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UNIは米国の労働運動と共に、反民主主義的白人至上主義者による連邦議会襲撃を非難する

騒乱は収まり、催涙ガスも消え去った。ジョー・バイデン氏は、合法的に米国大統領就任が確定した。しかし、米国の民主主義を破壊しようとした右翼の過激派と白人至上主義者による不名誉な試みは世界を驚愕させた。世界の民主主義の規範がこれ以上侵食されぬよう、行動を起こさなければならない。

UNIは米国の加盟組織と共に、連邦議会に対するこの恥ずべき襲撃を糾弾する。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「1月6日、世界中の人々は、米連邦議会が武装した右翼テロリストの暴徒に包囲されているのを、恐怖の中で見守っていた。トランプ大統領が任期中に憎しみと白人至上主義の炎を煽ってきたことで、過激派は暴力へと駆り立てられた。無力な治安部隊は簡単に圧倒されてしまったが、これは昨夏の『黒人の命は大切』を掲げるデモ参加者に対する軍国主義的な対応とは全く対照的なものであった。これは民主主義に対する凶悪な攻撃であり、民主主義の制度を強化し、米国内外で根本的な変化を起こすことが急務であることを思い起こさせるものである」と述べた。

メアリー・ケイ・ヘンリー全米サービス労組(SEIU)委員長は、「連邦議会の襲撃は、何千万人もの黒人、褐色人種、白人、アジア太平洋諸島人、先住民等の有権者の票を無効化させようとする試みである」と憤り、力強い声明の中で次のように表明した。「この暴動は、我々が大切にするものを脅かそうとして、力を振りかざしている。我々が大切にするもの、それは、あらゆる人種の家族が繁栄し、良い仕事に就き、適切な医療を受け、子供たちが安全に暮らし、清浄な空気を吸えるようにすることだ。このようなことは決して許されない。労働運動の中で、我々は分断と憎しみの教訓を学んできた。全ての米国労働者とその家族が犠牲を強いられてきた。これ以上は容認できない。この攻撃に対処するために、我々は、この国が明らかに必要としている変革を躊躇なく要求していく。」

クリス・シェルドン全米通信労組(CWA)委員長は、暴徒による「メディアを殺せ」というメッセージと彼らの抱く人種差別的イメージに注目し、行動への呼びかけを行った。「報道の自由と共に、我々のような自由で民主的な労働組合は、共通の目標に向けて団結する労働者の力を恐れるファシストの標的となっている。我々は、民主主義を強化し、白人至上主義とファシズムに抵抗する闘いにコミットし続けなければならない。我々は昨年春に開始したプロセスを継続し、我々の組織内を含む、あらゆる人種差別の根絶に向け、いっそう努力しなければならない。共に全ての労働者のために力を構築しよう。」

ヘンリーSEIU委員長、シェルトンCWA委員長の両氏は、多くの議員同様に、トランプ氏即時解任を求めている。

米国最大の労働組合組織であるアメリカ労働総同盟・産別会議(AFL-CIO)のリチャード・トラムカ会長は、今回の襲撃を「法を守る全ての米国人の憲法上の権利を侵害する行為であり、労働運動は決してこれを容認することはできない。今も、これからも」と非難した。 スペインのナショナルセンターである労働者委員会は、この襲撃を非難する声明の中で、バイデン次期大統領が当選した要因の1つは、労働者の社会的保護の拡大を公約に掲げていたことだが、民主主義の基本的規範を回復せねばならない状況となった今、困難に陥っていると指摘した。


2021年、共に立ち上がろう!

