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第15回UNI-LCJ年次総会、ケープタウン世界大会に向け、110万人達成を再確認

フィリップ・ジェニングスUNI書記長とクリストファー・ウンUNI Apro地域書記長を迎え、2014年2月5日、第15回UNI-LCJ年次総会が東京で開催され、UNI-LCJ加盟組合より運営委員および総会代議員40名、オブザーバー20名の計60名が出席した。

総会では、2013年度活動報告及び会計報告、監査報告、2014年度活動計画、予算が確認・承認された。会計報告は、日放労の中村委員長が行った。また、これまでUNI-LCJ運営委員を務めていたJP労組の福島国際部長がUNI-LCJ事務局次長に、福島氏に代わって増田JP労組書記次長が新たにUNI-LCJ運営委員に就任することが承認された。

引き続き行われたジェニングス書記長による記念講演・レセプションからは来賓も加わり、約100名が参加した。レセプションでは、厚生労働省大臣官房国際課長、南部連合副事務局長、ウンUNI Apro地域書記長が連帯挨拶を行い、110万人組織化目標の達成と第4回UNI世界大会成功へ力強いエールが送られた。

 

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ジェニングス@ダボス、メディアも注目

フィリップ・ジェニングスUNI書記長は、今年も世界経済フォーラム年次会議(ダボス会議2014)に出席し、労働者の声を代弁した。

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ジェニングス書記長の発言は、ニューヨークタイムズ、BBC、CNBC、ガーディアン他、多くのメディアに取り上げられた。

「賃金格差を埋める唯一の方法は、労働者が再び声を上げることだ。1950~60年代、私の父は同僚らとストをし、賃上げ、労働条件改善を勝ち取った。過去の闘争にならい、もう一度団体交渉を見直す必要がある。」

「ビジネスは利益に駆られるばかりではいけない。従業員の健康や福祉の方が大切だ。」

「多くの労働者は、経済回復の恩恵を受けていない。」

労働組合代表が初めて出席したのは1995年。「ドイツや英国の組合代表らと、隅で身を寄せ合っていた。資本家の喧騒の中、組合代表はかなり浮いていた」と当時を振り返る。以来、毎年10人以上の組合代表が出席し、労働組合の存在を示し続けてきた。今では「ダボスの出会い」の達人になった。

「最近は毎回、ダボスでウォルマートの役員を追いかけているが、いつも逃げられてしまう。」

「ダボスでは我々もメンバーだ。せめて年1度くらい、我々の意見を聴くべきだ」と、ウォルマートに対し訴えた。

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ジェニングス書記長の発言が掲載されているメディア

The New York Times

ニューヨークタイムズ(日本語全訳)

BBC

CNBC

the guardian

 


UNI-LCJタイ・セミナー

2013年12月6~7日、反政府デモが収拾しない中、UNI-LCJ部会合同セミナーとしては2008年2月以来約6年ぶりにタイ加盟協支援セミナーをバンコクで開催した。タイ側からは、ニライモンUNIタイ加盟協(UNI-TLC)議長、ソンブーンUNI組合強化・組織化センター所長はじめ、加盟組合及び未加盟労組から20人が参加した。日本からは、情報労連の高梨NTT労組中執を団長に下記8人の講師が出席した。

 

情報労連          NTT労組中央執行委員                                         高梨真貴子

全信連              三菱UFJ信託銀行従業員組合書記長                   飛田健二郎

全信連              三菱UFJ信託銀行従業員組合副書記長                西村美咲

全信連              三井住友信託銀行従業員組合副書記長               坂田絵梨子

UAゼンセン      流通部門産業政策部長                                          川橋学

自動車総連       労働条件局部長                                                    横田芳治

自動車総連       業種政策局部長                                                    矢澤猛俊

JP労組              中央執行委員                                                       北﨑衛

開会式に先立ち、ソンブーン所長から反政府デモについて説明があり、国営企業労組メンバーの一部はデモに参加しているが、暴力に訴えるものではないと述べると共に、政治が安定しないと経済も安定しないと懸念した。ニライモン議長の歓迎挨拶に続き、高梨団長は開会挨拶の中で、本年8月のUNI Apro6部会大会を成功に導いたUNI-TLCに敬意を表した。更にUNI-LCJの13年を振り返り、UNI統合後の日本加盟組合の統合・融和が討論の積み重ねで成し遂げられたことと、長崎UNI世界大会までに明確な目標を設定し全員で実現したことにより連帯が強化された点を強調した。

