ブログアーカイブ

UNI 南アジア専門職女性ネットワークが発足



3月8日の国際女性デー(IWD)を前に、 2024 年 2 月 19 日 、 UNI南アジア専門職女性ネットワーク(SAPWN)がに正式に発足した。



このネットワークは、バングラデシュ、インド、ネパール、パキスタン、スリランカで労働組合の女性リーダーの連携を図ることを目的とする。

シャニカ・シルバ UNI世界執行委員(スリランカ、CBEU)が、このネットワークの設立を呼び掛けた。初回のオンライン会議では、南アジアのさまざまなUNI加盟組織から集まった女性専門職の間でダイナミックな議論が展開された。

ネットワークは最初に、ジェンダーに特化した労働安全衛生の課題に立ち向かい、ジェンダー平等を推進することを目的とした国際女性デーキャンペーンの立ち上げを決定した。さらにメンバーは、キャンペーンでの呼びかけを広めるため、多様なソーシャルメディアのプラットフォームを活用することに合意した。

ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長とマルタ・オチョア・コーディネータが、会議のオブザーバーとして、このイニシアティブへの連帯と支援を約束した。

シャニカ・シルバ氏は、「このネットワークの各メンバーは、労働組合活動のために南アジア全域の専門職女性を結集させる力と勇気を備えている」とコメントし、アンジャリ・ベデカーUNI Apro機会均等部長は、「ネットワークの各メンバーが、ジェンダー平等を積極的に促進・支持し、労働組合運動内の団結した勢力として職場の権利と社会の平等の確保に向けて刺激を受けると確信している」と述べた。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、ネットワークの発足を称賛し、「模範的なイニシアティブであり、南アジアの職場と組合における女性の代表権と影響力を強化し、進歩を促進するために、このネットワークが拡大することを期待している」と述べた。

SAPWNは、2023年11月2~3日にネパールのカトマンズで開催された「南アジアにおける変革のための女性のエンパワーメントに関するFESとUNIの合同ワークショップ」を機に誕生した。UNI Apro専門職・管理職委員会が企画したこの試験的ワークショップは、専門職のロールモデルや労働組合を支持する、顕著な成功を収めている女性を紹介する機会となった。


欧州の労働組合、ミャンマーにおける徴用反対をEUに要請

2024年 2月10日、ミャンマーの軍事政権が徴兵制の開始を発表した。欧州労働組合連盟(ETUC)とUNI欧州をはじめとする欧州の労働組合組織は、この衝撃的な発表に全面的に反対している。ミャンマーの労働者・労働組合とその国際的な労働組合を代表し、3月1日に送付した書簡の中で、EU加盟国に対し「可能な限り早期にEUの緊急行動に合意する」よう求めた。

軍事政権の発表は、すでに3年以上にわたって軍政の恐怖支配下で暮らしてきたミャンマーの労働者や市民の生活をさらに危険にさらすものだ。現地からの報告は憂慮すべきものだ。すでに工業地帯の近くのホステルや、大都市や村の家族の家に住んでいる若い労働者たちは、すべての村や町で軍や民兵による誘拐や逮捕の危険にさらされている。1,300万人以上の若者が、軍政の国家行政評議会(SAC)地方当局によって連れ去られ、運搬役として、あるいは民主化勢力との戦闘の最前線で使われる可能性があるのだ。

政権が18~35歳の男性と18~27歳の女性を特定するために従業員データを使用するとの報道もあり、従業員データが使用されるのを阻止し、すべてのプロセスを停止させ、ミャンマーに民主主義を取り戻すためには、緊急の行動が必要である。

書簡では次のように記されている。「これまでの国際社会の対応は、十分とは言い難く、軍事政権は実際に引き起こされる影響を恐れることなく、労働者や市民に対する虐待を続けるだろう。この絶望的な状況に終止符を打たねばならず、我々はEUに対し、強制労働に等しい軍事政権による労働者と市民への虐待を止めるよう求める」