ルーベン・コルティナUNI会長ビデオメッセージ(スペイン語)

UNIファミリー、兄弟姉妹の皆さん

新年にあたり、2020年、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の中、奮闘された皆様のご尽力に感謝申し上げたいと思います。

既にご承知の通り、世界でワクチン接種が始まりましたが、ウィルスは未だ猛威を振るっております。

国際労働運動の仲間と共に最前線に立っておりますが、私達はこの先、より良い通常に戻るため、引き続き緊張感をもって取組んでいきたいと思います。

私達は今なお、経験しているこの現状を論理的に理解しようと努めながら、足元では医療体制の整備、根本的には政治経済の立て直しを考えなければなりません。

国際労働運動が訴えてきたように、以前より良いニューノーマル(新たな日常)を構築する必要がありましょう。

新たな、より良い日常とは、環境に配慮し、富を平等に配分する必要性や、持続可能な開発のシナリオを重視するものです。

少なくともこの3点に配慮がなされなければ、不確実性はこの先も続くと思われ、更なるパンデミックに見舞われる不安が拭えません。新たな経済危機が訪れ、必然的に労働者や排除された人々が影響を受けるのです。

引き続きウィルス感染防止対策を徹底し、同僚の職場の安全衛生確保に取組む必要があります。しかし根本的には、先に述べた、より良い日常を構築する上で意思決定に影響を及ぼすには、私達が国レベル、地域レベル、現場レベルで強力な存在感を持たなければなりません。

改めて皆さんに感謝申し上げると共に、世界の緊張関係が解消されようとしている中、国際労働運動としても主張すべきことがたくさんあることを強調したいと思います。そうすることには歴史的な教訓が多々あるからです。

私達の組織を強化し、私達自身を大事にし、新年のスタートを切りましょう。労働運動の中で、私達はどのようにコロナによって破壊されたものを建て直し、前進していくかを深く議論していきましょう。

ビデオではありますが、皆様に心より連帯の気持ちを送ります。2021年が皆様にとって素晴らしい年になりますように祈念申し上げます。ご静聴ありがとうございました。


アチャリャUNI Apro地域書記長、就任後初のUNI Apro運営委員会を開催

2020年10月12日、第34回UNI Apro運営委員会がようやく開催された。4月にシンガポールで開催する予定だったが、コロナのため延期となり、このほどオンライン開催することとなった。ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長にとっては、昨年の第5回UNI Apro地域大会で選出されて以来、初めての運営委員会である。

野田UNI Apro会長は開会にあたり、「今この時も拡大を続ける“新型コロナウィルス感染症”により世界の経済・社会は、試練の時期を迎え、“私たちの日常”は劇的に変化している」と述べた。「アジア地域のサプライチェーンは、まさに分断の危機にある。企業活動の停止や停滞によって、地域経済は深刻な打撃を受け、その規模は、かつての“アジア経済危機”や“世界金融危機”を上回ることは明らかである。ILOからは、アジア太平洋地域においては、とりわけ青年の雇用への影響が深刻であるとの報告も示されている」と述べ、人口分布において若年層の割合が多いUNI Apro地域の重要な課題であると指摘した。“仕事の世界”においても、ニューノーマルの下での働き方が定着しつつあり、オンラインを活用したビジネスモデルも一般的になってきた。リモートワークが進む中、労働組合・労働運動のBCPも必須である。「これまでの対面を前提とした活動スタイルの抜本的見直しが必要だ。こうした中で、各国の状況や取組みは参考になる事例も多く、UNI Aproのネットワークを有効活用し先進的事例を水平展開したい」と述べた。

続いて、クリスティ・ホフマンUNI書記長が挨拶し、「厳しい状況の中でも最善を尽くそう」と呼びかけた。対面会議はできなくても、活動は進めなければならないと訴え、コロナ禍の間も、職場の安全衛生確保に重点的に取組み、加盟組織が安全な職場復帰に向けた交渉ができるよう支援してきたことを紹介した。リモートワーク、AI使用、アルゴリズム管理、Eコマースの拡大が加速しており、この動向に遅れることなく備えていかなければならないと強調した。一方、「危機によって、組合こそ違いをもたらせることが世間に知らしめられた。エッセンシャルワーカーが社会に果たす貢献が明らかになった」と、暗雲立ち込める中にも希望はあると述べた。

主な議題は、コロナの影響と各国の対応に関する情報交換、地域大会後のフォローアップ、2019年度会計報告確認、2020年度予算、2021年度暫定予算の承認、スタッフ人事及び就業規則改定案の承認、加盟申請の確認等であった。