また、ソンブーン所長からタイ労働事情及び労働運動の概要が報告され、ニライモン議長からはUNI-TLCの課題について数点概説された。

 

「労働組合の役割と責任」のテーマでは、日本から飛田講師が目的と機能、単組の具体的活動事例を紹介した。

「団体協約交渉」のテーマでは、矢澤講師から団体交渉と労使協議の違いや“対立”と“協力”を併存する労使関係が概説され、北﨑講師からはJP労組の様々なコミュニケーションチャンネルを通じた労使対話が例示された。タイからはワスパット郵便労組書記長が「団交は経営側との戦争」と表現し、録音しない、交渉経緯を公表しない、経営側の立場でも考える、互いを理解する努力をする、因果関係・利益と不利益を具体的に提示するといった交渉の手法と、最近の交渉の成果を報告した。

「賃金交渉」については、横田講師が日本の賃金の特徴とその遍歴、賃金交渉を説明し、ワイティットBFUN(銀行金融労組ネットワーク)議長は、組合側は感情的にならず労使双方に有益となる要求をしようと努力するも、タイの労働法が労働者を保護するというより使用者に有利である点を指摘した。

「組織化・新規組合員獲得」のテーマでは、高梨団長が日本全体の組織率の変遷を非正規労働者の増加を主要因として報告した他、川橋講師はいくつかの事例を挙げて具体的手法を説明した。ワイティットBFUN議長は、7単組で今年4月に発足したBFUNの現状を説明し、25000人のメンバーのうち80%が加盟費未払いであると述べた。

最後に日本人講師から、青年メンバーの活性化(チームワーク醸成、次世代役員育成);生産性向上で会社に協力していることを示す;同じ産業内でライバルでも労組どうしは定期的に情報交換し連携する;連合も違いを乗り越え様々な組織が統一を成し遂げた;勉強会・セミナー・家族参加イベントの開催;他業種とのネットワーク;女性の活躍促進など様々なアドバイスがあった。ニライモン議長は、日本とタイのUNI加盟組合の交流の歴史は長く、今後も継続していきたいと希望すると共に、「労働者の力で世界を変えたい」との決意をもってセミナーを閉会した。

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UNI-LCJラオス・セミナー

昨年UNI-LCJとして初めて首都ビエンチャンにおいてLFTU(ラオス労働組合連盟)支援セミナーを開催した。今年は2013年12月3~4日、第2回目として、LFTU地方組織の役員向けにルアンパバーンでセミナーを開催した。ラオス側からは、LFTU本部よりオンカム労働保護局長、ブーンタン同部長、ビライ国際局副部長はじめ、地方6県より郵便、テレコム、銀行、水道局、学校、商工会等の労働者及びLFTU地方組織役員等、計28人が参加した。日本からは、情報労連の高梨NTT労組中執を団長に、10人の講師が出席した。

開会式で高梨団長は、ラオスがグローバル経済に統合されようとしている中、グローバル化には光と影がある点を指摘し、労働組合も政府や特に民間企業の素早い動きに対応し、労働者の視点から建設的な意見をタイムリーに提言・要求していく必要があると警鐘した。この点で、UNIと日本加盟組合は、サービス産業労働組合のグローバルなネットワークとパートナーシップ労使関係の経験を活かし、ラオス労働運動に有益な情報を提供できるだろうと述べた。

オンカム局長は最初にLFTUの概要、労働組合の役割と責任について説明し、社会経済の発展に伴い、関係法に曖昧な点や現状に合わない点も出てきており、改善の必要があると指摘した。ラオス統計局(2012年)データによると、成長率は8.2%を記録し、農民が人口の8割を占めるものの、サービス業はGDPの約37%と農業(約26%)、工業(約31%)より高い。また、LFTUの課題としては主に以下の点が挙げられた。

・LFTUは法改正委員会のメンバーになっており、労働に関する各種法律が現状に即しているかを組合員に調査しつつ検証し、労働者の立場から提言を行っていく。

・現在、民営化が進み、国営企業と民間企業の比率は30%・70%だが、民間企業、特に外資企業や中小企業の組織率及び協約締結率が低い。

・社会保険の低加入率。社保で受けられる医療レベルが良くないため、労働者(給与の4.5%負担)も加入するメリットを感じず、企業側(5%負担)も無駄と感じていることが原因。

