労連の役割について意見交換した。

UNI-LCJ印刷部会セミナー「欧州社会モデルを学ぶ」
ローゼンツヴァイクUNI印刷部会担当局長は開会挨拶で、昨年・今年の訪問を通じ活動への多くの示唆を得ていると日本の受入れ労組に感謝し、今後デジタル化が進行する中で旧来の労働者だけでなくホワイトカラーやIT労働者の組織化にも取組んでいくと語った。全印刷の竹井委員長は9月にザグレブで開催されたUNI印刷部会諸会議に出席し世界的な印刷産業の動向について新しい知見を得られたことに感謝し、本セミナーの成功を祈念した。
欧州社会モデルのケーススタディとして、まずミュラーUNI印刷部会議長(フランスFILPAC-CGT書記長)より、フランスの社会モデルを構成する重要な要素である労働法成立の経緯と内容、更に産別レベルの団体協約、企業レベルの企業協約について印刷産業における歴史、現状、課題が発表された。印刷産業労組の歴史は古く1881年に活版工の全国組織が結成されたのが始まりであり、1953年に印刷産業労働者全てに適用される産業レベルの団体協約が締結された。1968年以降従業員数50名以上の企業で企業委員会の結成が認められ、苦情処理や福利厚生活動を行っている。近年のEUの拡大、グローバル化に伴う国際競争の激化、新自由主義的なサルコジ政権の誕生により団体協約の影響力が低下しており、時代に合った協約策定のための交渉が求められている。理想の社会モデルはひとつではなく、国によっても異なるが、各国の経験を交換し労働者にとってより良い社会モデルを構築するべきである。
ふたつ目のケーススタディとして、アンダーソン・スウェーデン印刷労組(グラフィスカ)委員長がスウェーデンモデルの特徴である手厚い社会保障制度と労働組合が果たす積極的な役割について様々な統計を用いて発表した。同国は80%の組織率を誇るが、これは労働組合が失業保険基金を管理しているためである。基金は労使双方で負担され、それまでの所得の80%という手厚い給付金が補償される。スウェーデンモデルは法律ではなく、労使というソーシャルパートナー同士の交渉で決められ全労働者に適用される団体協約によって支えられ、これまではうまく機能してきた。しかし、2年前に労組に敵対的な保守中道政権が成立してから失業保険基金の給付や職業訓練が削減されるなど、手厚い社会保障を特徴とするスウェーデンモデルが脅威に晒されており、労働組合としては次回選挙での社会民主党政権の樹立を目指し闘っている。
ふたつの社会モデルが示された後、組織率の低下、ワーキングプア、非典型労働者の現状や両国の反組合的政権への労働組合の対応等について質疑応答が行なわれた。セミナー後は、同会場にてレセプションが開催され、参加者との更に活発な意見交換が行なわれた。


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