アチャリャUNI Apro地域書記長は、昨年11月の地域大会以降、コロナ禍に見舞われた今日までの活動を次のように報告した。「対面の組織化ができない中、多くの組合がテクノロジーを活用してデジタル/リモート組織化という新たな手法を検討し、実施している。コロナ禍においてパートナーシップによる労使の連携は非常に重要になっている。安全衛生の確保、移民労働者の保護、女性・若年労働者の問題等にも力を入れている。コロナ禍における明るい兆しは、若年層が組合の意義に関心を持ち始めたことだ。どの業界で働いていても組合は大切だとの認識が深まった。」その上で、姉妹組織や他のGUFと連携しつつ、小地域(南アジア、東南アジア、東アジア、オセアニア)毎の戦略を立て、取組んでいくと述べた。

日本からは、野田UNI Apro会長、松浦UNI Apro副会長、金子UNI Apro副会長、増田UNI世界副会長、景中UNI Apro女性委員会副議長他、オブザーバーが出席した。日本のコロナの状況・影響、UAゼンセンの取組み等については、松浦UNI Apro副会長がUNI-LCJを代表して報告した。


ディーセントワーク世界行動デーに、世界の労働組合がエッセンシャルワーカーの権利を求めるキャンペーンを開始

10月7日のディーセントワーク世界行動デーに、世界150か国のサービス産業労働組合を代表するUNIは、エッセンシャルワーカーのための不可欠な権利を求める国際キャンペーンを開始する。

新型コロナウィルス感染拡大期に、不当に低賃金で、正当に評価されず、過小評価された労働者こそが、世界中のコミュニティが機能し続けられるよう、働いてきた。棚に食料品を並べ、病気の人や高齢者の介護をし、学校、職場、公共交通機関、公共の場等が清潔で安全に保たれるようにする労働者がいた。郵便や小包を届ける労働者もいた。人々が金融サービスを受けられるようにする労働者もいた。

危機によって、これらの仕事がどれほど人々の生活に不可欠であるかが明らかになったように、このキャンペーンでは、私達の社会はもう、このような仕事をしている人々のニーズに気づかぬふりをするわけにはいかないと主張している。

「エッセンシャルワーカーにとってディーセントな仕事とは、より良い賃金、安全な仕事、有給の病気休暇、組合があること、そしてみんなが尊敬することだ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は語る。「パンデミックをきっかけに、これらの不可欠な仕事を再評価しないなら、公正な経済はあり得ない。危機の間、そして平時であっても、エッセンシャルワーカーは大変な貢献をしており、感謝の言葉だけでなく、きちんと評価されるべきだ。」

ディーセントワーク世界行動デーは、私達のグローバル経済に必要とされる抜本的な変化に目を向ける好機である。だからこそ、世界中の労働組合は、全ての エッセンシャルワーカーのために不可欠な権利を要求している。


転換期にさしかかるリモートワーク?

クリスティ・ホフマンUNI書記長とシャラン・バロウITUC書記長は共同で、2020年7月23日付『Social Europe』に次の意見を掲載した。原文はこちらから

パンデミック中にリモートワークが急増した。監視された中で孤立状態とならぬよう、個人の自主性を確保する団体協約が必要である。

数年後、我々は2020年を転換期として振り返ることだろう。大勢の労働者が職場から離れ、在宅や自宅近くで働く新たなモデルへ向けて生活を立て直し始めた、極めて重要な時期だった、と。世界的な感染拡大によって、突然、破壊的な働き方の変更を余儀なくされた。想像以上に大規模に、業務を継続することができるよう迅速に調整されたテクノロジーによって、そうした変更は後押しされてきた。多くの人々が、過去の職場には戻らないだろうと予想している。