高梨団長のUNI及びUNI-LCJ紹介に続き、「労働組合の役割と責任」というテーマで日本から、立川馨三講師(損保労連あいおいニッセイ同和損害保険労組・執行委員長)が産別労組とナショナルセンターそれぞれの役割について、飛田健二講師(全信連三菱UFJ信託銀行従業員組合・書記長)は目的と機能、単組の具体的活動事例を紹介した。「団体協約交渉」のテーマでは、矢澤猛俊講師(自動車総連・業種政策局部長)から団体交渉と労使協議の違いや“対立”と“協力”を併存する労使関係が概説され、北﨑衛講師(JP労組・中央執行委員)からはJP労組の様々なコミュニケーションチャンネルを通じた労使対話が例示された。「賃金交渉」については、横田芳治講師(自動車総連・労働条件局部長)が日本の賃金の特徴とその遍歴、賃金交渉を説明し、田中祐介講師(損保労連エイアイユー労組・執行委員長)は外資保険会社の世界共通の職務基準・職務等級・評価システムを紹介した。「組織化・新規組合員獲得」のテーマでは、高梨団長が日本全体の組織率の変遷を非正規労働者の増加を主要因として報告した他、川橋学講師(UAゼンセン・流通部門産業政策部長)はいくつかの事例を挙げて具体的手法を説明した。

オンカム局長は最後に、「労働は商品ではない」と強調し、状況は異なるがラオスも日本も労働者の条件・福祉向上という同じ目標に向かって、情報交換しながら努力していこうとまとめた。3年目の来年は、ラオス側代表を招いて日本でのセミナー開催を検討する。

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UNI世界執行委員会

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2013年11月12~13日、アイルランド・ダブリンで開催されたUNI世界執行委員会は、来年開催される第4回UNI世界大会(ケープタウン)の準備として、大会の3つの議題の確認、大会のプログラムと決議、加盟費の調整等を取り上げた。さらに印刷労連の加盟が受理され、UNIブレイキングスルー賞がUNI-LCJ金融部会に贈られる等、この間のUNI-LCJの躍進を祝した。また、今回アイルランドでの開催に合わせ、11月11日「金融恐慌から5年」セミナーが開催され、問題の背景を勉強した。開会式ではジョー・デブリュンUNI会長が「この間UNIの存在価値を高めたのは、バングラデシュのビル倒壊に伴う安全衛生協定だった」と挨拶した。

 

2014年ケープタウン世界大会

ケープタウンUNI世界大会について、ジェニングス書記長は次のように述べた。「アパルトヘイトからの解放20周年を迎える2014年、南アフリカ社会はどの程度前進しただろうか。GDPは3倍に増え、インフラ整備も進んでいる。ANC政権が作り出した素晴らしい成果である。しかし格差は大きい。現場で働く労働者とCEOの給料の差は450倍である。失業率も(公の数字は23%となっているが)35%であり、そのほとんどは若者である。まだまだ問題は多い。ここに光を当てる大会として、大会テーマは『インクルーディング・ユー!』である」

世界大会での議題は、「組合の成長を勝ち取ろう:ブレイキングスルー戦略計画(2014~2018)」、「我々の経済を取り戻そう」、「ともに新しい労働の世界で闘おう」であり、ゲストスピーカーとして、ズマ南アフリカ大統領、ルラ元ブラジル大統領、オーエン・ジョーンズ氏(政治評論家)、シャロン・バローITUC書記長、ガイ・ライダーILO事務総長等が予定されている。

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ブレイキングスルー賞

フィリピンのバンコデオロ労組と、UNI-LCJ金融部会が受賞した。田原UNI-LCJ金融部会議長は、日本の金融労組中心に、金融部門の未加盟労組のUNI加盟を勝ち取るべく前進している様子を報告した。

 

バングラデシュにおける安全協定

今年5月13日にH&Mが初の協定調印企業となって以降、現在まで112社が調印している。バングラデシュの繊維工場の約半数が協定の対象となっている。

 

最後に、印刷労連の加盟が受理され、閉会した。

 