EUの緊急行動が必要
署名者であるETUC、UNI欧州、インダストリオール・ヨーロッパ、EPSU、EFBWW、EFJ、EFFAT、ETFは、以下の行動によって「すべてのEU加盟国に対し、軍事政権によるこの最近の行為に全面的に反対し、政権を標的にすることを目的とした緊急行動をとるよう要請」している。
●欧州理事会および欧州対外行動局が、この発表に最も強い言葉で公に反対を示すこと。
●EUは可能な限り早急に、以下の企業への優先制裁を含め、さらなる制裁を課すこと。銀行・保険部門、ジェット燃料、軍事政権の州および地域の首長、軍事政権の幹部とその家族が所有する企業の役員、軍事統制下にある企業の役員で、まだ制裁対象者リストに含まれていないもの、およびMEHLや海運会社のミャンマーファイブスター・ライン等に代わって石油を輸入・販売するグループ会社シュエビャインピュー等の企業。
●カンボジアで決定されたように、深刻な人権侵害を考慮し、EUのEBA 協定(Everything But Arms =武器以外の全て) 協定の下で適用されている特恵貿易関税を撤回すること。
●今なおミャンマーで操業しているEUのブランド企業や工場は、軍事政権と結託せず、従業員の身元を守り、SMART IDスキームを通じて得た情報を共有しないこと。さらに、EUのブランド企業は、従業員が誘拐されたり、深夜に帰宅途中に軍隊に強制連行されたりするリスクを軽減するため、こうした事例が現地で報告されている現在の状況下において、サプライヤーに対しては従業員に残業を課さないよう要求しなければならない。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「EU加盟国は、すでに3年間も軍事政権によるひどい虐待を受けてきたミャンマーの人々のために立ち上がらり、ミャンマーにおける強制徴用を終わらせなければならない」とコメントした。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「ミャンマーの若い労働者は、強制徴用のために軍や民兵による誘拐や逮捕の危険にさらされている。EU加盟国は、このような慣行を終わらせるため、軍事政権に対して持っている手段を駆使するべき」と訴えた。


もうひとつの世界は可能だ:ネパールで開催の世界社会フォーラムでラジェンドラ地域書記長がスピーチ

2024年2月15日、UNI Aproと加盟組織が、世界社会フォーラム(WSF)の期間中、社会保障、万人のためのジェンダー平等、ディーセント・ワーク、そして国内、地域、世界レベルでの連帯強化を求め、連帯行進を組織した。ネパールのカトマンズの路上で行われた行進には、22加盟組織から300人を超える組合役員が参加した。

続いて、「変化する現在の仕事の世界における社会正義に向けた、人間中心経済の醸成」をテーマとするパネル・ディスカッションが行われた。ディスカッションでは、労働者のために職場における人間的価値観をはぐくみ、すべての人のためのディーセント・ワークを目指して共に立ち上がることの重要性が強調され、様々な加盟組織の代表がそれぞれの見識を共有した。

NTUCのガネーシュ氏は、労働者の権利擁護における組合の重要な役割を強調し、GEFONTのシタ・ラマ氏は、健全なワークライフ・バランスの実現と、すべての労働者の社会保障適用を確保する必要性を訴えた。ANTUFのダン氏は、新自由主義がもたらす課題について話し、より公平な資源配分を求めた。また、包摂的な議論を促進するため、ネパール労働フォーラムの設立を提案した。トリブバン大学のラジブ・ティムシナ氏は、労働者福祉に取組む重要性を説いた。

ティラク・カドカUNI Apro職員は、公正な賃金を確保するための資本戦略や団体協約などの戦略について議論し、シャンカール・ラミッチャン氏は、地域、国、世界レベルで労働者の意識を高め、連帯を育むことの重要性を強調した。このセッションの司会を務めたプラナブ・カレル氏は、今日の不透明な時代に労働組合が直面している障壁を認めつつも、労働組合の適応能力と労働者の権利を擁護する能力について、楽観的な姿勢を崩さなかった。セッションには世界中の労働組合から100人以上が参加し、職場における社会正義の推進に対する世界的な関心を反映した。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、別のパネルディスカッションの中で講演し、「労働者が団結すれば、誰もが勝利する。労働組合に加入することは、賃上げ、社会保障、適正な労働条件を求めて闘うの上で役に立つ。強力な組合は、労働者にとっても使用者にとっても、より良い保護とより多くの利益を意味する。我々は今、気候変動、人工知能、新しいテクノロジー、世界的な健康危機、絶えず変化する仕事の世界と、様々な課題に取組んでいる。新たな世代の労働者の組織化において、連帯して取組む必要がある」と訴えた。