そうしたテレワークはこの数十年で徐々に増加してきた。典型的なテレワークは、測定しやすく高度に自主的な仕事に関連し、多くの場合、ハイレベルで独立した評価が行われてきた。このような働き方が最も普及しているのは北欧や米国の、通勤時間が長く事務所賃料が高額な地域であり、労使共にこのモデルを採用する動機付けがある。

だがパンデミックによって、非熟練の自主性の低い仕事も含め、より幅広い仕事が、職場を離れても効果的に遂行できることがわかった。事実、ロックダウン期間中にOECD加盟国の全労働者の推定40%が在宅で仕事を継続できたという。

恒久的にリモート

全従業員が職場で仕事を再開したという企業はまだほとんど無く、そうする予定はないと宣言している経営者の数は増大している。最高財務責任者を対象にしたある調査では、企業の74%が一定割合の従業員を恒久的にリモートワークにする予定だと答えている。

米国のネーションワイド・インシュランスは、大規模事務所のうち5つを閉鎖する予定で、従業員に在宅勤務を要請している。世界最大手のコールセンター企業であるテレパフォーマンスは、約15万人の従業員が職場に戻らないだろうと推測している。「生産性が低下しても、事務所維持経費をなくせるので、十分におつりがくる」と、言う経営者もいる。

現下のテクノロジーは職場から脱出する利点を生かすには十分なほど発達している。ZoomやTeamsといったツールを通じて高度に進化したリモートでの連携が可能であり、マネジメントのサポートすら提供している。また、仕事を細分化することで、測定しやすく、どこからでも扱えるいくつかのタスクに分割することができる。そのため、リモートワークに適した職域が広がっている。

例えば保険産業では、多くの仕事がルーチン化されており、人工知能が保険請求の審査業務を補完している。コールセンター業務は、以前は大規模なセンターで管理者が動き回る中、行われてきたが、今や在宅で仕事ができる。そして、監視カメラやAIによって、受けた通話全ての会話内容、声のトーン、結果の一部始終がモニタリングされている。

ワークライフバランス

労働者にとってこれは何を意味するのか? 在宅勤務は望ましいはずであり、実際、特に通勤時間が長い上、家庭責任を持つ多くの人々とっては、本当に助かるはずだ。合理的な1日の勤務の終わりに「つながらない権利」が伴っているなら、ワークライフバランスを回復するのにいくらか役立つはずである。

しかし現実は、乱用されやすい状況にある。尊厳を守り、雇用関係を維持し、結社の自由が担保されるような措置が取られて、初めて「ウィンウィン(双方に利をもたらす)」となるのだ。

かなり長い間、組合は、リモートワークの条件について経営者と交渉してきた。銀行・保険産業では、1999年からリモートワーク規定が整っている。こうした団体協約によって、リモートワークの選択は任意であること、事務所勤務に「戻る」権利があること、昇進の道と均等な機会が守られること等が確保されてきた。組合は、在宅勤務時のつながらない権利の促進についても道を開いてきた。

遠隔勤務者を増やすという経営者側の需要が大きくなるにつれ、こうした協約の真価が問われ、交渉プロセスを促進する規制が必要となるだろう。

職場代表がいない

しかし残念なことに、在宅勤務を続ける可能性のある労働者の大多数に、職場代表がいない。欧州以外の多くの国の政府は、この新しい働き方の現実を規制していない。米国の民間部門では、ホワイトカラー労働者を対象とする協約が事実上存在しない。これは極端な例だが、民間サービス部門のホワイトカラー労働者には、世界の他のグループのような組合代表がいないのだ。

また、組合は、リモートワークが、こうした労働者の非正規化や「ウーバー化」につながらないよう警戒しなければならない。仕事が、「プロジェクト単位で支払われる」独立請負人契約等の営利契約や、より人件費の安いところへ外注しやすい昔ながらの出来高払いの仕事へと後退するにつれ、「リモート」ワークと「プラットフォーム」ワークの境界線が曖昧になることは想像に難くない。

