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コロナ禍の1年を振り返る

WHOが新型コロナウィルスの感染について「世界的大流行(パンデミック)」であると宣言して1年となる3月11日、労働組合は、これがいかに仕事の世界を変えてきたか振り返った。

この重要な節目は、労働者が勝ち取ったものを思い起こす機会であるだけでなく、失ったものを悼む時でもある。同時に、危機によって引き起こされた諸課題に立ち向かうため、次に何をすべきかを考察する時でもある。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「パンデミックによって、世界経済の格差が明るみに出て、一大変革の必要性を露呈させた。ポーランドの老人ホーム、ペルーのスーパーマーケット、フィリピンのコールセンター、そして世界的なテック企業の本社等、世界中の労働者が、ますます集中する企業の権力に対抗しようと結集している。労働者を組織化するのは、コロナ禍で何百万もの労働者に想像を絶する悲劇をもたらしたのと同じ不正が、パンデミックからの復興過程で繰り返されないようにするためだ。」

UNIは2020年、打撃を受けた介護部門の徹底的な見直しを要求し、アマゾン等の企業による権力の濫用に抵抗し、団体交渉を通じて経済のバランスを取り戻すため、世界中で労働組合の動員を後押ししてきた。

UNIは、介護、小売、郵便・ロジスティクス、そしてコールセンター等の部門において、パンデミック中により安全に仕事をするための指針を提示した。メディア及びスポーツ部門でも、安全に仕事を再開させるための詳細な職場復帰手続きについて、組合の交渉を支援した。印刷及び金融部門では、優良事例の収集と社会対話を通じ、加盟組織を支援した。

また、多国籍企業の使用者と連携し、世界中の労働者のために安全基準を設定した。2月には、パンデミックの影響で加速しているリモートワークに関し、団体交渉の指針を発表した。

UNIは、加盟組織と共に、エッセンシャルワーカーのための不可欠な権利を要求した。危機の最初の年に、第一線で働く労働者は、コミュニティに食料が行き渡るようにし、安全で清潔な環境を保つために働き続けた。しかし彼らの仕事の多くは低賃金で、過小評価され、見過ごされてきた。

例えば、個人用防護具の支給を拒否された後に、組織化を行ったトルコのスーパーマーケット労働者は、「安全だとは思わないが、働く以外の選択肢はない」と打ち明けた。

ガーナの介護労働者も変化を求めている。ある助産師は、「特に今、支えてくれる組合が必要だ。仕事はますます厳しくなっている。介護をしながら、同時に使用者と絶えず労働条件交渉を行うことはできない。組合はそんな私達を支えてくれている」と述べた。

ネパールの警備労働者も、権利を尊重してほしいと願っている。ある警備員は「パンデミックの間も、全力でコミュニティを守ってきた。だから私達にも配慮してほしい。私達の仕事にも尊厳がある。私達にも組合に入る権利が必要だ」と訴えた。

ホフマンUNI書記長は、「このパンデミックの間、組合は世の中のためになる力として広く認識されるようになった。組合は、職場で感染拡大防止に尽力し、組合員が安定した収入を維持できるよう闘い、リモートワークのための公正な条件を交渉した。最近では、誰でも平等にワクチンを接種できるよう声を上げている」と述べた。

だが、道のりはまだ長い。

ポーランドの介護労働者は、パンデミック宣言から1年が経とうとする中、「疲労困憊だが満足している」と明かした。「自分の中に、前進していくための新たなエネルギーを見つけた。みんなで力を合わせて取組めば、パンデミックはいつか収束するだろう。」

パンデミックにより、組合運動にも新たなエネルギーが注入され、緊急性が煽られた。経済部門や国境を越え、労働組合はこの好機を捉え、変革を推進するために共に取組みを行っている。パンデミックが収束した時、私達は共により強くなり、より公正な社会を迎えているだろう。


世界中で労働者の力を構築してきたUNIの20年を祝う

UNIは、2021年3月9日、20周年記念イベントを開催し、2000万人のメンバーを持つ国際産別労働組織(グローバルユニオン)が労働者の力を構築してきた20年の歴史を振り返り、次の20年を展望した。

司会を務めたアルケ・ベシガーUNI副書記長は、「コロナ禍のため、記念イベントはオンライン開催となったが、世界中の組合役員、活動家、そしてUNIサポーターの皆さんと共にこれまでの数々の素晴らしい成果を称えると共に、連帯の精神を再確認する機会としたい」と挨拶した。