5日間にわたりネパールで開催されたWSFは、世界中から 5 万人以上の参加者を集め、98 か国から 1,400 を超える労働組合、組織、市民社会、利害関係者が、オンラインと対面で参加した。毎年、世界社会フォーラムは、労働組合がテーマに沿った討論を主催し、活動を組織し、文化的なイベントを行う環境を整えており、こうしたイベントは、ネットワークの構築と連携、そして公正で持続可能な未来の創造に関する対話を奨励することを目的としている。


第25回UNI-LCJ年次総会、記念講演及びレセプションを開催

2024年2月16日(木)、第25回UNI-LCJ年次総会が東京で開催され、各加盟組織より運営委員、総会代議員、オブザーバー等約70人が出席した。

冒頭で石川幸德UNI-LCJ議長は、「国際労働運動において日本の労働組合が果たせる役割を常に意識し、この変化の激しい時代に世界中の働く仲間のネットワークを活用し、先見性ある柔軟な対応ができるよう、今後の活動を進めていきたい」と決意を表した。

その後、2023年度の活動報告、会計および監査報告が承認され、2024年度の活動計画及び予算が承認された。

続いて開催された記念講演には、UNI本部よりアルケ・ベシガーUNI副書記長、UNI Aproよりラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長が来賓として出席した。

ベシガーUNI副書記長は、欧州における人権デュー・ディリジェンス(HRDD)の法制化の現状を中心に共有するとともに、HRDDに関するスタッフ研修やグローバル枠組み協定への組み込みを強化していくと述べた。さらに、バングラデシュで始まった 繊維・衣料産業の安全衛生に関する国際協定「国際アコード」の取組みについて、結社の自由や苦情処理メカニズムを含め労働者の人権を強化する形で拡大していくとを報告した。

アチャリャUNI Apro地域書記長は、UNI Aproの優先課題として社会パートナーシップと対話促進、デジタル時代のディーセントワーク、平和、民主主義、人権状況などを挙げた。また、2024年11月下旬にタイ・バンコクで開催予定の第6回UNI Apro地域大会の準備状況とタイ国内の政治経済情勢等について共有し、大会への積極的な参加を呼びかけた。

質疑応答セッションでは、上杉雄太労済労連委員長が「日本では賃上げの機運が高まっているが、労務費を含む適正な価格転嫁が実現にむけた重要なカギの一つであり、サプライチェーンの取組みが避けられない」とした上で、サプライチェーンに関する取組みについて、助言を求めた。これに対してベシガー副書記長は「サプライチェーン全体の中に存在する様々なリスクについて把握する必要があり、どうしてもコストはかかる」としつつ、「消費者からの信頼や株価に影響が及ぶので、企業はリスク管理にしっかりと取り組まなければならなくなる。その一つが人権デュー・ディリジェンスだ」と述べた。

また、UNI Apro女性委員会の取組みに対する一層の支援を要請した中田綾子UNI Apro女性委員に対し、ラジェンドラ地域書記長は「バンコクで開催される地域大会の前や、3月にスリランカで開催される世界女性委員会の前段で、メンタリングのセッションが行われる。こうした機会に日本からもぜひオブザーバとして参加し、プログラムを受けてきた女性たちと交流してもらいたい」と応えた。

記念品を贈呈する北村UNI-LCJ副議長と並木UNI-LCJ副議長

レセプションでは、富田望厚生労働省大臣官房総括審議官より来賓挨拶を、また芳野友子日本労働組合総連合会会長および郷野晶子国際労働組合総連合(ITUC)会長より連帯挨拶を受けた。