そして働く場所の変化が、労働者から企業のポケットへと流れる富の移動を意味してはならない。在宅を続ける従業員の条件を悪化させてはならない。加えて、労働者が自宅の電気ガス水道、インターネットを使うことに対して、費用を補償されるべきだ。そして当然、使用者に必要機器と安全な職場を提供する責任があることは変わらない。パンデミック中に「在宅勤務」へと転換されたコールセンター労働者の中には、通勤費を節約できているという主張から、企業のWi-Fiパッケージを購入するよう要求された者もいる。

使用者は常に従業員の生産性を測ってきたが、AIによる監視は度を超す可能性があり、組合代表と交渉が行われない限り、許すべきでない。データ及びプライバシーに関する方針は、一方的に押し付けられてはならない。

労働者が地域あるいは国境を超えて分散している現状では、結社の自由を実現するのは、ほぼ不可能である。この基本的な権利を、何百万もの労働者にとって過ぎし日のスローガンではなく、現実のものにしようとするならば、結社の自由のルールと定義を見直し、例えばデジタルな会議スペース等を通じ、組合が労働者とコミュニケーションを図る有意義な機会を可能にしなければならない。

最も重い負荷

女性は、家庭の世話をする、より重い責任を担っているため、在宅勤務を選択する可能性が最も高い。女性が「忘れられ」たり孤立したりして、キャリアの機会やメンタリング(職場において熟練者が未熟者に助言や手助けをしながら人材を育成すること)から断たれないよう、積極的な措置を取る必要がある。多くの組織において、恒久的なリモートワーク状態が成功への切符にはなりそうにない。

リモートワークが生産性に及ぼす影響は議論すべきテーマであり、特に執筆プロジェクト等の、集中し個別化した作業の間は、在宅の方が生産性は高いと考える人が多い。米国のある調査では、専門職は週15時間までは在宅勤務の方が生産的だということがわかった。もちろん部門によって様々ではあるが、フルタイムの在宅勤務の長期的な影響について、じきにもっとわかるだろう。

しかし、特にフルタイムの在宅勤務には、創造性、チームや企業風土、連携という点でマイナスの影響がありそうだ。Facebookが何年か前に初期の「在宅勤務」の実験をやめたのは、それが理由だった。(その後、同社は成績優秀者のために新たなリモート方針を発表した。)また、フルタイムのリモートワークに伴い、同僚と疎遠になることも、過小評価してはならない。多くの人々にとってメンタルヘルス上の問題が生じるからである。コーヒーブレイク中のおしゃべりに代わる、どんな個人的な交流があるだろう?

また、この変革が我々のコミュニティに対して及ぼす劇的な影響を、誇張し過ぎることはない。ホワイトカラー労働者は毎日、公共交通機関を使い、街に流れ込み、ランチを外食し、ドライクリーニング店やその他のサービスを利用する。このような労働者が街に来なくなれば、どうなるか? 気候へのプラスの影響を称賛できる一方で、こうした変革へと舵取りするには、能動的な計画が必要である。 我々は真の転換期にさしかかっている。多くのプラス面があるものの、危険信号も点滅している。労働者代表は、こうした移行の条件を交渉するために、使用者や政府、国際機関との交渉テーブルにつかなければならない。過去の職場が取り残されても、労働者の利益がそうならないようにするには、それしか方法はない。


アルゴリズム管理ツールを倫理的に使うよう団体交渉で要求すべきだ

世界150か国、2000万人のサービス産業労働者を代表するUNIは9月1日、アルゴリズム管理がどのように仕事に使われるべきか、労働者の意見を聞くよう要求するキャンペーンを開始した。

UNI専門職・監督職委員会(P&M)は、世界中の職場において使用が増えつつあるこれらのツールが、倫理的に使われるよう要求する加盟組織の団体交渉を支援していく。

アルゴリズム管理は、単純なソフトウェアで従業員の労働時間を追跡したり履歴書をキーワード解析したりすることから、機械学習やその他の人工知能を活用した、店内の顧客の足取り予測や、シフトパターンの割り振り、労働者への任務の割り振り、誰を採用し昇進させ配転すべきかを決める、もっと複雑なツールに至るまで幅広く使われる。これらは集積された莫大なデータに基づいている。