写真はFlickr参照。


第2回UNI Apro東アジア労組フォーラム開催

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昨年初めて東京で開催されたUNI Apro東アジア労組フォーラムの第2回会議が、2013年10月30~31日、韓国・ソウルで開催された。テーマは「低出生率、高齢化社会における雇用政策」であり、日本、韓国、台湾、香港において、この問題がいかに取り扱われ、解決策は何であるかということを、労働組合の立場から議論した。

開会式では、まずリー・ハングUNI韓国加盟協(UNI-KLC)議長が「今回のテーマは時宜に即しており、東アジア各国が同じ問題に直面している」と述べた。

逢見直人UNI Apro会長は、今後の人口動向について「65歳以上の人々が総人口の7%以上を占める国を高齢化国、これが14%以上を超えると高齢国と言う。日本は、最近の統計で65歳以上の高齢者が初めて総人口の25%を越えた。2024年に高齢者数は30%を突破し、2035年には3人に1人が高齢者になる。これに対し、韓国は2010年が11%、2020年が15%、台湾は今年が11%、2018年に14%を超えると言う。香港は、今年が13%、あと数年で、東アジア各国は全て高齢国となる」と報告した。その上で、発想の転換を呼びかけ、長寿自体は祝うべきことであるが、国としては「人口の高齢化に対する戦略が不可欠」と述べた。

相原康伸UNI-LCJ議長は、少子化の実態を示し、若年層の非正規労働者増大がこの事態の背景にあるのではないかと問題提起した。

続いてウンUNI Apro地域書記長は「私自身が高齢化を前に何も準備していないことに気がついたように、アジア太平洋の労働組合も殆どこの問題に対する備えができていない」と警鐘を鳴らした。アン・ズヨプ韓国労働研究院研究員が、メインテーマの低出生率、高齢化社会における雇用政策について講演した。

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本フォーラムにおける日本からの報告

テーマ1「低出生率、高齢化社会における組合戦略」では、藤吉大輔UAゼンセン副会長が「日本の低出生率、高齢化社会の現状」を分析し、続いて東英幸自動車総連労働法制局部長が「政府の方針・討論状況の概要」を説明した。そして産別の実例として、北野眞一情報労連中執が「少子・高齢化に対応する雇用政策」について報告を行った。

テーマ2では、「退職年齢引き上げによる成長・社会福祉政策」を取り上げた。まず日下芳朗全信連中執が「日本における年金制度と政府の対応策」について説明し、続いて井上繭子日放労中執が「仕事と介護の問題」として、仕事と介護の両立のための取組みについて発表した。さらに藤畠正明労済労連中執が「公助・自助・共助」として、特に協同組合運動に

おける共助の取組みについて説明を行った。そして倉橋政史全印刷中執が、退職年齢引き上げに対する取組みの実例を報告した。

テーマ3では、「ワーク・ファミリー・バランスのための子育て政策」として、福島秀紀JP労組中執が「日本におけるワーク・ファミリー・バランスの現状と政府の対応策」を説明した。続いて個別企業では具体的にどのような取組みを行い、組合がいかに関わっているのかという点から、川田裕之損保労連中執と宮井淳同中執、神崎剛全労金書記長が発表を行った。

テーマ4では、UNI-LCJ2013年度の主要な活動と課題について、相原UNI-LCJ議長が説明した。なお、各テーマにおいて、韓国、台湾、香港の各労組から対応するプレゼンが行われ、各国の現状と課題が共有された。

また30日には、UNI-KLC主催のレセプションが開催され、各国参加者によるダンスや歌を通じて交流が図られた。

東アジア各国の共通点として特に強調されたのは、非正規労働者の増加が少子化の背景にある点、さらにワークライフバランスの確立がこの問題を解決する鍵になるという点である。相原UNI-LCJ議長が、「高齢化について、UNI-LCJとして議論するのは今回が初めての機会である」と述べたように、UNI-LCJにとっても本フォーラムの価値は高まっている。UNI-LCJのイニシアチブで開始した本フォーラムは、今回が2回目の開催となり、いよいよ軌道に乗ってきた。来年は9月に台湾で開催予定である。UNI-LCJからの今年の参加者数は49人であった。今後もこの勢いを持続しつつ、より一層内容の充実を図っていきたい。