「今日のUNIは、明確なビジョンを持ったリーダー達によって創られ、私達がそのビジョンを一つ一つ実現してきた」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は誇らしげに述べた。

UNI創設に尽力した4つの国際産別労働組織のリーダー、フィリップ・ジェニングス初代UNI書記長(FIET出身)、フィリップ・ボイヤー前UNI副書記長(CI出身)、アドリアーナ・ローゼンツバイク前UNI米州地域書記長(IGF出身)、トニー・レノン前MEI会長がそれぞれ、黎明期から草創期を振り返った。

「私達は、組合の国際協力の在り方をダイナミックなものに変えたいと思った」と、ジェニングス初代UNI書記長は熱く語った。「創設当初から、UNIは新たなミレニアム(千年紀)に生まれた新しい国際産別労働組織なのだとアピールし、結果を出すことにコミットしていた。」

その言葉通り、数々の成果(ブレイキングスルー)がスクリーンに映し出された。第3回UNI世界大会(2010年、長崎)のスローガンでもあった「ブレイキングスルー(突破)!」は、その後、UNIの中で“成果”を表す言葉としてずっと使われている。

これまでに、日本の髙島屋、イオンを含め50社以上の多国籍企業とUNIはグローバル協定(GFA)を締結し、世界中の何百万人もの労働者がこれらの協定の対象となっている。多国籍企業毎に、様々な国の労働組合を結集した同盟(労組アライアンス)が結成され、定期的に経営陣と対話を行っている。アマゾン、テレパフォーマンス等の企業をターゲットに国境を越えた組織化キャンペーンが展開されている。ジェンダー平等の点でもこの間、大きく前進した。労働者のために、ゲームのルールを変えようと、世界中で野心的な取組みを行ってきた。長崎世界大会で満場一致で採択された「核兵器の無い平和な世界」に向けた取組みは、核兵器禁止条約の発効につながった。

「我が米州地域で私は、UNIがどのように変化してきたか、そしてUNIが加盟組織や組合員のために、どのように違いをもたらしてきたかを、身をもって体験した」と、ルーベン・コルティナUNI会長は述べた。

UNIは世界の隅々まで影響力を及ぼしてきた。ナイジェリアのDHL組合員、アルゼンチンの銀行労組組合員、ポーランドの介護労働者、米国の警備員、不当に投獄された韓国の組合役員、マカオのカジノ労働者、マレーシアの放送局の組合役員が次々に、「組合があることで生活が変わった」、「UNIとUNIの仲間によって助けられた」と証言した。

コロナ禍にあって、組合があることはかつてなく重要である。

次の20年に向けて識者から示唆を得るためのパネルディスカッションでは、コロナ危機を克服し、より強い組合となる必要性が強調された。

「私達はこの好機を捉えなければならない」とホフマン書記長は強調した。「労働組合は、コロナ禍の間に、世の中のためになる力として広く認識されるようになった。そして労働者は貧しいままなのに、コロナで暴利を貪る人達がもっと裕福になるのを目の当たりにした。この怒りを集団の力に変える時だ。」

パネルディスカッションにはこの他、オックスファムからガブリエラ・ブシェール・エグゼクティブディレクター、ジャーナリストのオーウェン・ジョーンズ氏、ILO仕事の未来世界委員会メンバーを務めた清家篤慶應義塾大学前学長が加わり、ポストコロナの世界で公正な経済を構築するために、労働組合に期待される役割等を語った。清家教授は、ILO仕事の未来世界委員会報告書から、①人間の潜在能力への投資、②仕事に関わる制度への投資、③ディーセントで持続可能な仕事への投資の拡充が重要であるとし、コロナ禍でこれらへの投資の緊急性が高まったと述べた。

この他、ガイ・ライダーILO(国際労働機関)事務局長、シャラン・バロウITUC(国際労働組合総連合)書記長、ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長、アンヘル・グリアOECD(経済開発協力機構)事務局長、ダニエル・ロゼラ・ニヨン市長らから祝辞を受けた。

