2月 2025のお知らせ

オランダの労働者がイケアの合意回避に抗議

UNIは、公正な昇給と増大する業務量への対策を求めてIKEAとの間で合意のとりまとめに取組んでいるオランダのイケア労働者に連帯する。

オランダのUNI加盟組織FNVは、従業員の購買力を守るために7%の賃上げを要求してきた。しかしイケアの最新の提示額は、2025年1月1日からのわずか0.4%の昇給に続き、2025年7月1日には2%の昇給というものであり、これはオランダ統計局が1月に報告した3.3%のインフレ率を考慮すると、労働者が必要としている額を大幅に下回るものだ。

昨年FNVはイケアに最終通告を突き付けたが、クリスマス休暇直前に合意に達することなく期限切れとなった。以来、組合は活動を活発化させ、この抗議の象徴的なビジュアル・シンボルである巨大な6メートルの黄色いアヒルのバルーンが登場するなど、話題を呼んでいる。過去2週間、ハーレム、ユトレヒト、グローニンゲン、デルフトのイケア店舗で、従業員による終日ストライキが行われるなど、活動は拡大している。

こうした取組みによってIKEAは交渉のテーブルに戻ったものの、同社は当初の提示額を改善していない。

さらなる行動
IKEAが譲歩しないため、FNVは労働者の要求をさらに強めるためのさらなる行動を計画している。ダニエル・ヴィークFNV Handel役員は、公正な賃金とより良い労働条件を求める闘いはまだ終わっていないと明言し、「これまでの行動やストライキにもかかわらず、オランダのイケア経営陣は依然として、労働者に公正で適切な労働協約を提示することを拒否している。我々の要求が満たされるまで、行動を継続していく。提示されている2.4%の賃上げ率2.4%は、到底受け入れられるものではない。イケアの労働者は、家賃や食料品を買う余裕がなければならない。すべての波は行動から始まる。我々は力を合わせて、この波をより大きく、より強力なものとし、労働者にふさわしい公正な待遇と補償を勝ち取るまで闘い続ける」と述べた。

闘いが続く中、FNVの支援を受けるイケアの従業員は、正当な賃金と職場保護を勝ち取るまで、断固として立ち向かう決意だ。

UNI の支援
マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「オランダのイケア従業員は、自らのためだけでなく、企業による人員削減や不当な賃金と闘うすべての労働者のために立ち上がっている。UNIは、尊厳と敬意、公正な賃金を要求すべく行動を起こすFNVと勇敢なイケア従業員を全面的に支援する。イケアは非常に利益率の高い企業であり、従業員により良い待遇を提供しなければならない。公正な待遇を勝ち取るまで、我々はあらゆる面で闘争を支援していく」と述べて、公正な待遇を求めるFNVとイケア労働者に連帯を表明した。


労働組合、米郵政公社の民営化を狙うトランプ大統領に抵抗

UNIに加盟する米国の郵便労組が、米国郵政公社(USPS)の民営化を目論むトランプ大統領の意向が最近改めて示されたことを受け、反撃に出ている。

マーク・ディモンドスタイン米郵便労組(APWU、内勤従業員の組合)委員長は、「紛れもない事実として、郵便事業は攻撃にさらされている」と警告を発し、「これは郵便局だけの問題ではない。郵便局を利用する人々、我々の地域社会、公共の利益に関わる問題だ」と、雑誌『マザー・ジョーンズ』のインタビューで続けた。さらに民間企業に利益をもたらすためにUSPSを弱体化させようとする動きについて、「権力掌握」であるとして批判した。

トランプ米大統領は、2024年度には95億ドルに上るUSPSの財政赤字を政府が補填することを望まないと発言している。しかし組合側は、長期的な効率化を図るために多額の投資を行ってきたこと、年間800億ドルの収益と拡大の可能性があることから、財政的に安定していると主張している。

こうした中で2025年2月13日、全米郵便労組(NALC、外勤従業員の組合)は、公正な契約、労働者の安全、民営化の阻止などを求める「徹底抗戦」キャンペーンを開始した。

ブライアン・L・レンフロNALC委員長は、「郵便事業の民営化の動きには組合として何としてでも抗戦する準備ができている。民営化の考えは完全に誤っており、郵便配達員や我々が提供するユニバーサルサービス、そして安全で信頼性の高いUSPSを直接攻撃するものだ。我々の仕事は地域社会を結びつけるものであり、切手やサービスによる収益によって支えられている。納税者の税金によるものではない。郵便サービスは米国の歴史よりも古く、米国憲法に定められている。我々はすべての連邦議会議員がH.Res.70(民営化反対の決議案)の共同提案者となるまで、民営化反対の闘いを続ける」と語気を強めた。