写真はFlickr参照。


UNIアフリカ地域大会

2013年10月16~18日に開催されたUNIアフリカ地域大会では、UNIアフリカの4年間の活動を振り返るとともに、来年ケープタウンで開催されるUNI世界大会を展望した。日本からは伊藤栄一UNI-LCJ事務局長が、2010年に長崎で開催されたUNI世界大会の経験を伝える目的で招待された。

大会は「UNIアフリカ、立ち上がれ」をスローガンに開催されたが、現在の経済の急成長、内戦等の減少、組合活動の前進を受け、極めて楽観的なものであった。とはいえ、社会状況は深刻である。ナイロビにはアフリカ第2の巨大スラムと言われるキベラがある一方で、富裕層の地域がすぐ近くの丘の上にあるという状況が象徴するように、貧富の差は大きい。若者たちの失業率も高い。しかし、大会では、歌や踊りを通じた躍動的なコミュニケーションがあり、来年ケープタウンで開催される世界大会も、歌や踊りが主体の楽しい大会となるだろう。アフリカの人々は非常に親日的である。このように対日感情が良い地域を私たちは大切にしなければならない。世界大会という機会を利用し、日本とアフリカの結びつきがもっと強まるように努力したい。

写真はFlickr参照。


UNI MEI部会世界執行委員会

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UNI MEI部会世界執行委員会は、2013年10月2~3日、ブエノスアイレスで開催され、ゲリー・モリッシー議長(英BBC労組BECTU)をはじめ、14人の世界執行委員と、南米を中心とする構成組織からの参加者27人が出席した。

冒頭、アルゼンチンのカルロス・トマダ労働大臣が挨拶を行った。アルゼンチンは軍事政権時代もあり、南米の中でも最も政情や経済情勢が安定しない歴史を経てきた。かつては政府に反対する労組や市民を軍部が殺害する「汚い戦争」の時代もあったが、現在は左派政権の下、「組合は国の一部」をモットーに、組合活動が民主主義的な議論に欠かせないと述べた。特にメディア労組はダイナミックで重要な役割を果たしていると強調した。

委員会は、前回UNI MEI部会世界大会(2011年、メキシコシティ)からの2年間で、状況がいかに変化し、次の世界大会に向けて何を中心課題としていくかという議論から始まった。この間を通じて変わらないテーマは、メディア産業での労働がクリエイティブな仕事であるが故に労働量と賃金のバランスが見えにくくなること、またそのために、十分なファイナンスがなければ容易に労働条件の悪化を招き、組合としても闘争が難しいという点に絞られる。そのため、流動性も高く、また非正規雇用の問題も大きく、なかなか安定した雇用に繋げられない。そうした状況に、国を越えて連帯していくと同時に、メディアにおける「良質な雇用」をどう確保していくかを中心に議論が交わされた。

そうした課題をより喫緊のものとさせているのが「デジタル化」の進展だ。単にインターネットの普及拡大という意味ではなく、デジタル技術の発展によってメディア産業では、これまでのような熟練した技術がなくても簡単に制作ができるだけでなく、出来上がったコンテンツを簡単にコピーできるために商品価値も低下する傾向が強まっている。アルゼンチンでは2019年10月にアナログ放送が終了し、デジタル化が完了する予定だ。日本では、デジタル化後も放送の分離よりは一体性を守る方向で議論が進み、非正規雇用の増大等の問題を抱えつつも一応安定しているが、水平分離が進行するアルゼンチンでは、自由競争によって参入する会社がコストを抑えるため、雇用状況も次第に悪化するだけでなく、番組を制作するプロダクションは粗製濫造の傾向が増し、さらに視聴者が離れていくという悪循環に陥りつつある。

デジタル化によって流動性が高まる労働市場の中で、いかに良質な雇用を確保していくか。日本の経験から伝えられることは、労使関係の信頼の中で安全施策を含む労働環境の整備に努める、経営側をそうしたテーブルにつかせる努力を継続的に行うことだ。

アルゼンチンでは、左派政権下で組合が政府の一部と言ってよく、メディアに関わる法律制定等でも活躍している。右派勢力からの攻撃は常にあるが、それに対しても大規模なデモンストレーション等で対抗し、表現の自由や多様性の確保を法律にいかに盛り込むかを追求している。メディア産業労働者はメディア関連の専門課程がある学校を卒業している必要があること、また社会的にも認知されている職能的な意識・つながりも、こうした組合の連帯を強化する役割があること、こうした連帯と政治や社会への働きかけの積み重ねで現在のポジションを獲得していることが報告された。