UNIの将来は、国際連帯にかかっており、グローバルアクションを通じた労働者のエンパワーメントにかかっている。

UNIは、20周年記念イベントに参加し共に祝ってくださった全ての皆さんに感謝します


国際女性デーに、UNIは必要不可欠な権利を要求する#EssentialWomenWorkers

1908年3月8日に、ニューヨークの路上で女性が時短、賃上げ、投票権を求めて行進して以来、依然として女性の権利を求める終わりなき闘いは続いている。昨年来のコロナ禍で、これまで以上にこの闘いは重要なものとなっている。

コロナ禍で地域社会に必要不可欠な仕事の多くを女性が担っている。こうしたエッセンシャルワーカーは、自らの命を危険に晒しながら、在宅看護にあたったり、銀行、スーパーマーケット、郵便局で働いている。また、感染の危険に向き合いながら配達したり、道路やオフィス、学校を安全で清潔に保つために働いている。

しかし、こうした女性労働者は、多くの場合低賃金で十分に評価されていない。有休病気休暇や十分な防護具も支給されていない。だからこそ、今年の国際女性デーにあたって、UNIは、こうした女性のエッセンシャルワーカーと共に、以下の必要不可欠な権利を求める。世界に、組合の力を示そう。組合があることによって、女性は声をあげることができ、支援を得ることができ、成果を勝ち取ることができる。

  • 尊厳のある賃金
  • 暴力なき職場
  • 職場の安全
  • 有給病気休暇
  • 団体交渉と組合による代表
  • 危機の間の特別な対策

こうした女性達の存在をアピールするため、UNIは、女性デーのためのビデオやポスターを#EssentialWomenWorkers をつけてSNSでシェアし、キャンペーンに参加するよう、加盟組織に求めている。

ポスター(日本語、英語):https://1drv.ms/u/s!ArC6XJtdy3sNgaUN_ItBWTd2uPwSpw?e=Jadn3J

ビデオ(英語のみ): https://youtu.be/Y6Td0v_x4bM


第22回UNI-LCJ年次総会、新体制でUNI Apro運動牽引を誓う

2021年2月15日、第22回UNI-LCJ年次総会が初めてオンライン併用で開催された。コロナ禍で延期や変更を余儀なくされた2020年度活動報告、会計報告、監査報告を承認した。続いて、UNI Aproにおける6部会大会等の主要行事を含む2021年度活動計画及び予算が承認された。最後に役員改選があり、松浦UAゼンセン会長がUNI-LCJ議長に再選され、事務局長として新たに森川容子が選出された。

就任挨拶を行う森川新事務局長
上田事務局次長

続く記念講演には各加盟組織及び来賓等約100人が出席した。

主催者を代表して挨拶した松浦議長は、UNIやUNI Aproがコロナ禍にあっても組織化の手を緩めず、エッセンシャルワーカーや弱い立場にある労働者のために取組みを続けてきたことに触れ、今後もパートナーシップ労使関係を大切にしながら労働運動を発展させていきたいと決意を述べた。

また来賓として、厚労省の井内総括審議官は、政労使の社会対話によりコロナ禍の難局を乗り切っていく重要性を強調した。

神津連合会長は、ビデオメッセージを寄せ、労働者にとって非常に厳しい状況であるが、雇用や生活を守り、セーフティネットを拡充し、希望と安心の持てる社会の実現に向けて、労働運動は共に連携して取組んでいこうと呼びかけた。

その後「ウィズ/ポストコロナの国際労働運動」と題し、クリスティ・ホフマンUNI書記長(スイスからオンライン参加)及びラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長(ネパールからオンライン参加)から、過去1年の振り返りと今後の展望を聞いた。

ホフマン書記長は冒頭、年明け早々、米国でバイデン大統領率いる民主党政権が誕生したことや、米国のグーグル労働者が組合を結成したこと等の喜びと今後への期待を述べた。UNIはコロナ禍の間、エッセンシャルワーカーの労働条件改善に向けたキャンペーンに精力的に取組んだことや、デジタルな組織化スキルを深めてきたことを紹介した。2021年は、コロナ禍で加速したリモートワークの課題やリストラの課題に取組むこと、企業に説明責任を負わせるために、OECDガイドライン等の枠組みを活用しながら、運動を進めていくと述べた。アジアでは、ミャンマー、香港、フィリピン等で民主主義が危機に瀕していることにも触れ、UNI Aproと緊密に連携しながら国際労働運動全体として弾圧されている人々の支援に全力を挙げると強調した。