「アルゴリズムを利用したツールで効率性を改善することはできるが、甚大なリスクも課されることになる。特に、監視が強化され、データが収集され、仕事から人間性が奪われ、 職場の差別が悪化する恐れがある」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。「COVID-19のパンデミックの間、遠隔勤務が急増し、使用者はスタッフを監視するためこれらのツールの使用を加速した。組合は、アルゴリズムが使われる際には、労働者との交渉を経て、透明性をもって、差別することなく使われるように働きかけなければならない。」

アルゴリズム管理は、採用、業績管理、様々な状況における日々の職場の意思決定等に、最もよく使われている。例えば、アマゾンの倉庫労働者が装着する触感フィードバックデバイスは、品物をより効率的に取れるよう、振動で腕を正しい棚へ導くものだが、この種の過剰な効率性は労働者に極度のストレスを与える。常にプレッシャーを感じ、人間の自主性が奪われる。自分の手足の動きや、どの大きさの箱を選ぶか、封をするのにどのくらいの長さのテープを切ればいいかを決めることすら信用されていないと感じ、自分が単なる機械のように思えてくる。

コールセンター経営者は、アルゴリズムツールを使って、従業員が顧客に積極的な態度を取り続けるよう、言葉遣いや声の調子を監視する。例えば、CogitoやVoci等のプログラムは、音声分析AIを使い、労働者に、早口でしゃべり過ぎるとか、疲れたような声をしているとか、共感力が足りないとか、リアルタイムでフィードバックを与える。労働者は、各々について収集された大量のデータに加え、これらのプログラムによって仕事上のストレスが倍加すると不満を述べている。あたかもアルゴリズムツールに、労働者はどのような感情を持つべきかまで命令されているようだ。

更に悪いことに、この種のプログラムは、女性、地方訛りのある従業員、少数派の人種・民族の言葉や表現を誤解する傾向が強いと、労働者は報告している。アルゴリズムに組み込まれた偏見によって、彼らの成績は不正に評価されることが多く、人間の管理者によって修正されることができない。

「アルゴリズムによって決定がなされたからといって、使用者は結果への責任と関係がなくなるというわけではない」と、アレックス・ホグバックUNI専門職・監督職委員会担当局長は主張する。「どのような新しい技術であっても、我々はこれらのツールができるだけ公平に使われるようにしようとしている。そうすれば、労使双方に利があるからだ。」

UNIは、アルゴリズムが適切に設計され実行されれば、人的資源における偏見を減らすのに役立つだろうと指摘する。例えば、採用担当マネジャーの偏見は意思決定に情報を提供すると研究では示されている。その一例が、ある米国の実験で、黒人らしい名前の求職者は、アングロサクソンの名前を持つ似たような履歴書の求職者に比べ、50%少ない面接の申し出を受けたと示されたことだ。よく考慮されたアルゴリズムのアプローチなら、面接プロセス全体の偏見を減らし、差別を受けるかもしれない候補者に、より公平な機会を与えるのに役立つはずだ。 UNIは、組合が使用者との「アルゴリズム使用協定」交渉に目標設定すべきだと確信している。その協定とは、アルゴリズム管理の倫理的な使用に関する主要な要求を含むものである。例えば、どのようなツールが使われているかを知る権利、どのようなデータがなぜ収集されているかの情報、これらのツールを通じて労働者に関して集められたデータにアクセスする権利等である。更にUNIは、これらのツールを人間が指揮するアプローチと、差別のない結果を確保するための監査を主張する。要求のリストと、交渉のガイドライン(英語)を参考にしてほしい。


UNI Apro、コロナ禍の移民労働者に対する責任を果たすよう、民間企業に要求

UNI Aproは、市民社会組織及び労働組合と連携し、「未払い賃金を直ちに正すよう」要求する。労働者の権利と人権の保護を目指し、企業に法的義務を果たすよう求めるものだ。