ギリシャでは、政府が公共放送を無理矢理閉鎖する事態に陥っている。再開と再雇用を求めているが未だ応じられず、6月1日から給与未払いが続いている。

UNI Aproから参加した中村正敏UNI Apro MEI部会副議長と、カイルザマン・モハマド委員(マレーシア)は本年8月バンコクで開催されたUNI Apro MEI部会結成大会の状況を報告、ABUとの対話の下で議論を進めてきたことを説明した。

ブレイキングスルーというスローガンの下、労働組合が社会からその存在を無視されず、企業にとっても有効な枠組みとして存在しうるにはどうすればいいのか、今後の課題として向き合うことを確認して、委員会は終了した。

 


UNI-LCJユース、長崎で国際労働運動と平和について学ぶ

2013年9月27~30日、長崎で第13回UNI-LCJユース英語セミナーが開催され、情報労連、UAゼンセン、自動車総連、JP労組、全信連より21名の参加者と、南アフリカ・SACCAWU(商業労組)からステファニー・シェリリーン・ダフィ、ネパールテレビ労組からプジャ・シュレスタ、ミャンマー・シャン州地域開発財団からサイ・ナウ・カム・センが参加した。UNI世界長崎大会以降、2011年の沖縄、2012年の広島に続き、3年ぶりに長崎での開催である。

9月27日夜、全参加者と派遣組織の地元役員との懇親夕食会が開催された。相原UNI-LCJ議長も東京から駆け付け、参加者を激励した。世界大会当時、UNI長崎連絡会事務局長を務め、現在は連合長崎事務局長の宮崎氏からも温かい歓迎を受けた。参加者は翌日からの英語漬け合宿に先立ち、交流を深めた。

28日の開会式では、相原議長が英語で基調講演を行い、国際労働運動について学び、被爆地である長崎からUNI長崎世界大会のテーマ「核兵器廃絶・恒久平和」を次世代に継承していく重要性を訴えた。

海外講師の講演では、ステファニーが、南アフリカにおける若い女性の現状と課題、それに対する労働組合の取組みを紹介した。また、2014年に開催されるUNIケープタウン世界大会の準備について報告した。プジャは、ネパールでの女性の立場と雇用は、教育により少しずつ改善されてきていると述べた。ナウ・カムは、民族間の争いや、軍政から民政への移行過程にあるミャンマーの現状を概説し、「人々への教育こそ国を変える」と述べ、国際社会には市民と政府関係者の両方への能力開発を支援してほしいと訴えた。

グループワークでは、英語で自己紹介をすることから始まり、その後は各組合の青年活動について説明したり、ワークライフバランスについて議論したりした。アフリカ、ネパール、ミャンマーと、様々なアクセントの英語にも徐々に慣れ、活発に議論が行われた。

この他、参加者は、3つの委員会に分かれ、セッションの合間のエクササイズやゲームを指揮したり、プレゼンの司会進行をしたり、UNI-LCJユースブログやFacebookに記事と写真を掲載したりするなど、セミナーの運営をサポートしながら、チームワークを深めた。

29日の午後には、参加者はグループ毎に市内視察ルートを計画して出かけた。原爆資料館や平和公園では原爆の実相に触れ、グラバー園、浦上天主堂、孔子廟などでは、長崎と海外との交流の歴史や文化を学び、海外講師に英語で説明を行った。その後、セミナーで学んだことを英語で発表する最終プレゼンテーションに向けて、各グループは夜遅くまで海外講師と話し合い、練習を行った。

短期間ではあったが、異なる組合/産業の参加者が一致協力し、言葉の壁を越えて、ユニークで創造的なパフォーマンスを披露した。海外講師からは、「原爆の恐怖を初めて実感することができた。平和大使として、この経験を広く仲間に伝えていきたい」、「初日は控えめだった参加者も、この3日間に積極的になった」との感想が述べられた。

写真はFlickr参照


UNI Apro商業、金融、ICTS、郵便・ロジスティクス、印刷・パッケージング、メディア部会大会

各大会、委員会の模様は、Related Files掲載の速報をご覧ください。

Sep1

Aug29

Aug31

Aug30

Aug28


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