UNI Apro会長を務める松浦UNI-LCJ副議長は、「 UNI-LCJは、UNI Aproが推進しているスマートパートナーシップを長期に渡って実践しており、UNI-LCJ加盟組合の知見をUNI Aproの取組みに生かし、つなげていくことで、役割を果たせると確信している。今後ともUNI Aproの活動への積極的な参画を改めてお願いしたい 」と述べて締めくくった。


アルゼンチンのゼネスト、新政権の改革に対して強固な反対の意思表示

2024年1月24日、アルゼンチン全土で労働者がハビエル・ミレイ新大統領の極右・反民主主義的政策に抗議するためにストライキを決行し、数十万人の人々が国の機能を停止させた。

この日のゼネストは、就任7週間目の大統領が「ショック療法」に例えた、有害な経済・政治改革の数々に対する最大規模の反対運動であった。労働組合によれば、必要緊急大統領令(DNU)と国家改革法案(オムニバス法として知られる)は、労働者、環境、民主主義のために何十年にもわたって苦労して守られてきたものを後退させるものだ。

ブエノスアイレスのプラザ・デル・コングレソでの大規模集会で、CGTおよびUNI加盟組織FATSAのヘクター・デール書記長は、「DNUを打倒し、オムニバス法が否決されるまで闘い続ける」と宣言した。同氏はUNI米州地域会長も務める。

アルゼンチン国内での広範な支援に加え、ゼネストは世界中で連帯を生み出 した。

約170か国の労働者を代表するグローバルユニオン評議会は、次のように支援声明を発表した。
「我々は、アルゼンチン政府が一方的に法案を出すのをやめ、労働問題に対処する方法について組合と交渉を開始するよう、要求する。また、民主主義の基盤を脅かすこうした逆進的な政策に積極的に反対するため、アルゼンチンの組合を支援する世界各地の行動に連帯する。(…中略…)アルゼンチンの民主主義の後退を許すわけにはいかない。今、我々は行動しなければならない。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長とマルシオ・モンザネUNI米州地域書記長は、「アルゼンチン政府が行おうとしている違法な改革は、貴国が締結した国際協定に謳われているストライキやデモの権利など、基本的な国際法に明白かつ明確に反している」として、ストライキを支持するとともに法改悪を非難する書簡を、ミレイ大統領に送った。

ブラジル、ベルギー、カナダ、チリ、コロンビア、ドミニカ共和国、ドイツ、エルサルバドル、メキシコ、ペルー、パラグアイ、スペイン、英国、米国、ウルグアイなど、数十か国の労働組合が、街頭で連帯を表明した。


UNI書記長、ダボス会議でAIをめぐる交渉の必要性について訴える

2024年1月中旬にスイスの山村・ダボスで開催された世界経済フォーラムの年次総会では、人工知能が最重要テーマとなった。クリスティ・ホフマンUNI書記長は、特にAIのようなテクノロジーをめぐる団体交渉の必要性について、訴えた。

2024年の総会の全体テーマは「信頼の再構築」であり、ホフマン同書記長は、AIの導入に関して信頼が確立されるためには、使用者はこれについて労働組合と交渉しなければならないと指摘した。

デロイトやロレアルのCEOも参加した『オーグメンテーションを通じて考える』パネルでは、同書記長は「世界中の労働者は、AIが自らにとって何を意味するのか、不安を抱いている。解雇や職を失うことを心配しているのだ。この不安に対処するためには、そのプロセスに労働者を参加させなければならない」と強調した。

そして「労働時間をどのように再構築するかについて、広い視野を持つこと。生産性が向上すれば、解雇の代わりに週休3日制についての議論が高まる可能性もある。しかし、これも交渉次第だ」と加えた。

6万人以上の俳優や実演家を率いて、AIを中心課題として118日間のストライキを行った米国の組合SAG-AFTRAのダンカン・クラブツリー=アイルランド事務局長は、『労働者に焦点を当てる』の討議で、ホフマンUNI書記長と共にステージに上がった。そして、人工知能の導入に関する決定は、機械ではなく人間によって下されるものであるため、これらの選択に責任を持ち、人間を第一に考えるべきだと指摘した。そして、そのためには「労働者はそれらの決定を下す上で重要な役割を持つべきだ」と訴えた。