新型コロナウィルスの世界的大流行によって、労使双方が非常に大きな困難に見舞われた。感染拡大が続く中で、最終的にどれだけの影響を受けるのか、ますます予測は困難になっていくだろう。しかし、移民労働者は、この危機の間に最も大きな影響を受けたグループであることは間違いない。

COVID-19に見舞われる前、移民労働者は、企業の繁栄に貢献する等、重要な役割を果たしてきた。しかし、一方的に経費削減策を取る企業も出てきており、労働者に悪影響が及んでいる。更に、移民受け入れ国の経済状況が悪化すれば、多くの移民労働者は本国に送還されることが予想される。

UNI AproはASETUC(ASEANサービス労組協議会)と共に、移民労働者が本国に送還されるまでに、未払い賃金や諸々の権利の請求がきちんと清算されるよう、あらゆる企業に強く要請する。パンデミックは、移民労働者の貢献を却下するための理由や言い訳にはならず、対価は払われねばならない。 要請の中では、労働者を賃金未払いから守るために使用者や企業が取ることのできる14の具体的な手順が示されている。今回の要求は、7月1日と9日に続く3回目の要求である。その中では、正当な賃金や手当を受けられずに本国に送還された移民労働者の苦境を打開するための世界的なキャンペーンとして、公正な仕組み作りを要求している。既出の2回の要求は、各国政府と国連の関連機関に対し、パンデミックのために職を失い、帰国した労働者の賃金関連の苦情や請求、労働紛争に対応する、暫定的な司法メカニズムを構築するよう緊急対応を求めている。


UNIは広島、長崎への原爆投下75年にあたり犠牲者に哀悼の意を捧げる

広島及び長崎に原爆が投下されて75年を迎えるにあたり、UNIは犠牲者に哀悼の意を捧げると共に、核兵器の禁止を繰り返し要求する。

第二次世界大戦中の1945年8月6日と9日、広島及び長崎に投下された原爆はその後、何万人もの被爆者を長い間、放射線の後遺症によって苦しめている。

UNIは2010年に長崎で世界大会を開催したことで、核兵器の戦慄と破壊力について理解を深め、長崎市及び国際平和運動と強い絆を築いてきた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は次のように述べた。「日本に原爆が投下された75年という節目の年に、このような苦しみが二度と繰り返されないよう、国際平和運動と連携して取組む決意を新たにする。とりわけ、2010年に我々を温かく迎えて下さった長崎の皆さんに心から連帯し、皆さんと一緒に犠牲者に哀悼の意を捧げると共に、核兵器の無い世界の実現を訴えていく。」

UNIの前書記長、フィリップ・ジェニングスは今、軍縮と、戦争の無い世界の構築に取組む国際平和ビューロー(IPB)の共同議長を務めている。ジェニングスIPB共同議長は、「我々は今、危険で不安定な時代に生きている。核兵器の無い世界をつくるには、労働運動の大きな力が必要だ。世界中で、1.9兆米ドルが軍事費に使われている。新型コロナウィルスが猛威を振るっているこの時に、大変な無駄遣いだ。我々には、新たな共通の安全保障が必要だ。平和と軍縮は、このパンデミックから回復するための取組みにも不可欠だ」と訴えた。

世界大会開催がきっかけで、UNI本部は長崎、広島からの平和大使の訪問を毎年歓迎し、核兵器廃絶の国際キャンペーンを支援してきた。今年は新型コロナウィルスのパンデミックのため、受入れが叶わないのは残念である。

しかし、UNIと加盟組合は、長崎と赤十字国際委員会が主催するオンラインイベントに参加することができる。8月9日、中央ヨーロッパ夏時間11:00(日本時間18:00)から、「核兵器が存在することは人類にとって何を意味するのか―コロナ危機の最中に考える」をテーマとし、2つのセッションから構成されるイベントだ。第1セッション(日本語)には、被爆者や長崎市長等がパネリストとして、第2セッション(英語で進行、日本語通訳付)には、元アイルランド大統領メアリー・ロビンソンをはじめ、核兵器廃絶キャンペーンに取組む団体の代表らが登壇する。