アチャリャUNI Apro地域書記長は、コロナの大打撃を受けアジア太平洋地域の特に途上国において労働者の状況が悪化していることを報告した。そのような中、労働者を勇気づけるキャンペーンに日本の加盟組織やリーダーが積極的に参加していることに、感謝の言葉が述べられた。最後に、UNI Aproはワンチームとして、コロナを克服し、より良い復興に向けて、政労使の議論に積極的に参画していきたいとの決意を語った。

講演後には、「コロナ禍を理由に労働者が不利な立場に置かれる国が多い中で、政労使の協力によって乗り切ろうとしている事例があれば教えてほしい」(全労金・末留委員長)、「UNI長崎世界大会で女性参画比率40%の目標を採択して10年が経過したが、前進したと評価できるか」(印刷労連・古賀副書記長)、「在宅勤務等の働き方が普及する中で、とりわけ就業経験の少ない若年層にはワークライフバランスやメンタルヘルス上の課題が生じている。このような新たな課題を解決するためのヒントはないか」(日放労・松波中央執行委員)、「グーグル労組結成までの経緯や苦労した点」(UAゼンセン・中田国際局局員)等の質問が出された。

閉会にあたり、野田副議長は、引き続き建設的労使関係の普及に努めるべく、アチャリャUNI Apro地域書記長を支え、松浦議長、森川新事務局長・上田事務局次長の下、UNI-LCJとして力強く活動を展開し、より良い復興を共に目指していこう、と参加者全体を鼓舞した。


「ミャンマーの人々は黙っていない」UNIも民主主義を要求するグローバルな騒音アクションに参加

ミャンマーの軍事政権が民主主義を支持するデモ参加者に対し、ますます暴力的な戦術に訴える中、UNIは国際労働運動の仲間と共に、2月11日、民主的統治への復帰を要求するための騒音爆幕に参加する。

世界中の組合活動家は、ミャンマー大使館、領事館、事務所の外やインターネット上で騒ぎ立てることで、連帯を示している。こうした連帯行動は、ヤンゴンにおける毎晩の騒音抗議を真似するものだ。

「ミャンマーの人々は黙っていない。警官に叩かれても、撃たれても、放水されても、毅然として民主主義を訴えている」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。「今日、世界中の労働組合は、声をあげている。非合法な軍事政権への経済的支援を断ち切るよう、我々の国や企業に呼び掛けている。特に、インターネットを遮断せよとの軍からの悪意ある指令を無視するよう、携帯事業者やインターネットプロバイダーに要請する。」

世界的なアクションは2月11日、中央ヨーロッパ時間午後2時30分に開始される。

「民主主義の価値観は労働組合の価値観であり、ミャンマーの組合員は軍事政権に終止符を打つため最前線で闘っている。我々は彼らに連帯し、民主主義を取り戻し、拘束されている人々が釈放され、情報が自由に配信されるよう、共に闘う決意だ」と、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は述べた。

9日に、UNIをはじめとするグローバルユニオンは、ミャンマーのために立ち上がるよう、企業や政府に圧力をかける声明を発表した。


ASEAN:三者パートナー、第11回ASEAN地域三者社会対話会議で、より良い復興に向けたコミットメントを再確認

2020年12月17~18日に開催された第11回ASEAN地域三者社会対話会議において、ASEAN地域の政労使パートナーは、新型コロナウィルスの感染拡大(パンデミック)がASEANの労働者や企業に与えている影響について議論した。

この会議は、ASEANサービス労組協議会(ASETUC)、ASEAN労働関係高級実務者会合(SLOM)、ASEAN使用者連盟(ACE)、ASEAN事務局が共同で、主催国ベトナムの労働・傷病兵・社会問題省(MOLISA)及びドイツのフリードリッヒ・エーベルト財団(FES)の全面的な支援を受けて開催された。

モハメド・シャフィー・BPママルASETUC議長は、参加者を歓迎すると共に、初のオンライン開催に対するACE及び2020年のASEAN議長国であるベトナム政府の協力に感謝の意を表した。オンラインでの開催となったため、ASEANのサービス部門の多くの組合指導者のオブ参加が可能となった。