ホフマンUNI書記長は、ダボス会議でビジネス・リーダーや人権擁護に関わる活動家と会談したほか、アンソニー・ブリンケン米国務長官と会談したグローバル・ユニオン代表団の一員として、労働権の促進と労働組合の構築を目指すバイデン政権のグローバル・レイバー指令について語った。


UNI欧州が勝利:欧州委員会、公共調達の問題に取組むことを約束

2024年1月15日、UNI欧州のキャンペーン『団体協約なくして公契約なし』は、より良い雇用を求める闘いにおいて、突破口を開いた。

欧州委員会のニコラ・シュミット雇用・社会権担当委員が出席する中、欧州議会は公共調達指令に関する重要な本会議討論を行った。そして、欧州委員会は初めて、欧州議会が求める同指令の改正に直接応じた。シュミット同委員は「欧州委員会は、さらなる具体的な措置が必要となれば、立法的なものであれ検討することを約束する。つまり、現行の条文を見直す必要があり(…中略…)、これには社会的配慮も必ず含まれる」と述べた。

公共調達指令は、EU全域の公的機関が民間企業と物品・サービスの提供を契約する際の条件を概説している。残念なことに、あまりに多くの場合、価格だけが唯一の基準となり、賃金や労働条件、サービスの質に関して底辺へ向かう競争へとつながっているのが現状だ。清掃員やコールセンター労働者、通訳、安全監視員、看護師など、UNI欧州が代表する700万人のサービス労働者の多くが、公共入札の落札方法によって、直接影響を受けている。

改革を支援する欧州議会議員
UNI欧州の代表はストラスブールに赴いて討議をフォローし、欧州議会議員との会合の中で懸念を提起するとともに、会えなかった議員にはメッセージを送った。こうした取組みを経て、過半数の欧州議会議員が、ソーシャル・ダンピングの停止と公共調達指令の改革を求めるUNI欧州の要求を支持した。

ドイツのデニス・ラトケ議員は、討議の開始にあたって「本日この場で、この公共調達の問題を議論し、委員にこの質問を投げかけることは、非常に重要なことだ」と述べ、オランダのキム・ファン・スパレンタク議員は、「労働者を犠牲にして企業が利益を最大化する一方で、基準を引き下げることはもはや許されない」と述べた。

オランダのアグネス・ヨンゲリウス議員は、「労働者と団体協約を結んでいない企業に、これ以上公契約を結ばせないようにする必要がある」と同意を示し、デンマークのニコライ・ヴィルムセン議員は、「公共調達指令をできるだけ早く改正することが重要だ。団体協約を結ばない企業に、納税者の資金が使われるべきではない」と語った。討論に先立ち発表された論説では、4つの異なる政治系列の欧州議会議員4人が、欧州委員会に対して改革の道を拓くよう求めている。

討論会では、スペインのマリア・ロドリゲス・パロップ議員、イタリアのダニエラ・ロンディネッリ議員、マルタのアレックス・アギウス・サリバ議員、スペインのエストレラ・ドゥラ・フェランディス議員、スロベニアのミラン・ブルグレス議員など、他の複数の欧州議会議員も、改革を支持している。

欧州委員会のコミットメント
討論の最後にニコラ・シュミット委員は、欧州委員会が法制化も含めたさらなる措置と改革を検討することを約束するとともに、「不正行為を行い、労働者の権利を尊重せず、労働者の保護を尊重しなければ、企業は最安値で取引できるだろう。だがそれは誰が負担する価格なのか」と述べ、法的な不確実性が問題であるという重要な事実を認めた。

これは、EUの公共調達規則を改革するUNI欧州のキャンペーンにとって大きな勝利だ。今後、UNI欧州は加盟組織とともに、言動を行動に移すよう、働きかけていく。


フィリピン上院、全会一致でILO第190号条約の批准を承認-フィリピン労働者に歴史的な瞬間

2023年12月11日、フィリピン上院が「仕事の世界における暴力およびハラスメントに関するILO第190号条約」の批准を全会一致で承認し、フィリピン労働者の権利にとって画期的な勝利がもたらされた。