国際平和ビューローも、フェイスブック上で、「広島からの誓い」と題する記念映画を世界に公開する予定である。


UNI、黒人の命のためのストライキを支持

UNIは、2020年7月20日に、全米各都市で予定されている #StrikeForBlackLives (黒人の命のためのストライキ)に加わる仲間たちに連帯し、これを支持する。この全国規模のストは、「黒人の命のための運動(The Movement for Black Lives)」や、UNI加盟組織であるSEIU(全米サービス労組)やチームスターズ等、幅広いグループが結集して計画されている。

ストに加わる人々は、黒人の経済的機会や社会移動(一定の社会的地位から他の社会的地位へ移動すること)を制限している人種差別をなくすため、企業や政府に対して抜本的な改革を行うよう要求する。あらゆる人々により良い賃金、医療を、そして組合加入ができるように要求する。

「最近みんなが話題にしている“普通の”状態に戻ってもダメだ。人種差別を理由に攻撃を受けたり、経済という名目で、防護具も無く、危険手当も払われずに仕事をしろと言われたりするなんて。」空港で車椅子利用者のアテンダントとして働くグレン・ブラウンは、ストに参加する理由をこのように述べた。

ストの間、空港労働者やファーストフード店の従業員、清掃員、警備員、介護労働者をはじめ何千人もの労働者が、8分46秒間、仕事を中断する。5月にミネアポリスで警官に殺された黒人男性ジョージ・フロイドが、白人警官の膝で頸部を押さえつけられていた時間だ。このストは、今後数ヶ月の間に予定されている人種間の平等を要求する多くのアクションの皮切りとなるだろう。

ストの計画を発表するにあたり、「人種間の平等がなければ、経済的正義は実現できない」と、メアリー・ケイ・ヘンリーSEIU委員長は強調する。「今日、全国でこの問題を考えよう。労働者は米国の壊れた制度の抜本的改革を要求している。黒人が目標を達成するまで、我々のコミュニティの中で誰も目標を達成したとは言えない。」

10以上の団体がMovement for Black LiveやSEIU、チームスターズと共に街頭に出て意思表示を行う予定だ。

「制度的な人種差別は、米国だけの問題ではない。我々があらゆるコミュニティや国の中で向き合わなければならない問題だ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べる。「歴史的な1日となるこの日に、UNIは我々の社会と経済を変革していく闘いに加わり、黒人の命が尊重される世界を創り出していく。」

スト参加者は世界中の仲間からの連帯支援を求めている。ストの詳細は以下のウェブサイトから。https://j20strikeforblacklives.org


グローバルユニオン評議会、リ・チャクヤン氏への正義と香港における人権尊重を要求

グローバルユニオン評議会(CGU)のメンバー組織としてUNIは、香港政府に対し、2019年逃亡犯条例改正案の撤回と普通選挙の実現を要求した労働運動の指導者や民主派活動家らへの刑事責任の取下げを要求する。7月1日に採択されたCGU声明では、同日に施行された極めて厳しい国家安全維持法の廃止も求めている。同法の下で、施行当日だけで370人以上の逮捕者が出ている。

「協議や透明性のない突然の国家安全維持法の強制や、恐れずに声をあげてきた労働組合員やジャーナリストその他の民主活動家に対する厳しい罰則は、我々の世界に存在してはならない。この法律が廃止され、引き続き自治が尊重され、『一国二制度』の原則が確保される日まで、我々は香港の民衆に強く連帯していく」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。

またCGUは、普通選挙の実現及び言論・集会・結社の自由に対する規制の撤廃を要求している。

「香港労働組合連盟(HKCTU)のリ・チャクヤン事務局長は、民主主義と労働者の権利の戦士だ。現在、人権と自由を擁護する彼と14人の献身的な活動家達は、その信念を理由に起訴されている」と、ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は述べ、「このような不当な告訴は撤回され、香港の人々が投獄を恐れずに政治に参加できるようにしなければならない」と訴えた。


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