会議では、パンデミックが経済界と労働者に与える影響の緩和に向けた政労使ステークホルダーの対応について、有意義な評価が行われた。国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)及びILOの代表からの発言により充実した議論となり、ASEAN地域においてより良い社会的保護が広く適用される必要性が強調された。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、地域の労働者に対するCOVID-19の影響を検討する中で、パンデミック中にデジタル化への移行が加速した点や、不安定な非正規労働者に社会的保護を拡充する必要性について指摘した。また、より良い労働条件の確保と職場の安全強化に向けた具体的な対策を実施することによって、全てのエッセンシャルワーカーの貢献に応えるよう主張した。

参加者は、COVID-19パンデミックにおける社会パートナー間の協力強化こそが、人間を中心にしたASEAN構築に不可欠であることを確認し、ASEAN地域の全ての人に、より健康で、優しく、公平な未来を提供するべく、責任を共有し、連帯して取組んでいくことを再認識した。


UNIは米国の労働運動と共に、反民主主義的白人至上主義者による連邦議会襲撃を非難する

騒乱は収まり、催涙ガスも消え去った。ジョー・バイデン氏は、合法的に米国大統領就任が確定した。しかし、米国の民主主義を破壊しようとした右翼の過激派と白人至上主義者による不名誉な試みは世界を驚愕させた。世界の民主主義の規範がこれ以上侵食されぬよう、行動を起こさなければならない。

UNIは米国の加盟組織と共に、連邦議会に対するこの恥ずべき襲撃を糾弾する。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「1月6日、世界中の人々は、米連邦議会が武装した右翼テロリストの暴徒に包囲されているのを、恐怖の中で見守っていた。トランプ大統領が任期中に憎しみと白人至上主義の炎を煽ってきたことで、過激派は暴力へと駆り立てられた。無力な治安部隊は簡単に圧倒されてしまったが、これは昨夏の『黒人の命は大切』を掲げるデモ参加者に対する軍国主義的な対応とは全く対照的なものであった。これは民主主義に対する凶悪な攻撃であり、民主主義の制度を強化し、米国内外で根本的な変化を起こすことが急務であることを思い起こさせるものである」と述べた。

メアリー・ケイ・ヘンリー全米サービス労組(SEIU)委員長は、「連邦議会の襲撃は、何千万人もの黒人、褐色人種、白人、アジア太平洋諸島人、先住民等の有権者の票を無効化させようとする試みである」と憤り、力強い声明の中で次のように表明した。「この暴動は、我々が大切にするものを脅かそうとして、力を振りかざしている。我々が大切にするもの、それは、あらゆる人種の家族が繁栄し、良い仕事に就き、適切な医療を受け、子供たちが安全に暮らし、清浄な空気を吸えるようにすることだ。このようなことは決して許されない。労働運動の中で、我々は分断と憎しみの教訓を学んできた。全ての米国労働者とその家族が犠牲を強いられてきた。これ以上は容認できない。この攻撃に対処するために、我々は、この国が明らかに必要としている変革を躊躇なく要求していく。」

クリス・シェルドン全米通信労組(CWA)委員長は、暴徒による「メディアを殺せ」というメッセージと彼らの抱く人種差別的イメージに注目し、行動への呼びかけを行った。「報道の自由と共に、我々のような自由で民主的な労働組合は、共通の目標に向けて団結する労働者の力を恐れるファシストの標的となっている。我々は、民主主義を強化し、白人至上主義とファシズムに抵抗する闘いにコミットし続けなければならない。我々は昨年春に開始したプロセスを継続し、我々の組織内を含む、あらゆる人種差別の根絶に向け、いっそう努力しなければならない。共に全ての労働者のために力を構築しよう。」

ヘンリーSEIU委員長、シェルトンCWA委員長の両氏は、多くの議員同様に、トランプ氏即時解任を求めている。

米国最大の労働組合組織であるアメリカ労働総同盟・産別会議(AFL-CIO)のリチャード・トラムカ会長は、今回の襲撃を「法を守る全ての米国人の憲法上の権利を侵害する行為であり、労働運動は決してこれを容認することはできない。今も、これからも」と非難した。 スペインのナショナルセンターである労働者委員会は、この襲撃を非難する声明の中で、バイデン次期大統領が当選した要因の1つは、労働者の社会的保護の拡大を公約に掲げていたことだが、民主主義の基本的規範を回復せねばならない状況となった今、困難に陥っていると指摘した。


2021年、共に立ち上がろう!