ILOがこの条約を2019年に採択して以来、UNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)は、フィリピンの他の労働組合、労働団体、権利擁護団体とともに、職場におけるあらゆる形態の暴力やハラスメントから労働者を保護するこの重要な条約の批准に向けて、キャンペーンを精力的に展開してきた。広範なロビー活動、大規模集会、政策立案者との対話、さらに労働者の権利保護における190号条約の重要性について認識を高めるための草の根アドボカシーなどを行ってきたのである。

UNI-PLCは、組合活動家やこの大きな成果のために取組んできた他の労働組合に敬意を表し、次のようにコメントした。「ILO第190号条約の批准は、フィリピン人労働者とその権利擁護のために取組んできた人々の声を結集した重要な勝利。ILO第190号条約が国内法の一部となるということは、フィリピンの労働組合・労働運動にとって重要な勝利として記憶される歴史的瞬間だ。この条約は、意味のある変化をもたらし、労働者の権利を前進させる上で、集団行動とアドボカシーの力がいかに重要であるかを示すものである。この画期的な勝利は、フィリピンのあらゆる労働者が暴力やハラスメントを受ける恐れを抱くことなく、まっとうな雇用に従事し、国内の職場で敬意と平等、安全の文化を育む未来への道を拓くものだ」

UNI-PLCはさらに、条約の批准という決定的な一歩を踏み出すことは、持続可能な開発と社会進歩の目標に沿い、すべての労働者の尊厳と権利を守る職場環境を構築するという国際労働基準と人権原則に対するフィリピンのコミットメントについて強力なメッセージを送ることになる、と期待している。

フィリピン政府は現在、法的枠組みの確立、執行のメカニズム、被害者への支援サービス、この問題に関する教育・啓発の促進など、包括的な施策を実施する体制を整えている。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「UNI Aproは、この画期的な成果を達成したUNI-PLCと加盟組織の精力的な活動、フィリピン労働運動への貢献を非常に誇りに思う」と述べ、勝利を祝した。

ILO第190号条約は、職場における暴力やハラスメントに対処・防止することを目的とし、そのような行為が人権や職場における基本原則・権利を侵害するだけでなく、個人の尊厳や社会全体の健全性を損なうものであるとしている。現在、ILO加盟国のうち36か国がこの条約を批准しており、うち太平洋地域からはオーストラリア、フィジー、パプアニューギニアの3か国が批准しているが、今回の画期的な決定により、フィリピンはアジアで初めて190号条約に加盟した国となった。


第22回UNI-LCJユース英語セミナーを開催!

2023年12月8~10日、東京・府中においてUNI-LCJユース英語セミナーが4年ぶりに対面開催された。6組織(情報労連、全印刷、全労金、UAゼンセン、大日本印刷労組、JP労組)14名の参加者(男性5名、女性9名)は、海外から招いた3人のリソースパーソンを交え、英語でコミュニケーションをはかりながら、国際労働運動について理解を深めた。

「2023~2027年UNI-LCJアクションプラン」の重点課題に挙げられる「国際労働運動で活躍できる人材の育成」という方針に沿って開催された本英語セミナーの開会式では、北村聡太UNI-LCJ副議長が英語で開会挨拶を行い、「将来、日本のみならずアジア太平洋地域の労働運動のリーダーとなる皆さんにとって、このセミナーへの参加は国際労働運動への第一歩となる。ぜひ職場の仲間にも、この合宿で得た体験を共有してほしい」と呼びかけた。