1775年に設立され 2025年に250周年を迎えるUSPSは、国民から最も愛され、信頼されている機関のひとつであり、72%の支持率を誇る。USPSは最低でも週6日間、1億6800万以上の住所に、3億7600万通の郵便物と小包を配達している。64万人の従業員を擁し、退役軍人の雇用者としては国内最大である。またUSPSのネットワークは、AmazonやFedExなどの民間配送業者にとっても重要な役割を果たしている。こうした企業がUSPSと提携しているのは、USPSが全米のあらゆる企業および個人顧客に対して独自のラストワンマイル配送サービスを提供しているためだ。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は「我々は欧州における郵便事業の民営化の危険を目の当たりにしてきた。民営化によってサービスの低下、料金の値上げ、雇用削減、郵便配達が採算に合わない地方コミュニティの切り捨てにつながっている。トランプ大統領は、USPSを民営化するのではなく、Eコマースの機会を捉え、特に疎外された地域や遠隔地へのサービスを拡大し、かけがえのない公共の通信ネットワークを保護するため、郵便事業を支援すべきだ」と述べ、米国の郵便労組の闘いを支持した。


フランスで開催のAIアクションサミット:多くの使用者が団体交渉、研修、サプライチェーンの公正性に対する支持を示す

2025年2月中旬にフランス・パリで開催されたAI アクションサミットでは、70社以上の使用者が『Pledge for a Trustworthy AI in the World of Work(仕事の世界における信頼できるAIについての誓約)』に署名した。この誓約には、団体交渉や労働組合との協議、トレーニングやスキルアップ、さらにはAIのサプライチェーンにおける労働基準の向上といった重要なコミットメントが含まれている。

この文書は、サミットの重要な成果のひとつであり、企業によるコミットメントをOECD、国際労働機関(ILO)、G7の最新枠組みと整合させ、労働者を代替するのではなく支援するAIの推進を強化するものだ。

サミットにパネリストとして参加したクリスティ・ホフマンUNI書記長は、今回の署名を歓迎し、次のように述べている。

『今回の誓約は、労働者の権利を尊重し、公正な経済を促進する形で人工知能を活用する動きに近づくものであり、先駆的な署名者のリーダーシップを称賛したい。サミット後の数週間で、我々は協力してこれらの誓約を具体的な行動に移さなければならない。つまりAIの影響を受ける人々、およびそのデータサプライチェーンの労働者の両方に対して、社会対話と団体交渉を拡大する上で真の進歩を遂げるということだ。またAIが雇用に影響を与える中、トレーニング、専門知識、スキル構築への投資を増やすことも意味する。これは規制に取って代わるものではなく、公益のためのAIを推進する政策を補完するものだ。我々は今後、使用者、政府、国際機関と協力し、ここに定めたコミットメントを強化し、AIをディーセントワークと経済的正義の推進力とするよう努めていく。』

文書の全文はこちら(英文)から。


南アジアのコミュニティ・ヘルスワーカーが団結

スリランカ、ネパール、パキスタン、バングラデシュのコミュニティ・ヘルスワーカー(CHW)労組のリーダーたちが、南アジア全域でCHW運動を強化するための新たな取組みを開始した。

UNIとSAGE基金の支援を受けるこのプロジェクトは、CHWの労働条件の改善、雇用形態の正規化、労働者としての権利の確保を支援することを目的としている。

プロジェクトの立ち上げ集会は、スリランカ最大の女性医療労組である政府助産師サービス協会(GMSA)が主催し、コロンボで開催された。この集会は、CHWの指導者が経験を共有し、キャンペーン計画を策定し、組織化と研修能力を強化するためのワークショップに参加するためのプラットフォームとなった。

女性主導の強力かつ民主的で独立した労働組合の結成、労連ネットワークの拡大、労働構造改革の提唱などを通じて、労働組合は団結してその力を強化することができる。このキャンペーンは、地域医療の取組みは労働であり、それに従事する労働者はボランティアではなく、公正な賃金、社会的保護、団体交渉権を当然にも享受する存在であることを明確にし、人々の意識変化を促していく。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「CHWは南アジア全域の医療制度の要であるにもかかわらず、依然として不安定な状況に置かれている。このイニシアティブは、CHWの権利を確保し、労働組合を強化し、ボランティアではなくエッセンシャルワーカーとして扱われるようにするための重要な一歩だ」と取組みの意義を語った。

GMSAスリランカのデビカ・コディトゥワク委員長は、「我々の組合は大きな力を持ち、その力を他の労働組合と共有している」と連帯を強調した。

ヘボン・ネパールのコピラ氏は、正規の労働者として認められることの重要性を強調し、「長年、我々は見返りを期待することなく地域社会を大切にしてきた。今、UNIとSAGE基金の支援を得て、我々は正当な承認を求めて闘っている」と訴えた。

また、ALPUパキスタンのブシュラ・アライン氏は、このイニシアティブを女性のヘルスワーカーにとって画期的なものだと述べ、「このプロジェクトは、公正な賃金、より良い労働条件、そして正当な承認を求めて闘う我々の力を後押ししてくれる」と語っている。

同じくパキスタンのPCHWUから参加したアフシャン・ババール氏は、「今日のトレーニングが明日のリーダーを育成していく。保健医療の労働者が成長すれば、地域社会も発展していく」と取組みに期待を寄せている。