ルーベン・コルティナUNI会長ビデオメッセージ(スペイン語)

UNIファミリー、兄弟姉妹の皆さん

新年にあたり、2020年、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の中、奮闘された皆様のご尽力に感謝申し上げたいと思います。

既にご承知の通り、世界でワクチン接種が始まりましたが、ウィルスは未だ猛威を振るっております。

国際労働運動の仲間と共に最前線に立っておりますが、私達はこの先、より良い通常に戻るため、引き続き緊張感をもって取組んでいきたいと思います。

私達は今なお、経験しているこの現状を論理的に理解しようと努めながら、足元では医療体制の整備、根本的には政治経済の立て直しを考えなければなりません。

国際労働運動が訴えてきたように、以前より良いニューノーマル(新たな日常)を構築する必要がありましょう。

新たな、より良い日常とは、環境に配慮し、富を平等に配分する必要性や、持続可能な開発のシナリオを重視するものです。

少なくともこの3点に配慮がなされなければ、不確実性はこの先も続くと思われ、更なるパンデミックに見舞われる不安が拭えません。新たな経済危機が訪れ、必然的に労働者や排除された人々が影響を受けるのです。

引き続きウィルス感染防止対策を徹底し、同僚の職場の安全衛生確保に取組む必要があります。しかし根本的には、先に述べた、より良い日常を構築する上で意思決定に影響を及ぼすには、私達が国レベル、地域レベル、現場レベルで強力な存在感を持たなければなりません。

改めて皆さんに感謝申し上げると共に、世界の緊張関係が解消されようとしている中、国際労働運動としても主張すべきことがたくさんあることを強調したいと思います。そうすることには歴史的な教訓が多々あるからです。

私達の組織を強化し、私達自身を大事にし、新年のスタートを切りましょう。労働運動の中で、私達はどのようにコロナによって破壊されたものを建て直し、前進していくかを深く議論していきましょう。

ビデオではありますが、皆様に心より連帯の気持ちを送ります。2021年が皆様にとって素晴らしい年になりますように祈念申し上げます。ご静聴ありがとうございました。


暴力に反対する16日間の運動「暴力による心の病をなくそう」キャンペーン開始

11月25日の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」から12月10日の「人権デー」までの16日間、UNIは暴力に対抗する運動を行う。

2020年は、全ての人にとって大変な年となったが、特に女性労働者にとって困難な年となった。国連女性機関によると、家庭内暴力は20%以上増加し、国際電気通信連合(ITU)の報告では、女性に対するオンラインの暴力は、セクシャルハラスメント、ストーカー行為、ズーム荒らし(ズーム上の侵入によるハラスメント)、セックス・トローリング(性的な荒らし行為)等の形で50%増加しており、COVID-19パンデミックが始まってから、最前線で働く女性労働者の多くが、不当に少なくとも週に1回は、第三者(顧客、依頼主、患者)から暴力を受けていると言っている。多くの場合、その暴力は、身体への暴行や暴言の形をとっている。

暴力は、長期的な心の健康に深刻な影響を与える。PTSD(心的外傷後ストレス障害)から抑うつ状態や不安症に至るまで、暴力は、私たちの健康に影響を与え、薬物などの乱用を招く。それは私たちの潜在能力を低下させ、私たちの生産性や地域社会への貢献を制限する。言い換えれば、暴力がある限り心の健康はない。COVID-19のパンデミックは、この問題を悪化させている。

私たちは、UNIとしてまた労働組合として、助けることができる。私たちは、労働の世界における全ての人への暴力をなくすためのILO190号条約と勧告の批准に向けて、労働組合と政府を支援し、この問題への意識啓発を図ることができる。

以上を踏まえ、「悪の連鎖を断ち切れ!」キャンペーンの新しいステージである「暴力による心の病をなくそう」への参加を要請する。

【実施期間】

2020年11月25日~12月10日までの16日間

【参加方法】

  1. 日替りポスター16枚を下記URLよりダウンロードする。
  2. 11月25日から16日間に渡り、1日1枚ずつ各種SNS等でハッシュタグ#ratifyILO190 #16daysをつけてシェアする。

日本語ポスター:https://1drv.ms/u/s!ArC6XJtdy3sNgaMqjKorB4sB_v1b1Q?e=BiaQ6g

英語その他言語のポスター:https://www.dropbox.com/sh/1rgmrb54xtnz6z9/AABtX5cVnfmTLpspbMfxIKEJa?dl=0