自己紹介とオリエンテーションを経て、参加者は、上田智亮UNI-LCJ事務局長より国際労働組合運動の概要やUNIの取組みについて説明を受けた。また、インド出身のプージャ・カパヒUNI Aproオルグ(デジタルコミュニケーション・キャンペーン担当)は、同国における貧富の差や女性差別などの問題に触れつつ、非正規層や青年女性の組織化、縁故主義の蔓延する労働組合運動の課題を指摘した。マレーシアのメディア労組のアメリア・ナディアKESTMB労組副書記長は、多文化共生の同国の風土、メディア産業、労働組合の現状、女性や青年の課題、組合の活動などについて報告した。また、オーストラリア出身のホビッグ・メルコニアンUNI Apro組織化・キャンペーン部長は、同国の労働組合運動の概要や、出身組織である店舗流通関連労組が取組んできたハラスメント撲滅キャンペーンやフランチャイズ店舗における移民労働者搾取に対する闘い等について、報告した。進藤葉月UAゼンセン国際局職員は、11月に開催されたUNI Apro青年委員会及びワークショップについて報告するとともに、UAゼンセンの青年組織である「ヤングリーブス」の取組みについて紹介した。

最終日には、前日より準備と練習を重ねてきた最終プレゼンテーションが行われた。

グループ1は、Make Amazon Payやジェンダーに基づく暴力に反対するキャンぺーン等を事例にUNIの取組みを説明し、組合の下で団結すれば変革していく力を得ることができる、とまとめた。

グループ2は、青年や女性がどのように労働運動の中で闘ってきたか、いくつかの事例をもとに歴史を振り返った。同時に、寸劇とクイズを盛り込み、参加者を惹きつける対話型の構成で発表を行った。

グループ3は、日本に来た外国人労働者が、日本の独特の職場文化に触れて違和感を表明しつつ、日本の労働者もそれによって視野を広げていくというストーリーで寸劇を行った。

いずれのグループも本セミナーで学んだ内容を盛り込みつつ、短い練習時間の中でもチームワークを発揮して、助け合いながらプレゼンテーションを成功させた。

またセミナー中、上記グループワーク以外にも、プレゼンの司会進行を担う「モデレーター」、参加者同士のアクティビティを企画・実施する「ソーシャルファン」、その日の出来事を英文記事にしてFacebookにアップする「レポーター」の3委員会が設置され、参加者は各委員会の中で積極的に役割を果たした。さらに懇親会や休憩時間、ソーシャルファンのセッションを通じて、参加者同士やリソースパーソンとの活発な交流が行われ、懇親と友情を深めた。

参加者からは、「日本と異なる組合の課題や社会問題を聞くことができて視野が広がった」、「英語への興味を今まで以上に持つことができた」、「他労組のメンバーと共に団結して達成感を味わい、横のつながりをのばすことができた」といった前向きな感想が寄せられた。


UNI欧州、欧州労働組合連合のテレワーク法制化要求を支持

UNI欧州は、使用者による欧州社会パートナー協約の締結拒否を受け、欧州委員会がテレワークとつながらない権利に関する迅速な立法措置を開始するよう求める欧州労働組合連合(ETUC)の呼びかけを支持する。

2022年6月、欧州の3つの使用者団体はETUCとの社会対話作業プログラムに署名したが、その中には、指令の形で導入予定のテレワークに関する法的拘束力のあるEU全体レベルの協約を交渉することが盛り込まれていた。

しかし1年以上にわたる交渉の末、3つの使用者団体のうち2組織が、いかなる文書の提出も拒否し、成功への道筋を提示できないまま交渉から離脱したのである。

パンデミック以降、欧州においてテレワークに関する強力な規制の必要性は、さらに緊急性を増している。EUの労働条件調査では、常時在宅勤務をしている労働者は、自由時間に仕事をする傾向が6倍高く、48時間勤務の可能性が2倍高いことが示されているのである。

欧州委員会は、在宅勤務をする労働者のために適切な労働条件を確保するための立法措置を直ちに行うべきである。UNI欧州は欧州委員会に対し、以下のような指令の提出を求める:

・既存のつながらない権利を保証する。
・情報への権利やデジタル・アクセス権など、労働組合の権利を保証する。
・テレワークを行う人々の賃金と待遇の平等を確保する。
・プライバシーを保護し、人権侵害的な監視を防止する。
・テレワークの決定が労働者の手に委ねられ、職場を代替するものではないことを保証する。
・テレワークの設計と提供について、団体交渉を通じて労働組合の関与を保証する。


uni logo
最近のコメント
    アーカイブ