このプロジェクトにより、UNIとパートナー組織は、南アジアにおけるCHWの状況を変え、彼らの声を拡大し、権利を向上させ、より広範な労働運動の強化に尽力している。


フランスでリドル労働者がストライキ

フランスでリドル(食品小売)の従業員が、不十分な賃上げや全店舗での日曜営業を強制とする計画に抗議し、2025年2月7日より無期限ストライキを開始した。

5つの労働組合(UNI加盟の4組織=FO、CFDT、CFTC、CGT、およびCFE)が組織したスト参加者たちは、リドルに対し、労働条件の改善、人員不足の解消、そして従業員の過剰な負担を軽減するため、リドルの業績目標の修正を求めている。

約1,600店舗で45,000人以上の従業員を擁するリドルは、競争の激しいフランス市場において、フランス以外の食品小売業者としては最大の規模を誇っている。だが成長を続けているにもかかわらず、リドルは従業員への投資を十分に行ってこなかった。2022年以降、同社は2,200人以上の従業員を削減し、残った従業員に200万労働時間相当の追加業務を強いている。

この人員削減により、サービス品質の低下を招き、特に小売業界が価格競争に直面する中、リドルの業績に直接的な影響が及んでいる。だが、こうした構造的な問題に対処するために同社は、従業員や店舗運営に投資するのではなく、従業員の給与を削減し、より高い業績目標を課すことで対応してきた。2019年から2024年の間に給与の増加はインフレにほとんど追いついておらず、さまざまな職務の従業員間で給与に大きな格差が生じている。

同社が効率性を追求するあまり、過剰な労働負荷が生じ、特にリドルの倉庫では、すでに業界最悪レベルの事故率がさらに悪化するという憂慮すべき事態が生じている。 一方でリドルが日曜営業の拡大と日曜シフトの義務化に固執していることに対しては、5つの労組すべてが強く反対している。現在、リドル店舗の半分のみが日曜日に営業しており、2016年以前に採用された従業員については、日曜日の勤務は任意となっている。

数か月にわたる交渉の後、2025年2月5日に行われたリドル経営陣と労働組合代表による最終協議は合意に達することなく終了した。要求を拒否する会社に業を煮やした労働者は、「無期限ストライキ」に踏み切った。すべての労働者が同日ストライキを行うわけではないが、今後数日~数週間にわたって、フランス全土のリドル店舗でストライキが実施される予定だ。店舗閉鎖に加え、労働者の要求を発信するためのデモや行動も計画されている。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「UNIは適正な賃金と日曜日の休息の権利を要求するフランスのリドル労働者に連帯する。低価格が労働者の生活と福利を犠牲にするものであってはならない。我々はリドルに再考を促し、労働者を尊重し、労働組合との交渉の場に戻るよう強く求める」と述べた。


フィラデルフィアのホールフーズで労働組合が歴史的な勝利を獲得

フィラデルフィアのホールフーズの従業員が、北米食品商業労組(UFCW)の1776支部とともに労働組合を結成した。アマゾン所有の食料品チェーンでは初となるこの歴史的勝利は、高級食品小売業者における多くの勝利の第一歩となることが期待される。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「ホールフーズの労働者は、アマゾンによる攻撃的な組合潰しを乗り越え、職場での発言権を獲得した。この勝利は、米国のホールフーズ労働者だけでなく、世界中のアマゾン労働者にとっても大きな励みとなる。世界で最も強力な企業であっても、労働者が団結して公正な待遇を要求することは阻止できない。それを示す勝利だ」と述べ、労働者の断固とした姿勢を称賛した。

全米労働関係委員会(NLRB)が実施した選挙において、 ホールフーズ・フィラデルフィア店の従業員の大多数がUFCWへの加入に賛成票を投じた。アマゾンは、倉庫、配送業務、そして今回のような食料品店を含む全事業部門で労働組合に対する攻撃を仕掛けてきたが、投票は実施された。

UFCW1776支部のウェンデル・ヤング会長は、「この闘いはまだ終わっていないが、今日の勝利は重要な前進だ」と語り、「我々はホールフーズを交渉の席につかせ、従業員のニーズと優先事項を反映した初めての公正な協定を交渉する準備ができている。フィラデルフィアの従業員は、昨年早くから組合結成に向けた運動を開始した。賃上げ、利用しやすい医療保険、育児支援、ワークライフバランスと労働条件の改善などを要求事項に掲げている」と説明した。

マーク・ペローネUFCWインターナショナル会長は、「我々は今日、自らにふさわしい組合代表を得るために団結したフィラデルフィアのホールフーズ労働者の素晴らしい勝利を祝福したい。この勝利は、団結すればどんな大企業にも立ち向かい、勝利できるという力強いメッセージを、世界中の労働者に送るものだ」と称賛した。

ホールフーズが組合の取組みを理由にフィラデルフィア店の従業員の賃上げを保留にしたことについて、UFCW1776支部はすでにNRLBに申立てを行い、組合支持の従業員に報復したことを非難している。


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