  キャンペーンサイト(英語):

UNI Global Union: Break the Circle! (breakingthecircle.org)

私たちは、今こそ女性労働者と共に立ち上がらなければならない。私たちが力を合わせれば、その力はより強くなり、労働の世界での暴力をなくす助けになる。暴力との闘いに参加してほしい。

UNI機会均等局長

ベロニカ・フェルナンデス・メンデス


デジタルネイティブ世代を組合活動に!UNI Apro青年委員会、オンライン活動の経験を共有

第16回UNI Apro青年委員会が、2020年10月10日に開催された。

本年9月にフィリピン・マニラで、UNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)青年委員会がUNI Apro青年委員会と共に取組むパヤタス(栄養失調児童への児童給食・奨学金)プロジェクト15周年記念を兼ねて開催する予定だったが、コロナのため今般、オンラインでの開催となった。

主な議題は、コロナ危機と各国の若年労働者の状況や組合の取組みについての報告、UNI及びUNI Apro青年委員会の活動報告、パヤタスプロジェクトへの支援要請、今後の活動等であった。

日本からは、齋藤委員(情報労連)、藤原委員(UAゼンセン)、松波委員(日放労)、他オブザーバーが出席し、小野委員(JP労組)はビデオで報告を行った。今次委員会で、UAゼンセンは寺嶋前委員から藤原委員への変更、東アジアを代表する副議長に日放労の釘本氏から松波中央執行委員への変更がそれぞれ確認された。UNI Apro青年委員会を代表しレイズ議長から、新メンバーへの歓迎と、退任した釘本前副議長、寺嶋前委員への感謝の言葉が述べられた。

コロナと若年労働者(各国報告要約)

  • 松波副議長(日本 日放労):日本の若年労働者へのコロナの影響及びメディア・放送業界における若年労働者への影響、日放労及び経営の取組みについて報告。グレードや勤務年数で縛りのあった在宅勤務の拡大、子どもの休校措置等に対応するための有給休暇の条件緩和等を行った。一方、若年層から家計への影響を訴える声等があり、組合員の不安解消に努めたいと述べた。
  • 藤原委員(日本 UAゼンセン):青年委員会(ヤングリーブス)の活動を紹介。流通サービス産業では、コロナ禍のため研修ができず、業務知識や同期のネットワークが得られないまま店舗配属となった新入社員の不安を解消するため労働組合がオンラインを活用した研修や交流を実施している。また、UAゼンセンではコロナ禍における雇用需要のギャップを埋め、雇用・労働条件の維持につなげるため、スーパーマーケット等の人手不足の業界に、外食業界等の休業や時短等で十分な収入を得られない業界の労働者の就労を時限的に紹介するなどしている。
  • 齋藤委員(日本 情報労連):ICT産業はテレワークを推進する側。デメリットばかりではなく、オンライン化によって、これまで組合活動に参加しづらかった人の声を拾い上げる機会にもなる。デジタルネイティブと呼ばれる若年世代はオンライン上のコミュニケーションに長けている。新たなやり方で、新しい労働組合の運動スタイルを切り開いていきたいと述べた。
  • 小野委員(日本 JP労組):郵便局及び配達業務における感染防止対策について報告。コロナ危機により、在宅勤務対応やキャッシュレス化等デジタル化の遅れが浮き彫りになった。ユースネットワーク活動も制限されたが、オンライン開催等で遅れを取り戻している。
  • カイ・フック・タン委員(シンガポール):若年層を新卒、キャリア志望者、若い親に分け、それぞれの関心事(就業機会、キャリアアップと適正、家庭のニーズ)を分析。組合が働きかけて実現した政府の訓練プログラム(企業及び新卒への研修費給付、仮想就職フェア)、若年労働者の仮想キャリア情報交換会、政府からのスキルアップ給付金の増額に加え、コロナ危機で影響を受けた労働者への支援や、スーパーでの品出しの手伝いといった組合員によるボランティアを紹介した。
  • ベルナデット・レイズ議長(フィリピン):東南アジアで最も感染者数が多く、コミュニティ隔離措置や移動制限が長く続き、政府の支援が困窮者に届いていない。若年層、若年労働者への影響(失業、インターネット環境が悪く遠隔学習や在宅勤務が困難、鬱や不安等のメンタルヘルス悪化、DVの増加)と、組合の対応(経営側及び労働省に労働者支援策を交渉、オンラインでの団交、組合員へのマスク、フェイスシールド、ビタミン等の配布)を報告。UNI-PLC青年委員会は、UNI/UNI Apro等のウェビナーに積極参加し、パヤタスへの支援を継続し、独り親家庭に牛乳配給等のボランティア活動を行っている。
  • スシ・ノビアンティ委員(インドネシア):若年労働者への影響(就職難、解雇、将来不安)と、組合/青年委員会の対応(企業に労働者の安全確保を交渉、組合員への個人用防護具の配布、ソーシャルメディアによる感染予防啓発)を報告し、青年委員会の活動計画を紹介した。政府が労働組合の反対を押し切って可決した雇用創出オムニバス法は、解雇手当を削減し、無制限にアウトソースを可能とし、労働者の権利が剥奪される等、「雇用創出」の名の下に労働者を騙そうとする法律であり、組合は巻き返しを図ろうとしている。
  • アブ・ハサン委員(バングラデシュ):失業者が増大し(その多くが社会保障の対象外)、貧困及び格差が拡大する中、UNIバングラデシュ加盟協青年委員会は、困難を乗り切るため、生活困窮者への食糧配給、マスク配布等のボランティア、義援金カンパ、ソーシャルメディアでの大学生や若年層への啓発活動、労働問題に関するオンライン討論等の活動を実施している。
  • ジョティ・シュレスタ副議長(ネパール):政府の封じ込め失策により、雇用の不安定化、無給休暇の横行、DV・レイプの増加、メンタルヘルスの悪化、家計の悪化、自殺の増加、メディア上の誤情報といった問題が起きている。UNIネパール加盟協青年委員会は、組合員へのマスク配布、NGOと連携した食糧・水・支援物資の配給等のボランティア活動を実施。ロックダウン後、首相官邸前に100人の青年が集結し、復興計画(PCR検査の拡充他)を求めて平和的デモを実施。女性への暴力や犯罪が増える中、組合は若年層を教育・啓発し、自主隔離期間の女性の安全、女性の尊重を訴えていくべきだ。
  • キマヤ・ウキダブ委員(インド):UNIインド加盟協青年委員会は、年明けから孤児院での菓子配布、献血、高齢者施設でのサプリ配給を実施。コロナ危機が始まってからは、食事もとれない医療従事者に1か月に渡り軽食・茶を配給。組合の対策として、バローダ銀行労組の取組み事例(1か月分の給与前倒し払い、妊婦・障がい者の業務免除、感染による死亡に500万ルピー、都市部の病院のベッド不足に備え、感染した行員のための隔離部屋をホテルに確保、隔日出勤、公共交通機関がストップしたため交通費手当の確保、無料の医師相談、支店における各種感染防止対策)を紹介。
  • ミヒリ・ハプアラチャチ(スリランカ):感染は比較的抑えられている。若年労働者への影響(最前線で働き感染リスクが高い、失業、収入減少、メンタルヘルスの悪化、DVの増加等)、組合の対応(防護具・危険手当の要求、情報提供、賃金補償、雇用保障、社会保障の確保)、UNIスリランカ加盟協青年委員会の活動(スーパーの若年労働者の組織化、カンパ、青年リーダーシッププログラム、社会貢献)を報告。

この他、UNI世界青年委員会がまとめた「コロナ禍の青年ガイドライン」、UNI Apro女性委員会の声明をそれぞれ確認した。また、マルタ・オチョアUNI世界青年委員会担当局長から、SNSを活用したUNI yeah!キャンペーン、コロナ禍の間のウェビナーシリーズ、ウェビナーを通じて得られた意見からまとめた2020~2024年度UNI世界青年委員会行動計画案の策定等、UNI世界青年委員会の活動報告を受けた。更に、UNI Apro/UNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)青年委員会が共同で推進してきたパヤタス(栄養失調児童への給食・奨学金)プロジェクトの15周年を迎えるにあたり、経過がビデオで紹介された。コロナ禍で、支援が行き届かないパヤタス地区は深刻な影響を受けていることが報告され、過去の努力を無駄にしないためにも、現在、米の配給等を続けているが、UNI-PLCからあらためて支援の要請を受けた。


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